JP2005248504A - アンカーボルトの植え込み構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】機械的適強度を犠牲にし、防音、吸音、断熱,耐火などを目的とした壁へのアンカーボルトの植え込み構造を提供する。
【解決手段】先端から必要な長さ軸方向に中心軸に対して直交する割り溝12を入れ、後端から外周に必要な長さの雄ネジ16を設けた中空ネジ棒11の上記割り溝12の先端に、上記割り溝12に直行するピン孔13を開け、このピン孔13に挿し込まれたピン14を軸にして自由端が広がる鏃15を設けたアンカー10を、壁Wに設けた有底穴Hに挿し込み、このアンカー10の中空ネジ棒11の中空孔17から上記有底穴Hとアンカー10との空隙に結合樹脂Uを注入固化してなる構成としたものである。
【選択図】図1
【解決手段】先端から必要な長さ軸方向に中心軸に対して直交する割り溝12を入れ、後端から外周に必要な長さの雄ネジ16を設けた中空ネジ棒11の上記割り溝12の先端に、上記割り溝12に直行するピン孔13を開け、このピン孔13に挿し込まれたピン14を軸にして自由端が広がる鏃15を設けたアンカー10を、壁Wに設けた有底穴Hに挿し込み、このアンカー10の中空ネジ棒11の中空孔17から上記有底穴Hとアンカー10との空隙に結合樹脂Uを注入固化してなる構成としたものである。
【選択図】図1
Description
この発明は、壁またはパネル(以下、単に壁という)に看板・ポスター等を取り付けるためのアンカーボルトの植え込み構造、とりわけ柔らかい壁に看板・ポスター等を取り付けるためのアンカーボルトの植え込み構造に関する。
アンカーボルトの先行技術として、特許文献1または特許文献2がある。
上記特許文献は、いずれもコンクリートや石材など堅牢な土木構築用壁面、床面にアンカーボルトを植え込む技術に関するものであって、ロックウールに結合剤および結合助剤などを混合したものを固化した壁(例えば特開平2000−269681号公報に記載)や、ケイ酸カルシウムに種々の充填剤を混合して成形した壁材(例えば特開平7−257956号公報に記載)のように、機械的適強度を犠牲にし、防音、吸音、断熱,耐火などを目的とした壁へのアンカーボルトの植え込みにはとても適用できるものではなかった。
その理由は、上記壁は多孔質であり、ロックウールやシラス、場合によっては籾殻のようなものまで結合剤と混合し固化したものであるから、それ自体極めて強度が低く、アンカーボルトを植え込んだ部分をどれだけ強く固定したところで、植え込んだ周辺の壁ともにごっそり外れてしまう恐れがあるからである。
上記状況に鑑みこの発明は、上記のように機械的適強度を犠牲にし、防音、吸音、断熱、耐火などを目的とした壁へのアンカーボルトの植え込み構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためにこの発明は、先端から必要な長さ軸方向に中心軸に対して直交する割り溝を入れ、後端から外周に必要な長さの雄ネジを設けた中空ネジ棒の上記割り溝の先端に、上記割り溝に直行するピン孔を開け、このピン孔に挿し込まれたピンを軸にして自由端が広がる鏃を設けたアンカーを、壁に設けた有底穴に挿しこみ、このアンカーの中空ネジ棒の中空孔から上記有底穴とアンカーとの空隙に結合樹脂を注入固化してなる構成としたものであり、上記中空ネジ棒を、上記壁に設けた有底穴に挿入するとき、上記鏃は割り溝内に窄められ、窄められた鏃は中空孔の後端から楔棒が打ち込まれて開き、その先端が有底穴の内面に食い込むように構成し、または、上記鏃はスプリングにより開く方向に付勢されるように構成し、さらに、中空ネジ棒の先端に設けた割り溝に、中心に雌ネジを設けたテーパーコーンを押しあてネジ棒を螺合することにより上記割り溝が開いて、その先端が有底穴の内面に食い込むようにすることもできる。
上記の如く構成するこの発明によれば、壁に設けた有底穴に、先端に鏃を設けた中空ネジ棒を差し込み、上記鏃を広げて上記有底穴の内面に食い込ませ、中空ネジ棒と有底穴との隙間全体に結合樹脂を注入することにより部分的にアンカーボルトが固定されるのではなく、有底穴全体でアンカーボルトが保持する状態になって全体としてアンカーボルトの保持力が大きくなり、鏃の先端が有底穴の内面に食い込むことにより中空ネジ棒は空回りすることがない。
また、上記のように中空ネジ棒と有底穴との隙間全体に結合樹脂を注入することにより、有底穴内面周囲の多孔質部分に結合樹脂が浸透固化して、その部分の強度が高まり、アンカーボルトの保持力を一層大きくする効果が発揮される。
また、上記のように中空ネジ棒と有底穴との隙間全体に結合樹脂を注入することにより、有底穴内面周囲の多孔質部分に結合樹脂が浸透固化して、その部分の強度が高まり、アンカーボルトの保持力を一層大きくする効果が発揮される。
〔実施例1〕
次にこの発明の実施例1を、図1乃至図3を参照しながら説明する。機械的強度を犠牲にした防音、吸音、断熱、耐火などを目的とした壁Wに、公知の方法により有底穴Hが掘られ、この有底穴Hにはアンカー10が挿入される。
次にこの発明の実施例1を、図1乃至図3を参照しながら説明する。機械的強度を犠牲にした防音、吸音、断熱、耐火などを目的とした壁Wに、公知の方法により有底穴Hが掘られ、この有底穴Hにはアンカー10が挿入される。
上記アンカー10は、中空ネジ棒11の先端から中程まで中心軸に対して直交する方向に割り溝12が設けられ、この割り溝12の先端に割り溝に対して直行するようにピン孔13が設けられ、このピン孔13に嵌入されたピン14を軸にして自由端が開閉可能にした鏃15が取り付けられ、中空ネジ棒11の後端には雄ネジ16が設けられている。
有底穴Hに挿入されたアンカー10の後端から中空孔17に楔棒18が打ち込まれて鏃15が開き、その先端は有底穴Hの内面に食い込み、空回りせず、通常の状態では抜け落ちないようになる。
上記状態、即ち、壁Wにアンカー10を挿入し楔棒18を打ち込んで鏃15を広げた状態で、中空ネジ棒11の後端に結合樹脂注入ガンGのノズルNを差し込み、結合樹脂Uを、中空孔17を経てアンカー10と有底穴Hとの空隙に注入する。ここで使用した結合樹脂Uは、二液反応硬化形でウレタン樹脂に金属粉粒体を混練したウレタンメタリック樹脂組成物、例えば日本ヒルティー(HILTI)株式会社製の商品名:HIT−HY20である。
上記の如くアンカー10を壁Wに植え込んだ後は、中空ネジ棒11に看板19、ポスターなどに設けた孔を嵌めワッシャー20を介してナット21で看板19を取り付け固定する。また、図示しないが上記鏃は、ピン14の部分にトーションスプリングを入れて絶えず開く方向に付勢する構造とするならば、アンカー10を挿し込むときはそのままでよく、嵌め殺し構造とすることができる。
ここで上記実施例では、結合樹脂Uとして上記ウレタンメタリック樹脂組成物を用いたが、これに限るものではなく、アンカー10を植え込む壁Wの状態と、植え込まれたアンカー10に求められる強度によって一般に市販されている時効硬化形の樹脂(例えばウレタン樹脂、エポキシ樹脂など)中から適宜選択することができる。
特に壁Wの強度が低いときは、注入する樹脂が有底穴Hの内面から若干浸透固化する程度にして、有底穴Hの周辺を補強できるような樹脂を選択すると効果的である。また、この場合有底穴Hの開口部と中空ネジ棒11との間に環状栓(図示せず)を押入して、結合樹脂注入ガンGの注入圧が逃げないようにすると有底穴Hの内面から樹脂がよく浸透して効果的である。
〔実施例2〕
次に実施例2について図4を参照しながら説明する。先端に割り溝12が設けられ、その後端に雄ネジ16が設けられて中空ネジ棒11となり、中空ネジ棒11の中間には、中空孔17から外面に向かって小孔22が穿設されている。
次に実施例2について図4を参照しながら説明する。先端に割り溝12が設けられ、その後端に雄ネジ16が設けられて中空ネジ棒11となり、中空ネジ棒11の中間には、中空孔17から外面に向かって小孔22が穿設されている。
中空ネジ棒11の先端(割り溝12を設けた部分)には中心に雌ネジ23を設けたテーパーコーン24が宛がわれ、この雌ネジ23にL形ネジ棒25が螺合し、この状態で有底穴H内に装填される。
装填されると、L形ネジ棒25をテーパーコーン24の雌ネジ23にねじ込むとL形ネジ棒25の鍔26が中空ネジ棒11の後端に当接して上記テーパーコーン24が引き寄せられ中空ネジ棒11の先端、割り溝12を形成した部分が広がって、その先端12tが有底穴Hの内面に食い込む。
この状態になると、L形ネジ棒25を逆に回して中空ネジ棒11から取り除き、前述のように中空孔17に結合樹脂注入ガンGのノズルNを差し込み有底穴Hと中空ネジ棒11との空隙に結合樹脂Uを注入してこの実施例に係るアンカーボルトの埋め込みは完了する。
以上説明した通りこの発明によれば、機械的適強度を犠牲にした防音、吸音、断熱、耐火壁に看板等を取り付ける際、壁の強度を補強し安全な状態で取り付けることができ、この技術分野での利用価値は極めて大きいものである。
10 アンカー
11 中空ネジ棒
12 割り溝
13 ピン孔
14 ピン
15 鏃
16 雄ネジ
17 中空孔
18 楔棒
19 看板
20 ワッシャー
21 ナット
22 小孔
23 雌ネジ(テーパーコーンの)
24 テーパーコーン
25 L形ネジ棒
26 鍔(L形ネジ棒の)
G 結合樹脂注入ガン
H 有底穴
N ノズル
U 結合樹脂
W 壁
11 中空ネジ棒
12 割り溝
13 ピン孔
14 ピン
15 鏃
16 雄ネジ
17 中空孔
18 楔棒
19 看板
20 ワッシャー
21 ナット
22 小孔
23 雌ネジ(テーパーコーンの)
24 テーパーコーン
25 L形ネジ棒
26 鍔(L形ネジ棒の)
G 結合樹脂注入ガン
H 有底穴
N ノズル
U 結合樹脂
W 壁
Claims (6)
- アンカーボルトの植え込み構造において、壁・パネルに設けた有底穴に、抜け止め構造を有する中空アンカーボルトを差し込み、上記アンカーボルトと有底穴との空隙に結合樹脂を注入固化してなることを特徴とするアンカーボルトの植え込み構造。
- 上記抜け止め構造は、先端から必要な長さ軸方向に中心軸に対して直交する割り溝を入れ、後端から外周に必要な長さの雄ネジを設けた中空ネジ棒の上記割り溝の先端に、上記割り溝に直行するピン孔を開け、このピン孔に挿し込まれたピンを軸にして自由端が広がる鏃を設けたことを特徴とする請求項1に記載のアンカーボルトの植え込み構造。
- 上記中空ネジ棒を、上記壁に設けた有底穴に挿入するとき、上記鏃は割り溝内に窄められ、窄められた鏃は中空孔の後端から楔棒が打ち込まれて開き、その先端が有底穴内面に食い込むように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載のアンカーボルトの植え込み構造。
- 上記鏃はスプリングにより開く方向に付勢されてなることを特徴とする請求項1または2に記載のアンカーボルトの植え込み構造。
- 上記抜け止め構造は、中空アンカーボルトの先端に割り溝を入れ、この割り溝を入れた先端に、中心に雌ネジを設けたテーパーコーンを装入し、このテーパーコーンを、その雌ネジにネジ棒を螺合して上記割り溝を形成した中空アンカーボルトの先端に食い込ませ、食い込ませた後、上記ネジ軸を除去してなることを特徴とする請求項1に記載のアンカーボルトの植え込み構造。
- 上記中空アンカーボルトに、外面から中空孔に向けて貫通孔を設けてなることを特徴とする請求項1または5に記載のアンカーボルトの植え込み構造。
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JP2004058634A JP2005248504A (ja) | 2004-03-03 | 2004-03-03 | アンカーボルトの植え込み構造 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011247049A (ja) * | 2010-05-31 | 2011-12-08 | Jr Soke Engineering Co Ltd | あと施工アンカーボルト具の固定方法及びそれに用いるあと施工アンカーボルト具 |
KR101447355B1 (ko) * | 2013-03-14 | 2014-10-07 | 한국전통문화대학교산학협력단 | 목조 건축의 기둥-초석 연결 장치 |
CN113266081A (zh) * | 2021-07-01 | 2021-08-17 | 温州神光建设工程有限公司 | 环保型土建施工预埋施工结构 |
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2004
- 2004-03-03 JP JP2004058634A patent/JP2005248504A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113266081A (zh) * | 2021-07-01 | 2021-08-17 | 温州神光建设工程有限公司 | 环保型土建施工预埋施工结构 |
CN113266081B (zh) * | 2021-07-01 | 2022-07-29 | 温州神光建设工程有限公司 | 环保型土建施工预埋施工结构 |
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