JP2005273107A - ヘルメット - Google Patents

Abstract

【課題】頭周サイズ調整機能を備えて頭部とのフィット感や一体感があるヘルメットを提供する。
【解決手段】頭部全体を包み込む構造の殻体と、該殻体の裏側に収容される衝撃吸収ラーナーと、該衝撃吸収ラーナーの内側に収容され、上記殻体の掛止部に取り付け固定されるハンモックと、該ハンモックの掛け具または上記殻体の掛止部に取り付け固定され、サイズ調整部をバックル部に調整可能に差し込み嵌合される頭囲サイズ調整バンドと、上記ハンモックの内側に収容される内装体から構成される。
【選択図】 図１

Description

本発明はヘルメット、特に産業用保護帽として使用されるヘルメットに関するものである。

従来の産業用保護帽として使用されるヘルメットとしては、図６に示すように、殻体（シェル）１の裏側に衝撃緩和ライナー２を収容し、その内側にハンモック３およびヘッドバンド４を取り付けて、着用者の頭部を衝撃から守るように構成したものがある。（例えば、特許文献１参照）
また従来、産業用保護帽として使用されるヘルメットとして、図７に示すように、殻本体部１ａとトップカバー１ｂから成る殻体１と、該殻体１に開閉自在に支持される顔面シールド１′から構成されるものがある。（例えば、特許文献２参照）

図６に示される特許文献１のヘルメットは、殻体１が比較的に軽量であり、しかも、殻体１の下部スペースに余裕があるため、ヘッドバンド４を装着者の頭部周囲を取り巻くように安定して取り付けることができ、その結果、殻体１のいわゆる「ぐらつき感」は気にならなかった。

しかしながら、図７に示される特許文献２のヘルメットは、殻本体部１ａの側面が装着者の耳から首付近にまで下がっており、しかも、必要に応じて顔面シールド１′を取り付けている等の頭部全体を包む形態となっているため、約５００Ｋｇを越える総重量を有するだけでなく、しかも、スペースが狭いためヘッドバンドを取り付ける余裕が無く、その結果、装着者の頭周サイズに対してＳ・Ｍ・Ｌ等のサイズを揃えたり、パッドを添付したりして柔軟性の無い対処をしているのが実情であって、ジャストフィット性に欠けて、ぐらつき感は解消されず、被り心地の悪いものとなってしまう等の問題点があった。
特開２００１−２６２４２３号公報 特開２００３−０８２５１８号公報

本発明が解決しようとする課題は、頭周サイズ調整機能を備えて頭部とのフィット感や一体感があるヘルメットを提供することにある。

本発明のヘルメットは、頭部全体を包み込む構造の殻体と、該殻体の裏側に収容される衝撃吸収ラーナーと、該衝撃吸収ラーナーの内側に収容され、上記殻体の掛止部に取り付け固定されるハンモックと、該ハンモックの掛け具または上記殻体の掛止部に取り付け固定され、サイズ調整部をバックル部に調整可能に差し込み嵌合される頭囲サイズ調整バンドと、上記ハンモックの内側に収容される内装体から構成されることを特徴とする。また、上記殻体が、殻本体部とトップカバーから成り、必要に応じて前面部に顔面シールドを開閉自在に支持することを特徴とする。さらに、上記衝撃吸収ラーナーに通気孔および／または通気溝を形成することを特徴とする。又更に、上記ハンモックを上記衝撃吸収ラーナーの内側に隙間を持たせて収容することを特徴とする。更にまた、上記内装体が、ハニカム構造の編組織から成るキャップ状の天パットと、該天パットの下側縁部に一体的に取り付けられるクッションベルトから成ることを特徴とする。また、上記内装体に調整バンド固定用ベルクロを取り付けて、上記頭囲サイズ調整バンドに着脱自在に取り付けることを特徴とする。

本発明のヘルメットは、頭周サイズ調整機能を備えて頭部とのフィット感や一体感があり、また、頭部と衝撃吸収ライナーおよび衝撃吸収ライナーと殻体の間に間隙を設けて、通気可能として蒸れ防止にも配慮し、さらに、内装体を簡単に取り外し可能として洗濯したり、破損したものは交換できるという利点がある。

図１は、本発明ヘルメットの一実施例を示す構成説明図であって、１は、殻本体部１ａとトップカバー１ｂから成る殻体であり、その前面部に顔面シールド１′を開閉自在に支持している。本発明において、殻体１はこの構造に限定するものでなく、頭部全体を包み込むようなヘルメットの殻体構造であればいずれでもよい。該殻体１の裏側には衝撃緩和ライナー２が収容されている。該衝撃緩和ライナー２の内側には、ハンモック３が取り付けられている。該ハンモック３の内側には、内装体５が収容されている。６は頭囲サイズ調整バンドである。（図２も参照のこと）

上記衝撃緩和ライナー２は、図３に示すように、発泡スチロール等の軽量な発泡性合成樹脂により成形されていて、その内外を貫く多数の通気孔２ａと、外面に形成された数条の通気溝２ｂを有し、殻体１内の空気の流通を良くして蒸れを防止するようになっている。衝撃緩和ライナー２の全体の構造および通気孔２ａや通気溝２ｂの位置、形状や個数は上記実施例に限定するものではない。

上記ハンモック３は、図１および図２から明らかなように、頭頂板３ａと脚３ｂと掛け具３ｃから構成され、該掛け具３ｃを上記殻体１に設けられた掛止部１ｃに取り付け固定することにより、上記衝撃緩和ライナー２との間に間隙を持たせ、蒸れを防止するようになっている。

上記内装体５は、図４に示すように、主としてハニカム構造の編組織から成るキャップ状の天パット５ａと、該天パット５ａの下側縁部に一体的に取り付けられるクッションベルト５ｂから成り、その後頭部側には、調整バンド固定用ベルクロ５ｃが設けられている。該ベルクロ５ｃの先端部に付設された面ファスナーをクッションベルト５ｂに着脱自在に接合させることにより、頭囲サイズ調整バンド６から分離するようになっている。５ｄはネックパッド、５ｅはサイドクッション、５ｆはサイド枠芯、５ｇは差込み爪である。

上記頭囲サイズ調整バンド６は、図５（Ａ）に示すように、上記掛け具３ｃ（図２も参照）に取り付ける掛け部６ａ−１を有するサイズ調整部６ａと、別の掛け具３ｃに取り付ける掛け部６ｂ−１を有するバックル部６ｂから構成され、図５（Ｂ）に示すように、該サイズ調整部６ａをバックル部６ｂに差し込み、該バックル部６ｂの突起６ｂ−２をサイズ調整部６ａの適当な位置の穴６ａ−２に嵌合するようになっている。該バックル部６ｂの解除用押片６ｂ−３を矢印方向に押し込むことにより、上記嵌合を解除することができる。本発明の頭囲サイズ調整バンドは、上記構造に限定するものではなく、例えば、特開２００３−６４５２３に開示されているような鋸歯状の係合構造であってもよい。また、上記頭囲サイズ調整バンド６はハンモック３の掛け具３ｃに着脱自在に取り付けるようになっているが、上記殻体１に直接リベット等で固定してもよい。

本発明のヘルメットの一実施例を示す構成説明図である。 図１のヘルメットの内装体を取り除いた断面図である。 図１の衝撃緩和ライナーの上面図（Ａ）、矢視イから見た図（Ｂ）である。 図１の内装体の上面図（Ａ）、側面図（Ｂ）矢視ロから見た図（Ｃ）である。 図３の頭囲サイズ調整バンドの構成部品図（Ａ）（Ｂ）およびそれらの組付け図（Ｃ）である。 従来のヘルメットの説明図である。 従来の別のヘルメットの説明図である。

符号の説明

１ 殻体
１′ 顔面シールド
１ａ 殻本体部
１ｂ トップカバー
１ｃ 掛止部
２ 衝撃緩和ライナー
２ａ 通気孔
２ｂ 通気溝
３ ハンモック
３ａ 頭頂板
３ｂ 脚
３ｃ 掛け具
４ ヘッドバンド
５ 内装体
５ａ 天パット
５ｂ クッションベルト
５ｃ ベルクロ
５ｄ ネックパッド
５ｅ サイドクッション
５ｆ サイド枠芯
５ｇ 差込み爪
６ 頭囲サイズ調整バンド
６ａ サイズ調整部
６ａ−１ 掛け部
６ａ−２ 穴
６ｂ バックル部
６ｂ−１ 掛け部
６ｂ−２ 突起
６ｂ−３ 解除片

Claims (6)

1. 頭部全体を包み込む構造の殻体と、該殻体の裏側に収容される衝撃吸収ラーナーと、該衝撃吸収ラーナーの内側に収容され、上記殻体の掛止部に取り付け固定されるハンモックと、該ハンモックの掛け具または上記殻体の掛止部に取り付け固定され、サイズ調整部をバックル部に調整可能に差し込み嵌合される頭囲サイズ調整バンドと、上記ハンモックの内側に収容される内装体から構成されることを特徴とするヘルメット。
2. 上記殻体が、殻本体部とトップカバーから成り、必要に応じて前面部に顔面シールドを開閉自在に支持することを特徴とする請求項１に記載のヘルメット。
3. 上記衝撃吸収ラーナーに通気孔および／または通気溝を形成することを特徴とする請求項１または２に記載のヘルメット。
4. 上記ハンモックを上記衝撃吸収ラーナーの内側に隙間を持たせて収容することを特徴とする請求項１、２または３に記載のヘルメット。
5. 上記内装体が、ハニカム構造の編組織から成るキャップ状の天パットと、該天パットの下側縁部に一体的に取り付けられるクッションベルトから成ることを特徴とする請求項１、２、３または４に記載のヘルメット。
6. 上記内装体に調整バンド固定用ベルクロを取り付けて、上記頭囲サイズ調整バンドに着脱自在に取り付けることを特徴とする請求項１、２、３、４または５に記載のヘルメット。

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