JP2005268382A - パターン形成方法 - Google Patents

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

【課題】 特に遠紫外線光を光源とした、レジスト組成物の液浸露光によるパターン形成において、レジストパターンの倒れ、プロフィル、解像力、焦点深度、露光余裕度の劣化が無く、液浸露光に好適なレジストパターン形成方法を提供する。
【解決手段】 基板上のレジスト膜に液浸液を介して露光する工程(a)、該レジスト膜に浸入した液浸液成分を除去する工程(b)、該レジスト膜を加熱する工程(c)、及び、現像を行う工程(d)を、この順に、有することを特徴とするパターン形成方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、さらにはその他のフォトアプリケーションのリソグラフィー工程に使用されるレジスト組成物を用いたパターン形成方法に関するものである。特に波長が300nm以下の遠紫外線光を光源とする液浸式投影露光装置で露光するために好適なレジスト組成物を用いたパターン形成方法に関するものである。
半導体素子の微細化に伴い露光光源の短波長化と投影レンズの高開口数(高NA)化が進み、現在では193nm波長を有するArFエキシマレーザーを光源とするNA0.84の露光機が開発されている。これらは一般によく知れている様に次式で表すことができる。
(解像力)=k1・(λ/NA)
(焦点深度)=±k2・λ/AN2
ここでλは露光光源の波長、NAは投影レンズの開口数、k1及びk2はプロセスに関係する係数である。
更なる波長の短波化による高解像力化のために157nmの波長を有するF2エキシマレーザーを光源とする露光機が検討されているが、短波長化のために露光装置に使用するレンズ素材とレジストに使用する素材が非常に限定されるため、装置や素材の製造コストや品質安定化が非常に困難であり、要求される期間内に十分な性能と安定性を有する露光装置及びレジストが間に合わない可能性が出てきている。
光学顕微鏡において解像力を高める技術として、従来から投影レンズと試料の間に高屈折率の液体(以下、「液浸液」ともいう)で満たす、所謂、液浸法が知られている。
この「液浸の効果」はλ0を露光光の空気中での波長とし、nを空気に対する液浸液の屈折率、θを光線の収束半角としNA0=sinθとすると、液浸した場合、前述の解像力及び焦点深度は次式で表すことができる。
(解像力)=k1・(λ0/n)/NA0
(焦点深度)=±k2・(λ0/n)/NA0 2
すなわち、液浸の効果は波長が1/nの露光波長を使用するのと等価である。言い換えれば、同じNAの投影光学系の場合、液浸により、焦点深度をn倍にすることができる。 これは、あらゆるパターン形状に対して有効であり、更に、現在検討されている位相シフト法、変形照明法などの超解像技術と組み合わせることが可能である。
この効果を半導体素子の微細賀露パターンの転写に応用した装置例としては、特許文献1(特公昭57−153433号公報)、特許文献2(特開平7−220990号公報)等があるが、液浸露光技術に適するレジストに関しては論じてはいない。
特許文献3(特開平10−303114号公報)には、液浸液の屈折率変化が露光機の波面収差による投影像の劣化を引き起こすため液浸液の屈折率制御が重要であることが指摘され、液浸液の屈折率の温度係数をある範囲に制御することや、好適な液浸液として、表面張力を下げる、または、界面活性度を増加させるような添加剤を添加した水が開示されている。しかしながら、添加剤の開示や液浸露光技術に適するレジストに関してはやはり論じてはいない。
最近の液浸露光技術進捗が非特許文献1(SPIE Proc 4688,11(2002))、非特許文献2(J.Vac.Sci.Tecnol.B, 17 (1999))等で報告されている。ArFエキシマレーザーを光
源とする場合は、取り扱い安全性と193nmにおける透過率と屈折率の観点で純水(193nmでにおける屈折率1.44)が液浸液として最も有望であると考えられている。F2エキシマレーザーを光源とする場合は、157nmにおける透過率と屈折率のバランスからフッ素を含有する溶液が検討されているが、環境安全性の観点や屈折率の点で十分な物は未だ見出されていない。液浸の効果の度合いとレジストの完成度から液浸露光技術はArF露光機に最も早く搭載されると考えられている。
KrFエキシマレーザー(248nm)用レジスト以降、光吸収による感度低下を補うためにレジストの画像形成方法として化学増幅という画像形成方法が用いられている。ポジ型の化学増幅の画像形成方法を例に挙げ説明すると、露光で露光部の酸発生剤が分解し酸を生成させ、露光後のベーク(PEB:Post Exposure Bake)でその発生酸を反応触媒として利用してアルカリ不溶基(アルカリ現像液に不溶の基)をアルカリ可溶基(アルカリ現像液に可溶な基)に変化させ、アルカリ現像液により露光部を除去する画像形成方法である。
液浸露光においては、レジスト膜と光学レンズの間を浸漬液(液浸液ともいう)で満たした状態で、フォトマスクを通して露光し、フォトマスクのパターンをレジスト膜に転写するが、浸漬液が、レジスト膜内部に浸透することにより、露光中または露光後にレジスト内部で引き起こされる化学反応(酸触媒型脱保護反応、現像反応)に影響を与えることが予想される。しかしながら、その影響の程度や機構も、未だわかっていない。
一般のレジストパターン形成に用いられるレジストプロセスは、まず基板上にレジストをスピンコート法を用いて均一に塗布し、レジストの溶剤を揮発させるために基板を加熱し、基板を室温まで冷却させた後に所望のパターンが存在するマスクを介して露光を行い、露光後すぐにPEBを行い、室温まで冷却した後に現像液に浸漬させて現像し、水で現像液をリンスした後にスピンドライ法で乾燥させるものである。
液浸露光技術に前述した一般のレジストプロセスを用いて化学増幅レジストを適用すると、前述したように解像度が向上すると考えられるが、実際にはレジストパターンの倒れに起因する解像度の劣化や、感度の劣化が見られ、改善が必要であった。
特公昭57−153433号公報 特開平7−220990号公報 特開平10−303114号公報 国際光工学会紀要(Proc. SPIE), 2002年, 第4688巻, 第11頁 J.Vac.Sci.Tecnol.B, 17 (1999)
本発明の目的は、上記のような従来技術の問題点に鑑み、レジストパターンの倒れ、プロフィル、解像力、焦点深度、露光余裕度の劣化が無く、液浸露光に好適なレジストパターン形成方法を提供することにある。
本発明は、下記の液浸露光用のレジストプロセスであり、これにより本発明の上記目的が達成される。
(1) 基板上のレジスト膜に液浸液を介して露光する工程(a)、該レジスト膜に浸入した液浸液成分を除去する工程(b)、該レジスト膜を加熱する工程(c)、及び、現像を行う工程(d)を、この順に、有することを特徴とするパターン形成方法。
(2) 液浸液成分を除去する工程(b)が、前記基板を回転させる工程(b1)であることを特徴とする上記(1)に記載のパターン形成方法。
(3) 前記基板を回転させる工程(b1)の前記基板の回転数が500rpm以上である上記(2)に記載のレジストパターン形成方法。
(4) 前記基板を回転させる工程(b1)における基板の回転時間が5秒以上である上記(2)に記載のレジストパターン形成方法。
(5) 前記基板を回転させる工程(b1)において、排気圧20Pa以上にて排気を行うことを特徴とする上記(2)〜(4)のいずれかに記載のレジストパターン形成方法。
(6) 液浸液成分を除去する工程(b)が、前記レジスト膜をベークする工程(b2)であることを特徴とする上記(1)に記載のレジストパターン形成方法。
(7) 前記レジスト膜をベークする工程(b2)におけるベーク温度が、40℃以上であり、かつ工程(c)における加熱温度よりも20℃以上低いことを特徴とする上記(6)に記載のレジストパターン形成方法。
(8) 前記レジスト膜をベークする工程(b2)におけるベーク時間が10〜120秒であることを特徴とする上記(6)に記載のレジストパターン形成方法。
(9) 前記レジスト膜をベークする工程(b2)において、排気圧3Pa以上にて排気を行うことを特徴とする上記(6)〜(8)のいずれかに記載のレジストパターン形成方法。
本発明により、液浸露光においても、レジストパターンの倒れ、プロフィル、解像力、焦点深度、露光余裕度が良好なレジストパターン形成方法が可能となる。
以下、本発明のレジストパターン形成方法について詳細に説明する。
液浸露光技術に化学増幅レジストを適用した場合のレジストパターンの倒れに起因する解像度の劣化や、感度の劣化が何に起因するのかを鋭意検討した結果、レジスト膜と液浸液が接触している間に液浸液がレジスト膜中に浸入していることが原因であることを突き止めた。
本発明のパターン形成方法は、基板上のレジスト膜に液浸液を介して露光する工程(a)、前記レジスト膜に浸入した液浸液成分を除去する工程(b)、
前記レジスト膜を加熱する工程(c)、及び、現像を行う工程(d)を、この順に、有するが、液浸液を介して露光する工程(a)の後、レジスト膜を加熱する工程(c)の前に、前記レジスト膜に浸入した液浸液成分を除去する工程(b)を有することを特徴としている。
なお、レジスト膜を加熱する工程(c)は、通常、レジスト膜中のアルカリ不溶基のアルカリ可溶基への変化を促進するために行われる、PEB(Post Exposure Bake)と呼ばれる露光後、現像前に行われる加熱工程に相当する工程である。
化学増幅型レジストにおけるアルカリ不溶基をアルカリ可溶基に変化させる反応は、露光中、又は露光後に通常行われるPEB時に起こり、PEB時の反応が重要である。
通常レジスト組成物は樹脂や有機分子で形成されており、十分疎水的であるために、ArFエキシマレーザーを用いる場合の最適な液浸液である水はArFエキシマレーザー用レジスト膜中へ浸入しにくいと考えられていたが、実際には微量な水分がレジスト膜上部に浸入していることを突き止めた。水分がレジスト膜に浸入するとレジスト膜の表面と基板との界面付近で水の含有率が異なるようになり、発生した酸の拡散長や、アルカリ不溶基をアルカリ可溶基に変化させる反応速度が変化し、レジスト膜底部から表面までの化学反応が不均一になるために良好なレジストパターンが得られない可能性がある。
ArF以外の露光波長を用いた液浸露光法の場合にも、微量な液浸液がレジスト膜中に浸入することが予想されるため、前述したように良好なレジストパターンが形成されなくなる可能性が高い。
本発明の特徴は、PEB、即ち、レジスト膜を加熱する工程(c)の前に、レジスト膜に浸入した液浸液を除去することにより、膜全体のアルカリ不溶基をアルカリ可溶基に変化させる反応を均一化させ、良好なレジストパターンを形成できることにある。
レジスト膜に浸入した液浸液を除去する工程(b)としては、例えば、基板を回転させて液浸液を除去する工程(b1)、又はアルカリ不溶基をアルカリ可溶基に変化させない程度の温度で基板を加熱することにより液浸液を除去する工程(b2)を挙げることができる。これらの工程は、一般的な半導体や液晶、サーマルヘッドなどのデバイス製造装置を用いることができて新規装置の導入が不必要となり、コスト的に現実性があるために好ましい。なお、露光機内や現像機内等で、熱風乾燥できる装置を付帯させ、熱風にて乾燥してもよい。
基板を回転させて液浸液を除去する工程(b1)においては、基板回転数が低いとレジスト膜表面の風速が遅くなり、乾燥時間がかかるため、500rpm以上の回転数が好ましい。回転数が高ければ高いほど乾燥時間を短くでき、スループットを高めることが可能となるために好ましい。
しかしながら、通常は、装置において指定されている回転数の上限以下となり、例えば、円形の12インチシリコンウエハー基板を回転させる場合は通常3000rpm以下、円形の8インチウエハー基板を回転させる場合は通常4000rpm以下である。
基板を回転させる時間は、乾燥を完結させるために5秒以上が好ましく、長ければ長いほど好ましいが、スループットを短くさせるためにも、露光やPEB、現像などのほかの工程に必要な時間や、装置の数などを考慮して回転時間を設定することができる。
また、気化した液浸液を装置外へ除去するために装置内を排気した方が好ましく、その排気圧は20Pa以上であることが好ましい。
基板を回転させるための装置は、基板を回転させる機構をもつ装置であればいずれにても良いが、一般的な半導体や液晶、サーマルヘッドなどのデバイス製造装置である現像装置を用いることが、露光装置からや現像装置への基板の受け渡しが簡略となるために好ましいが、これに限定されるものではない。
レジスト膜をベーク(加熱)することにより液浸液を除去する工程(b2)の場合には、液浸液を除去するためのベークにおいて、樹脂のアルカリ不溶基がアルカリ可溶基に変化してしまうと、液浸液がレジスト膜中に存在している状態で化学反応が起こり、レジスト膜底部から表面までの化学反応が不均一になることがあるため、ベーク温度はレジストの樹脂におけるアルカリ不溶基がアルカリ可溶基に変化しない温度であることが好ましい。
このため、ベーク温度は、レジストの樹脂におけるアルカリ不溶基がアルカリ可溶基に変化しない温度であることが必要である。
アルカリ不溶基がアルカリ可溶基に変化する温度はレジストの種類により異なるが、市
販の各レジストには推奨されるポストベークの温度(即ち、前述のPEBの温度)があり、一般的には90〜150℃であり、推奨されるポストベーク温度以上でアルカリ不溶基がアルカリ可溶基に変化する反応が効率的である。
従って、液浸液除去のためのベーク温度は、アルカリ不溶基がアルカリ可溶基に変化しないような温度として、工程(c)における加熱温度よりも20℃以上低い温度以下であることが好ましい。
液浸液の種類により最低必要な温度は異なるが、ArFエキシマレーザーを用いる液浸露光法には水が液浸液として用いられる可能性が高く、水を液浸液として用いる場合には40℃以上の温度で加熱することが好ましいが、液浸液が水に限定されるものではない。
加熱する時間は、短ければ液浸液の除去が完結できず、長ければスループットに影響されるため、10秒以上120秒以内であることが好ましい。
また、気化した液浸液を装置外へ除去するために装置内を排気した方が好ましく、その排気圧は3Pa以上であることが好ましい。該基板を加熱する装置としては、加熱する機構を持つ装置であればいずれにても良いが、一般的な半導体や液晶、サーマルヘッドなどのデバイス製造装置である現像装置に付随する加熱ユニットを用いることが、露光装置からや現像装置への基板の受け渡しが簡略となるために好ましいが、これに限定されるものではない。
レジスト膜に浸入した液浸液成分を除去する工程(b)後のレジスト膜中の残留液浸液の量は、0.1質量%以下が好ましく、0.01質量%以下がより好ましい。
液浸液が水や水溶液の場合、水分量の測定方法としては、基板上に塗布されたレジスト膜をヘラなどで掻き取り、カールフィッシャー水分計(京都電子工業(株)製MKS−500等)で測定する方法がある。また、液浸液が非水溶液の場合には、掻き取ったレジスト膜をシクロヘキサノンなどの溶剤に溶解させ、ガスクロマトグラフィー法((株)島津製作所製GC−17Aver.3等)で測定する方法がある。
本発明のパターン形成方法においては、基板上のレジスト膜に液浸液を介して露光する工程(a)、レジスト膜を加熱する工程(c)、及び、現像を行う工程(d)は、一般的に知られている方法により行うことができる。
また、基板上にレジスト膜を形成する方法、使用するレジストについても公知のものを使用することができる。
なお、液浸液を介して露光する工程(b)の後、ノズルなどによりウエハー上の液浸液を除去した後に、上述のレジスト膜に浸入した液浸液成分を除去する工程(b)を行ってもよいし、ウエハー上の液浸液を除去せずに、直接、工程(b)を行ってもよい。
なお、工程(b2)及び工程(c)におけるレジスト膜の加熱は、通常、レジスト膜を有する基板を、ホットプレートなどで加熱することにより行われる。
工程(c)により、レジスト膜を加熱した後は、通常、室温(例えば23℃)付近まで冷却を行った後、工程(d)にて現像を行う。
本発明における液浸露光用の露光装置に用いられる光源波長に制限は無いが、液浸露光はArFエキシマレーザー波長(193nm)とF2エキシマレーザー波長において検討が開始されており、そのいずれにも本発明の適用ができる。
液浸液は、露光波長に対して透明であり、かつレジスト上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう、屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましいが、特に露光光源がArFエキシマレーザー(波長;193nm)である場合には、上述の観点に加え
て、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水を用いるのが好ましい。
液浸液として水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させる添加剤(液体)を僅かな割合で添加しても良い。この添加剤は
ウエハー上のレジスト層を溶解させず、且つレンズ素子の下面の光学コートに対する影響が無視できるものが好ましい。
このような添加剤としては、例えば、水とほぼ等しい屈折率を有する脂肪族系のアルコールが好ましく、具体的にはメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。水とほぼ等しい屈折率を有するアルコールを添加することにより、水中のアルコール成分が蒸発して含有濃度が変化しても、液体全体としての屈折率変化を極めて小さくできるといった利点が得られる。
一方で、193nm光に対して不透明な物質や屈折率が水と大きく異なる不純物が混入した場合、レジスト上に投影される光学像の歪みを招くため、使用する水としては、蒸留水が好ましい。更にイオン交換フィルター等を通して濾過を行った純水を用いてもよい。
本発明におけるレジストは液浸露光に用いる露光波長用のレジストであれば特に限定されるものではないが、レジストの親液浸液性が高い場合には、レジスト膜への液浸液の浸入が確率が高くなるため、本発明の効果が顕著に現れる。レジストの親液浸液性を見積るには、基板上に形成されたレジスト膜上に液浸液を数マイクロリットル滴下し、滴下した液浸液とレジスト膜の接触角を測る方法と、基板上に形成されたレジスト膜を液浸液に所定時間浸漬させた後、前記基板の平面を空気中で垂直に立て、空気中で垂直に立てた瞬間から液浸液がレジスト表面から無くなるまでの時間(以下、ウェッタビリティーと表す)を測定する方法がある。前記接触角は値が小さいほど親液浸液性が高く、前記ウェッタビリティーは値が大きいほど親液浸液性が高い。
ArFエキシマレーザー用レジストの露光後の前記接触角が75°以下のもの又は前記ウェッタビリティーが3秒以上のものが本発明で効果が顕著である。また、前記接触角が75°以上かつウェッタビリティーが3秒以上であるレジストでも、前記ウェッタビリティーが3秒以下でかつ前記接触角が75°以下のレジストでも効果が顕著である。F2エキシマレーザー用レジストの場合にも同様と考えられる。
本発明においてレジスト膜を形成する基板は特に限定されるものではなく、シリコン、SiN、SiO2やSiN等の無機基板、SOG等の塗布系無機基板等、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造工程、さらにはその他のフォトアプリケーションのリソグラフィー工程で一般的に用いられる基板を用いることができる。更に、必要に応じて有機反射防止膜をレジスト膜と基板の間に形成させても良い。
現像を行う工程において使用するアルカリ現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができる。
さらに、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
リンス液としては、純水を使用し、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
また、現像処理または、リンス処理の後に、パターン上に付着している現像液またはリンス液を超臨界流体により除去する処理を行うことができる。
公知のレジストを液浸露光技術に適用したときに見られる性能の変化は、露光時にレジスト表面が液浸液に接触していることに由来するものであるが、露光直前および露光後にレジスト表面と液浸液を接触させて、近似的に液浸露光の露光条件を再現した評価実験においても、同様の傾向が見られるため、効果を確認する実験としては前記実験法を選択した。
実施例及び比較例に用いたレジストはArFエキシマレーザー用レジストは、以下のように調製した。下記(1)〜(10)として示した樹脂2.0g、トリフェニルスルホニウムノナフレート50mg、ジブチルアニリン4.5mg、メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)2mgを固形分濃度10質量%になるようにシクロヘキサノンに溶解させ、これを0.1μmのポリエチレンフィルターでろ過してポジ型レジスト溶液(A)〜(J)を調製した。
Figure 2005268382
Figure 2005268382
〔実施例1〜10〕
8インチシリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃、60秒ベークを行い78nmの反射防止膜を形成した。 その上に前記したArFエキシマレーザー用レジストを塗布し、115℃、60秒ベークを行い150nmのレジスト膜を形成した。 レジスト膜を形成したウエハーを純水に10秒間浸漬し、レジスト膜を破壊しないようにベンコットンを用いてレジスト膜上の水を吸い取った後に、ウエハーを300nmから50nmの1:1のラインアンドスペースパターンが存在するマスクを通してArFエキシマレーザーステッパー(ASML社製 PAS5500/1100 NA=0.75(2/3輪帯照明)、露光波長は193nm)で露光した。露光したウエハーを純水に10秒間浸漬し、レジスト膜を破壊しないようにベンコットンを用いてレジスト膜上の水を吸い取り、ウエハーを排気圧50Pa、2000rpmで20秒間回転させた後、120℃で90秒間ホットプレート上で加熱(PEB)した。ウエハーを23℃のクーリングプレートにて60秒間冷却し、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、レジストパターンを得、130nm1:1ラインアンドスペースパターンの適正露光量(ラインパターンが130nmに仕上がる露光量)と、該露光量における限界解像度を評価した。結果を表2に示した。130nmのパターンが解像していない場合は感度の項に×印を記し、限界解像度に解像している最小パターンのマスクパターン寸法を記した。
〔実施例11〜19〕
レジスト(A)を用いて、実施例1における露光とPEBの間のウエハーを回転させる工程において、排気圧とウエハーの回転数と回転時間を数種変えて実験を行い、実施例1と同様な評価を行った。実験条件と結果を表2に記した。
〔実施例20〜28〕
実施例1における露光とPEBの間のウエハーを回転させる工程をウエハーをホットプレート上で加熱する工程に置き換え、加熱する温度と時間、ホットプレートの排気圧を数種変えて実験を行い、実施例1と同様な評価を行った。実験条件と結果を表3に記した。
〔比較例1〜10〕
露光とPEBの間のウエハーを回転させる工程を行わなかった以外は実施例1〜10におけるのと同様にして、評価を行った。結果を表1に記した。
〔比較例11〜20〕
8インチシリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃、60秒ベークを行い78nmの反射防止膜を形成した。 その上に前記したArFエキシマレーザー用レジストを塗布し、115℃、60秒ベークを行い150nmのレジスト膜を形成した。ウエハーを300nmから50nmの1:1のラインアンドスペースパターンが存在するマスクを通してArFエキシマレーザーステッパー(ASML社製 PAS5500/1100 NA=0.75(2/3輪帯照明)、露光波長は193nm)で露光した。露光したウエハーを120℃で90秒間ホットプレート上で加熱(PEB)した。ウエハーを23℃のクーリングプレートにて60秒間冷却し、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、レジストパターンを得、130nm1:1ラインアンドスペースパターンの適正露光量(ラインパターンが130nmに仕上がる露光量)と、該露光量における限界解像度を評価した。130nmのパターンが解像していない場合は感度の項に×印を記し、限界解像度に解像している最小パターンのマスクパターン寸法を記した。結果を表1に記した。
Figure 2005268382
Figure 2005268382
Figure 2005268382
本発明の方法に従い、PEBに先立ち、液浸液を充分除去することにより、液浸液にレジスト膜を接触させない場合の感度や限界解像度を再現させることができた。このように、本発明のパターン形成方法によれば、液浸液にレジスト膜が接触することに由来する感度の低下や解像度の低下を防ぐことができる。

Claims (9)

  1. 基板上のレジスト膜に液浸液を介して露光する工程(a)、
    該レジスト膜に浸入した液浸液成分を除去する工程(b)、
    該レジスト膜を加熱する工程(c)、及び、現像を行う工程(d)
    を、この順に、有することを特徴とするパターン形成方法。
  2. 液浸液成分を除去する工程(b)が、前記基板を回転させる工程(b1)であることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 前記基板を回転させる工程(b1)の前記基板の回転数が500rpm以上である請求項2に記載のレジストパターン形成方法。
  4. 前記基板を回転させる工程(b1)における基板の回転時間が5秒以上である請求項2に記載のレジストパターン形成方法。
  5. 前記基板を回転させる工程(b1)において、排気圧20Pa以上にて排気を行うことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のレジストパターン形成方法。
  6. 液浸液成分を除去する工程(b)が、前記レジスト膜をベークする工程(b2)であることを特徴とする請求項1に記載のレジストパターン形成方法。
  7. 前記レジスト膜をベークする工程(b2)におけるベーク温度が、40℃以上であり、かつ工程(c)における加熱温度よりも20℃以上低いことを特徴とする請求項6に記載のレジストパターン形成方法。
  8. 前記レジスト膜をベークする工程(b2)におけるベーク時間が10〜120秒であることを特徴とする請求項6に記載のレジストパターン形成方法。
  9. 前記レジスト膜をベークする工程(b2)において、排気圧3Pa以上にて排気を行うことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のレジストパターン形成方法。
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JP2008141043A (ja) * 2006-12-04 2008-06-19 Tokyo Electron Ltd 液浸露光用洗浄装置および洗浄方法、ならびにコンピュータプログラムおよび記憶媒体

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