JP2005286289A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ESD耐量の高い静電保護素子を有する半導体装置を提供すること。
【解決手段】保護ダイオード17のカソード領域を構成するn領域7とn+ 領域8をループ状のトレンチ19の底部に形成することで、動作抵抗を低減できて、ESD耐量を高くすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被保護素子としてパワーMISFETと、静電保護素子としてpn接合の保護ダイオードを備えた半導体装置に関し、特に、高いESD(Electro Static Discharge)耐量を有する半導体装置に関する。
従来、MISFET(Metal−Insulator−Semiconductor Field Effect Transistor)のドレイン−ソース電極間またはゲート−ソース電極間に並列に、図26のようなpn接合の保護ダイオードを接続してESDサージなどの過電圧による破壊を防止する方法が知られている(特許文献1、特許文献2)。
この場合、MISFET113のドレイン−ソース間耐圧またはゲート−ソース間耐圧よりも低い耐圧を有する保護ダイオード112を接続することにより、ドレイン−ソース間またはゲート−ソース間に高いESDサージが印加されたときでも、保護ダイオード112が先にアバランシェに突入して保護ダイオード112に電流が流れ、ドレイン−ソース間またはゲート−ソース間に高い電圧が印加されるのを防ぎ、MISFET113がESDサージで破壊するのを防止することができる。
一方、この方法では、保護ダイオード112のカソード領域として、図26のn領域104を形成するが、n領域104の拡散深さが深いため、動作抵抗が大きくなる。
図27は、動作抵抗が異なる2つの保護ダイオードのI−V特性を示す図である。縦軸のIはアバランシェ電流、横軸のVは保護ダイオードに印加される電圧である。
保護ダイオードがMISFETのドレイン−ソース間に並列接続されている場合、動作抵抗が高いI−V特性(1)のときには、保護ダイオードのカソード・アノード間に印加される電圧がアバランシェ電圧V1に達してアバランシェ電流が流れる状態になった後も、アバランシェ電流の増加に伴い保護ダイオードのカソード・アノード間に印加される電圧は増加していく。この電圧がMISFETのドレイン−ソース間耐圧(図27のV2)を超えるとドレイン−ソース間には電流が流れ始める。このため保護ダイオードの動作抵抗が高い場合、高い電圧のESDサージに対してMISFETを保護することが困難になる。
この対策としては、保護ダイオードの動作抵抗を下げることが有効である。図27で動作抵抗が低い保護ダイオードのI−V特性(2)のときには、動作抵抗が高い場合と比べて保護ダイオードに流れる電流が同じでも、保護ダイオードにかかる電圧を低く保てることが分かる。保護ダイオードの動作抵抗を下げるためには、2つの方法がある。
(1)保護ダイオードの活性面積を増加する。
(2)カソード領域(n領域)を低抵抗化する。
(1)の方法では動作抵抗の低減に有効であるが、チップ面積の増大を招き好ましくない。
(2)の方法はカソード領域を深くまで高濃度化することが有効である。また、カソード領域を深くまで高濃度化することは、保護ダイオードのアバランシェ電圧をMISFETのアバランシェ電圧より低く設定するためにも有効である。
しかし、カソード領域を深くまで高濃度化するために、高温熱処理を長時間行うと高濃度であるp+ 基板からpエピタキシャル層へのp不純物の染み出して形成されるp層の幅が大きくなり、ウエハの表面側に形成されるMISFETなどのデバイスの電気的特性(耐圧特性など)が悪影響を受けるので、カソード領域の動作抵抗を下げるには限度がある。
これを解決する方法として、保護ダイオードをより低抵抗化するために、pエピタキシャル層の表面からトレンチを掘って、トレンチの底部に保護ダイオードを形成し、金属など低抵抗の導電膜でトレンチ底部のカソード領域とオーミックコンタクトを取る方法が開示されている(特許文献3)。
図28は、従来のトレンチ構造の保護ダイオードを有する半導体装置の要部断面図である。
保護ダイオード112は、トレンチ119の底部にカソード領域であるn領域104とコンタクト部としてn+ 領域118を形成し、このカソード領域と導電膜115をn+ 領域118を介してオーミックコンタクトさせて形成される。
尚、図中の101はp+ 基板、102はp+ 基板から拡散したp層、103はpエピタキシャル層、105はnウェル領域、106はpウェル領域、107はLOCOS酸化膜、108はnソース領域、nドレイン領域となるn+ 領域、109はコンタクト領域となるp+ 領域、111は裏面電極である。
ところで、MISFET113に求められるESD耐量が低ければ、保護ダイオード112の活性面積は小さくて良いが、高いESD耐量が要求される場合は、保護ダイオード112の活性部面積を大きくして、保護ダイオード112のアバランシェ電流の密度を下げて破壊を防ぐ必要がある。この場合、保護ダイオード112はチップ面積を小さくする目的からドレイン電極パッドの下に形成される。
図29は、幅が広く、深さが浅いトレンチの図であり、同図(a)は要部平面図、同図(b)は同図(a)のX−X線で切断した要部断面図、同図(c)は導電膜を形成したときの要部断面図である。
大面積の保護ダイオードを形成する場合、図29(a)、(b)に示すようにトレンチ119の幅が広い場合でも、トレンチ119の深さが1μm程度と浅ければ、図29(c)に示すように、コンタクトを取るための導電膜115がトレンチ119を通常の工程で埋め尽くすことができるため、1個の幅広のトレンチ119の底部に保護ダイオード112を形成することができる。
高耐圧のMISFETの場合、pエピタキシャル層103の厚さは10μm以上あり、そのためトレンチ119の深さは5μm以上となる。深さが5μm以上と深く、幅が10μm以上と広いトレンチの場合、トレンチ119内に埋め込むことができる導電膜115の厚さは、1μm程度と、限界があるために、図30に示すように、pエピタキシャル層103の表面高さまで、トレンチ119内に充填する導電膜115の表面高さを高くするすることができない。このようにトレンチ119内が不完全に導電膜115で埋め込まれる場合は、トレンチ119内を充填した導電膜115の表面高さは、トレンチ119を形成しないpエピタキシャル層103の表面高さより低くなり、ウエハ表面に大きな段差ができる。大きな段差があると、その後の工程でフォトレジストがウエハ全面に塗布できなくなったり、トレンチ119内にレジスト残りが発生したりする可能性がある。
特開昭57−35374号公報 特許3090081号公報 特開平8−32057号公報
この発明の目的は、前記の課題を解決して、ESD耐量の高い静電保護素子を有する半導体装置を提供することである。
前記の目的を達成するために、被保護素子と、該被保護素子を過電圧から保護する保護ダイオードとを有し、該保護ダイオードのカソードと前記被保護素子の高電位側とが接続し、前記保護用ダイオードのアノードが前記被保護素子の低電位側と接続して形成された半導体装置において、第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の表面から内部に向かって形成されたトレンチと、前記トレンチ底部の前記半導体基板内部に形成された第2導電型の第1半導体領域と、前記半導体基板と前記第1半導体領域とで形成されたpn接合を有する前記保護ダイオードとを備え、前記トレンチの開口部の平面形状がループ状である構成とする。
また、被保護素子と、該被保護素子を過電圧から保護する保護ダイオードとを有し、該保護ダイオードのカソードと前記被保護素子の高電位側とが接続し、前記保護ダイオードのアノードが前記被保護素子の低電位側と接続して形成された半導体装置において、第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板上に絶縁層を介して形成された半導体層と、該半導体層の表面から前記絶縁層を貫通して前記半導体基板に達するトレンチと、前記トレンチ底部の半導体基板内部に形成された第2導電型の第1半導体領域と、前記半導体基板と前記第1半導体領域とで形成されたpn接合を有する前記保護ダイオードとを備え、前記トレンチの開口部の平面形状がループ状である構成とする。
また、被保護素子と、該被保護素子を過電圧から保護する保護ダイオードとを有し、該保護ダイオードのカソードと前記被保護素子の高電位側とが接続し、前記保護ダイオードのアノードが前記被保護素子の低電位側と接続して形成された半導体装置において、第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の表面から内部に向かって形成されたトレンチと、前記トレンチ底部の前記半導体基板上に形成された第2導電型の第2半導体領域と、前記半導体基板と前記第2半導体領域とで形成されたpn接合を有する前記保護ダイオードとを備え、前記トレンチの開口部の平面形状がループ状である構成とする。
また、被保護素子と、該被保護素子を過電圧から保護する保護ダイオードとを有し、該保護ダイオードのカソードと前記被保護素子の高電位側とが接続し、前記保護ダイオードのアノードが前記被保護素子の低電位側と接続して形成された半導体装置において、第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板上に絶縁層を介して形成された半導体層と、該半導体層の表面から前記絶縁層を貫通して前記半導体基板に達するトレンチと、前記トレンチ底部の半導体基板上に形成された第2導電型の第2半導体領域と、前記半導体基板と前記第2半導体領域とで形成されたpn接合を有する前記保護ダイオードとを備え、前記トレンチの開口部の平面形状がループ状である構成とする。
また、被保護素子と、該被保護素子を過電圧から保護する保護ダイオードとを有し、該保護ダイオードのカソードと前記被保護素子の高電位側とが接続し、前記保護ダイオードのアノードが前記被保護素子の低電位側と接続して形成された半導体装置において、第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の表面から内部に向かって形成された複数のトレンチと、前記トレンチ底部の前記半導体基板内部に形成された第2導電型の第1半導体領域と、前記半導体基板と前記第1半導体領域とで形成されたpn接合を有する前記保護ダイオードとを備えた構成とする。
また、被保護素子と、該被保護素子を過電圧から保護する保護ダイオードとを有し、該保護ダイオードのカソードと前記被保護素子の高電位側とが接続し、前記保護ダイオードのアノードが前記被保護素子の低電位側と接続して形成された半導体装置において、第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板上に絶縁層を介して形成された半導体層と、該半導体層の表面から前記絶縁層を貫通して前記半導体基板に達する複数のトレンチと、前記トレンチ底部の前記半導体基板内部に形成された第2導電型の第1半導体領域と、前記半導体基板と前記第1半導体領域とで形成されたpn接合を有する前記保護ダイオードとを備えた構成とする。
また、被保護素子と、該被保護素子を過電圧から保護する保護ダイオードとを有し、該保護ダイオードのカソードと前記被保護素子の高電位側とが接続し、前記保護ダイオードのアノードが前記被保護素子の低電位側と接続して形成された半導体装置において、第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の表面から内部に向かって形成された複数のトレンチと、前記トレンチ底部の前記半導体基板上に形成された第2導電型の第1半導体領域と、前記半導体基板と前記第1半導体領域とで形成されたpn接合を有する前記保護ダイオードとを備えた構成とする。
また、被保護素子と、該被保護素子を過電圧から保護する保護ダイオードとを有し、該保護ダイオードのカソードと前記被保護素子の高電位側とが接続し、前記保護ダイオードのアノードが前記被保護素子の低電位側と接続して形成された半導体装置において、第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板上に絶縁層を介して形成された半導体層と、該半導体層の表面から前記絶縁層を貫通して前記半導体基板に達する複数のトレンチと、前記トレンチ底部の前記半導体基板上に形成された第2導電型の第2半導体領域と、前記半導体基板と前記第2半導体領域とで形成されたpn接合を有する前記保護ダイオードとを備えた構成とする。
また、前記ループ状のトレンチが複数個形成されるとよい。
また、前記第1半導体領域同士が接するとよい。
また、前記第2半導体領域がエピタキシャル成長層であるとよい。
また、前記トレンチと、前記トレンチ内に形成された前記第1もしくは第2半導体領域とオーミック接触する導電膜とを有するとよい。
また、前記保護ダイオードは前記被保護素子の電極パッドの下に形成されるとよい。
また、被保護素子であるトレンチ構造の横型MISFETと、該被保護素子を過電圧から保護する縦型保護ダイオードとを具備する半導体装置において、第1導電型の半導体基板と、該半導体基板より低い不純物濃度で該半導体基板上に形成される第1導電型の第1半導体層と、該第1半導体層より低い不純物濃度で該第1半導体層上に形成される第1導電型の第2半導体層と、該第2半導体層の表面から前記第1半導体層に向かって前記第2半導体層内に形成されるトレンチと、該トレンチの底部から側壁にわたって形成され、前記第1半導体層に接するように前記第2半導体層に形成される第2導電型の第1半導体領域と、前記トレンチ側壁と接し、前記第2半導体層の表面層に前記第1半導体領域と離して形成される第2導電型の第2半導体領域と、前記トレンチの側壁にゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極とを有する前記トレンチ構造の横型MISFETと、前記第1半導体領域と前記第1半導体層とで形成されるpn接合を有する前記縦型保護ダイオードとを具備する半導体装置であって、前記第1半導体領域と前記第2半導体層で形成されるpn接合のアバランシェ電圧より、前記第1半導体領域と前記第1半導体層で形成されるpn接合のアバランシェ電圧が低い構成とする。
また、被保護素子であるトレンチ構造の横型MISFETと、該被保護素子を過電圧から保護する縦型保護ダイオードとを具備する半導体装置において、第1導電型の半導体基板と、該半導体基板上に形成される第2導電型の第3半導体層と、該第3半導体層上に前記半導体基板より低い不純物濃度で形成される第1導電型の第2半導体層と、該第2半導体層の表面から前記第3半導体層に向かって前記第2半導体層内に形成されるトレンチと、該トレンチの底部から側壁にわたって形成され、前記第3半導体層に接するように前記第2半導体層に形成される第2導電型の第1半導体領域と、前記トレンチ側壁と接し、前記第2半導体層の表面層に前記第1半導体領域と離して形成される第2導電型の第2半導体領域と、前記トレンチの側壁にゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極とを有する前記トレンチ構造の横型MISFETと、前記第3半導体層と前記半導体基板とで形成されたpn接合を有する前記縦型保護ダイオードとを具備する半導体装置であって、前記第1半導体領域と前記第2半導体層で形成されるpn接合のアバランシェ電圧より、前記第3半導体層と前記半導体基板で形成されるpn接合のアバランシェ電圧が低い構成とする。
また、被保護素子であるトレンチ構造の横型MISFETと、該被保護素子を過電圧から保護する縦型保護ダイオードとを具備する半導体装置において、第1導電型の半導体基板と、該半導体基板上に選択的に形成される絶縁層と、該絶縁層のない前記半導体基板上に該半導体基板より低い不純物濃度で形成される第1導電型の第4半導体層と、該第4半導体層上と前記絶縁層上に前記第4半導体層より低い不純物濃度で形成される第1導電型の第2半導体層と、該第2半導体層の表面から前記第4半導体層に向かって前記第2半導体層内に形成されるトレンチと、該トレンチの底部から側壁にわたって形成され、前記第4半導体層に接するように前記第2半導体層に形成される第2導電型の第1半導体領域と、前記トレンチ側壁と接し、前記第2半導体層の表面層に前記第1半導体領域と離して形成される第2導電型の第2半導体領域と、前記トレンチの側壁にゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極とを有する前記トレンチ構造の横型MISFETと、前記第4半導体層と前記半導体基板とで形成されたpn接合を有する前記縦型保護ダイオードとを具備する半導体装置であって、前記第1半導体領域と前記第2半導体層で形成されるpn接合のアバランシェ電圧より、前記第1半導体領域と前記第4半導体層で形成されるpn接合のアバランシェ電圧が低い構成とする。
また、前記第2半導体層内の前期第1半導体領域の周りに前記第1半導体領域より低い不純物濃度の第2導電型の第3半導体領域を形成するとよい。
また、前記第2半導体層がエピタキシャル成長で形成されるとよい。
また、前記第1半導体層もしくは前記第4半導体層がエピタキシャル成長時に前記半導体基板から不純物が染みだした不純物層であるとよい。
また、前記第3半導体層が、トレンチ底部下に形成される埋め込み層であるとよい。
また、前記第2半導体領域を含み、前記トレンチの側壁と接し、前記第2半導体層より高い不純物濃度で形成される第1導電型の第4半導体領域を有するとよい。
また、前記トレンチの開口部の平面形状がループ状であるとよい。
また、アバランシェ時に、前記第1半導体領域と前記第2半導体層で流れる電流の経路上の抵抗より、前記第1半導体領域と前記半導体基板の間に流れる電流の経路上の抵抗の方が小さいとよい。
この発明では、保護ダイオードを複数個のトレンチ形成と導電膜の埋め込みにより形成することにより高いESD耐量が要求される場合でも適用可能な半導体装置を提供できる。また、トレンチを切れ目なく連続したループ状とすることにより、これまでトレンチ終端部のトレンチ底で起き易かった電界集中を抑えることことができ、高いESD耐量を有する半導体装置を形成することができる。
また、横型トレンチMISFETにこの保護ダイオードを適用する場合、トレンチエッチング等の工程を横型トレンチMISFETと保護ダイオードで共通化できるため、製造工数の増加を抑えつつESD耐量を高くできるという利点がある。
また、横型トレンチMISFET内に保護ダイオードを形成し、横型トレンチMISFETのアバランシェ電圧より保護ダイオードのアバランシェ電圧を低くすることで、これらの占める占有面積を小さくして、ESD耐量を向上させることができる。
実施の最良の形態は、複数のトレンチを形成し、ESD耐量の向上を図るために、トレンチの終端部を無して、トレンチの平面形状をループ状とする。また、このループの曲率半径を大きくする。また、保護ダイオードを横型トレンチMISFET内に形成することで、これらの占有面積を縮小して、ESD耐量の向上を図ることである。以下、実施例を用いて説明する。
図1は、この発明の第1実施例の半導体装置の要部断面図である。高濃度のp+ 基板1の上にpエピタキシャル層3が形成され、ウエハプロセス中の熱処理によりp+ 基板1からpエピタキシャル層3に向けて拡散した不純物により形成されたp層2が、p+ 基板1とpエピタキシャル層3の間に形成されている。
本実施例ではトレンチ構造をした横型のn−MISFET15を保護するトレンチ構造の縦型の保護ダイオード17が示されている。前記n−MISFET15は、トレンチ底部にnドレイン領域(n+ 領域8とn領域6)とウエハ表面にnソース領域(n+ 領域8)が形成され、ゲート酸化膜20はトレンチ19の側壁に形成され、そのゲート酸化膜20上にゲート電極21が形成されている。
このn−MISFET15を保護する保護ダイオード17のカソード領域としてn領域7が形成され、このn領域7とトレンチ19内に埋め込まれたタングステンなどの金属膜23とをオーミック接触させるためにトレンチ底面と接してn+ 領域8が形成されている。このn+ 領域8の周囲にn領域7が形成され、n領域7とp+ 基板1から拡散したp層2が接して保護ダイオード17のpn接合が形成されている。
尚、必ずしも、n領域7とp層2とは必ずしも接する必要はない。また、図1に示すようにn領域7が互いに横方向に接続していると、カソード領域(n領域7)の面積が拡がり動作抵抗を小さくできる。しかし、必ずしも接続させなくてもよい。
保護ダイオード17は、カソードとして機能するn領域7はトレンチ19の底部に形成され、このn領域7はn+ 領域8を介して金属膜23と接続しているために、トレンチ19を形成しない場合と比べると動作抵抗を低減できて、ESD耐量を高くすることができる。
図2は、図1の半導体装置の等価回路図である。保護ダイオード17のカソードKはn−MISFET15のドレインDと接続し、保護ダイオード17のアノードAはn−MISFET15のソースSと接続している。n−MISFET15のドレイン−ソース間にESDサージが印加された場合、n−MISFET15よりもアバランシェ電圧が低い保護ダイオード17がアバランシェに突入してアバランシェ電流を流す。保護ダイオード17は動作抵抗が低いため、アバランシェ電流が増加しても、カソード・アノード間(n−MISFET15のS−D間)に印加される電圧の上昇を低く抑えることができる。これにより、n−MISFET15には耐圧以上の電圧が印加されずESDサージによる破壊からn−MISFET15は保護される。尚、図中のGはゲートである。
つぎに、図1の保護ダイオードの要部平面図について説明する。
図31は、終端部があるトレンチを複数個形成した場合の要部平面図である。ウエハ表面に段差を形成しないために、細長形状のトレンチ19を複数形成する。しかしながら、このような平面形状の場合、トレンチの深さが5μm以上となると、トレンチエッチングやその後のトレンチ側壁に形成されたダメージを除去する工程において、終端部のトレンチ19底部のコーナーでは形状異常あるいは残渣が出来やすい。その様子の概略を図32、図33に示す。トレンチ19底部のコーナーで形状異常や残渣が発生しやすいのは、コーナー部は形状の特異点でありエッチングの進み方がトレンチ19底部の他の場所より遅いことなどが原因と考えられる。残渣の成分はシリコン基板の場合、シリコンやシリコン酸化物が主である。
形状異常や残渣は1ヶ所でもあると、トレンチ19底部に形成するn領域7(カソード領域)とpエピタキシャル層3とのpn接合が正規の形状に形成されず、保護ダイオード17にESDサージが印加されたときに、その箇所で電界が集中する原因となる。そのような電界が集中する場所では、保護ダイオード17のアバランシェ電流がその箇所に集中して流れるため、保護ダイオード17が破壊しやすくなってしまう。
また、上記のような形状異常や残渣が特になかったとしてもトレンチ終端部のトレンチ底部はn領域7(カソード領域)の曲率半径が小さく電界集中が起き易い場所である。
このように、終端部のあるトレンチ19に形成された保護ダイオード17では高いESD耐量を持つことができず、静電保護素子としての役割を果たすことができない。
これを解決する方法として、トレンチ19に終端部ができないようにトレンチ19の平面形状をループ状にするとよい。つぎに、図1の保護ダイオード17をループ状のトレンチ19にした場合について説明する。
図3、図4、図5、図6は、図1の保護ダイオードのそれぞれ異なる要部平面図である。前記した図1の保護ダイオード17は、図3〜図6の各平面図のA−A線で切断した要部断面図である。
図3は対向する終端部がある2つのトレンチのその終端部を接続したトレンチ19を4個形成した場合であり、図4は同心円状に3個のトレンチ19を形成した場合であり、図5は1個のトレンチ19を蛇行させて形成した場合であり、図6はドーナッツ状に5個のトレンチを形成した場合である。いづれの平面形状もループ状をしており終端部がない(トレンチが切れ目なく連続的に形成されている)ため、保護ダイオードにESDサージが印加されたときに、局部的な電界集中が起き難く、静電保護素子として優れている。
また、図4に示す平面形状では、トレンチ19が同心円状に形成されており、トレンチ19の方向が変わる4隅の場所の曲率半径を図3よりも大きくしやすい特徴がある。この曲率半径は大きいほど、電界集中を抑えられる。
また、図6に示す平面形状は、図3、図4、図5のように直線部分と円弧部分が混在するのでなく、円形のみである。この円形の半径を大きくすることで電界集中を抑えることができる。尚、これらの平面形状は、以下に説明する各実施例に適用できる。
図7〜図18は、図1の半導体装置の製造方法を示す図であり、工程順に示した要部製造工程断面図である。
高濃度のp+ 基板1としては、p型不純物濃度が1×1019cm-3程度の基板を用いる。このp+ 基板1上にpエピタキシャル層3を形成する。このpエピタキシャル層3は、p型不純物(例えばボロン)の濃度を7×1015cm-3程度とする(図7)。
まず、トレンチ19を形成する前に、pオフセット領域5を形成するために、ドーズ量1×1013cm-2程度のボロンのイオン注入をn−MISFET15を形成する箇所に行う(図8)。
つぎに、深さ2μm程度のn−MISFET用のトレンチ19を図示しない酸化膜をマスクとして形成する(図9)。
つぎに、このトレンチ底部に、nドレイン領域となるn領域6(n−bodyと言われている)を形成するためにドーズ量2×1013cm-2程度のリン(P)のイオン注入を行い、保護ダイオード用のトレンチ底部にもカソード領域となるn領域7を形成するために、ドーズ量1×1015cm-2程度のリン(p)のイオン注入を行う。その後で、1150℃で1時間程度のドライブ(熱処理)を行い、pオフセット領域5、、n領域6およびn領域7の各領域を形成する。このとき、p+ 基板1とpエピタキシャル層3の間に、p+ 基板1からのボロンの拡散によりp層2が形成される。n領域7はそのp層2と接してpn接合が形成される(離して形成することもある)。これが保護ダイオード17のpn接合となる(図10)。
つぎに、LOCOS酸化膜13を形成した後で、ゲート酸化膜を形成し、その上に高濃度のn型不純物をドープしたポリシリコンを0.3μm成長する(図11)。
つぎに、ポリシリコンを異方性エッチングによりトレンチの側壁だけに残し、n−MISFET15のゲート電極を形成する(保護ダイオード部のポリシリコンは機能的には不要)(図12)。
つぎに、ウエハ表面およびトレンチ底面のコンタクト部に選択的にイオン注入を行う。n型不純物(例えば砒素)をドーズ量3×1015cm-2で、p型不純物(例えばBF2 )をドーズ量3×1015cm-2の条件でイオン注入する。さらに900℃30分程度のアニール処理を行い、n+ 領域8、p+ 領域9を形成する(図13)。
つぎに、層間絶縁膜22としてBPSGなどのCVD酸化膜を形成する(図14)。
つぎに、ウエハ表面をCMPで平坦化する(図15)。
つぎに、層間絶縁膜22をエッチングしてトレンチ19底部およびウエハ表面のコンタクト部を開口する(図16)。
つぎに、コンタクト部にタングステン23を埋め込む(図17)。
つぎに、アルミ−シリコン−銅の合金を電極24として形成し、さらに裏面に保護ダイオードのアノードに相当する電極14を形成する(図18)。保護ダイオード17に形成される電極24は、MOSFETのドレイン電極パッドとして用いられる。
以上が製造フローの概略である。
この製造方法では、n−MISFET15のトレンチエッチングと保護ダイオード17のトレンチエッチングとを同じ工程で行えるため、製造コストの低減を図ることができる。
前記の実施例では、MISFETはnチャネル型の場合であるが、これをpチャネル型にした場合について説明する。
図19は、p−MISFETを有する場合の半導体装置の要部断面図である。保護ダイオードは図1と同じである。
p−MISFET16を形成するためにnウェル領域4を形成し、このnウェル領域4内にp−MISFET16を形成する。
この場合も、保護ダイオード17のトレンチはループ状となっているため、電界集中が起きにくく、ESD耐量を大きくすることができる。
図20は図19の半導体装置の等価回路図である。保護ダイオード17のカソードとp−MISFET16のソースが接続し、保護ダイオード17のアノードとp−MISFET16のドレインが接続している。p−MISFET16のソース−ドレイン間にESDサージが印加された場合、p−MISFET16よりもアバランシェ電圧が低い保護ダイオード17がアバランシェに突入してアバランシェ電流を流す。保護ダイオード17は動作抵抗が低いため、アバランシェ電流が増加しても、カソード・アノード間に印加される電圧の上昇を低く抑えることができる。これにより、p−MISFET16には耐圧以上の電圧が印加されなくなり、保護ダイオード17によりESDサージからp−MISFET16が保護される。
図21は、この発明の第2実施例の半導体装置の要部断面図である。これはトレンチ型の保護ダイオード17をプレーナー型のn−MISFET18に適用した例である。この構造では、n−MISFET18がトレンチ19を使用しないため、保護ダイオード17のトレンチ19を形成するためのトレンチエッチングが必要となる。また、n−MISFETがプレーナゲートであるので、ゲート電極12を形成した後にトレンチ19を形成することにより、保護ダイオードのトレンチ19側壁には図1のようなゲート電極(ポリシリコン)は形成されていない。
この場合も、トレンチ19はループ状となっているため、電界集中が起きにくく、ESD耐量を大きくすることができる。
図22は、この発明の第3実施例の半導体装置の要部断面図である。被保護素子であるn−MISFET18は実施例2と同じ構造であるが、保護ダイオード17の断面構造が異なる。
本実施例では保護ダイオードのトレンチ19は、p+ 基板1にまで達している。トレンチ19はシリコン酸化膜22とその内側のタングステンなどの金属膜23から形成されている。トレンチ19の下方にはn+ 領域8およびn領域7が形成されていて、金属膜23とn+ 領域8はオーミック接触している。保護ダイオード17のpn接合は、n領域7とp+ 基板1の界面に形成される。前記の実施例2に比べて、深いトレンチ19を形成し、抵抗の低いp+ 基板1内にn領域7が形成されるために、保護ダイオード17の動作抵抗をより小さくできるという利点がある。
この場合も、トレンチ19はループ状となっているため、電界集中が起きにくく、ESD耐量を大きくすることができる。
図23は、この発明の第4実施例の半導体装置の要部断面図である。保護ダイオード17のトレンチ19の底部に露出したp層2の表面に、カソード領域となるn層30をエピタキシャル成長法で形成する。
この構造は、カソード領域であるn領域30の濃度分布をエピタキシャル成長により自由に変化させ、n領域30の濃度分布を最適化することで動作抵抗の低減を図ることができる。
また、実施例2、3のn領域7は、トレンチ底部へのイオン注入、熱拡散という工程を経て形成されるのに比べ、実施例4では比較的低温のエピタキシャル成長で形成することができるため、同一ウエハ上に形成される他のデバイスへの熱処理の影響を少なくすることができる。
この場合も、トレンチ19はループ状となっているため、電界集中が起きにくく、ESD耐量を大きくすることができる。
図24は、この発明の第5実施例の半導体装置の要部断面図である。図21との違いは、SOI基板を用い、保護ダイオード17のトレンチ19が埋め込み酸化膜(BOX層31)を貫通してp+ 基板1に達して形成されている点である。
この場合も、トレンチ19はループ状となっているため、電界集中が起きにくく、ESD耐量を大きくすることができる。
図25は、この発明の第6実施例の半導体装置の要部断面図である。図23との違いは、SOI基板を用い、保護ダイオード17のトレンチ19が埋め込み酸化膜(BOX層31)を貫通してp+ 基板1に達している点である。
この場合も、トレンチ19はループ状となっているため、電界集中が起きにくく、ESD耐量を大きくすることができる。
さて、ここまでの実施例では、被保護素子であるトレンチ構造の横型MISFET(n−MISFET15)とは別の場所に形成した縦型の保護ダイオード17について説明したが、n−MISFET15と別の箇所に保護ダイオード17を形成すると、n−MISFET15と保護ダイオード17を合わせた領域のチップに対する占有面積は大きくなる。この占有面積を小さくするために、トレンチ構造の横型MISFET内に縦型の保護ダイオードを形成した構造にした場合について説明する。
従来のトレンチ構造の横型MISFETのn−Body6を保護ダイオード17のカソードとし、p+ 基板1を保護ダイオード17のアノードとした場合は、n−Body6がpエピタキシャル層3内(p層3と接していない)に形成されているため、n−MISFET15のソースおよび保護ダイオード17のアノードをGNDとして、n−Body6(n−MISFET15のドレイン、保護ダイオード17のカソードとなる)に高電圧を印加すると、n−Body6とpエピタキシャル層3に形成されるpn接合で、曲面となっている箇所に電界集中が起こり、この電界集中によるアバランシェでn−MISFETが破壊(ESD破壊)する。
トレンチ構造の横型MISFET内に縦型保護ダイオードを形成した場合でも、この曲面となっている箇所での電界集中を防止して、ESD耐量を向上させることができる実施例について説明する。
図34は、この発明の第7実施例の半導体装置の要部断面図である。まず、p+ 基板1上にpエピタキシャル層3を形成する。pエピタキシャル層にn−MISFET55を形成するときの熱処理により、p+ 基板1からpエピタキシャル層3に向けて拡散した不純物により形成されたp層2が、p+ 基板1とpエピタキシャル層3の間に形成される。
pエピタキシャル層3にトレンチ構造の横型のn−MISFET55を形成する。トレンチ19の底部にドレイン領域であるn+ 領域8およびn−Body6、ウエハ表面にソース領域であるn+ 領域8を形成し、ゲート酸化膜20を介してゲート電極21をトレンチ19の側壁に形成し、n−Body6の底面とp層2とが接するようにn−Body6を形成する。トレンチ19の底部のn+ 領域8はトレンチ19の内部を充填したタングステンなどの導電膜23と電気的に接続し、導電膜23上にドレイン電極となる金属電極24を形成する。ゲート電極21と導電膜23は層間絶縁膜22で電気的に絶縁されている。pエピタキシャル層3の表面層にp+ 層9を形成し、この上に金属電極24を形成し、p+ 基板1の裏面には保護ダイオード57のアノード電極となる裏面電極14を形成し、裏面電極14とソース電極となる金属電極24とp+ 層9上の金属電極24はGND電位にする。
この構造において、n+ 層8とn−Body6は保護ダイオード57のカソード領域となり、p+ 基板1とp層2は保護ダイオードのアノード領域となり、ドレイン電極となる金属電極24はカソード電極を兼ねており、裏面電極14はアノード電極となる。
n−Body6の底面がpエピタキシャル層3より不純物濃度が高いp層2と接触しており、従って、n−Body6の曲面でのpn接合の不純物濃度より底面での不純物濃度が高くなる。そのため、曲面でのpエピタキシャル層3への空乏層の伸びより底面でのp層2への空乏層の伸びが小さくなる。
さらに、p+ 基板1に達した空乏層の伸びは極めて小さくなるため、底面での電界強度が曲面での電界強度より高くなり、底面でアバランシェが起こる。このアバランシェは平坦な底面全体のpn接合で起こり、アバランシェ電流は底面全体からアノード電極(裏面電極14)へ流れる。そのため、保護ダイオードの抵抗が小さくなり、また、アバランシェ破壊が防止されて、ESD耐量を向上させることができる。さらに、n−Body6とpエピタキシャル層3のpn接合では電界強度が高くならないために、ゲート酸化膜20へのアバランシェ注入現象が抑制されて、ESD耐量の向上に寄与する。
尚、アバランシェ電流はn−MISFET55のソース領域である上部のn+ 層8へ流れずに、保護ダイオード57のアノード領域であるp+ 基板の方へ流れる。
図35は、図34の半導体装置の等価回路図である。n−MISFET55のドレイン(D)−ソース(S)間に逆並列に保護ダイオード57が接続されたものである。
n−MISFET55のドレイン−ソース間にESDなどのサージ電圧が印加された場合、n−MISFET55の耐圧(n−Body6とpエピタキシャル層3のpn接合で決まる耐圧:アバランシェ電圧)よりも低い耐圧(n−Body6とp層2のpn接合で決まる耐圧:アバランシェ電圧)の保護ダイオード57にアバランシェ電流が流れる。保護ダイオード57の抵抗を低くすることにより、保護ダイオード57に流れるアバランシェ電流が増加してもその両端にかかる電圧の上昇を低く抑えられて、n−MISFET55の耐圧以上の電圧が印加されなくなりn−MISFET55は保護される。
図36は、図34の半導体装置のトレンチ形状の要部平面図であり、同図(a)は終端部を有するトレンチの場合、同図(b)はループ状のトレンチの場合である。
終端部を有するトレンチ(同図(a))より、切れ目なく連続的に形成されたループ状のトレンチ(同図(b))の方が、電界集中が起き易いトレンチ終端部がないため、電流集中が起きにくく電流がより均一に流れる構造とすることができ、ESD耐量を向上させることができる。
図37〜図46は、図34の半導体装置の製造方法を示す図であり、工程順に示した要部製造工程断面図である。
+ 基板1としては、例えばp型不純物(例えばボロン)濃度が1×1019cm-3程度の基板を用いる。pエピタキシャル3層は、例えばp型不純物の濃度を7×1015cm-3程度とする(図37)。
トレンチ形成前に、p−off5を形成するために、ドーズ量1×1013cm-2程度のボロンのイオン注入をn−MISFET55形成部に行う(図38)。
次に、深さ2μm程度のトレンチ19を形成する(図39)。
次に、n−MISFET55用のトレンチ底部にドーズ量2×1012cm-2程度のリン(P)のイオン注入を行い(n−Body6)、1150℃1時間程度のドライブを行い、P−off5、n−Body6の各領域を形成する。このとき、p+ 基板1とpエピタキシャル層3の間に、p基板1からのボロンの拡散によりp層2が形成される。n−Body6は、p+ 基板1またはp層2と接し、保護ダイオード57のpn接合を形成する(図40)。
次に、ウエハ表面に選択酸化膜13を成長させる(図41)
次に、ゲート酸化膜20を形成しその上に高濃度のn型不純物をドープしたポリシリコン21を0.3μm成長する(図42)。
次に、ポリシリコンを異方性エッチングによりトレンチ19の側壁だけに残し、これがn−MISFET55のゲート電極21となる(図43)。
次にウエハ表面およびトレンチ底面のコンタクト部に選択的にイオン注入を行う。n型不純物(例えば砒素)をドーズ量3×1015cm-2、p型不純物(例えばBF2 )をドーズ量3×1015cm-2の条件でイオン注入する。さらに900℃30分程度のアニール処理を行い、n+ 領域8、p+ 領域9を形成する(図44)。
次に、層間絶縁膜としてBPSGなどのCVD酸化膜22を形成した後、ウエハ表面をCMPで平坦化する。そして酸化膜をエッチングしてトレンチ底およびウエハ表面のコンタクト部を開口する。コンタクト部にはタングステン23を埋め込む(図45)。
次に、アルミ−シリコン−銅の合金を金属電極24としてソース領域となるn+ 層8上とp+ 層9上に形成し、ウエハ裏面に裏面電極14を形成する(図46)。
図47は、この発明の第8実施例の半導体装置の要部断面図である。n−MISFET35は、n−Body6の曲面部にn−Body6よりも低濃度のn−off10を形成している点が、図34のn−MISFET55とは異なる。p層2と接する底面は高濃度のn−Body6である。
図48は、保護ダイオード57、保護ダイオード57を除くn−MISFET35単体(p層2が無く、n−off10がp+ 基板1に接していない場合)のそれぞれのI−V特性図である。
図48に示すように、n−MISFET35単体の耐圧が保護ダイオード57の耐圧より高い程、n−MISFET35の保護として好ましい。n−off10を追加することでn−MISFET35単体の耐圧を保護ダイオード57の耐圧よりも十分高くすることが可能になるため、ESD耐量を高めることができる。
図49は、この発明の第9実施例の半導体装置の要部断面図である。図34のn−MISFE55とはトレンチ19の底部の保護ダイオード40の構造が異なる。すなわち、p+ 基板1とpエピタキシャル層3の間にn型の埋め込み層32が形成され、n−Body6がこの埋め込み層32と接している。この埋め込み層32の不純物濃度を所定の値とすることで、n−Body6の曲面よりも低い電圧で埋め込み層32とp+ 基板1のpn接合でアバランシェを起こすことができる。この埋め込み層32とp+ 基板のpn接合は平坦で広い面積であるためアバランシェ破壊は起きにくく、またアバランシェ電流が広い面積で流れるために保護ダイオード40の抵抗は小さくなる。そのため、ESD耐量を向上させることができる。
図50は、この発明の第10実施例の半導体装置の要部断面図である。図49との違いは、図49のn−MISFET35のn−Body6の曲面部にn−Body6よりも低濃度のn−off10を形成している点である。このn−off10を入れることにより、保護ダイオード40を除いたn−MISFET35単体の耐圧を低下させることなく、n−Body6の濃度を高くすることができる。これによって、保護ダイオード40の抵抗を下げることができ、ESD耐量を図49の半導体装置よりも高くすることができる。
図51は、この発明の第11実施例の半導体装置の要部断面図である。図49との違いは、埋め込み層32をn−Body6の底面と接触する箇所付近に選択的に形成した部分埋め込み層32aとした点である。こうすると、部分埋め込み層32aとp+ 基板1との接合容量が小さくなり、n−MISFET55の高周波特性が改善される。
図52は、この発明の第12実施例の半導体装置の要部断面図である。図51との違いは、図51のn−MISFET55のn−Body6の曲面部にn−Body6よりも低濃度のn−off10を形成している点である。このn−off10を入れることにより、保護ダイオード40を除いたn−MISFET35単体の耐圧を低下させることなく、n−Body6の濃度を高くすることができる。これによって、保護ダイオード40の抵抗を下げることができ、ESD耐量を図51の半導体装置よりも高くすることができる。
図53は、この発明の第13実施例の半導体装置の要部断面図である。p+ 基板1上に選択的に酸化膜58を形成し、その上にpエピタキシャル層3を形成したものを用いて、酸化膜58が形成さていない箇所のpエピタキシャル層3にn−MISFET55を形成する。pエピタキシャル層3とp+ 基板1の間に染みだし層であるp層2が形成される。このn−MISFET55のn−Body6の底面とp層2と接触させる。
このように選択的に酸化膜58を埋め込んだSOI基板を用いることで、n−MISFET55と縦型の保護ダイオード57を形成することができる。
この場合も、図51の部分的に埋め込み層32aを形成した場合と同様の効果が期待できる。
図54は、この発明の第14実施例の半導体装置の要部断面図である。図53との違いは、図53のn−MISFET55のn−Body6の曲面部にn−Body6よりも低濃度のn−off10を形成している点である。このn−off10を入れることにより、保護ダイオード40を除いたn−MISFET35単体の耐圧を低下させることなく、n−Body6の濃度を高くすることができる。これによって、保護ダイオード57の抵抗を下げることができ、ESD耐量を図53の半導体装置よりも高くすることができる。 尚、前記の全ての実施例の導電型を逆にして、p−MISFETを形成した場合は、p−Bodyがp−MISFETのpドレイン領域であり、保護ダイオードのアノード領域である。また、n+ 基板が保護ダイオードのカソード領域となり、前記の実施例と同様の効果が得られることは勿論である。
この発明の第1実施例の半導体装置の要部断面図 図1の半導体装置の等価回路図 図1の保護ダイオードの要部平面図 図1の保護ダイオードの別の要部平面図 図1の保護ダイオードの別の要部平面図 図1の保護ダイオードの別の要部平面図 図1の半導体装置の要部製造工程断面図。 図7に続く、図1の半導体装置の要部製造工程断面図 図8に続く、図1の半導体装置の要部製造工程断面図 図9に続く、図1の半導体装置の要部製造工程断面図 図10に続く、図1の半導体装置の要部製造工程断面図 図11に続く、図1の半導体装置の要部製造工程断面図 図12に続く、図1の半導体装置の要部製造工程断面図 図13に続く、図1の半導体装置の要部製造工程断面図 図14に続く、図1の半導体装置の要部製造工程断面図 図15に続く、図1の半導体装置の要部製造工程断面図 図16に続く、図1の半導体装置の要部製造工程断面図 図17に続く、図1の半導体装置の要部製造工程断面図 p−MISFETを有する場合の半導体装置の要部断面図 図19の半導体装置の等価回路図 この発明の第2実施例の半導体装置の要部断面図 この発明の第3実施例の半導体装置の要部断面図 この発明の第4実施例の半導体装置の要部断面図 この発明の第5実施例の半導体装置の要部断面図 この発明の第6実施例の半導体装置の要部断面図 従来のプレーナ構造の保護ダイオードを有する半導体装置の要部断面図 動作抵抗が異なる2つの保護ダイオードのI−V特性を示す図 従来のトレンチ構造の保護ダイオードを有する半導体装置の要部断面図 幅が広いトレンチ構造の保護ダイオードの概略の構成図であり、同図(a)は要部平面図、同図(b)は同図(a)のX−X線で切断した要部断面図、同図(c)は同図(b)のトレンチ側壁に絶縁膜を形成し、その上に導電膜を形成した要部断面図 図29のトレンチの深さが深い場合の図29(c)に相当する要部断面図 終端部があるトレンチを複数個形成した保護ダイオードの要部平面図 トレンチ終端部の底部での形状異状を示す図で、同図(a)は正常な形状図、同図(b)は異状な形状図 トレンチ終端部の底部での残渣を示す図で、同図(a)は正常な図、同図(b)は残渣のある図 この発明の第7実施例の半導体装置の要部断面図 図34の半導体装置の等価回路図 図34の半導体装置のトレンチ形状の要部平面図であり、(a)は終端部を有するトレンチの場合、(b)はループ状のトレンチの場合 図34の半導体装置の要部製造工程断面図 図37に続く、図34の半導体装置の要部製造工程断面図 図38に続く、図34の半導体装置の要部製造工程断面図 図39に続く、図34の半導体装置の要部製造工程断面図 図40に続く、図34の半導体装置の要部製造工程断面図 図41に続く、図34の半導体装置の要部製造工程断面図 図42に続く、図34の半導体装置の要部製造工程断面図 図43に続く、図34の半導体装置の要部製造工程断面図 図44に続く、図34の半導体装置の要部製造工程断面図 図45に続く、図34の半導体装置の要部製造工程断面図 この発明の第8実施例の半導体装置の要部断面図 保護ダイオード57とn−MISFET35単体のそれぞれのI−V特性図 この発明の第9実施例の半導体装置の要部断面図 この発明の第10実施例の半導体装置の要部断面図 この発明の第11実施例の半導体装置の要部断面図 この発明の第12実施例の半導体装置の要部断面図 この発明の第13実施例の半導体装置の要部断面図 この発明の第14実施例の半導体装置の要部断面図
符号の説明
1、101 p+ 基板
2、102 p+ 基板から拡散したp層
3、103 pエピタキシャル層
4、105 nウエル領域
5 pオフセット領域
6、104 n領域(n−body)
7、118 n領域
8、108 n+ 領域
9、109 p+ 領域
10 nオフセット領域
11 p領域(p−body)
13、107 LOCOS酸化膜
14 111 裏面電極
15、35、55 n−MISFET
16 p−MISFET
17、40、57、112 保護ダイオード
18 n−MISFET
19、119 トレンチ
20 ゲート酸化膜
21 ゲート電極
22 層間絶縁膜
23 115 金属膜
24 110 金属電極
25 106 pウエル領域
30 n層(エピタキシャル層)
31 BOX層
114 絶縁膜

Claims (24)

  1. 被保護素子と、該被保護素子を過電圧から保護する保護ダイオードとを有し、該保護ダイオードのカソードと前記被保護素子の高電位側とが接続し、前記保護用ダイオードのアノードが前記被保護素子の低電位側と接続して形成された半導体装置において、
    第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の表面から内部に向かって形成されたトレンチと、前記トレンチ底部の前記半導体基板内部に形成された第2導電型の第1半導体領域と、前記半導体基板と前記第1半導体領域とで形成されたpn接合を有する前記保護ダイオードとを備え、前記トレンチの開口部の平面形状がループ状であることを特徴とする半導体装置。
  2. 被保護素子と、該被保護素子を過電圧から保護する保護ダイオードとを有し、該保護ダイオードのカソードと前記被保護素子の高電位側とが接続し、前記保護ダイオードのアノードが前記被保護素子の低電位側と接続して形成された半導体装置において、
    第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板上に絶縁層を介して形成された半導体層と、該半導体層の表面から前記絶縁層を貫通して前記半導体基板に達するトレンチと、前記トレンチ底部の半導体基板内部に形成された第2導電型の第1半導体領域と、前記半導体基板と前記第1半導体領域とで形成されたpn接合を有する前記保護ダイオードとを備え、前記トレンチの開口部の平面形状がループ状であることを特徴とする半導体装置。
  3. 被保護素子と、該被保護素子を過電圧から保護する保護ダイオードとを有し、該保護ダイオードのカソードと前記被保護素子の高電位側とが接続し、前記保護ダイオードのアノードが前記被保護素子の低電位側と接続して形成された半導体装置において、
    第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の表面から内部に向かって形成されたトレンチと、前記トレンチ底部の前記半導体基板上に形成された第2導電型の第2半導体領域と、前記半導体基板と前記第2半導体領域とで形成されたpn接合を有する前記保護ダイオードとを備え、前記トレンチの開口部の平面形状がループ状であることを特徴とする半導体装置。
  4. 被保護素子と、該被保護素子を過電圧から保護する保護ダイオードとを有し、該保護ダイオードのカソードと前記被保護素子の高電位側とが接続し、前記保護ダイオードのアノードが前記被保護素子の低電位側と接続して形成された半導体装置において、
    第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板上に絶縁層を介して形成された半導体層と、該半導体層の表面から前記絶縁層を貫通して前記半導体基板に達するトレンチと、前記トレンチ底部の半導体基板上に形成された第2導電型の第2半導体領域と、前記半導体基板と前記第2半導体領域とで形成されたpn接合を有する前記保護ダイオードとを備え、前記トレンチの開口部の平面形状がループ状であることを特徴とする半導体装置。
  5. 被保護素子と、該被保護素子を過電圧から保護する保護ダイオードとを有し、該保護ダイオードのカソードと前記被保護素子の高電位側とが接続し、前記保護ダイオードのアノードが前記被保護素子の低電位側と接続して形成された半導体装置において、
    第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の表面から内部に向かって形成された複数のトレンチと、前記トレンチ底部の前記半導体基板内部に形成された第2導電型の第1半導体領域と、前記半導体基板と前記第1半導体領域とで形成されたpn接合を有する前記保護ダイオードとを備えたことを特徴とする半導体装置。
  6. 被保護素子と、該被保護素子を過電圧から保護する保護ダイオードとを有し、該保護ダイオードのカソードと前記被保護素子の高電位側とが接続し、前記保護ダイオードのアノードが前記被保護素子の低電位側と接続して形成された半導体装置において、
    第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板上に絶縁層を介して形成された半導体層と、該半導体層の表面から前記絶縁層を貫通して前記半導体基板に達する複数のトレンチと、前記トレンチ底部の前記半導体基板内部に形成された第2導電型の第1半導体領域と、前記半導体基板と前記第1半導体領域とで形成されたpn接合を有する前記保護ダイオードとを備えたことを特徴とする半導体装置。
  7. 被保護素子と、該被保護素子を過電圧から保護する保護ダイオードとを有し、該保護ダイオードのカソードと前記被保護素子の高電位側とが接続し、前記保護ダイオードのアノードが前記被保護素子の低電位側と接続して形成された半導体装置において、
    第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の表面から内部に向かって形成された複数のトレンチと、前記トレンチ底部の前記半導体基板上に形成された第2導電型の第1半導体領域と、前記半導体基板と前記第1半導体領域とで形成されたpn接合を有する前記保護ダイオードとを備えたことを特徴とする半導体装置。
  8. 被保護素子と、該被保護素子を過電圧から保護する保護ダイオードとを有し、該保護ダイオードのカソードと前記被保護素子の高電位側とが接続し、前記保護ダイオードのアノードが前記被保護素子の低電位側と接続して形成された半導体装置において、
    第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板上に絶縁層を介して形成された半導体層と、該半導体層の表面から前記絶縁層を貫通して前記半導体基板に達する複数のトレンチと、前記トレンチ底部の前記半導体基板上に形成された第2導電型の第2半導体領域と、前記半導体基板と前記第2半導体領域とで形成されたpn接合を有する前記保護ダイオードとを備えたことを特徴とする半導体装置。
  9. 前記ループ状のトレンチが複数個形成されることを特徴とする請求項1または2のいずれか一項に記載の半導体装置。
  10. 前記ループ状のトレンチが複数個形成されることを特徴とする請求項3または4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  11. 前記第1半導体領域同士が接することを特徴とする請求項5〜9のいずれか一項に記載の半導体装置。
  12. 前記第2半導体領域がエピタキシャル成長層であることを特徴とする請求項3,4,7および8のいずれか一項に記載の半導体装置。
  13. 前記トレンチと、前記トレンチ内に形成された前記第1もしくは第2半導体領域とオーミック接触する導電膜とを有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の半導体装置。
  14. 前記保護ダイオードは、前記被保護素子の電極パッドの下に形成されたことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の半導体装置。
  15. 被保護素子であるトレンチ構造の横型MISFETと、該被保護素子を過電圧から保護する縦型保護ダイオードとを具備する半導体装置において、
    第1導電型の半導体基板と、該半導体基板より低い不純物濃度で該半導体基板上に形成される第1導電型の第1半導体層と、該第1半導体層より低い不純物濃度で該第1半導体層上に形成される第1導電型の第2半導体層と、該第2半導体層の表面から前記第1半導体層に向かって前記第2半導体層内に形成されるトレンチと、該トレンチの底部から側壁にわたって形成され、前記第1半導体層に接するように前記第2半導体層に形成される第2導電型の第1半導体領域と、前記トレンチ側壁と接し、前記第2半導体層の表面層に前記第1半導体領域と離して形成される第2導電型の第2半導体領域と、前記トレンチの側壁にゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極とを有する前記トレンチ構造の横型MISFETと、前記第1半導体領域と前記第1半導体層とで形成されたpn接合を有する前記縦型保護ダイオードとを具備する半導体装置であって、
    前記第1半導体領域と前記第2半導体層で形成されるpn接合のアバランシェ電圧より、前記第1半導体領域と前記第1半導体層で形成されるpn接合のアバランシェ電圧が低いことを特徴とする半導体装置。
  16. 被保護素子であるトレンチ構造の横型MISFETと、該被保護素子を過電圧から保護する縦型保護ダイオードとを具備する半導体装置において、
    第1導電型の半導体基板と、該半導体基板上に形成される第2導電型の第3半導体層と、該第3半導体層上に前記半導体基板より低い不純物濃度で形成される第1導電型の第2半導体層と、該第2半導体層の表面から前記第3半導体層に向かって前記第2半導体層内に形成されるトレンチと、該トレンチの底部から側壁にわたって形成され、前記第3半導体層に接するように前記第2半導体層に形成される第2導電型の第1半導体領域と、前記トレンチ側壁と接し、前記第2半導体層の表面層に前記第1半導体領域と離して形成される第2導電型の第2半導体領域と、前記トレンチの側壁にゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極とを有する前記トレンチ構造の横型MISFETと、前記第3半導体層と前記半導体基板とで形成されたpn接合を有する前記縦型保護ダイオードとを具備する半導体装置であって、
    前記第1半導体領域と前記第2半導体層で形成されるpn接合のアバランシェ電圧より、前記第3半導体層と前記半導体基板で形成されるpn接合のアバランシェ電圧が低いことを特徴とする半導体装置。
  17. 被保護素子であるトレンチ構造の横型MISFETと、該被保護素子を過電圧から保護する縦型保護ダイオードとを具備する半導体装置において、
    第1導電型の半導体基板と、該半導体基板上に選択的に形成される絶縁層と、該絶縁層のない前記半導体基板上に該半導体基板より低い不純物濃度で形成される第1導電型の第4半導体層と、該第4半導体層上と前記絶縁層上に前記第4半導体層より低い不純物濃度で形成される第1導電型の第2半導体層と、該第2半導体層の表面から前記第4半導体層に向かって前記第2半導体層内に形成されるトレンチと、該トレンチの底部から側壁にわたって形成され、前記第4半導体層に接するように前記第2半導体層に形成される第2導電型の第1半導体領域と、前記トレンチ側壁と接し、前記第2半導体層の表面層に前記第1半導体領域と離して形成される第2導電型の第2半導体領域と、前記トレンチの側壁にゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極とを有する前記トレンチ構造の横型MISFETと、前記第4半導体層と前記半導体基板とで形成されたpn接合を有する前記縦型保護ダイオードとを具備する半導体装置であって、
    前記第1半導体領域と前記第2半導体層で形成されるpn接合のアバランシェ電圧より、前記第1半導体領域と前記第4半導体層で形成されるpn接合のアバランシェ電圧が低いことを特徴とする半導体装置。
  18. 前記第2半導体層内の前期第1半導体領域の周りに、前記第1半導体領域より低い不純物濃度の第2導電型の第3半導体領域を形成することを特徴とする請求項15〜17のいずれか一項に記載の半導体装置。
  19. 前記第2半導体層がエピタキシャル成長で形成されることを特徴とする請求項15〜17のいずれか一項に記載の半導体装置。
  20. 前記第1半導体層もしくは前記第4半導体層が熱処理時に前記半導体基板から不純物が染みだした不純物層であることを特徴とする請求項15または17に記載の半導体装置。
  21. 前記第3半導体層が、トレンチ底部下に形成される埋め込み層であることを特徴とする請求項16に記載の半導体装置。
  22. 前記第2半導体領域を含み、前記トレンチの側壁と接し、前記第2半導体層より高い不純物濃度で形成される第1導電型の第4半導体領域を有することを特徴とする請求項15〜21のいずれか一項に記載の半導体装置。
  23. 前記トレンチの開口部の平面形状がループ状であることを特徴とする請求項15〜22のいずれか一項に記載の半導体装置。
  24. アバランシェ時に、前記第1半導体領域と前記第2半導体層で流れる電流の経路上の抵抗より、前記第1半導体領域と前記半導体基板の間に流れる電流の経路上の抵抗の方が小さいことを特徴とする請求項15〜23のいずれか一項に記載の半導体装置。
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