JP2005252145A - 光パルス対生成装置及びテラヘルツ電磁波発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学系の振動にかかわらず、時間間隔が高い精度で制御されたレーザパルス対が生成できるようにする。
【解決手段】板厚がLの複屈折結晶板からなる複屈折部121の屈折率の軸ne,軸noの角度を2等分する方向に直線偏光されたパルスレーザが複屈折部121に入射すると、入射したレーザパルスは、2つの屈折率の軸方向で各々neL,noLの光路長で通過し、2つのレーザパルスとなって出射する。出射した2つのレーザパルスを、偏光ビームスプリッタ122に入射させると、2つのレーザパルスの入射偏光方向の成分が透過する。この結果、偏光ビームスプリッタ122を出射した2つのレーザパルスは、同じ方向に偏光された直線偏光で、かつ「(ne−no)L/c」で示される時間差の2つのレーザパルス(パルス対)となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、テラヘルツ電磁波を利用した技術に用いられる光パルス対生成装置及びTHz電磁波発生装置に関するものである。
テラヘルツ(THz)電磁波は、周波数100GHz〜10THz程度の電磁波であり、近年注目されている領域である。例えば、ピコ秒以下の時間に起こる超高速の物理現象や数meV程度の非常に低いエネルギー減少を観測するための、THz時間領域分光法や、シリコン基板などの半導体の内部検査が行えるテラヘルツイメージング技術などに、THz電磁波は利用されている。
上述したTHz電磁波は、現在、フェムト秒パルスレーザ光等の超短パルスレーザ光で光伝導アンテナに照射することで発生させている。例えば、図10に示すように、超短パルスレーザ1001より出たレーザ光を、干渉計1002により所望の遅延時間のレーザパルス対を作り出し、パルス幅制御部1003により所望のパルス幅とし、ミラー1004を介してTHz電磁波発生素子である光伝導アンテナ1005に照射することで、光伝導アンテナよりTHz電磁波が得られる(特許文献1,非特許文献1参照)。
光パルス対生成装置である干渉計1002は、超短パルスレーザ1001からのレーザパルスをビームスプリッタ1021で2つに分け、分けた2つのレーザパルスの間に、2つのコーナーキューブ1022,1023により適当な遅延時間を与えた後、再び重ね合わせてレーザパルス対を作り出している。コーナーキューブ1023とビームスプリッタ1021との間隔を制御することで、遅延時間が制御できる。
パルス幅制御部1003は、回折格子対1031とミラー1032とから構成されている。回折格子に回折される角度が波長によって異なるため、2つの回折格子の間の空間を伝播する距離が波長毎に異なる。この性質を利用し、2つの回折格子の間隔を変えることで、パルス幅制御部1003によりパルス幅が制御できる。
ところで、干渉計などが固定される光学定盤が配置されている環境には、人間の歩行などによる種々の振動が発生している。これらの振動が光学定盤を通じて干渉計などの光学系に加わると、干渉計により生成されたパルス対の時間間隔には、光の波長に相当する時間程度の揺らぎが発生してしまう。このような揺らぎが発生すると、パルス対によるレーザのパワースペクトルの波長に対する周期的な強度変化の位相は、一定しない。このため、図10に示すテラヘルツ電磁波発生装置により生成したTHz電磁波の位相も安定しない。
このような揺らぎの問題を解消するために、上述した光学系の振動を避け、光路差を能動的に制御することで、パルス対の時間間隔を1波長に相当する時間よりも精密に制御する技術が提案されている(非特許文献2参照)。
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
特開2004−055626号公報 A.S.Weling and D.H.Auston. "Novel sources and detectors for coherent tunable narrow-band terahertz radiation in free space", J. Opt. Soc. Am. B, Vol.13, No.12, pp.2783-2791, December 1996. N.F.Scherer, et al., "Fluorescence-detected wave packet interferometry:Time resolved molecular spectroscopy with seqences of femtosecond phase-locked pulese", Journal of Chemical Physics, Vol.95(3), pp.1487-1511, 1 August 1991.
上述した非特許文献2に開示されている複雑なフィードバックによる干渉計の能動的な制御では、次に示すように制御を行っている。まず、ピエゾ素子を用いて一方のパルスの光路を絶えず微小に振動させ、ある波長を分光器で選択的に取り出して干渉の強さを観測する。観測する中で、干渉の強さが最大もしくは最小となるように、ロックイン検出器を用いてフィードバックをかけ、干渉計の光路差の揺らぎを波長程度よりも小さく保つ。
このように、非特許文献2の技術では、フィードバックをかけることで光路長の精度を波長よりも短いものとしているが、光路長が絶えず振動していることになり、光路差が一定ではない。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、光学系の振動にかかわらず、時間間隔が高い精度で制御されたレーザパルス対が生成できるようにすることを目的とする。
本発明に係る光パルス対生成装置は、入射するレーザパルスの伝搬方向に対する第1屈折率の軸及び第2屈折率の軸の角度が90度となるように配置された複屈折結晶から構成されて入射したレーザパルスよりレーザパルス対を生成する複屈折部と、この複屈折部より生成されたレーザパルス対より同一方向の偏光成分を取り出す偏光成分取り出し部とを備えるものである。
複屈折部に入射したレーザパルスは、2つの屈折率の軸方向に各々異なる光路長で通過し、2つのレーザパルスとなって出射する。
上記光パルス対生成装置において、偏光成分取り出し部より取り出されたレーザパルス対のパルス幅を制御するパルス幅制御部を備えるようにしてもよい。
また、上記光パルス対生成装置において、偏光成分取り出し部は、複屈折部に入射するレーザパルスの直線偏光の方向の偏光が透過する偏光ビームスプリッタであればよい。
本発明に係るテラヘルツ電磁波発生装置は、入射するレーザパルスの伝搬方向に対する第1屈折率の軸及び第2屈折率の軸の角度が90度となるように配置された複屈折結晶から構成されて入射したレーザパルスよりレーザパルス対を生成する複屈折部と、この複屈折部より生成されたレーザパルス対より同一方向の偏光成分を取り出す偏光成分取り出し部と、この偏光成分取り出し部より取り出されたレーザパルス対が照射されるテラヘルツ電磁波発生素子とを備えテラヘルツ電磁波発生素子は、レーザパルス対を受光してテラヘルツ電磁波を発生するものである。
上記テラヘルツ電磁波発生装置において、偏光成分取り出し部より取り出されたレーザパルス対のパルス幅を制御するパルス幅制御部を備え、パルス幅制御部によりパルス幅が制御されたレーザパルスが、テラヘルツ電磁波発生素子に照射されるようにしてもよい。
また、上記テラヘルツ電磁波発生装置において、偏光成分取り出し部は、複屈折部に入射するレーザパルスの直線偏光の方向の偏光が透過する偏光ビームスプリッタであればよい。
以上説明したように、本発明によれば、複屈折部を用いて光パルス対を生成するようにしたので、光学系が振動していても、時間間隔が高い精度で安定したレーザパルス対が生成できるようになるという優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態におけるTHz電磁波発生装置の構成例を示す構成図である。本装置は、超短パルスレーザ101と、超短パルスレーザ101より出射されたレーザ光よりレーザパルス対を生成するレーザパルス対生成部102と、生成されたレーザパルス対のパルス幅を制御するパルス幅制御部104と、生成されたレーザパルス対を受光してTHz電磁波を発生するTHz電磁波発生素子106とから構成されている。THz電磁波発生素子106は、例えば、光伝導アンテナである。
また、図1に示す装置では、レーザパルス対生成部102より得られたレーザパルス対を、ビームスプリッタ103を通してパルス幅制御部104に入力させ、パルス幅制御部104を出力したレーザパルス対を、ビームスプリッタ103を反射させ、ミラー105を反射させてTHz電磁波発生素子106に導いている。レーザパルス対生成部102とパルス幅制御部104とにより、高い精度で安定してパルス幅を可変制御する光パルス対生成装置が構成されている。
レーザパルス対生成部102は、所定の板厚Lの複屈折結晶板から構成された複屈折部121と偏光ビームスプリッタ(偏光成分取り出し部)122とを備える。複屈折部121は、入射するレーザパルスの伝搬方向(光路の方向)が、2つの屈折率の軸ne,軸noの両方と90度となるように配置する。例えば、複屈折部121を構成する複屈折結晶板の板厚方向に対し、屈折率の軸ne及び軸noの両方が、90度となっていればよい。
また、入射するレーザパルスの直線偏光の方向(入射偏光方向)が、2つの屈折率の軸軸ne,軸noの角度を2等分する方向となるようにする。なお、これは、必ず必要な用件ではない。2等分とした状態とすることで、以降に説明するように、同一の強度のパルス対が生成できる。また、偏光ビームスプリッタ122は、入射偏光方向の偏光が直進(透過)するように配置する。
パルス幅制御部104は、回折格子対141とミラー142とを備える。パルス幅制御部104に入射したレーザパルス対は、回折格子対141の2つの回折格子により回折され、ミラー142を反射し、回折格子対141に入射した光路を逆に伝播し、パルス幅制御部104より出射する。回折格子対141の一方の回折格子に入射したレーザパルスは、回折により空間的に波長が広がり、他方の回折格子により更に回折される。
上述した回折格子対141による回折により、レーザパルス対の長波長側の波長成分が短波長側の波長成分よりも空間を伝播する距離が長くなるため、ミラー142で反射されて出射するときには、レーザパルスは短波長成分が時間的に先頭に来るチャーピングを生じ、パルス幅が広がる。パルス幅の制御は、回折格子対141の2つの回折格子の距離を変えることにより行う。
次に、レーザパルス対生成部102によるパルス対の生成について、図2を用いてより詳細に説明する。なお、以降の説明では、複屈折部121の2つの屈折率の軸ne,軸noは、互いに直交しているものとする。また、屈折率の波長依存性は、ほぼ無視できる程度に無く、光の吸収も無視できるものとする。なお、これらはあくまでも1例であり、例えば、2つの屈折率の軸が、互いに直交している必要はない。
図2(b)に示すように、屈折率の軸ne,軸noの角度を2等分する方向に直線偏光されたパルスレーザが複屈折部121に入射すると、入射したレーザパルスは、2つの屈折率の軸方向で各々neL,noLの光路長で通過し、2つのレーザパルスとなって出射することになる。なお、Lは、複屈折部121を構成する複屈折結晶板の板厚であり、複屈折部121は、構成する複屈折結晶板の板厚方向を、パルス対生成部102における光路の方向とする。
従って、複屈折部121を透過した2つのレーザパルスは、「(neL−noL)/c=(ne−no)L/c」で示される時間差Δtをもち、互いに直交した直線偏光の状態となる。また、上記時間差Δtは、複屈折部121を構成する複屈折板の板厚により決定されるので、環境からの振動の影響を受けることが無く、常に安定している。また、複屈折板の厚さを変えることなどにより光路長を可変することで、時間差Δtが可変することはいうまでもない。なお、上式において、cは光の速度である。また、複屈折部121を出射した2つのレーザパルスの偏光方向は、入射したレーザパルスの偏光方向(入射偏光方向)に対して45度異なっている。
上述した状態で複屈折部121を出射した2つのレーザパルスを、偏光ビームスプリッタ122に入射させると、2つのレーザパルスの入射偏光方向の成分が透過する。この結果、偏光ビームスプリッタ122を出射した2つのレーザパルスは、同じ方向に偏光された直線偏光で、かつ上述した式で示される時間差Δtの2つのレーザパルス(パルス対)となる。なお、偏光ビームスプリッタ122の代わりに、グランプリズムなどを用い、同じ方向の偏光成分を取り出すようにしてもよい。
以上のようにすることで、パルス対生成部102より生成された生成されたレーザパルス対は、ビームスプリッタ103を透過してパルス幅制御部104に入射し、所望のパルス幅に変調されて出射し、ビームスプリッタ103及びミラー105を反射してTHz電磁波発生素子106に入射する。パルス幅が制御されたレーザパルス対が入射したTHz電磁波発生素子106は、入射したレーザパルス対により励起され、THz電磁波を発生する。
ところで、図2に示すレーザパルス対生成部102では、同一強度のレーザパルス対を生成するようにしたが、これに限るものではなく、次に説明するように、異なる強度のレーザパルス対を生成することも可能である。
図3は、本発明の実施の形態におけるレーザパルス対生成部の他の構成例を示す構成図である。図3に示すレーザパルス対生成部は、複屈折部121と偏光ビームスプリッタ122に加え、1/2波長板301を備えるようにした。以下、異なる強度のレーザパルス対の生成について、図3を用いて説明する。
図3(b)に示すように、直線偏光されたパルスレーザが1/2波長板301を透過すると、パルスレーザの偏光方向が、複屈折部121の屈折率の軸ne,軸noの角度を2等分する方向から所定の角度回転した状態となる。この状態のパルスレーザが複屈折部121に入射すると、入射したレーザパルスは、2つの屈折率の軸方向で各々neL,noLの光路長で通過し、2つのレーザパルスとなって出射する。
加えて、図3に示す構成の場合、通過した一方のレーザパルスは、他方のレーザパルスに比較して光強度の小さい状態となる。このように、複屈折部121を透過した2つのレーザパルスは、「(neL−noL)/c=(ne−no)L/c」で示される時間差Δtをもち、かつ異なる光強度の状態となる。これら2つのレーザパルスを、偏光ビームスプリッタ122に入射させると、2つのレーザパルスの入射偏光方向の成分が透過し、同じ方向に偏光された直線偏光で、上述した時間差Δtをもち、かつ異なる光強度の2つのレーザパルス(パルス対)となる。
上述した図3に示す構成では、1/2波長板301を用いることで、複屈折部121に入射するパルスレーザの偏光方向を回転させるようにしたが、これに限るものではない。例えば、図4に示すように、レーザパルスの偏光方向に対し、複屈折部121を回転させておき、パルスレーザの偏光方向が、複屈折部121の屈折率の軸ne,軸noの角度を2等分する方向から所定の角度回転した状態となるようにしてもよい。
次に、所望の時間間隔のパルス対を生成するパルス対生成部の構成について説明する。図5は、本実施の形態におけるパルス対生成部を構成する複屈折部501の構成を概略的に示す構成図である。複屈折部501は、三角柱状の複屈折結晶511と三角柱状の複屈折結晶512とから構成されたものである。図5(a)は、複屈折結晶の屈折率の軸neの方向から見た平面図であり、図5(b)は、斜視図である。
複屈折結晶511と複屈折結晶512との相対的な位置関係を、図中の矢印で示す「ずらす方向」に変更することで、複屈折部501を光路の方向に通過する光パルスの伝搬距離Lが変更可能となる。複屈折部501を通過して生成されたパルス対の時間間隔は、伝搬距離に比例したものとなるため、上述した制御が可能となる。これは、複屈折部121を構成する複屈折結晶板の板厚Lを、変更することに相当する。
次に、本発明における実施の形態における他の構成について説明する。図6は、電気光学効果を持つ結晶板からなるパルス幅制御部601により、複屈折部121より生成されたレーザパルス対のパルス幅を制御する光パルス対生成装置の構成を示す構成図である。
パルス幅制御部601は、電圧が印加されると、屈折率の軸neが変化する。従って、複屈折部121より生成されたレーザパルス対を、所定の電圧を印加したパルス幅制御部601に入射させることで、出射するレーザパルス対の位相差をπ程度変化させることができる。この場合においても、レーザパルス対の時間間隔は、(ne−no)L/cに固定されたままである。
上述したように、複屈折部を出射したレーザパルス対は、図7に示すように、周波数領域において周期c/[(ne−no)L]を持つ周期的な強度変調が加わったスペクトルである。図7に示すスペクトル上での干渉の数(干渉によるスペクトル強度の周期的な変動の数)は、光路長の差(ne−no)L/cが一定な限り変わらない。
上述した状態のレーザパルス対を、パルス幅制御部に入射させると、レーザの周波数のより高い成分が、パルス幅制御部より先に出射し、より周波数の低い成分が後から出射する。従って、パルス幅制御部から出射するレーザパルス対の光強度は、図8に示すように、各周波数成分の光強度に対応して時間と共に変化する。また、パルス幅制御部より出射するレーザの周波数の変化の割合は、時間に対して線形な変化(線形チャープ)である。このため、パルス幅制御部を通過したレーザパルスは、時間軸上で周期的な強度変調を持つ。
次に、図1に示したTHz電磁波発生装置における、周波数強度変調光(レーザ)パルスによる周波数可変寺Hz電磁波の生成について説明する。図7,8を用いて説明したような、時間軸上で周期的な強度変化をもつレーザパルス対901を、THz電磁波発生素子106に照射することで、図9に示すように、周波数がf0=(μ/2π)×c/[(ne−no)L]で与えられる波長可変THz電磁波902を発生させることができる。
上記式で、μは、パルス幅制御部による位相変調における周波数の2乗に比例する項の係数である(文献:E.B.Tracy,"Optical Pulse Compression With Diffraction Gratings" IEEE Journal of Quantum Electronics, Vol.QE-5, No.9,pp.454-458 September(1969))。
なお、図1では、回折格子対を用いたパルス幅制御部を用いるようにしたが、これに限るものではない。
例えば、回折格子対141とミラー142との間にスリット幅可変なスリットを設け、スリットの幅を変えることでパルス幅を制御するようにしてもよい。この場合、回折格子対141の2つの回折格子間距離が一定であれば、レーザの中心波長に対する各波長成分の遅れ(進み)は変わらない。スリット幅を変化させることで、パルスレーザ対の波長の範囲を制限してパルス幅を制御する。
また例えば、三角プリズム対を用いるようにしてもよい。三角プリズムにより空間的に分けられたレーザ光の短波長及び長波長成分は、空間的に異なる場所を伝播する。従って、三角プリズム対を出射したレーザパルス対を、ミラーに反射させて元の光路に導くと、これらの光路を往復するのに必要な時間が異なる。この結果、三角プリズム対とミラーとによる光路を通過したレーザ光はパルス幅が広がる。このような状態の中で、三角プリズム対とミラーとの間の光路上に、上述と同様にスリットを設けることで、パルス幅の制御が可能となる。
また、例えば、光ファイバによる波長分散特性を利用することで、パルス幅制御部に入射するレーザパルス対のパルス幅を長くするようにしてもよい。パルス対生成部より生成されたレーザパルス対を、光ファイバに透過させることで、光パルス対は光ファイバよりチャーピングを受けてパルス幅が長くなる。以上に説明した光パルス対のパルス幅制御に関する技術は、特許文献1を参照されたい。
本発明の実施の形態におけるTHz電磁波発生装置の構成例を示す構成図である。 本発明の実施の形態における光パルス対生成装置の構成例を示す構成図である。 本発明の実施の形態における光パルス対生成装置の他の構成例を示す構成図である。 本発明の実施の形態における光パルス対生成装置の他の構成例を示す構成図である。 本発明の実施の形態における光パルス対生成装置の他の構成例を部分的に示す構成図である。 本発明の実施の形態における光パルス対生成装置の他の構成例を示す構成図である。 周期的に強度が変調されたレーザパルス対の状態を示す特性図である。 周期的に強度が変調されたレーザパルス対をパルス幅制御部に入射させた結果得られる状態を示す特性図である。 THz電磁波発生素子106により波長が可変されたTHz電磁波が得られる状態を示す説明図である。 従来よりあるTHz電磁波発生装置の構成例を示す構成図である。
符号の説明
101…超短パルスレーザ、102…レーザパルス対生成部、103…ビームスプリッタ、104…パルス幅制御部、105…ミラー、106…THz電磁波発生素子、121…複屈折部、122…偏光ビームスプリッタ(偏光成分取り出し部)、141…回折格子対、142…ミラー。

Claims (6)

  1. 入射するレーザパルスの伝搬方向に対する第1屈折率の軸及び第2屈折率の軸の角度が90度となるように配置された複屈折結晶から構成されて入射した前記レーザパルスよりレーザパルス対を生成する複屈折部と、
    この複屈折部より生成されたレーザパルス対より同一方向の偏光成分を取り出す偏光成分取り出し部と
    を備えることを特徴とする光パルス対生成装置。
  2. 請求項1記載の光パルス対生成装置において、
    前記偏光成分取り出し部より取り出されたレーザパルス対のパルス幅を制御するパルス幅制御部を備える
    ことを特徴とする光パルス対生成装置。
  3. 請求項1又は2記載の光パルス対生成装置において、
    前記偏光成分取り出し部は、前記複屈折部に入射するレーザパルスの直線偏光の方向の偏光が透過する偏光ビームスプリッタである
    ことを特徴とする光パルス対生成装置。
  4. 入射するレーザパルスの伝搬方向に対する第1屈折率の軸及び第2屈折率の軸の角度が90度となるように配置された複屈折結晶から構成されて入射した前記レーザパルスよりレーザパルス対を生成する複屈折部と、
    この複屈折部より生成されたレーザパルス対より同一方向の偏光成分を取り出す偏光成分取り出し部と、
    この偏光成分取り出し部より取り出されたレーザパルス対が照射されるテラヘルツ電磁波発生素子と
    を備え、
    前記テラヘルツ電磁波発生素子は、レーザパルス対を受光してテラヘルツ電磁波を発生する
    ことを特徴とするテラヘルツ電磁波発生装置。
  5. 請求項4記載のテラヘルツ電磁波発生装置において、
    前記偏光成分取り出し部より取り出されたレーザパルス対のパルス幅を制御するパルス幅制御部を備え、
    前記パルス幅制御部によりパルス幅が制御された前記レーザパルスが、前記テラヘルツ電磁波発生素子に照射される
    ことを特徴とするテラヘルツ電磁波発生装置。
  6. 請求項4又は5記載のテラヘルツ電磁波発生装置において、
    前記偏光成分取り出し部は、前記複屈折部に入射するレーザパルスの直線偏光の方向の偏光が透過する偏光ビームスプリッタである
    ことを特徴とするテラヘルツ電磁波発生装置。
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