JP2005297987A - ピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチおよびピレスロイド系殺虫剤散布用スプレー装置 - Google Patents

ピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチおよびピレスロイド系殺虫剤散布用スプレー装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
ピレスロイド系殺虫剤を低濃度で含有する散布液を充填しても、薬剤濃度が低下しないか、低下したとしても実用上何ら差支えない程度の僅かな低下に止まり、しかもスタンディングパウチとしての基本性能である折りたたみ可能な柔軟性を持ったピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スタンディングパウチを開発する
【解決手段】
最内層、中間層および最外層の多層構成からなり、最内層が低密度ポリエチレン層、最外層がポリエチレンテレフタレート層であり、中間層としてアスペクト比が200〜3000の無機層状化合物と高水素結合性樹脂を含み、無機層状化合物/高水素結合性樹脂=5/95〜50/50(体積比)である無機層状化合物含有樹脂層を少なくとも1層有してなることを特徴とするピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチを提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチおよび該スタンディングパウチとトリガー型スプレーガンが連通管で接続されてなるピレスロイド系殺虫剤散布用スプレー装置に関する。
家庭園芸などに使用される殺虫剤などの農業用薬剤は、一般には20重量%〜60重量%程度の高濃度の乳剤(原液)などの形態で販売され、消費者はこれを50〜500ppm程度の所定の薬剤濃度になるように水で希釈したのち散布液として使用していたが、ガーデニングを楽しむ人々が増加するにつれて、希釈時の原液の手などへの付着の問題、希釈作業の煩わしさ、1回あたりに使用される散布液の量が比較的少ないことなどから、散布液として手軽にそのまま使用することのできる前記薬剤濃度にまで水で希釈された散布液の形態での商品が求められている。
このような商品として、前記濃度にまで予め水で希釈され、そのまま散布できる散布液を充填したポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂からなるボトル型樹脂容器が既に知られており、市販されている。
しかし、このようなボトル型容器は散布液の透過を防止し、散布液中の薬剤濃度を維持するために容器を構成している樹脂層が0.5〜1.5mm程度と厚く、また、ボトムとしての容器形状を保持するために非常に剛性が高いとともに極めて嵩張った形状であるため、使用後の容器の廃棄処理が困難であるという問題があった。
このため、ボトル型容器の形状に代えて、使用後は簡単に折りたためて嵩張らず、廃棄処理も容易なスタンディングパウチに変更することが考えられるが、スタンディングパウチにするためにはこれを構成するシート状材料に基本性能としての柔軟性が求められ、当然にその厚みもボトル型容器よりも薄くすることが要求される。
しかし、シート状材料の厚みが薄くなるとスタンディングパウチ内に充填されている散布液中の薬剤が水とともに比較的短期間に容器を透過するため散布液中の薬剤濃度が著しく低下し、これを散布しても所望の効果が得られないという問題があり、特に、このような散布液は薬剤濃度が50〜500ppmという非常に薄い濃度であるため、薬剤の容器外への透過による薬剤濃度の低下の問題は極めて大きく、この問題はとりわけ適用薬剤が汎用的殺虫剤であるピレスロイド系殺虫剤である場合に顕著であった。
このようなことから、本発明者らはピレスロイド系殺虫剤を必須の有効成分とする散布液を収納するに適したスタンディングパウチを開発すべく種々検討したところ、例えばボトム型容器の材料として従来からよく知られているポリエチレンテレフタレートを容器材料として使用した場合には、その厚みがボトル型容器のような厚い場合には当該薬剤の容器外への透過による問題はあまり顕著に生じないが、硬すぎてスタンディングパウチを形成することができず、一方、スタンディングパウチを構成するに適当な柔軟性を有する程度の厚み、例えば5〜50μm程度にまで薄くするとスタンディングパウチは形成し得ても容器内に収容されている散布液の容器外への透過により経時的に散布液中のピレスロイド系殺虫剤の濃度が著しく低下し、実用上使用し得ないという問題が生じ、満足すべき結果が得られなかった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであって、薬剤としてピレスロイド系殺虫剤を低濃度で含有する散布液を充填した場合においても、ピレスロイド系殺虫剤の薬剤濃度が低下しないか、低下したとしても実用上何ら差支えない程度の僅かな低下に止まり、しかもスタンディングパウチとしての基本性能である折りたたみ可能な柔軟性を持ったピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スタンディングパウチを提供することを目的とする。
本発明は、最内層、中間層および最外層の多層構成からなるピレスロイド系殺虫剤散布液収納用のスパウト付スタンディングパウチであって、最内層が低密度ポリエチレン層、最外層がポリエチレンテレフタレート層であり、中間層としてアスペクト比が200〜3000の無機層状化合物と高水素結合性樹脂を含み、無機層状化合物/高水素結合性樹脂=5/95〜50/50(体積比)である無機層状化合物含有樹脂層を少なくとも1層有してなることを特徴とするピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチを提供するものである。
また、本発明は、このようなピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチとトリガー型スプレーガンとが連通管で接続されてなり、該連通管の一端がトリガー型スプレーガンの液体吸入部に接続され、他端が前記スタンディングパウチのスパウト部に脱着可能な蓋部を貫通して前記スタンディングパウチの底部に位置してなることを特徴とするピレスロイド系殺虫剤散布用スプレー装置を提供するものである。
本発明のピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチは、ピレスロイド系殺虫剤をそのまま植物に散布できる程度の低濃度にまで水で希釈した散布液を充填しても、薬剤濃度が低下しないか、低下したとしても実用上何ら差支えない程度の僅かな低下に止まり、しかも一般的なスタンディングパウチと同様に折りたたみ可能な柔軟性を有し、ピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチとして極めて有用である。
本発明のピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチは、そのまま植物に散布できる程度の低濃度にまでピレスロイド系殺虫剤を水で希釈した散布液を収納するためのものであり、そのときの散布液中のピレスロイド系殺虫剤の濃度はピレスロイド系化合物の濃度として、通常50〜400ppm、好ましくは60〜300ppm程度の範囲である。
このようなピレスロイド系殺虫剤としては、例えばフェンプロパトリン、ペルメトリン、シフルトリン、ビフェントリン、エトフェンプロックスなどが例示される。
散布液中に含まれる薬剤はこのようなピレスロイド系殺虫剤のみならず、目的に応じてアセフェート、イミダクロプリド、クロアニジン、ジノテフラン、DBEDC,テトラコナゾール、ヘキサコナゾール、ミクロブタニル、トリアジメホンなどの農業用殺虫、殺菌剤や、一般的にピレスロイド系殺虫剤と混合して用いられる他の任意の農業用薬剤が混合されていてもよく、これら農業薬剤の散布液中の濃度は化合物の種類や散布目的に応じて適宜選択されるが、例えば、殺菌剤の場合には通常30〜200ppm程度の範囲である。
その他、散布液中にはピレスロイド系殺虫剤を散布液として調整するために通常使用されている有機溶剤、界面活性剤などが適宜含まれていてもよい。
このようなピレスロイド系殺虫剤散布液を収納するための本発明のスパウト付スタンディングパウチ(以下、単にスタンディングパウチと称することがある。)を構成するシート材料は、散布液と接するスタンディングパウチ内側の最内層、タンディングパウチ外側の最外層およびこれら両層間に介在される中間層の多層構成からなっている。
かかるスタンディングパウチは、通常、材料樹脂シートの端部同士を重ね合わせ、ヒートシールして袋状に形成されるため、このヒートシール面に対応するスタンディングパウチ最内層は、ヒートシール性に優れるとともに柔軟性を備えた低密度ポリエチレン層、より好ましくは直鎖状低密度ポリエチレンから構成されている。
低密度ポリエチレン層は、それが薄すぎてもヒートシール後の接着層が薄くなって接着強度に劣り、また、厚みが厚すぎると剛性が高くなって柔軟性が乏しくなり、スタンディングパウチとしての使用が困難になるため、その厚みとしては通常50〜250μm、特に80〜200μmの範囲にあることが好ましい。
一方、最外層としてはスタンディングパウチとしての適度の柔軟性と形状保持性など機能上の観点からポリエチレンテレフタレートが好適に使用される。
かかるポリエチレンテレフタレート層は、それが薄すぎるとスタンディングパウチとしての形状保持性に劣り、厚すぎると剛性が高くなって柔軟性が乏しくなり、スタンディングパウチとしての機能を保持するためには、その厚みとしては通常5〜50μm、特に8〜30μmの範囲にあることが好ましい。
本発明のスタンディングパウチはその最外層がポリエチレンテレフタレート層からなるものであるが、該ポリエチレンテレフタレート層がスタンディングパウチとしての機能を保持するに適当な比較的薄い厚みである場合には、ピレスロイド系殺虫剤が散布液とともに該ポリエチレンテレフタレート層を透過し、スタンディングパウチ内のピレスロイド系殺虫剤濃度が低下するために、本発明のスタンディングパウチにおいては、このような散布液の透過を防止する目的で、最内層と最外層の間の中間層としてアスペクト比が200〜3000の無機層状化合物と高水素結合性樹脂を含み、無機層状化合物/高水素結合性樹脂=5/95〜50/50(体積比)である無機層状化合物含有樹脂層を少なくとも1層有してなることが必要である。
かかる無機層状化合物含有樹脂層において、無機層状化合物とは単位結晶層が互いに積み重なった層状構造を有している無機化合物であって、具体的にはグラファイト、リン酸塩系誘導体型化合物(リン酸ジルコニウム型化合物など)および粘土系鉱物などが挙げられ、その粒径は5μm以下であることが好ましく、透明性の観点からは3μm以下がより好ましい。
ここで、粒径とは無機層状化合物含有樹脂層を形成するために使用される原料無機層状化合物の粒径(L)であって、水等の媒体中、25℃で動的光散乱法による光子相関法から求めた中心径を意味する。
このような無機層状化合物において、本発明においては散布液の透過性防止の観点からそのアスペクト比は200以上であることが好ましく、技術的、経済性の観点から3000以下であることが好ましい。
ここで、アスペクト比(Z)とは、簡便的にZ=L/aで定義される。
[Lは前記粒径であり、aは粉末X線回折法などによって無機層状化合物単独の測定で求められる無機層状化合物の単位厚みである。]
このような無機層状化合物において、前記したようなアスペクト比を容易に与える観点から、溶媒に膨潤、へき開する性質を有する無機層状化合物が好ましく、かかる無機層状化合物としては、上記の内、特に膨潤性を持つ粘土鉱物が好ましい。
このような粘土鉱物として、具体的にはカオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、アンチゴライト、クリソタイル、モンモリロナイト、ヘクトライト、テトラシリリッイクマイカ、タルク、バーミクライト、合成マイカ、ザンソフィライト、緑泥石等が挙げられる。
無機層状化合物は通常、溶媒に膨潤、へき開させて使用されるが、かかる溶媒としては水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどのアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトンなどが挙げられるが、水やアルコール類が好ましく使用される。
高水素結合性樹脂としては、例えばポリビニルアルコール、ビニルアルコール分率が41モル以上のエチレンービニルアルコール共重合体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アミロース、アミロペクチン、プルラン、カードラン、キチン、キトサン、セルロースなどの多糖類、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミンなどが挙げられるが、ポリビニルアルコール、多糖類、とりわけポリビニルアルコールが好ましく使用される。
尚、前記ポリビニルアルコールとは、ビニルアルコールのモノマー単位を主成分として有するポリマーであって、例えば、酢酸ビニル重合体の酢酸エステル部分を加水分解ないしはエステル交換(けん化)して得られるポリマー(すなわち、ビニルアルコールと酢酸ビニルの共重合体となったもの)や、トリフルオロ酢酸ビニル重合体、ギ酸ビニル重合体、ピバリン酸ビニル重合体等をけん化して得られるポリマーが挙げられる。
ポリビニルアルコールにおける「けん化」の程度は、モル百分率で70%以上が好ましく、さらには85%以上が好ましく、特に98%以上のいわゆる完全けん化品が最も好ましい。
また、重合度は100以上5000以下、特に200以上3000以下がより好ましい。
高水素結合性樹脂を使用するにあたり、耐水性を強化する目的で水素結合性基用架橋剤、例えばオキシ塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、プロピオン酸ジルコニウムなどのジルコニウム化合物チタン系カップリング剤、シラン系カップリング剤、メラミン系カップリング剤、イソシアネート系カップリング剤などの各種カップリング剤を用いてもよい。
本発明における無機層状化合物含有樹脂層において、無機層状化合物と高水素結合性樹脂との組成比(体積比)は、無機層状化合物/高水素結合性樹脂=5/95〜50/50の範囲であり、無機層状化合物の体積比がこれより少ないと散布液の透過性防止に劣り、これより大きい場合には製膜性に劣って樹脂層が形成されにくくなる。
無機層状化合物と高水素結合性樹脂の配合方法は特に限定されないが、例えば高水素結合性樹脂を溶解させた樹脂液と、無機層状化合物を溶媒中で予め膨潤、へき開させた分散液とを混合後溶媒を除く方法、無機層状化合物を溶媒中で予め膨潤、へき開させた分散液を高水素結合性樹脂に添加し、溶媒を除く方法などが挙げられる。
このような無機層状化合物含有樹脂層は、例えば特開平7−251871号公報、特開2002−201367号公報、特開平9−157406号公報などに記載されているガスバリア性樹脂層として公知であるが、本発明のスタンディングパウチにおいてはガスバリア性とは全く無関係の水溶液である散布液を収納する材料として使用するものであって、かかるガスバリア性樹脂層をピレスロイド系殺虫剤を含有する散布液収納容器における散布液の透過防止に使用することは知られていない。
本発明は、このような無機層状化合物含有樹脂層を中間層として有するが、該樹脂層はそれ単独の樹脂層としての自立性に乏しいため、通常はフィルム状の支持体上に当該樹脂層を形成せしめ、積層体として利用される。
このときの支持体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ナイロンなど適宜の樹脂が適用されるが、これら支持体自体もスタンディングパウチの構成樹脂層となってパウチとしての機能に影響するため、本発明のスタンディングパウチにおいては、最外層であるポリエチレンテレフタレートフィルムを支持体とし、これに無機層状化合物含有樹脂層を積層させることが好ましい。
支持体上に無機層状化合物含有樹脂層を積層させる方法は任意であるが、前記方法により得られた無機層状化合物と高水素結合性樹脂を含有する分散液を塗工液とし、これを支持体表面に塗布、乾燥、熱処理を行うコーティング法が一般的である。
コーティング方法としては、ダイレクトグラビア法、リバースグラビア法、マイクログラビア法、2本ロールビートコート法、ボトムフィード3本リバースコート法などのロールコーティング法、ドクターナイフ法、ディップコート法あるいはこれらの組み合わせなど任意の方法が採用される。
塗膜厚は基材の種類、目的とする散布液の透過性などにより変わ理、特に限定されるものではないが、一般には乾燥厚みで10μm以下、特に1μm以下が好ましい。
本発明のスタンディングパウチは、このように最内層が低密度ポリエチレン層、最外層がポリエチレンテレフタレート層であり、中間層としてアスペクト比が200〜3000の無機層状化合物と高水素結合性樹脂を含み、中間層として前記した少なくとも1層を有してなるが、他の中間層としては、スタンディングパウチとしての性能、機能を損なわない限り、ナイロン、ポリエチレン等が適宜使用され、その他印刷層、接着剤層が適宜介在していてもよい。
本発明のスタンディングパウチは、ネジ等により蓋部が脱着可能なスパウト(注入口)を有しており、従来のボトム型容器に代えて本発明のスタンディングパウチを用いる以外は、従来からのボトム型容器を用いる場合と場合と同様に、本発明のスタンディングパウチとトリガー型スプレーガンとを連通管で接続し、該連通管の一端をトリガー型スプレーガンの液体吸入部に接続し、他端が前記スタンディングパウチのスパウト部に脱着可能な蓋部を貫通して前記スタンディングパウチの底部に位置するように配置することにより、ピレスロイド系殺虫剤散布用スプレー装置として効果的に使用することができる。
かかるピレスロイド系殺虫剤散布用スプレー装置に適用されるトリガー型スプレーガンは特に限定されず、従来より公知のトリガー型スプレーガンをそのまま適用することができる。
このような本発明のピレスロイド系殺虫剤散布用スプレー装置は、散布液を充填したスタンディングパウチを取り替え変えることにより繰り返し使用することが可能であり、しかも散布液充填容器が従来のボトム形容器よりも軽量である為に取り扱いやすく、かつ、使用後のスタンディングパウチは折りたたみ可能であるため嵩張らず、簡単に処分できるため、廃棄処理も容易であるという特徴を有する。
また、連通管の長さを消耗の長さに調整することにより、スタンディングパウチを地面等においたままで、これを逐一移動させることなく、広範囲にわたって散布することができるため、特に家庭用の殺虫剤散布作業を簡単に、容易に行うことができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明がこれに限定されるものでないことは言うまでもない。
実施例1
(散布液の調整)
有機溶剤(ハイゾールSAS−296、日本石油化学社製)0.3495g、フェンプロパトリンTG(ピレスロイド系殺虫剤、住友化学社製)0.1815gおよびテトラコナゾールTG(殺菌剤、アリスタライフサイエンス社製)0.069gを混合、溶解して原体プレミックスを得、これにソルポール SM−100PW(界面活性剤、東邦化学社製)2.01g、ソルポールIT(界面活性剤、東邦化学社製)0.9gおよびハイソルブルMP(有機溶剤、東邦化学社製)30gを加え、40℃に加熱攪拌して中間液33.6gを得た。
この中間液にイオン交換水1466.4gを少量づつ添加、混合し、散布液1500gを得た。
これと全く同様の操作を繰り返して、1500gの散布液を評価試験に必要な数だけ得た。
(スタンディングパウチの形成)
合成マイカ(テトラシリリックマイカNA−TS、トピー工業社製、粒径:977nm、アスペクト比:1043)をイオン交換水に0.65重量%になるように分散させて分散液(A液)を得、また、ポリビニルアルコール(PVA117H、クラレ社製、けん化度:99.6%、重合度:1700)をイオン交換水に0.325重量%となるように溶解させて樹脂溶液(B液)を得た。
このA液とB液とを固形成分比(体積比)が無機層状化合物/樹脂=3/7となるように混合し、これを塗工液とした。
この塗工液を厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(OPET)上にコーティング、乾燥してなる積層フィルムを得、無機層状化合物含有樹脂層側に印刷を行い、該印刷層の上に接着剤層を介して厚さ12μmのナイロン(NY)層を、更にその上に接着剤層を介して厚さ160μmの低密度ポリエチレン(LLDPE)層を積層した多層シートを得た。
この多層シートのLLDPE層側が内側となるように重ね合わせ、公知の方法で端部同士をヒートシールして、2L容のスパウト付のスタンディングパウチを製造した。
尚、ネジ付のスパウト部はポリエチレンテレフタレート製とした。
(評価)
得られたスタンディングパウチに先に得た散布液1500gを充填し、各表に示す保存条件で散布液を分析し、散布液の濃度変化を調べた。結果を表1〜表3に示す。
分析は、下記方法により検量線法によるガスクロマトグラフにより行なった。
(検量線の作成)
純度既知のフェンプロパトリン約110mgを50ml容フラスコに精密に秤取し、アセトンで溶解して定容とする。この液5mlをホールピペットで正確に50ml容フラスコに分取し、アセトンで定容とする。このアセトン溶液3、4、5および6mlをホールピペットを用いて別々の100ml容ナス型フラスコに性格に分取する。
一方、純度既知のテトラコナゾール約60mgを50ml容フラスコに精密に秤取し、アセトンで溶解して定容とする。この液5mlをホールピペットで正確に50ml容フラスコに分取し、アセトンで定容とする。このアセトン溶液2、3、4および5mlをホールピペットを用いてフェンプロパトリンを加えた100ml容ナス型フラスコに正確に分取する。
この100ml容ナス型フラスコ中のアセトンをロータリーエバポレーターを用いて除去し、おのおの内部標準液(フタル酸ベンジルn−ブチル約50mgを200ml用メスフラスコに精密に秤取し、クロロホルムを加えて溶解後、定容したものを内部標準液とする)2mlをホールピペットを用いて正確に加え、溶解して検量線溶液とする。
各検量線溶液1μlを以下に示す操作条件でガスクロマトグラフに注入し、ガスクロマトグラムを記録する。
自動積算計を用いて、フェンプロパトリンおよびテトラコナゾールのフタル酸ベンジルn−ブチルに対するピーク面積比を求め、重量比を横軸に、ピーク面積を縦軸にとってそれじれの検量線を作成する。
(ガスクロマトグラフ操作条件)
カラム :2%DEGS/クロモソルブW(AW−DMCS) 60/80メッシュ
カラム温度 :190℃
注入口温度 :250℃
キャリアガス:窒素、30ml/分
水素ガス圧力:0.6kg/cm
空気圧力 :0.6kg/cm
検出器感度 :10×4
記録紙送り速度:5mm/分
(分析操作)
散布液約10gを50ml容ナス型フラスコに秤取し、ロータリーエバポレーターを用いてフラスコ中の水分を除去する。残渣にアセトン3mlを加えて溶解し、クロマトグラフ用シリカゲルを2.5cmになるようにパスツールピペットに詰めた簡易カラムに添加し、クロロホルム10mlでナス型フラスコを洗浄後、溶離液として流出させ界面活性剤の除去を行う。
その後、ロータリーエバポレーターを用いてナス型フラスコ中のクロロホルムを除去し、内部標準液2mlを加えて残渣を溶解し、試料溶液とする。
以下、検量線の作成と同様に操作して、フタル酸ベンジルn−ブチル(内部標準物質)に対するフェンプロパトリン、テトラコナゾールのピーク面積を求め、検量線を用いてフェンプロパトリン、テトラコナゾール重量に換算し、次式により試料中のフェンプロパトリンおよびテトラコナゾールの含量(重量%)を算出する。
フェンプロパトリンの含量=フェンプロパトリン重量(mg)/試料採取料(mg)
テトラコナゾールの含量=テトラコナゾール重量(mg)/試料採取料(mg)
比較例1
シート厚み200μmの高密度ポリエチレンのみからなるスタンディングパウチを使用する以外は実施例1と同様にして、該スタンディングパウチに充填された散布液の濃度変化を調べた。結果を表1〜表3に示す。






表1
Figure 2005297987
注:評価試験前の散布液中のフェンプロパトリン濃度の初期分析値は0.0123重量%であった。
表2
Figure 2005297987
注:評価試験前の散布液中のフェンプロパトリン濃度およびテトラコナゾールの初期分析値はそれぞれ0.0133重量%、0.0053重量%であった。
表3
Figure 2005297987
注:評価試験前の散布液中のフェンプロパトリン濃度の初期分析値は0.0133重量%であった。
上記評価結果から、本発明の無機層状化合物含有樹脂層を中間層として有するスタンディングパウチは、保存条件にかかわりなく散布液中のフェンプロパトリン濃度の低下は2週間程度で止まり、その後の変化は殆ど見られず安定状態となるが、高密度ポリエチレンのみからなるスタンディングパウチに保存した場合には経時的にフェンプロパトリン濃度が低下し、60℃で1ヶ月保存後には元の濃度の約4分の1になった。

Claims (8)

  1. 最内層、中間層および最外層の多層構成からなるピレスロイド系殺虫剤散布液収納用のスパウト付スタンディングパウチであって、最内層が低密度ポリエチレン層、最外層がポリエチレンテレフタレート層であり、中間層としてアスペクト比が200〜3000の無機層状化合物と高水素結合性樹脂を含み、無機層化合物/高水素結合性樹脂=5/95〜50/50(体積比)である無機層状化合物含有樹脂層を少なくとも1層有してなることを特徴とするピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチ。
  2. 無機層状化合物が溶媒により膨潤、へき開されてなる無機層状化合物である請求項1記載のピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチ。
  3. 高水素結合性樹脂がポリビニルアルコールである請求項1記載のピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチ。
  4. 低密度ポリエチレンが直鎖状低密度ポリエチレンである請求項1記載のピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチ。
  5. ポリエチレンテレフタレート層の厚みが5〜50μmの範囲である請求項1記載のピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチ。
  6. 低密度ポリエチレン層の厚みが50〜250μmの範囲であり、ポリエチレンテレフタレート層の厚みが5〜50μmの範囲である請求項1記載のピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチ。
  7. 散布液中のピレスロイド系殺虫剤の濃度が50〜400ppmの範囲にある請求項1記載のピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチ。
  8. 請求項1記載のピレスロイド系殺虫剤散布液収納用スパウト付スタンディングパウチとトリガー型スプレーガンとが連通管で接続されてなり、該連通管の一端がトリガー型スプレーガンの液体吸入部に接続され、他端が前記スタンディングパウチのスパウト部に脱着可能な蓋部を貫通して前記スタンディングパウチの底部に位置してなることを特徴とするピレスロイド系殺虫剤散布用スプレー装置。
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