JP2005264181A - 溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 TiCl4 をMgにより還元するクロール法より、高能率に金属Tiを製造する。
【解決手段】 CaCl2 を含みかつCaが溶解した溶融塩を反応槽1内に保持する。反応槽1内の溶融塩中に、Ti原料であるTiCl4 のガスを供給する。反応槽1内の溶融塩中で、TiCl4 が溶融塩中の溶解Caにより広い領域で還元され、粒子状の金属Tiが効率的に生成される。同様の溶融塩を電解槽2内に保持し、陽極6と陰極7で電気分解することにより、陰極7の側にCaを生成する。陰極7に溶融Ca合金9を用い、陰極7の側に生成するCaを溶融Ca合金9に吸収させる。Ca濃度が上昇した溶融Ca合金9を反応槽1に輸送し、反応槽1内の溶融塩と接触させることにより、溶融塩中にCaを供給する。Tiの生成反応に伴って消費されるCaを補い、Tiの生成反応を継続させる。反応槽1でCa濃度が低下した溶融Ca合金9を電解槽2に逆送し、Ca濃度を回復させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、TiCl4 を含む金属塩化物をCaにより還元処理して金属Ti又はTi合金を製造するCa還元によるTi又はTi合金の製造方法に関し、更に詳しくは、還元剤であるCaを循環使用し、且つそのCaの移送媒体として、合金電極に使用される溶融Ca合金を用いるTi又はTi合金の製造方法に関する。
金属Tiの工業的な製法としては、TiCl4 をMgにより還元するクロール法が一般的である。このクロール法では、還元工程−真空分離工程を経て金属Tiが製造される。還元工程では、反応容器内でTiの原料であるTiCl4 がMgにより還元され、スポンジ状の金属Tiが製造される。真空分離工程では、反応容器内に製造されたスポンジ状の金属Tiから未反応のMg及び副生物であるMgCl2 が除去される。
還元工程について詳しく説明すると、この工程では、反応容器内に溶融Mgを充填し、その液面に上方からTiCl4 の液体を供給する。これにより、溶融Mgの液面近傍でTiCl4 がMgにより還元され、粒子状の金属Tiが生成する。生成した金属Tiは逐次下方へ沈降する。これと同時に、溶融MgCl2 が液面近傍に副生するが、溶融MgCl2 の比重は溶融Mgの比重より大きい。この比重差のため、副生した溶融MgCl2 が下方に沈降し、代わりに溶融Mgが液面に現れる。この比重差置換により、液面に溶融Mgが供給され続け、反応が継続される。
クロール法による金属Tiの製造では、高純度の製品を製造することが可能である。しかし、バッチ式であるために製造コストが嵩み、製品価格が非常に高くなる。その上、TiCl4 の供給速度を上げることが困難なことも、製造コストが嵩む原因の一つになっている。TiCl4 の供給速度が制限される理由としては次の3つが考えられる。
クロール法での生産性を高めるには、Tiの原料であるTiCl4 の供給速度、即ち溶融Mgの液面への単位面積・単位時間あたりの供給量を増大させるのが有効である。しかし、供給速度を大きくしすぎると、溶融Mgの液面で起こる還元反応の奪熱が間に合わなくなるため、反応によって液面で生成された溶融MgCl2 の温度が上昇し、その比重が小さくなってMgの比重に近づく。このこともあって前述した比重差置換の速度が間に合わなくなり、液面にMgCl2 が残ってこれにTiCl4 が供給されるようになるため、TiCl4 の利用効率が下がる。その結果、供給原料が未反応のTiCl4 ガスやTiCl3 などの未反応生成ガス(これらを未反応ガスという)となって反応容器外へ排出される。また、未反応ガスの発生は容器内圧の急激な上昇を伴うために避ける必要がある。これらの理由から、Tiの原料であるTiCl4 の供給速度には限界がある。
TiCl4 の供給速度を大きくすると、液面より上方の容器内面におけるTi析出量が多くなる。還元反応が進むにつれて溶融Mgの液面を断続的に上昇させるため、容器上部内面における析出Tiが、還元反応の後半では溶融Mgに漬かり、Mg液面の有効面積が減少し、反応速度が低下する。これを抑えるために、TiCl4 の供給速度を制限し、容器上部内面におけるTi析出を抑制することが必要となる。容器上部内面におけるTi析出を抑制するための別の対策が特許文献1により提示されているが、十分ではない。
特開平8−295955号公報
クロール法では又、反応容器内の溶融Mg液の液面近傍だけで反応が行われるため、発熱エリアが狭い。そのため、高速でTiCl4 を供給すると、冷却が間に合わなくなる。これも、TiCl4 の供給速度が制限される大きな理由である。
TiCl4 の供給速度に直接影響する問題ではないが、クロール法では、溶融Mg液の液面近傍でTiが粒子状に生成され、沈降する。しかし、溶融Mgの濡れ性(粘着性)のため、生成されたTi粉が凝集した状態で沈降し、沈降中にも溶融液の温度により焼結して粒成長し、微粉として反応容器外へ回収することが困難である。このため、連続的な製造が困難であり、生産性が阻害されている。Tiが反応容器内にスポンジチタンとしてバッチ方式で製造されるのはまさにこのためである。
クロール法以外のTi製造方法に関しては、TiCl4 の還元剤としてMg以外に例えばCaの使用が可能なことが特許文献2に記載されている。そして、Caによる還元反応を用いたTi製造方法としては、反応容器内にCaCl2 の溶融塩を保持し、その溶融塩中に上方から金属Ca粉末を供給して、溶融塩中にCaを溶け込ませると共に、下方からTiCl4 ガスを供給して、CaCl2 の溶融塩中で溶解CaとTiCl4 を反応させる方法が特許文献3に記載されている。
米国特許第2205854号明細書
米国特許第4820339号明細書
Caによる還元では、化学式1の反応により、TiCl4 から金属Tiが生成され、それと共にCaCl2 が副生する。CaはMgよりClとの親和力が強く、原理的にはTiCl4 の還元剤に適している。特に、特許文献3に記載された方法では、Caを溶融CaCl2 中に溶解させて使用する。溶融CaCl2 中でのCa還元反応を利用すれば、クロール法のように反応容器内の還元剤の液面にTiCl4 を供給する場合と比べて反応場が広がり、発熱領域も広がり冷却が容易になることから、Tiの原料であるTiCl4 の供給速度を大幅に増大でき、生産性の大幅な向上を期待できる。
Figure 2005264181
しかしながら、特許文献3に記載された方法は、工業的なTi製造法としては成立し得ない。なぜなら、還元剤として金属Caの粉末を使用するからである。即ち、金属Caの粉末は極めて高価であるため、これを購入して使用すると、製造コストは、TiCl4 の供給速度が制限されるクロール法よりも高価となるのである。加えて、反応性が強いCaは取り扱いが非常に難しく、このことも、Ca還元によるTi製造方法の工業化を阻害する大きな要因になっている。
更に別のTi製造方法としては、特許文献4に記載されたオルソンの方法がある。これは、TiCl4 を経由せず、TiO2 をCaにより直接還元する酸化物直接還元法の一種である。酸化物直接還元法は高能率であるが、高純度のTiを製造するのには適さない。なぜなら、高純度のTiO2 を使用しなければならないからである。
米国特許第2845386号明細書
本発明の目的は、高純度の金属Ti又はTi合金を高能率に、しかも高価な還元剤を使用することなく経済的に製造することにある。
本発明者らは、高純度の金属Tiを高能率に製造するためには、TiCl4 のCa還元が不可欠であると考え、特許文献3に記載されたようなCaCl2 の溶融塩中に溶解するCaの利用を企画した。この場合、還元反応容器内では、前記した化学式1の反応が進行し、これに伴い溶融塩中のCaが消費され、これを補うために、特許文献3に記載された方法では、金属Caの粉末を還元反応容器内に供給し続ける必要がある。
本発明者らは、Ca還元によるTi製造方法を工業的に確立するためには、還元反応で消費される溶融塩中のCaを経済的に補充する必要があると考え、その補充手段として、溶融塩の電気分解によるCaの補充、及びこれによるCaの循環使用を案出した。即ち、還元反応に伴い溶融塩中のCaが消費されるが、その溶融塩を電気分解すれば溶融塩中にCaが生成し、こうして得られたCaリッチの溶融塩を還元反応に再使用すれば、外部からのCa補充が不要になるのである。しかも、この方法では、Caを独立して取り出す手間も不要となり、この点からも経済性が向上する。なぜなら、Caは固体として独立に抽出する場合、非常な困難を伴う。しかし、溶融塩中にCaを生成するだけであれば比較的容易である。
しかしながら、この方法では、還元反応容器と電解槽との間で多量の溶融塩を循環させる必要があり、設備が大がかりになる。そこで本発明者らは、電解工程での陰極に溶融合金電極を用い、これをCaの移送媒体として利用することを企画した。即ち、CaCl2 の電気分解における効率アップのために溶融合金電極(陰極)を用いること自体は、例えば米国特許第4992096号明細書に記載されており、公知である。本発明者らは、この溶融合金電極が、Caを循環使用する際のCa移送媒体として利用でき、これによれば多量の溶融塩を循環させずとも、Caの循環使用が可能になる点に着目した。
本発明はかかる着想を基礎として開発されたものであり、Caによる還元反応を用いたTi又はTi合金の製造方法であって、CaCl2 を含む溶融塩を、溶融Ca合金を陰極に用いて電気分解することにより、前記溶融Ca合金中のCa分を増加させる、電気分解によるCa生成工程と、Ca生成工程によりCaが増加した溶融Ca合金を、CaCl2 を含む溶融塩に接触させて、該溶融塩中にCaを溶解させるCa補充工程と、Ca補充工程によりCaが溶解した溶融塩に、TiCl4 を含む金属塩化物を供給して、溶融塩中にTi又はTi合金を生成させる、還元反応によるTi生成工程とを含むことを特徴とする溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法を要旨とする。
本発明の溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法においては、CaCl2 を含み且つCaが溶解した溶融塩に、TiCl4 を含む金属塩化物を供給する。これにより、溶融塩中に粒状及び/又は粉状のTi又はTi合金が生成する(以下これをTi粉又はTi合金粉と総称する)。Ti粉又はTi合金粉の生成に伴い、溶融塩中のCaが消費されるため、溶融塩を電気分解し、溶融塩中にCaを補充するが、その電気分解の際に陰極として溶融Ca合金を用いる。
溶融CaCl2 を電気分解すると、化学式2に示す反応が起こり、陰極側にCaが生成する。ここで、この陰極にMg−Caなどの溶融Ca合金を用いると、陰極側に生成するCaが溶融Ca合金中に固溶或いは合金の形で取り込まれ、Caリッチの溶融Ca合金ができる。そして、このCaリッチの溶融Ca合金を、還元反応に使用される溶融塩に接触させる。そうすると、溶融Ca合金中のCaが溶融塩に溶解し、還元反応で消費されるCaが補充されることになる。
Figure 2005264181
即ち、還元反応で消費されるCaを補充するための電気分解において、陰極に溶融Ca合金を用い、且つ、その溶融Ca合金をCaの移送媒体として用いることにより、金属Caの補給なしに、しかもCaの独立した取り扱いも大量の溶融塩の循環も行なうことなく、極めて経済的かつ効率的に金属Tiが還元製造されることになる。
加えて、溶融塩中でのCa還元によるTi粒の生成では、還元反応場が拡がり、同時に発熱領域も広がる。更に、850℃での蒸気圧はMgが50mmHg(6.7kPa)であるのに対し、Caは2mmHg(0.3kPa)と極めて小さい。この蒸気圧の違いのため、容器上部内面へのTi析出量はMgに比べてCaの方が格段に少ない。従って、本発明の合金陰極を介したTi又はTi合金の製造方法においては、TiCl4 供給速度の大幅増大も可能になる。
その上、CaはMgより濡れ性(粘着性)が劣る上に、析出Ti粒子に付着するCaがCaCl2 に溶解するので、生成チタン粒子同士の凝集が少なく、焼結も圧倒的に少ない。このため、生成Tiを粉末状態で反応容器外へ取り出すことができ、連続的なTi製造操作も可能になる。
本発明の溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法においては、電気分解によるCa生成工程を実施するために電解槽が必要であり、還元反応によるTi生成工程を実施するために反応槽が必要である。ここで、電解槽と反応槽は、一つの槽で共用することができるし、二つの槽を別々に使用することもできる。
電解槽と反応槽を別々に使用する場合は、例えばCaCl2 を含む溶融塩を電解槽及び反応槽内に保持し、電解槽内で電解によるCa生成工程を行なうと共に、電解槽から反応槽へ溶融Ca合金を輸送して、反応槽内でCa補充工程及びTi生成工程を行ない、反応槽内でCaが消費された溶融Ca合金を電解槽へ逆送する。
この場合、電解槽と反応槽の間で溶融塩に温度差をつけることができる。これは次のような利点を生む。例えば電解槽における溶融塩の温度を、反応槽における溶融塩の温度より低くする。即ち、高温還元と低温電解の組合せである。高温還元では、Caの反応性が上がり、Ti又はTi合金の生成効率が向上する。低温電解では、溶融塩中のCaの溶解度が下がり、溶融塩から溶融Ca合金へのCaの移行が促進される。
電解槽と反応槽を一つの槽で共用する場合は、例えば電解槽を兼ねる反応槽内にCaCl2 を含む溶融塩を保持して、溶融Ca合金を陰極に用いた電気分解を行なうと共に、反応槽内の溶融塩、及び該溶融塩と溶融Ca合金の界面を、隔壁により陽極側と反陽極側に分離し、陽極側でCa生成工程を行ない、反陽極側でCa補充工程及びTi生成工程を行なう。
この場合、電解槽と反応槽の間で溶融塩に温度差をつける操作は困難であるが、槽構造は簡単になり、溶融Ca合金を輸送する設備、コストも不要になる。
溶融塩中に生成したTi粒の取り扱いに関しては、反応槽内で溶融塩から分離することも可能であるが、その場合はバッチ方式となる。生産性を高めるためには、生成Tiが粒子状で得られることを利用して、溶融塩と共に反応容器外へ抜き取り、容器外で溶融塩からのTi粒の分離を行うのがよい。機械的な圧縮による絞り操作などにより、Ti粒を溶融塩から簡単に分離することができる。
Ti又はTi合金から分離された溶融塩の取り扱いに関しては、これを、電気分解によるCa生成工程及び/又は還元反応によるTi生成工程に導入するのが合理的、経済的である。
また、Ti分離工程でTi又はTi合金から分離された溶融塩を、Ti生成工程に使用してCaが消費された溶融Ca合金と反応させて、溶融塩中の未反応Caにより溶融Ca合金中のCaを増加させ、その溶融Ca合金をCa補充工程に使用することが可能である。こうすれば、電気分解によらずに、溶融Ca合金中のCaを補充することができる。また、Ti又はTi合金から分離された溶融塩中の未反応Caを除去することができる。これは、Ti又はTi合金から分離された溶融塩を電気分解によるCa生成工程へ導入する場合に有利となる。
即ち、Tiの生成に使用した後の溶融塩を電解工程へ導入する場合、溶融塩に含まれる未反応のCaが電解工程へ混入する。未反応のCaが電解工程へ混入すると、そのCaが、陽極側に生成したCl2 と結合してCaCl2 に戻る、いわゆるバックリアクションが発生し、電流効率が低下する。電解工程へ導入する溶融塩から事前に未反応Caを除去しておけば、未反応Caの混入及びこれによるバックリアクションが防止される。
この電気分解によらないCa補充も低温で行なうのがよい。低温の場合、溶融塩におけるCaの溶解度が低下し、未反応Caの除去効率が上がると共に、溶融Ca合金中のCaの増加が促進される。
合金電極を構成するCa合金としては、Mg−Ca、Al−Caなどが好ましい。なぜなら、これらの融点がMg−Caで500℃以上、Al−Caで600℃以上と比較的低いからである。この低い融点を確保するために、Mg−CaはCa濃度が45%以下で使うのが好ましく、15%以下で使うのが特に好ましい。Al−CaはCa濃度が20%以下で使うのが好ましい。
一方、溶融塩としては、基本的に融点が780℃のCaCl2 を用いるが、CaCl2 −NaCl、CaCl2 −KClといった2元系の溶融塩や、CaCl2 −NaCl−KClといった3元系の溶融塩のように、CaCl2 に対して他の塩、例えばNaCl、KCl、LiCl及びCaF2 のうちの少なくとも1種を混合し、多元系溶融塩とすることが可能である。混合溶融塩を使用すれば、融点が下がり、溶融塩の温度を下げることが可能となる。溶融塩の温度を下げることができれば、前述した低温電解や低温のCa合金生成が容易になる。また、炉材の耐久性が増すし、液面からのCaや塩の蒸発を抑制できる。なお、低温電解では、溶融塩の温度が低くなることにより、溶解度だけでなく対流や拡散も抑制され、この面からも前述したCaのバックリアクションが抑制される。溶融塩の温度の下限については、陰極に使用する溶融Ca合金を凝固させないために、そのCa合金の融点より高いことが必要である。
溶融塩中へのTiCl4 の供給形態としては、TiCl4 を溶融塩中へガス状態で直接供給するのが、溶融塩中のCaに対するTiCl4 の反応効率が高いことから特に好ましいが、TiCl4 液の供給も可能であり、更には溶融塩の液面にTiCl4 液体やガスを供給することも可能である。
そして更に、TiCl4 の供給に関して、TiCl4 のCa還元法では、Mg還元によるクロール法と比べて、次のような興味ある事実も判明した。
Mg還元を用いるクロール法では、溶融Mg液の液面にTiCl4 の液体を供給するが、過去には反応場の拡大を狙って溶融Mg液の液中にTiCl4 のガスを供給することも考えられた。しかし、前述したとおり、Mgの蒸気圧が大きいため、供給ノズルへMg蒸気が侵入し、TiCl4 と反応して供給管を閉塞させてしまう。また、溶融塩中にTiCl4 のガスを供給しても、ノズル閉塞の問題は依然として残る。なぜなら、供給管の閉塞頻度は低下するが、TiCl4 のバブリングにより溶融物が攪拌され、供給ノズルに溶融Mgが到達する場合があるからである。そして何よりも、溶融塩中にTiCl4 を供給しても、その溶融液中にMgが溶解しにくいため、Ti析出反応が起こりにくい。
これに対し、TiCl4 のCa還元法では、溶融塩中にTiCl4 のガスを供給する場合に供給ノズルの閉塞が発生しにくい。このため、溶融塩中へのTiCl4 ガスの供給が可能となる。ノズルが閉塞しにくい理由としては、溶融Caの蒸気圧が小さいことの関与も考えられる。
即ち、TiCl4 のCa還元法である本発明のTi又はTi合金の製造方法においては、TiCl4 のガスや液体を溶融塩中へ直接供給するのが好ましく、ガス状態での供給が特に好ましいが、実際の操業上もこの供給形態が問題なく可能なのである。また、溶融塩の液面にTiCl4 の液体やガスを供給することを妨げないが、これらの供給形態も問題なく可能である。
電気分解で生成されたCl2 の取り扱いについては、これをTiO2 に反応させてTiCl4 を生成し、これを反応容器内でのTiの生成反応に使用するのが好ましい。
Tiの原料に関しては、基本的にTiCl4 を使用するが、TiCl4 と他の金属塩化物とを混合して使用することで、Ti合金を製造することも可能である。TiCl4 も他の金属塩化物も同時にCaにより還元されるため、この方法によってTi合金粒を製造することができるのである。
生成されるTi粒又はTi合金粒のサイズについては、平均で0.5〜50μmが好ましい。なぜなら、これらの粒が溶融塩中で生成した後、その粒を溶融塩から取り出すことになるが、溶融塩と一緒に流動するような小さいサイズでなければ、その取り出しが難しくなる。従って、適正なサイズとしては50μm以下が好ましい。また、適正最小径を0.5μmとするのは、これより小さなものでも取り出しは可能であるが、溶融塩との分離が難しくなるからである。
本発明の溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法は、TiCl4 を還元する方法であるので、高純度の金属Ti又はTi合金を製造できる。その還元剤にCaを使用し、特に、CaCl2 を含み且つCaが溶解した溶融塩を反応槽内に保持し、その溶融塩中のCaにTiCl4 を含む金属塩化物を反応させて溶融CaCl2 液中にTi又はTi合金を生成させるので、Ti原料であるTiCl4 の供給速度を増大できる。更にTi又はTi合金を粒状及び/又は粉状の形で生成できることにより、連続的な製法を可能にする。そして何よりも、溶融塩の電気分解によりCaを生成補充すると共に、その電気分解にCa合金陰極を使用し、このCa合金陰極を補充Caの移送媒体として利用するので、高価な金属Caの補充はもとより、取り扱いが難しいCaの操作も、大がかりな溶融塩の循環操作さえも不要にする。その結果、高純度の金属Ti又はTi合金を能率よく経済的に製造できる。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の第1実施形態を示す金属Ti製造装置の構成図である。
第1実施形態では、還元反応によるTi生成工程を行う反応槽1と、電気分解によるCa補充工程を行なう電解槽2とが使用される。反応槽1は、溶融塩としてCaが比較的多量に溶解したCaリッチの溶融CaCl2 を保持する。CaCl2 は融点が約780℃であり、その溶融塩はその融点以上に加熱されている。
反応槽1内は、耐熱性の隔壁3により底部を除いて2分割されており、一方は還元室4、他方は後述する溶融Ca合金を溶融塩に接触させて溶融Ca合金から溶融塩中へCaを溶解させるCa補充室5である。両室は反応槽1内の下部で連通し、溶融塩の自由な往来を保証する。
還元室4では、容器内の溶融塩中にガス状のTiCl4 が分散して注入されることにより、これが溶融塩中の溶解Caにより還元され、粒子状の金属Tiが生成される。生成されたTi粒は比重差により逐次、還元室4の底に溜まる。
還元室4の底に溜まるTi粒は、その底に存在する溶融塩と共に、還元室4から抜き出され、Ti分離工程に送られる。Ti分離工程では、還元室4から溶融塩と共に抜き出されたTi粒が溶融塩から分離される。具体的には、そのTi粒を圧縮して溶融塩を絞り取る。Ti分離工程で得られたTi粒は溶解されTiインゴットとされる。
一方、Ti分離工程でTi粒から分離された溶融塩は使用済みの溶融塩であり、Caが消費され、Ca濃度が低下している。この溶融塩は前述の電解槽2へ送られる。
電解槽2は、溶融塩である溶融CaCl2 を収容しており、該溶融CaCl2 を陽極6と陰極7で電気分解する。これにより、陽極6の側ではCl2 ガスが発生し、陰極7の側ではCaが生成される。
ここで、陰極7は合金電極であり、具体的には、電解槽2内の溶融塩に挿入される絶縁性で底面開放の耐熱容器8と、耐熱容器8内に収容された溶融Ca合金9と、耐熱容器8の天板部を貫通して溶融Ca合金9に挿入された電極棒10とを具備している。この陰極7の側で生成されるCaは、耐熱容器8内の溶融Ca合金9に合金や固溶の形で取り込まれる。これにより、耐熱容器8内の溶融Ca合金9のCa濃度が上昇する。
耐熱容器8内の溶融Ca合金9のCa濃度が所定濃度(例えば15%)になると、その高Ca濃度の溶融Ca合金9を第1の輸送管11により反応槽1内のCa補充室5へ上方から注入する。
このとき、Ca補充室5内の溶融塩上には、前回に注入された溶融Ca合金9′が浮上している。この溶融Ca合金9′は注入時は高Ca濃度であり、下方の溶融塩にCaを放出し溶解させることにより、低Ca濃度(例えば数%)になっている。そこで、耐熱容器8内からCa補充室5への高Ca濃度の溶融Ca合金9の輸送と並行して、Ca補充室5の溶融塩上に浮上する使用済みの低Ca濃度の溶融Ca合金9′を、第2の輸送管12により耐熱容器8内へ輸送する。
これにより、Ca補充室5内では、溶融Ca合金9から下方の溶融塩にCaの溶解補充が続けられる。その結果、還元室4でのTi粒の生成に伴って消費されるCaが補われ、その生成反応が継続される。
一方、陽極6の表面近傍で発生したCl2 ガスは塩化工程へ送られる。塩化工程では、TiO2 とCが塩化処理されることにより、Tiの原料であるTiCl4 が生成され、このとき同時にCO2 ガスも排出される。生成されたTiCl4 は反応容器1に導入され、Ca還元によるTi粒の生成に循環使用される。
一方、陽極8の表面近傍で発生したCl2 ガスは塩化工程へ送られる。塩化工程では、TiO2 が塩化処理されることにより、Tiの原料であるTiCl4 が生成される。生成されたTiCl4 は反応容器1に導入され、Ca還元によるTi粒の生成に循環使用される。
このように、第1実施形態では、反応槽1でのCa還元反応により溶融塩中のCaが消費されるが、そのCaが電解槽2での溶融塩の電気分解により生成され、還元反応によるTi粒の生成に循環使用される。しかも、Caの循環使用にあたって反応槽1と電解槽2の間で溶融塩を循環させる必要がない。電解槽2での陰極に溶融Ca合金9を用い、これをCaの移送媒体として利用して反応槽1と電解槽2の間で往復させるだけで、反応槽1内の溶融塩へCaを供給し続けることができ、Ti製造が継続される。
これにより、固体Caの補充も取り出しも行うことなく、また大量の溶融塩の循環を行なうこともなく、極めて簡単に、Ca還元による高品質なTi粒が連続的に製造される。なお、溶融塩の温度は、いずれの工程でもCaCl2 の融点(約780℃)より高い温度(例えば800〜850℃)に管理されている。
図2は本発明の第2実施形態を示す金属Ti製造装置の構成図である。第2実施形態は、第1実施形態と比べて次の点が相違する。
溶融塩として、CaCl2 と他の塩化物を混合した低融点の多元系溶融塩を用いる。Ti分離工程でTi粒から分離された溶融塩を電解槽2へ導入する前に、その溶融塩をCa除去槽13へ導入する。そして、溶融塩の融点を例えば650℃程度とすれば、反応槽1では溶融塩の温度を850℃程度に高めた高温操業を行なう。一方、電解槽2及びCa除去槽13では溶融塩の温度を700℃程度に下げた低温操業を行なう。
反応槽1で高温操業(高温還元)を行なうことにより、Caの反応性が上がり、溶融塩においてCaCl2 の含有比が低下したことによる反応性の低下を補うことが可能になる。一方、電解槽2及びCa除去槽13で低温操業を行なうことにより、電解槽2へ導入される溶融塩中の未反応Caが事前に除去され、未反応Caによるバックリアクション及びこれによる電流効率の低下が抑制される。
即ち、反応槽1からTi分離工程を介して電解槽2へ送られてくる溶融塩は、使用済みの溶融塩であり、溶解Caが消費されてはいるものの、未反応の溶解Caを含んでいる。未反応のCaが電解工程に混入すると、陽極6の側で発生するCl2 ガスと反応し、CaCl2 に戻る、いわゆるバックリアクションが起こり、これに電解電流が消費されることにより電流効率が低下する。
Ca除去槽13では、Ti分離工程から導入される溶融塩(未反応Ca含有)が、反応槽1内のCa補充室5から電解槽2内の耐熱容器8内へ輸送される使用済みの低Ca濃度の溶融Ca合金9′の一部と混合される。これにより、溶融塩中の未反応Caが低Ca濃度の溶融Ca合金9′に取り込まれ、未反応Caが除去されると共に、高Ca濃度の溶融Ca合金9が生成される。
こうして未反応Caが除去された溶融塩が電解槽2へ導入されることにより、溶融塩が無駄なく循環使用され、しかも、溶融塩中の未反応Caによるバックリアクション及びこれによる電流効率の低下が抑制される。Ca除去槽13で副生された高Ca濃度の溶融Ca合金9は、反応槽1内のCa補充室5に導入される。
電解槽2で低温操業を行なうことにより、溶融塩におけるCaの溶解度が低下すると共に、溶融塩の対流や拡散も抑制され、これらの点からもバックリアクションが抑制される。また、Ca除去槽13で低温操業を行なうことにより、Ca溶解度が低下して、Caが析出し、析出したCaが合金に吸収される。
このように、第2実施形態では反応槽1と電解槽2との間で溶融塩に温度差を付与することにより、電気分解によるCa生成工程での電流効率を上げることができる。
図3は本発明の第3実施形態を示す金属Ti製造装置の構成図である。第3実施形態は、第1実施形態及び第2実施形態と比べて次の点が相違する。
反応槽1は電解槽を兼ねており、底が深い還元室14と底が浅い電解室15とからなる。陽極6は電解室15内の反還元室側に配置されており、陰極7を構成する耐熱容器8は、還元室14と電解室15の境界部に両室に跨がって配置されている。そして、反応槽1内の溶融塩は、還元室14と電解室15の境界部に設けられた隔壁16により、耐熱容器8内の溶融Ca合金9と溶融塩との界面と共に、陽極側と反陽極側に分離されている。換言すれば、陽極側は底が浅い電解室15に対応し、反陽極側は底が深い還元室14に対応する。
操業では、反応槽1内の反陽極側、即ち還元室14で、Tiの原料であるTiCl4 が溶融塩中に導入され、溶融塩中のCaにより還元されてTi粒を生成する。一方、反応槽1内の陽極側、即ち電解室15では、陽極6と陰極7とによる溶融塩の電気分解により、Caが生成する。生成したCaは耐熱容器8内の溶融Ca合金9に取り込まれる。溶融Ca合金9に取り込まれたCaは、反応槽1内の反陽極側、即ち還元室14で溶融塩中に放出され溶解する。これにより、Ti粒の生成に伴って消費されるCaが補充される。
第3実施形態の特徴としては、第1に、反応槽1が電解槽を兼ねることにより槽構造が簡単である。第2に、溶融Ca合金9の槽間輸送が行なわれないので、操業効率が上がる。また、槽間輸送を行なうための設備が不要となり、この点からも設備が簡略化される。ただし、還元領域と電解領域で溶融塩に温度差を付与するのは困難である。
第3実施形態においても、電解室15へ導入する溶融塩中のCaを事前に除去できることは、第2実施形態と同様である。
なお、いずれの実施形態でも、電気分解によるCa生成工程では溶融塩から溶融Ca合金へのCa吸収が起こり、還元反応によるTi生成工程では溶融Ca合金から溶融塩へのCa放出が起こるが、その理由について本発明者らは次のように考えている。
合金電極と溶融塩の陽極側界面ではCaが発生するが、陽極側では電位があるために、発生した金属Caは陰極である合金電極へ取り込まれる。その結果、合金電極のCa濃度が高まる。一方、合金電極と溶融塩の反陽極側界面では電位がないため、合金電極と溶融塩のCa濃度差のために、合金電極から溶融塩へCaが溶け込んでいく。溶融塩中のCa濃度が還元反応によって低下しているので、Caが溶融塩へ溶け込むことができるわけである。
本発明の第1実施形態を示す金属Ti製造装置の構成図である。 本発明の第2実施形態を示す金属Ti製造装置の構成図である。 本発明の第3実施形態を示す金属Ti製造装置の構成図である。
符号の説明
1 反応槽
2 電解槽
3,16 隔壁
4 還元室
5 Ca補充室
6 陽極
7 陰極
8 耐熱容器
9,9′ 溶融Ca合金
10 電極棒
11,12 輸送管
13 Ca除去槽
14 還元室
15 電解室

Claims (12)

  1. Caによる還元反応を用いたTi又はTi合金の製造方法であって、CaCl2 を含む溶融塩を、溶融Ca合金を陰極に用いて電気分解することにより、前記溶融Ca合金中のCa分を増加させる、電気分解によるCa生成工程と、Ca生成工程によりCaが増加した溶融Ca合金を、CaCl2 を含む溶融塩に接触させて、該溶融塩中にCaを溶解させるCa補充工程と、Ca補充工程によりCaが溶解した溶融塩に、TiCl4 を含む金属塩化物を供給して、溶融塩中にTi又はTi合金を生成させる、還元反応によるTi生成工程とを含むことを特徴とする溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法。
  2. 溶融塩中に生成したTi又はTi合金を溶融塩から分離するTi分離工程を含む請求項1に記載の溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法。
  3. CaCl2 を含む溶融塩を電解槽及び反応槽内に保持し、電解槽内で電解によるCa生成工程を行なうと共に、電解槽から反応槽へ溶融Ca合金を輸送して、反応槽内でCa補充工程及びTi生成工程を行ない、反応槽内でCaが消費された溶融Ca合金を電解槽へ逆送する請求項1に記載の溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法。
  4. 前記電解槽における溶融塩の温度を、前記反応槽における溶融塩の温度より低くする請求項3に記載の溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法。
  5. 電解槽を兼ねる反応槽内にCaCl2 を含む溶融塩を保持して、溶融Ca合金を陰極に用いた電気分解を行なうと共に、反応槽内の溶融塩、及び該溶融塩と溶融Ca合金の界面を、隔壁により陽極側と反陽極側に分離し、陽極側でCa生成工程を行ない、反陽極側でCa補充工程及びTi生成工程を行なう請求項1に記載の溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法。
  6. 前記電気分解に伴って陽極側に生成するCl2 をTiO2 に反応させてTiCl4 を生成する塩化工程を含み、該塩化工程で生成されたTiCl4 を還元反応によるTi又はTi合金の生成反応に使用する請求項1に記載の溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法。
  7. 前記Ti分離工程では、反応槽内に生成されたTi又はTi合金を溶融塩と共に前記反応槽の外へ抜き出して、槽外で前記Ti又はTi合金を溶融塩から分離する請求項2に記載の溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法。
  8. Ti分離工程でTi又はTi合金から分離された溶融塩を、電気分解によるCa生成工程及び/又は還元反応によるTi生成工程に導入する請求項2に記載の溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法。
  9. Ti分離工程でTi又はTi合金から分離された溶融塩を、Ti生成工程に使用してCaが消費された溶融Ca合金と反応させて、溶融塩中の未反応Caにより溶融Ca合金中のCaを増加させ、その溶融Ca合金をCa補充工程に使用する請求項2に記載の溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法。
  10. 前記CaCl2 を含む溶融塩は、CaCl2 の他に、NaCl、KCl、LiCl及びCaF2 のうちの少なくとも1種を含む多元系溶融塩である請求項1に記載の溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法。
  11. 前記TiCl4 を含む金属塩化物は、TiCl4 及び他の金属塩化物を含む混合物である請求項1に記載の溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法。
  12. 生成されるTi又はTi合金は平均粒径が0.5〜50μmの粒体である請求項1に記載の溶融Ca合金をCa移送媒体とするTi又はTi合金の製造方法。
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