JP2005263727A - 2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類及び2,4,6−トリス(置換フェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類の製造方法 - Google Patents

2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類及び2,4,6−トリス(置換フェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 工業的に合成中間体として有用な2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類を温和な反応条件下にて高収率で、且つ短時間に合成する方法を提供する。
【解決手段】 下記一般式(I)で表わされる化合物と下記一般式(II)で表わされる化合物とを塩基の存在下、有機溶媒と水との混合溶媒中で反応させて、下記一般式(III)で表わされる化合物を合成する2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類の製造方法である。
【化1】
Figure 2005263727

(上式中、Yは置換基を表わす。R1は水素原子又は置換基を表わし、mは1〜5の整数を表わし、nは0〜4の整数を表わし、nが複数のとき各Yは同じでも異なってもよく、Yが互いに結合して環形成してもよい。)
【選択図】 なし



Description

本発明は、2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類を安価に高収率で合成する方法の技術分野に属する。また、本発明は、機械的摩擦摺動部に供給される潤滑剤、潤滑剤組成物の成分として有用なトリアジン環含有化合物の製造方法の技術分野に属する。
2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類は、工業用又は医薬品製造用の中間体として広範な用途を有し、また写真用有機化合物の中間体あるいは電子ディスプレイ材料用液晶化合物の中間体としても有用な化合物である。
従来、2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類の製造法としては、例えば、塩基の存在下でシアヌルクロライドと4−アミノフェノール誘導体とを有機溶媒中で反応させる方法が知られている。しかしこの方法では4−アミノフェノール類のOH基とNH基の反応性を区別してコントロールすることが困難である。特定の有機溶媒単独中、無機塩基の存在下、2,4,6-Tri(4'-aminophenol)-1,3,5-triazine[2,4,6−トリス(4’−ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン]を製造する方法が提案されているが、反応にかなりの長時間を要するか、あるいは反応が完結しない等の問題がある(非特許文献1参照)。
Tetrahedron Letters,2002,43,6783−6786.
本発明は、工業的に合成中間体として有用な2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類を温和な反応条件下にて高収率で、且つ短時間に合成する方法を提供することを課題とする。また、本発明は、2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類を用いて、潤滑剤組成物の成分として有用なトリアジン環化合物を簡便に製造可能な方法を提供することを課題とする。
本発明者は鋭意検討を重ねた結果、特定の塩基を有機溶剤と水との混合溶媒系で反応させることによって、選択的に、高収率および短時間で得られることを見出した。すなわち本発明の上記課題は、以下の手段によって達成された。
[1]下記一般式(I)で表わされる化合物と下記一般式(II)で表わされる化合物とを塩基の存在下、有機溶媒と水との混合溶媒中で反応させて、下記一般式(III)で表わされる化合物を合成する2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジンの製造方法。
Figure 2005263727
(上式中、Yは置換基を表わす。R1は水素原子あるいは置換基を表わす。mは1〜5の整数を表わし、nは0または1〜4の整数を表わし、nが複数のとき各Yは同じでも異なってもよく、Yが互いに結合して環形成してもよい。)
[2]前記混合溶媒が、少なくとも反応終了時に二相系である[1]に記載の製造方法。
[3]前記塩基が無機塩基である[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]前記塩基がアルカリ金属塩である[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]前記塩基が酢酸ナトリウムである[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]上記反応の反応温度が−10℃〜200℃の範囲である[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]前記有機溶媒が非プロトン性溶媒である請求項[1]〜[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8]前記非プロトン性溶媒が、芳香族類、エーテル類、ケトン類及びエステル類系有機溶媒からである[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9][1]に記載の一般式(III)で表される化合物から下記一般式(IV)で表される2,4,6−トリス(置換フェニルアミノ)−1,3,5−トリアジンを製造する方法。
Figure 2005263727
(上式中、Yは置換基を表す。R1は水素原子あるいは置換基を表わす。X21、X22およびX23は、各々独立に、単結合、NR1基(R1は、水素原子または炭素数が1〜30のアルキル基)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基を表す。R21、R22およびR23は各々独立に置換基を表す。a21、a22およびa23は各々独立して1〜5の整数を表す。nは0または1〜4の整数を表わす。)
[10]前記一般式(IV)中のX21、X22、X23、R21、R22およびR23うち少なくとも1つがエステル結合を含む[9]に記載の2,4,6−トリス(置換フェニルアミノ)−1,3,5−トリアジンの製造方法。
本発明によれば、工業的に合成中間体として有用な2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類の製造方法を温和な反応条件下にて高収率、且つ短時間で合成することができる。また、本発明によれば、2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類を用いて、潤滑剤組成物の成分として有用なトリアジン環化合物を簡便に製造する方法を提供することができる。
発明の実施の形態
以下において、本発明の2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類の製造方法について詳細に説明する。
本発明の2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類の製造方法は、下記一般式(I)で表わされる化合物と下記一般式(II)で表わされる化合物とを塩基の存在下、有機溶媒と水との混合溶媒中で反応させる点に特徴がある。本発明者は、有機溶媒と水との混合溶媒中で、下記一般式(I)で表わされる化合物と下記一般式(II)で表わされる化合物とを反応させることによって、短時間で反応が完結し、また選択性が向上し、しかも収率が良くなることを見出した。
Figure 2005263727
一般式(II)および(III)について説明する。Yは置換基を表わす。Yはアルキル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基またはアミノ基を表わすのが好ましい。mは1〜5の整数を表わし、1〜3であるのが好ましく、1〜2であるのがより好ましい。nは0〜4の整数を表わし、0〜3であるのが好ましく、0〜2であるのがより好ましい。nが複数のとき各Yは同じでも異なってもよく、Yが互いに結合して環形成してもよい。
1は水素原子又は置換基を表わす。R1は、水素原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表わすのが好ましい。より好ましくは、水素原子またはアルキル基である。
本発明の方法では、塩基の存在下で、前記一般式(I)の化合物と前記一般式(II)の化合物とを反応させる。本明細書でいう「塩基」には、無機塩基および有機塩基が含まれる。無機塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等が挙げられ、有機塩基としては、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルモルフォリン等が挙げられる。
本発明の方法では、有機溶媒と水との混合溶媒中で反応を進行させる。有機溶媒と水とは均一に混合された一相系であってもよいし、分離した二相系であってもよい。また、反応前には一相系であって、反応の進行とともに分離し、終了時に二相系となる混合溶媒を用いることもできる。反応の始めから終わりまで二相系を維持する混合溶媒を用いるのが好ましい。プロトン性溶媒または非プロトン性溶媒を適宜選択してまたは混合して用いることができる。好ましい有機溶媒は非プロトン性溶媒である。非プロトン性溶媒としてはニトリル類(例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなど)、エーテル類(例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、芳香族類(例えばベンゼン、トルエンなど)、ハロゲン系溶媒(例えばジクロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタンなど)、エステル類(例えば酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなど)が挙げられる。この中で好ましい溶媒は芳香族類、エーテル類、ケトン類またはエステル類で、特に好ましいのはケトン類である。ケトン類の中でもメチルエチルケトンが特に好ましい。
使用される水の量としては、有機溶剤に対して、0.01〜20倍量が好ましく、0.1〜10倍量がより好ましい。0.5〜5倍量がさらに好ましい。使用される塩基の量は、化合物(I)に対し1.0〜10当量であり、好ましくは1.0〜5当量、より好ましくは1〜3当量である。使用される塩基(好ましくは無機塩基)の濃度としては、水に対して1〜80%であり、好ましくは5〜80%、より好ましくは10〜80%である。
前記一般式(I)で表わされる化合物と一般式(II)で表わされる化合物とを混合する際は、一般式(I)で表わされる化合物の溶液と一般式(II)で表わされる化合物の溶液とを、10℃以下で混合することが好ましい。混合は、例えば、一般式(II)で表わされる化合物の溶液を一般式(I)で表わされる化合物の溶液へ滴下することにより行うことができる。混合後は、続けて10℃以下で塩基の水溶液を混合することが好ましい。塩基の水溶液を混合後は、室温に戻して反応を続けるのが好ましく、より好ましくは加熱することである。さらに好ましくは還流下で反応することである。
本発明の方法では、反応温度については特に制限はなく、前記した様に、室温で行ってもよいし、加熱下又は冷却下で行うこともできる。一般的には、−10℃〜200℃が好ましく、より好ましくは−10℃〜150℃で、さらに好ましくは−100℃〜120℃である。反応時間は、通常30分〜10時間で、好ましくは1〜8時間で、より好ましくは2〜6時間である。
反応終了後、得られた反応混合物は、使用目的に応じてそのまま使用してもよいし、さらに精製してから使用してもよい。精製を行う場合は、再結晶、抽出およびクロマトグラフィーなど通常用いられる精製法を行うことができる。
本発明の製造方法によって得られる一般式(III)で表される2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類は、下記一般式(IV)で表される2,4,6−トリス(置換フェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類の原料として有用である。下記一般式(IV)で表される2,4,6−トリス(置換フェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類は、潤滑剤の成分として有用である。
Figure 2005263727
上式中、Yは置換基を表す。R1は水素原子あるいは置換基を表わす。X21、X22およびX23は、各々独立に、単結合、NR1基(R1は、水素原子または炭素数が1〜30のアルキル基)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基を表す。R21、R22およびR23は各々独立に置換基を表す。a21、a22およびa23は各々独立して1〜5の整数を表す。nは0または1〜4の整数を表わす。
式(IV)中、Y、R1およびnは、式(III)中の各々と同義であり、その好ましい範囲も同様である。
式(IV)中、R21、R22およびR23は、アルキル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基またはアミノ基を表わすのが好ましい。より好ましくは、炭素数1〜20の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基など)、炭素数7〜20のアラルキル基(例えばベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基など)、炭素数6〜20のアリール基(例えばフェニル基、ナフチル基など)、炭素数5〜20のヘテロ環基(例えばピリジル基、キノリル基など)、
21、R22およびR23が採り得るアルキル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基は、それぞれ置換基を有していてもよい。置換基としては、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基など)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基、n−ブチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基など)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ基、ナフトキシ基など)、アリール基(例えばフェニル基、ナフチル基など)、アシル基(例えばアセチル基、ベンゾイル基など)、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、シリル基、シリルオキシ基、カルバモイル基、カルバモイルオキシ基、スルファモイル基、スルファモイルアミノ基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスホノ基、ホスフィニルオキシ基、ホスホノオキシ基、ホスフィニルアミノ基、ホスホノアミノ基を挙げることができる。
1、X2およびX3は各々独立に、単結合、NR1基(R1は、水素原子または炭素数が1〜30のアルキル基)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基を表す。酸素原子が好ましく、−O−CO−がより好ましい。
前記一般式(IV)中のX21、X22、X23、R21、R22およびR23うち少なくとも1つがエステル結合を含んでいるのが好ましく、X21、X22およびX23の全てが−O−CO−であり、且つR21、R22およびR23の少なくとも一つがエステル結合を含んでいるのがより好ましく、全てがエステル結合を含んでいるのがさらに好ましい。
一般式(IV)で表わされる化合物は、一般式(III)で表される化合物に、従来知られたエステル化試薬、例えば、酸塩化物、酸無水物、酸アミド等を反応させることで合成することができる。反応に使用される有機溶媒としては、ハロゲン化炭化水素系有機溶媒、例えば、ジクロロメタン、酢酸メチルもしくは酢酸エチル等のエステル系有機溶媒、アセトンもしくはメチルエチルケトン等のケトン系有機溶媒、テトラヒドロフランもしくはジオキサン等のエ−テル系有機溶媒、アセトニトリルもしくはプロピオニトリル等のニトリル系有機溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン、1,3−ジメチル−3,4,5,6,−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン(DMPU)もしくはヘキサメチルリン酸トリアミド等のアミド系有機溶媒、又はジメチルスルホキシド等のスルホキシド系有機溶媒が挙げられる。また、必要ならば、触媒、塩基を用いてもよい。
次に、本発明により合成することができる前記一般式(IV)で表される化合物の具体例を以下に示す。但し、本発明の製造方法により合成することができる化合物はこれらの具体例に限定されるわけではない。
Figure 2005263727
Figure 2005263727
Figure 2005263727
Figure 2005263727
Figure 2005263727
Figure 2005263727
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1] 2,4,6−トリス(4’−ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン(III−a)の合成
Figure 2005263727
攪拌機、温度計、滴下ロートを装着した300ml三口フラスコへシアヌルクロライド3.68g(0.02mol)を入れ、メチルエチルケトン60mlで溶解した。次いで、p−アミノフェノール6.55g(0.06mol)を内温5℃以下にゆっくり加えた。添加後、30分撹拌した後、酢酸ナトリウム4.92g(0.06mol)の水30mlの水溶液を内温10℃に保ちながら滴下した。滴下後室温で30分撹拌した後、還流下3時間反応させた。反応中、メチルエチルケトンと水との混合溶媒は二相に分離していた。反応終了後、反応液を氷水500mlに注ぎ込み晶析した。ろ過後、結晶を弱アルカリ水で1回、水500mlで2回洗浄し乾燥後、目的物を得た。
収量:7.6g(収率:95%)
化学構造はNMRスペクトルおよびMSスペクトルで確認した。
[比較例1]
実施例1の塩基の水溶液を炭酸カリウム粉末に代え、反応溶媒としてメチルエチルケトンのみ使用した以外は、実施例と同様に反応させた。48時間還流後でも反応は完結しなかった。反応終了後、反応液を氷水500mlに注ぎ込み晶析した。ろ過後、結晶を洗浄し、乾燥後、目的物を得た。
収量:5.6g(収率:70%)
[実施例2] 例示化合物E−31の合成
Figure 2005263727
攪拌機、温度計、滴下ロートを装着した300ml三口フラスコへ、実施例1で得られた2,4,6−トリス(4’−ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン(III−a)32.3g(0.08mol)、ジメチルアミノピリジン0.4gを入れ、ジメチルアセトアミド200mlで溶解したのち、(V−a)43.4g(0.288mol)を内温10℃以下で滴下した。次いで、トリエチルアミン50ml(0.36mol)内温20℃に保ちながら滴下した。滴下後、内温を室温に保ちながら5時間反応させた。反応後、反応液を水300ml中へ注ぎ込み、有機層を酢酸エチル500mlで抽出した。抽出液を水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後、酢酸エチルを減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1体積比)で精製することにより目的物を得た。
収量:50.6g(収率:85%)
化学構造はNMRスペクトルおよびMSスペクトルで確認した。
[実施例3] 例示化合物E−51の合成
Figure 2005263727
攪拌機、温度計、滴下ロートを装着した300ml三口フラスコへ、(V−b)12.1g(0.045mol)、ジメチルアミノピリジン0.2gを入れ、テトラヒドロフラン100mlで溶解したのち、ジイソプロピルエチルアミン7.8ml(0.045mol)を加えた。実施例1で得られた2,4,6−トリス(4’−ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン(III−a)4.02g(0.01mol)のテトラヒドロフラン溶液を内温20℃以下で滴下した。滴下後、内温を室温に保ちながら6時間反応させた。反応後、反応液をメタノール600ml中へ注ぎ込み晶析した。結晶をメタノールで洗浄、乾燥することにより目的物を得た。
収量:8.8g(収率:80%)
化学構造はNMRスペクトルおよびMSスペクトルで確認した。
以上のように、本発明の製造方法を利用すると、従来の塩基と有機溶媒のみを用いる方法に比べて収率よく(より選択的に)、しかも短時間に2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類を製造することができることが判った。

Claims (10)

  1. 下記一般式(I)で表わされる化合物と下記一般式(II)で表わされる化合物とを塩基の存在下、有機溶媒と水との混合溶媒中で反応させて、下記一般式(III)で表わされる化合物を合成する2,4,6−トリス(ヒドロキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジンの製造方法。
    Figure 2005263727
    (上式中、Yは置換基を表わす。R1は水素原子又は置換基を表わし、mは1〜5の整数を表わし、nは0〜4の整数を表わし、nが複数のとき各Yは同じでも異なってもよく、Yが互いに結合して環形成してもよい。)
  2. 前記混合溶媒が、少なくとも反応終了時に二相系である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記塩基が無機塩基である請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記塩基がアルカリ金属塩である請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記塩基が酢酸ナトリウムである請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 上記反応の反応温度が−10℃〜200℃の範囲である請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 前記有機溶媒が非プロトン性溶媒である請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 前記非プロトン性溶媒が、芳香族類、エーテル類、ケトン類及びエステル類系有機溶媒からである請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
  9. 請求項1中の一般式(III)で表される化合物から下記一般式(IV)で表される2,4,6−トリス(置換フェニルアミノ)−1,3,5−トリアジンを製造する方法。
    Figure 2005263727
    (上式中、Yは置換基を表す。R1は水素原子あるいは置換基を表わす。X21、X22およびX23は、各々独立に、単結合、NR1基(R1は、水素原子または炭素数が1〜30のアルキル基)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基を表す。R21、R22およびR23は各々独立に置換基を表す。a21、a22およびa23は各々独立して1〜5の整数を表す。nは0または1〜4の整数を表わす。)
  10. 前記一般式(IV)中のX21、X22、X23、R21、R22およびR23うち少なくとも1つがエステル結合を含む請求項9に記載の2,4,6−トリス(置換フェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン類の製造方法。
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