JP2005283250A - 金コロイド凝集反応の測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の金コロイド凝集反応の測定方法は、被測定物質と、該被測定物質と特異的に結合し得る物質が結合した金コロイド粒子とを溶液中で反応させ、反応開始後の吸光度変化を、610nm〜800nmで測定する工程を含む。
【選択図】 なし
Description
(1)反応開始後に反応液の吸光度を適当な間隔で2回測定し、その差を吸光度変化とする;または
(2)反応開始後に反応液の吸光度を連続的に測定し、時間当たりの吸光度変化率(その最大変化率を用いる場合もある)を吸光度変化とする。
95℃の蒸留水1Lに10%塩化金酸溶液2mLを撹拌しながら加え、1分後に2%クエン酸ナトリウム溶液10mLを加え、さらに20分間撹拌した後、30℃に冷却した。冷却後、0.1%炭酸カリウムでpH7.1に調節した。
抗シスタチンC抗体(ダコ・サイトメーション株式会社)を、0.05%アジ化ナトリウムを含む10mM HEPES(pH7.1)で希釈して50μg/mLの濃度にした。この液の100mLを上記実施例1で調製した金コロイド液約1Lに加え、冷蔵下で2時間撹拌した。5.46%マンニトール、0.5%BSA、および0.05%アジ化ナトリウムを含む10mM HEPES(pH7.1)を110mL添加し、37℃で90分撹拌した。8000回転で40分間遠心分離し、上清を除去した。残渣に、3%マンニトール、0.1%BSA、および0.05%アジ化ナトリウムを含む5mM HEPES(pH7.5)(A溶液)約1Lを加えて抗体結合金コロイドを分散させた後、8000回転で40分間遠心分離して上清を除去し、A溶液を加えて抗体感作金コロイドを分散させ、全量を160mLとし、抗シスタチンC抗体感作金コロイド試薬を調製した。
シスタチンC濃度8mg/Lの検体30μLに、5%塩化ナトリウム、0.2%EDTA、0.2%アルキルフェニルジスルホン酸ナトリウム塩、0.35%ポリオキシエチレンラウリルエーテル、および2.5%ポリエチレングリコールを含む0.5M Bis−Tris(pH6.7)溶液(B溶液)2.4mLを添加し、37℃で約5分間加温した。これに、上記実施例2で調製した抗シスタチンC抗体感作金コロイド試薬0.6mLを加えて反応を開始し、反応開始後2分毎に吸収スペクトルの変化を島津UV−2200で測定した。その結果を図1に示す。
シスタチンC濃度0mg/L、1mg/L、2mg/L、および4mg/Lのそれぞれの検体3μLに、B溶液をR1試薬として240μL添加した。37℃で約5分間加温した後、R2試薬として上記実施例2で調製した抗シスタチンC抗体感作金コロイド試薬60μLを加えて37℃で反応させ、日立7070自動分析装置により、種々の波長(450、480、505、546、660、および700nm)での測光ポイントとして18から31ポイントにおける吸光度変化量を測定した。シスタチンC濃度1mg/L、2mg/L、および4mg/L検体の各波長における吸光度変化量を表1に示す。なお、シスタチンC濃度0mg/Lの検体をブランクとした。
シスタチンC濃度0mg/L、0.5mg/L、1mg/L、2mg/L、および4mg/Lのそれぞれの検体3μLに、B溶液をR1試薬として240μL添加した。37℃で約5分間加温した後、R2試薬として上記実施例2で調製した抗シスタチンC抗体感作金コロイド試薬60μLを加えて37℃で反応させ、日立7070自動分析装置により、一方の波長を660nmで、もう一方の波長を金コロイドの最大吸収波長付近の546nm、あるいは、金コロイドの最大吸収波長付近より短波長側に大きく外れた505、480、または450nmのいずれかの波長で、測光ポイントとして18から31ポイントにおける吸光度変化を測定し、660nmでの吸光度変化から上記のいずれかの波長での吸光度変化を差し引いた値の絶対値を、二波長測定の吸光度変化量とした。シスタチンC濃度1mg/L、2mg/L、および4mg/L検体の各波長における吸光度変化量を表2に示す。なお、シスタチンC濃度0mg/Lの検体をブランクとした。
シスタチンC濃度が1mg/L以下の3種類の血清検体を、上記実施例3に記載のように、検体量:R1量:R2量比が3:240:60となるように調製した。これらの試料について、日立7070自動分析装置で、各波長(480、505、546、660、700、および750nm)における単一波長測定を20回行い、その測定値の各波長におけるばらつきを比較した。各波長における20回測定のばらつきの指標であるSD値およびCV値を表3に示す。
シスタチンC濃度1mg/L以下の3種類の血清検体を、上記実施例4に記載のように、検体量:R1量:R2量比が3:240:60となるように調製した。これらの試料について、日立7070自動分析装置で、一方の波長を660nmとし、もう一方の波長を金コロイドの最大吸収波長付近の546nm、短波長側の505または480nmとした二波長による測定を20回行い、その測定値の各二波長測定におけるばらつきを比較した。各二波長測定における20回測定のばらつきの指標であるSD値およびCV値を表4に示す。
シスタチンC濃度0.7mg/L以下の3種類の血清検体を、上記実施例4に記載のように、検体量:R1量:R2量比が3:240:60となるように調製した。これらの試料について、Poly−Chem自動分析装置で、一方の波長を660nmとし、もう一方の波長を金コロイドの最大吸収波長付近の546nmまたは短波長側の510nmとした二波長による測定を20回行い、その測定値の各二波長測定におけるばらつきを比較した。各二波長測定における20回測定のばらつきの指標であるSD値およびCV値を表5に示す。
血清検体にヘモグロビンを500mg/dLになるように添加し、上記実施例4に記載のように、検体量:R1量:R2量比が3:240:60となるように調製した。この試料について、日立7070自動分析装置で、第一波長を660または700nmとし、第二波長を金コロイドの最大吸収波長付近の546nm、短波長側の505または480nmとした二波長による測定を行った。結果を表6に示す。
抗フェリチン抗体(ダコ・サイトメーション株式会社)と上記実施例1で調製した金コロイド液とを用いて、実施例2に記載のように抗フェリチンC抗体感作金コロイド試薬を調製した。
5%塩化ナトリウム、0.5%EDTA、0.35%ポリオキシエチレンラウリルエーテル、および2.0%ポリエチレングリコールを含む0.2M PIPES(pH6.5)溶液(C溶液)を調製した。ヘモグロビンを500mg/dLになるように添加した血清検体を、C溶液をR1とし、上記実施例10で調製した抗フェリチンC抗体感作金コロイド試薬をR2として、検体量:R1量:R2量比が10:160:80となるように調製した。この試料について、日立7070自動分析装置で、第一波長を700nmとし、第二波長を金コロイドの最大吸収波長付近の546nm、短波長側の505または480nmとした二波長による測定を行った。結果を表7に示す。
Claims (4)
- 被測定物質と、該被測定物質と特異的に結合し得る物質が結合した金コロイド粒子とを溶液中で反応させ、反応開始後の吸光度変化を、610nm〜800nmで測定する工程を含む、金コロイド凝集反応の測定方法。
- 前記反応開始後の吸光度変化を、610nm〜800nmおよび360nm〜510nmの二波長で測定する、請求項1に記載の方法。
- 前記被測定物質と特異的に結合し得る物質が、抗体または抗原である、請求項1または2に記載の方法。
- 被測定物質と、該被測定物質と特異的に結合し得る物質が結合した金コロイド粒子とを溶液中で反応させ、反応開始後の吸光度変化を、610nm〜800nmで測定することにより、該被測定物質を測定する工程を含む、被測定物質の測定方法。
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