JP2005277785A - 周波数変換回路およびそれを用いた通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】周波数変換回路およびそれを用いた通信装置において、変換効率を向上せさる。
【解決手段】差動対をなすトランジスタM2,M3と、その電流源をなすトランジスタM1は、差動増幅器を構成している。その出力負荷に共振器11,12を設ける。差動増幅器は、差動対をなすトランジスタM2,M3に入力される差動信号S2,S3と、電流源をなすトランジスタM1に入力される信号S1と、を乗算して出力する。共振器11,12は、その出力の2次高調波成分を抽出する。この回路において、差動対をなすトランジスタM2,M3に振幅の異なる信号S2,S3を入力する。また、差動信号S2,S3と信号S1との間に、変換利得が最適点となる位相差を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、周波数変換回路およびそれを用いた通信装置に関する。本発明は特に、入力信号を2倍波等に変換して出力する周波数変換回路およびそれを用いた通信装置に関する。
従来から、周波数逓倍回路は、入力される基本波の周波数をn倍(n=1,2,…)に変調して得られる高調波を出力する回路であり、無線通信システムにおいては、送信機および受信機に広く用いられている。特許文献1には、ギルバード型の周波数逓倍器が開示されている。特許文献1の図7において、ミキサ部41は、直接入力される信号S1と、これを位相器としてのハイパスフィルタ53および差動部42により位相シフトした信号S22との乗算を行い、この結果を出力する。ここで、両信号S1,S22の位相差が90°となるとき、出力信号の振幅が最大となる。つまり、周波数逓倍器の変換利得が最大となり、電力効率も最大となる。
特開2003−229722号公報
しかしながら、ハイパスフィルタ53等の位相調整手段は、一般的に素子ばらつきの影響を受けやすいため、位相調整の精度が低い。そのため、電力効率が最大となる状態を得ることは難しい。また、ギルバード型の周波数逓倍器は、2本の電流パスを必要とするため、消費電流が大きくなる。
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、周波数変換回路およびそれを用いた通信装置において、変換効率を向上せさる点である。
本発明のある態様は、周波数変換回路である。この周波数変換回路は、電流源をなすトランジスタと差動対をなすトランジスタとを含む差動増幅器と、その負荷となり、所定の高調波成分を抽出するフィルタ回路と、を備え、差動対をなすトランジスタに同一周波数で、振幅が異なる信号を入力する。
本態様によれば、差動対をなすトランジスタに異なる信号を入力することにより、その差動対の共通ソースの電位が振動し、2次高調波等の高調波成分が大きくなる。それをフィルタ回路で取り出すことにより、高い利得で周波数変換を行うことができる。
差動増幅器を構成するトランジスタに同一周波数で、位相および振幅がともに異なる信号を入力するとよい。これによれば、変換利得を可変することができる。また、差動対をなすトランジスタに位相差180°で入力される差動信号に振幅差を与え、電流源をなすトランジスタに入力される信号と上記差動信号との間に所定の位相差を与えることにより、差動対をなすトランジスタに等しい振幅の差動信号が入力される場合よりも、変換利得が向上する。よって、消費電流の低減につながる。
フィルタ回路は、共振器であるとよい。差動増幅器の負荷を共振器にすることで、精度よく所望の高調波成分を抽出することができる。また、その共振器は、インダクタと可変コンデンサの組み合わせで構成され、可変コンデンサのバイアス電圧を調整することにより、当該共振器の共振周波数を可変にするとよい。共振周波数を調整することにより、所望の高調波成分を得ることができる。
差動増幅器を構成するトランジスタの内の少なくとも1つの前段に、振幅差および位相差の少なくとも一方を発生させる手段をさらに備えるとよい。例えば、振幅差および位相差を与える手段としては、RC構成のハイパスフィルタ、ローパスフィルタ、セルサイズの大きなトランジスタ等を用いることができる。
本発明のさらに別の態様は、通信装置である。この通信装置は、所定の周波数で発振する局部発振回路と、局部発振回路の発振信号の周波数を本装置のローカル信号の周波数に変換する上述した態様の周波数変換回路と、を備える。
本態様によれば、局部発振器の発振周波数と本通信装置のアンテナ出力の周波数とが合致することにより発生するスプリアスを防止することができる。また、上述した態様の周波数変換回路を使用することにより、局部発振器の出力信号をローカル信号に高い利得で変換することができる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、変換効率が高い周波数変換回路およびそれを用いた通信装置を得ることができる。
(基本構成)
図1は、本発明の周波数変換回路の基本回路図である。図1は、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)プロセスで構成した例である。差動対をなすトランジスタM2,M3は、Nチャネル型のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)で構成されている。電流源をなすトランジスタM1も、Nチャネル型のMOSFETで構成されている。この3つのトランジスタM1〜3は、差動増幅器を構成している。
電流源をなすトランジスタM1のドレインは、差動対をなすトランジスタM2,M3の共通のソースと接続し、そのソースは接地している。差動対をなすトランジスタM2,M3のそれぞれのドレインは、出力負荷となる共振器11,12と接続している。出力負荷は、ギルバード型の周波数逓倍器の場合、2次高調波成分以外の不必要な高調波成分がキャンセルされる構成のため、抵抗でもよい。これに対し、本構成の場合、不必要な高調波成分がキャンセルされないので、2次高調波成分のみを取り出す負荷が必要になる。共振器11,12は、インダクタL1,2とコンデンサC1,2とが並列に接続された並列型LC共振器であり、一端が電源電位Vddに接続し、他端が差動対をなすトランジスタM2,M3のドレインに接続している。
共振器11,12の共振周波数fは、1/(2π√LC)で表される。コンデンサC1,2を可変構成にし、そのバイアス電圧を調整すれば、所望の共振周波数fを得ることができる。また、インダクタL1,2をアクティブな構成にし、アクティブインダクタを構成する相互コンダクタンスgmをバイアス電圧により調整することにより、インダクタL1,2の値を調整しても、所望の共振周波数f0を得ることができる。この共振周波数f0のとき、共振器11,12のインピーダンスZが最大となり、共振器11,12の両端電圧が最大となる。このように、上記差動増幅器の出力負荷に周波数選択性を持たせることにより、上記差動増幅器回路の出力信号をフィルタリングすることができる。周波数を2倍に変換する場合、上記差動増幅器の出力信号の2次高調波成分のみを取り出す。
次に、本周波数変換回路の動作について説明する。電流源をなすトランジスタM1のゲートには、第1信号S1が入力する。差動対をなすトランジスタM2,M3のゲートには、第2信号S2,第3信号S3が入力する。この2つの信号S2,S3は、差動対をなすトランジスタM2,M3に180°の位相差で入力する。第2信号S2および第1信号S1は、それぞれのトランジスタM2,M1に所定の位相差で入力する。この位相差の決定方法については後述する。
第1信号S1と、第2信号S2とは、乗算されて共振器11に出力される。第1信号S1と、第3信号S3も同様である。ここで、トランジスタM1〜3は、非線形素子であるため、入力信号S1〜3に対して歪みが発生する。即ち、入力信号S1〜3の周波数の2倍、3倍、4倍、…といった整数倍の高調波成分が発生する。共振器11,12は、上記差動増幅器の出力信号から2次高調波成分のみを選択して取り出す。これが、本周波数変換回路の出力信号Soutとなる。この出力信号Soutは、差動で出力され、入力信号S1〜3の2倍の周波数に変換されている。
次に、実際に信号を入力した実験結果について説明する。図2は、差動対をなすトランジスタM2,M3に対称信号を入力した場合の実験結果を示す図である。前提として、入力する3つの信号S1〜3の周波数は、同じものとする。また、第2信号S2と、第3信号S3との位相差は、180°とする。一般に差動信号は、180°の位相差のときに、シングル信号と比較し、2倍の最大電圧振幅を得ることができる。また、差動信号は、シングル信号よりノイズ耐性が強い。
図2において、第1信号S1の電力を10μWに設定している。第2信号S2および第3信号S3の電力を1μW〜100μWの範囲で、7種類設定している。図2の縦軸は、出力信号Soutの電圧振幅Vを表し、横軸は、第2信号S2と第1信号S1との位相差θを表す。
第2信号S2および第3信号S3の電力を100μWに設定した場合をみると、出力振幅Vが大きくなる、即ち高い利得を有する位相差θが2点存在することが分かる。110°付近と290°付近である。高い電力の入力になるにしたがって、この高い利得を得ることができる位相差θの地点が明確になっていく。したがって、このどちらからの地点に位相差θを設定すれば、高い変換利得が得られることが分かる。
図3は、対称信号が入力される差動対をなすトランジスタM2,M3の共通ソースと、電流源をなすトランジスタM1のドレインとのノードの電位Vmを示す図である。前提条件と入力信号S1〜3の設定値は、図2と同様である。図3の縦軸は、電位Vmの基本波成分を表し、横軸は、第1信号S1と第2信号S2との位相差θを表す。なお、電位Vm変動は1次基本波以外に、2次、3次の高調波成分を持つが、1次基本波成分に比べ、振幅が小さいため無視している。図3に示すように、差動対をなすトランジスタM2,M3に対称信号を入力した場合、電位Vmがあまり振動しない。差動信号である第2信号S2,第3信号S3が同じ振幅だと、当該ノードにおける電流の流入と流出がキャンセルされるためである。
図4は、差動対をなすトランジスタM2,M3に非対称信号を入力した場合の実験結果を示す図である。図2と同様に、第2信号S2と、第3信号S3との位相差は、180°とする。図4において、第1信号S1の電力を10μWに設定している。第2信号S2の電力を0μWに設定している。そして、第3信号S3の電力を2μW〜200μWの範囲で、7種類設定している。この設定例によると、図2の設定例と入力される電力の総和が等しくなる。図4の縦軸は、出力信号Soutの電圧振幅Vを表し、横軸は、第2信号S2と、第1信号S1との位相差θを表す。
第3信号S3の電力を200μWに設定した場合で説明すると、出力振幅Vが大きくなる、即ち高い利得を有する位相差θが1点存在することが分かる。図2には、最適点が2つあったが、図4では1つである。この1つの最適点は、110°付近である。高い電力の入力になるにしたがって、この高い利得を得ることができる位相差θの最適点が明確になっていく。したがって、この地点に位相差θを設定すれば、高い変換利得が得られることが分かる。さらに、図2に示した差動対をなすトランジスタM2,M3に対称信号を入力した場合よりも、高い変換利得を得られることが分かる。
図5は、非対称信号が入力される差動対をなすトランジスタM2,M3の共通ソースと、電流源をなすトランジスタM1のドレインとのノードの電位Vmを示す図である。前提条件と入力信号S1〜3の設定値は、図4と同様である。図5の縦軸は、電位Vmの基本波成分を表し、横軸は、第1信号S1と第2信号S2との位相差θを表す。このように、差動対をなすトランジスタM2,M3に非対称信号を入力した場合の電位Vmは、図3に示した対称信号を入力した場合よりも振動が大きくなる。差動信号である第2信号S2,第3信号S3が異なる振幅だと、当該ノードにおける電流の流入と流出がキャンセルされなくなり、非線形性が強くなるためである。非線形性が強くなると、2次高調波成分が増大する。したがって、2次高調波成分を取り出している本周波数変換回路の変換利得が増大することになる。
次に、電流源をなすトランジスタM1に入力される第1信号S1の電力依存性について説明する。図6は、差動対をなすトランジスタM2,M3に入力される非対称信号を固定し、電流源をなすトランジスタM1に複数の電力を入力した場合の実験結果を示す図である。図2、図4と同様に、第2信号S2と、第3信号S3との位相差は、180°とする。図6において、第2信号S2の電力を0μWに設定している。第3信号S3の電力を10μWに設定している。第1信号S3の電力を1μW〜100μWの範囲で、7種類設定している。図6の縦軸は、出力信号Soutの電圧振幅Vを表し、横軸は、第2信号S2と第1信号S1との位相差θを表す。
第1信号S1の電力が大きくなるにしたがって、図2に示した対称信号を入力する場合の曲線に近い曲線を描くようになる。即ち、第1信号S1の電力が小さいとき、変換利得が大きくなる点が1個であり、第1信号S1の電力が大きいとき、変換利得が大きくなる点が2個になる。このように、電流源をなすトランジスタM1に入力される第1信号S1の振幅を変えることによって、変換利得が変わってくる。このように3つの入力信号S1〜3の振幅と、上記位相差θとを調整することにより、所望の変換利得を得ることができる。
(第1実施形態)
次に、本発明の第1実施形態について説明する。第1実施形態は、差動対をなすトランジスタM2,M3に入力される第2信号と第3信号とに振幅差を設け、電流源をなすトランジスタM1に入力される信号S1の位相調整、振幅調整をする手段を上述した基本構成に付加した回路である。
図7は、第1実施形態における周波数変換回路を示す図である。当該周波数変換回路には、前段から180°位相がずれた差動信号が入力される。その一方の信号は、2つに分岐される。その一方の第1信号S1は、ハイパスフィルタに入力される。その他方の第2信号S2は、差動対をなす一方のトランジスタM2のゲートに入力される。差動信号の他方の第3信号S3は、減衰器ATT1に入力される。
減衰器ATT1は、第3信号S3を受けて、所定の減衰率で減衰し、差動対をなす一方のトランジスタM3のゲートに入力する。所定の減衰率は、差動対をなすトランジスタM2,M3に入力する第2信号S2と第3信号S3との間の振幅差の設定による。
上記ハイパスフィルタは、RCアクティブ型ハイパスフィルタであり、オペアンプ0P1、コンデンサC10、および2つの抵抗R1,R2により構成される。コンデンサC10と抵抗R1との直列回路が、オペアンプ0P1の反転入力端子に接続される。オペアンプ0P1の非反転入力端子は接地している。オペアンプ0P1の出力端子と入力端子との間には、帰還抵抗R2が接続されたフィードバック系が設けられている。そして、オペアンプ0P1の出力端子は、電流源をなすトランジスタM1のゲートに接続される。
このフィルタの周波数特性は、回路構成に応じた通過帯域を有すると共に位相変化を伴うことから、第1信号S1を位相遅れのある信号に変換することができる。このフィルタのカットオフ周波数を調整すれば、第1信号S1の位相を調整することができる。また、オペアンプ0P1の反転入力端子が仮装接地するため、抵抗R1と帰還抵抗R2との比により第1信号S1を増幅または減衰することができる。なお、第1信号S1の振幅を調整しない場合は、オペアンプ0P1を使用しないRCパッシブ型ハイパスフィルタを用いてもよい。また、ハイパスフィルタの代わりにローパスフィルタを用いてもよい。
このように、第1実施形態の周波数変換回路において、抵抗R1と帰還抵抗R2の比、および減衰器ATT1の減衰量を調整することにより、3つのトランジスタM1〜M3に入力される信号S1〜3の振幅を調整することができる。また、抵抗R1とコンデンサC10の時定数を調整することにより、第2信号S2および第3信号S3に対する第1信号S1の位相変化量を調整することができる。これらの調整により、変換利得が最大となる最適点での動作が可能となる。この最適点での変換利得は、第2信号S2と第3信号S3の振幅が等しい場合よりも高くなる。これらの原理については、上述した基本構成の説明の中で既に述べた。
また、本実施形態における周波数変換回路は、従来技術において述べたギルバード型の周波数逓倍器で構成されたものに比べ、電流パスの数が半分ですむため、電力効率が向上する。また、図2や図4に示したように、変換利得の高い領域が比較的平坦な曲線になっているため、精度の高い位相器を用いる必要がなく、最適点の位相に対して若干のずれが生じても、十分な変換利得を得ることができる。この点、ギルバード型の周波数逓倍器は、90°の位相差のとき以外は十分な変換利得を得ることができない。これは、位相差90°のとき、フーリエ級数展開して算出される2次高調波成分が一番大きくなるからである。他の位相差のときは、3次以降の高調波成分も発生してくるため、2次高調波成分の電力がその分小さくなる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。減衰器ATT1を除いた第1実施形態の構成にシングル入力する例である。
図8は、第2実施形態における周波数変換回路を示す図である。当該周波数変換回路には、前段からシングル信号が入力される。その信号は、2つに分岐される。その一方の第1信号S1は、ハイパスフィルタに入力される。その他方の第2信号S2は、差動対をなす一方のトランジスタM2のゲートに入力される。差動対をなす他方のトランジスタM3のゲートには所定のバイアス電圧が常時印加される。出力信号Soutもシングルとなる。
差動対をなす他方のトランジスタM3には、第3信号S3が入力されない。つまり、第1実施形態における減衰器ATT1の減衰量が無限大のときと等価となる。したがって、第1実施形態において、差動対をなすトランジスタM2,M3に振幅差が極端に大きい非対称信号が入力された場合の特性と同様となる。
このように、第2実施形態の周波数変換回路において、抵抗R1と帰還抵抗R2との比を調整することにより、第1信号S1と第2信号S2との振幅差を調整することができる。また、抵抗R1およびコンデンサC10の時定数を調整することにより、第2信号S2に対する第1信号S1の位相変化量を調整することができる。これらの調整により、変換利得が最大となる最適点で動作可能となる。その他の構成や効果は、第1実施形態と同様である。
第1実施形態の差動入出力構成の周波数変換回路と、第2実施形態のシングル入出力構成の周波数変換回路とは、前段からの入力形式により使い分ければよい。即ち、前段からの入力信号が差動の場合は、第1実施形態の構成を使用し、前段からの入力信号がシングルの場合は、第2実施形態の構成を使用すればよい。
(第3実施形態)
第3実施形態は、第1実施形態および第2実施形態に示した周波数変換回路を適用した通信装置である。
図9は、第3実施形態における通信装置を示す図である。局部発振器200は、本装置のローカル信号の1/2の周波数fOSCで、発振する。周波数変換回路100は、上述した形態の周波数変換回路を用いる。周波数変換回路100は、局部発振器200から受けた信号を2倍の周波数fLoに変換する。その際、受けた信号を増幅することができる。そして、ローカル信号の周波数fLoに変換した信号を通信部300に出力する。通信部300は、受信系の場合、このローカル信号とアンテナ400から受信したRF(Radio Frequency)帯域の信号とを混合し、IF(Intermediate Frequency:中間周波数)信号を生成する。また、送信系の場合、上記ローカル信号と上記IF信号とを混合し、RF信号を生成し、アンテナ400から送信する。
このような構成の通信装置は、局部発振器の発振周波数とアンテナ出力の周波数とが合致することにより発生するスプリアスを防止することができる。即ち、局部発振器200が、本来のローカル信号の周波数とは異なる周波数で出力することにより、アンテナ出力が局部発振器200から通信部300に回り込むループの形成を防止することができる。また、本発明の周波数変換回路100を使用することにより、局部発振器200の出力信号をローカル信号に高い利得で変換することができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、その各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能である。また、そうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上記各実施形態において、差動増幅回路をCMOSプロセスで構成する例を説明した。この点、TTL(Transistor Transistor Logic)プロセスで構成してもよい。その場合、「ソース」は「エミッタ」に、「ゲート」は「ベース」に、「ドレイン」は「コレクタ」に相当する。
また各実施形態において、差動増幅器の出力負荷として、共振器を用いる例を説明した。この点、2次高調波成分のみを取り出せる負荷であれば、他の負荷でもよい。例えば、コンデンサと抵抗からなる一般的なバンドパスフィルタやバイクワット型バンドパスフィルタを用いてもよい。
また、上述したLC共振器のコンデンサをバラクタダイオードで構成してもよい。バラクタダイオードのバイアス電圧を可変することにより、LC共振器の共振周波数を可変することができる。
本発明における周波数変換回路の基本回路図である。 差動対をなすトランジスタに対称信号を入力した場合の実験結果を示す図である。 対称信号が入力される差動対をなすトランジスタの共通ソースと、電流源をなすトランジスタのドレインとのノードの電位を示す図である。 差動対をなすトランジスタに非対称信号を入力した場合の実験結果を示す図である。 非対称信号が入力される差動対をなすトランジスタの共通ソースと、電流源をなすトランジスタM1のドレインとのノードの電位を示す図である。 差動対をなすトランジスタに入力される非対称信号を固定し、電流源をなすトランジスタに複数の電力を入力した場合の実験結果を示す図である。 第1実施形態における周波数変換回路を示す図である。 第2実施形態における周波数変換回路を示す図である。 第3実施形態における通信装置を示す図である。
符号の説明
11,12 共振器、 ATT1 減衰器、 C1,C2,C10 コンデンサ、 L1,L2 インダクタ、 M1〜3 トランジスタ、OP1 オペアンプ。

Claims (7)

  1. 電流源をなすトランジスタと差動対をなすトランジスタとを含む差動増幅器と、その負荷となり、所定の高調波成分を抽出するフィルタ回路と、を備え、
    前記差動対をなすトランジスタに同一周波数で、振幅が異なる信号を入力することを特徴とする周波数変換回路。
  2. 前記差動増幅器を構成するトランジスタに同一周波数で、位相および振幅が異なる信号を入力することを特徴とする請求項1に記載の周波数変換回路。
  3. 前記差動増幅器を構成するトランジスタに同一周波数で、位相および振幅が異なる信号を入力することで、変換利得を可変にしたことを特徴とする請求項1に記載の周波数変換回路。
  4. 前記フィルタ回路は、共振器であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の周波数変換回路。
  5. 前記共振器は、インダクタと可変コンデンサの組み合わせで構成され、前記可変コンデンサのバイアス電圧を調整することにより、前記共振器の共振周波数を可変にしたことを特徴とする請求項4に記載の周波数変換回路。
  6. 前記差動増幅器を構成するトランジスタの内の少なくとも1つの前段に、振幅差および位相差の少なくとも一方を発生させる手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の周波数変換回路。
  7. 所定の周波数で発振する局部発振器と、
    前記局部発振器の発振信号の周波数を本装置のローカル信号の周波数に変換する請求項1から6のいずれかに記載の周波数変換回路と、を備えることを特徴とする通信装置。
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