JP2005248714A - 動力出力装置およびこれを搭載するハイブリッド自動車並びに動力出力装置の制御方法 - Google Patents

動力出力装置およびこれを搭載するハイブリッド自動車並びに動力出力装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 バッテリの過充電を防止する。
【解決手段】 遊星歯車機構のキャリア,サンギヤ,リングギヤにそれぞれエンジン,第1モータ,駆動軸を接続し、駆動軸に第2モータを接続したハイブリッド自動車において、駆動軸に出力すべき要求トルクが急減したとき(スロットル開度なまし禁止フラグFthが値1のとき)には、要求トルクから設定されるエンジンの目標トルクに基づいて目標スロットル開度TH*を設定し(S202)、この目標スロットル開度TH*に対して排気の浄化等のためのなまし処理を施すことなくそのまま用いてスロットル制御を行なうと共に(S208)、燃料噴射制御や点火制御を行なう(S210)。これにより、エンジン出力を迅速に下げてエンジントルクの反力を受け持つ第1モータの発電電力を抑えることができるから、第2モータにより急減した駆動軸の要求トルクに対応しながらバッテリの過充電を防止できる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、動力出力装置およびこれを搭載するハイブリッド自動車並びに動力出力装置の制御方法に関し、詳しくは、駆動軸に動力を出力する動力出力装置およびこれを搭載し駆動軸に車軸が接続されて走行するハイブリッド自動車並びに動力出力装置の制御方法に関する。
従来、この種の動力出力装置としては、複数の変速段をもつ変速機を介して駆動軸に接続されたエンジンと、蓄電装置からの充放電を伴って駆動軸に動力を出力可能なモータジェネレータとを備えるハイブリッド自動車に搭載されたものが提案されている(特許文献1参照)。この装置では、踏み込まれていたアクセルペダルが離されたとき、モータジェネレータの回生制動により車両に制動力を作用させ、蓄電装置が過充電するおそれのある状態のときにはモータジェネレータに代えてエンジンブレーキにより車両に制動力を作用させるように変速機の変速段を変更することにより、蓄電装置の過充電を防止しながら要求された制動力を車両に作用できるとしている。
特開平9−277847号公報
このように、車両に要求される制動力に対応しながら同時に蓄電装置の過充電を防止することはハイブリッド自動車における重要な課題として考えられており、車両の種々の状況に対してより適切に対処できるようにすることが望まれている。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載するハイブリッド自動車並びに動力出力装置の制御方法は、要求駆動力の急減時における蓄電装置の過大な電力による充電や過充電をより確実に防止することを目的とする。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載するハイブリッド自動車並びに動力出力装置の制御方法は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力可能な動力出力装置であって、
吸入空気量を調節可能な吸入空気量調節手段を介して吸入された空気と燃料を燃焼させて動力を出力する内燃機関と、
前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を用いて発電可能であって電力の入出力を伴って前記駆動軸に動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、
前記電力動力入出力手段と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が該駆動軸に出力されるよう前記吸入空気量調節手段による吸入空気量の調節に対して所定の緩変化処理を行なって前記内燃機関を駆動制御すると共に前記電力動力入出力手段を駆動制御し、前記要求駆動力が急減したときには該急減した要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記緩変化処理を行なわずに前記内燃機関を駆動制御すると共に前記電力動力入出力手段を駆動制御する緩変化禁止制御を行なう駆動制御手段と
を備えることを要旨とする。
この本発明の第1の動力出力装置では、駆動軸に要求される要求駆動力が急減したとき、急減した要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう吸入空気量調節手段による吸入空気量の調節に対して所定の緩変化処理を行なわずに内燃機関を駆動制御すると共に内燃機関からの動力の少なくとも一部を用いて発電可能であって電力の入出力を伴って駆動軸に動力を入出力可能な電力動力入出力手段を駆動制御する。したがって、内燃機関からの動力を迅速に下げることができるから、内燃機関からの動力に基づく発電電力を少なくすることができ、急減した要求駆動力に十分に対応しながら蓄電手段の過大な電力による充電や過充電をより確実に防止することができる。
こうした本発明の第1の動力出力装置において、前記所定の緩変化処理は、なまし処理であるものとすることもできる。
また、本発明の第1の動力出力装置において、前記緩変化禁止制御は、前記要求駆動力の急減により前記蓄電手段に入力制限を越える電力が入力されると予測されるときに行なわれる制御であるものとすることもできる。
さらに、本発明の第1の動力出力装置において、前記電力動力入出力手段は、電力と動力の入出力により前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に伝達可能な動力伝達手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な駆動軸用電動機とを備える手段であるものとすることもできる。この態様の本発明の第1の動力出力装置において、前記動力伝達手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の回転軸の3軸に接続され、該3軸のうちいずれか2軸に入出力した動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力する発電可能な回転軸用電動機とを備える手段であるものとすることもできるし、前記動力伝達手段は、前記内燃機関の出力軸に取り付けられた第1の回転子と前記駆動軸に取り付けられた第2の回転子とを有し、該第1の回転子と該第2の回転子との電磁作用による電力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に伝達する対回転子電動機であるものとすることもできる。
本発明のハイブリッド自動車は
上述した各態様のいずれかの本発明の第1の動力出力装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力可能な動力出力装置であって、吸入空気量を調節可能な吸入空気量調節手段を介して吸入された空気と燃料を燃焼させて動力を出力する内燃機関と、前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を用いて発電可能であって電力の入出力を伴って前記駆動軸に動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、前記電力動力入出力手段と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が該駆動軸に出力されるよう前記吸入空気量調節手段による吸入空気量の調節に対して所定の緩変化処理を行なって前記内燃機関を駆動制御すると共に前記電力動力入出力手段を駆動制御し、前記要求駆動力が急減したときには該急減した要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記緩変化処理を行なわずに前記内燃機関を駆動制御すると共に前記電力動力入出力手段を駆動制御する緩変化禁止制御を行なう駆動制御手段とを備える動力出力装置を搭載し、前記駆動軸に車軸が連結されて走行する
ことを要旨とする。
この本発明のハイブリッド自動車では、上述した各態様のいずれかの本発明の第1の動力出力装置を搭載するから、本発明の動力出力装置と同様の効果、例えば、急減した要求駆動力に十分に対応しながら蓄電手段の過大な電力による充電や過充電をより確実に防止することができる効果などを奏することができる。
こうした本発明のハイブリッド自動車において、前記緩変化禁止制御は、アクセルペダルがオン操作からオフ操作されて前記要求駆動力が急減したとき又は車輪に生じたスリップを抑制するために行なわれる駆動力の制限により前記要求駆動力が急減したときに行なわれる制御であるものとすることもできる。こうすれば、アクセルペダルの操作状態や車輪の駆動状態に応じて緩変化禁止制御を行なうことができる。
本発明の第2の動力出力装置は、
吸入空気量を調節可能な吸入空気量調節手段を介して吸入された空気と燃料を燃焼させて動力を出力する内燃機関を備える動力出力装置であって、
前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を用いて発電可能な発電手段と、
前記発電手段の発電電力を入力可能な蓄電手段と、
前記内燃機関に要求される要求駆動力に基づく駆動力が出力されるよう前記吸入空気量調節手段による吸入空気量の調節に対して所定の緩変化処理を行なって前記内燃機関を駆動制御し、前記要求駆動力が急減したときには該急減した要求駆動力に基づく駆動力が出力されるよう前記緩変化処理を行なわずに前記内燃機関を駆動制御する駆動制御手段と
を備えることを要旨とする。
この本発明の第2の動力出力装置では、内燃機関に要求される要求駆動力が急減したとき、急減した要求駆動力に基づく駆動力が出力されるよう吸入空気量調節手段による吸入空気量の調節に対して所定の緩変化処理を行なわずに内燃機関を駆動制御する。したがって、内燃機関からの駆動力を素早く下げることができるから、内燃機関からの駆動力に基づく発電手段の発電電力を少なくすることができ、要求駆動力の急減時に蓄電手段の過大な電力による充電や過充電をより確実に防止することができる。
本発明の動力出力装置の制御方法は、
吸入空気量を調節可能な吸入空気量調節手段を介して吸入された空気と燃料を燃焼させて動力を出力する内燃機関と、該内燃機関からの動力の少なくとも一部を用いて発電可能であって電力の入出力を伴って駆動軸に動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、該電力動力入出力手段と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が該駆動軸に出力されるよう前記吸入空気量調節手段による吸入空気量の調節に対して所定の緩変化処理を行なって前記内燃機関を駆動制御すると共に前記電力動力入出力手段を駆動制御し、前記要求駆動力が急減したときには該急減した要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記緩変化処理を行なわずに前記内燃機関を駆動制御すると共に前記電力動力入出力手段を駆動制御する緩変化禁止制御を行なう
ことを要旨とする。
この本発明の動力出力装置の制御方法では、駆動軸に要求される要求駆動力が急減したとき、急減した要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう吸入空気量調節手段による吸入空気量の調節に対して所定の緩変化処理を行なわずに内燃機関を駆動制御すると共に内燃機関からの動力の少なくとも一部を用いて発電可能であって電力の入出力を伴って駆動軸に動力を入出力可能な電力動力入出力手段を駆動制御する。したがって、内燃機関からの動力を迅速に下げることができるから、内燃機関からの動力に基づく発電電力を少なくすることができ、急減した要求駆動力に十分に対応しながら蓄電手段の過大な電力による充電や過充電をより確実に防止することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態としての動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、実施例のハイブリッド自動車20が備えるエンジン22の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入すると共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射することにより空気とガソリンとを混合し、これを吸気バルブ128を介して燃料室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。この浄化装置134の後段には、排気を吸気側に供給するEGR管152が取り付けられており、エンジン22は、不燃焼ガスとしての排気を吸気側に供給して空気と排気とガソリンの混合気を燃焼室に吸引することができるようになっている。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により制御されている。エンジンECU24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号が図示しない入力ポートを介して入力されている。例えば、エンジンECU24には、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジションやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジションSP,エンジン22の負荷としての吸入空気量を検出するバキュームセンサ148からの吸入負圧,EGR管152内のEGRガスの温度を検出する温度センサ156からのEGRガス温度などが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号が図示しない出力ポート介して出力されている。例えば、エンジンECU24からは、燃料噴射弁126への駆動信号やスロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号,イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号,吸気バルブ128の開閉タイミングの変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号,EGR量を調節するEGRバルブ154への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。また、エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクが急減した際の動作について説明する。図3は、実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V、バッテリ50の残容量SOC、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2、バッテリ50の入力制限Winなどのデータを入力する処理を行なう(ステップS100)。ここで、回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出された回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、残容量SOCは、電流センサにより検出されたバッテリ50の充放電電流に基づいて演算されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。入力制限Winは、図示しない入力制限設定処理ルーチンによりバッテリ50の温度や残容量SOCなどに基づいて設定されてRAM76の所定領域に書き込まれたものを読み込むことにより入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*を設定する(ステップS102)。要求トルクTr*の設定は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め求めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられるとマップから対応する要求トルクTr*を導出することにより行なうものとした。要求トルク設定用マップの一例を図4に示す。
続いて、ステップS102で設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50の要求充放電量Pb*とロスとの和によりエンジン22から出力すべきエンジン要求パワーPe*を設定し(ステップS104)、設定したエンジン要求パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する処理を行なう(ステップS106)。この処理は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインとエンジン要求パワーPe*とに基づいて目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定することにより行なう。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図5に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと目標パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*を設定すると、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(=Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて次式(2)によりモータMG1の目標トルクTm1*を計算する(ステップS108)。動力分配統合機構30の各回転要素の回転数とトルクの力学的な関係を示す共線図を図6に示す。図中、左のS軸はサンギヤ31の回転数を示し、C軸はキャリア34の回転数を示し、R軸はリングギヤ32(リングギヤ軸32a)の回転数Nrを示す。前述したように、サンギヤ31の回転数はモータMG1の回転数Nm1でありキャリア34の回転数はエンジン22の回転数Neであるから、モータMG1の目標回転数Nm1*はリングギヤ軸32aの回転数Nrとエンジン22の目標回転数Ne*と動力分配統合機構30のギヤ比ρとに基づいて式(1)により計算することができる。したがって、目標回転数Nm1*で回転するよう目標トルクTm1*を設定してモータMG1を駆動制御することにより、エンジン22を目標回転数Ne*で回転させることができる。ここで、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「KP」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「KI」は積分項のゲインである。
Figure 2005248714
そして、要求トルクTr*とモータMG1の目標トルクTm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρと減速ギヤ35のギヤ比Grとを用いて要求トルクTr*をリングギヤ軸32aに作用させるためにモータMG2から出力すべき目標トルクTm2*を次式(3)により計算して設定し(ステップS110)、バッテリ50の入力制限WinからモータMG1の目標トルクTm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じたもの(モータMG1の消費電力または発電電力)を減じてモータMG2の回転数Nm2で除することにより(次式(4)参照)モータMG2から出力してもよいトルクの下限としてのトルク下限値Tm2minを計算する(ステップS112)。
Figure 2005248714
次に、ステップS102で設定した要求トルクTr*から前回の要求トルク(前回Tr*)を減じることにより要求トルク変化量ΔTrを計算し(ステップS114)、計算した要求トルク変化量ΔTrの絶対値と閾値Trefとを比較すると共に(ステップS116)、ステップS110で設定した目標トルクTm2*とステップS112で計算したトルク下限値Tm2minとを比較する(ステップS118)。ここで、閾値Trefは、リングギヤ軸32aへの要求トルクTr*が急減したか否かを判定するために設定される閾値である。なお、実施例では、要求トルク変化量ΔTrに基づいてリングギヤ軸32aへの要求トルクTr*の急減を判定したが、踏み込まれたアクセルペダル83が離されたか否かによりリングギヤ軸32aへの要求トルクTr*の急減を判定するものとしてもよい。踏み込まれたアクセルペダル83が離されたか否かは、今回のアクセル開度Accと前回のアクセル開度とに基づいて判定することができる。また、駆動輪63a,63bに空転によるスリップが発生したときにそのスリップを抑制するために要求トルクTr*に制限を加える場合には、スリップが発生したか否かにより要求トルクTr*の急減を判定することもできる。なお、駆動輪63a,63bにスリップが発生したか否かは、今回のリングギヤ軸32aの回転数Nrと前回のリングギヤ軸32aの回転数とに基づいて判定することができる。
要求トルク変化量ΔTrの絶対値が閾値Tref以下のときや、目標トルクTm2*がトルク下限値Tm2min以上のときには、バッテリ50に過大な電力による充電や過充電のおそれはないと判断して、スロットル開度なまし禁止フラグFthを値0に設定する(ステップS120)。一方、要求トルク変化量ΔTrの絶対値が閾値Trefよりも大きく且つ目標トルクTm2*がトルク下限値Tm2min未満のときには、スロットル開度なまし禁止フラグFthを値1に設定し(ステップS122)、目標トルクTm2*をトルク下限値Tm2minに再設定する処理を行なう(ステップS124)。これにより、目標トルクTm2*をバッテリ50の入力制限Winで制限したトルクとして設定することができる。ここで、スロットル開度なまし禁止フラグFthは、エンジン22のスロットル制御を行なう際にスロットルバルブ124の開度の調節に対して行なうなまし処理を禁止すべきか否かを判定するためのフラグであり、そのフラグの値に基づいて行なわれる処理の詳細については後述する。
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*、スロットル開度なまし禁止フラグFth、モータMG1,MG2の目標トルクTm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とスロットル開度なまし禁止フラグFthについてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2の目標トルクTm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS126)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とスロットル開度なまし禁止フラグFthを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*に対応するポイントで運転されるようにエンジン22におけるスロットル制御や燃料噴射制御、点火制御などの制御を行なう。また、目標トルクTm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、目標トルクTm1*でモータMG1が駆動されると共に目標トルクTm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
次に、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とスロットル開度なまし禁止フラグFthを受信したエンジンECU24の処理についての詳細を説明する。図7は、実施例のハイブリッド自動車20のエンジンECU24により実行されるエンジン駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、ハイブリッド用電子制御ユニット70から通信により目標回転数Ne*と目標トルクTe*とスロットル開度なまし禁止フラグFthを受信したときに実行される。
エンジン駆動制御ルーチンが実行されると、エンジンECU24は、まず、目標回転数Ne*や目標トルクTe*,スロットル開度なまし禁止フラグFthなどのデータを入力し(ステップS200)、入力した目標トルクTe*に基づいて調節すべきスロットルバルブ124の開度(目標スロットル開度TH*)を設定する(ステップS202)。目標スロットル開度TH*は、実施例では、目標トルクTe*と目標スロットル開度TH*との関係を予め求めてマップとしてエンジンECU24の図示しないROMに記憶しておき、目標トルクTe*が与えられるとマップから対応する目標スロットル開度TH*を導出することにより設定するものとした。
こうして目標スロットル開度TH*が設定されると、図3の駆動制御ルーチンのステップS120,S122で設定されるスロットル開度なまし禁止フラグFthの値を調べ(ステップS204)、スロットル開度なまし禁止フラグFthが値0のときには、設定した目標スロットル開度TH*に対して次式(5)によりなまし処理を施して(ステップS206)、なまし処理後の目標スロットル開度TH*に基づいてスロットル制御、即ち、スロットルモータ136に駆動信号を出力すると共に(ステップS208)、燃料噴射制御や点火制御を行なって(ステップS210)、本ルーチンを終了する。スロットル開度の変化に対してなまし処理を施すのは、特に、浄化装置134(触媒)が低温状態にあり十分に活性していないときや酸素センサが低温状態にあり空燃比のフィードバック制御が行えないときに、スロットル開度の急激な変化による排気中の有害成分の増加により有害成分を浄化装置134で十分に処理しきれない場合が生じるからである。また、スロットル開度の急激な変化は、エンジン22のトルクショック(振動)も招くからである。ここで、式(5)中、「K」は、なまし係数であり、値0から値1の範囲内で設定される。この「K」は、例えば、浄化装置134(三元触媒)の温度やエンジン22の排気側に取り付けられた図示しない酸素センサの温度などに基づいて温度が低いほど小さくなるように設定することができる。勿論、「K」を定数として定めるものとしても構わない。
Figure 2005248714
一方、スロットル開度なまし禁止フラグFthが値1、即ち、要求トルクTr*が急減したときには、設定した目標スロットル開度TH*に対してなまし処理を施すことなく、目標スロットル開度TH*に基づいてスロットル制御を行なうと共に(ステップS208)、燃料噴射制御や点火制御を行なって(ステップS210)、本ルーチンを終了する。要求トルクTr*が急減したときに目標スロットル開度TH*に対してなまし処理を行なわないのは、エンジン22の出力を迅速に下げるためである。図2の駆動制御ルーチンから解るように、要求トルクTr*が急減されるとこれに伴ってエンジン22のエンジン要求パワーPe*(目標トルクTe*)が急減したりモータMG2の目標トルクTm2*が急減(発電量が急増)したりする。このとき、目標トルクTe*に対応する目標スロットル開度TH*になまし処理を施すと、要求トルクTr*の急減直後はエンジン22からの出力は急減されずに比較的大きなものとなるから、エンジントルクの反力を受け持つモータMG1による発電量も比較的大きなものとなる。このため、モータMG1とモータMG2とにより発電される電力の合計が大きくなり、バッテリ50に過大な電力による充電や過充電が生じる場合がある。これに対して、要求トルクTr*の急減時にエンジン22の目標スロットル開度TH*に対してなまし処理を禁止すれば、エンジン22の出力を迅速に下げてモータMG1による発電量を抑えることができるから、モータMG2により要求トルクTr*に対応しながらバッテリ50への過大な電力による充電や過充電を防止することができるのである。ただし、目標スロットル開度TH*に対してなまし処理を行なわない場合は、浄化装置134による浄化率が低下したりエンジン22に振動が生じる場合がある。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、アクセルペダル83がオンからオフされたり駆動輪63a,63bにスリップが生じたりしてリングギヤ軸32aへの要求トルクTr*が急減したときに、この要求トルクTr*に基づいて設定されるエンジン22の目標トルクTe*に対応する目標スロットル開度TH*に対してなまし処理を行なわずにエンジン22を駆動制御(スロットル制御)するから、エンジン22の出力を迅速に下げることができると共にエンジントルクの反力を受け持つモータMG1の発電量を抑えることができる。この結果、モータMG2により急減した要求トルクTr*に対応しながらバッテリ50の過大な電力による充電や過充電をより確実に防止することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、通常時(スロットル開度なまし禁止フラグFthが値0のとき)、目標スロットル開度TH*に対してなまし処理を施してスロットル制御を行なうものとしたが、なまし処理に代えてレート処理を用いるなど他の緩変化処理を施してスロットル制御を行なうものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図8の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図8における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
また、実施例のハイブリッド自動車20や変形例のハイブリッド自動車120,220の他、エンジンからの動力の少なくとも一部により発電してバッテリなどの蓄電装置に供給可能な発電機を備えるハイブリッド自動車であれば、例えば、エンジンからの動力を発電機により発電すると共に発電機による発電や蓄電装置の充放電を伴って電動機から駆動軸に動力を入出力可能ないわゆるシリーズ型のハイブリッド自動車や、変速機を介してエンジンから駆動軸に動力を出力すると共に蓄電装置の充放電を伴って発電電動機から駆動軸に動力を入出力可能ないわゆるパラレル型のハイブリッド自動車に適用するものとしてもよい。更に、こうしたハイブリッド自動車に限られず、船舶や航空機などの移動体にも適用するものとしてもよいことは勿論である。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施形態としての動力出力装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド自動車20が備えるエンジン22の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を示す説明図である。 動力分配統合機構30の各回転要素の回転数とトルクの力学的な関係を示す共線図である。 実施例のハイブリッド自動車20のエンジンECU24により実行されるエンジン駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b,64a,64b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、136 スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 バキュームセンサ、150 可変バルブタイミング機構、152 EGR管、154 EGRバルブ、156 温度センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (10)

  1. 駆動軸に動力を出力可能な動力出力装置であって、
    吸入空気量を調節可能な吸入空気量調節手段を介して吸入された空気と燃料を燃焼させて動力を出力する内燃機関と、
    前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を用いて発電可能であって電力の入出力を伴って前記駆動軸に動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、
    前記電力動力入出力手段と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
    前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が該駆動軸に出力されるよう前記吸入空気量調節手段による吸入空気量の調節に対して所定の緩変化処理を行なって前記内燃機関を駆動制御すると共に前記電力動力入出力手段を駆動制御し、前記要求駆動力が急減したときには該急減した要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記緩変化処理を行なわずに前記内燃機関を駆動制御すると共に前記電力動力入出力手段を駆動制御する緩変化禁止制御を行なう駆動制御手段と
    を備える動力出力装置。
  2. 前記所定の緩変化処理は、なまし処理である請求項1記載の動力出力装置。
  3. 前記緩変化禁止制御は、前記要求駆動力の急減により前記蓄電手段に入力制限を越える電力が入力されると予測されるときに行なわれる制御である請求項1または2記載の動力出力装置。
  4. 前記電力動力入出力手段は、電力と動力の入出力により前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に伝達可能な動力伝達手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な駆動軸用電動機とを備える手段である請求項1ないし3いずれか記載の動力出力装置。
  5. 前記動力伝達手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の回転軸の3軸に接続され、該3軸のうちいずれか2軸に入出力した動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力する発電可能な回転軸用電動機とを備える手段である請求項4記載の動力出力装置。
  6. 前記動力伝達手段は、前記内燃機関の出力軸に取り付けられた第1の回転子と前記駆動軸に取り付けられた第2の回転子とを有し、該第1の回転子と該第2の回転子との電磁作用による電力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に伝達する対回転子電動機である請求項4記載の動力出力装置。
  7. 請求項1ないし6いずれか記載の動力出力装置を搭載し、前記駆動軸に車軸が連結されて走行するハイブリッド自動車。
  8. 前記緩変化禁止制御は、アクセルペダルがオン操作からオフ操作されて前記要求駆動力が急減したとき又は車輪に生じたスリップを抑制するために行なわれる駆動力の制限により前記要求駆動力が急減したときに行なわれる制御である請求項7記載のハイブリッド自動車。
  9. 吸入空気量を調節可能な吸入空気量調節手段を介して吸入された空気と燃料を燃焼させて動力を出力する内燃機関を備える動力出力装置であって、
    前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を用いて発電可能な発電手段と、
    前記発電手段の発電電力を入力可能な蓄電手段と、
    前記内燃機関に要求される要求駆動力に基づく駆動力が出力されるよう前記吸入空気量調節手段による吸入空気量の調節に対して所定の緩変化処理を行なって前記内燃機関を駆動制御し、前記要求駆動力が急減したときには該急減した要求駆動力に基づく駆動力が出力されるよう前記緩変化処理を行なわずに前記内燃機関を駆動制御する駆動制御手段と
    を備える動力出力装置。
  10. 吸入空気量を調節可能な吸入空気量調節手段を介して吸入された空気と燃料を燃焼させて動力を出力する内燃機関と、該内燃機関からの動力の少なくとも一部を用いて発電可能であって電力の入出力を伴って駆動軸に動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、該電力動力入出力手段と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
    前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が該駆動軸に出力されるよう前記吸入空気量調節手段による吸入空気量の調節に対して所定の緩変化処理を行なって前記内燃機関を駆動制御すると共に前記電力動力入出力手段を駆動制御し、前記要求駆動力が急減したときには該急減した要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記緩変化処理を行なわずに前記内燃機関を駆動制御すると共に前記電力動力入出力手段を駆動制御する緩変化禁止制御を行なう
    動力出力装置の制御方法。
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