JP2005265988A - トナー、現像剤および画像形成方法 - Google Patents

トナー、現像剤および画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 クリーニング能力が低いシステムでも、高い転写効率を維持し、ゴースト抑制を達成できるトナー、現像剤および画像形成方法を提供することを目的とする。また、良好な画像再現性を得ることが可能で、接触帯電方式でも、部材や感光体へのトナー固着が発生しないトナー、現像剤および画像形成方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 少なくとも、結着剤樹脂、着色剤および外添剤を含むトナーであって、
前記外添剤が、個数平均粒径が5〜50nmの酸化アルミニウム微粒子、個数平均粒径が5〜50nmの酸化チタン微粒子、個数平均粒径が30〜100nmのシリカ微粒子、個数平均粒径が50nm〜300nmの樹脂微粒子、の少なくとも4種であることを特徴とするトナーである。
また、本発明は、上記トナーを含有することを特徴とする現像剤である。
さらに、本発明は、上記トナーを使用することを特徴とする画像形成方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリなどで、電子写真法、静電記録法等に用いられるトナー、現像剤および画像形成方法に関する。
従来、複写機やレーザービームプリンタ等において画像を形成する場合、一般にカールソン法が用いられている。従来の白黒電子写真法による画像形成方法は、潜像担持体(感光体)上に形成された静電潜像をトナーで現像し、得られたトナー像を転写媒体上へ転写し、これを熱ロール等で定着することにより画像が得られる。また、その潜像担持体は再び静電潜像を形成するために、残留したトナーが除去される。
近年の電子写真の技術は、白黒からフルカラーヘの展開が急速になされつつある。フルカラー電子写真法によるカラー画像形成は、一般に、3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの3色のカラートナーに黒色を加えた4色を用いてすべての色の再現を行うものである。一般的なフルカラー電子写真法では、まず、原稿をイエロー、マゼンタ、シアン、黒色に色分解し、各色ごとに光導電層上に静電潜像を形成する。次に、現像、転写工程を経たトナーは記録媒体(転写媒体)上に保持される。次いで、前述の工程を順次複数回行い、位置を合せつつ、同一記録媒体上にトナーが重ね合せられる。そして一回の定着工程によってフルカラー画像を得る。このように色の異なる数種のトナーを重ね合せる点が白黒電子写真法とフルカラー電子写真法との大きな違いである。
フルカラー画像では、3色または4色のカラートナーを重ね合わせて画像を形成しているために、これら何れかのトナーが現像、転写、定着の観点で初期と異なる特性、あるいは他色と異なる性能を示すと、色再現の低下、粒状性悪化、色むら等の画質劣化を引き起こすこととなる。
最近ではフルカラー画質に関しては高画質品位が望まれている。従って、このようなトナーの特性変化が起きると、安定的な高画質を得ることは困難なため、現像、転写、定着特性等といった特性の改善および特性の安定性向上が更に重要となっている。
さらに、近年では環境保護の観点から、従来から使用されているコロナ放電を利用した非接触帯電や非接触転写方法から、静電潜像担持体に当接部材を用いた接触帯電方法や接触転写方法へ、帯電・転写技術が移行しつつある。接触帯電方法や接触転写方法では、まず、静電潜像担持体に導電性弾性ローラーを当接し、該導電性弾性ローラーに電圧を印加しながら、静電潜像担持体を一様に帯電し、次いで露光、現像工程によってトナー像を得る。その後、静電潜像担持体に、電圧を印加した中間転写体を押圧しながら中間転写体上にトナーを転写させる。さらに、中間転写体に、電圧を印加した別の導電性ローラーを押圧しながら、その間に紙等の転写媒体を通過させ、トナー像を転写媒体に転写した後、定着工程を経て転写画像を得ている。
接触帯電方式の場合、帯電時に帯電ローラーが感光体を押圧するため、クリーナーを通り抜けた感光体上の転写残トナーや、遊離した外添剤等が感光体や帯電ローラーに固着し、帯電不良による画像流れや、付着部分の帯電ムラによる画像欠陥が生じたりする。
また、このような接触転写方式においては、中間転写部材が転写時に静電潜像担持体に当接される。そのため、静電潜像担持体に形成されたトナー像を中間転写媒体へ転写する際にトナー像が圧接され、部分的な転写不良が発生したり、背景部のかぶりトナーや遊離外添剤が押圧により、感光体や中間転写体に固着し、画質欠陥が生じたりする。
さらに、カラー画像における高画質化要求により、トナーが小径化するに従い、転写ではトナー粒子にかかるクーロン力に比べて、トナーの静電潜像担持体への付着力が大きくなってきている。その結果として、転写残トナーが増加し、静電潜像担持体の帯電不良が加速する傾向があった。
この静電潜像担持体における帯電不良防止の目的で、静電潜像担持体と中間転写媒体との接点と、静電潜像担持体と導電性弾性ローラーとの接点と、のそれぞれの間に、クリーニング手段が設けられている。残留トナーは、静電潜像担持体と中間転写体との間を通過する際にトナーが圧接された結果、静電潜像担持体上に強く固着される。固着した残留トナーを静電潜像担持体から除去するためのクリーニング方法としては、弾性ブレードを静電潜像担持体に強く押し当てて除去するブレードクリーニング法が、クリーニング能力の観点で適していると考えられ、一般的に用いられている。しかしながら、このシステムでは静電潜像担持体に導電性弾性ローラー、中間転写体だけではなく、弾性ブレードも強く押し当てられているため、静電潜像担持体の表面劣化に起因する摩耗が生じ易く、寿命に問題があった。
一方で、弾性ブレードの代わりにブラシを静電潜像担持体に弱い圧力で押し当てて、静電潜像担持体をクリーニングする方法も提案されている。ブラシによるクリーニング方法は、静電潜像担持体の表面劣化の抑制という点において有効ではあるが、弾性ブレードに比べてトナー捕獲能力が小さい。また、転写効率が低い場合は、転写残像がブラシクリーナーを通り抜け、残像として画像に出てしまうという問題があった。
静電潜像担持体から中間転写体に転写する工程を一次転写、中間転写体から転写媒体へ転写する工程を二次転写とすると、二度の転写を繰り返すことになり、益々転写効率向上技術が重要となってくる。特に二次転写の場合は、多色像を一度に転写すること、また、転写媒体(例えば用紙の場合、その厚み、表面性等)が種々変わることから、その影響を低減するために転写性を極めて高く制御する必要がある。
しかしながら、一次転写の際に受ける応力の影響で、トナー表面の微細構造変化、特に外添剤の埋没あるいは剥がれ等が起きてしまうと、二次転写での転写性が低下してしまう不具合が確認されている。
これらの課題に対して、シリカ、アルミナ、チタニア微粒子から選ばれる微粒子と、0.03〜0.1μmの表面に凸凹のある球形樹脂微粒子を外添する事により、感光体のブレードクリーナーシステムをすり抜けたトナーの帯電部材や感光体への固着汚染を防止し、画像欠陥を抑制する事が提案されているが(例えば、特許文献1参照)、ブレードクリーニングを用いないシステムにおいては、転写効率が不十分で、転写残によるゴーストが発生したり、多量の転写残トナーが感光体上を滞留する事による感光体上への固着も発生してしまう。
また、1〜30nmのシリカ、アルミナ、チタニア微粒子から選ばれる微粒子と、70〜900nmの球形樹脂微粒子を外添する事により、転写効率をアップすることができ、感光体のブレードクリーナーレスシステムで、転写残トナーを現像器で回収する画像形成方法で、転写ゴースト抑制と転写中抜けを抑制する事が提案されているが(例えば、特許文献2参照)、フルカラー画像等の感光体上に多くのトナーを現像し転写させる場合は、転写残が多くなり、ゴースト等の抑制が不十分で、多量の転写残トナーが感光体上を滞留する事による感光体上への固着も発生してしまう。
さらに、シリカ、アルミナ、チタニア微粒子の3種類の外添剤を含むトナーによって安定した帯電性能の維持し、トナーカートリッジからの排出性向上によってトナー飛散の防止が提案されているが(例えば、特許文献3および4参照)、転写効率は十分でなく、ブレードクリーナーを使用する場合に廃トナーが多くなり、ブレードクリーニングを用いないシステムでは、クリーニングが不十分で転写残ゴーストの発生や、多量の転写残トナーが感光体上を滞留する事による感光体上への固着も発生してしまう。また、トナー帯電分布も広がり、かぶり等の画像欠陥が生じやすい。
特開平8−268422号公報 特開平9−288373号公報 特開平10−63032号公報 特開平11−15193号公報
以上から、本発明は、従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。すなわち、本発明は、クリーニング能力が低いシステムでも、高い転写効率を維持し、ゴースト抑制を達成できるトナー、現像剤および画像形成方法を提供することを目的とする。また、本発明は、帯電の環境依存性が良好で、長期にわたり安定した帯電が得られることで、良好な画像再現性を得ることが可能なトナー、現像剤および画像形成方法を提供することを目的とする。さらに、接触帯電方式でも、部材や感光体へのトナー固着が発生せず、感光体への傷の発生も抑制し、画像欠陥の発生が無く、細線の再現性も長期にわたり安定させることが可能なトナー、現像剤および画像形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明者らは、下記本発明により当該課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、少なくとも、結着剤樹脂、着色剤および外添剤を含むトナーであって、
前記外添剤が、個数平均粒径が5〜50nmの酸化アルミニウム微粒子、個数平均粒径が5〜50nmの酸化チタン微粒子、個数平均粒径が30〜100nmのシリカ微粒子、個数平均粒径が50〜300nmの樹脂微粒子、の少なくとも4種であることを特徴とするトナーである。
上記本発明のトナーは、下記第1〜第4の態様を少なくとも1以上具備することが好ましい。
(1)第1の態様は、前記離形剤の融点が70〜100℃である態様である。
(2)第2の態様は、前記外添剤を除いたトナー(トナー母粒子)の体積平均粒子径が3〜9μmであり、トナー母粒子の平均円形度(単に、「円形度」ということがある)が0.975以上である態様である。
(3)第3の態様は、本発明のトナーが、少なくとも、樹脂粒子分散径が1μm以下の樹脂粒子分散液、着色剤分散径が0.5μm以下の着色剤分散液、離型剤分散径が0.5μm以下の離型剤分散液を混合し、樹脂粒子と着色剤の凝集粒子分散液を形成した後、これを離型剤の吸熱ピーク温度以上の温度に加熱せしめ融合・合一する工程を含む製造法により製造されてなる態様である。
(4)第4の態様は、本発明のトナーが、クリーニング手段としてブラシ及びロールの少なくともいずれかを用いた手段を具備する画像形成装置に供される態様である。
また、本発明は、既述の本発明のトナーを含有することを特徴とする現像剤である。
さらに、本発明は、帯電処理を施して潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成工程と、前記潜像をトナーを用いて現像する現像工程と、現像後の現像像を転写媒体に転写する転写工程と、潜像担持体上に残存する転写後のトナーを除去するクリーニング工程と、を含む画像形成方法であって、
前記トナーが、既述の本発明のトナーであり、
前記クリーニング工程におけるクリーニング手段が、ブラシ及びロールの少なくともいずれかを用いた手段であることを特徴とする画像形成方法である。
本発明の画像形成方法において、前記帯電処理を施す帯電手段は、帯電ローラーを用いた接触帯電手段であることが好ましい。
本発明のトナー、現像剤および画像形成方法によれば、クリーニング能力が低いシステムでも、高い転写効率を維持し、ゴースト抑制を達成できる。また、帯電の環境依存性が良好で、長期にわたり安定した帯電が得られることで、良好な画像再現性を得ることが可能となる。さらに、接触帯電方式でも、部材や感光体へのトナー固着が発生せず、感光体への傷の発生も抑制し、画像欠陥の発生が無く、細線の再現性も長期にわたり安定させることができる。
〔1〕トナー:
本発明のトナーは、少なくとも、結着剤樹脂、着色剤および外添剤を含む。特に、前記外添剤としては、少なくとも下記4種の微粒子が用いられる。
すなわち、当該微粒子としては、個数平均粒径が5〜50nmの酸化アルミニウム微粒子;個数平均粒径が5〜50nmの酸化チタン微粒子;個数平均粒径が30〜100nmのシリカ微粒子;個数平均粒径が50〜300nmの樹脂微粒子;の少なくとも4種である。
以下、本発明を詳細に説明する。
上記4種の微粒子の複合効果により、感光体のフィルミングや転写残ゴーストを抑制し、トナーの帯電環境依存性改善し、かぶりやクラウドが無い画像を安定して出力することが可能となる。
特に、ブレードクリーナーを適用しないクリーニング能力が低いシステムにおいて、その効果は顕著となる。また、帯電手段として帯電ロールのような感光体への押圧によるフィルミングが発生しやすいシステムにおいても、その効果を顕著に発揮することが可能となる。
ここで、「ゴースト」とは、感光体上に形成されたトナー像が、転写時に十分に転写されずに残存し、その部分を露光した新たな潜像を形成すると、新たに形成された潜像中に、前のトナー像の残像に対応する潜像が形成される現象をいう。かかる現象が発生すると、前に形成された画像の残像が新たに形成した画像の中に形成され、画質が悪化する等の問題が生じる。
4種の微粒子の複合効果の詳細なメカニズムは不明であるが、粒子径が大きく電気抵抗の高い樹脂微粒子に対して、帯電序列がプラス側の酸化アルミニウム微粒子とマイナス側のシリカ微粒子とが相互作用することにより、感光体とトナーの静電的付着に対して寄与の高いトナーと感光体界面近傍の表面電荷を局所的に中和し、さらに、抵抗が低い酸化チタン微粒子により中和した電荷を、転写電界で速やかに拡散することで、静電的な付着力を低減するような効果が発揮されると推察される。そして、比較的大径粒子によるトナー粒子と感光体との間の付着力低減による高転写効率と、4種類の外添剤の複合効果とにより、感光体表面に残留したトナーや遊離外添剤を4種類の外添剤間の相互帯電や粒子径差等により、効果的に掻き取る事が可能になっているためではないかと思われる。
酸化アルミニウム微粒子および酸化チタン微粒子において、その個数平均粒径が5nmより小さくなると、凝集体が多くなり、白点等の画像欠陥や、遊離凝集体が感光体へ移行しやすくなり、感光体へのフィルミングを発生させやすくなる。また、50nmより大きくなると、粉体流動性が悪化し、トナー供給が不安定になりやすい。
シリカ微粒子において、その個数平均粒径が30nmより小さくなると、流動性付与能力は高くなるが、帯電の環境依存性が悪化し、特に高温高湿下での帯電が低くなりかぶり等が発生しやすくなる。100nmより大きくなると、トナーから遊離しやすくなり、感光体との帯電列の関係から感光体への移行が多くなり、フィルミングを発生させやすくなる。
樹脂微粒子の粒径において、その個数平均粒径が50nmより小さくなると、凝集体が多くなり、白点等の画像欠陥や、遊離凝集体が感光体へ移行しやすくなり、感光体へのフィルミングを発生させやすくなる。300nmより大きくなると、転写効率が低下しゴーストが発生したり、トナーから遊離しやすくなり、感光体へのフィルミングを発生させやすくなる。
樹脂微粒子としては、ポリスチレン微粒子、ポリメチルメタアクリレート微粒子、ポリフッ化ビニリデン微粒子、ポリエチレン微粒子等が挙げられ、これらを少なくとも1種使用することが好ましい。
酸化アルミニウム微粒子の好ましい個数平均粒径は、10〜40nmである。酸化チタン微粒子の好ましい個数平均粒径は、10〜40nmである。シリカ微粒子の好ましい個数平均粒径が40〜80nmである。樹脂微粒子の好ましい個数平均粒径は、80〜200nmである。
なお、外添剤の個数平均粒径は、例えば、トナーに外添剤単独で外添することにより、トナー表面に外添剤粒子を1次分散させ、トナー表面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察し、トナー表面に存在する外添剤の長軸径と個数をカウントし、平均することで求めることができる。また、SEM画像を画像解析装置に読み取り、2値化処理により外添剤の粒子径をカウントしてもよい。
酸化アルミニウム微粒子、酸化チタン微粒子、シリカ微粒子は、シランカップリング剤やシリコーンオイル等による疎水化処理を施す事も可能である。酸化チタン微粒子は粒子自体の帯電が低いため、このような表面疎水化処理により帯電を高くすることが好ましい。また、シリカ微粒子も帯電の環境依存を抑制する目的で、このような表面疎水化処理を行う事が好ましい。
酸化アルミニウム微粒子の添加量は、トナー母粒子100質量部に対し0.1〜1.0質量部の範囲とすることが好ましく、0.2〜0.6質量部の範囲とすることがより好ましい。酸化チタン微粒子の添加量は、トナー母粒子100質量部に対し0.3〜1.5質量部の範囲とすることが好ましく、0.5〜1.0質量部の範囲とすることがより好ましい。シリカ微粒子の添加量は、トナー母粒子100質量部に対し0.5〜2.5質量部の範囲とすることが好ましく、1.0〜2.0質量部の範囲とすることがより好ましい。樹脂微粒子の添加量は、トナー母粒子100質量部に対し0.5〜2.5質量部の範囲とすることが好ましく、0.5〜2.0質量部の範囲とすることがより好ましい。
これら4種類の外添剤の他に、感光体表面を常にリフレッシュする目的で、酸化セリウム等の研磨剤を含有させてもよい。また、感光体表面に移行した外添剤やトナーをスムーズに掻き取るためのステアリン酸亜鉛、2硫化モリブデン等の固体潤滑剤等の外添剤を併用することができる。
本発明のトナーは、結着剤樹脂、着色剤および離形剤等を含有するトナー母粒子と既述の外添剤とからなるが、前記トナー母粒子としては、溶融混錬粉砕法により作製した粒子;懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化重合凝集法等で作製した粒子;等を用いることができる。トナー母粒子の体積平均粒子径は、出力画像の画質と電子写真システムへの適性の観点から、3〜9μmがであることが好ましく、5〜8μmであることがより好ましい。
トナー母粒子の体積平均粒子径の測定装置としては、コールターカウンターTA−II型(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマンーコールター社製)を使用することが好ましい。
測定法としては分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料(トナー母粒子)を0.5〜50mg加える。これを前記電解液100〜150ml中に添加する。
測定試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径として100μmアパーチャーを用いて2.0〜60μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布を求める。測定する粒子数は50000である。これら求めた体積平均分布、個数平均分布より、重量平均粒径を得る。粒度分布は分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積、数、それぞれに小径側から累積分布を描き、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、数平均粒径D50pと定義し、体積平均径(累積体積平均粒径D50ともいう)D50vを体積平均粒子径(D50径)という。
粒子形状は、転写効率の観点から、トナー母粒子の平均円形度が0.975以上であることが好ましく、0.975〜0.99であることがより好ましい。
平均円形度は、例えば、スライドグラス上に散布したトナー母粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個以上のトナーの(4×π×投影面積)/(周囲長)2〕を計算し、平均値を求めて得ることができる。
平均円形度の同様の測定は、フロー式粒子像分析装置:FPIA−2100(シメックス(株)製)を用いても可能である。
特に、トナー母粒子を作製する方法としては、乳化重合凝集法が粒子形状や粒子径を制御する上で好ましい。
乳化重合凝集法を適用して調製したトナー母粒子に少なくとも既述の4種の外添剤を混合して本発明のトナーが作製される。
具体的には、まず、下記の樹脂粒子分散液、着色剤分散液、離型剤分散液をそれぞれ調製し、これを所定の割合で混合し攪拌しながら、これに無機金属塩の重合体を添加し、イオン的に中和させて凝集粒子を形成する。無機水酸化物で系内のpHを弱酸性から中性に調整した後、樹脂粒子のガラス転移温度以上に加熱して融合・合一温度まで昇温せしめる。融合・合一温度到達後、系内のpHを弱酸性から酸性に調整して加熱を継続する。反応終了後、十分な洗浄、固液分離、乾燥の工程を経て所望のトナー母粒子を得た後、少なくとも、5〜50nmの酸化アルミニウム微粒子、5〜50nmの酸化チタン微粒子、30〜100nmのシリカ微粒子、50nm〜300nm樹脂微粒子の4種類を外添する事により、本発明のトナーが得られる。
4種の外添剤の外添方法としては、特に制限されないが、例えば、ヘンシェルミキサー等を使用して混合することで、外添することができる。また、本発明のトナーは、クリーニング手段としてブラシ及びロールの少なくともいずれかを用いた手段を具備する画像形成装置に供されることが好ましい。
乳化重合凝集法で用いる樹脂粒子分散液の樹脂粒子径は、着色剤や離型剤の内部分散性向上のために、1μm以下であることが好ましい。より好ましくは、0.5μm以下である。
着色剤分散液の着色剤分散径は、発色性、OHP透過性の点から、0.5μm以下であることが好ましい。より好ましくは、0.3μm以下である。また、凝集粒子を効率よく作製する点からは、0.05μm以上が好ましい。
離型剤分散液の離型剤分散径は、発色性、OHP透過性の点から、0.5μm以下であることが好ましい。より好ましくは、0.3μm以下である。一方、凝集粒子を効率よく作製する点からは、0.05μm以上が好ましい。
樹脂粒子分散液、着色剤分散液、離型剤分散を混合し、凝集粒子を形成した後に、樹脂粒子分散液を追加添加することで、トナー粒子表面を樹脂粒子で被覆することができる。この方法は、表面の着色剤濃度及び離型剤濃度を低く抑えることができる点で好ましい。
凝集粒子を形成した後に、十分に粒子を融合し、粒子内部に離型剤が染み出しやすいように、適切な離型剤ドメイン構造を得るためには、トナー母粒子の離型剤吸熱ピーク温度以上に加熱し、融合させることが好ましい。より好ましくは、離型剤の吸熱ピーク温度よりも、10℃以上高い温度で融合させる。
前記樹脂粒子分散液に用いられる樹脂粒子(結着剤樹脂)としては、例えば、熱可塑性結着剤樹脂などが挙げられ、具体的には、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類の単独重合体又は共重合体(スチレン系樹脂);アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類の単独重合体又は共重合体(オレフィン系樹脂);エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等の非ビニル縮合系樹脂、及びこれらの非ビニル縮合系樹脂とビニル系単量体とのグラフト重合体などが挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの樹脂の中でも、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、オレフィン系樹脂が好ましく、スチレンとアクリル酸n−ブチルとの共重合体、アクリル酸n−ブチル、ビスフェノールA・フマル酸共重合体、スチレンとオレフィンとの共重合体が分散液の安定性の点から特に好ましい。
結着剤樹脂成分として、ビニル系単量体を用いる場合は、イオン性界面活性剤などを用い、乳化重合を実施して樹脂粒子分散液を作製することができ、その他の樹脂を用いる場合は、油性で水への溶解度の比較的低い溶剤に溶解するものであれば、樹脂をそれらの溶剤に解かして水中にイオン性の界面活性剤や高分子電解質とともにホモジナイザーなどの分散機で水中に微粒子に分散し、その後加熱又は減圧して溶剤を蒸散することにより、樹脂粒子分散液を作製することができる。得られた樹脂粒子分散液の樹脂粒子径(中心粒径)は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700堀場製作所製)で測定される。
着色剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透過性、トナー中での分散性の観点から選択される。
例えば、黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、マグネタイト等が挙げられる。
黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、クロムイエロー、ハンザイエロー、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG 、ベンジジンイエローGR、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントイエローNCG等が挙げられる。
橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジRK、インダスレンブリリアントオレンジGK等が挙げられる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デイポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、エオキシンレッド、アリザリンレーキ等が挙げられる。
青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどが挙げられる。
紫色顔料としては、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等が挙げられる。緑色顔料としては、酸化クロム、クロムグリーン、ピグメントグリーン、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等が挙げられる。
白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等が挙げられる。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等が挙げられる。また、染料としては、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料、例えば、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等が挙げられる。
そして、これらは単独又は混合し、さらには固溶体の状態でも使用できる。これらの着色剤は、水中にイオン性界面活性剤、高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに公知の方法で分散液中に分散されるが、例えば、回転せん断型ホモジナイザーやボールミル、サンドミル、アトライター等のメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機等が好ましく用いられる。また、得られた着色剤粒子分散液の粒子径(中心粒径)は、例えば、レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700堀場製作所製)で測定される。
本発明のトナー中の着色剤の含有量は、結着剤樹脂100質量部に対する固形分換算で1〜20質量部の範囲が適当である。黒色着色剤に磁性体を用いた場合は、他の着色剤とは異なり、30〜100質量部の範囲で含有させるのがよい。
また、トナーを磁性トナーとして用いる場合は、磁性粉を含有させてもよい。このような磁性粉としては、磁場中で磁化される物質が用いられ、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性の粉末、もしくはフェライト、マグネタイト等の化合物などが用いられる。
なお、水相中でトナーを製造する場合、磁性体の水相への移行性に注意を払う必要があり、磁性体表面を疎水化処理等を施して表面を改質することが好ましい。
離型剤(ワックス類)分散液は、水中にイオン性界面活性剤、高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに公知の方法で分散し、ホモジナイザーや圧力吐出型分散機などを用いて、融点以上に加熱しながら強い剪断をかけて微粒子化し、1μm以下の微粒子の分散液を作製することができる。
また、得られた離形剤粒子分散液の粒子径(中心粒径)は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700堀場製作所製)で測定される。
使用する離形剤は、その融点が70〜100℃の材料を使用することが好ましい。融点が70〜100℃であると、結着樹脂の溶融粘度に対して好ましい離形剤の染み出しを示すことができるため、定着特性、特に耐ホットオフセットを向上させることが可能となる。
離形剤の具体的な例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を有するシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類やカルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのごとき動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物、石油系ワックス、及びそれらの変性物が使用できる。
離形剤の含有量は、結着剤樹脂100質量部に対し、3〜20質量部とすることが好ましく、5〜15質量部とすることがより好ましい。
本発明のトナーは、帯電性を一層向上安定化させるために、帯電制御剤を使用することができる。
帯電制御剤としては4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミニウム、鉄、クロムなどの錯体からなる染料やトリフェニルメタン系顔料等、通常使用される帯電制御剤を使用することができるが、凝集や合一時の安定性に影響するイオン強度の制御と廃水汚染の低減の点から、水に溶解しにくい材料が好適である。
本発明では、帯電性を安定にするために湿式で無機微粒子を添加することができる。添加する無機微粒子の例としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど、通常トナー表面に外添して使うものを、イオン性界面活性剤や高分子酸、高分子塩基に分散させて使用することができる。
本発明のトナーの製造方法において、乳化重合、着色剤分散、樹脂粒子分散、離型剤分散、凝集、又はその安定化などに用いる界面活性剤としては、例えば硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン性界面活性剤、アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン性界面活性剤、また、ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤などを併用することも効果的である。分散手段としては、回転せん断型ホモジナイザーやメデイアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどを使用することができる。
また、樹脂粒子と着色剤とからなる複合体を用いる場合、樹脂と着色剤を溶剤中に溶解分散した後、前記の適当な分散剤と共に水中に分散し、加熱、減圧により溶剤を除去して得る方法や、乳化重合により作製された樹脂粒子表面に機械的せん断力で付与する方法や、電気的に吸着、固定化する方法により作製、準備することができる。これらの方法は、追加粒子としての着色剤の遊離を抑制したり、帯電性の着色剤依存性を改善するのに有効である。
重合終了後、任意の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナーを得るが、洗浄工程は、帯電性の点からイオン交換水で十分に置換洗浄を施すことが好ましい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好ましい。乾燥工程も特に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。
〔2〕現像剤:
本発明の現像剤(静電潜像現像剤)は、既述の本発明のトナーを含有するもので、それ以外は特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。本発明の現像剤は、本発明のトナーを単独で用いると一成分系の静電潜像現像剤となり、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の静電潜像現像剤となる。ここで、本発明の現像剤は、トナーの表面電荷を局所的に中和する効果を期待しているため、マクロで見たトナーの帯電量(トライボ)は、高い方が好ましい。このため、トナーの帯電量を高くコントロールするといった効果を十分に発揮させるべく、二成分系の静電潜像現像剤とすることが好ましい。
例えば、キャリアを用いる場合、そのキャリアとしては、特に制限はなく、それ自体公知のキャリアが挙げられる。例えば、特開昭62−39879号公報、特開昭56−11461号公報等に記載された樹脂被覆キャリア等の公知のキャリアが挙げられる。
また、キャリアの具体例としては、以下の樹脂被覆キャリアが挙げられる。なお、該キャリアの核体粒子としては、通常の鉄粉、フェライト、マグネタイト造型物などが挙げられ、その平均粒子径は、30〜200μm程度の範囲である。なお、平均粒子径は、トナー母粒子の場合と同様に、界面活性剤とともに水に分散させてコールターカウンターによって測定することができる。
上記樹脂被覆キャリアの被覆樹脂としては、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のα−メチレン脂肪酸モノカルボン酸類;ジメチルアミノエチルメタクリレート等の含窒素アクリル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロぺニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン等のオレフィン類;弗化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン等のビニル系フッ素含有モノマー;などの単独重合体、または2種類以上のモノマーからなる共重合体、さらに、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等を含むシリコーン樹脂類、ビスフェノール、グリコール等を含有するポリエステル類、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
これらの樹脂は、1種単独で用いてもよいし、あるいは2種以上併用してもよい。被覆樹脂の被覆量としては、前記核体粒子100質量部に対して0.1〜10質量部程度の範囲が好ましく、0.5〜3.0質量部の範囲がより好ましい。
キャリアの製造には、加熱型ニーダー、加熱型ヘンシェルミキサー、UMミキサーなどを使用することができ、前記被覆樹脂の量によっては、加熱型流動転動床、加熱型キルンなどを使用することができる。
現像剤における本発明のトナーとキャリアとの混合比としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
既述の本発明におけるトナーを含有するため、本発明の現像剤も、クリーニング能力が低いシステムでも、高い転写効率を維持し、ゴースト抑制を達成できる。また、帯電の環境依存性が良好で、長期にわたり安定した帯電が得られることで、良好な画像再現性を得ることが可能となる。さらに、接触帯電方式でも、部材や感光体へのトナー固着が発生せず、感光体への傷の発生も抑制し、画像欠陥の発生が無く、細線の再現性も長期にわたり安定させることができる。
〔2〕画像形成方法:
本発明の画像形成方法は、帯電処理を施して潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成工程と、前記潜像をトナーを用いて現像する現像工程と、現像後の現像像を転写媒体に転写する転写工程と、潜像担持体上に残存する転写後のトナーを除去するクリーニング工程と、を含む画像形成方法であって、前記トナーが、請求項1に記載のトナーであり、前記クリーニング工程におけるクリーニング手段が、ブラシ及びロールの少なくともいずれかを用いた手段である。
本発明の画像形成方法は、既述の本発明のトナーを使用しているため、既述の効果を良好に発揮することができる。以下、各工程について詳述する。
なお、トナーの代わりに本発明の静電荷像現像用現像剤を使用しても同様の効果を得ることができる。また、その他に、定着工程等の公知の工程が適宜追加される。
潜像形成工程とは、潜像担持体の表面を、帯電手段により一様に帯電した後、レーザー光学系やLEDアレイなどで潜像担持体に露光し、静電潜像を形成する工程である。前記帯電手段としては、コロトロン、スコロトロンなどの非接触方式の帯電器、及び、潜像担持体表面に接触させた導電性部材に電圧を印加することにより、潜像担持体表面を帯電させる接触方式の帯電器が挙げられ、いかなる方式の帯電器でもよい。しかし、オゾンの発生量が少なく、環境に優しく、かつ耐刷性に優れるという効果を発揮するという観点から、接触帯電方式の帯電器が好ましい。前記接触帯電方式の帯電器においては、導電性部材の形状はブラシ状、ブレード状、ピン電極状、ローラー状等の何れでもよいが、ローラー状部材が好ましい。
現像工程とは、潜像担持体表面に、少なくとも本発明のトナーを含む現像剤層を表面に形成させた現像剤担持体を接触若しくは近接させて、前記潜像担持体表面の静電潜像にトナーの粒子を付着させ、潜像担持体表面にトナー画像(現像像)を形成する工程である。現像方式は、既知の方式を用いて行うことができるが、二成分現像剤による現像方式としては、カスケード方式、磁気ブラシ方式などがある。
転写工程とは、潜像担持体表面に形成されたトナー画像を、転写媒体に直接転写、或いは中間転写体に一度転写した画像を転写媒体に再度転写して転写画像を形成する工程である。
潜像担持体からのトナー画像を紙等に転写する転写装置としては、コロトロンが利用できる。コロトロンは用紙を均一に帯電する手段としては有効であるが、転写媒体である用紙に所定の電荷を与えるために、数kVという高圧を印加しなければならず、高圧電源を必要とする。また、コロナ放電によってオゾンが発生するため、ゴム部品や潜像担持体の劣化を引き起こすので、弾性材料からなる導電性の転写ロールを潜像担持体に圧接して、用紙にトナー画像を転写する接触転写方式が好ましい。
クリーニング工程とは、ブレード、ブラシ、ロール等を潜像担持体表面に直接接触させ、潜像担持体表面に付着しているトナー、紙粉、ゴミなどを除去する工程である。
本発明の画像形成方法におけるクリーニング手段は、ブラシ及びロールの少なくともいずれかを用いた手段とする。当該クリーニング手段は、クリーニング能力が低いが、既述の本発明のトナーを使用しているため、高い転写効率を維持し、ゴースト抑制を達成できる。また、感光体等の部材への傷の発生も抑制し、画像欠陥の発生が無く、細線の再現性も長期にわたり安定させることができる。
定着工程とは、転写媒体表面に転写された現像像(トナー画像)を定着装置にて定着する工程である。定着装置としては、ヒートロールを用いるオイルレスの加熱定着装置が好ましく用いられる。加熱定着装置は、円筒状芯金の内部に加熱用のヒータランプを備え、その外周面に耐熱性樹脂被膜層あるいは耐熱性ゴム被膜層により、いわゆる離型層を形成した定着ローラと、この定着ローラに対し圧接して配置され、円筒状芯金の外周面あるいはベルト状基材表面に耐熱弾性体層を形成した加圧ローラあるいは加圧ベルトと、で構成される。未定着トナー画像の定着プロセスは、定着ローラと加圧ローラあるいは加圧ベルトとの間に未定着トナー画像が形成された転写媒体を挿通させて、トナー中の結着剤樹脂や添加剤等の熱溶融による定着を行う。
なお、本発明の画像形成方法において、フルカラー画像を作製する場合には、複数の潜像担持体がそれぞれ各色の現像剤担持体を有しており、その複数の潜像担持体及び現像剤担持体それぞれによる潜像形成工程、現像工程、転写工程及びクリーニング工程からなる一連の工程により、同一の転写媒体表面に前記工程ごとの各色トナー画像が順次積層形成され、その積層されたフルカラーのトナー画像を、定着工程で熱定着する画像形成方法が好ましく用いられる。そして、前記トナーもしくは現像剤を、上記画像形成方法に用いることにより、例えば、小型化、カラー高速化に適したタンデム方式においても、安定した現像、転写、定着性能を得ることができる。
トナー画像を転写する転写媒体としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙、OHPシート等が挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、前記転写媒体の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等を好適に使用することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明をこれらに何ら限定されるものではない。
(樹脂粒子分散液1の調製)
「スチレン」・・・300質量部
「n−ブチルアクリレート」・・・100質量部
「アクリル酸」・・・6質量部
「ドデカンチオール」・・・20質量部
「四臭化炭素」・・・4質量部
上記の成分を混合溶解し、他方、非イオン性界面活性剤ノニポール400(三洋化成社製)6g、アニオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬社製)10gをイオン交換水500gに溶解したものをフラスコ中に収容し、上記の混合溶液を添加して分散し乳化して、10分間ゆっくりと攪拌・混合しながら、過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水溶液50gを投入した。次いで、系内を十分に窒素で置換した後、フラスコを攪拌しながらオイルバスで系内が70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。これにより樹脂粒子の中心粒径210nm、ガラス転移点53℃、重量平均分子量Mw32000のアニオン性の樹脂粒子分散液1を得た。
(樹脂粒子分散液2の調製)
「スチレン」・・・330質量部
「n−ブチルアクリレート」・・・70質量部
「アクリル酸」・・・6質量部
「ドデカンチオール」・・・20質量部
「四臭化炭素」・・・4質量部
上記の成分を混合溶解し、他方、非イオン性界面活性剤ノニポール400(三洋化成社製)6g、アニオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬社製)10gをイオン交換水500gに溶解したものをフラスコ中に収容し、上記の混合溶液を添加して分散し乳化して、10分間ゆっくりと攪拌・混合しながら、過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水溶液50gを投入した。次いで、系内を十分に窒素で置換した後、フラスコを攪拌しながらオイルバスで系内が70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。これにより樹脂粒子の中心粒径240nm、ガラス転移点50℃、重量平均分子量Mw38500のアニオン性の樹脂粒子分散液2を得た。
(樹脂粒子分散液3の調製)
「スチレン」・・・370質量部
「n−ブチルアクリレート」・・・30質量部
「アクリル酸」・・・8質量部
「ドデカンチオール」・・・30質量部
「四臭化炭素」・・・4質量部
上記の成分を混合溶解し、他方、非イオン性界面活性剤ノニポール400(三洋化成社製)6g、アニオン性界面活性剤ネオゲンSC(第一工業製薬社製)10gをイオン交換水500gに溶解したものをフラスコ中に収容し、上記の混合溶液を添加して分散し乳化して、10分間ゆっくりと攪拌・混合しながら、過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水溶液50gを投入した。次いで、系内を十分に窒素で置換した後、フラスコを攪拌しながらオイルバスで系内が70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。これにより樹脂粒子の中心粒径180nm、ガラス転移点60℃、重量平均分子量Mw19000のアニオン性の樹脂粒子分散液3を得た。
(着色剤分散液1(Cyan)の調製)
「シアン顔料(大日精化社製、銅フタロシアニンB15:3)」・・・50質量部
「非イオン性界面活性剤(三洋化成社製、ノニポール400)」・・・5質量部
「イオン交換水」・・・200質量部
上記成分を混合溶解し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス:T50)により10分間分散し、中心粒径168nmの着色剤粒子を含有する着色剤分散液1を得た。
(着色剤分散液2(Yellow)の調製)
着色剤として黄色顔料(クラリアントジャパン社製、PY180)を同量用いた以外は着色剤分散液1の調製と同様にして、中心粒径は177nmの着色剤粒子を含有する着色剤分散液2を得た。
(着色剤分散液3(Magenta)の調製)
着色剤としてマゼンタ顔料(大日インキ化学社製、PR122)を同量用いた以外は着色剤分散液1の調製と同様にして、中心粒径は186nmの着色剤粒子を含有する着色剤分散液3を得た。
(着色剤分散液4(Black)の調製)
着色剤として黒顔料(キャボット社製、カーボンブラック)を同量用いた以外は着色剤分散液1の調製と同様にして、中心粒径は159nmの着色剤粒子を含有する着色剤分散液4を得た。
(離型剤分散液1の調製)
「パラフィンワックス(日本精蝋社製、HNP09、融点77℃)」・・・50質量部
「カチオン性界面活性剤(花王社製、サニゾールB50)」・・・5質量部
「イオン交換水」・・・200質量部
上記成分を95℃に加熱して、IKA社製ウルトラタラックスT50で十分に分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理を施し、中心粒径160nmの離型剤粒子を含有する離型剤分散液1を得た。
(離型剤分散液2の調製)
「ポリエチレンワックス(東洋ペトロライト製、ポリワックス1000、融点113℃)」・・・50質量部
「カチオン性界面活性剤(花王社製、サニゾールB50)」・・・5質量部
「イオン交換水」・・・200質量部
前記成分を95℃に加熱して、IKA社製ウルトラタラックスT50で十分に分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理を施し、中心粒径220nmの離型剤粒子を含有する離型剤分散液2を得た。
(トナー母粒子(Yellow)1の製造)
「樹脂粒子分散液1」・・・200質量部
「着色剤分散液2」・・・28質量部
「離型剤分散液1」・・・37質量部
「ポリ塩化アルミニウム」・・・1.23質量部
上記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKE社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら凝集温度50℃まで加熱した。その後、50℃で60分間保持した後、さらに樹脂粒子分散液1を30質量部追加して緩やかに攪拌した。その後、0.5mol/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを7.0に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら90℃まで加熱した。その後、pHを3.8まで低下させて6時間保持した。反応終了後、冷却し、濾過、イオン交換水による十分な洗浄を行った後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を施した。さらに、40℃のイオン交換水3リットルに再度分散し、15分300rpmで攪拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返した後、ヌッチェ式吸引濾過によりNo5Aのろ紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を12時間継続してイエローのトナー母粒子1を得た。
このトナー母粒子1の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50は5.8μmであった。さらに、FPIAによる形状観察より求めた粒子の円形度は0.984で球状であった。DSCで測定した、吸熱ピーク温度は76.5℃であった。
(トナー母粒子(Magenta)2の製造)
トナー母粒子1の製造において、離型剤分散液1の添加量を固形分換算で8.0重量%、マゼンタ着色剤分散液3を用い、添加量を固形分換算で7.5重量%に変更し、凝集停止後の90℃到達時の系内pHを4.1とし、融合・合一時間を5時間にした以外はトナー母粒子1の製造と同様に操作してトナー母粒子2を得た。
このトナー母粒子2の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50は6.2μmであった。
さらに、FPIAによる形状観察より求めた粒子の円形度は0.982で球状であった。DSCで測定した、吸熱ピーク温度は76.3℃であった。
(トナー母粒子(Cyan)3の製造)
トナー母粒子1の製造において、離型剤分散液1の添加量を固形分換算で9.0重量%、着色剤分散液1の添加量を固形分換算で5.0重量%に変更し、凝集停止後の90℃到達時の系内pHを4.0とした以外はトナー母粒子1の製造と同様に操作してトナー母粒子3を得た。
このトナー母粒子3の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50は6.0μmであった。さらに、FPIAによる形状観察より求めた粒子の円形度は0.986で球状であった。DSCで測定した、吸熱ピーク温度は76.3℃であった。
(トナー母粒子(Black)4の製造)
トナー母粒子1の製造において、離型剤分散液1の添加量を固形分換算で7.0重量%、着色剤分散液4の添加量を固形分換算で5.0重量%に変更し、凝集停止後の90℃到達時の系内pHを4.0とした以外はトナー1の製造と同様に操作してトナー母粒子4を得た。
このトナー母粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50は6.0μmであった。さらに、FPIAによる形状観察より求めた粒子の円形度は0.985で球状であった。DSCで測定した、吸熱ピーク温度は76.3℃であった。
(トナー母粒子(Yellow)5の製造)
「樹脂粒子分散液2」・・・200質量部
「着色剤分散液2」・・・28質量部
「離型剤分散液1」・・・42質量部
「ポリ塩化アルミニウム」・・・1.23質量部
上記成分で、トナー母粒子1の製造と同様に操作を行い、イエローのトナー母粒子5を得た。
このトナー母粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50は6.3μmであった。さらに、FPIAによる形状観察より求めた粒子の円形度は0.982で球状であった。DSCで測定した、吸熱ピーク温度は76.1℃であった。
(トナー母粒子(Magenta)6の製造)
トナー母粒子5の製造において、離型剤分散液1の添加量を固形分換算で9.0重量%、マゼンタ着色剤分散液3を用い、添加量を固形分換算で7.5重量%に変更し、凝集停止後の90℃到達時の系内pHを4.1とし、融合・合一時間を5時間にした以外はトナー母粒子5の製造と同様に操作してトナー母粒子6を得た。
このトナー母粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50は6.6μmであった。さらに、FPIAによる形状観察より求めた粒子の円形度は0.981で球状であった。DSCで測定した、吸熱ピーク温度は77.1℃であった。
(トナー母粒子(Cyan)7の製造)
トナー母粒子5の製造において、離型剤分散液1の添加量を固形分換算で10.0重量%、着色剤分散液1の添加量を固形分換算で5.0重量%に変更し、凝集停止後の90℃到達時の系内pHを4.0とした以外はトナー母粒子5の製造と同様に操作してトナー母粒子7を得た。
このトナー母粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50は6.4μmであった。さらに、FPIAによる形状観察より求めた粒子の円形度は0.984で球状であった。DSCで測定した、吸熱ピーク温度は77.2℃であった。
(トナー母粒子(Black)8の製造)
トナー母粒子5の製造において、離型剤分散液1の添加量を固形分換算で9.0重量%、着色剤分散液4の添加量を固形分換算で5.0重量%に変更し、凝集停止後の90℃到達時の系内pHを4.0とした以外はトナー母粒子5の製造と同様に操作してトナー母粒子8を得た。
このトナー母粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50は6.7μmであった。さらに、FPIAによる形状観察より求めた粒子の円形度は0.982で球状であった。DSCで測定した、吸熱ピーク温度は76.8℃であった。
(トナー母粒子(Yellow)9の製造)
「樹脂粒子分散液3」・・・200質量部
「着色剤分散液2」・・・28質量部
「離型剤分散液2」・・・85質量部
「ポリ塩化アルミニウム」・・・1.5質量部
上記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKE社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら凝集温度54℃まで加熱した。その後、54℃で60分間保持した後、さらに、樹脂粒子分散液1を30質量部追加して緩やかに攪拌した。その後、0.5mol/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを7.0に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら90℃まで加熱した。その後、pHを6.0まで低下して2時間保持した。反応終了後、冷却し、濾過、イオン交換水による十分な洗浄を行った後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を施した。さらに、40℃のイオン交換水3Lに再度分散し、15分300rpmで攪拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返した後、ヌッチェ式吸引濾過によりNo5Aろ紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を12時間継続してイエローのトナー母粒子9を得た。
このトナー母粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50は9.6μmであった。さらに、FPIAによる形状観察より求めた粒子の円形度は0.970であった。DSCで測定した、吸熱ピーク温度は112.1℃であった。
(トナー母粒子(Magenta)10の製造)
トナー母粒子9の製造において、離型剤分散液2の添加量を固形分換算で18重量%、マゼンタ着色剤分散液3を用い、添加量を固形分換算で7.5重量%に変更し、凝集停止後の90℃到達時の系内pHを6.2とし、融合・合一時間を2時間にした以外はトナー母粒子9の製造と同様に操作してトナー10を得た。
このトナー母粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50は9.3μmであった。さらに、FPIAによる形状観察より求めた粒子の円形度は0.968であった。DSCで測定した、吸熱ピーク温度は112.9℃であった。
(トナー母粒子(Cyan)11の製造)
トナー母粒子9の製造において、離型剤分散液2の添加量を固形分換算で17重量%、着色剤分散液1の添加量を固形分換算で5.0重量%に変更し、凝集停止後の90℃到達時の系内pHを7.0とした以外はトナー母粒子9の製造と同様に操作してトナー母粒子11を得た。
このトナー母粒子粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50は9.5μmであった。さらに、FPIAによる形状観察より求めたs粒子の円形度は0.973であった。DSCで測定した、吸熱ピーク温度は112.2℃であった。
(トナー母粒子(Black)12の製造)
トナー母粒子9の製造において、離型剤分散液2の添加量を固形分換算で18重量%、着色剤分散液4の添加量を固形分換算で5.0重量%に変更し、凝集停止後の90℃到達時の系内pHを6.8とした以外はトナー母粒子9の製造と同様に操作してトナー12を得た。
このトナー母粒子粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50は9.8μmであった。さらに、FPIAによる形状観察より求めた粒子の円形度は0.971であった。DSCで測定した、吸熱ピーク温度は113.3℃であった。
トナーの調製(1):
トナー母粒子1〜4のそれぞれに、トナー母粒子100質量部に対して、1.5質量部のシリカ微粒子(RY50:日本アエロジル社製、個数平均粒径85nm)、0.3質量部のアルミナ微粒子(AKP−G015:住友化学社製、個数平均粒径40nm)、0.8質量部の酸化チタン微粒子(STT100:チタン工業社社製、個数平均粒径30nm)、1.0質量部のポリメチルメタアクリレート樹脂微粒子(MP−1451:綜研化学社製、個数平均粒径150nm)を、ヘンシェルミキサーで混合し、トナー1〜4を得た。
なお、個数平均粒径は、トナーに外添剤を単独で外添することにより、トナー表面に外添剤を1次分散させ、トナー表面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察し、トナー表面に存在する外添剤粒子の長軸径と個数をカウントし平均することにより測定した。
トナーの調製(2):
トナー母粒子5〜8それぞれに、トナー母粒子100質量部に対して、1.0質量部のシリカ微粒子(RX50:日本アエロジル社製、個数平均粒径80nm)、0.2質量部のアルミナ微粒子(AKP−G025:個数平均粒径25nm)、0.8質量部の酸化チタン微粒子(STT100:個数平均粒径30nm)、1.3質量部の架橋ポリメチルメタアクリレート樹脂微粒子(MP−300:綜研化学社製、個数平均粒径120nm)を、ヘンシェルミキサーで混合し、トナー5〜8を得た。
トナーの調製(3):
トナー母粒子5〜8それぞれに、トナー母粒子100質量部に対して、1.0質量部のシリカ微粒子(RY50:個数平均粒径80nm)、0.2質量部のアルミナ微粒子(AKP−G015:個数平均粒径40nm)、1.0質量部の酸化チタン微粒子(STT100:個数平均粒径30nm)、1.0質量部の架橋ポリメチルメタアクリレート樹脂微粒子(MP−300:綜研化学社製、個数平均粒径120nm)を、ヘンシェルミキサーで混合し、トナー9〜12を得た。
トナーの調製(4):
トナー母粒子1〜4それぞれに、トナー母粒子100質量部に対して、1.5質量部のシリカ(RX50:個数平均粒径80nm)、0.4質量部のアルミナ微粒子(AKP−G025:個数平均粒径25nm)、1.2質量部の酸化チタン微粒子(STT100:個数平均粒径30nm)、1.0質量部の架橋ポリメチルメタアクリレート樹脂微粒子(MP−300:綜研化学社製、個数平均粒径120nm)を、ヘンシェルミキサーで混合し、トナー13〜16を得た。
トナーの調製(5):
トナー母粒子9〜12それぞれに、トナー母粒子100質量部に対して、1.5質量部の疎水性シリカ微粒子(RX−200:日本アエロジル社製、個数平均粒径20nm)、0.4質量部のアルミナ微粒子(AKP−3000:住友化学社製、個数平均粒径60nm)、1.2質量部の酸化チタン微粒子(STR−40:堺化学工業社製、個数平均粒径70nm)、1.0質量部のポリメチルメタアクリレート樹脂微粒子(MP−1100:綜研化学社製、個数平均粒径400nm)を、ヘンシェルミキサーで混合し、トナー17〜20を得た。
トナーの調製(6):
疎水性シリカ微粒子を添加しない以外は、トナーの調製(1)と同様にして、トナー21〜24を得た。
トナーの調製(7):
アルミナ微粒子を添加しない以外は、トナーの調製(1)と同様にして、トナー25〜28を得た。
トナーの調製(8):
酸化チタン微粒子を添加しない以外は、トナーの調製(1)と同様にして、トナー29〜32を得た。
トナーの調製(9):
ポリメチルメタアクリレート樹脂微粒子を添加しない以外は、トナーの調製(1)と同様にして、トナー33〜36を得た。
現像剤の調製:
トナー1〜36のそれぞれに対し、メタアクリレート(総研化学社製)を1重量%被覆した体積平均粒径50μmのフェライトキャリア100質量部に対してトナー濃度が7質量部になるように秤量し、ボールミルで5分間攪拌・混合してそれぞれ現像剤1〜4、現像剤5〜8、現像剤9〜12、現像剤13〜16、現像剤17〜20、現像剤21〜24、現像剤25〜28、現像剤29〜32、現像剤33〜36を得た。
〔実施例1〕
現像剤1〜4の4色の現像剤を、富士ゼロックス製、帯電器に帯電ロールを使用しているDPC2200改造機(感光体クリーニングブレードを取り外し、ロール形状のブラシを取り付けられるように改造)に投入し、HH環境(30℃/90%RH)とLL環境(10℃/30%RH)で、それぞれ、50000枚の画出しを行い、その間の、濃度維持性、細線の再現性、画像欠陥、ゴースト、背景部かぶりの評価を行った。
ゴーストは、プリント上に目視でほとんど観察できないレベルを○、軽微に観察できるレベルを△、はっきり観察できるレベルを×とした。
濃度は、マクベス濃度計で測定した。
画像欠陥は、筋状の抜け、白点、色点が目視でほとんど観察できないレベルを○、軽微に観察できるレベルを△、はっきり観察できるレベルを×とした。
細線の再現性は、1ドットラインが目視ではっきり再現されるレベルを○、軽微にかすれがあるレベルを△、ラインがかすれて連続していないレベルを×とした。なお、上記評価指標のうち、△および○は、実用問題ないことを意味する。
結果を下記表1に示す。
Figure 2005265988
〔実施例2〕
現像剤5〜8を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を下記表2に示す
Figure 2005265988
〔実施例3〕
現像剤9〜12を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を下記表3に示す。
Figure 2005265988
〔実施例4〕
現像剤13〜16を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を下記表4に示す。
Figure 2005265988
〔比較例1〕
現像剤17〜20を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を下記表5に示す。
Figure 2005265988
〔比較例2〕
現像剤21〜24を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を下記表6に示す。
Figure 2005265988
〔比較例3〕
現像剤25〜28を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を下記表7に示す。
Figure 2005265988
〔比較例4〕
現像剤29〜32を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を下記表8に示す。
Figure 2005265988
〔比較例5〕
現像剤33〜36を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を下記表9に示す。
Figure 2005265988
〔比較例6〕
個数平均粒径が20nmである疎水性シリカ微粒子(R−972:日本アエロジル社製)を使用した以外は、実施例1と同様にして、現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を下記表10に示す。
Figure 2005265988
〔比較例7〕
個数平均粒径が115nmであるゾルゲル法で作製した球形シリカ微粒子を使用した以外は、実施例1と同様にして、現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を下記表11に示す。
Figure 2005265988
〔実施例5〕
個数平均粒径が35nmである疎水性シリカ微粒子(TS720:キャボット製)を使用した以外は、実施例1と同様にして、現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を下記表12に示す。
Figure 2005265988
上記結果から、実施例1〜5の現像剤を使用した場合、比較例の現像剤より、長期間の濃度維持性に優れ、画質欠陥、ゴースト、背景部のかぶり、細線の再現性も良好であることが確認できた。

Claims (3)

  1. 少なくとも、結着剤樹脂、着色剤および外添剤を含むトナーであって、
    前記外添剤が、個数平均粒径が5〜50nmの酸化アルミニウム微粒子、個数平均粒径が5〜50nmの酸化チタン微粒子、個数平均粒径が30〜100nmのシリカ微粒子、個数平均粒径が50〜300nmの樹脂微粒子、の少なくとも4種であることを特徴とするトナー。
  2. 請求項1に記載のトナーを含有することを特徴とする現像剤。
  3. 帯電処理を施して潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成工程と、前記潜像をトナーを用いて現像する現像工程と、現像後の現像像を転写媒体に転写する転写工程と、潜像担持体上に残存する転写後のトナーを除去するクリーニング工程と、を含む画像形成方法であって、
    前記トナーが、請求項1に記載のトナーであり、
    前記クリーニング工程におけるクリーニング手段が、ブラシ及びロールの少なくともいずれかを用いた手段であることを特徴とする画像形成方法。

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010145467A (ja) * 2008-12-16 2010-07-01 Kyocera Mita Corp 現像剤及び画像形成方法
JP2015106123A (ja) * 2013-12-02 2015-06-08 富士ゼロックス株式会社 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び、画像形成装置
JP2017138482A (ja) * 2016-02-04 2017-08-10 キヤノン株式会社 トナー及び画像形成方法

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