JP2005273087A - 特殊断面仮撚加工糸及びその製造方法 - Google Patents

特殊断面仮撚加工糸及びその製造方法 Download PDF

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正明 柳原
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Abstract

【課題】 吸水・速乾性、フィブリル感、ソフト感が良好で、加えて低通気性、防透性をも兼ね備えており、しかも経筋欠点がなく品質的にも優れた布帛が得られる特殊断面仮撚加工糸およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 特定の有機スルホン酸金属塩を0.5〜2.5重量%含有するポリエステルからなる単繊維で構成される特殊断面仮撚加工糸とし、該繊維の横断面形状を、その長軸に3〜8の凹部を有し、かつ扁平度が2〜7である扁平断面形状とし、該仮撚加工糸の捲縮率を4〜12%とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、特殊断面形状の仮撚加工糸に関するものである。さらに詳しくは、布帛にした時、フィブリル感、ソフト感に優れ且つ糸長方向での均一品質性に優れ、且つ、十分な吸水性、速乾性、防透性、低通気性をも兼ね備えた布帛を得るに適した特殊断面形状の仮撚加工糸およびその製造方法に関するものである。
ポリエステルはその優れた特性を生かし衣料用繊維として広く用いられている。しかしながら、ポリエステルは吸湿・吸水性が極めて低いため、ブラウスなどに使用した場合、特にムレ感などによる不快感を招くことが多く、吸水速乾性の機能が要求され、様々な方法でポリエステルに吸湿・吸水性を付与する方法が提案されてきた。
一方、上記のような用途では、単に機能だけではなく、ソフト性、フィブリル感といった風合いが同時に要求されている。
前者の吸湿性の要求に対しては、特許文献1および2に、繊維断面に凹部を有するポリエステル繊維を多層構造の布帛となし、吸収された水分を構成繊維間空隙に導水して布帛の吸水速乾性を高める方法が提案されている。しかし、このように特殊な構造の布帛を製造するのはコスト高となるため、その使用範囲は限定されたものとなる。また、繊維断面に凹部を有するポリエステル繊維を仮撚加工すると、繊維断面が大きく変形して、導水効果をもたらす繊維単糸間の毛細管間隙が形成されない場合が多くなる。
また、特許文献3および4には、断面形状が特定されたW字型断面や波型断面、十字型断面などの異型断面仮撚加工糸が提案されている。確かにこのような高異型断面仮撚加工糸の吸水性は高くなるものの、一方では異形度が高いために凹部同士がかみ合い、結果として単糸間空隙が小さくなって風合が堅くなり、且つ、フィブリル感が低下する場合がある。
一方、着心地が良い、フィブリル感を付与する方法として、有機スルホン酸金属塩などを添加配合したポリエステルからなる繊維を織編物となし、織編物表面にアルカリ処理を施してバッフィング処理を行うか、若しくはバッフィング処理を施した後アルカリ加水分解処理を行うことにより、ポリエステル繊維をミクロフィブリル化して織編物表面に毛羽を形成せしめる方法が開示されている。(例えば、特許文献5など)
しかし、ポリエステルに非相溶である有機スルホン酸金属塩などをブレンドして得られるポリエステル繊維では、有機スルホン酸金属塩などのポリエステル繊維内での分散状態をコントロールすることが難しく、織編物を構成する繊維間でフィブリル化の程度に斑が生じ、織編物の表面に筋状の斑が発生し、織物品位が劣化するという問題がある。
さらに、前述した婦人服などにおいては、吸水・速乾性を有しながら通気性は低くしたいといった要求や、防透性を付与したいといった要求も出ている。
特公昭62−45340号公報 特許第2667152号公報 特開平11−269718号公報 特開2002−201541号公報 特開昭58−29457号公報
本発明は、上記従来技術を背景になされたもので、その目的は、吸水・速乾性、フィブリル感、ソフト感が良好で、加えて低通気性、防透性をも兼ね備えており、しかも経筋欠点がなく品質的にも優れた布帛が得られる特殊断面仮撚加工糸およびその製造方法を提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、有機スルホン酸金属塩をブレンドしたポリエステル繊維で、その繊維断面形状について検討したところ、ある断面を有するものは、これを仮撚糸としたとき、フィブリル感、ソフト感に優れているだけでなく、その断面形状とフィブリル化の両方の効果が相まって、従来にない高い吸水・速乾性を発揮するだけでなく、低通気性、防透性も格段に向上していることを見出した。また、品質面においても、糸長方向での均一にフィブリル化が進み、品位に優れた布帛が得られることがわかった。
すなわち、本発明の目的は、下記一般式で表される有機スルホン酸金属塩を0.5〜2.5重量%含有するポリエステルからなる仮撚加工糸であって、該仮撚加工糸を構成する単繊維の横断面形状が、長軸に3〜8の凹部を有し、かつ扁平度が2〜7である扁平断面形状であり、捲縮率が4〜12%であることを特徴とする特殊断面仮撚加工糸によって達成される。
RSO
(但し、Rは炭素数3〜30のアルキル基又は炭素数7〜40のアリール基もしくはアルキルアリール基、Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属を示す。)
また、別の目的は、有機スルホン酸金属塩を0.5〜2.5重量%含有するポリエステルからなる未延伸糸で、該未延伸糸を構成する単繊維の横断面形状が長軸に3〜8の凹部を有する扁平断面形状であるポリエステル未延伸糸を、非接触ヒーター仕様の仮撚加工機を用い、下記(i)および(ii)を同時に満足する条件で延伸同時仮撚加工することを特徴とする特殊断面仮撚加工糸の製造方法により達成される。
(i)仮撚第1ヒーター温度が200〜400℃
(ii)仮撚数(回/m)が(15000〜30000)/D1/2(Dはポリエステル仮撚加工糸の繊度(dtex))
さらに、本発明の製造方法に用いられる未延伸糸としては、ポリエチレンテレフタレート系ポリエステルを溶融紡糸し、2,500〜4,000m/分で引き取って得られた繊維が好ましい。
ポリエステル未延伸糸の表面に、ポリオキシアルキレングリコール共重合体を2〜20重量%含有した処理剤が、該繊維重量を基準として0.2〜1.0重量%付着しており、該ポリオキシアルキレングリコール共重合体が、プロピレンオキサイド(PO)とエチレンオキサイド(EO)との共重合体で、その平均分子量が7000〜20000、PO/EO共重合重量比が20/80〜80/20であることが好ましい。
本発明の特殊断面仮撚加工糸からは、吸水・速乾性、フィブリル感、ソフト感が良好で、加えて低通気性、防透性をも兼ね備えており、しかも経筋欠点がなく品質的にも優れた布帛が得ることができる。また、本発明の製造方法によれば、上記仮撚加工糸を効率よく製造することができる。
本発明の特殊断面仮撚加工糸(以下単に「仮撚加工糸」と称する)を構成する繊維は、エチレンテレフタレート単位を繰返し単位とするポリエチレンテレフタレートからなる繊維であることが好ましく、これには必要に応じて第3成分を少量(通常は全繰返し単位を基準として15モル%以下、好ましくは10モル%以下、特に好ましくは5モル%以下)共重合した共重合ポリエステルでもよく、また、艶消し剤、その他の添加剤を加えてもよい。
上記ポリエステルの固有粘度(オルソクロロフェノールを溶媒として使用し35℃で測定)は0.4〜0.8の範囲が好ましく、0.5〜0.7の範囲が適当である。
本発明の仮撚加工糸は、後述する有機スルホン酸金属塩を0.5〜2.5重量%、好ましくは0.8〜1.2重量%含有するポリエステルで構成され、該繊維の横断面形状が、その長軸に3〜8の凹部を有し、かつ扁平度が2〜7、好ましくは3〜6である扁平断面形状であることが肝要である。これにより、上記のような特殊な扁平断面であることと、フィブリルが発生していることの両方の効果が相まって、吸水・速乾性、フィブリル感、ソフト感が良好で、加えて優れた低通気性、防透性を発揮することができる。
つまり、本発明においては、フィブリルの毛細管現象により吸水性が発現しているのに加えて、断面の凹部でも毛細管現象による大きな水の移動が起こり、吸水性が更に向上する。特に繊維表面に形成されたフィブリルは、繊維に付着した水滴に対し濡れ接触角を低減し、水滴をすばやく繊維表面全体に浸透せしめる効果をもたらす。従って、本発明の仮撚加工糸を使った織編物では親水加工処理を施すことなく、アルカリ減量処理のみで織編物に吸水・速乾性能を付与することができる。なお、アルカリ処理後の織編物に親水処理を施せば、より一層吸水・速乾性能を向上させることができる。
また、上記繊維は断面形状が扁平であるため、織物とした際に緻密な構造とすることができるが、繊維がフィブリル化していることにより極細繊維でできた織物のように更に目が詰まった構造になり、低通気性に優れた織物を得ることができる。
さらに、上記のような特殊な扁平断面とすることで、防透性の布帛が得られるが、繊維表面のフィブリルによる光の乱反射の効果によって、更に防透性を向上させることができる。
ソフト性についても、かかる特殊な扁平断面とすることにより繊維全体として腰が弱く柔らかい風合いとなることに加え、フィブリル化の効果によりさらにソフト感が増すことができる。
したがって、有機スルホン酸金属塩の含有量が0.5%未満では、仮撚加工糸のフィブリル化が起こらなくなり、フィブリル感が不足するだけでなく、吸水性、ソフト感、低通気性、防透性が低下する。一方、2.5%を超える場合は、仮撚加工糸の強度低下が起き、毛羽が多発する。また、糸長方向での繊維のフィブリル化が不均一となり、布帛表面に筋状の斑が発生し、品位が低下する。
RSO
(但し、Rは炭素数3〜30のアルキル基又は炭素数7〜40のアリール基もしくはアルキルアリール基、Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属を示す。)
上記式において、Rがアルキル基又はアルキルアリール基であるときは、該アルキルは直鎖状でも分岐した側鎖を有していてもよい。特にポリエステルとの相溶性の点からRがアルキル基であるアルキルスルホン酸金属塩が好ましい。Mはナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属、又はカルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属であり、なかでもナトリウム、カリウムが好ましい。
このような有機スルホン酸金属塩としては、具体的には、ステアリルスルホン酸ナトリウム、オクチルスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
本発明においては、仮撚加工糸を構成する単繊維の横断面形状は、長軸に3〜8、好ましくは4〜7の凹部を有し、かつ扁平度が2〜7の扁平断面形状である必要がある。
図1に上記単繊維の横断面形状で、長軸の両側に凹部が対向して6個形成されてものを模式的に例示するが、ここで扁平度とは、単繊維の横断面において、長軸の長さ(A)と短軸の長さの最大値軸(B)との比(A/B)である。該扁平度が2未満である場合には、布帛にした際に各単繊維がワイドに広がった集合形態を形成し難くなるため、十分な防透性や低通気性を得ることが困難になるだけでなく、後述する凹部同士が嵌合しやすくなって吸水性が低下したり、曲げ抵抗が増大してソフト感、しいてはフィブリル感までもが低下し好ましくない。逆に、該断面扁平度が7を越える場合には、製糸性および仮撚加工が困難になるので好ましくない。
上記の凹部の深さ(凹部比)としては、短軸の長さの最大値(B)と最小値(C)の比B/Cで、1.05以上、好ましくは1.1以上となる深さであることが、吸水性及び速乾性の観点から好ましい。なお、深さが大きくなりすぎると単繊維が繊維軸方向に分離しやすくなるので、上記比は3.0以下、特に2.5以下であることが好ましい。
なお、図1には、凹部が長軸の両側に対向して形成されているものを例示しているが、両側に対向することなく形成されていても、一方の側部にのみに形成されていてもよい。上記凹部の数は2個所以下の場合には、該凹部における毛細管現象が不十分となり、目的とする高い吸水性が得られない。また、製糸性を考慮すると凹部の数は8個以下が適当である。
また、上記扁平断面を有する本発明の仮撚加工糸においては、仮撚加工で、繊維軸方向に断面をランダマイズ化され、フィブリル斑に起因する経筋(白い筋)が発生するといった問題が発生しないことがわかった。
次に、本発明の仮撚加工糸は、その捲縮率が4〜12%、好ましくは5〜10%の範囲である必要がある。かかる範囲の捲縮を有することにより、得られる布帛はソフトな風合を呈すると共に、抱合斑に起因する色調低下も抑制される。この捲縮率が4%未満の場合には、ソフトな風合が得難くなると共に発色性も低下するので好ましくない。一方、12%を超える場合には、得られる布帛の表面が白けた色調となりやすく、またフカツキ感を呈するようになるので好ましくない。
さらに、本発明の特殊断面形状の仮撚加工糸は、その保水率が50〜90%、特に55〜85%の範囲にあることが好ましい。かかる範囲とすることにより、得られる布帛に良好な吸水・速乾性を付与すると同時に、良好なドライ感をも付与することができるようになる。
なお、仮撚加工糸の単繊維繊度は、大きくなりすぎると風合が硬くなりやすく、逆に小さくなりすぎると製糸性や仮撚加工性が低下しやすいので、1.0〜5.0dtexの範囲、特に1.5〜4.0dtexの範囲が適当である。
以上に説明した本発明の特殊断面形状は、例えば以下の方法により製造することができる。
すなわち、ポリエステルのチップに、該チップ重量に対して有機スルホン酸金属塩を0.5〜2.5重量%ブレンドし、これを溶融して、公知の紡糸口金を用いて横断面形状が繊維の長軸方向に3〜8個の凹部を有する偏平断面形状であるポリエステル未延伸糸を紡糸する。
上記ポリエステル未延伸糸の紡糸においては、紡糸速度を2500〜4000m/分、特に3000〜3500m/分の範囲とするのが、該繊維の仮撚加工安定性が向上させる上で好ましい。紡糸速度が2500m/分未満の場合には、延伸仮撚加工の際に、非接触ヒーター仕様の仮撚加工機を用いても加工中に繊維が脆化して糸切れが発生しやすくなる傾向にあり、一方、4000m/分を超える場合には、加工中に毛羽が発生しやすくなる傾向にある。
さらに、上記ポリエステル未延伸糸には、プロピレンオキサイド(PO)とエチレンオキサイド(EO)との共重合体で、その平均分子量が7000〜20000、PO/EO共重合重量比が20/80〜80/20であるポリオキシアルキレングリコール共重合体を2〜20重量%含有させた処理剤を付与することが好ましい。
このようなポリオキシアルキレングリコール共重合体を含有させた処理剤は、糸・糸間の静摩擦を下げると共に、油膜強度も向上するために糸表面を極圧下での保護機能も増大するため、糸同士の摩擦による凹部を有する横断面形状の潰れを防止することができ、さらには毛羽発生を抑制しながら延伸仮撚加工速度を増大させることができる。なお、該共重合体の平均分子量はあまりに小さいと油膜強化機能が低下し、一方、あまりに大きいと粘性アップにより平滑性が低下するので7000〜20000の範囲が適当であり、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合重量比は、前者の割合が多すぎると粘性がアップし、逆に少なすぎると油膜強化機能が低下するのでEO/POは20/80〜80/20の範囲が適当である。また、該共重合体の処理剤中の含有量は、少なすぎると仮撚加工時の断面形状のつぶれ抑制や毛羽発生抑制の効果が低下し、一方、多すぎると粘性アップにより平滑性が低下する傾向にあり、2〜20重量%の範囲が適当である。
上記で用いられるポリオキシアルキレングリコール共重合体は、ランダム型共重合体であっても、ブロック型であってもよい。さらには、これらのポリオキシアルキレングリコール共重合体の片末端または両末端はアルキル基などでエーテル、エステル、チオエーテル、アミノエーテルなどの結合を介して封鎖されていてもよい。
このようなポリオキシアルキレングリコール共重合体は、従来公知の方法でプロピレンオキサイドとエチレンオキサイドとを共重合することにより得られるが、通常はアルキレンオキサイドと反応できるような活性水素を少なくとも1ケもつ化合物を用い、これにプロピレンオキサイドとエチレンオキサイドとを共重合することにより製造される。ここで活性水素を有する化合物としては、活性水素を有する基が水酸基ならば1価以上のアルコール類、カルボキシル基ならば1価以上の塩基酸類、そしてアミノ基であれば1価以上のアミノ化合物などを挙げることができる。なかでもアルコール類を用いたものは加熱残査が少なくなるので好ましい。
なお、上記処理剤には、通常の油剤中に含まれている平滑剤、乳化剤、制電剤等が含まれていることが好ましく、特に平滑剤として平均分子量が5000未満のポリエーテル系平滑剤が含まれていることが好ましい。かかる処理剤は、ポリエステルを2500〜4000m/分で溶融紡糸して未延伸糸を得る際に紡糸油剤として付与すると、該未延伸糸を巻き取る際の綾落ち等を抑制することができる。
処理剤の付着量は、あまりに少なすぎると仮撚加工時の毛羽発生や断面形状のつぶれを抑制することが難しくなり、逆に多すぎるとヒータースカムが発生しやすくなるので繊維重量を基準として0.2〜1.0重量%の範囲が適当である。
次に、延伸仮撚加工する前の未延伸糸には空気交絡処理が施されていることが好ましい。かかる交絡処理は延伸仮撚加工と別の工程で行ってもよいが、図3に示すように、延伸仮撚加工装置にインターレースノズルを設置して延伸仮撚加工直前に施すのが好ましい。かくすることにより、加工時の取扱い性が向上すると共に得られる加工糸の風合が向上する。さらには、仮撚加工後に再空気交絡処理を施せば、混繊交絡の均一化が向上し、高級感ある風合が発現するので好ましい。なお、空気交絡の度合いは、少なすぎると延伸仮撚加工中に単糸群が分離して織編物にした際の織物表面が不均一なものとなりやすいので、仮撚加工糸で測定した交絡度が15個/m以上、特に20個/m以上とするのが好ましい。一方、交絡度が大きくなりすぎると、単糸同士の絡み合いが強くなりすぎ、織編物にした際の風合が粗硬なものとなりやすいので、80個/m以下とするのが好ましい。
次に、上記ポリエステル未延伸糸は、例えば図2に示すような2段式ヒーターを備えた延伸仮撚加工機を用いて延伸仮撚加工する。なお図2には、前述のポリエステル未延伸糸(1)に、2対のフィードローラー(3、3’)の間に設置されたインターレースノズル(4、4’)により、空気交絡処理する工程が記載されている。ここで交絡処理された未延伸糸は、フィードローラー(3’)と第1デリベリーローラー(8)との間で延伸されながら、回転している仮撚ディスク(7)との摩擦により加撚される。この間、1段目ヒーター(5)で熱処理され、冷却プレート(6)で冷却され、仮撚ディスク(7)を通過し解撚される。さらに、走行糸条は第1デリベリーローラー(8)と第2デリベリーローラー(10)との間に設置された2段目ヒーター(9)で再熱処理され、さらにに、熱セット仮撚後糸条に空気交絡(4’:図示せず)を施した後、巻取ローラー(11)でチーズ状パッケージ(12)として巻き取られる。
上記の延伸仮撚加工機においては、高速での延伸仮撚加工性を考慮すると、1段目ヒーター(5)および2段目ヒーター(9)の両方を非接触式とするのが好ましい。但し、2段目のヒーターは使用しなくとも構わないが、織物にした場合の収縮率(巾入れ率)を考慮すると、2段目ヒーターで再熱セットするのが好ましい。
本発明においては、前述したポリエステル未延伸糸を、下記(i)および(ii)を同時に満足する条件で延伸仮撚加工することにより、本発明の仮撚加工糸を容易に得ることができる。
(i)仮撚第1ヒーター温度が200〜400℃
(ii)仮撚数が((15000〜30000)/D1/2回/m(Dはポリエステル仮撚加工糸の繊度(dtex))
ここで第1ヒーター温度が200℃未満の場合には、十分な捲縮を付与することができなくなり、捲縮率が5%未満のものしか得られなくなる。一方、第1ヒーター温度が400℃を超える場合には、仮撚加工時の断面形状の変形が激しくなりすぎ、凹部がなくなって吸水性が低下するだけでなく平均の扁平度も7を超えやすくなるので好ましくない。さらには、延伸仮撚加工の際に単糸間の融着が部分的に発生しやすく、ガサガサでザラツキ感のある品位に劣った仮撚加工糸しか得られなくなる。
次に、仮撚数(回/m)が15000/D1/2未満の場合には、十分な捲縮を付与することができなくなり、捲縮率が5%未満のものしか得られなくなる。一方、仮撚数(回/m)が30000/D1/2を超える場合には、延伸仮撚加工時に単糸が切断されやすくなるため、毛羽や断糸が発生しやすくなるので好ましくない。
なお、延伸仮撚加工機の1段目ヒーターは、前半部と後半部とに分割されたものを用いてもよいが、その際には、例えば前半部と後半部とを同一温度に設定すればよい。
第1段ヒーターにおける糸条の熱処理時間は、ヒーターの種類、その長さおよびその温度等により適宜設定すればよいが、短すぎると捲縮率が不十分なものとなりやすく、また、張力変動に起因する延伸仮撚断糸、仮撚加工糸の毛羽、織編物での染斑が発生しやすくなり、逆に長すぎると捲縮率が大きくなりすぎる傾向にある。したがって、通常非接触式ヒーターの場合には0.04〜0.12秒の範囲、特に0.06〜0.10秒の範囲とするのが適当である。
延伸仮撚加工に用いられる仮撚具も特に限定する必要はないが、直径が40〜70mmのディスク、特に直径45〜62mmのディスクが好ましい。例えば図3に示すような、ディスク2枚を3軸に配置した仮撚ユニットとして組み立てて使用するのが好ましい。このディスク直径が40mm未満では、ディスクによる摩擦損傷が増加して断糸および毛羽の発生が多くなりやすい。一方、70mmを超えるに場合は、ディスクによる撚掛け力が低下して十分な捲縮を付与することが困難になる。
次に、ディスクを通過する糸条の走行角(ディスク回転軸とディスクの外周上を接触走行する糸条とがなす角度)は、30〜48度、特に32〜45度の範囲とすることが好ましい。かくすることにより、ディスクによる撚掛け力を低下させることなく糸送り作用を高め、安定した状態で加撚・解撚を施すことができる。
以上に説明した本発明の仮撚加工糸は、従来の公知の製編織工程へ供給されて織編物、好ましくは織物として使用される。その際、例えば、無撚・無糊でウォータージェットルームにて織物とすることで、断糸することなく安定して製織することができる。得られた織編物は、通常ポリエステル布帛に施されるアルカリ減量処理により、該仮撚加工糸から有機スルホン酸金属塩が溶出除去され、繊維の横断面および繊維軸方向に分布したフィブリルが形成される。
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例における各項目は次の方法で測定した。
(1)固有粘度
オルソ−クロルフェノールに溶解し、ウベローデ粘度管を用い、35℃で測定した。
(2)金属含有濃度分析
反応析出触媒のチタン、リン原子濃度は、乾燥したサンプルを走査電子顕微鏡(SEM、日立計測機器サービスS570型)にセットし、それに連結したエネルギー分散型X線マイクロアナライザー(XMA、堀場EMAX−7000)にて定量分析を実施した。
ポリエステル中の触媒金属濃度は、粒状のサンプルをアルミ板上で加熱溶融した後、圧縮プレス機で平面を有する成形体を作成し、蛍光X線装置(理学電機工業3270E型)にて、定量分析した。
(3)紡糸断糸
紡糸設備で1週間溶融紡糸を行い断糸した回数を記録し、1日1錘当りの紡糸断糸回数を紡糸断糸とした。ただし、人為的あるいは機械的要因による断糸は断糸回数から除外した。
(4)処理剤付着量(OPU)
ポリエステル未延伸糸約3gを、105℃×2時間乾燥後に重量WAを測定する。次いで、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダを主成分とする洗浄用水溶液300cc中に浸漬し、40℃にて超音波を少なくとも10分かける。洗浄液を廃棄し、40℃の温水により30分流水洗浄後、室温にて風乾する。その後、105℃×2時間乾燥後に重量WBを測定し、下記式より算出する。
OPU(%)=(WA−WB)/WB×100
(5)断面扁平度
ポリエステル未延伸糸または仮撚加工糸を、繊維軸方向に10m毎に10箇所サンプリングし、おのおの断面顕微鏡写真を撮影した。撮影された全繊維断面について、断面形状の最大径A(長軸)と長軸に直交する軸(短軸)の最大値Bを測定し、A/Bを計算し、全測定値の平均値を断面扁平度とした。
(6)凹部比
ポリエステル未延伸糸または仮撚加工糸を繊維軸方向に10m毎に10箇所サンプリングし、おのおの断面顕微鏡写真を撮影した。撮影された全繊維断面について、偏平断面形状の短軸の最大値Bと最小値Cの比(B/C)を凹部比とする。
(7)走行角
仮撚ディスク上を走行している糸条を写真撮影し、各仮撚ディスク円盤上の糸条の走行角度θを写真の上で実測して、それらの測定値の平均値を走行角とした。
(8)交絡度
約1.2mのポリエステル仮撚加工糸の糸端に0.2cN/dtexの荷重をかけて、衝立上部に取り付けられた固定点から垂直にたらし、0.1cN/dtexの荷重に相当する重量の釣り針型のフックを用い、上部固定点より、該釣り針型フックを挿入し、フックが自然落下し止まるのを待って取り外す。次いで、停止点から2mm下の位置にフックを再び挿入する。この繰り返しを糸長1mにわたって行い、その間でフックの止まった回数を交絡度(個/m)とした。
(9)仮撚加工時の断糸
帝人製機製216錘建HTS−15V(2ヒーター仮撚加工機で非接触式ヒーター仕様)にて、延伸仮撚加工を1週間連続実施し、延伸仮撚機1台・1日当たりの断糸回数を延伸仮撚断糸とした。ただし、糸繋ぎ前後による断糸(ノット断糸)あるいは自動切替え時の断糸等、人為的あるいは機械的要因による断糸は断糸回数から除外した。
(10)捲縮率
ポリエステル仮撚加工糸サンプルに0.044cN/dtexの張力を掛けてカセ枠に巻き取り、約3300dtexのカセを作成した。該カセの一端に、0.0177cN/dtexおよび0.177cN/dtexの2個の荷重を負荷し、1分間経過後の長さS0(cm)を測定した。次いで、0.177cN/dtexの荷重を除去した状態で、100℃の沸水中にて20分間処理した。沸水処理後0.0177cN/dtexの荷重を除去し、24時間自由な状態で自然乾燥し、再び0.0177cN/dtexおよび0.177cN/dtexの荷重を負荷し、1分間経過後の長さを測定しS1(cm)とした。次いで、0.177cN/dtexの荷重を除去し、1分間経過後の長さを測定しS2とし、次の算式で捲縮率を算出し、10回の測定値の平均値で表した。
捲縮率(%)=[(S1−S2)/S0]×100
(11)仮撚加工糸の強度、伸度
JIS L―1013―75に準じて測定した。
(12)毛羽個数
東レ(株)製DT−104型毛羽カウンター装置を用いて、ポリエステル仮撚加工糸サンプルを500m/分の速度で20分間連続測定して発生毛羽数を計測し、サンプル長1万m当たりの個数で表した。
(13)保水率
加工糸を筒編した後に乾燥して得られる試料を、水中に30分以上浸漬した後に家庭用電気洗濯機の脱水機で5分間脱水する。保水率は、乾燥試料の重量と脱水後の試料の重量から、下記式により求めた。
保水率(%)=((脱水後の試料重量)−(乾燥後の試料重量))/(乾燥後の試料重量)×100
(14)フィブリル品位(経筋)
仮撚加工糸に400回/mの撚りを掛け、経緯使いの平織り組織(目付け135g/m)で製織し、80℃で精錬・リラックス処理、160℃・45秒でプレセット乾熱処理を行った。この織物を、常法のカレンダー加工機に通し、160℃に加熱されたローラーで押圧した後、10%のアルカリ減量処理を行い、押圧された織物表面を主体的にフィブリル化した。ついで120℃・30分で染色を行い、自然乾燥した後、160℃・45秒でファイナルセットを行い、フィブリル品位評価用織物とした。3人の検査員により、フィブリル化した織物表面の目視検査を行い、以下の格付けを行った。
レベル1 :織物表面が均一な細かい毛羽状態となっており、経筋は認められない。
レベル5 :織物表面の毛羽状態が不均一で、長短の明瞭な経筋が一面に認められる。
レベル2〜4:織物表面の毛羽状態および経筋の発生状況が上記レベル1とレベル5の間に格付けされる。
(15)防透度
(14)で染色以降の処理をせず、フィブリル化処理まで行った織物を用い、背景に白板を使用した際のL値と、背景に黒板を使用した際のL値を測定し、防透度(△L)=白板を使用した際のL値−黒板を使用した際のL値を算出した。この数値の低いもの程、防透性に優れていると判断した。
(16)通気性
(15)と同じ織物を用い、JIS L−1096−79−6.27 通気性A法に準拠し、フラジール型通気量測定器を用いて測定した。
(17)ウイッキング性
(15)と同じ織物を用い、JIS L−1907−5.1.1(滴下法)に従ってウイッキング値(秒)を測定した。
(18)バイレック法吸水性能
(15)と同じ織物を用い、JIS−L−1018Bに準じ、巾2.5cmの織物の一端を水に浸し10分後に吸い上げた水の高さcmを測定した。
(19)ベトツキ度(感)
(15)と同じ織物を用い、牛皮上を保水させた布帛を滑らす時の抵抗(動摩擦係数:試験布帛と金属ローラーとの摩擦力をUゲージにて検出する数値)を測定し、ベトツキ度(g)として評価する。(数値が高いほど、ベトツキ度大)
(20)織物の風合い
(14)と同じ織物について3人の検査官により、ソフト感、フィブリル感を下記のようにそれぞれ3段階で評価した。
(ソフト感)
レベル1:ソフトでしなやかな感触がある
レベル2:ややソフト感が乏しい
レベル3:カサカサした触感あるいは硬い触感である
(フィブリル感)
レベル1:フィブリルタッチである
レベル2:ややフィブリルタッチに乏しい
レベル3:フィブリルタッチでない
[実施例1]
固有粘度0.63のポリエチレンテレフタレートを、表1に記載する割合で含有する、炭素数が8〜20で平均炭素数が14であるアルキルスルホン酸ナトリウムを0.6重量%含有した固有粘度0.61のポリエチレンテレフタレートとし、常法で乾燥し、該乾燥ポリマーを従来公知の紡糸設備を用いて溶融し、スピンブロックを通して、紡糸スピンパックに導入した。ポリマー流は、該スピンパックに組み込まれた扁平吐出孔を30個穿設した紡糸口金から吐出し、通常のクロスフロー型紡糸筒からの冷却風で冷却・固化し、下記紡糸油剤Aを0.4重量%付与した後に3200m/分の速度で引き取り、140dtex/30フィラメントで表1記載のポリエステル未延伸糸を得た。
紡糸油剤Aの組成
平均分子量が2000でEO/PO共重合重量比が50/50のポリオキシアルキレングリコール:70重量%
平均分子量が5000でEO/PO共重合重量比が50/50のポリオキシアルキレングリコール:23重量%
平均分子量が10000でEO/PO共重合重量比が50/50のポリオキシアルキレングリコール:5重量%
ラウリルスルホネートナトリウム塩:2重量%
得られたポリエステル未延伸糸を帝人製機製216錘建HTS−15Vに掛け、仮撚加工の前段と後段とで、孔径1.8mmの圧空吹出し孔を有するインターレースノズルを通過させつつ60nL/分の流量で交絡度が50個/mとなるように空気交絡を施し、延伸倍率1.60、第1ヒーター(非接触タイプ)温度300℃の条件に設定し、直径60mm、厚み9mmのウレタンディスクを仮撚ディスクとして、走行角43度で仮撚数×(仮撚糸繊度(dtex))1/2が26000近傍となるように延伸仮撚を行い、速度800m/分でチーズ形状に巻き取り、84dtex/30フィラメントの特殊断面仮撚加工糸を得た。
これらのポリエステル仮撚加工糸を前述の方法で織物となし、その品位を評価した。結果を表1に示す。
[実施例2〜5、比較例1〜4]
本発明の有機スルホン酸金属塩の添加量、扁平率、凹部の数、扁平率の異なる紡糸口金を用いた以外は実施例1と同様にして特殊断面仮撚加工糸及び織物を得た。結果を表1に示す。
Figure 2005273087
[実施例6〜10、比較例5〜6]
実施例1と同じポリエステル未延伸糸を用い(但し、実施例10は下記紡糸油剤Bを付与したものを用い)、表2に記載の条件で延伸仮撚加工する以外は実施例1と同様にして特殊断面仮撚加工糸及び織物を得た。結果を表2に示す。
紡糸油剤Bの組成
平均分子量が2000でEO/PO共重合重量比が50/50のポリオキシアルキレングリコール:70重量%
平均分子量が5000でEO/PO共重合重量比が50/50のポリオキシアルキレングリコール:28重量%
ラウリルスルホネートナトリウム塩:2重量%
Figure 2005273087
本発明の特殊断面仮撚加工糸からは、吸水・速乾性、フィブリル感、ソフト感が良好で、加えて低通気性、防透性をも兼ね備えており、しかも経筋欠点がなく品質的にも優れた布帛が得ることができる。このため、婦人衣料をはじめ、吸水・速乾性といった機能だけでなく、繊細な風合いが要求される用途にも広く展開することができる。また、本発明の製造方法によれば、上記仮撚加工糸を効率よく製造することができる。
本発明にかかる偏平度および凹部を説明するための模式図である。 本発明の延伸仮撚加工工程の1実施態様を示す模式図である。 本発明で使用される仮撚ディスクユニットの1実施態様を示す正面図である。
符号の説明
1 :ポリエステル未延伸糸
2 :糸ガイド
3、3’:フィードローラー
4 :インターレースノズル
5 :第1ヒーター
6 :冷却プレート
7 :仮撚ディスクユニット
8 :第1デリベリーローラー
9 :第2ヒーター
10 :第2デリベリーローラー
11 :巻取ローラー
12 :ポリエステル仮撚加工糸チーズ
13 :仮撚ディスク
14 :ガイドディスク
15 :回転軸
16 :タイミングベルト
17 :駆動ベルト

Claims (4)

  1. 下記一般式で表される有機スルホン酸金属塩を0.5〜2.5重量%含有するポリエステルからなる仮撚加工糸であって、該仮撚加工糸を構成する単繊維の横断面形状が、長軸に3〜8の凹部を有し、かつ扁平度が2〜7である扁平断面形状であり、捲縮率が4〜12%であることを特徴とする特殊断面仮撚加工糸。
    RSO
    (但し、Rは炭素数3〜30のアルキル基又は炭素数7〜40のアリール基もしくはアルキルアリール基、Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属を示す。)
  2. 有機スルホン酸金属塩を0.5〜2.5重量%含有するポリエステルからなる未延伸糸で、該未延伸糸を構成する単繊維の横断面形状が長軸に3〜8の凹部を有する扁平断面形状であるポリエステル未延伸糸を、非接触ヒーター仕様の仮撚加工機を用い、下記(i)および(ii)を同時に満足する条件で延伸同時仮撚加工することを特徴とする特殊断面仮撚加工糸の製造方法。
    (i)仮撚第1ヒーター温度が200〜400℃
    (ii)仮撚数(回/m)が(15000〜30000)/D1/2(Dはポリエステル仮撚加工糸の繊度(dtex))
  3. ポリエステル未延伸糸が、紡糸速度2500〜4000m/分で溶融紡糸されたものである請求項2記載の特殊断面仮撚加工糸の製造方法。
  4. ポリエステル未延伸糸の表面に、ポリオキシアルキレングリコール共重合体を2〜20重量%含有した処理剤が、該繊維重量を基準として0.2〜1.0重量%付着しており、該ポリオキシアルキレングリコール共重合体が、プロピレンオキサイド(PO)とエチレンオキサイド(EO)との共重合体で、その平均分子量が7000〜20000、PO/EO共重合重量比が20/80〜80/20である請求項3または4記載の特殊断面仮撚加工糸の製造方法。
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