JP2005266634A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
被写体が移動してしまうことに備え合焦動作を常時行うと電力消費が激しくなる。このような電力消費を抑えるため、半押し可能な2段式ボタンが半押しされた場合にのみ合焦動作を行う技術が開示されているが、ボタンの半押しは煩わしく初心者にとっては難易度の高い動作になりがちである、と言う課題がある。
【解決手段】
上記課題を解決するために、本発明は、撮像素子と、その撮像素子上の所定領域の信号を取得するターゲット信号取得部と、時間を計測する時間計測部と、前記所定領域内に被写体が第一計測時間内とどまったか判断する判断部と、前記判断部でとどまった旨の判断結果である場合に被写体に対して合焦動作をするための合焦動作部と、を有する撮像装置を提供する。これにより常時合焦動作を行っていなくとも被写体が移動していないかを自動的に判定し合焦動作を行うことができる。
【選択図】 図2
被写体が移動してしまうことに備え合焦動作を常時行うと電力消費が激しくなる。このような電力消費を抑えるため、半押し可能な2段式ボタンが半押しされた場合にのみ合焦動作を行う技術が開示されているが、ボタンの半押しは煩わしく初心者にとっては難易度の高い動作になりがちである、と言う課題がある。
【解決手段】
上記課題を解決するために、本発明は、撮像素子と、その撮像素子上の所定領域の信号を取得するターゲット信号取得部と、時間を計測する時間計測部と、前記所定領域内に被写体が第一計測時間内とどまったか判断する判断部と、前記判断部でとどまった旨の判断結果である場合に被写体に対して合焦動作をするための合焦動作部と、を有する撮像装置を提供する。これにより常時合焦動作を行っていなくとも被写体が移動していないかを自動的に判定し合焦動作を行うことができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、撮像装置において効率的に被写体に合焦動作処理を行うための技術に関する。
従来、写真やビデオなどの撮像に際しては特定の被写体にピントを合わせる、すなわち被写体の像を合焦レンズを通しCCDなどの撮像素子上にて合焦状態で結像させ撮像を行うことが好ましい。この合焦のための技術として、「山登り制御方式」と呼ばれる方法が知られている。この「山登り制御方式」では、合焦動作を行うために合焦レンズを細かいピッチで駆動させ、加えてピッチごとに高周波成分量などの検出処理を行う必要がある。そのため被写体が移動してしまうことに備えこの合焦動作を常時行うことになると、前記駆動処理ならびに検出処理も常時行われることになる。すると電力消費が激しくなってしまいバッテリー切れや電池切れなどの事態が頻繁に発生してしまう。
このような問題の発生を防ぐため、特許文献1ではカメラに半押し可能な2段式ボタンを採用し、合焦動作を常時行うのではなく、ボタンが半押しされた場合にのみ合焦動作を行う技術が開示されている。これによって、撮像者は撮像したい被写体が撮像空間内にある、すなわち被写体があまり移動していない場合などに半押しによる合焦を行い撮像することができ、それによって無駄な電力の消費を抑えることが可能になる。
2002−303913号公報
しかし、ボタンの半押しという作業は煩わしいものであり、またとりわけカメラの初心者にとっては難易度の高い動作になりがちである、と言う課題がある。そして半押しが出来ず「一気押し」をしてしまった場合、カメラが合焦動作をするための時間が足りないまま撮像が行われることになるので上手く被写体に合焦させることが出来ない。
上記課題を解決するために、本発明は、撮像素子と、その撮像素子上の所定領域の信号を取得するターゲット信号取得部と、時間を計測する時間計測部と、前記所定領域内に被写体が第一計測時間内とどまったか判断する判断部と、前記判断部でとどまった旨の判断結果である場合に被写体に対して合焦動作をするための合焦動作部と、を有する撮像装置を提供する。
以上のような構成をとる本発明によって、所定領域内に被写体が所定時間とどまっているか否かに応じて自動的に合焦動作を行うことが出来る。つまり常時合焦動作を行わずとも、また半押しなどの煩わしい動作を行わなくとも被写体が移動しているかいないかを撮像装置が自動的に判定し、それに応じて合焦動作を行うことが出来る。
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。なお、実施例1は主に請求項1,2について説明する。また、実施例2は主に請求項3について説明する。また、実施例3は主に請求項4,5,6について説明する。また、実施例4は主に請求項7について説明する。また、実施例5は主に請求項8について説明する。また、実施例6は主に請求項9について説明する。また、実施例7は主に請求項10,11,12について説明する。また、実施例8は主に請求項13について説明する。また、実施例9は主に請求項14について説明する。また、実施例10は主に請求項15について説明する。また、実施例11は主に請求項16について説明する。
なお、本明細書中に記載する撮像装置は、通常のアナログカメラやデジタルカメラのみならず、PC(パーソナルコンピュータ)や携帯型情報機器、携帯型通信機器に備えられた撮像装置も含むものとする。「携帯型情報機器」とは、ノートパソコンやPDA(パーソナル・デジタル・アシスタンツ)、携帯型ゲーム機などが挙げられる。「携帯型通信機器」とは、携帯電話やPHS(パーソナル・ハンディフォン・システム)、携帯型テレビなどが挙げられる。なお、技術進歩による機能向上、拡張によって携帯型通信機器と携帯型情報機器は厳密に区分されるものではない。例えばノートパソコンやPDAは一般的に通信機能を備えているので携帯型通信機器と言っても良いし、機能向上で情報端末機能を有する携帯電話も提供されているので携帯電話を携帯型情報機器としても良い。また「備える」とは、これら携帯型情報機器または携帯型通信機器に内蔵、又は/及び外部接続の形態で備えられていることをいう。
≪実施例1≫ (実施例1の概念) 図1を用いて本実施例の撮像装置における合焦方法の概念の一例を簡単に説明する。図1に示すのは、本実施例の撮像装置のファインダー用ディスプレイを表す図である。この図にあるように、ディスプレイには位置が固定された検出ポイントαと、撮像対象となる被写体βとが表示されている。撮像者は図1の(1)のように検出ポイントαと重なった被写体βをファインダーに捉え撮像しようと試みる。ここで、100ミリ秒後に図1の(2)に示すようにこの被写体βと検出ポイントαとがまだ重なっている場合に、本実施例の撮像装置は合焦動作を開始する。一方、図1の(3)に示すように100ミリ秒後に被写体βと検出ポイントαとが重なっていない場合には、本実施例の撮像装置は被写体が移動しているとして合焦動作を開始しない。このように、本実施例の撮像装置は検出ポイントなどを利用して被写体が移動したか否か判定することで、自動的に撮像時の被写体に合焦させることができる。
(実施例1の構成) 図2に示すのは、本実施例の撮像装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「撮像装置」(0200)は、「撮像素子」(0201)と、「ターゲット信号取得部」(0202)と、「時間計測部」(0203)と、「判断部」(0204)と、「合焦動作部」(0205)と、を有する。
「撮像素子」(0201)は、光を電荷に変換する例えばフォトダイオードなどを格子状に並べた構成をとり、物体からの光に反応しその光の強さや色相を輝度信号や色信号などの映像信号に変換し取得する機能を有する。この撮像素子は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)エリアセンサやCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)イメージセンサなどで実現される。図3に示すのは、この撮像素子の一例を表す模式図である。この図にあるように撮像素子は、図中「○」で示すフォトダイオードなどの光電変換デバイスが格子状に並べられて上記機能を実現している(ただし、図3では光電変換デバイスの一部のみ図示)。なお、この光電変換デバイスがいわゆる画素に対応している。「画素」とは、デジタル画像を構成する単位をいい、この光電変換デバイスの検出した、ある画素における色や輝度などの情報を画素ごとに再現することでデジタル画像が生成される。このように撮像素子によって、画素ごとの輝度信号や色信号を取得する。なお、図3の撮像素子の中央部に示す四角αで囲まれた光電変換デバイス(画素)の集まりは撮像素子上の「所定領域」を表している。この「所定領域」に関しては、次のターゲット信号取得部で説明する。
「ターゲット信号取得部」(0202)は、撮像素子(0201)の所定領域の信号を取得する機能を有する。「信号」とは、撮像素子の光電変換デバイスによって光が変換され生成された例えば輝度信号や色信号をいう。このターゲット信号取得部は、撮像素子全体が取得した輝度信号や色信号のうち、図3のαに示す所定領域の信号のみを取得する。具体的には、撮像装置は撮像素子での信号の取得の際、画像再現のため、その信号と関連付けて画素のアドレス情報(撮像素子上の位置情報)も取得する。そこで、ターゲット信号取得部は所定領域内に含まれる画素のアドレス情報と関連付けられた信号のみ取得する、という具合である。
この「所定領域」は、後述するように被写体の移動を検出するために利用する。すなわちこの所定領域と被写体とが所定の時間経過しても重なっている場合に被写体があまり移動していないと判断する。所定領域の具体例としては、概念で記載した検出ポイントに対応する撮像素子上の領域が挙げられる。またこの所定領域の位置は通常撮像空間の中心に被写体が収まると考え、撮像素子の中心部にあると良い。もちろん、隅の被写体の移動を検知するために所定領域は隅にあってもよいし、また予め位置が設定されていても、撮像者が位置を自由に設定可能に構成されていても良い。
「時間計測部」(0203)は、時間を計測する機能を有する。この時間計測部は、時刻表示用の撮像装置の内蔵時計を利用して時間を計測してもよいし、撮像装置が経過時間のみを計測する内蔵タイマーを備え、それにより時間を計測しても良い。
「判断部」(0204)は、ターゲット信号取得部(0202)が信号を取得する所定領域内に、被写体が第一計測時間内とどまったか判断する機能を有する。ここで「被写体」とは、所定の撮像対象をいい、例えば撮像者が希望する被写体であって、その背後にある背景の木や山、車、あるいは撮像希望対象とみなさない人物などは被写体に含まない。なお本明細書では、被写体も含め撮像されるすべての対象を「撮像対象物」と表記する。また「第一計測時間」とは、時間計測部(0203)での所定の計測時間をいい、例えば、予め設定された時間でもよいし、撮像者が自由に設定可能な時間であっても良い。
図4、図5を用いて、判断部の判断の一例について説明する。判断部では、例えばまず撮像空間内の撮像対象物の輪郭を検出するため「エッジ抽出」処理を行う。輪郭は図4の(1)に示すように隣り合った画素間の輝度値が大きく変化している場所である、と仮定する。その場合エッジ抽出処理は、例えば3×3の画素の集まりの中央にある画素Aと、その周囲B〜Iの8つの画素との輝度値の差分をとる。具体的な差分取得の方法の一例として、図4の(2)に示すラプラシアンフィルタと呼ばれる例えば3×3の行列式を利用し、この差分をスカラ量に変換する。
画素A〜Iの輝度値をそれぞれa〜iとすると、画素Aの輝度の差分スカラ量の値を式「(−1×b)+(−1×c)+(−1×d)+(−1×e)+(8×a)+(−1×f)+(−1×g)+(−1×h)+(−1×i)」より計算する。すると画素Aの輝度値が周囲の画素B〜Iの輝度値より大きいほど、上式で導かれる画素Aの輝度の差分スカラ量の値は大きくなる。したがって、輪郭では画素間の輝度値の変化が大きいとの仮定から、前記計算した値が所定の閾値以上の画素を輪郭を形成する点とする。そして上記計算をすべての画素で行うことで、撮像空間内にある撮像対象物のおおよその輪郭が判明する。なお、図4の(3)は、上式の値が0以下の場合は対応する画素の輝度値を0に、255以上の場合は同様に255にし表示したデジタル画像である。もちろん、撮像素子で取得された輝度信号を分解して得られた高周波成分や低周波成分を利用してエッジの抽出が行われても良い。この場合、エッジ抽出で利用した輝度信号の高周波成分を、実際の撮像の際の、山登り制御方式による合焦動作の処理に利用できる。
また、このエッジの抽出処理によって、前述の通り被写体以外の撮像対象物の輪郭も抽出される。そこで撮像対象物の中から被写体を特定せねばならないが、そのための方法として以下のような方法が挙げられる。例えば撮像者が被写体に合焦させるため所定領域と被写体を重ねる、すなわちファインダー用ディスプレイ上で所定領域を示す検出ポイントと被写体は必ず重なっていると考え、その輪郭内に所定領域を含むものを被写体とする方法である。あるいは、被写体は撮像装置寄りにある場合が多いと想定し、撮像装置寄りにあるほうが輝度値は高くなるという前提から、エッジ抽出の際に利用した輝度値が所定の閾値以上であるものを被写体とする方法であっても良い。
また、特定のその他の方法としては、例えば、テンプレートマッチングによって被写体を特定する方法が挙げられる。「テンプレートマッチング」とは、被写体となるものの形状を示すいわゆるテンプレート画像をメモリに保持し、テンプレート画像と抽出された撮像対象物の輪郭を比較することで類似度を探り、最も類似度が高いものを被写体の輪郭と特定する方法である。なお、類似度の比較には正規化相関関数などを利用すると良い。また、予め「人」、「木」、「山」など各種マッチング用のテンプレートをメモリに保持し、撮像者が「人合焦モード」、「木合焦モード」、「山合焦モード」など選択することで自動的に選択対象とのマッチングが行われ、撮像者の希望する被写体の特定が行われても良い。このように撮像素子上の被写体が特定され、その輪郭を形成する画素(画素のアドレス情報)も特定される。したがって、図5に示すように被写体β(の輪郭によって形成される領域)内に所定領域αがあるか否か判定できる。もちろん、上記被写体の特定で所定領域αを含む領域を形成する輪郭を被写体とする場合、この判定処理は必要ない。
次に被写体が第一計測時間内ほぼ移動しなかったかの判定を行う。すなわち第一計測時間の間、被写体が所定領域を含んだか、逆にいえば所定領域内に被写体がとどまったか判断する。具体的には、上記エッジ抽出や被写体特定処理完了時点で時間計測部での時間の計測がスタートする。そして100ミリ秒後に上記と同様の処理にて再度撮像対象物の輪郭が抽出される。ここでやはり被写体を特定する必要があるので、例えば最初の輪郭抽出処理の段階で被写体と特定した輪郭内部の面積(画素数)を算出、保持しておく。そして、再度の輪郭抽出処理で抽出された撮像対象物すべての輪郭の中で同じ程度の面積を有する輪郭を前記被写体βの輪郭であると特定する。そしてその輪郭が、所定領域αを含んでいるか否か画素のアドレス情報を元に判定する。以上のような処理により、判断部においてターゲット信号取得部が信号を取得する所定領域内に、被写体が第一計測時間内とどまったか判断することができる。もちろん、上記は判断方法の一例であり、その実施の態様は上記説明に何ら限定されない。
「合焦動作部」(0205)は、判断部(0204)での判断結果が所定の時間内とどまったとの判断結果である場合に前記被写体に対して合焦動作をする機能を有する。具体的には、例えば合焦レンズとその合焦レンズを駆動するモーターなどの駆動部、駆動を制御する制御部とからなり、前記山登り合焦方式や三角測点合焦方式など様々な合焦方式を利用して被写体に合焦するための合焦レンズの最適な位置を計測し、合焦レンズを駆動する。なお、山登り制御方式を利用する場合は、前記判断部での輪郭抽出の際に取得した画素の輝度値を保持しておくと、その合焦レンズ位置における輝度値の取得を再度行う必要がなくなるので便利である。
(実施例1の処理の流れ) 図6に示すのは、本実施例の処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示す処理の流れは、撮像する画像の所定領域に対し、撮像対象たる被写体が所定時間を超えて当該所定領域に留まると、前記被写体に対し合焦動作を行う撮像方法、コンピュータに前記撮像方法を実行させるためのプログラム、またはそのプログラムが記録された読み取り可能な記録媒体として実施されうる(これは、本明細書のその他の処理の流れについても同様である)。
この図にあるように、まず、撮像素子の所定領域の信号を取得する(ステップS0601)。つづいて、時間を計測する(ステップS0602)。次に、前記ステップS0601で信号を取得した所定領域内に、被写体が、前記ステップS0602で計測する第一計測時間内とどまったか判断する(ステップS0603)。最後に、前記ステップS0603での判断結果が、所定の時間内とどまったとの判断結果である場合に、前記被写体に対して合焦動作をする(ステップS0604)。
(実施例1の効果の簡単な説明)
以上のように本実施例の撮像装置によって半押しなどの煩わしい操作を行うことなく、所定領域内に被写体が所定時間とどまっているか否かに応じて自動的に合焦動作を行う。つまり被写体が移動していないかを自動的に判定し合焦動作を行うことができる。また、合焦動作の前に撮像を望む被写体を特定しているので、次のような効果もある。例えば、山登り合焦方式などでは被写体の他にさらに強い輝度差を持つ檻などの物体があるとその檻に合焦してしまうことがある。しかし、予め所定領域などで合焦されるべき被写体は特定されるので、撮像空間内に檻等がある場合でも希望する被写体に合焦させることが出来る。
以上のように本実施例の撮像装置によって半押しなどの煩わしい操作を行うことなく、所定領域内に被写体が所定時間とどまっているか否かに応じて自動的に合焦動作を行う。つまり被写体が移動していないかを自動的に判定し合焦動作を行うことができる。また、合焦動作の前に撮像を望む被写体を特定しているので、次のような効果もある。例えば、山登り合焦方式などでは被写体の他にさらに強い輝度差を持つ檻などの物体があるとその檻に合焦してしまうことがある。しかし、予め所定領域などで合焦されるべき被写体は特定されるので、撮像空間内に檻等がある場合でも希望する被写体に合焦させることが出来る。
(実施例1のその他の例) もちろん本実施例の撮像装置は、判断部での判断結果が所定の時間内とどまらなかったとの判断結果である場合に、合焦動作部が前記被写体に対して合焦動作を行わない構成であっても良い。その場合、再度輪郭抽出処理や被写体の特定処理を行って別の被写体を探しても良いし、あるいは撮像自体を諦め電源をオフにする処理を行ってもよい。
≪実施例2≫ (実施例2の概念) 本実施例の撮像装置は、合焦動作が行われた実施例1を基本として、合焦された被写体を撮像するための信号を生成する。具体的には、例えば、本発明の撮像装置や合焦機構とは別の撮像機構自体がアナログカメラであれば撮像用フィルムの前にあるシャッターを一瞬開くための信号を生成し、撮像機構がデジタルカメラであれば撮像素子で取得した輝度信号や色信号をメモリなどに記憶するための信号を生成する撮像装置である。
(実施例2の構成) 図7に示すのは、本実施例の撮像装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「撮像装置」(0700)は、実施例1を基本として「撮像素子」(0701)と、「ターゲット信号取得部」(0702)と、「時間計測部」(0703)と、「判断部」(0704)と、「合焦動作部」(0705)と、を有する。そしてこの撮像装置は特徴点として、さらに「撮像命令生成部」(0706)を有する。なお、「撮像素子」と、「ターゲット信号取得部」と、「時間計測部」と、「判断部」と、「合焦動作部」と、は実施例1での説明と同様であるとして、その説明は省略する。
「撮像命令生成部」(0706)は、撮像命令を生成する機能を有する。「撮像命令」とは、合焦動作部(0705)での合焦動作により合焦された前記被写体を撮像する命令をいい、具体的には前述の通り撮像用フィルムの前にあるシャッターを一瞬開くための信号や撮像素子で取得した輝度信号や色信号をメモリなどに記憶するための信号などが挙げられる。この撮像命令生成部で生成された撮像命令が、撮像装置の各機構を制御する制御チップに送られることで、例えばシャッターが一瞬開いたり、メモリへの情報の書き込みが行われたりする。また、この撮像命令生成部での撮像命令生成のタイミングは、合焦動作が完了した際に自動的に行われても良いし、あるいは合焦動作完了の通知を受けた撮像者が、撮像ボタンを押すことにより行われても良い。
(実施例2の処理の流れ) 図8に示すのは、本実施例の処理の流れの一例を表すフローチャートである。まず、撮像素子の所定領域の信号を取得する(ステップS0801)。つづいて、時間を計測する(ステップS0802)。次に、前記ステップS0801で信号を取得した所定領域内に、被写体が、前記ステップS0802で計測する第一計測時間内とどまったか判断する(ステップS0803)。さらに、前記ステップS0803での判断結果が、所定の時間内とどまったとの判断結果である場合に、前記被写体に対して合焦動作をする(ステップS0804)。最後に、前記ステップS0804での合焦動作により合焦された前記被写体を撮像する撮像命令を生成する(ステップS0805)。
(実施例2の効果の簡単な説明) 以上のように、本実施例の撮像装置によって、合焦した被写体を自由に、または自動的に撮像することが可能になる。また、後述するように、この撮像命令の生成の有無を判断することで自動的に低消費電力モードに移行させることができる。
≪実施例3≫ (実施例3の概念) 本実施例の撮像装置は、合焦動作が行われた実施例2を基本として、時間計測部である内蔵タイマーなどで例えば合焦動作完了からの経過時間を測定する。そして一定時間が経過しても撮像ボタンが押されない、すなわち撮像が実行されない場合などに無駄な電力消費を抑えるため低消費電力モードに移行する機能を備えた撮像装置である。
(実施例3の構成) 図9に示すのは、本実施例の撮像装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「撮像装置」(0900)は、実施例2を基本として「撮像素子」(0901)と、「ターゲット信号取得部」(0902)と、「時間計測部」(0903)と、「判断部」(0904)と、「合焦動作部」(0905)と、「撮像命令生成部」(0906)と、を有する。そしてこの撮像装置は特徴点として、さらに時間計測部が「合焦経過時間計測手段」(0907)を有し、撮像装置が「撮像命令有無判断部」(0908)と、「低消費電力モード切替部」(0909)と、を有する。なお、「撮像素子」と、「ターゲット信号取得部」と、「時間計測部」と、「判断部」と、「合焦動作部」と、「撮像命令生成部」は実施例1および2での説明と同様であるとして、その説明は省略する。
「合焦経過時間計測手段」(0907)は、合焦動作部での合焦動作から所定の時間を経過したか判断する機能を有する。具体的には、時間計測部である内蔵タイマーを、例えば合焦動作部での合焦動作完了を知らせる信号を受信したときにスタートさせることで合焦動作からの経過時間を計測する。
「撮像命令有無判断部」(0908)は、合焦経過時間計測手段(0907)の判断結果に基づいて所定の時間経過したときまでに、前記撮像命令の生成があるか判断する機能を有する。具体的には、演算チップなどで合焦経過時間計測手段にて計測された合焦動作からの経過時間を取得し、メモリなどに予め蓄積されている30秒などの所定の時間と常時比較しながら経過時間が例えば30秒を超えるか監視する。その監視の最中に演算チップなどが撮像命令生成部で生成された撮像命令を取得するか否かによって上記判断を行うと良い。
「低消費電力モード切替部」(0909)は、撮像装置の消費電力を低消費電力モードに切替可能な機能を有する。「低消費電力モード」とは、必要がない、あるいは優先順位の低い機能をオフまたは機能を低下させることで装置全体の消費電力を通常使用時に比べ抑える使用形態をいう。例えば、撮像そのものには関係ないファインダー用ディスプレイの機能をオフにしたり機能を制限しバックライトを暗くしたりする。そしてこの低消費電力モード切替部は、撮像命令有無判断部(0908)での判断結果が所定の時間経過したときまでに撮像命令の生成がないとの判断結果である場合に低消費電力モードへの切替をおこなう。このように合焦動作が行われても、撮像者が撮像ボタンを押下しない、あるいは装置の不具合で撮像命令が生成されないなどの理由で所定の時間撮像命令の反応がないと、本実施例の撮像装置は低消費電力モードに移行して電力の消費を抑えることが出来る。
(実施例3の処理の流れ) 図10に示すのは、本実施例の処理の流れの一例を表すフローチャートである。まず、撮像素子の所定領域の信号を取得する(ステップS1001)。つづいて、時間を計測する(ステップS1002)。次に、前記ステップS1001で信号を取得した所定領域内に、被写体が、前記ステップS1002で計測する第一計測時間内とどまったか判断する(ステップS1003)。さらに、前記ステップS1003での判断結果が、所定の時間内とどまったとの判断結果である場合に、前記被写体に対して合焦動作をする(ステップS1004)。つづいて、時間を計測する(ステップS1005)。さらに、前記ステップS1005で計測する所定の時間経過したときまでに撮像命令の生成があるか(ステップS1006)判断し、所定の時間経過したときまでに撮像命令の生成があったとの判断の場合は、前記ステップS1004での合焦動作により合焦された前記被写体を撮像する(ステップS0807)。一方、所定の時間経過したときまでに撮像命令の生成がなかったとの判断の場合は、低消費電力モードへの切替を行う。
(実施例3効果の簡単な説明) 以上のように、本実施例の撮像装置によって、たとえ合焦動作を行ったとしても撮像命令が無ければ低消費電力モードに移行することで無駄な電力消費を抑えることが可能になる。これによりカメラの使用時間を伸ばすことが出来る。
(実施例3のその他の例) なお本実施例の撮像装置のその他の例として、低消費電力モードへの切替に際して合焦状態を保持したまま低消費電力モードへ切替が行われる例が挙げられる。具体的には、合焦状態を保持するための情報、例えば合焦レンズの位置などの情報を不揮発性メモリに保持したり、低消費電力モードでも前記情報の保持のためメモリへの通電は維持したりすることで合焦状態の保持を行う。あるいは、メモリ内の前記情報は消去しても合焦レンズの駆動部を作動させたままにしておき合焦レンズの位置そのものを保持することで合焦状態の保持が行われても良い。撮像装置がこのような処理を行う構成をとることで、撮像装置に対する何らかの操作が行われて低消費電力モードから通常モードへと復帰した際に、被写体が移動していなければすぐに被写体に合焦することが出来る。
また本実施例の撮像装置の別のその他の例として、逆に低消費電力モードへの切替に際して合焦状態を解除した状態で低消費電力モードへ切替が行われる例であっても良い。このような処理を行う構成をとることで、メモリへの通電維持や合焦レンズそのものの位置の保持を行う必要が無いので、さらに電力消費を抑えることが出来る。なお、この低消費電力モードにおける合焦状態の保持の有無は、例えば、ファインダー用ディスプレイなどの表示部に「合焦状態を保持しますか?」といった文字情報やアイコンなどが表示され、撮像者が選択することで選択実行されても良い。
≪実施例4≫ (実施例4の概念) 本実施例の撮像装置は、合焦動作が行われた実施例2,3のいずれかを基本として合焦動作が行われたことを、例えばディスプレイ上に「合焦動作が完了しました」などのテキストを表示することで撮像装置の操作者(撮像者)に対して報知する機能を有する。
(実施例4の構成) 図11に示すのは、本実施例の撮像装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「撮像装置」(1100)は、例えば実施例2を基本として、「撮像素子」(1101)と、「ターゲット信号取得部」(1102)と、「時間計測部」(1103)と、「判断部」(1104)と、「合焦動作部」(1105)と、撮像命令生成部(図示省略)を有する。そしてこの撮像装置は特徴点として、さらに「合焦動作報知部」(1106)を有する。なお、「撮像素子」と、「ターゲット信号取得部」と、「時間計測部」と、「判断部」と、「合焦動作部」と、「撮像命令生成部」は実施例1や2での説明と同様であるとして、その説明は省略する。また、この撮像装置は、実施例3を基本として「低消費電力モード切替部」などを有していても良い。
「合焦動作報知部」(1106)は、合焦動作部による合焦動作が行われた際に、合焦動作が行われた旨を自身の操作者に対して報知するための機能を有する。具体的には、上記概念例のように「合焦動作が完了しました」などの予めメモリなどに保持されたテキスト情報をディスプレイに表示させる処理を行うことで上記機能を実現する。あるいは、ビープ音や効果音、音声などを音声出力部から出力させる処理を行っても良いし、ライトの明滅やアイコンを表示する処理を行うことで合焦動作が行われたことを撮像装置の操作者(撮像者)に対して報知しても良い。このようにして撮像者は被写体に合焦したことをすぐに知ることが出来る。
(実施例4の処理の流れ) 図12に示すのは、本実施例の処理の流れの一例を表すフローチャートである。まず、撮像素子の所定領域の信号を取得する(ステップS1201)。つづいて、時間を計測する(ステップS1202)。次に、前記ステップS1201で信号を取得した所定領域内に、被写体が、前記ステップS1202で計測する第一計測時間内とどまったか判断する(ステップS1203)。さらに、前記ステップS1203での判断結果が、所定の時間内とどまったとの判断結果である場合に、前記被写体に対して合焦動作をする(ステップS1204)。最後に、前記ステップS1204での合焦動作が行われた際に、合焦動作が行われた旨を自身の操作者に対して報知する(ステップS1205)。
(実施例4の効果の簡単な説明) 以上のように、本実施例の撮像装置によって、撮像者は被写体に合焦したことをすぐに知ることが出来る。したがって、合焦したことに気づかずに撮像前に被写体が移動してしまったり、低消費電力モードに移行してしまったりする事態を抑えることが出来る。
≪実施例5≫ (実施例5の概念) 本実施例の撮像装置は、合焦動作が行われ撮像命令が生成された実施例2,3,4のいずれかを基本として、撮像命令に基づいて合焦された被写体を対象に実際に撮像動作を行う。そしてその撮像動作が完了した場合に、被写体に対する合焦状態を解除する機能を有する。
≪実施例5≫ (実施例5の概念) 本実施例の撮像装置は、合焦動作が行われ撮像命令が生成された実施例2,3,4のいずれかを基本として、撮像命令に基づいて合焦された被写体を対象に実際に撮像動作を行う。そしてその撮像動作が完了した場合に、被写体に対する合焦状態を解除する機能を有する。
(実施例5の構成) 図13に示すのは、本実施例の撮像装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「撮像装置」(1300)は、実施例2を基本として「撮像素子」(1301)と、「ターゲット信号取得部」(1302)と、「時間計測部」(1303)と、「判断部」(1304)と、「合焦動作部」(1305)と、「撮像命令生成部」(1306)と、を有する。そしてこの撮像装置は特徴点として、さらに「撮像部」(1307)と、「撮像動作完了判断部」(1308)と、を有する。なお、「撮像素子」と、「ターゲット信号取得部」と、「時間計測部」と、「判断部」と、「撮像命令生成部」は実施例1および2での説明と同様であるとして、その説明は省略する。また、この撮像装置は、実施例3や4を基本として「低消費電力モード切替部」などを有していても良い。
「撮像部」(1307)は、撮像命令生成部(1306)の撮像命令に基づいて撮像動作をおこなう機能を有する。具体的には、合焦レンズや絞り、CCDなどの撮像素子、メモリなどからなり、実際に撮像を行う撮像機構全体が挙げられる。あるいはアナログカメラであれば、シャッターや、撮像素子の替わりの銀塩フィルムであっても良い。この撮像部は、撮像命令生成部で生成された、「CCDなどの撮像素子で検出した映像信号を取得、及びメモリに保持する」や「シャッターを一瞬開く」ことを示す撮像命令に基づいて被写体の撮像を行う。
「撮像動作完了判断部」(1308)は、撮像部(1307)による撮像動作が完了したか判断する機能を有する。具体的には、例えば、上記撮像素子での映像信号の取得及びメモリへの保持処理や、シャッターの開閉処理を行うことを示す撮像命令が生成されたことを示す信号を演算チップが取得することで、撮像動作完了の判断を行う。
そして本実施例の撮像装置は、「合焦動作部」(1305)において、撮像動作完了判断部(1308)での判断結果が撮像動作が完了したとの判断結果である場合に、合焦状態を解除する。このように撮像動作の完了をもって合焦動作を解除することで合焦状態を維持するための不要な電力を削減することが出来る。また、別の被写体を見つけたときに前回の合焦状態を解除する必要が無いので、すぐに次の被写体に対して合焦及び撮像動作を行うことができる。
(実施例5の処理の流れ) 図14に示すのは、本実施例の処理の流れの一例を表すフローチャートである。まず、撮像素子の所定領域の信号を取得する(ステップS1401)。つづいて、時間を計測する(ステップS1402)。次に、前記ステップS1401で信号を取得した所定領域内に、被写体が、前記ステップS1402で計測する第一計測時間内とどまったか判断する(ステップS1403)。さらに、前記ステップS1403での判断結果が、所定の時間内とどまったとの判断結果である場合に、前記被写体に対して合焦動作をする(ステップS1404)。つづいて、前記ステップS1404での合焦動作により合焦された前記被写体を撮像する撮像命令を生成する(ステップS1405)。さらに、前記ステップS1405で生成された撮像命令に基づいて撮像動作を行う(ステップS1406)。つづいて、前記ステップS1406での撮像動作が完了したか判断する(ステップS1407)。最後に、前記ステップS1407での判断結果が、撮像動作が完了したとの判断結果である場合に合焦状態を解除する(ステップS1408)。
(実施例5の効果の簡単な説明) 以上のように、本実施例の撮像装置によって、合焦状態を維持するための不要な電力を削減することが出来る。また、別の被写体を見つけたときに前回の合焦状態を解除する必要が無いので、すぐに次の被写体に対して合焦及び撮像動作を行うことができる。
≪実施例6≫ (実施例6の概念) 本実施例の撮像装置は、合焦動作が行われた実施例2,3,4,5のいずれかを基本として、その合焦状態が解除された場合に、ディスプレイ上に「合焦状態が解除されました」と表示するなどして合焦状態の解除を撮像者に報知する機能を備えている。
(実施例6の構成) 図15に示すのは、本実施例の撮像装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「撮像装置」(1500)は、実施例5を基本として「撮像素子」(1501)と、「ターゲット信号取得部」(1502)と、「時間計測部」(1503)と、「判断部」(1504)と、「合焦動作部」(1505)と、「撮像命令生成部」(1506)と、「撮像部」(1507)と、「撮像動作完了判断部」(1508)と、を有する。そしてこの撮像装置は特徴点として、さらに「合焦解除報知部」(1509)を有する。なお、「撮像素子」と、「ターゲット信号取得部」と、「時間計測部」と、「判断部」と、「撮像命令生成部」と、「撮像部」と、「撮像動作完了判断部」は実施例5での説明と同様であるとして、その説明は省略する。
「合焦解除報知部」(1509)は、合焦動作部(1505)での合焦状態の解除が行われた際に、合焦動作の解除が行われた旨を自身の操作者に対して報知する機能を有する。具体的には、上記概念例のように「合焦状態が解除されました」などのテキスト情報や、合焦解除アイコンをディスプレイに表示させる処理を行うことで上記機能を実現する。あるいは、ビープ音や効果音、音声などを音声出力部から出力させる処理やライトを明滅させる処理を行うことで合焦動作が行われたことを撮像装置の操作者に対して報知しても良い。これにより、撮像装置の操作者は合焦状態が解除されたことを知ることができ、したがって、すぐに次の被写体を探すことができる。なお、本実施例では実施例5を基本として、撮像動作が完了し合焦状態が解除されたことを報知しているが、もちろん、実施例1を基本として、例えば装置に何らかの不具合が発生し合焦状態が解除されたことを報知しても良い。それにより、撮像者は合焦状態の解除に気づかずにそのまま撮像してしまうミスを防ぐことができる。
また、音声やL.E.Dの明滅などレンズ側へ合焦状態の解除を報知する手段を備えることで、被写体の人物に対しても合焦解除の報知が可能になる。本実施例の撮像装置は合焦動作開始のために被写体の移動が最小限(所定領域と重なる範囲内)である必要がある。そのため合焦状態を解除した場合、その旨を被写体にも報知することで、被写体は合焦のための移動制限の解除を知ることが出来る。
(実施例6の処理の流れ) 図16に示すのは、本実施例の処理の流れの一例を表すフローチャートである。まず、撮像素子の所定領域の信号を取得する(ステップS1601)。つづいて、時間を計測する(ステップS1602)。次に、前記ステップS1601で信号を取得した所定領域内に、被写体が、前記ステップS1602で計測する第一計測時間内とどまったか判断する(ステップS1603)。さらに、前記ステップS1603での判断結果が、所定の時間内とどまったとの判断結果である場合に、前記被写体に対して合焦動作をする(ステップS1604)。つづいて、前記ステップS1604での合焦動作により合焦された前記被写体を撮像する撮像命令を生成する(ステップS1605)。さらに、前記ステップS1605で生成された撮像命令に基づいて撮像動作を行う(ステップS1606)。つづいて、前記ステップS1606での撮像動作が完了したか判断する(ステップS1607)。次に、前記ステップS1607での判断結果が、撮像動作が完了したとの判断結果である場合に合焦状態を解除する(ステップS1608)。最後に、合焦状態の解除が行われた旨を自身の操作者に対して報知する。
(実施例6の効果の簡単な説明) 以上のように、本実施例の撮像装置によって、操作者は合焦状態の解除に気づかずにそのまま撮像してしまうミスを防ぐことができる。また、操作者は合焦状態が解除されたことを知ることができ、したがって、すぐに次の被写体を探すことができる。あるいは、音声などで合焦状態の解除を報知することで被写体の人物に対しても合焦解除の報知が可能になる。それにより被写体は合焦のための移動制限の解除を知ることが出来る。
≪実施例7≫ (実施例7の概念) 本実施例の撮像装置は、実施例1などを基本として、被写体が前後に移動している場合を考慮して合焦動作を開始するか否か判断する撮像装置である。以下にその概念を図17を用いて説明する。図17に示すのは、被写体が撮像装置に対して前後に移動している場合に、撮像素子で取得される映像信号の一例を模式的に表す図である。この図にあるように、撮像装置に対して被写体が前後に移動すると撮像素子で取得される映像信号による被写体像の大きさも変化する。このように被写体像が大小に変化する場合でも、検出ポイントα(所定領域)は前後への移動前移動後ともに被写体像に含まれているので上記実施例1などの撮像装置では合焦動作が開始される。しかし、被写体が撮像装置に対して前後に移動していると言うことは、当然その撮像に最適な合焦レンズ位置も変わると言うことである。したがって、このままではさらに遠ざかった(あるいは近づいた)被写体に合焦させるために合焦レンズ位置の再測定などの事態を招き無駄な電力消費を抑えることができない。そこで本実施例の撮像装置では、例えば100ミリ秒前と後の被写体像のサイズを比較し、そのサイズがあまり大きく変化していなければ前後への移動をほとんどしていないと判断し合焦動作を開始する機能を備える。
(実施例7の構成) 図18に示すのは、本実施例の撮像装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように本実施例の「撮像装置」(1800)は、実施例1を基本として「撮像素子」(1801)と、「ターゲット信号取得部」(1802)と、「時間計測部」(1803)と、「判断部」(1804)と、「合焦動作部」(1805)と、を有する。そしてこの撮像装置は特徴点として、さらに「投影サイズ計測部」(1806)と、「変動情報取得部」(1807)と、を有する。また、「判断部」が「変動判断手段」(1808)をさらに有する。なお、「撮像素子」と、「ターゲット信号取得部」と、「時間計測部」と、「判断部」と、「合焦動作部」と、は実施例1での説明と同様であるとして、その説明は省略する。
「投影サイズ計測部」(1806)は、ターゲット信号取得部(1802)が信号を取得する被写体の前記撮像素子に投影された投影サイズを計測する機能を有する。「投影サイズ」とは、被写体によって撮像素子上に生成される像の大きさをいう。なお、この被写体はターゲット信号取得部(1802)が信号を取得する。このように、投影サイズ計測部で投影サイズが計測される被写体はターゲット信号取得部で信号を取得される対象、すなわち例えば撮像対象物すべてのうち検出ポイント(所定領域)などと重なっているものとなる。また、具体的な計測の処理例としては、撮像素子に投影された被写体像は上記の通りエッジ抽出によって輪郭およびその輪郭の画素アドレスが判明しているので、例えばその輪郭内部の画素アドレスを有する画素数を算出することで被写体の投影サイズを計測することができる。
「変動情報取得部」(1807)は、変動情報を取得する機能を有する。「変動情報」とは、投影サイズ計測部(1806)で計測された一の被写体の投影サイズが、第二計測時間の経過により変動する大きさを示す情報をいう。なお、「第二計測時間」とは、時間計測部(1803)が計測する所定の時間である。もちろん第一計測時間と同一であっても異なっていても構わない。
以下、変動情報の取得について説明する。変動情報は被写体の投影サイズが所定時間(第二計測時間)後にどれだけ変動したか、を示す情報であるので、所定時間前と後で投影サイズの比較を行うことで取得される。そこで投影サイズ計測部で計測された所定時間前の被写体のサイズとの比較のために、実施例1の判断部と同様に、所定時間後に撮像素子に投影された撮像対象物すべての像の中から被写体の像を特定する必要がある。実施例1ではその特定に面積(画素数)を利用し所定時間後の被写体を特定したが、本実施例では前述の通り前後への被写体の移動によって所定時間前と後で被写体の大きさが変わる場合を前提としている。そこで本実施例での特定の方法としては、例えば、上記のテンプレートマッチングによる被写体の特定方法が挙げられる。この場合のテンプレート画像は、投影サイズを計測するために最初に取得された、被写体の輪郭が抽出された画像を利用すると良い。そしてこのようにして特定された第二計測時間後の被写体の投影像に関しても、例えば輪郭内にある画素数が計測される。そして両者の数値が比較され、例えば比率などで示された変動情報が取得される。
「変動判断手段」(1808)は、変動情報取得部で取得される変動情報が所定の判断基準を満たすか判断する機能を有する。なお、「所定の判断基準」とは、前後にずれても合焦状態にはほとんど影響がないと思われる被写体の投影サイズの変動を表す基準であって、例えば、合焦状態の被写体の前後のずれによる誤差を(実用上)吸収して合焦状態とする、いわゆる被写界深度に基づいた基準であることが望ましい。また被写界深度はレンズ固有の焦点距離と被写体までの距離によって変化するが、焦点距離はレンズに固有であり被写体までの距離も上記変動情報に含まれる。そこでレンズの焦点距離に合わせ予め対応テーブルなどを保持しておき、被写体までの距離に対応した被写界深度ならびにその被写界深度に応じた所定の判断基準を取得する構成をとると良い。
そして、本実施例の撮像装置の判断部(1804)は、前記変動判断手段での判断結果が所定の判断基準を満たすとの判断結果を、前記所定の時間内とどまったとの判断結果として処理する。
(実施例7の処理の流れ) 図19に示すのは、本実施例の処理の流れの一例を表すフローチャートである。この図にあるように、まず、撮像素子の所定領域の信号を取得する(ステップS1901)。つづいて、時間を計測する(ステップS1902)。次に、前記ステップS1901が信号を取得する被写体の撮像素子上に投影された投影サイズを計測する(ステップS1903)。さらに、前記ステップ1903で計測された一の被写体の投影サイズが、前記ステップS1902が計測する第二計測時間の経過により変動する大きさを示す変動情報を取得する(ステップS1904)。つづいて、前記ステップS1904で取得される変動情報が所定の判断基準を満たすか判断する(ステップS1905)。さらに、前記ステップS1905での判断結果が所定の判断基準を満たすとの判断結果である場合、前記所定の時間内とどまったとの判断結果と処理する(ステップS1906)。最後に前記被写体に対して合焦動作をする(ステップS1907)。
(実施例7の効果の簡単な説明) 以上のように、本実施例の撮像装置によって被写体が前後に移動する場合でも、被写体が必要以上に移動していないかを判断した上で、自動的に合焦動作を行うことができる。
(実施例7のその他の例) もちろん本実施例の撮像装置は、変動判断手段での判断結果が所定の判断基準を満たさないとの判断結果である場合を、判断部での所定の時間内とどまらなかったとの判断結果とし、合焦動作部が前記被写体に対して合焦動作を行わない構成であっても良い。また、このように変動判断手段での判断結果が所定の判断基準を満たさないとの判断結果である場合に、再度投影サイズ計測部において投影サイズの計測を行う撮像装置であっても良い。このように、再度投影サイズを計測することで、例えば被写体が遠ざかる、あるいは近づくといった一定方向の移動ではなく、前後にゆれているなどの場合に上手く合焦動作を開始することができる。
≪実施例8≫ (実施例8の概念) 本実施例の撮像装置は、実施例7を基本として、被写体の移動前後の計測サイズの比率などから、被写体の移動速度を算出する機能を備えている。
(実施例8の構成) 図20に示すのは、本実施例の撮像装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように本実施例の「撮像装置」(2000)は、実施例7を基本として「撮像素子」(2001)と、「ターゲット信号取得部」(2002)と、「時間計測部」(2003)と、「判断部」(2004)と、「合焦動作部」(2005)と、「投影サイズ計測部」(2006)と、「変動情報取得部」(2007)と、「変動判断手段」(2008)を有する。そしてこの撮像装置は特徴点として、さらに、「移動速度情報算出部」(2009)を有する。なお、「撮像素子」と、「ターゲット信号取得部」と、「時間計測部」と、「判断部」と、「合焦動作部」と、「投影サイズ計測部」と、「変動情報取得部」と、「変動判断手段」は実施例7などでの説明と同様であるとして、その説明は省略する。
「移動速度情報算出部」(2009)は、変動情報取得部(2007)の取得した変動情報に基づいて前記被写体の移動速度情報を算出する機能を有する。以下、変動情報に基づく被写体の移動速度の算出例について説明する。図21の(1)に示すのは、予め撮像装置内蔵のメモリなどに保持されている「画素差−距離対応テーブル」の一例である。このように、撮像装置のレンズ特性などに応じて、移動前と移動後の被写体の投影像の画素数の差と、その際の推定移動距離とが関連付けられた対応テーブルが予め保持されている。なお、この画素差と移動距離との対応は、レンズ特性であるレンズの焦点距離に基づいておおむね一意に関連付けることができる。本実施例の撮像装置は、この対応テーブルを参照し、変動情報である画素数の差の値から被写体の推定移動距離の値を取得する。それを計測時間で除することで移動速度を算出することができる。
(実施例8の処理の流れ) 図22に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。この図にあるように、まず、撮像素子の所定領域の信号を取得する(ステップS2201)。つづいて、時間を計測する(ステップS2202)。次に、前記ステップS2201が信号を取得する被写体の撮像素子上に投影された投影サイズを計測する(ステップS2203)。さらに、前記ステップ2203で計測された一の被写体の投影サイズが、前記ステップS2202が計測する第二計測時間の経過により変動する大きさを示す変動情報を取得する(ステップS2204)。つづいて、前記ステップS2204で取得した変動情報に基づいて前記被写体の移動速度情報を算出する(ステップS2205)。また、前記ステップS2204で取得される変動情報が所定の判断基準を満たすか判断する(ステップS2206)。さらに、前記ステップS2206での判断結果が所定の判断基準を満たすとの判断結果である場合、前記所定の時間内とどまったとの判断結果と処理する(ステップS2207)。最後に前記被写体に対して合焦動作をする(ステップS2208)。
(実施例8の効果の簡単な説明) 以上のように、本実施例の撮像装置によって、被写体の移動速度を推定することができる。したがって、例えば移動速度に応じて、シャッタースピードを自動的に加減するようにしても良い。また、後述するように所定時間後の被写体の移動(到達)位置を推定することもでき、その推定移動位置に合わせた合焦動作などを行うこともできる。
≪実施例9≫ (実施例9の概念) 本実施例の撮像装置は、実施例8を基本として上記のように算出した移動速度から、例えば被写体の移動(到達)位置を予測しその予測に応じて合焦動作を行う機能を備える。
(実施例9の構成) 図23に示すのは、本実施例の撮像装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように本実施例の「撮像装置」(2300)は、実施例8を基本として「撮像素子」(2301)と、「ターゲット信号取得部」(2302)と、「時間計測部」(2303)と、「判断部」(2304)と、「合焦動作部」(2305)と、「投影サイズ計測部」(2306)と、「変動情報取得部」(2307)と、「変動判断手段」(2308)と、「移動速度情報算出部」(2309)と、を有する。そしてこの撮像装置は特徴点として、さらに、合焦動作部が「移動速度依存合焦動作手段」(2310)を有する。なお、「撮像素子」と、「ターゲット信号取得部」と、「時間計測部」と、「判断部」と、「合焦動作部」と、「投影サイズ計測部」と、「変動情報取得部」と、「変動判断手段」と、「移動速度情報算出部」は実施例8での説明と同様であるとして、その説明は省略する。
「移動速度依存合焦動作手段」(2310)は、移動速度情報算出部(2309)が算出した移動速度情報に基づいて合焦動作をする機能を有する。このように本実施例の撮像装置では、例えば移動速度情報である被写体の移動速度から、所定時間後の移動(到達)位置を予測し、その予測位置で被写体に合焦するような合焦動作を行う。以下、図24を用いて、合焦動作を行うための移動(到達)位置の予測方法の一例を説明する。この図にあるように、所定時間ごとに投影サイズを計測し上記実施例8で説明したように移動距離を算出する。そして、横軸に時間t、縦軸に位置(移動距離)pをとりプロットしていくと、関数p=f(t)を取得することができる。そこで、この関数p=f(t)、あるいは、この関数の近似をとる一次関数や二次関数などの低次の関数p=f'(t)を利用し、(N+α)秒後の被写体の位置p(N+α)を推定する。もちろん、このように複数の点をプロットし高次の関数を取得しなくても、一の第二計測時間内の移動速度を傾きとする一次の関数を利用することで移動位置予測の処理負荷を軽減しても良い。このように将来的な被写体の位置、すなわち将来的な撮像装置から被写体までの距離が推定できれば、合焦レンズに固有の定数である焦点距離の値とあわせて合焦状態となる合焦レンズ位置を決定することもできる。
なお、前記処理例では被写体が同一方向に向かって移動している場合の処理例について述べた。それ以外にも、もちろん、例えば被写体が一定間隔で前後に移動しているなどの場合、その前後への移動の周期Tを取得して、その周期Tから(N+α)秒後の被写体の位置を示す情報を取得しても良い。
(実施例9の処理の流れ) 図25に示すのは、本実施例の処理の流れの一例を表すフローチャートである。この図にあるように、まず、撮像素子の所定領域の信号を取得する(ステップS2501)。つづいて、時間を計測する(ステップS2502)。次に、前記ステップS2501が信号を取得する被写体の撮像素子上に投影された投影サイズを計測する(ステップS2503)。さらに、前記ステップ2503で計測された一の被写体の投影サイズが、前記ステップS2502が計測する第二計測時間の経過により変動する大きさを示す変動情報を取得する(ステップS2504)。つづいて、前記ステップS2504で取得した変動情報に基づいて前記被写体の移動速度情報を算出する(ステップS2505)。また、前記ステップS2504で取得される変動情報が所定の判断基準を満たすか判断する(ステップS2506)。さらに、前記ステップS2506での判断結果が所定の判断基準を満たすとの判断結果である場合、前記所定の時間内とどまったとの判断結果と処理する(ステップS2507)。最後に、被写体に対して前記ステップS2505が算出した移動速度情報に基づいて合焦動作をする(ステップS2508)。
(実施例9の効果の簡単な説明) 以上のように、本実施例の撮像装置によってn秒後の撮像装置から被写体までの距離が推定できれば、合焦レンズに固有の定数である焦点距離の値とあわせてn秒後に合焦状態となる合焦レンズ位置を決定することもできる。また、そのn秒後に自動的に撮像命令が生成され撮像が行われる構成をとれば、前後に移動している被写体に自動で合焦し撮像することができる。
≪実施例10≫ (実施例10の概念) 本実施例の撮像装置は、実施例7を基本として投影サイズ計測部で計測した被写体の投影サイズ計測結果をメモリなどに保持する機能を備える。このように、メモリ等に計測結果を保持することにより、例えば一度合焦動作を行った後、所定時間経過しても撮像命令の生成がなく再度投影サイズの計測を行う場合に、メモリなどに保持している前回の投影サイズ計測結果と比較することができる。
(実施例10の構成) 図26に示すのは、本実施例の撮像装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように本実施例の「撮像装置」(2600)は、実施例7を基本として「撮像素子」(2601)と、「ターゲット信号取得部」(2602)と、「時間計測部」(2603)と、「判断部」(2604)と、「合焦動作部」(2605)と、「投影サイズ計測部」(2606)と、「変動情報取得部」(2607)と、「変動判断手段」(2608)を有する。そしてこの撮像装置は特徴点として、さらに、「投影サイズ計測結果保持部」(2609)を有する。なお、「撮像素子」と、「ターゲット信号取得部」と、「時間計測部」と、「判断部」と、「合焦動作部」と、「投影サイズ計測部」と、「変動情報取得部」と、「変動判断手段」は実施例7での説明と同様であるとして、その説明は省略する。
「投影サイズ計測結果保持部」(2609)は、投影サイズ計測部での投影サイズ計測結果を保持する機能を有する。具体的にはデジタルカメラに内蔵、あるいは外部に挿入された不揮発性メモリなどが挙げられる。
(実施例10の効果の簡単な説明) 以上のように、本実施例の撮像装置によって、合焦動作後に再度投影サイズの計測を行う場合などに、メモリなどに保持している前回の投影サイズ計測結果と比較することができる。また、ここで保持される投影サイズ計測結果が合焦状態における投影サイズならば、それによって後述するように非合焦像を合焦状態の画像に近づけるための補正用パラメータを取得することもできる。
≪実施例11≫ (実施例11の概念) 本実施例の撮像装置は、上記すべての実施例を基本として、被写体の非合焦状態の画像をメモリなどに保持する機能を備える。このように、メモリ等に被写体の非合焦像を保持することにより、その高周波成分量を取得し例えば山登り合焦制御方式に利用することができる。あるいは、非合焦像と合焦状態時に取得された投影サイズ計測結果とを比較することで、予め設定された補正値などで非合焦像の補正を行い合焦像に近い像を生成しても良い。
(実施例11の構成) 図27に示すのは、本実施例の撮像装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「撮像装置」(2700)は、例えば実施例1を基本として「撮像素子」(2701)と、「ターゲット信号取得部」(2702)と、「時間計測部」(2703)と、「判断部」(2704)と、「合焦動作部」(2705)と、を有する。そしてこの撮像装置は特徴点として、さらに「非合焦像保持部」(2706)を有する。なお、「撮像素子」と、「ターゲット信号取得部」と、「時間計測部」と、「判断部」と、「合焦動作部」と、は実施例1での説明と同様であるとして、その説明は省略する。
「非合焦像保持部」(2706)は、ターゲット信号取得部(2702)が信号を取得する被写体の非合焦像を保持する機能を有する。具体的にはデジタルカメラに内蔵、あるいは外部に挿入された不揮発性メモリなどが挙げられる。このように、ある合焦レンズ位置における非合焦像を保持することで、例えば山登り合焦制御方式に利用することができる。前述の通り山登り合焦制御方式では最適な合焦レンズの位置を探索するために、各合焦レンズ位置における高周波成分量を取得する必要がある。そこでこの非合焦像を利用して該合焦レンズ位置での高周波成分量取得を行う。つまり該合焦レンズ位置での映像信号取得処理を省略することができるので、合焦速度を向上させることができる。
あるいは、実施例10を基本とし合焦状態の投影サイズ計測結果を利用し、保持された非合焦像と合焦状態の投影サイズ計測結果とを比較して、以下のような非合焦像の補正処理を行っても良い。すなわち、非合焦像の画素数と、投影サイズ計測結果である合焦状態の被写体の画素数との差を算出する。そして、予め撮像装置内蔵のメモリなどに保持されている、図28に示す「補正用パラメータ対応表」を参照し、該当する画素数の差に応じたESフィルタやCU値、CU/Y値など画像を補正するための補正レベルを取得する。なお、ESフィルタとは画像の焦点ボケを補正する機能を有するフィルタである。またCU値やCU/Y値は、YUV色相系などにおいて色差(輝度成分から青色成分または赤色成分を引いた成分)の値や、その値と輝度値(Y)との比率を表す数値である。このボケを補正するESフィルタによる非合焦像の補正や、非合焦像のYUV色相系におけるCU値やCU/Y値などを補正することで、画像の輝度や色を補正することができる。例えば、画素数の差が80ならば合焦状態の距離から被写体は30センチメートル〜1メートル程度離れていると考えられる。したがって、その乖離具合に応じて予め設定された補正用パラメータとしてレベル1の補正レベルが適用される。このレベルに合わせた補正処理が画像の輝度値や色差成分の関して実行されることで非合焦像を合焦状態に近い画像に補正することができる。
(実施例11の効果の簡単な説明) 以上のように本実施例の撮像装置によって、保持している非合焦像から高周波成分量を取得し山登り合焦制御方式に利用することで合焦速度を向上させることができる。あるいは、保持された非合焦像と合焦時の投影サイズ計測結果を比較して、非合焦像を補正し合焦状態に近い画像を得ることができる。
0200 撮像装置
0201 撮像素子
0202 ターゲット信号取得部
0203 時間計測部
0204 判断部
0205 合焦動作部
0201 撮像素子
0202 ターゲット信号取得部
0203 時間計測部
0204 判断部
0205 合焦動作部
Claims (20)
- 撮像素子と、
前記撮像素子の所定領域の信号を取得するターゲット信号取得部と、
時間を計測する時間計測部と、
前記ターゲット信号取得部が信号を取得する所定領域内に、所定の撮像対象たる被写体が、前記時間計測部での所定の計測時間である第一計測時間内とどまったか判断する判断部と、
前記判断部での判断結果が所定の時間内とどまったとの判断結果である場合に前記被写体に対して合焦動作をするための合焦動作部と、
を有する撮像装置。 - 前記合焦動作部は、前記判断部での判断結果が所定の時間内とどまらなかったとの判断結果である場合に前記被写体に対して合焦動作を行わない請求項1に記載の撮像装置。
- 前記合焦動作部での合焦動作により合焦された前記被写体を撮像する命令である撮像命令を生成する撮像命令生成部をさらに有する請求項1に記載の撮像装置。
- 前記時間計測部は、前記合焦動作部での合焦動作から所定の時間を経過したか判断する合焦経過時間計測手段を有するとともに、
前記合焦経過時間計測手段の判断結果に基づいて、所定の時間経過したときまでに前記撮像命令の生成があるか判断する撮像命令有無判断部と、
撮像装置の消費電力を低消費電力モードに切替可能な低消費電力モード切替部と、
を有し、
前記撮像命令有無判断部での判断結果が所定の時間経過したときまでに撮像命令の生成がないとの判断結果である場合には、前記低消費電力モード切替部は低消費電力モードへの切替をおこなう請求項3に記載の撮像装置。 - 前記低消費電力モード切替部による低消費電力モードへの切替に際して、前記合焦動作部は、合焦状態を保持したまま低消費電力モードへ切替が行われる請求項4に記載の撮像装置。
- 前記低消費電力モード切替部による低消費電力モードへの切替に際して、前記合焦動作部は、合焦状態を解除した状態で低消費電力モードへ切替が行われる請求項4に記載の撮像装置。
- 前記合焦動作部による合焦動作が行われた際に、合焦動作が行われた旨を自身の操作者に対して報知するための合焦動作報知部をさらに有する請求項3から6のいずれか一に記載の撮像装置。
- 前記撮像命令生成部の撮像命令に基づいて撮像動作をおこなう撮像部をさらに有するとともに、
前記撮像部による撮像動作が完了したか判断する撮像動作完了判断部と、
前記撮像動作完了判断部での判断結果が撮像動作が完了したとの判断結果である場合に、前記合焦動作部は、合焦状態を解除する請求項3から7のいずれか一に記載の撮像装置。 - 前記合焦動作部での合焦状態の解除が行われた際に、合焦動作の解除が行われた旨を自身の操作者に対して報知するための合焦解除報知部をさらに有する請求項1から8のいずれか一に記載の撮像装置。
- 前記ターゲット信号取得部が信号を取得する所定の撮像対象たる被写体の前記撮像素子に投影された投影サイズを計測する投影サイズ計測部と、
その投影サイズ計測部で計測された一の被写体の投影サイズが、前記時間計測部が計測する所定の時間である第二計測時間の経過により変動する大きさを示す情報である変動情報を取得する変動情報取得部と、を有するとともに、
前記判断部は、前記変動情報取得部で取得される変動情報が所定の判断基準を満たすか判断する変動判断手段を有し、
前記判断部は、前記変動判断手段での判断結果が所定の判断基準を満たすとの判断結果を、前記所定の時間内とどまったとの判断結果として処理する、
請求項1から9のいずれか一に記載の撮像装置。 - 前記判断部は、前記変動判断手段での判断結果が所定の判断基準を満たさないとの判断結果である場合を、前記所定の時間内とどまらなかったとの判断結果として処理する、
請求項10に記載の撮像装置。 - 前記投影サイズ計測部は、前記変動判断手段での判断結果が所定の判断基準を満たさないとの判断結果である場合に、再度前記投影サイズの計測をする請求項10又は11に記載の撮像装置。
- 前記変動情報取得部の取得した変動情報に基づいて前記被写体の移動速度情報を算出する移動速度情報算出部を有する請求項10から12のいずれか一に記載の撮像装置。
- 前記合焦動作部は、前記移動速度情報算出部が算出した移動速度情報に基づいて合焦動作をするための移動速度依存合焦動作手段を有する請求項13に記載の撮像装置。
- 前記投影サイズ計測部での投影サイズ計測結果を保持する投影サイズ計測結果保持部を有する請求項10に記載の撮像装置。
- 前記ターゲット信号取得部が信号を取得する所定の撮像対象たる被写体の非合焦像を保持する非合焦像保持部を有する請求項1から15に記載の撮像装置。
- 請求項1から16に記載の撮像装置を備えた携帯型情報機器。
- 請求項1から16に記載の撮像装置を備えた携帯型通信機器。
- 撮像する画像の所定領域に対し、撮像対象たる被写体が所定時間を超えて当該所定領域に留まると、前記被写体に対し合焦動作を行うことを特徴とする撮像方法。
- コンピュータに、撮像する画像の所定領域に対し、撮像対象たる被写体が所定時間を超えて当該所定領域に留まると、前記被写体に対し合焦動作を行う撮像方法を実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004081972A JP2005266634A (ja) | 2004-03-22 | 2004-03-22 | 撮像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004081972A JP2005266634A (ja) | 2004-03-22 | 2004-03-22 | 撮像装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005266634A true JP2005266634A (ja) | 2005-09-29 |
Family
ID=35091207
Family Applications (1)
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JP2004081972A Pending JP2005266634A (ja) | 2004-03-22 | 2004-03-22 | 撮像装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005266634A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016095416A (ja) * | 2014-11-14 | 2016-05-26 | キヤノン株式会社 | 焦点調節装置、撮像装置、焦点調節装置の制御方法、及びプログラム |
JP2021523507A (ja) * | 2018-05-11 | 2021-09-02 | チェイス,アーノルド | 受動型赤外線歩行者検出および回避システム |
US11294380B2 (en) | 2018-05-11 | 2022-04-05 | Arnold Chase | Passive infra-red guidance system |
-
2004
- 2004-03-22 JP JP2004081972A patent/JP2005266634A/ja active Pending
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