JP2005266747A - 耐熱性及び滑り性に優れたコーティング剤、プラスチックラベル及びラベル付き容器 - Google Patents

耐熱性及び滑り性に優れたコーティング剤、プラスチックラベル及びラベル付き容器 Download PDF

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Abstract

【課題】 加温時の耐ブロッキング性に優れ、しかも滑り性が良好なプラスチックラベルを提供する。
【解決手段】 本発明のプラスチックラベル1は、基材2の少なくとも被着体と接触しない側の表面にコーティング層3が形成されているプラスチックラベルであって、該コーティング層3側の外面の摩擦係数が、同様のプラスチックラベルのコーティング層側の外面に対して0.3以下であり、プラスチックラベル2枚をコーティング層3側の外面同士が接するように重ね、圧力0.38MPaの条件下、温度70℃で180秒間加圧した後の剥離強度が0.1N/15mm以下である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、耐熱性及び滑り性に優れたコーティング剤、プラスチックラベル及びラベル付き容器に関する。
清涼飲料水やコーヒー飲料などの飲料用の容器として、ポリエチレンテレフタレート製ボトル(PETボトル)などのプラスチック製容器本体の側面に、印刷された熱収縮性を有するフィルム(シュリンクラベル)などのプラスチックラベルが装着されている容器が使用されている。
しかし、従来のラベルを装着したPETボトルなどの容器は、加温された内容物を充填したり、内容物であるコーヒーやお茶等の飲料を加温する目的でホットベンダー(加温自動販売機)やホットウォーマー(店頭での加温装置)等で加温するなどの加温状況下(例えば60〜70℃程度)では、接着性を生じたラベルによる容器同士の融着(ブロッキング)を生じやすいという問題があった。特に、このような容器をホットベンダーに収容した場合、ベンダー内で容器が詰まり、商品を取り出せないなどのトラブルが生じていた。
このような疑似的な熱接着を防止するラベルとして、特定のガラス転移温度のアクリル系樹脂と特定の融点のポリエチレンワックス及びシリカを混合したコート剤からなる熱接着防止層を有するシュリンクラベルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このシュリンクラベルによれば、容器に装着することにより熱接着を防止することができるが、容器同士の滑り性に劣る等の問題があった。
一方、フッ素樹脂粉末を含むコーティング剤層を容器に対して非接触面側に塗布したプラスチックラベルが提案されている(例えば、特許文献2参照)。このプラスチックラベルによれば、容器に装着した際に一定の滑り性を付与することができるが、生産ライン上でフッ素樹脂粉末による粉立ちが生じ、外観が悪くなるなどのおそれがある。特に、生産性を向上させるために高速で印刷を行った場合に、粉立ちによる問題が顕著であった。また、前記問題を回避するためフッ素樹脂粉末の使用量を低減しつつ、良好な滑り性を維持するためシリコーンオイル等の液状の滑剤が添加されたコーティング剤を使用することが考えられるが、特許文献2に開示されるコーティング剤に液状の滑剤を添加すると、ベース樹脂が膨潤してしまい、塗膜強度の低下や耐ブロッキング性の低下などの不具合が生じる。
特開2003−261172号公報 特開2002−327149号公報
本発明の目的は、加温時の耐ブロッキング性に優れ、しかも滑り性が良好なプラスチックラベルを提供することにある。
本発明の他の目的は、加温時にも容器表面が滑りやすく、ホットベンダー内で詰まりにくいラベル付き容器を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定の摩擦係数を有し、特定条件下における剥離強度が特定の範囲内であるコーティング層を外面に有するプラスチックラベルによれば、滑り性が良好であり、加温時の耐ブロッキング性に優れるため、該ラベルを装着した容器をホットベンダーに収容したときの容器の排出不良を回避できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、基材の少なくとも被着体と接触しない側(外面側)の表面にコーティング層が形成されているプラスチックラベルであって、該コーティング層側の外面の摩擦係数が、同様のプラスチックラベルのコーティング層側の外面に対して0.3以下であり、プラスチックラベル2枚をコーティング層側の外面同士が接するように重ね、圧力0.38MPaの条件下、温度70℃で180秒間加圧した後の剥離強度が0.1N/15mm以下であるプラスチックラベルを提供する。
また、本発明は、基材の少なくとも被着体と接触しない側の表面にコーティング層が形成されているプラスチックラベルであって、該コーティング層が、ガラス転移温度が60℃以上のアクリル系樹脂と、ヘテロ原子を含む官能基を有するシリコーンオイルとを含み、該シリコーンオイルの割合が、コーティング剤の固形分(不揮発分)全量に対して0.1〜5重量%であるコーティング剤により形成されているプラスチックラベルを提供する。前記コーティング剤は、さらに融点が90℃以上の滑剤を、コーティング剤の固形分(不揮発分)全量に対して0.1〜10重量%含有していてもよい。
さらに、本発明は、基材の少なくとも被着体と接触しない側の表面にコーティング層が形成されているプラスチックラベルであって、該コーティング層が、又はガラス転移温度が71℃以上のアクリル系樹脂を、コーティング剤の固形分全量に対して60重量%以上の割合で含み、且つ融点が90℃以上の滑剤を、コーティング剤の固形分全量に対して0.1〜30重量%含有するコーティング剤により形成されているプラスチックラベルを提供する。前記90℃以上の滑剤としては、フッ素変性ワックスが好ましく用いられる。
また、本発明は、ガラス転移温度が60℃以上のアクリル系樹脂と、ヘテロ原子を含む官能基を有するシリコーンオイルをコーティング剤の固形分全量に対して0.1〜5重量%含むコーティング剤を提供する。
本発明は、また、ガラス転移温度が71℃以上のアクリル系樹脂を、コーティング剤の固形分全量に対して60重量%以上の割合で含み、且つ融点が90℃以上の滑剤を、コーティング剤の固形分全量に対して0.1〜30重量%含有するコーティング剤を提供する。前記90℃以上の滑剤としては、フッ素変性ワックスが好ましく用いられる。
本発明は、また、上記本発明のプラスチックラベルが装着されたラベル付き容器を提供する。この際、プラスチックラベルは、30%以上熱収縮される部位にはコーティング層が形成されていないラベルであることが好ましい。
なお、本明細書中、「コーティング剤の固形分」とは、コーティング剤を乾燥した後に残る不揮発分を意味しており、具体的には、コーティング剤を105℃で1時間乾燥した後の残渣を示している。
本発明のプラスチックラベルは、加温時の耐ブロッキング性、滑り性が共に優れているため、該ラベルを装着した容器をホットベンダーやホットウォーマーに収容した場合には、ラベルの熱接着による容器同士の融着を回避でき、しかも容器表面が滑り易いため、ベンダー内における容器の詰まりを防ぐことができる。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明のプラスチックラベルの一例を示す概略断面図である。このプラスチックラベル1は、印刷層(図示省略)、基材2及びコーティング層3で構成されている。なお、本発明のプラスチックラベルは、基材2の少なくとも被着体と接触しない側(外面側)の表面にコーティング層3が形成されていればよく、基材2とコーティング層3との層間、及び/又は基材2のコーティング層3非形成面にその他の層を有していてもよい。
本発明のプラスチックラベル1は、基材2がプラスチックフィルムであればよく、ストレッチラベル、シュリンクラベル、ストレッチシュリンクラベル、インモールドラベル、タックラベル、ロールラベル(巻き付け方式の糊付ラベル)、感熱接着ラベル等の何れであってもよい。
本発明のプラスチックラベル1の特徴の一つは、ラベルのコーティング層3側の外面の摩擦係数が、同様のプラスチックラベルのコーティング層側の外面に対して0.3以下(例えば0.1〜0.3)である点にある。すなわち、本発明のプラスチックラベル間の外面同士の摩擦係数は0.3以下である。特にプラスチックラベル1がシュリンクラベルである場合には0.15〜0.25程度であることが好ましい。該摩擦係数が0.3を超えると、プラスチックラベルを装着した容器の滑り性が低下するため、該ラベル付き容器をベンダーに装填する場合または取り出す場合に所定の通路を通過又は落下し難くなったり、隣接する容器同士が滑らずベンダー内で詰まりを生じるおそれがある。なお、該摩擦係数は、加温時(65℃)においても0.3以下であることが好ましい。
また、前記と同様の理由から、プラスチックラベル1は、コーティング層3側の外面の摩擦係数が、ステンレス鋼板に対して例えば0.45以下(例えば0.2〜0.45)である。特にプラスチックラベル1がシュリンクラベルである場合には0.25〜0.40程度であることが好ましい。なお、該摩擦係数は、加温時(65℃)においても0.45以下であることが好ましい。
本発明では、プラスチックラベルのコーティング層表面における摩擦係数としては、動摩擦係数及び静摩擦係数を採用することができる。すなわち、該プラスチックラベルと同様の外面に対する静摩擦係数及び動摩擦係数が共に0.3以下であることが好ましい。また、ステンレス鋼板に対する静摩擦係数および動摩擦係数は共に0.45以下であることが好ましい。
なお、本発明における静摩擦係数、動摩擦係数は、JIS K 7125に準拠して測定することができる。前記摩擦係数は、コーティング層を形成するコーティング剤の構成成分(樹脂、滑剤等)の種類や量を適宜選択することにより調整することができる。
本発明のプラスチックラベル1の他の特徴は、ラベルのコーティング層3側の外面同士を重ね、圧力0.38MPaの条件下、温度70℃で180秒間加圧した後の剥離強度が0.1N/15mm以下である点にある。前記剥離強度が0.1N/15mm以上では、加温時にラベルの外面同士がブロッキングする場合がある(耐ブロッキング性に劣る)ため、ラベルを装着した容器をホットベンダーに収容した際に、ベンダー内の温度下(例えば70℃程度)で容器同士が融着してしまい、ベンダー内で容器が詰まる原因となる。前記剥離強度は、コーティング層を形成するコーティング剤の構成成分(樹脂、滑剤等)の種類や量を適宜選択することにより調整することができる。
前記剥離強度は、JIS K 6854−3に準じたT型剥離試験(剥離速度200mm/min)により測定することができる。
コーティング層3は、上記本発明のプラスチックラベルの特徴を付与しうるコーティング剤で形成できる。前記コーティング剤は樹脂と滑剤とを含んでいる。樹脂としては、溶剤に溶解又は分散可能なものであれば特に限定されず、例えば、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂などの熱可塑性樹脂を単独で又は2種以上混合して用いることができる。なかでも、上記特性を効果的に発揮しうる点でアクリル系樹脂、特に耐熱性及び滑り性の点でガラス転移温度が60℃以上(例えば60〜180℃)のアクリル系樹脂が好適である。ガラス転移温度(Tg)が60℃以上のアクリル系樹脂としては、三菱レイヨン(株)製の商品名「ダイヤナールGR5491」(Tg65℃)、「ダイヤナールGR5539」(Tg150℃)などがある。
樹脂の量は、上記本発明の特徴を損なわない範囲で適宜選択でき、コーティング剤の固形分全量に対して、例えば50重量%以上(50〜100重量%)、好ましくは60重量%以上(60〜100重量%)である。
前記コーティング剤は、滑剤として、ヘテロ原子を含む官能基を有するシリコーンオイルを含んでいてもよい。本発明において、ヘテロ原子は、炭素原子及び水素原子を除く原子の意味であり、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、フッ素原子等のハロゲン原子などが挙げられる。前記ヘテロ原子を含む官能基としては、例えば、アミノ基、アミド基、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、フッ素原子などが好ましく用いられる。前記ヘテロ原子を含む官能基を有するシリコーンオイルとしては、例えば、アミノ変性シリコーンオイル、アミド変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルなどが好ましく用いられる。特に、アミノ変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルなどが好ましい。これらのヘテロ原子を含む官能基を有するシリコーンオイルを用いた場合には、分子内の官能基の作用によりコーティング剤に含まれる樹脂と良好な配向性及び相溶性が発揮されて、樹脂が膨潤しないため塗膜強度の低下等を引き起こすことがなく、優れた耐ブロッキング性と滑り性を付与することができる。
ヘテロ原子を含む官能基を有するシリコーンオイルは必須の成分ではなく、上記本発明の特徴を損なわない範囲で適当量使用できるが、コーティング剤の固形分全量に対して、例えば0.1〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%程度で用いられる。0.1重量%未満ではシリコーンオイルの添加効果が不十分となり、5重量%を超えると配向性及び相溶性が低下し、基材2を構成するフィルム等との密着性が低下する。
本発明では、ガラス転移温度が60℃以上のアクリル系樹脂と、ヘテロ原子を含む官能基を有するシリコーンオイルをコーティング剤の固形分全量に対して0.1〜5重量%含むコーティング剤を使用できる。このコーティング剤によれば、ガラス転移温度が60℃以上のアクリル系樹脂により耐熱性、特に加温状況下でも耐ブロッキング性が付与され、さらにシリコーンオイルが有する官能基の作用により優れた滑り性及び耐ブロッキング性が付与されたコーティング層を形成することができる。
また、本発明では、ガラス転移温度が71℃以上のアクリル系樹脂を、コーティング剤の固形分全量に対して60重量%以上の割合で含み、且つ融点が90℃以上の滑剤を、コーティング剤の固形分全量に対して0.1〜30重量%含有するコーティング剤を使用することもできる。このコーティング剤によれば、耐熱性、さらに加温状況下での耐ブロッキング性が付与され、滑り性に優れたコーティング層を形成できる。
また、前記コーティング剤は、ヘテロ原子を含む官能基を有するシリコーンオイル以外の滑剤を含んでいてもよい。このような滑剤としては、特に制限されず、有機系滑剤、無機系滑剤のいずれであってもよく、例えば、無機粒子及び有機粒子などの粒子状固体物質、ワックス、液状成分などが挙げられる。以下に滑剤を具体的に例示するが、コーティング層に付与される耐熱性の観点から、融点が90℃以上の滑剤が好ましく、なかでも有機粒子、ワックス、特にフッ素樹脂及びフッ素変性ワックスが好適に使用される。
滑剤を含むコーティング層を外面に有するラベルが金属に接触した際に、柔らかい滑剤(フッ素樹脂など)は金属との摩耗により砕けやすく、滑り性の向上効果が損なわれる場合があるが、フッ素変性ワックスは金属に対する耐摩耗性に優れている。また、コーティング剤を構成する樹脂との相溶性は、フッ素樹脂よりフッ素変性ワックスが良好であり、生産ライン上で粉立ちが生じにくい。例えば、生産性向上のために高速で印刷を行った場合には、コーティング剤に含まれる溶剤の揮発が追いつかず、特にコーティング剤を構成する樹脂(バインダー等)との相溶性が低い滑剤が塗布後のコーティング剤から脱離しやすく、粉立ちの原因となりやすい。上記観点から、フッ素変性ワックスがより好ましく用いられる。
粒子状固体物質には、シリカ、タルク、雲母、カオリン、ベントナイト、クレー、黒鉛、フッ化黒鉛、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、チタン酸カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ガラス粉、アルミナ、金属粉などの無機粒子;ステアリルアルコール等の高級アルコール、ステアリン酸等の高級脂肪酸、ステアリン酸ブチル等の高級脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル等の脂肪酸と多価アルコールの部分エステル、ステアリン酸アミド、エチレンビスステアリルアミド等の高級脂肪酸アミド、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等の高級脂肪酸の塩(金属石けん)、フッ素樹脂、ポリアセタール、ポリ(メタ)アクリル酸金属塩、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸アミド、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、デンプン粉、セルロース粉などの有機粒子などが含まれる。
前記フッ素樹脂としては、少なくともフッ素原子含有単量体をモノマー成分として含有する樹脂であればよく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EPE)などの1種又は2種以上のフッ素原子含有単量体からなる(共)重合体;テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体(ECTFE)などの1種又は2種以上のフッ素原子含有単量体と他の共重合性単量体との共重合体などが挙げられる。
また、ワックスには、マイクロクリスタリンワックス、酸化マイクロクリスタリンワックス、パラフィン、酸化パラフィン、モンタンワックスなどの鉱物系ワックス;ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、酸化ポリプロピレンワックス、フッ素変性ワックス、塩素化ポリエチレンワックス、塩素化ポリプロピレンワックス、エチレン−アクリル酸共重合体ワックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体ワックス、ポリカーボネートワックスなどの合成ワックス;漆ロウ、密ロウ、白ロウ、木蝋、鯨蝋、ワセリン、ラノリン、カルナバワックス、ケーンワックス、キャンデリラワックス、セラックワックス、ライスワックス、シュガーワックスなどの天然ワックスなどが含まれる。滑剤は単独で又は2種以上混合して使用できる。
前記フッ素変性ワックスとしては、例えば、上記に例示のワックスにフッ素ガス処理を施す方法などの方法で形成されるものが挙げられ、市販品を用いることができる。具体例としては、フッ素変性ポリエチレンワックス、フッ素変性ポリプロピレンワックスなどのフッ素変性ポリオレフィンワックス;フッ素変性酸化ポリエチレンワックス、フッ素変性酸化ポリプロピレンワックスなどのフッ素変性酸化ポリオレフィンワックス等のフッ素変性合成ワックスなどが挙げられる。なかでも、フッ素変性ポリエチレンワックス、フッ素変性ポリプロピレンワックスなどのフッ素変性ポリオレフィンワックスが好ましい。
なお、滑剤としてフッ素樹脂などの粒子状固体物質やフッ素変性ワックスなどのワックスを用いたコーティング剤をグラビア印刷により塗布する場合は、滑剤の平均粒子径が30μm以下(例えば1〜25μm、好ましくは1〜20μm、より好ましくは2〜15μm程度)であることが好ましい。滑剤としてフッ素変性ワックスを用いる場合には、粒形が球状のものが好適であり、特に粒の形状や大きさ(粒径)がそろっているものほど好ましく用いられる。
滑剤の量は、上記特性を損なわない範囲で適宜選択でき、コーティング剤の固形分全量に対して、例えば0.1〜30重量%、好ましくは0.1〜20重量%程度である。また、滑剤として、前記ヘテロ原子を含む官能基を有するシリコーンオイルを使用する場合には、該シリコーンオイル以外の滑剤を使用しない、または滑剤の使用量を同10重量%以下(0.1〜10重量%程度)まで低減した場合にも滑り性を損なうことがなく、粉立ちも防止できる。また、滑剤の融点が90℃以上であれば、加温状況下でも優れた耐ブロッキング性と滑り性を示す。
前記コーティング剤は、上記の他に、沈降防止剤(アマイド系沈降防止剤など)、分散安定剤(界面活性剤など)、つや消し剤、体質顔料や各種着色剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等の添加剤を含んでいてもよい。
コーティング剤は、上記成分(樹脂、滑剤及び添加剤等)を溶剤に溶解又は分散することにより調製される。該溶剤として、例えば、毒性の低い有機溶剤、例えば、酢酸エチル、酢酸n−プロピルなどの酢酸エステル類や、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類を好適に用いることができる。
コーティング層3の厚みは、上記特性を発揮しうる範囲で適宜選択でき、例えば0.5〜5μm、好ましくは1〜3μmである。なお、コーティング層3は透明であることが好ましい。
基材2としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等からなるポリエステルフィルム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体等からなるスチレン系樹脂フィルム、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂フィルム、塩化ビニル樹脂フィルムなどのプラスチックフィルムが挙げられる。基材は1種又は2種以上の材料で形成でき、単層又は複層の何れであってもよく、未延伸フィルム、一軸又は二軸延伸フィルムの何れであってもよい。プラスチックラベルがシュリンクラベルの場合には、好ましい基材として、一方向に50%以上の収縮率を有する熱収縮性の単層又は複層のスチレン系樹脂フィルム、ポリエステルフィルム、環状ポリオレフィンフィルム、及び前記ポリエステルフィルムに不織布を積層したフィルムなどが用いられる。
前記基材2の印刷層側の表面には、印刷性を向上させるため、コロナ放電処理、プラズマ処理などの慣用の表面処理を施してもよい。また、基材2には、必要に応じて、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤などの各種添加剤を添加してもよい。基材2の厚みは、ラベルとした際の取扱性、作業性等を損なわない範囲で選択でき、例えば20〜80μm、好ましくは30〜60μm程度である。
印刷層(図示せず)は、基材2の少なくとも一方の面に、グラビア印刷等の慣用の印刷法により設けることができる。
本発明のプラスチックラベル1としては、コーティング層3が、ガラス転移温度が60℃以上のアクリル系樹脂と、ヘテロ原子を含む官能基を有するシリコーンオイルとを含み、該シリコーンオイルの割合が、コーティング剤の固形分全量に対して0.1〜5重量%であるコーティング剤で形成されているプラスチックラベル、又はコーティング層3が、ガラス転移温度が71℃以上のアクリル系樹脂を、コーティング剤の固形分全量に対して60重量%以上の割合で含み、且つ融点が90℃以上の滑剤を、コーティング剤の固形分全量に対して0.1〜30重量%含有するコーティング剤で形成されているプラスチックラベルを利用できる。
これらのプラスチックラベルは、上記構成を有するため、いずれも、コーティング層3側の外面の摩擦係数が同表面に対して0.3以下であって良好な滑り性を有し、しかもプラスチックラベル2枚をコーティング層側の外面同士が接するように重ね、圧力0.38MPaの条件下、温度70℃で180秒間加圧した後の剥離強度が0.1N/15mm以下であり耐ブロッキング性に優れており、好適である。
本発明のプラスチックラベル1は、例えば、必要に応じて延伸処理が施されたプラスチックフィルム(基材2)の表面に、コーティング剤をグラビア印刷などの印刷等の方法により塗布することにより製造できる。
上記方法により得られたプラスチックラベル1は、目的に応じて、所望の形状に加工して使用される。例えば、プラスチックラベル1がシュリンクラベルの場合には、コーティング層3が外面側となり、基材2のうち主延伸方向(通常、幅方向)が周方向となるように筒状に丸めて両端辺を溶剤等で接着し、長尺筒状のシュリンクラベル連続体とし、各ラベルに切断することにより筒状のシュリンクラベルとすることもできる。なお、良好な接着性を得るために、接着部分にはコーティング剤が塗布されていないことが好ましい。
本発明のラベル付き容器は、例えば、図2のように、容器4に上記のプラスチックラベル1が装着されている。容器4の材質は特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルなどからなるプラスチック製容器、ガラス製容器、金属製容器等の何れであってもよい。容器4の形状も、横断面が略四角形等の多角形、横断面が円形の円筒形状等の何れであってもよい。
本発明のラベル付き容器は、例えば、コーティング層3側を外面とする筒状のプラスチックラベル(シュリンクラベル)1を自動ラベル装着装置に供給し、必要な長さに切断した後、通常内容物を充填した容器4に外嵌し、所定温度の熱風トンネルやスチームトンネルを通過させたり、赤外線等の輻射熱で加熱して熱収縮させることにより製造できる。この際、容器4に被嵌したラベルは熱収縮するので、容器4の肩部の形状などにも適合して密着するが、容器4の形状に応じてラベルが高度に収縮した場合にはコーティング層3によってラベルの高収縮部分が白化し、外観が損なわれることがある。これに対し、ラベルが高収縮する部位、例えば30%以上熱収縮される部位にコーティング層が形成されていないプラスチックラベルを用いることにより、容器同士が接触する部位(例えばボトル状容器の胴部)の滑り性を保持しつつ、コーティング層の存在に起因するラベルの白化が生じないため好ましい。
図3は、本発明のラベル付き容器の他の例を示す概略図である。図3中、ボトル状の容器本体4の外周を被覆するプラスチックラベル1′(シュリンクラベル)は、該ラベルが被覆する領域に対応した層構成を有している。具体的には、プラスチックラベル1′が、該容器胴部4aを被覆する部分aは基材2とコーティング層3からなり、肩部4bを被覆する部分bは基材2のみで構成されている。このため、容器肩部4bにおいて高収縮されているラベル部分bには白化が生じることがなく、良好な外観を保持することができ、しかもコーティング層が設けられている容器胴部4a(ベンダー内で他の容器と接触する部分)は、良好な滑り性と耐ブロッキング性を発揮することができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
アクリル系樹脂の酢酸エチル・イソプロピルアルコール混合溶液[商品名「ダイヤナールGR5491」、三菱レイヨン(株)製:ガラス転移温度65℃、分子量90000、固形分35.7重量%、酸価0mgKOH/g(solid)]54重量部、アミノ変性シリコーンオイル(商品名「KF−859」、信越シリコーン(株)製)0.5重量部、フッ素樹脂粉末(融点325℃、平均粒子径9μm:商品名「アフロンL150J」、旭硝子フロロポリマーズ(株)製)0.5重量部、酢酸エチル35重量部及び酢酸プロピル10重量部を混合してコーティング剤(固形分全量に対してアクリル系樹脂を95重量%、シリコーンオイルを2.5重量%含有している)を調製した。
このコーティング剤を、熱収縮性ポリエステル系フィルム[厚み50μm:東洋紡績(株)製、商品名「S7561」]の一方の表面に、厚みが0.5〜2μmとなるようにグラビア印刷により塗布して、コーティング層を有するシュリンクラベルを得た。
得られたシュリンクラベルを、ベースフィルムの幅方向が周方向となるように筒状に丸めて両端部を熱により溶着し、長尺筒状のシュリンクラベル連続体を得た。このシュリンクラベル連続体を自動ラベル装着装置に供給し、各ラベルに切断した後、コーヒーをホット充填(温度85℃)した断面略四角型で、内容積500mlのPETボトルに外嵌し、スチームトンネル(温度90℃)を通過させて熱収縮させることにより、図2に示されるラベル付き容器を製造した。
実施例2
実施例1において、コーティング剤として、アクリル系樹脂溶液「ダイヤナールGR5491」の代わりに、アクリル系樹脂の酢酸エチル・イソプロピルアルコール混合溶液[商品名「ダイヤナールGR5539」、三菱レイヨン(株)製:ガラス転移温度150℃、分子量50000、固形分41.3重量%、酸価20mgKOH/g(solid)]54重量部を用いた点以外は、実施例1と同様の成分を混合してコーティング剤(固形分全量に対してアクリル系樹脂を95.5重量%、シリコーンオイルを2.2重量%含有している)を調製した。
このコーティング剤を用いて、実施例1と同様の操作によりシュリンクラベルを得た。
得られたラベルを用いて、実施例1と同様の操作によりラベル付き容器を製造した。
比較例1
実施例1において、コーティング剤として、アクリル系樹脂溶液「ダイヤナールGR5491」の代わりにアクリル系樹脂の酢酸エチル・イソプロピルアルコール混合溶液[商品名「ダイヤナールGR5492」、三菱レイヨン(株)製:ガラス転移温度55℃、分子量90000、固形分35.8重量%、酸価0mgKOH/g(solid)]54重量部を用いた以外は、実施例1と同様の成分を混合してコーティング剤(固形分全量に対してアクリル系樹脂を95.0重量%、シリコーンオイルを2.5重量%含有している)を調製した。
このコーティング剤を用いて、実施例1と同様の操作によりシュリンクラベルを得た。
得られたラベルを用いて、実施例1と同様の操作によりラベル付き容器を製造した。
比較例2
実施例1において、コーティング剤として、シリコーンオイルを使用せず、酢酸エチルを35.5重量部使用した点以外は、実施例1と同様の成分を混合してコーティング剤(固形分全量に対してアクリル系樹脂を97.4重量%含有している)を調製した。
このコーティング剤を用いて、実施例1と同様の操作によりシュリンクラベルを得た。
得られたラベルを用いて、実施例1と同様の操作によりラベル付き容器を製造した。
実施例3
実施例1において、コーティング剤として、アミノ変性シリコーンオイル(商品名「KF−859」、信越シリコーン(株)製)の代わりに、アミノ変性シリコーンオイル(商品名「TSF4702」、GE東芝シリコーン(株)製)を0.5重量部使用した点以外は、実施例1と同様の成分を混合してコーティング剤(固形分全量に対してアクリル系樹脂を95.0重量%、シリコーンオイルを2.5重量%含有している)を調製した。
このコーティング剤を用いて、実施例1と同様の操作によりシュリンクラベルを得た。
得られたラベルを用いて、実施例1と同様の操作によりラベル付き容器を製造した。
実施例4
実施例1において、コーティング剤として、アミノ変性シリコーンオイルの代わりに、エポキシ変性シリコーンオイル(商品名「XC96−A4463」、GE東芝シリコーン(株)製)を0.5重量部使用した点以外は、実施例1と同様の成分を混合してコーティング剤(固形分全量に対してアクリル系樹脂を95.0重量%、シリコーンオイルを2.5重量%含有している)を調製した。
このコーティング剤を用いて、実施例1と同様の操作によりシュリンクラベルを得た。
得られたラベルを用いて、実施例1と同様の操作によりラベル付き容器を製造した。
実施例5
実施例1において、コーティング剤として、アミノ変性シリコーンオイルの代わりに、カルボキシル変性シリコーンオイル(商品名「TSF4770」、GE東芝シリコーン(株)製)を0.5重量部使用した点以外は、実施例1と同様の成分を混合してコーティング剤(固形分全量に対してアクリル系樹脂を95.0重量%、シリコーンオイルを2.5重量%含有している)を調製した。
このコーティング剤を用いて、実施例1と同様の操作によりシュリンクラベルを得た。
得られたラベルを用いて、実施例1と同様の操作によりラベル付き容器を製造した。
実施例6
実施例1において、コーティング剤として、アミノ変性シリコーンオイルの代わりに、アルコール変性シリコーンオイル(商品名「TSF4750」、GE東芝シリコーン(株)製)を0.5重量部使用した点以外は、実施例1と同様の成分を混合してコーティング剤(固形分全量に対してアクリル系樹脂を95.0重量%、シリコーンオイルを2.5重量%含有している)を調製した。
このコーティング剤を用いて、実施例1と同様の操作によりシュリンクラベルを得た。
得られたシュリンクラベルを用いて、実施例1と同様の操作によりラベル付き容器を製造した。
実施例7
実施例1において、コーティング剤として、アミノ変性シリコーンオイルの代わりに、フッ素変性シリコーンオイル(商品名「FQF501」、GE東芝シリコーン(株)製)を0.5重量部使用した点以外は、実施例1と同様の成分を混合してコーティング剤(固形分全量に対してアクリル系樹脂を95.0重量%、シリコーンオイルを2.5重量%含有している)を調製した。
このコーティング剤を用いて、実施例1と同様の操作によりシュリンクラベルを得た。
得られたシュリンクラベルを用いて、実施例1と同様の操作によりラベル付き容器を製造した。
比較例3
実施例1において、コーティング剤として、アミノ変性シリコーンオイルの代わりに、アルキル変性シリコーンオイル(商品名「TSF4422」、GE東芝シリコーン(株)製)を0.5重量部使用した点以外は、実施例1と同様の成分を混合してコーティング剤(固形分全量に対してアクリル系樹脂を95.0重量%、シリコーンオイルを2.5重量%含有している)を調製した。
このコーティング剤を用いて、実施例1と同様の操作によりシュリンクラベルを得た。
得られたシュリンクラベルを用いて、実施例1と同様の操作によりラベル付き容器を製造した。
実施例8
アクリル系樹脂の酢酸エチル・イソプロピルアルコール混合溶液[商品名「ダイヤナールGR5511」、三菱レイヨン(株)製:ガラス転移温度75℃、分子量50000、固形分35.6重量%、酸価0mgKOH/g(solid)]54重量部、変性ポリエチレンワックス(融点135〜150℃:商品名「EFKA 6903」、ウイルバー・エリス(株)製)1.5重量部、酢酸エチル34.5重量部及び酢酸プロピル10重量部を混合してコーティング剤(固形分全量に対してアクリル系樹脂を92.8重量%、変性ポリエチレンワックスを7.2重量%含有している)を調製した。
このコーティング剤を用いて、実施例1と同様の操作によりシュリンクラベルを得た。
得られたシュリンクラベルを用いて、実施例1と同様の操作によりラベル付き容器を製造した。
実施例9〜15
実施例1〜7において、フッ素樹脂粉末の代わりにフッ素変性ポリエチレンワックス(商品名「LUNCO−WAX TF1778」、LUBRIZOL社製)0.5重量部を用いた点以外は各実施例1〜7と同様の操作によりコーティング剤を調製し、該コーティング剤を用いてシュリンクラベル及びラベル付き容器を製造した。なお、実施例8〜16におけるコーティング剤を構成する固形分全量に対するアクリル系樹脂およびシリコーンオイルの各含有量は対応する実施例1〜7と同様であった。
実施例16
実施例8において、変性ポリエチレンワックスの代わりにフッ素変性ポリエチレンワックス(商品名「LUNCO−WAX TF1778」、LUBRIZOL社製)1.5重量部を用いた点以外は実施例8と同様の操作によりコーティング剤(固形分全量に対してアクリル系樹脂を92.8重量%、フッ素変性ポリエチレンワックスを7.2重量%含有している)を調製し、該コーティング剤を用いてシュリンクラベル及びラベル付き容器を製造した。
比較例4〜6
比較例1〜3において、フッ素樹脂粉末の代わりにフッ素変性ポリエチレンワックス(商品名「LUNCO−WAX TF1778」、LUBRIZOL社製)0.5重量部を用いた点以外は各比較例1〜3と同様の操作によりコーティング剤を調製し、該コーティング剤を用いてシュリンクラベル及びラベル付き容器を製造した。なお、比較例4〜6におけるコーティング剤を構成する固形分全量に対するアクリル系樹脂およびシリコーンオイルの各含有量は対応する比較例1〜3と同様であった。
(評価試験)
以下の方法により評価試験を行った結果を、実施例1〜8及び比較例1〜3については表1に、実施例9〜16及び比較例4〜5については表2にそれぞれ示した。
滑り性
実施例及び比較例で得たシュリンクラベルについて、JIS K 7125に準拠して、該シュリンクラベルの外面同士を重ね合わせて、静摩擦係数および動摩擦係数を測定した。いずれの摩擦係数も0.30以下である場合を「○」、いずれか一方の摩擦係数が0.30を超える場合を「×」で示し、滑り性を評価した。
耐ブロッキング性
実施例及び比較例で得たシュリンクラベルの外面同士を重ね合わせて、圧力0.38MPaの条件下、温度70℃で180秒間加圧し、JIS K 6854−3に準じたT型剥離試験(剥離速度200mm/min)により剥離強度を測定した。剥離強度が0.1N/15mm以下を「○」、0.1N/15mm以上を「×」で示し、耐ブロッキング性を評価した。
ホットベンダー実装評価
実施例及び比較例で得たラベル付き容器(商品)を、実際に販売されている三洋電機(株)製の自動販売機(ベンダー内温度65℃)に装填して、該商品(100個)が商品取り出し口に出て来るかについて調べた(実装評価)ところ、実施例のラベル付き容器は100個すべてが商品取り出し口に出てきたが、比較例のラベル付き容器は商品取り出し口に出て来ないことがあった。
Figure 2005266747
Figure 2005266747
本発明のプラスチックラベルの一例を示す概略断面図である。 本発明のラベル付き容器の一例を示す斜視図である。 本発明のラベル付き容器の他の例を示す斜視図である。
符号の説明
1,1′ プラスチックラベル
2 基材
3 コーティング層
4 容器
4a 容器胴部
4b 容器肩部
a 容器胴部を被覆するラベル部分
b 容器肩部を被覆するラベル部分

Claims (10)

  1. 基材の少なくとも被着体と接触しない側の表面にコーティング層が形成されているプラスチックラベルであって、該コーティング層側の外面の摩擦係数が、同様のプラスチックラベルのコーティング層側の外面に対して0.3以下であり、プラスチックラベル2枚をコーティング層側の外面同士が接するように重ね、圧力0.38MPaの条件下、温度70℃で180秒間加圧した後の剥離強度が0.1N/15mm以下であるプラスチックラベル。
  2. 基材の少なくとも被着体と接触しない側の表面にコーティング層が形成されているプラスチックラベルであって、該コーティング層が、ガラス転移温度が60℃以上のアクリル系樹脂と、ヘテロ原子を含む官能基を有するシリコーンオイルとを含み、該シリコーンオイルの割合が、コーティング剤の固形分全量に対して0.1〜5重量%であるコーティング剤で形成されているプラスチックラベル。
  3. コーティング剤が、融点が90℃以上の滑剤を、コーティング剤の固形分全量に対して0.1〜10重量%含有する請求項2記載のプラスチックラベル。
  4. 基材の少なくとも被着体と接触しない側の表面にコーティング層が形成されているプラスチックラベルであって、該コーティング層が、ガラス転移温度が71℃以上のアクリル系樹脂を、コーティング剤の固形分全量に対して60重量%以上の割合で含み、且つ融点が90℃以上の滑剤を、コーティング剤の固形分全量に対して0.1〜30重量%含有するコーティング剤で形成されているプラスチックラベル。
  5. 90℃以上の滑剤がフッ素変性ワックスである請求項3又は4記載のプラスチックラベル。
  6. ガラス転移温度が60℃以上のアクリル系樹脂と、ヘテロ原子を含む官能基を有するシリコーンオイルをコーティング剤の固形分全量に対して0.1〜5重量%含むコーティング剤。
  7. ガラス転移温度が71℃以上のアクリル系樹脂を、コーティング剤の固形分全量に対して60重量%以上の割合で含み、且つ融点が90℃以上の滑剤を、コーティング剤の固形分全量に対して0.1〜30重量%含有するコーティング剤。
  8. 90℃以上の滑剤がフッ素変性ワックスである請求項7記載のコーティング剤。
  9. 請求項1〜5の何れかの項に記載のプラスチックラベルが装着されたラベル付き容器。
  10. プラスチックラベルが、30%以上熱収縮される部位にはコーティング層が形成されていないラベルである請求項9記載のラベル付き容器。
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