JP2005255510A - 臭気が周囲に拡散しない下水汚泥の堆肥化方法及び装置 - Google Patents

臭気が周囲に拡散しない下水汚泥の堆肥化方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】野外の気候に左右されることなく下水汚泥の堆肥化を容易に行え、臭気が周囲に拡散しないようにした堆肥化方法及び装置を提供する。
【解決手段】（ａ）外袋１と二重にした網状の内袋２に副資材として含水率の調整のための稲藁と原料の下水汚泥脱水ケーキを堆肥化に適した含水率になる割合で交互に敷き詰め、ｐＨを上げるために消石灰を適量に含ませ混合堆積させる工程、（ｂ）排気管７を固設し網状の空気を供給する通気部を設ける筒６を挿通した蓋５を混合堆積物１０の上に置き開口部１１ａを蓋５を中心にして内袋２と外袋１を外側よりバンド８で抑える工程、（ｃ）混合堆積物１０内に配した網状の空気を供給する通気部を設ける筒６で気固接触した空気を下部の内袋２と外袋１の間の通気層３に連通する工程、（ｄ）連通した空気は網状の内袋２にある混合堆積物１０の外側を気固接触して排ガスと一緒に排気管７に吸入され排出する工程、とからなる。
【選択図】図１

Description

本発明は下水汚泥の堆肥化を容易にして、野外の気候に左右させることなく又、臭気が周囲に拡散しないようにした堆肥化方法及び装置に関する。
［背景技術］
下水汚泥の処理には、これまで埋立処理、焼却処理が行われてきたが、埋立処理では埋立地の確保の問題、焼却処理では炭酸ガス、ダイオキシン等の発生による二次公害が問題となっている。近年は循環を考慮した処理方法として、下水汚泥を堆肥化し有効利用に供する処理方法が重要視され、かくはん方式で開放型のロータリー式、スクープ式、密閉型の横型、縦型、堆積方式で堆肥舎、箱型通気等で処理され高額な設備費、ランニングコストが必要とされている。
［発明の開示］
［発明が解決しようとする課題］
下水汚泥の脱水ケーキの含水率は８０％位で通気抵抗が高く粘着性もありそのままでは堆肥化の反応を進めることが困難であり、又臭気もあり野外での堆肥化作業が困難であった。
野外の堆肥化は天候に左右され不安定であり、また冬期間、寒冷地では不可能であり機械化の設備においては設備投資・ランニングコストが高価である。
稲藁の野外焼却の煙が地区の社会問題化している。
［発明を解決するための手段］
上記の目的を達成するために、本発明の下水汚泥の堆肥化方法は（ａ）外袋と二重にした網状の内袋に副資材として含水率の調整のための稲藁と原料の有機物である下水汚泥の脱水ケーキを堆肥化に適した含水率になる割合で交互に敷き詰め、ＰＨを上げるために硝石灰を適量に含ませ混合堆積させる工程，（ｂ）排気管を固設し網状の空気を供給する通気部を設ける筒を穴に挿通した蓋を混合堆積物の上に置き開口部を蓋を中心にして内袋と外袋を外側よりバンドで抑える工程，（ｃ）混合堆積物内に配した網状の空気を供給する通気部を設ける筒で気固接触してから下部の内袋と外袋の間の通気部に連通する工程，（ｄ）連通した空気は網状の内袋にある混合堆積物の外側を気固接触して排ガスと一緒に排出管に吸入され排出する工程、とからなることを特長としている。
通気性のない素材による外袋と網状の袋を内袋として通気層を形成して内袋の中に混合堆積してる有機物の下水汚泥の脱水ケーキ・稲藁に気固接触することが好ましい。
混合堆積してる有機物の下水汚泥の脱水ケーキ・稲藁の中にあってその周りを気固接触する網状の空気を供給する通気部を設ける筒を配したことが好ましい。
外袋と内袋の間に支持部材を介して通気層を形成していることが好ましい。
混合堆積物と上にある蓋の間に側面にも排気ガスの吸入口のある排気管を支持部材を介して設けることが好ましい。
臭気拡散防止のため、開口部にある蓋を中心にして二重の袋の上部をバンドで抑えることが好ましい。
［発明の効果］
堆肥化中に臭気が拡散しない。長時間（４０〜５０日間）の堆肥化によって完熟堆肥となり、土壌での有機化が無く植物の生育上安全である。ビニールハウス内の温度の調整が可能であり気候の影響を受けない堆肥化が可能となる。設備費が安い。以上の優れた効果を有する。
［発明を実施するための最良の形態］
本発明の堆肥化の作業方法は臭気の拡散防止の為袋詰めは下水処理場で行い、堆肥化はビニールハウス内で行う。
本発明の堆肥化方法は、原料の有機質である下水汚泥の脱水ケーキと副資材の稲藁を外袋と二重にした網状の内袋に交互に敷き詰めて堆肥化を進めるが、下水汚泥の脱水ケーキは含水率８０％で粘性が高く通気性が悪い特徴をもち、稲藁は水分１０％水分吸収率１５０％で通気性が良く互いに反対の特長を持つ。
上記の下水汚泥の脱水ケーキと稲藁の混合堆積物の含水率を推肥化反応に適した含水率５５〜６０％に調整するために一つの例として下水汚泥１ｔに対して細断した稲藁を１ｍ３の割合で用意するが、稲藁には堆肥化反応の過程でのＰＨの数値の低下防止の為消石灰をＰＨ８に維持できる量を事前に混合しておく。
次いで網状の内袋に配した網状の空気を供給する通気部を設ける筒を中心にして前記の下水汚泥の脱水ケーキ・稲藁を下から最初に稲藁と硝石灰の混合物の０．５ｍ３を投入、次に下水汚泥の脱水ケーキ０．５ｔと交互に敷き詰め堆積して４層にして、開口部で穴に網状の空気を供給する通気部を設ける筒を挿通した蓋を中心にして内袋と外袋を外側よりバンドで抑えて蓋にある網状の空気を供給する通気部を設ける筒の吸入口、排気管の出口に栓をして臭気が拡散しないようにして下水処理場からビニールハウスに運搬車で移動する。
ビニールハウス内での堆肥化は網状の空気を供給する通気部を設ける筒の吸入口の栓を外し空気中に解放する。排気管の排出口は栓を外し薄いビニール管と連結してもう一方を排気装置へ結合する。
ビニールハウス内の温度は常に３０℃位に維持するが冬期間や寒冷地ではビニールハウス内に温風器を設備するが堆肥化中の発熱による排気管の昇温によりビニールハウス内の昇温効果がある。
下水汚泥の脱水ケーキと稲藁の混合堆積物の発酵は含水率が５５〜６０％の時から始まり完熟堆肥まで８０℃を最高温度として４０〜５０日間要しその間熟成度は温度計により管理する。
［実施例１］
次に本発明の下水汚泥堆肥化装置を添付の図面に基づいて説明する。図１は本発明の下水汚泥装置堆肥化方法を実施する装置の一例を示すもので、この装置は内側が混合堆積物１０を収容した網状の袋２で外側が通気性のない袋１で間に支持部材４を挟んで通気層３をなす二重の袋と、内側の網状の袋２の中に配した網状の空気を供給する通気部を設ける円筒６と排気管７が具備している
図１に示すように蓋５の穴に挿通した網状の空気を供給する通気部を設ける筒６は混合堆積物の中にあって上の部々は通気が拡散しないように網状になっていない部材で混合堆積物１０の上部にあり一方向にだけ通気するようになっており網状の部々で気固接触しながら下部の通気層３に連通する。
堆肥化が進み混合堆積物１０が減量し袋の上部に空隙ができた分、蓋５とバンド８で抑えた二重の袋の上部と一緒に網状の筒６に沿って下降する。
蓋５に固設している排気管７の排気口は薄いビニール管７ｂと連結してその反対側にある一方は脱臭装置に連結するが、排気管７で蓋５の下にあって側面にある吸入口７ａは蓋５が下降し排気管７の下部にある先端の吸入口が混合堆積物１０の上面で塞がれた時の為にある。
排気用ビニール管はビニールハウス内において堆肥化の発熱による暖房効果機能として利用する。
［産業上の利用可能性］
牛糞混合堆肥化、豚糞混合堆肥化、鶏糞混合堆肥化、生ゴミ混合堆肥化、オカラ混合堆肥化、コーヒーカス混合堆肥化、野菜混合堆肥化、ビールカス混合堆肥化。
は本発明の実施例を示す堆肥袋の断面図である。
符号の説明
１ 外側の袋
２ 内側の網状の袋
３ 通気層
４ 支持部材
５ 蓋
６ 網状の空気を供給する通気部を設ける筒
７ 排気管
７ａ 排気管の側面の吸入口
７ｂ 排気ビニール管
８ バンド
９ 排液口
９ａ 排液口栓
１０ 混合堆積物
１１ａ 開口部
１１ｂ 開口部
１１ｃ 開口部

Claims (5)

  1. （ａ）外袋と二重にした網状の内袋に副資材として含水率の調整のための稲藁と原料の有機物である下水汚泥の脱水ケーキを堆肥化に適した含水率になる割合で交互に敷き詰め、ＰＨを上げるために硝石灰を適量に含ませ混合堆積させる工程，（ｂ）排気管を固設し網状の空気を供給する通気部を設ける筒を穴に挿通した蓋を混合堆積物の上に置き開口部を蓋を中心にして内袋と外袋を外側よりバンドで抑える工程，（ｃ）混合堆積物内に配した網状の空気を供給する通気部を設ける筒で気固接触してから下部の内袋と外袋の間の通気部に連通する工程，（ｄ）連通した空気は網状の内袋にある混合堆積物の外側を気固接触して排ガスと一緒に排出管に吸入され排出する工程、とからなることを特長とする堆肥化方法。
  2. 通気性のない素材による外袋と網状の袋を内袋として通気層を形成して内袋の中に混合堆積してる有機物の下水汚泥の脱水ケーキ・稲藁に気固接触することを特徴とする請求項１記載の堆肥化装置。
  3. 混合堆積してる有機物の下水汚泥の脱水ケーキ・稲藁の中にあってその周りを気固接触する網状の空気を供給する通気部を設ける筒を配したことを特徴とする請求項２記載の堆肥化装置。
  4. 外袋と内袋の間に支持部材を介して通気層を形成していることを特徴とする請求項２、３記載の堆肥化装置。
  5. 混合堆積物と上にある蓋の間に側面にも排気ガスの吸入口のある排気管を支持部材を介して設けることを特徴とする請求項２、３、４記載の堆肥化装置
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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