JP2005279835A - 複合加工機および旋削加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複合旋削工具が装着された主軸を旋回させてチップを割出す割出し制御(C軸制御)を行う必要がなく且つ旋削加工時の複合旋削工具の剛性を高めることができる複合加工機を提供する。
【解決手段】 複合加工機は、主軸を回転可能に支持する主軸頭が工作物2に対して相対的に直交3軸方向に移動可能で、テーブルが主軸に対向して配置され、このテーブルに把持されて回転する工作物を、主軸に装着され複数のチップ9a〜9dを有する複合旋削工具10で旋削加工可能である。そして、主軸頭の移動動作により、複合旋削工具を平行移動させて工作物の周囲の任意の位置S1〜S4に位置させることにより、複数のチップ9a〜9dをそれぞれ適宜使い分けて旋削加工を行う。
【選択図】 図6

Description

本発明は、複合旋削工具で旋削加工が可能な複合加工機およびこの複合加工機を用いて工作物を旋削加工する旋削加工方法に関する。
たとえば、特許文献1(特開2002−79401号公報)には、複数のインサート(チップ)が装着された複合工具(複合旋削工具)により旋削加工などを行うことができる複合加工工作機械(複合加工機)が記載されている。この複合加工工作機械は、旋盤をベース(基本構造)とする工作機械であり、刃物台の工具保持部に複合工具を装着するようになっている。
特開2002−79401号公報
特許文献1に記載された複合加工工作機械は、旋盤をベースとしているので、複合工具は、刃物台に対して揺動動作は可能であるが、工作物の周囲の任意の位置に大きく移動できるほどのストロークは持っていない。
そのため、旋削加工を行うときには、刃物台制御部が工具駆動モータを駆動制御して複合工具をその軸心まわりに旋回させ、所望のインサートを所定位置に割出して位置決めすることにより、工作物をこのインサートで旋削加工している。
このように、旋盤をベースとしている前記複合加工工作機械では、複合工具を旋回させてインサートを割出す割出し制御を行う必要があり、工作機械全体の制御が複雑化していた。
また、複合工具を旋回させて割出し可能にするには、旋削加工時の複合工具を電気的に位置決め保持しなければならないので、旋削加工時の複合工具の剛性を高めることが困難であった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、複合旋削工具が装着された主軸を旋回させてチップを割出す割出し制御(C軸制御)を行う必要がなく且つ旋削加工時の複合旋削工具の剛性を高めることができる複合加工機および旋削加工方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明にかかる複合加工機は、主軸を回転可能に支持する主軸頭が工作物に対して相対的に直交3軸方向に移動可能で、テーブルまたは主軸台が前記主軸に対向して配置され、このテーブルまたは主軸台に把持されて回転する工作物を、前記主軸に装着され複数のチップを有する複合旋削工具で旋削加工可能な複合加工機であって、前記主軸頭の移動動作により前記複合旋削工具を平行移動させて前記工作物の周囲の任意の位置に位置させることにより、前記複数のチップをそれぞれ適宜使い分けて旋削加工を行うようにしている。
前記複合旋削工具は、キーとキー溝からなる固定手段により前記主軸頭の端部に位置決め固定されるのが好ましい。
好ましい実施態様として、前記複合加工機は、前記主軸の軸線が床面に対してほぼ垂直方向を向き、前記工作物を把持して上向きに位置決め可能な前記テーブルが前記主軸頭の高さ位置より下方に配置され、前記テーブルがテーブル用駆動装置に駆動されて揺動可能で少なくとも回転動作も可能な5軸制御の立形マシニングセンタである。
本発明にかかる旋削加工方法は、前記複合加工機を用いて前記複合旋削工具の前記チップを適宜使い分けることにより前記工作物を旋削加工する。
本発明の複合加工機および旋削加工方法は、上述のように構成したので、複合旋削工具が装着された主軸を旋回させてチップを割出す割出し制御(C軸制御)を行う必要がなく且つ旋削加工時の複合旋削工具の剛性を高めることができる。
下記の実施例の複合加工機では、主軸頭の移動動作により複合旋削工具を平行移動させて工作物の周囲の任意の位置に位置させ、複合旋削工具の複数のチップをそれぞれ適宜使い分けることにより、旋回動作によりチップを割出す割出し制御(C軸制御)を行う必要がなく且つ旋削加工時の複合旋削工具の剛性を高めるという目的を実現している。
本実施例における複合加工機は、マシニングセンタをベース(基本構造)とする複合加工機である。この複合加工機において、主軸を回転可能に支持する主軸頭が、工作物に対して相対的に直交3軸方向に大きく移動可能で、テーブルが主軸に対向して配置されている。
この複合加工機は、旋削用工具による旋削加工や回転工具による切削加工などの各種加工が可能である。旋削加工時には、たとえばテーブルに把持されて回転する工作物を、主軸に装着され複数のチップを有する複合旋削工具で旋削加工する。
下記実施例の複合加工機は、揺動可能ないわゆる「ゆりかご式」のテーブルを有する5軸制御の立形のマシニングセンタの場合を示している。なお、本発明の複合加工機は、工作物に対して主軸頭が相対的に直交3軸方向に移動可能で、テーブルが主軸に対向して配置された工作機械であればよく、たとえば、横形のマシニングセンタ,立形または横形のターニングセンタなどであってもよい。
また、本発明における複合加工機は、旋盤をベース(基本構造)とし、工作物を少なくとも旋削加工可能な工作機械であってもよい。旋盤をベースとするこの複合加工機は、複合旋削工具が装着される主軸を回転可能に支持する主軸頭が、工作物に対して相対的に直交3軸方向に大きく移動可能で、工作物を把持する主軸台が主軸頭の主軸に対向して配置されている。
以下、本発明にかかる実施例を、図1ないし図6を参照して説明する。
図1ないし図6は本発明の一実施例を示す図で、図1は複合加工機の斜視図、図2は、複合旋削工具まわりを示す部分拡大正面図、図3は図2の平面図、図4は図2のIV−IV線側面図、図5(A)は、複合旋削工具と工作物との関係を示す斜視図、図5(B)は、図5(A)を上下逆方向から見た状態を示す斜視図である。図6は、図2のVI−VI線に沿う平面断面図で、旋削加工時の動作を示している。
図1ないし図6に示すように、複合加工機1は、立形のマシニングセンタをベースとし、工作物2を少なくとも旋削加工可能な工作機械である。
複合加工機1は、NC(数値制御)装置とプログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)とからなる制御装置20により制御されている。なお、制御装置20は、NC装置にPLC部を内蔵したものであってもよい。
複合加工機1の主軸3の軸線CLは、床面4に対してほぼ垂直方向を向いているが、この垂直方向に対して所定角度傾斜した方向(この場合も、「床面に対してほぼ垂直方向」とする)を向いている場合でもよい。
主軸3を回転可能に支持する主軸頭5が、パレット7に載置された工作物2に対して相対的に直交3軸方向(X軸方向,Y軸方向,Z軸方向)に移動可能である。パレット7を介して工作物2を把持可能なテーブル6は、主軸3に対向して下方に配置されている。
本実施例の複合加工機1は、B軸のまわりに揺動可能な「ゆりかご式」のテーブル6を有する5軸制御の立形マシニングセンタである。
複合加工機1において、主軸3の軸線CLと平行な方向をZ軸(図1の上下方向の軸)とし、これに直交して直交座標系をなす各軸線方向をX軸,Y軸とする。なお、説明の便宜上、−Y軸方向および+Y軸方向,+X軸方向および−X軸方向を、それぞれ複合加工機1の前方および後方,右方および左方とする。
本実施例では、主軸頭5が直交3軸方向に移動する場合を示しているが、主軸頭5が直交2軸方向(たとえば、X軸方向,Y軸方向)に移動し、下方のテーブルが1軸方向(たとえば、Z軸方向)に移動する複合加工機であってもよい。
複合加工機1は、テーブル6に把持されて回転する工作物2を、主軸3に装着され複数(ここでは、4個)のチップ9a〜9dを有する複合旋削工具10で旋削加工可能である。4個のチップ9a〜9dは、平面視で中心軸線CL2のまわりに周方向に所定角度(ここでは、90度)ずつ離れて、複合旋削工具10の工具ホルダ50に規則的に取付けられている。
また、複合旋削工具10は、旋削加工時の剛性を高めるように非回転状態で主軸3に装着されている。
そして、主軸頭5をX軸方向,Y軸方向の2軸方向に大きく移動させれば、複合旋削工具10はこの2軸方向に平行移動する。これにより、複合旋削工具10を、工作物2の周囲の任意の位置(たとえば、任意の位置S1,S2,S3,S4)に位置させて、複数(4個)のチップ9a〜9dをそれぞれ適宜使い分けて旋削加工を行うようにしている。なお、任意の位置S1,S2,S3,S4は、一点に限るものではなく、旋削加工動作中に複合旋削工具10が移動するときのある一定の移動範囲である。
複合旋削工具10のチップ9a〜9dを割出すのに、従来は複合旋削工具の旋回動作(工具の中心軸線まわりの旋回動作)により割出していたが、本発明では、複合旋削工具10がX軸方向,Y軸方向の2軸方向に大きく平行移動することにより、チップ9a〜9dの割出しを行っている。
これにより、複合加工機1は、複合旋削工具10が装着された主軸3を旋回させてチップ9a〜9dを割出す割出し制御(C軸制御)を行う必要がなくなる。
1本の複合旋削工具10に複数(4個)のチップ9a〜9dが設けられているので、1本の複合旋削工具10で各チップ9a〜9dを使い分けて複数の(たとえば、複数回の、または、複数種類の)旋削加工を行うことができる。
本実施例では、複合旋削工具10が工作物2の周囲全体を平行移動可能な場合を示したが、複合旋削工具10は、工作物2の全周ではなく一部の周囲の任意の位置に平行移動する場合であってもよい。
工作物2は、パレット7を介してテーブル6に把持されるようになっている。なお、変形例として、パレット7を使用せずに、テーブル6にチャックを設けて、このチャックで工作物2を着脱可能に把持するようにしてもよい。
複合加工機1は、パレット7を交換するためのパレット交換装置としての自動パレット交換装置(以下、APCと記載)21を備えている。APC21は、加工領域22の近傍に配置されて制御装置20により制御されている。加工領域22の外部には、パレット7を載置可能なパレット段取り台11が設けられている。
複合加工機1では、パレット7に載置されている未加工の工作物2を、パレット段取り台11からAPC21でテーブル6に供給する。複合旋削工具10による旋削加工や、回転工具33による切削加工などの加工が完了したら、加工済の工作物2の載置されたパレット7を、APC21によりテーブル6からパレット段取り台11に戻す。
APC21は、パレット段取り台11とパレット交換アーム40とを有している。パレット交換アーム40は、軸線CL1を中心としてほぼ水平面内で旋回するとともに、矢印Eに示すように、軸線CL1方向に昇降動作を行う。パレット交換アーム40の旋回中心の軸線CL1は、Z軸方向と平行な上下方向を向いている。
パレット交換アーム40には、パレット7を把持,把持解除可能な少なくとも一つ(ここでは、一対)のパレット把持部41が設けられている。パレット交換アーム40は、旋回動作と昇降動作とを行うことにより、パレット7をテーブル6とパレット段取り台11との間で移動させるとともに、テーブル6とパレット段取り台11とに対してパレット7をそれぞれ受け渡す機能を有している。
パレット交換アーム40は、旋回動作と昇降動作のみを行なうようになっており、水平方向に直線状に往復移動する動作は行わないので、短時間でパレット7の交換ができるとともに、APC21を簡素でコンパクトな構成にすることができる。
なお、本発明におけるパレット交換装置は、APC21に代えて、手動操作によりパレット交換アーム40を旋回,昇降動作させる場合であってもよい。
次に、複合加工機1の構成について説明する。
複合加工機1は、その基体12を構成するベッド13を有している。基体12には、サドル14が、X軸ガイドレール15に案内されてX軸方向(左右方向)に移動可能に設けられている。
サドル14の上部には、コラム16が、Y軸ガイドレール17に案内されてY軸方向(前後方向)に移動可能に設けられている。コラム16の前部には主軸頭5が設けられている。
主軸頭5は、コラム16に対して、主軸3の軸線CLと平行なZ軸方向(上下方向)に、Z軸ガイドレール18に案内されて移動可能である。主軸頭5には主軸3が回転可能に支持されている。
テーブル6は、ベッド13に支持され、主軸頭5の高さ位置より下方に配置されている。テーブル6は、テーブル用駆動装置30に駆動されて、揺動可能で且つ少なくとも回転動作(ここでは、回転動作と割出し動作の両方)も可能である。
テーブル6は、パレット7を着脱可能に支持して上向き(Z軸方向)に位置決め可能である。パレット7は、工作物2を固定手段で着脱可能に固定するようになっている。
テーブル6には、パレット7をクランプ・アンクランプするためのクランプ・アンクランプ機構19が設けられている。テーブル6にパレット7を装着した状態で、パレット7をクランプ・アンクランプ機構19でテーブル6にクランプすることができる。テーブル6には、クランプ・アンクランプ機構19を駆動してパレット7をクランプ・アンクランプするための駆動部(図示せず)が設けられている。
テーブル用駆動装置30は、テーブル6をB軸のまわりに揺動させるための揺動用駆動装置31と、テーブル6に対してパレット7をA軸のまわりに割出すとともに回転させるための割出し用駆動装置32とを有している。B軸はY軸方向と平行であり、A軸はテーブル6の回転中心である。
揺動用駆動装置31は、複合加工機1の前方に配置されて、テーブル6を揺動可能に両持ち支持している。揺動用駆動装置31を駆動することにより、テーブル6とテーブル6に設けられた割出し用駆動装置32などが、B軸のまわりに揺動するとともに所定の位置に割出される。
旋削加工時には、割出し用駆動装置32を回転駆動すると、テーブル6に支持されているパレット7および工作物2がA軸のまわりに回転する。こうして、パレット7に工作物2が載置されている状態で、工作物2をA軸のまわりに所定の回転速度で回転させれば、この工作物2は、主軸3に装着された複合旋削工具10など旋削工具により旋削加工される。
一方、主軸3に回転工具33を装着してこの回転工具33で切削加工を行うときには、割出し用駆動装置32を制御して、この割出し用駆動装置32でパレット7上の工作物2をA軸まわりの所定位置に割出す。この状態で、パレット7に載置された工作物2は、主軸3の回転工具33で切削加工される。
加工領域22は、切削油剤(クーラント)や切りくずなどが外部に飛散しないように、スプラッシュガード(図示せず)で覆われている。スプラッシュガードには、工作物交換時用のシャッターと工具交換時用のシャッターが設けられて、それぞれ開閉可能になっている。これらシャッターが開閉動作することにより、工作物2の交換や工具10,33の交換を行うことができる。
基体12には、複数の工具を収納し且つ工具交換可能な自動工具交換装置(以下、ATCという。図示せず)が設けられている。ATCは、所定の工具(または、空の工具収納部)10,33を工具交換位置に割出して、主軸3との間で工具10,33を自動的に交換する機能を有している。
ATCには、工作物2を旋削加工するための旋削用工具(たとえば、複合旋削工具10)の他に、切削加工するための回転工具33が収納されている。なお、複数の工具10,33を収納するための工具マガジンをATCとは別体で設けてもよい。
制御装置20は操作盤23を有している。操作盤23には、表示手段(ディスプレイ,CRTなど)および入力手段(キーボード,タッチパネルなど)が設けられており、複合加工機1,APC21,ATCなどの操作が可能になっている。
ベッド13の近傍には、加工位置に供給される切削油剤を貯留するためのクーラントタンク(図示せず)が配置されている。
前記構成の複合加工機1において、主軸頭5は、テーブル6上のパレット7に支持された工作物2に対して直交3軸方向に相対的に移動可能で、また、テーブル6は、テーブル用駆動装置30に駆動されて揺動,割出しおよび回転動作可能である。
したがって、複合加工機1は、X軸,Y軸,Z軸,A軸,B軸の5軸制御で工作物2を加工することができるので、工作物2に対して、旋削用工具(たとえば、複合旋削工具10)による旋削加工と回転工具33による切削加工とが可能である。
これにより、複合加工機1で加工可能な工作物の種類が多くなり、また、これら工作物に対して各種の加工が可能になり、複合加工機1は複合機としての機能を発揮することができる。
本実施例の複合旋削工具10は、チップ9a〜9dを有して組立構造になっているが、組立構造でない工具であってもよい。また、一本の複合旋削工具10に4個のチップ9a〜9dが設けられた場合を示したが、チップの個数は複数(好ましくは、偶数)であればよく、たとえば、2個,6個,8個などでもよい。
複合旋削工具10は、本体となる工具ホルダ50と、工具ホルダ50に着脱可能に固定される複数(ここでは、4本)のボデー51とを有している。各ボデー51の先端部に、1個のチップが取付けられている。チップ9a〜9dは、ボデー51にろう付け,溶接などにより固定されるか、または、ねじなど締結部材により着脱可能に締結固定されている。
工具ホルダ50の周囲には、中心軸線CL2と平行な方向に延びた複数(ここでは、4つ)の溝部51が形成されている。溝部51は、外周に開口し、工具ホルダ50の周囲に90度ずつ離れて均等に配置されている。
各ボデー51は、溝部51に係合した状態で、ねじ52により着脱可能に締結固定されている。その結果、4個のチップ9a〜9dは、中心軸線CL2を中心として平面視で工具ホルダ50の周囲に90度ずつ離れて均等に配置されることになる。
工具ホルダ50には、チップ9a〜9dとは反対方向に、フランジ部53とシャンク54とが設けられている。工具ホルダ50の本体部,フランジ部53およびシャンク54は、全体が一体的に形成されているが、別体で形成した場合であってもよい。
フランジ部53には、V溝部55と大径フランジ56とが形成されている。V溝部55にATCの工具交換アームの把持部が着脱可能に係合して、複合旋削工具10が工具交換されるようになっている。
大径フランジ56は、回転工具33のフランジ部の外径より大きい外径を有しており、この大径フランジ56を含むフランジ部53には、一つまたは複数(ここでは、一対)のキー溝57が形成されている。一対のキー溝57は、複合旋削工具10の中心軸線CL2を挟んで180度反対方向に配置され、半径方向を向いて形成されている。
主軸頭5の端部(ここでは、下端部)5aの所定位置には、キー溝57に係合離脱可能に係合するキー58が、主軸頭5の半径方向を向いて固定されている。キー58は、複合旋削工具10が主軸3に装着されたときにのみ、大径フランジ56のキー溝57に係合する。そして、キー58は、主軸3に回転工具33が装着されたときは回転工具33の回転運動の邪魔にならないように、回転工具33のフランジ部から離れた位置に配置されている。
こうして、主軸3に装着された複合旋削工具10は、キー58とキー溝57からなる固定手段59により、主軸頭5の端部5aに非回転状態で位置決め固定されるので、複合旋削工具10の旋削加工時の剛性が高くなる。
なお変形例として、固定手段59は、キーが複合旋削工具10に固定され、このキーが係合するキー溝が主軸頭5の端部5aに形成された構成であってもよい。
複合旋削工具10のシャンク54は、主軸3の端部3a側に形成された装着部3bに着脱可能に装着されるとともに、クランプ・アンクランプ機構により主軸3にクランプ・アンクランプされる。
次に、複合加工機1を用いて、複合旋削工具10のチップ9a〜9dを適宜使い分けることにより工作物2を旋削加工する方法について説明する。
旋削加工前の複合加工機1では、APC21を動作することにより、テーブル6にはパレット7が装着され、このパレット7には、これから加工する未加工の工作物2が固定されている。パレット7は、クランプ・アンクランプ機構19でテーブル6にクランプされている。
また、揺動用駆動装置31を駆動してテーブル6を揺動させることにより、パレット7は上方を向いて、テーブル6上の工作物2のA軸は、主軸3の軸線CLと平行に(すなわち、Z軸と平行に)なっている。
なお、斜め加工を行う場合には、テーブル6上の工作物2のA軸は、主軸3の軸線CLに対して斜めになるようにテーブル6を位置決めしておく。
複合旋削工具10は、ATCの工具交換動作により主軸3に装着されている。複合旋削工具10のシャンク54は、主軸3の装着部3bに装着されてクランプ・アンクランプ機構によりクランプされている。
複合旋削工具10の大径フランジ56は、主軸3の端部3aに密着している。また、大径フランジ56のキー溝57には、主軸頭5に固定されたキー58が係合しているので、複合旋削工具10は、固定手段59により主軸頭5の端部5aに位置決め固定されている。
従来は、旋削工具を電気的な割出し制御(C軸制御)により電気的に位置決め保持して、この旋削工具で工作物を旋削加工していたのに対して、本発明の複合旋削工具10は、固定手段59で主軸頭5の端部5aに機械的に位置決め固定されている。したがって、旋削加工時の複合旋削工具10の剛性を従来より高剛性にすることができる。
テーブル6に固定されたパレット7上の未加工の工作物2を旋削加工する場合には、割出し用駆動装置32を駆動して、テーブル6上のパレット7と工作物2を所定の回転速度で回転させる。
この状態で、主軸頭5を、X軸方向とZ軸方向の直交2軸方向(または、Y軸方向とZ軸方向の直交2軸方向)に移動させれば、主軸3に装着された複合旋削工具10により工作物2を旋削加工することができる。
主軸頭5の移動動作により、複合旋削工具10を平行移動させて工作物2の周囲の任意の位置(たとえば、任意の位置S1,S2,S3またはS4)に位置させることにより、複合旋削工具10の4個のチップ9a,9b,9c,9dをそれぞれ適宜使い分けて旋削加工を行うことになる。
複合旋削工具10を工作物2の周囲の任意の位置S1,S2,S3またはS4に平行移動させても、複合旋削工具10は、固定手段59で主軸頭5の端部5aに非回転状態で位置決め固定されたままであり、また、工作物2の中心位置O1の座標は変化しない。
したがって、たとえば、工作物2に対して複合旋削工具10が位置S1に位置しているときの主軸3の座標を判別することにより、現在はチップ9aが選択されていると判断して、主軸頭5の移動動作を制御している。
これと同様に、複合旋削工具10が他の位置S2に位置しているときは別のチップ9bが選択されていると判断して、主軸頭5の移動動作を制御する。また、チップ9c,9dを使用する場合も、同様にして主軸頭5の移動動作を制御することになる。
複合加工機1は、マシニングセンタをベースとした工作機械なので、主軸頭5を工作物2に対して相対的に直交3軸方向に移動させることができる。したがって、複合旋削工具10を工作物2の周囲の任意の位置S1,S2,S3またはS4に位置させて、複数(4個)のチップ9a〜9dをそれぞれ適宜使い分けて旋削加工を行うことができる。
たとえば、複合旋削工具10の左側のチップ9aを使用する場合には、複合旋削工具10を工作物2の右方の位置S1に位置させて、チップ9aを工作物2に対向させる。
また、左側のチップ9aが工具寿命になったり、旋削加工の種類を変えるために、複合旋削工具10の前側のチップ9bを使用する場合がある。このときには、主軸頭5をX軸方向,Y軸方向の直交2軸方向に移動させ、複合旋削工具10を平行移動させて工作物2の後方の位置S2に位置させる。これにより、前側のチップ9bが工作物2に対向する。
これと同様にして、複合旋削工具10の右側のチップ9cを使用する場合には、主軸頭5をX軸方向,Y軸方向の直交2軸方向に移動させ、複合旋削工具10を平行移動させて工作物2の左方に位置させ、右側のチップ9cを工作物2に対向させる。
また、複合旋削工具10の後側のチップ9dを使用する場合には、主軸頭5をX軸方向,Y軸方向の直交2軸方向に移動させ、複合旋削工具10を平行移動させて工作物2の前方に位置させ、後側のチップ9dを工作物2に対向させる。
そして、主軸頭5をX軸方向とZ軸方向の直交2軸方向(または、Y軸方向とZ軸方向の直交2軸方向)に移動制御すれば、チップ9a,9b,9cまたは9dで工作物2を旋削加工することができる。
一方、テーブル6に固定されたパレット7上の未加工の工作物2を切削加工する場合には、割出し用駆動装置32を駆動して、工作物2を所定位置に割出して位置決めする。
そして、主軸3に装着された回転工具33を所定の回転速度で回転させ、テーブル6上のパレット7に固定された工作物2に対して主軸頭5を直交3軸方向に相対的に移動させながら、回転工具33で工作物2を切削加工する。
工作物2に対して、他の種類の旋削用工具で旋削加工を行う場合や他の種類の切削加工を行う場合には、主軸3とATCとの間で工具を交換した後、加工動作を再開する。
一つの工作物2の旋削加工や切削加工が完了すると、APC21により加工済の工作物2と次の未加工の工作物2とを交換したのち再び加工工程に移行することになる。
このような手順を繰り返すことにより、順次、工作物2の旋削加工,切削加工などが行われる。こうして、工作物2に対して旋削加工,切削加工などを自在に順次連続して且つ自動的に行うことができる。
揺動用駆動装置31を駆動すれば、工作物2を、垂直方向,水平方向のほかに所望の斜め方向に割出すことができ、多種類の旋削加工,切削加工を自在に行うことができる。
上述のように、本発明の複合加工機1および旋削加工方法では、主軸頭5の移動動作により、複合旋削工具10を平行移動させ工作物2の周囲の任意の位置S1〜S4に位置させて、チップ9a〜9dを適宜使い分けるようにしている。
したがって、主軸3を旋回させてチップ9a〜9dを割出す割出し制御(C軸制御)を行わなくても、主軸頭5をX軸方向,Y軸方向の2軸方向に移動させ、複合旋削工具10を平行移動させて位置決めするだけで、複数(4個)のチップ9a〜9dをそれぞれ適宜使い分けることができるので、複合加工機1全体の制御が簡略化する。
従来は、工具主軸をC軸制御して旋削工具のチップを割出す場合もあったが、この従来の割出し速度と比べて、本実施例の複合旋削工具10を任意の位置S1〜S4に位置決めする速度の方が若干速いことが分かった。
複合旋削工具10は、固定手段59により主軸頭端部5aに強制的に位置決め固定されるので、旋削加工時の複合旋削工具10の剛性を高めることができる。したがって、安定した高精度な旋削加工ができ、旋削加工時間を短縮することができ、工作物2が硬い場合でも旋削加工が可能である。
以上、本発明の一実施例を説明したが、本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲で種々の変形,付加などが可能である。
なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
本発明の複合加工機は、複合旋削工具で旋削可能な複合加工機であればよく、立形マシニングセンタ,横形マシニングセンタ,ターニングセンタなどに適用可能である。
図1ないし図6は本発明の一実施例を示す図で、図1は複合加工機の斜視図である。 複合旋削工具まわりを示す部分拡大正面図である。 図2の平面図である。 図2のIV−IV線側面図である。 図5(A)は、複合旋削工具と工作物との関係を示す斜視図、図5(B)は、図5(A)を上下逆方向から見た状態を示す斜視図である。 図2のVI−VI線に沿う平面断面図で、旋削加工時の動作を示している。
符号の説明
1 複合加工機
2 工作物
3 主軸
4 床面
5 主軸頭
5a 端部
6 テーブル
9a〜9d チップ
10 複合旋削工具
30 テーブル用駆動装置
57 キー溝
58 キー
59 固定手段
CL 主軸の軸線
S1〜S4 任意の位置

Claims (4)

  1. 主軸を回転可能に支持する主軸頭が工作物に対して相対的に直交3軸方向に移動可能で、テーブルまたは主軸台が前記主軸に対向して配置され、
    このテーブルまたは主軸台に把持されて回転する工作物を、前記主軸に装着され複数のチップを有する複合旋削工具で旋削加工可能な複合加工機であって、
    前記主軸頭の移動動作により前記複合旋削工具を平行移動させて前記工作物の周囲の任意の位置に位置させることにより、前記複数のチップをそれぞれ適宜使い分けて旋削加工を行うようにしたことを特徴とする複合加工機。
  2. 前記複合旋削工具は、キーとキー溝からなる固定手段により前記主軸頭の端部に位置決め固定されることを特徴とする請求項1に記載の複合加工機。
  3. 前記複合加工機は、
    前記主軸の軸線が床面に対してほぼ垂直方向を向き、前記工作物を把持して上向きに位置決め可能な前記テーブルが前記主軸頭の高さ位置より下方に配置され、前記テーブルがテーブル用駆動装置に駆動されて揺動可能で少なくとも回転動作も可能な5軸制御の立形マシニングセンタであることを特徴とする請求項1または2に記載の複合加工機。
  4. 請求項1,2または3に記載の前記複合加工機を用いて前記複合旋削工具の前記チップを適宜使い分けることにより前記工作物を旋削加工することを特徴とする旋削加工方法。
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