JP2005280288A - 熱転写性保護フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱転写性保護フィルム、さらに詳しくは、他の画像形成手段により、被転写媒体上に形成された画像情報等の保護を行うものであって、感熱ヘッド等による基材背面側からの加熱圧着によって任意の部分に転写性透明保護層を転写し、画像情報等の耐久性を向上させることのできる熱転写性保護フィルムににおいて、耐アルコール性が良好で、かつ転写時の膜切れが良好な熱転写性保護フィルムを提案すること。
【解決手段】 基材上に、ポリエステル樹脂とエポキシ樹脂を主体とし、その質量比率が30:70〜50:50である、転写性透明保護層を設けてなる、熱転写性保護フィルム、およびさらに基材と転写性透明保護層との間に、アクリル樹脂と滑材を主成分とする第2保護層を設けた、熱転写性保護フィルムとした。
【選択図】 なし
【解決手段】 基材上に、ポリエステル樹脂とエポキシ樹脂を主体とし、その質量比率が30:70〜50:50である、転写性透明保護層を設けてなる、熱転写性保護フィルム、およびさらに基材と転写性透明保護層との間に、アクリル樹脂と滑材を主成分とする第2保護層を設けた、熱転写性保護フィルムとした。
【選択図】 なし
Description
本発明は、熱転写性保護フィルムに関し、さらに詳しくは、他の画像形成手段により、被転写媒体上に形成された画像情報等の保護を行うものであって、感熱ヘッド等による基材背面側からの加熱圧着によって任意の部分に転写性透明保護層を転写し、画像情報等の耐久性を向上させることのできる熱転写性保護フィルムに関するものである。
従来より、画像形成方法のひとつとして、熱転写記録方法が広く使用されている。当該熱転写記録方法は、各種の画像が簡便に形成されるので、印刷枚数が比較的少なくてもよい印刷物、例えば、身分証明書等のIDカードの作成等に多く利用される様になってきている。
また、顔写真等の画像など、カラー画像が好ましい場合には、基材上に、例えば、イエロー、マゼンダ、シアン等の着色熱転写層を順次に設けた熱転写記録媒体を用いる熱転写方法が行なわれている。
また、顔写真等の画像など、カラー画像が好ましい場合には、基材上に、例えば、イエロー、マゼンダ、シアン等の着色熱転写層を順次に設けた熱転写記録媒体を用いる熱転写方法が行なわれている。
この様な熱転写記録媒体は大別すると、熱溶融転写型のものと昇華転写型の熱転写記録媒体とに大別される。
上記のような熱転写記録媒体を用いて、身分証明書等のIDカードを作成する場合、熱溶融転写型の熱転写記録方法を用いる場合は、文字や数字等の画像の形成は容易であるが、
いわゆるフルカラー画像形成は困難である。
一方、昇華転写型の熱転写記録方法を用いれば、フルカラー画像形成を好適に行うことが可能で、顔写真等の階調性画像を形成することが出来るが、形成された画像は、その色材として用いる染料の性質上、耐光性に難があり、あた、通常の印刷インキとは異なり、ビヒクルが無い為、画像の耐摩擦性等の耐久性に劣るという問題があった。
上記のような熱転写記録媒体を用いて、身分証明書等のIDカードを作成する場合、熱溶融転写型の熱転写記録方法を用いる場合は、文字や数字等の画像の形成は容易であるが、
いわゆるフルカラー画像形成は困難である。
一方、昇華転写型の熱転写記録方法を用いれば、フルカラー画像形成を好適に行うことが可能で、顔写真等の階調性画像を形成することが出来るが、形成された画像は、その色材として用いる染料の性質上、耐光性に難があり、あた、通常の印刷インキとは異なり、ビヒクルが無い為、画像の耐摩擦性等の耐久性に劣るという問題があった。
そこで、この様な問題点を解決する方法として、被転写媒体上に形成された画像情報を保護する方法が、各種提案されている。
例えば、被転写媒体上に形成された画像情報に透明フイルムをラミネートする方法が行われている。しかしながら、この方法では操作が大がかりになる上、カードの任意の部分のみを保護することが困難で、カード全体をラミネートすることになり、カードにカールが生じたり、ラミネート方法の性質上、カード全体が厚くなるという問題がある。
また、基材上に転写透明樹脂層を設け、感熱ヘッド等による基材背面側からの加熱圧着によって任意の部分に転写性透明保護層を転写し、画像情報等の耐久性を向上させることのできる熱転写性保護フィルムも提案されている。
そのような、基材上に転写透明樹脂層を設け、転写性透明保護層を転写し、画像情報等の耐久性を向上させることのできる熱転写性保護フィルムは、例えば、特開昭60−23096号公報などによりカラーハードコピー印画紙用カバーフィルムとして提案されている。このようなカバーフィルムは、サーマルヘッドなどにより加熱部分のみ保護層を転写しうる要素はあるものの、その成分に限定がないため、樹脂成分の選択によっては転写時の膜切れが良くなく、転写後の保護層の耐アルコール性などが良くないなどの不具合があるものであった。
また、特開平9−39420号公報には、支持体上に紫外線硬化性化合物を含有した層を隔離可能に設けた保護フィルムが提案されている。それによれば、熱、圧力で張りつけた後、紫外線を照射することで、転写した保護層を硬化させ、耐光性、耐擦性などを付与することができるというものである。しかしながら、当該構成では、紫外線照射が硬化に必須であり、汎用のプリンタなどでは使用することができす、専用プリンタを用いることになり、さらに、紫外線照射装置を設ける分、装置が大がかりになるといった問題点があった。
また、特許第3141695号公報には、基材上に、保護性能等を優先した保護層を設ける上で、その不足した転写性等を付与するための接着層を設け、かつ、その接着層成分にエポキシ樹脂とメチルアクリレート樹脂との混合物を用いる提案がされている。この構成によれば、たしかに、保護性能と膜切れなどの転写性能の両立は図れるものの、被転写剤に接する接着層成分、とりわけ、メチルアクリレート樹脂などの樹脂成分が耐アルコール性に劣り、保護層自体の耐アルコール性に欠けるという不具合があるものであった。
耐アルコール性が良好で、かつ転写時の膜切れが良好な熱転写性保護フィルムを提案することを本発明の目的とし、そのような課題の解決手段を提案するものである。
本発明は、上記課題を解決するために、特定樹脂と特定比率の転写性透明保護層を設けることなどによって、本発明の熱転写性保護フィルムを完成した。
すなわち、本発明は、
「1.基材上に、ポリエステル樹脂とエポキシ樹脂を主体とし、その質量比率が30:70〜50:50である、転写性透明保護層を設けてなる、熱転写性保護フィルム。
2.基材と転写性透明保護層との間に、アクリル樹脂と滑材を主成分とする第2保護層を設けた、第1項に記載の熱転写性保護フィルム。」に関する。
すなわち、本発明は、
「1.基材上に、ポリエステル樹脂とエポキシ樹脂を主体とし、その質量比率が30:70〜50:50である、転写性透明保護層を設けてなる、熱転写性保護フィルム。
2.基材と転写性透明保護層との間に、アクリル樹脂と滑材を主成分とする第2保護層を設けた、第1項に記載の熱転写性保護フィルム。」に関する。
上記熱転写性保護フィルムによれば、耐アルコール性が良好で、かつ転写時の膜切れが良好な熱転写性保護フィルムを得ることができる優れた効果を奏するものである。
本発明の基本構成は、基材上に、ポリエステル樹脂とエポキシ樹脂を主体とした転写性透明保護層を設けてなる熱転写性保護フィルムである。ポリエステル樹脂は、耐アルコール性に優れ、転写性も条件設定次第では使えるレベルのものもあるものの、樹脂のグレード選定や転写条件選定等が必要なり、選択を誤ると、転写性、とりわけ、膜切れの不良を起こし、汎用性に欠けるものである。そこで、本発明においては、エポキシ樹脂を併用することにより、膜切れ不良を克服することができる。
ポリエステル樹脂とエポキシ樹脂は転写性透明保護層成分の主成分であり、質量比で50%を超える量を配合する。さらに、その両者の質量比率が30:70〜50:50であることが本発明における転写性透明保護層には必須要件となる。ポリエステル樹脂の質量比がこの範囲を下回る(エポキシ樹脂の質量比がこの範囲を上回る)と耐アルコール性や耐擦性が達成できず、ポリエステル樹脂の質量比がこの範囲を上回る(エポキシ樹脂の質量比がこの範囲を下回る)と膜切れなどの転写性不良を起こすことになる。
本発明に用いることのできるポリエステル樹脂としては、数平均分子量が10000以上のポリエステル樹脂などが使用できる。
また、本発明に用いることのできるエポキシ樹脂としては、数平均分子量が1500以上のエポキシ樹脂などが使用できる。
また、本発明に用いることのできるエポキシ樹脂としては、数平均分子量が1500以上のエポキシ樹脂などが使用できる。
本発明においては、上記基本構成に加え、基材と転写性透明保護層との間に、アクリル樹脂と滑材を主成分とする第2保護層を設けることができる。該第2保護層を設けることで、耐擦性が向上し、その剥離効果により、転写性が飛躍的に向上し、耐擦性等と転写性のバランスが最適となる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明に使用する基材としては、従来公知の樹脂フィルムなどが適宜使用可能である。本発明の熱転写性保護フィルムは、基材上に転写性透明保護層を設けることが必須であり、適宜、第2保護層を設けることができるが、保護層上に接着層を設けたり、基材と保護層との間にさらなる離型層などの機能層を設けるなど、その他の機能層を設けても良い。
以下に、本発明の実施の形態の一例の熱転写性保護フィルムを説明する。
熱転写性保護フィルムの基材としては、各種プラスチックフィルムが使用可能である。さらに、裏面に耐熱滑性層を設けたプラスチックフィルムを用いることができ、厚さ2.5〜6.0μm程度のポリエステルフィルムが良好に使用できる。
本発明の熱転写性保護フィルムは、基材上に上記転写性透明保護層を設けることにより構成されるが、転写性透明保護層の製造手段としては、特に規定はなく、構成成分を水系または油系などの溶媒中に分散、溶解させ、塗布液を調製し、グラビアコーター、ワイヤーバーコーター、エアーナイフコーターなどの塗工方法で所要の塗工量を塗工し転写性透明保護層を得ることができる。
本発明の熱転写性保護フィルムを用いて保護を行うにあたり使用される被転写媒体としては、熱転写記録物などの何らかの印刷物を保護する用途により、従来、熱転写記録用途に用いられている、例えばポリエステル系、塩化ビニル系、ユポ、ピーチコート、銀ネーマなどの各種プラスチック系のフィルムが好適に使用される。また、表面状態は平滑であっても、マット調などに加工してあってもかまわない。
熱溶融転写型の印字記録を行う場合には、本発明の転写性透明保護層の転写性向上の観点から、熱溶融転写層が2μm以下のもので印字されたものと組み合わせると印字物の段差による転写性透明保護層の転写不良がなく、好適である。
熱転写性保護フィルムの基材としては、各種プラスチックフィルムが使用可能である。さらに、裏面に耐熱滑性層を設けたプラスチックフィルムを用いることができ、厚さ2.5〜6.0μm程度のポリエステルフィルムが良好に使用できる。
本発明の熱転写性保護フィルムは、基材上に上記転写性透明保護層を設けることにより構成されるが、転写性透明保護層の製造手段としては、特に規定はなく、構成成分を水系または油系などの溶媒中に分散、溶解させ、塗布液を調製し、グラビアコーター、ワイヤーバーコーター、エアーナイフコーターなどの塗工方法で所要の塗工量を塗工し転写性透明保護層を得ることができる。
本発明の熱転写性保護フィルムを用いて保護を行うにあたり使用される被転写媒体としては、熱転写記録物などの何らかの印刷物を保護する用途により、従来、熱転写記録用途に用いられている、例えばポリエステル系、塩化ビニル系、ユポ、ピーチコート、銀ネーマなどの各種プラスチック系のフィルムが好適に使用される。また、表面状態は平滑であっても、マット調などに加工してあってもかまわない。
熱溶融転写型の印字記録を行う場合には、本発明の転写性透明保護層の転写性向上の観点から、熱溶融転写層が2μm以下のもので印字されたものと組み合わせると印字物の段差による転写性透明保護層の転写不良がなく、好適である。
以下、本発明の実施例を挙げるが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中の「部」は、特にことわらない限り全て質量による。
実施例1
厚さ6μmのポリエステルフィルムの片面に耐熱滑性層を形成して基材とし、基材の耐熱滑性層の逆面に、以下の構成を有する第2保護層成分をトルエン/メチルエチルケトン(1/1比)の溶媒下で固形分が20質量%になるように調製し、グラビアコーターにて塗工量1.0g/m2となるように塗工、乾燥させ、第2保護層を作製し、次いで、該第2保護層上に、転写性透明保護層成分をトルエン/メチルエチルケトン(2/8比)の溶媒下で固形分が20質量%になるように調製し、グラビアコーターにて塗工量2.0g/m2となるように塗工、乾燥させ、転写性透明保護層を作製し、熱転写性保護フィルムを得た。
(転写性透明保護層成分)
ポリエステル樹脂(注1) 50部
エポキシ樹脂(注2) 50部
(注1)ユニチカ株式会社製、エリーテルUE3200(数平均分子量16000)
(注2)ジャパンエポキシレジン株式会社製、エピコート1007(数平均分子量2900)
(第2保護層成分)
アクリル樹脂(注3) 85部
滑剤(ポリエチレンワックス)(注4) 15部
(注3)三菱レイヨン株式会社製、ダイヤナールBR-83(数平均分子量25000)
(注4)三井化学株式会社製、三井ハイワックス4051E
厚さ6μmのポリエステルフィルムの片面に耐熱滑性層を形成して基材とし、基材の耐熱滑性層の逆面に、以下の構成を有する第2保護層成分をトルエン/メチルエチルケトン(1/1比)の溶媒下で固形分が20質量%になるように調製し、グラビアコーターにて塗工量1.0g/m2となるように塗工、乾燥させ、第2保護層を作製し、次いで、該第2保護層上に、転写性透明保護層成分をトルエン/メチルエチルケトン(2/8比)の溶媒下で固形分が20質量%になるように調製し、グラビアコーターにて塗工量2.0g/m2となるように塗工、乾燥させ、転写性透明保護層を作製し、熱転写性保護フィルムを得た。
(転写性透明保護層成分)
ポリエステル樹脂(注1) 50部
エポキシ樹脂(注2) 50部
(注1)ユニチカ株式会社製、エリーテルUE3200(数平均分子量16000)
(注2)ジャパンエポキシレジン株式会社製、エピコート1007(数平均分子量2900)
(第2保護層成分)
アクリル樹脂(注3) 85部
滑剤(ポリエチレンワックス)(注4) 15部
(注3)三菱レイヨン株式会社製、ダイヤナールBR-83(数平均分子量25000)
(注4)三井化学株式会社製、三井ハイワックス4051E
実施例2〜3
実施例1の転写性透明保護層の代わりに、下記の構成を有する転写性透明保護層成分を用いて設けた転写性透明保護層を用い、実施例2〜3の熱転写性保護フィルムを得た。
実施例1の転写性透明保護層の代わりに、下記の構成を有する転写性透明保護層成分を用いて設けた転写性透明保護層を用い、実施例2〜3の熱転写性保護フィルムを得た。
実施例2
(転写性透明保護層成分)
ポリエステル樹脂(注1) 40部
エポキシ樹脂(注2) 60部
実施例3
(転写性透明保護層成分)
ポリエステル樹脂(注1) 30部
エポキシ樹脂(注2) 70部
(転写性透明保護層成分)
ポリエステル樹脂(注1) 40部
エポキシ樹脂(注2) 60部
実施例3
(転写性透明保護層成分)
ポリエステル樹脂(注1) 30部
エポキシ樹脂(注2) 70部
実施例4
厚さ6μmのポリエステルフィルムの片面に耐熱滑性層を形成して基材とし、基材の耐熱滑性層の逆面に、第2保護層を作製せず、基材上に、下記転写性透明保護層成分をメチルエチルケトン溶媒下で固形分が20質量%になるように調製し、グラビアコーターにて塗工量2.4g/m2となるように塗工、乾燥させ、転写性透明保護層を作製し、熱転写性保護フィルムを得た。
(転写性透明保護層成分)
ポリエステル樹脂(注1) 40部
エポキシ樹脂(注6) 60部
(注5)ジャパンエポキシレジン株式会社製、エピコート1004(数平均分子量1650)
厚さ6μmのポリエステルフィルムの片面に耐熱滑性層を形成して基材とし、基材の耐熱滑性層の逆面に、第2保護層を作製せず、基材上に、下記転写性透明保護層成分をメチルエチルケトン溶媒下で固形分が20質量%になるように調製し、グラビアコーターにて塗工量2.4g/m2となるように塗工、乾燥させ、転写性透明保護層を作製し、熱転写性保護フィルムを得た。
(転写性透明保護層成分)
ポリエステル樹脂(注1) 40部
エポキシ樹脂(注6) 60部
(注5)ジャパンエポキシレジン株式会社製、エピコート1004(数平均分子量1650)
比較例1〜5
実施例1の転写性透明保護層の代わりに、下記の構成を有する転写性透明保護層成分を用いて設けた転写性透明保護層を用い、比較例1〜5の熱転写性保護フィルムを得た。
比較例1
(転写性透明保護層成分)
ポリエステル樹脂(注1) 20部
エポキシ樹脂(注2) 80部
比較例2
(転写性透明保護層成分)
ポリエステル樹脂(注1) 60部
エポキシ樹脂(注2) 40部
比較例3
(転写性透明保護層成分)
ポリエステル樹脂(注1) 100部
比較例4
(転写性透明保護層成分)
エポキシ樹脂(注2) 100部
比較例5
(転写性透明保護層成分)
アクリル樹脂(注3) 100部
実施例1の転写性透明保護層の代わりに、下記の構成を有する転写性透明保護層成分を用いて設けた転写性透明保護層を用い、比較例1〜5の熱転写性保護フィルムを得た。
比較例1
(転写性透明保護層成分)
ポリエステル樹脂(注1) 20部
エポキシ樹脂(注2) 80部
比較例2
(転写性透明保護層成分)
ポリエステル樹脂(注1) 60部
エポキシ樹脂(注2) 40部
比較例3
(転写性透明保護層成分)
ポリエステル樹脂(注1) 100部
比較例4
(転写性透明保護層成分)
エポキシ樹脂(注2) 100部
比較例5
(転写性透明保護層成分)
アクリル樹脂(注3) 100部
以上のように調製した9種の熱転写性保護フィルムを熱転写プリンターに装着し、予め、熱溶融転写記録方法および熱昇華型記録方法により印刷された、白色ポリエステルラベル、塩ビラベル、ユポラベル、ピーチコートラベル、銀ネーマラベルらの被転写媒体を用い、該印刷物上に保護膜を形成した。
各実施例の評価結果を表1に示す。
各実施例の評価結果を表1に示す。
ここで転写性(膜切れ)、耐擦性、耐アルコール性は以下のような試験方法によって評価を行った。
転写性(全般):カード用熱転写プリンターで保護層形成を行った後に、その転写物を500倍の顕微鏡で拡大し、全般的に良好に転写しているかどうかを観察した。
転写性(膜切れ):カード用熱転写プリンターで保護層形成を行った後に、その転写物を500倍の顕微鏡で拡大し、特に膜切れ部分が忠実に転写しているかどうかを観察した。
印字物の耐擦性:カード用熱転写プリンターで保護層形成を行った後に、その転写物を200gの荷重をかけたフェルト/φ2mmのスチールボールで100往復擦過したときの転写物の状態を観察した。
転写物の耐アルコール性:カード用熱転写プリンターで保護層形成を行った後に、その転写物を200gの荷重をかけた95%エチルアルコール含浸綿布で表面を100往復擦過したときの印字物の状態を観察した。
転写性(全般):カード用熱転写プリンターで保護層形成を行った後に、その転写物を500倍の顕微鏡で拡大し、全般的に良好に転写しているかどうかを観察した。
転写性(膜切れ):カード用熱転写プリンターで保護層形成を行った後に、その転写物を500倍の顕微鏡で拡大し、特に膜切れ部分が忠実に転写しているかどうかを観察した。
印字物の耐擦性:カード用熱転写プリンターで保護層形成を行った後に、その転写物を200gの荷重をかけたフェルト/φ2mmのスチールボールで100往復擦過したときの転写物の状態を観察した。
転写物の耐アルコール性:カード用熱転写プリンターで保護層形成を行った後に、その転写物を200gの荷重をかけた95%エチルアルコール含浸綿布で表面を100往復擦過したときの印字物の状態を観察した。
表1から明らかなように、実施例1〜4に示した本発明の熱転写性保護フィルムは、いずれも転写性(全般/膜切れ)に優れ、形成された保護層の耐擦性、耐アルコール性にも優れた熱転写性保護フィルムである。
これに対し、比較例1、4、5の熱転写性保護フィルムでは、耐アルコール性が悪く、比較例2、3の熱転写性保護フィルムでは、転写性が悪く、加熱転写時にスティッキング現象を起こしてしまい、フィード不良となる場合がある上に、特に膜切れの面で特徴的差異を生じ、品位の良いものは得られなかった。
これに対し、比較例1、4、5の熱転写性保護フィルムでは、耐アルコール性が悪く、比較例2、3の熱転写性保護フィルムでは、転写性が悪く、加熱転写時にスティッキング現象を起こしてしまい、フィード不良となる場合がある上に、特に膜切れの面で特徴的差異を生じ、品位の良いものは得られなかった。
産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明の熱転写性保護フィルムは、基材上に特定樹脂と特定比率の転写性透明保護層を設けることなどにより構成されているため、転写時の膜切れが良好で、かつ、形成された保護層も強い機械的擦過、アルコール系溶剤との接触などによっても、脱落、損傷、変質することが無く、良好な印字物保護状態を保つことができる優れた効果を奏するものである。
以上説明したように、本発明の熱転写性保護フィルムは、基材上に特定樹脂と特定比率の転写性透明保護層を設けることなどにより構成されているため、転写時の膜切れが良好で、かつ、形成された保護層も強い機械的擦過、アルコール系溶剤との接触などによっても、脱落、損傷、変質することが無く、良好な印字物保護状態を保つことができる優れた効果を奏するものである。
Claims (2)
- 基材上に、ポリエステル樹脂とエポキシ樹脂を主体とし、その質量比率が30:70〜50:50である、転写性透明保護層を設けてなる、熱転写性保護フィルム。
- 基材と転写性透明保護層との間に、アクリル樹脂と滑材を主成分とする第2保護層を設けた、請求項1に記載の熱転写性保護フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004101772A JP2005280288A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | 熱転写性保護フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004101772A JP2005280288A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | 熱転写性保護フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005280288A true JP2005280288A (ja) | 2005-10-13 |
Family
ID=35179164
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004101772A Pending JP2005280288A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | 熱転写性保護フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005280288A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011131454A (ja) * | 2009-12-24 | 2011-07-07 | Union Chemicar Co Ltd | 熱溶融転写画像形成方法 |
EP2460668A1 (de) | 2010-12-03 | 2012-06-06 | Bayer MaterialScience AG | Sicherheits- und/oder Wertdokument mit kratzfest ausgerüsteter Deckschicht |
JP2014198430A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-23 | 大日本印刷株式会社 | 保護層転写シート |
JP2017185723A (ja) * | 2016-04-07 | 2017-10-12 | 凸版印刷株式会社 | 熱転写シート |
-
2004
- 2004-03-31 JP JP2004101772A patent/JP2005280288A/ja active Pending
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CN102529492A (zh) * | 2010-12-03 | 2012-07-04 | 拜尔材料科学股份公司 | 具有耐刮擦饰面的顶层的安全和/或贵重文件 |
US8673452B2 (en) | 2010-12-03 | 2014-03-18 | Bayer Materialscience Ag | Security and/or valuable documents with a top layer with a scratch-resistant finish |
JP2014198430A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-23 | 大日本印刷株式会社 | 保護層転写シート |
JP2017185723A (ja) * | 2016-04-07 | 2017-10-12 | 凸版印刷株式会社 | 熱転写シート |
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