JP2005281235A - 慢性拒絶反応抑制剤 - Google Patents

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Abstract

【課 題】 本発明は臓器移植または組織移植、特に臓器移植後の慢性免疫拒絶反応を効果的に抑制することができる、副作用のない安全な慢性拒絶反応抑制剤を提供することを目的とする。
【解決手段】式(I)で表わされる化合物、その薬理学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物を有効成分として含有することを特徴とする臓器移植または組織移植、特に臓器移植後の慢性拒絶反応抑制剤。
【化1】
Figure 2005281235

【選択図】なし

Description

本発明は、式(I)で表わされるピルフェニドンを有効成分とする、臓器移植または組織移植後の慢性拒絶反応抑制剤に関する。
臓器移植の外科的技術が著しく向上した現在、臓器移植は重篤な疾患の治療法の一つとして確立し、腎、心、肝移植はすでに一般医療として定着し、肺、膵、小腸移植は、次第に普及しつつある(非特許文献1)。しかしながら、臓器移植手術の成否は術後の移植拒絶反応をいかにして制御できるかにかかっているのが実情である。拒絶反応は、移植片を生体が異物と認識し、それを排除するために一連の免疫反応が惹起されることにより生じるものであり、通常の移植では多少の組織適合性抗原の不一致は避けられず、拒絶反応の効果的な抑制が臨床現場では求められている。
移植臓器の拒絶反応は、一般に超急性拒絶反応、急性拒絶反応、慢性拒絶反応に分類することができる(非特許文献2)。
超急性拒絶反応は移植抗原に対する既存抗体の反応であり、移植直後に発生する。臨床的には、急性促進性、血液型不適合移植などの場合が含まれる。
急性拒絶反応は移植臓器に生じる生物学的反応であり、一般には細胞性反応が主たる役割を生じている。CD4陽性ヘルパーT細胞がクラスII抗原を認識することから免疫反応が生じるが、拒絶反応に関与する免疫担当細胞は多彩である。ヘルパーT細胞(Th0)がサイトカインによりTh1とTh2に分化誘導され、前者は細胞性免疫を、後者は液性免疫を調節している。急性拒絶反応は、臨床的には移植後3ケ月以内におこり、5日以降から1ケ月以内に好発する。
慢性拒絶反応は主として免疫学的機序により生じる血管―間質系病変で、臨床的には移植臓器の機能が徐々に低下し、組織学的には線維化と実質細胞の脱落、消失により特徴づけられる臨床病理学的疾患である。免疫学的には特定の生物現象を示しているわけではない。反復する急性拒絶反応の結果として招来される不可逆的進行性の病変であり、移植動脈炎の帰結としての虚血が重要な役割を演じる。通常は移植後3ケ月以降に発症する。
従来、臨床に用いられている拒絶反応抑制剤としては、ステロイド剤(プレドニゾロン、メチルプレドニゾロンなど)、代謝拮抗剤(アザチオプリン、ミゾリビンなど)、免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス(FK506)など)等が挙げられる。しかしながら、これらの拒絶反応抑制剤は、主として急性拒絶反応を抑制するために使用されているものを、慢性期にも維持的に服用しているもので、慢性拒絶反応の抑制に充分な薬剤とはいえない。このように移植患者は一部の例外を除き、移植後、免疫抑制剤を一生飲み続けなければならず、重篤な副作用、例えば腎毒性、肝毒性、中枢神経系障害、白血球や血小板の減少などがしばしば観察され、臓器移植後、長期間服用の安全性に問題があり、特に慢性拒絶反応の抑制に使用するには不充分な薬剤であった。
実際の医療現場での標準的治療法として、臓器移植あるいは組織移植後の慢性拒絶反応に焦点をあてた治療薬は無いのが実情である。基本的には、急性拒絶反応抑制のための初期の高投与量の治療を減量していくのが基本的な治療方針である。したがって、このような慢性拒絶反応が発症した場合の治療には、シクロスポリン、タクロリムス、ステロイド等を中心とした複合的な免疫抑制剤治療を基本的に用い、症状に合わせ薬剤を増減していく方法が採られている。
最近、既知化合物である解熱、鎮痛、抗炎症作用を有するピルフェニドン(pirfenidone:5−メチル−1−フェニル−2(H)−ピリドン)が、抗線維化作用を有することが明らかにされ、線維化病変組織の修復並びに線維化病変の阻止剤として有用であることが報告されている(特許文献1)。特許文献1には、心筋梗塞、心筋線維症、線維性血管変性(アテローム性動脈硬化症)、血管狭窄の抑制等に有効であるとの記載があるが、臓器移植あるいは組織移植に対する拒絶反応抑制効果についての記載はない。

また、気管移植したラットにピルフェニドンとシクロスポリンとを併用投与した場合の抗線維化、TGF−β1産生抑制効果についての報告がされている。しかし、この報告は腎、膵、小腸、肺、肝または心等の臓器移植に関するものではなく、また移植後における慢性の拒絶反応抑制については何ら記載されていないし、示唆さえされていない(非特許文献3)。
さらに、免疫抑制剤(シクロスポリンなど)、抗線維化剤(ピルフェニドンなど)等を含んでいてもよい、ピリミジン誘導体を有効成分とする移植拒絶反応の抑制に有効な医薬組成物が報告されている(特許文献2)。しかし、この特許文献2にはピルフェニドンを含有している医薬組成物の具体的実施例の記載はなく、移植臓器あるいは移植組織の慢性拒絶反応については何も記載されていない。
さらにまた、近年、移植における慢性拒絶反応の一つの因子として移植炎症因子−1(AIF−1)の存在が報告された(非特許文献4〜5および特許文献3)。したがって、AIF−1に対する抑制効果を指標として、移植後の慢性拒絶反応抑制剤の有効性を判定することができる。
以上述べたこれらの先行文献は、ピルフェニドンが臓器移植後あるいは組織移植後の慢性拒絶反応の抑制に有用であることを記載しているものではない。
特開平2−215719号公報 WO03/094904 US6077948 今日の移植 vol.11 No.1 53 1998) ヒト移植臓器拒絶反応の病理組織診断基準 1998年11月〔第1版〕、日本移植学会 日本病理学会/編集、金原出版株式会社 Pulmonary Pharmacology & Therapeutics (2002), 15(5), 433−437 Journal of Biomedical Materials Research, PartA (2003), 64A(1), 12−19 Immunology 104: 307, 2001 12−19
本発明は、移植後の慢性拒絶反応を効果的に抑制することができる、副作用のない、安全な慢性拒絶反応抑制剤を提供することを目的とする。
本発明者等は臓器移植の際に生起する拒絶反応、特に慢性の拒絶反応を効果的に抑制する薬剤を見出すために種々の物質について鋭意研究した結果、ピルフェニドンが臓器移植後の慢性拒絶反応を効果的に抑制し、しかも副作用もなく安全な薬剤であることを見出して本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)式(I)で表わされる化合物、その薬理学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物を有効成分として含有することを特徴とする臓器移植後または組織移植後の慢性拒絶反応抑制剤。
Figure 2005281235
(2)臓器移植が腎移植、膵移植、小腸移植、肺移植、肝移植または心移植であることを特徴とする上記(1)に記載の慢性拒絶反応抑制剤。
(3)臓器移植が心移植であることを特徴とする上記(1)に記載の慢性拒絶反応抑制剤。
(4)組織移植が皮膚移植、骨移植または心臓弁移植であることを特徴とする上記(1)に記載の慢性拒絶反応抑制剤。
(5)免疫抑制剤および上記(1)に記載の慢性拒絶反応抑制剤からなる合剤。
(6)免疫抑制剤がシクロスポリン、タクロリムス、ステロイド剤、アザチオプリン、ミゾリビン、ミコフェノール酸モフェチル、抗T細胞抗体、ラパマイシンおよび15−デオキシスパガリンから選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする上記(5)に記載の合剤。
(7)式(I)で表わされる化合物、その薬理学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物を有効成分として含有することを特徴とする臓器移植後または組織移植後の心機能低下抑制剤。
Figure 2005281235
(8)心機能低下が心拍動強度の低下であることを特徴とする上記(7)に記載の心機能低下抑制剤。
(9)免疫抑制剤および上記(7)に記載の心機能低下抑制剤からなる合剤。
(10)免疫抑制剤がシクロスポリン、タクロリムス、ステロイド剤、アザチオプリン、ミゾリビン、ミコフェノール酸モフェチル、抗T細胞抗体、ラパマイシンおよび15−デオキシスパガリンから選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする上記(9)に記載の合剤。
(11)式(I)で表わされる化合物、その薬理学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物を有効成分として含有することを特徴とする臓器移植後または組織移植後の移植炎症因子−1産生抑制剤。
Figure 2005281235
本発明の慢性拒絶反応抑制剤は、臓器移植または組織移植後、特に臓器移植後の慢性の拒絶反応を効果的に抑制することができ、臓器移植または組織移植、特に臓器移植の治療分野で非常に有用である。また、急性の拒絶反応抑制剤として医療現場で使用されている公知の免疫抑制剤に見られる各種副作用もなく安心して長期間、慢性拒絶反応の予防・治療に使用することができる。さらに、本発明の慢性拒絶反応抑制剤は、移植炎症因子―1の産生を抑制するので、この因子が関係している脳梗塞、脳外傷、神経膠腫、骨格筋外傷、炎症性疾患、川崎病、SARS等の治療にも有効である。
本発明の慢性拒絶反応抑制剤は、例えば腎、膵、小腸、肺、肝または心等の臓器移植あるいは例えば皮膚、骨、心臓弁等の組織移植を受けたヒトまたはヒト以外の動物(例えば、犬、猫、牛、馬等の哺乳動物)に投与することができるが、好ましくは心移植されたヒトまたはヒト以外の動物に投与されうる。また、移植炎症因子―1が関与する脳梗塞、脳外傷、神経膠腫、骨格筋外傷、炎症性疾患、川崎病、SARS等に罹患した患者の治療にも有効である。
臓器移植後の患者は、急性の拒絶反応の症状(発熱、全身倦怠感、むくみ、機能低下など)を好発するが、これは免疫抑制剤の投与によって治療・軽減される。しかし、臓器移植後、約3ケ月以降、時には数年後に移植臓器の機能低下をもたらす慢性拒絶反応が生起することが多い。これまでに慢性拒絶反応の治療法・治療薬として効果的なものは知られておらず、根本的な治療は再移植に頼らざるを得なかった。これら臓器の慢性拒絶反応の表現形としては、各臓器によって異なり、例えば移植心では冠動脈硬化が、移植腎では間質線維化が、移植肝では胆管閉塞が、移植肺では閉塞細気管支炎が観察される。その原因としては、免疫学的原因(免疫抑制療法では抑えきれない細胞浸潤)と炎症性原因の両面が言われているが原因ははっきりと分かっていないが、臓器組織への栄養動脈の閉塞が主な原因と考えられる。
本発明の慢性拒絶反応抑制剤は、一般に心移植患者に対して適用するのがその治療・予防効果の点において特に好ましい。心臓移植の拒絶反応には移植後3ケ月までに起きる急性拒絶反応と、移植後数ケ月後、例えば約3ケ月以降にじわじわと起きる冠動脈が弱まる慢性拒絶反応があり、殆どの患者に例外なく起きる症状である。
上記したように移植心における慢性拒絶反応としては冠動脈硬化が知られており、移植心は慢性拒絶反応により心機能の低下が起こり、最悪の場合は生着した移植心の着脱が起き、死に至る。
本発明では、心移植後の慢性拒絶反応に対する有効性は、後記する実施例における試験例1に示したように、心機能の一つとして心拍動強度を指標とした。前記したように、移植における慢性拒絶反応の一つの因子として報告された移植炎症因子−1(AIF−1)(参照:非特許文献4〜5および特許文献5)に対する抑制効果を指標として、臓器移植後慢性拒絶反応抑制剤の有効性を判定した(参照:図1、試験例2)。
本発明の慢性拒絶反応抑制剤の有効成分として使用する、前記式(I)で表されるピルフェニドン、薬理学的に許容される塩または溶媒和物は既知化合物であり、前記した特許文献1または2に記載の方法で製造することができる。ピルフェニドンの薬理学的に許容される塩としては、アミノ酸との塩、無機酸(塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸等)あるいは有機酸(酢酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等)との塩が挙げられる。これらの塩は、通常行われる方法によって形成させることができる。なかでも、無機酸および有機酸との塩が好ましい。また、ピルフェニドンの溶媒和物とは、例えば有機溶媒との溶媒和物、水和物等が挙げられるが、水和物が好ましく、水和物を形成する時は、任意の数の水分子と配位していてもよい。
本発明の慢性拒絶反応抑制剤は、一般に臓器移植を受けたヒトあるいはその他の動物に投与されるが、臓器移植前の患者あるいは動物に予め予防的に投与することも可能であるし、急性拒絶反応を生じている患者に投与することも可能であるが、好ましくは慢性拒絶反応を生じている患者に対して投与するのがよい。
有効成分であるピルフェニドン、薬理学的に許容される塩または溶媒和物は、それ自体公知の方法で製剤化することができる、例えば、WO01/58448に記載された方法により製剤を製造することができる。投与形態は慢性拒絶反応を抑制することができる限り特に限定されないが、一般に錠剤、カプセル剤、顆粒剤、末散在、散剤、粉剤、丸剤、液剤、シロップ剤等の剤型で経口的に、あるいは注射剤(皮下注、筋注、点滴静注)、クリーム剤、軟膏剤、坐剤、経皮吸収剤、経鼻剤、吸入剤等の剤型で非経口的に投与することができる。好ましい剤型としては、錠剤、カプセル剤等の経口製剤である。
上記製剤の調製に際しては、製剤化に当該分野で使用されている添加剤を適宜、使用することができ、担体、溶剤、賦形剤、保湿剤、分散剤、懸濁剤、甘味剤、香味剤、付香剤、防腐剤あるいはその他の添加剤等を適宜、選択して慢性拒絶反応抑制剤に含有させることができる。
有効成分であるピルフェニドン、薬理学的に許容される塩または溶媒和物の投与量は、経口剤の場合、患者の年齢、体重、性別、疾患の程度および有効成分の薬効、毒性、***率、吸収率等を勘案して決めることができるが、通常、成人に対して約80〜2000mg/kg/dayであり、非経口投与の場合は、約80〜2000mg/kg/dayである。
慢性移植拒絶反応の抑制に際しては、ピルフェニドンは他の免疫抑制剤と併用することができる。ピルフェニドンと他の免疫抑制剤とを同一の製剤に含有させてもよい。また、ピルフェニドンを含有する製剤と他の免疫抑制剤を含有する製剤とを合剤としてもよい。そのような免疫抑制剤としては、シクロスポリン、タクロリムス(FK−506)、ステロイド剤(例えば、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン)、アザチオプリン、ミゾリビン、ミコフェノール酸モフェチル、抗T細胞抗体(OKT3、ATG)、ラパマイシン、15−デオキシスパガリン等が例示され、これらの免疫抑制剤は1種またはそれ以上を用いることができる。好ましい併用形態としては、(1)ピルフェニドンとステロイド剤、(2)ピルフェニドンとシクロスポリン、(3)ピルフェニドンとタクロリムス、(4)ピルフェニドンとステロイド剤とシクロスポリン、(5)ピルフェニドンとステロイド剤とタクロリムス、(6)ピルフェニドンとシクロスポリンとアザチオプリン、(7)ピルフェニドンとステロイド剤とシクロスポリンとアザチオプリンとの組み合わせを挙げることができる。なお、シクロスポリンとタクロリムスとの同時投与は、禁忌が報告されているので避けるのが望ましい。
拒絶反応を治療するための薬剤の実際の投与時期に関しては、一般に1)免疫抑制剤の単独投与時期、2)免疫抑制剤とピルフェニドンの併用時期、3)ピルフェニドンの単独投与時期に分けることができる。すなわち、併用に際しては、ピルフェニドンと他の免疫抑制剤とを同時に投与することもできるし、両者薬剤の投与時間をずらして投与することもできる。なお、併用に際して、免疫抑制剤が経口的に投与される場合は、ピルフェニドンも経口的に投与するのが望ましい。同様に、免疫抑制剤が非経口的に投与される場合は、ピルフェニドンも非経口的に投与するのが望ましい。
ここに免疫抑制剤の投与量は、患者の年齢、体重、性別、疾患の程度および有効成分の薬効、毒性、***率、吸収率、剤型等を考慮して適宜決定することができる。個々の免疫抑制剤の投与量、剤型に関しては、「2004 医療薬日本医薬品集、 (財)日本医薬情報センター(JAPIC) 編集、じほう(株)出版」に記載されているのに準拠すればよい。臓器や移植前後の日数により投与量の範囲は変わりうるが、例えば、シクロスポリン(内用液、カプセル剤)として1日、2〜16mg/kgを1〜2回に分服し、点滴静注から内服可能になった時点で経口投与に切り換えることができ、タクロリムス(内用液、カプセル剤)の場合には1日、0.06〜0.30mg/kgを1〜2回に分服し、点滴静注から内服可能になった時点で経口投与に切り換えることができる。プレドニゾロンの製剤としては、クリーム剤、末散剤、散剤、錠剤、軟膏剤、眼軟膏剤が挙げられ、通常、プレドニゾロンとして1日、5〜60mgを1〜4回に分服する。メチルプレドニゾロンの製剤としては錠剤が挙げられ、通常、メチルプレドニゾロンとして1日、4〜48mgを1〜4回に分服する。ミコフェノール酸モフェチルの製剤としては、カプセル剤があり、通常、ミコフェノール酸モフェチルとして1日、1〜3mgを12時間毎2回に分服する。アザチオプリンの製剤としては、錠剤があり、通常、アザチオプリンとして1日、0.5〜3mg/kgを内服する。ミゾリビンの製剤としては、錠剤があり、通常、ミゾリビンとして1日、1〜3mg/kgを1〜3回に分服する。
以下に実施例を記載して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
製剤例1
以下の成分を含有する顆粒剤を製造した。
成分 ピルフェニドン 10 mg
乳糖 700 mg
コーンスターチ 274 mg
HPC−L 16 mg
1000 mg
ピルフェニドンと乳糖を60メッシュのふるいに通し、コーンスターチを120メッシュのふるいに通した。これらをV型混合機にて混合した。混合末にHPC−L(低粘度ヒドロキシプロピルセルロース)水溶液を添加し、練合、造粒(押し出し造粒 孔径0.5〜1mm)したのち、乾燥した。得られた乾燥顆粒を振動ふるい(12/60メッシュ)で櫛過し顆粒剤を得た。
製剤例2
以下の成分を含有するカプセル充填用散剤を製造した。
成分 ピルフェニドン 10 mg
乳糖 79 mg
コーンスターチ 10 mg
ステアリン酸マグネシウム 1 mg
100 mg
ピルフェニドン、乳糖を60メッシュのふるいに通し、コーンスターチは120メッシュのふるいに通した。これらとステアリン酸マグネシウムをV型混合機にて混合した。このようにして製造された10倍散100mgを5号硬ゼラチンカプセルに充填した。
製剤例3
以下の成分を含有するカプセル充填用顆粒剤を製造した。
成分 ピルフェニドン 15 mg
乳糖 90 mg
コーンスターチ 42 mg
HPC−L 3 mg
150 mg
ピルフェニドン、乳糖を60メッシュのふるいに通し、コーンスターチを120メッシュのふるいに通した。これらを混合し、混合末にHPC−L溶液を添加して練合、造粒、乾燥した。得られた乾燥顆粒を整粒後、その150mgを4号硬ゼラチンカプセルに充填した。
製剤例4
以下の成分を含有する錠剤を製造した。
成分 ピルフェニドン 10 mg
乳糖 90 mg
微結晶セルロース 30 mg
CMC−Na 15 mg
ステアリン酸マグネシウム 5 mg
150 mg
ピルフェニドン、乳糖、微結晶セルロース、CMC−Na(カルボキシメチルセルロースナトリウム塩)を60メッシュのふるいに通し、混合した。混合末にステアリン酸マグネシウム混合し、製錠用混合末を得た。本混合末を直打し、150mgの錠剤を得た。
製剤例5
以下の成分を含有する静脈用製剤を製造した。
ピルフェニドン 100 mg
飽和脂肪酸グリセリド 1000 ml
上記成分の溶液は通常、1分間に1mlの速度で患者に静脈内投与される。
製剤例6 ピルフェニドン錠剤の製造方法
ピルフェニドン2000gに乳糖560gおよびカルメロースカルシウム50gを加えて混合末を調製し、これを流動層造粒機に仕込みヒドロキシプロピルセルロース60gを含む5重量%の水溶液をスプレーして流動層造粒を行い、顆粒を得た。得られた顆粒に対して5.6重量%のカルメロースカルシウムと1.1重量%のステアリン酸マグネシウムを加え混合し、打錠(13kN)してピルフェニドン素錠(12.0×6.0mm、285mg/錠で1錠あたり200mgのピルフェニドンを含有する)を得た。
ヒドロキシプロピルメチルセルロース66.7g、クエン酸トリエチル6.7gおよび酸化チタン26.6gを含有する10重量%水系コーティング液をハイコーターを用い、上記ピルフェニドン素錠に対して10mg/錠でコーティングして目的とするピルフェニドン錠剤を得た。
1錠あたりの組成を以下の表1に示す。
Figure 2005281235
試験例1 心拍動強度の測定
移植実験は主要組織適合抗原(MHC)が全く異なる近交系ラット(生産業者:セアック吉冨株式会社)であるPVGとLEW間で行った。6〜8週齢(130〜180g)の雄性PVGラット心を8〜10週齢(230〜300g)の雄性LEWラットの頸部に移植(頸部異所性心移植)した。頸部異所性心移植はHeronの方法により、レシピエントの頸動脈及び頸静脈をドナー心の大動脈及び肺動脈に吻合した(Heron I. A technique accessory cervical heart transplantation in rabbits and rats. Acta Pathol Microbiol Scand 79: 366, 1971)。急性拒絶反応の抑制の為に移植後10日間、シクロスポリンA(10mg/ml、ノバルテイス・ファーマ社製、Miglyol812溶液(Dynamit Nobel社製))を10mg/kg連日ラット後肢筋肉内に投与した。
式(I)で表されるピルフェニドン(PFD)は30mg/mlの濃度でビークル(0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム塩水溶液(Carboxymethyl cellulose sodium salt、 039−013335、 和光純薬社製)に懸濁し、移植翌日から400mg/kgで連日経口投与して治療群とした。対照群には同量のビークル(0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム塩水溶液)を連日経口投与した。
ラットへ移植した心の拍動は毎日(120日間)触診によって観察し、拍動の強さを15段階で記録した。これを統計学的処理(統計学的有意差は分散分析の後、FisherのPLSD解析にて判定し、p<0.05を有意と判定)したその平均値を表2に示す。なお、心拍動強度の15段階は、以下の基準による。
0:心停止、正常な心拍動強度の0%
1:正常な心拍動強度の0%よりやや強い
2:正常な心拍動強度の20%よりやや弱い
3:正常な心拍動強度の20%
6:正常な心拍動強度の40%
7:正常な心拍動強度の40%よりやや強い
8:正常な心拍動強度の60%よりやや弱い
9:正常な心拍動強度の60%
10:正常な心拍動強度の60%よりやや強い
11:正常な心拍動強度の80%よりやや弱い
12:正常な心拍動強度の80%
13:正常な心拍動強度の80%よりやや強い
14:正常な心拍動強度の100%よりやや弱い
15:正常な心拍動強度で、100%
Figure 2005281235
表2より明らかなように、心移植したラットにピルフェニドン(PFD:400mg)を投与した場合は、ピルフェニドンを投与しなかった対照群に比べて、心拍動の低下が抑制傾向にあり、心機能低下抑制作用を示していることが分かる。特に、慢性拒絶反応が生起する心移植後90日〜120日間の拍動強度が対照群と比較して優れている傾向にある。
試験例2 移植炎症因子−1(AIF−1)因子の遺伝子発現抑制
ピルフェニドン(PFD)は30mg/mlの濃度でビークル(0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム塩水溶液(Carboxymethyl cellulose sodium salt、 039−013335、 和光純薬社製)に懸濁し、移植翌日から400mg/kgで連日経口投与して治療群とした。同量のビークル(0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム塩水溶液)を連日経口投与して対照群とした。
上記試験例1と同様にして得た移植後60日および120日のラット移植心から、メッセンジャーRNA(mRNA)を抽出し、移植炎症因子−1(AIF−1)について下記に示す定量PCR用タックマンプローブ(製造元:アプライドバイオシステムズ)を用いてRT−PCR反応を実施した。
プライマー配列
Forward 5'-TGG GAT CAA CAA GCA CTT CCT-3';配列表1
Reverse 5'-TTG AAG GCC TCC AGT TTG GA-3';配列表2
プローブ配列
FAM-CCA AGT ACA GCA GTG ATG-MGB;配列表3
上記プローブ配列におけるFAMは蛍光発光分子(Reporter) 6−carboxyfluorescein、MGBは減光分子(Quencher)である。
RT−PCR反応終了後、プリズム7700(アプライドバイオシステムズ社製)を用い、Heid CA, Stevens J, Livak KJ, Williums PM. Real time quantitative PCR. Genome Research 6(10): 986−994, 1996に記載の方法で分析し、治療群の心臓組織と対照群の心臓組織のAIF−1の遺伝子発現の度合いをmRNAの量で比較した。ここに、内部標準としたグリセルアルデヒド3リン酸脱水素酵素遺伝子の発現に対しての比を求め、さらに正常心組織の値を1としてAIF−1の発現量を調べたのが、AIF−1遺伝子発現強度である。なお、グリセルアルデヒド3リン酸脱水素酵素(GAPDH)は、細胞のエネルギー産生系として最も基本的な解糖系酵素の一つで、どのような細胞にも、またどのような条件でも概ね一定量が含まれていることが知られており、内部標準分子として当該分野ではよく使用されている。得られたAIF−1の遺伝子発現強度を統計学的に処理した結果を表3に示す。なお、各時期においてそれぞれ5例の正常ラットおよび心移植ラットを用いて検討した。
Figure 2005281235
上記数値をグラフ化したのを図1に示す。表3および図1から明らかなように、ピルフェニドン400mg/kg/dayを60日間、120日間投与した場合、対照群に比較して、移植心におけるAIF−1の発現量はピルフェニドン投与により有意に抑制されているのが分かる。なお、別途実験によれば、心移植後7日、60日、120日、180日のラットにおいて、移植心内AIF−1遺伝子発現は、移植後に漸次増大し、移植後120日にはピークに達していることを確認した。このことは慢性拒絶反応のピークが120日後に生起していることを示す。
本発明の慢性拒絶反応抑制剤は、臓器移植後または組織移植後、特に臓器移植後の慢性拒絶反応の抑制・予防に優れた効果を有し、副作用がなく安心して長期間使用することができる医薬である。
心移植ラットのピルフェニドン投与群(400mg/kg/day、60日間、120日間)と対照群の移植心内AIF−1遺伝子発現強度(対正常心組織比)示す。移植後120日のデータは、Mann−Whitney U検定で有意差あり(p<0.05)。

Claims (11)

  1. 式(I)で表わされる化合物、その薬理学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物を有効成分として含有することを特徴とする臓器移植後または組織移植後の慢性拒絶反応抑制剤。
    Figure 2005281235
  2. 臓器移植が腎移植、膵移植、小腸移植、肺移植、肝移植または心移植であることを特徴とする請求項1に記載の慢性拒絶反応抑制剤。
  3. 臓器移植が心移植であることを特徴とする請求項1に記載の慢性拒絶反応抑制剤。
  4. 組織移植が皮膚移植、骨移植または心臓弁移植であることを特徴とする請求項1に記載の慢性拒絶反応抑制剤。
  5. 免疫抑制剤および請求項1に記載の慢性拒絶反応抑制剤からなる合剤。
  6. 免疫抑制剤がシクロスポリン、タクロリムス、ステロイド剤、アザチオプリン、ミゾリビン、ミコフェノール酸モフェチル、抗T細胞抗体、ラパマイシンおよび15−デオキシスパガリンから選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項5に記載の合剤。
  7. 式(I)で表わされる化合物、その薬理学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物を有効成分として含有することを特徴とする臓器移植後または組織移植後の心機能低下抑制剤。
    Figure 2005281235
  8. 心機能低下が心拍動強度の低下であることを特徴とする請求項7に記載の心機能低下抑制剤。
  9. 免疫抑制剤および請求項7に記載の心機能低下抑制剤からなる合剤。
  10. 免疫抑制剤がシクロスポリン、タクロリムス、ステロイド剤、アザチオプリン、ミゾリビン、ミコフェノール酸モフェチル、抗T細胞抗体、ラパマイシンおよび15−デオキシスパガリンから選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項9に記載の合剤。
  11. 式(I)で表わされる化合物、その薬理学的に許容される塩、またはそれらの溶媒和物を有効成分として含有することを特徴とする臓器移植後または組織移植後の移植炎症因子−1産生抑制剤。
    Figure 2005281235
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