JP2005246299A - 光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法、その方法で形成された塗膜およびその塗膜で被覆された基材 - Google Patents

光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法、その方法で形成された塗膜およびその塗膜で被覆された基材 Download PDF

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Abstract

【解決手段】木質基材上に、(A)光硬化性樹脂と、(B)光重合開始剤とを、好ましくは(A)/(B)(重量比)=100/1〜15で含む光硬化性塗料組成物を塗布し、その未硬化塗膜表面に、高圧水銀灯またはメタルハライドランプでセミキュア(半硬化)させた後に、無電極UVランプを照射することにより完全硬化させる、光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法及び該方法で形成された硬化塗膜、並びに該塗膜付き基材。本発明では、木質基材上に、予め、シーラー塗膜、下塗り塗膜、中塗り塗膜のいずれか1種以上がその順序で形成されていることが好ましい。
【効果】
通常の高圧水銀灯を使用する場合に比べて、光重合開始剤の使用量を低減でき、塗膜の低臭気性に優れ、しかも硬度、耐薬品性、耐汚染性、耐干割れ性等の性能に優れた硬化塗膜が得られると同時に低光沢化が可能となる。
【選択図】なし

Description

本発明は、光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法、その方法で形成された塗膜およびその塗膜で被覆された基材に関し、さらに詳しくは、用いられる光硬化性塗料組成物中の光重合開始剤の配合量をより低減しても、硬度、耐薬品性、耐汚染性、耐干割れ性に優れ、塗膜の低臭気性に優れ、低光沢の硬化塗膜が得られるような、光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法、その方法で形成された塗膜およびその塗膜で被覆された基材に関する。
従来では、木質基材等の表面に塗布された光硬化性塗料組成物の硬化方法としては、200〜600nm程度の波長の光を発する光源である、超高圧または高圧水銀灯、メタルハライドランプ、紫外線蛍光ランプ(ケミカルランプ)、キセノンランプ、太陽光等を使用したUV硬化法などが広く採用され、例えば、数十秒〜0.1秒程度の短時間のUV照射で硬化させている(例えば、特開2001−340799号公報、特開2003−171
459号公報、特開2003−290707号公報、特開平07−171491号公報等)。
しかしながら、これまでの通常の高圧水銀灯などを使用したUV硬化法の場合には、得られる硬化塗膜の硬度、耐薬品性、耐汚染性、耐干割れ性の点、さらには、光重合開始剤の使用量、塗膜の低臭気性の点などでさらなる改良の余地があった。
そこで、本発明者らは、鋭意研究を重ねたところ、特定のUVランプである無電極UVランプを使用すると、通常の高圧水銀灯を使用する場合に比べて、塗膜硬度、耐薬品性、耐汚染性、耐干割れ性等の塗膜性能が優れ、光重合開始剤の使用量を低減でき、塗膜の低臭気性に優れるなど、上記問題点を一挙に解決しうることなどを見出した。しかしながら木質基材の仕上げにおいては、低光沢の製品が需要の大半を占めているのに対して、無電極UVランプのみによる硬化では光沢が増し、低光沢化が困難である。
そこで、さらに鋭意研究を重ねた結果、無電極UVランプによる完全硬化に先立ち、予め、高圧水銀ランプまたはメタルハライドランプを照射してセミキュア(半硬化)を施しておくと、その後無電極UVランプ照射による完全硬化を行った場合に、塗膜の低光沢化が可能であることなどを見出して、本発明を完成するに至った。
特開2001−340799号公報 特開2003−171459号公報 特開2003−290707号公報 特開平07−171491号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであって、硬度、耐薬品性、耐汚染性、耐干割れ性等の性能がより優れ、塗膜の低臭気性に優れた低光沢の硬化塗膜が得られるような、光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法、その方法で形成された塗膜およびその塗膜で被覆された基材を提供することを目的としている。
本発明では、木質基材上に、(A)光硬化性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)体質
顔料とを含む光硬化性塗料組成物を塗布し、高圧水銀灯またはメタルハライドランプでセミキュア(半硬化)させた後に、無電極UVランプを照射することにより完全硬化させることを特徴としている。
本発明では、上記光硬化性樹脂(A)が、光重合性の(メタ)アクリロイル基を有するアクリル樹脂、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレートからなる群から選ばれた少なくとも1種の光硬化性樹脂であることが好ましい。
本発明では、上記光重合開始剤(B)がベンゾフェノン類、アントラキノン類、チオキサントン類、アセトフェノン類、アシルフォスフィンオキサイド類、メチルフェニルグリオキシエステル類からなる群から選ばれた光重合開始剤であることが好ましい。
本発明では、上記体質顔料(C)が、シリカ(SiO2)、タルク[Mg3(Si410)(OH)2]、沈降性硫酸バリウム(BaSO4)、炭酸バリウム(BaCO3)、炭酸カ
ルシウム(CaCO3)、アルミナ白(Al2(OH)3)、沈降性炭酸マグネシウム[M
gCO3・3Mg(OH)2・H2O]、ポリエチレンワックス、ビーズ顔料など、それ自
体屈折率が低く、隠蔽性(顔料、塗料などが黒白の下地を完全に覆い隠す性質をいう。)に関係ないが光沢を低下させるために用いられる白色顔料からなる群から選ばれた1種又は2種以上の体質顔料であることが好ましい。
本発明では、上記光硬化性樹脂(A)100重量部に対して、光重合開始剤(B)を1〜15重量部の範囲で、また体質顔料(C)を1〜30重量部の範囲で使用することが好
ましい。
本発明では、木質基材上に、予め、シーラー塗膜、下塗り塗膜、中塗り塗膜のいずれか1種以上がその順序で形成されており、それらの塗膜のうちの最外層の塗膜上に、上記光硬化性塗料組成物を塗布し、高圧水銀灯またはメタルハライドランプでセミキュア(半硬化)させた後に、無電極UVランプを照射し完全硬化させることが好ましい。
本発明では、上記完全硬化用の無電極UVランプの照射は、1本または2本以上の無電極ランプをコンベア上に所定距離離間して配設しておき、上記光硬化性塗料組成物が塗布された木質基材をコンベアに1〜150m/分の速度で搬送させることにより行うことが
好ましい。
本発明では、光硬化性塗料組成物が塗布された木質基材に、1本当たり、24〜240W/cmの出力を有する無電極UVランプを、積算光量が100〜3000mJ/cm2
となる量で照射し、光硬化性塗料組成物からなる半硬化の塗膜を完全硬化させることが好ましい。
本発明では、木質基材上に、予め、シーラー塗膜、下塗り塗膜、中塗り塗膜のいずれか1種以上がその順序で塗布され、かつ、高圧水銀ランプまたはメタルハライドランプの照
射が施されており、それらの塗膜のうちの最外層の塗膜上に、上記光硬化性塗料組成物を塗布し、高圧水銀ランプまたはメタルハライドランプでセミキュア(半硬化)させた後に、無電極UVランプを照射して完全硬化させることが好ましい。
本発明に係る光硬化塗膜は、上記のいずれかに記載された方法で形成された光硬化塗膜であることが好ましい。
本発明に係る塗膜付き基材は、上記のいずれかに記載された方法で形成された光硬化塗膜にて木質基材の表面が被覆されていることを特徴としている。
本発明においては、光硬化性塗料組成物の硬化に際して、通常の高圧水銀灯、メタルハライドランプに代えて、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプでセミキュア(半硬化)させた後に、無電極UVランプを照射して完全硬化させており、硬度、耐薬品性、耐汚染性、耐干割れ性等の性能に著しく優れ、低光沢が可能で、しかも光硬化性塗料組成物中に配合される光重合開始剤の使用量を低減でき、塗膜の低臭気性にも優れた硬化塗膜が得られる。
また本発明によれば、上記の方法で形成された上記特性の塗膜、およびその塗膜で被覆された基材である上記特性の塗膜付き基材が提供される。
以下、本発明に係る光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法、その方法で形成された塗膜およびその塗膜で被覆された基材について具体的に説明する。
<光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法>
本発明に係る光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法では、木質基材上に、(A)光硬化性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)体質顔料とを含む光硬化性塗料組成物を塗布し、その未硬化塗膜表面に、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプなどを照射してセミキュア(半硬化)させた後に、無電極UVランプを照射して完全硬化(本硬化)させている。
この光硬化性塗料組成物としては、溶剤型、無溶剤の何れも使用できるが、本発明では無溶剤型塗料の方が硬化反応を迅速に進行させることができる、塗装作業性に優れ、環境汚染の恐れが少なく環境への対応の点でも優れるなどの点で望ましい。
なお、本発明では、木質基材の表面に光硬化性塗料組成物を塗布し硬化させるに先立ち、予め、シーラー塗膜、下塗り塗膜、中塗り塗膜のいずれかを必要によりこの順序で施し、それらの塗膜の最外層上に、上記光硬化性塗料組成物を塗布し、上記のように半硬化させた後、無電極UVランプを照射し完全硬化させることが好ましい。これらシーラー塗膜、下塗り塗膜、中塗り塗膜等の硬化は、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、無電極UVランプの何れを用いて行ってもよいが、高圧水銀灯、メタルハライドランプが好ましい。
このシーラー塗膜用塗料(シーラー)、下塗り塗膜用塗料(下塗塗料)、中塗り塗膜用塗料(中塗り塗料)としては、溶剤型、無溶剤の何れも使用できるが、本発明ではこれらは何れも無溶剤型であることが硬化反応が迅速に進行できる、塗装作業性や環境への対応に優れるなどの点で望ましい。
本発明では、最外層となる光硬化性塗料組成物層の半硬化を行うことにより、半硬化塗膜中に含まれる体質顔料を配向させ、「JIS―K−5600の鏡面光沢度の測定法に準拠し、入射角60度にて測定した値」が30以下、好ましくは10〜30にしている。
<無電極UVランプ照射>
本発明で用いられる無電極UVランプは、マグネトロンにて発生させたマイクロ波(例:2450MHz)のエネルギーにより、ランプ内部の水銀などの発光物質を励起してプラズマ状態とし、マイクロ波を光エネルギーに転換する方式で発光し、従来の高圧水銀灯と異なりランプの内部に電極をもたない。
無電極UVランプとしては、上市されているものとしては、好適には、「Fusion
UV systems JAPAN KK」社製の「MODEL VSP/I600」
(光源部最大出力:240W/cm)、「VSP/I250」(光源部最大出力:150
W/cm)などが挙げられ、より具体的には、図1に示すように、例えば、水銀スペクト
ルと同様に、200〜280nm域及び365nm付近に強い発光ピークをもつ「Hバルブ」、「Hバルブ」に比べ短波長域(200〜280nm)の発光出力が平均15%程度アップした「Hプラスバルブ」、350〜400nm域に特に強い発光ピークをもつバルブで、UV到達深度がより大きく、UV硬化に適した「Dバルブ」、420nm域を中心に405〜425nm域に強い発光ピークをもつバルブで、酸化チタンを含んだホワイトベースコートなどの厚膜塗料やラミネート材料のUV硬化に適した「Vバルブ」、Vバルブよりもやや長波長域の400〜460nmに強い発光ピークを持つ「Qバルブ」、365〜369nm域及び406nm付近に発光ピーク出力をもち、耐候性が要求される外装コーティングなどの硬化に適した「Mバルブ」が挙げられる。
バルブ(ランプ)の選択にあたっては、用いられる光硬化性塗料組成物の種類、硬化条件、塗膜厚、素材の種類等を考慮して、好適な発光スペクトルのバルブを選択すればよい。
本発明では、用途、光硬化性塗料組成物の種類、硬化条件、塗膜厚などを考慮すると、これらのバルブのうちでは、200〜280nm域及び365nm付近に強い発光ピークを持つ「Hバルブ」および「Hプラスバルブ」が、最外層の光硬化性塗料組成物を硬化させる上で、他のバルブに比して、使用する光重合開始剤の種類及び塗膜表面の硬化性能の点で好ましい。
なお、高圧水銀灯は、一度ランプの電源を切ってしまうと再起動に時間がかかるが、無電極UVランプは容易に再起動可能であり、作業時間のロスを低減可能である。
このような無電極UVランプを用いた未硬化光硬化性塗料組成物塗膜の硬化処理(本硬化、完全硬化)は、例えば、240W出力の上記フュージョンUVシステムズ社製のH型、D型などの無電極UVランプを1〜複数本使用する場合には、木質基材表面に塗布された未硬化光硬化性塗料組成物塗膜表面から該ランプを5〜10cm程度離間させて配置し、1〜150m/分(例:10m/分)程度の速度で木質基材をベルトコンベア等にて搬送させて行えばよい。
なお、1本当たり、24〜240W/cmの出力を有する無電極UVランプでは、積算光量が100〜3000mJ/cm2となる量で光硬化性塗料組成物が塗布された木質基
材に照射し、半硬化の塗膜を完全硬化させればよい。
本発明では、木質基材上に、光硬化性塗料組成物を塗布し、高圧水銀灯(波長254〜560nm)、メタルハライドランプ(波長:254〜560nm)、などで「セミキュア(半硬化)」させた後に、無電極UVランプを照射し「完全硬化(本硬化)」させることが、硬化塗膜の低光沢、低臭気性、硬化の程度、耐擦傷性、耐汚染性、耐薬品性、耐干割れ性の点からより好ましい。
なお、セミキュア(半硬化)条件と、本硬化(完全硬化)条件の相違点は、下記の通り。
半硬化状態とは、本願出願人が先に提案した特開2002−361173号公報の「0012」欄にも規定したように、塗料が硬化しはじめているが完全には硬化していない状態をいい、アセトン抽出ゲル分率が、広義には、10重量%以上90重量%未満、通常、10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%であるものを言う。また完全硬化とは、半硬化状態を脱してアセトン抽出ゲル分率が、通常90重量%以上であるものを言う。
ところで、本発明では、低光沢の塗膜が効率よく得られているが、これは、下記のような理由に拠ると考えられる。
すなわち、無電極UVランプは高出力であり、瞬時に未硬化塗膜は硬化する傾向が強い
ため、塗膜表面の酸素阻害の影響が少ないので得られた硬化塗膜の表面特性が優れている反面、体質顔料を増量しても、配向性が悪く塗膜の低光沢化が比較的困難である。
そこで、無電極UVランプで硬化した塗膜の長所を損なわない程度に、予め、高圧水銀灯、メタルハライドランプなどでのセミキュア(半硬化)工程を取入れて実施することにより、塗膜表面の体質顔料の配向が良好になり、所望の低光沢の塗膜が得られている。
<光硬化性塗料組成物>
本発明では、上記光硬化性塗料組成物には、光硬化性樹脂(A)と光重合開始剤(B)と、体質顔料(C)とが含まれるが、これらのうち光硬化性樹脂(A)としては、電磁波中の紫外領域(200〜600nm、好ましくは200〜400nm)を利用して硬化する樹脂であり、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、不飽和ジカルボン酸エステル等の活性二重結合を有するもののラジカル重合、エポキシ基を有するもののカチオン重合、チオール基と二重結合基の付加反応などを利用して硬化するものが挙げられる。
通常、このような樹脂(A)と光励起し易い光重合開始剤(B)とを組合わせて用い、紫外線により開始剤の開裂や水素移動でラジカルやカチオンの活性種を生成させる。この活性種が樹脂に作用して、重合または架橋反応が起こり、極短時間に硬化する。
本発明では上記光硬化性樹脂(A)としては、光重合性の二重結合(C=C)である(メタ)アクリロイル基を有するものが好適に用いられ、光重合性のアクリル樹脂、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレートがより好ましく、これらの光硬化性樹脂は1種または2種以上組合わせて用いられる。
光重合開始剤(B)としては、ベンゾフェノン類、アントラキノン類、チオキサントン類、アセトフェノン類、アシルフォスフィンオキサイド類、メチルフェニルグリオキシエステル類が挙げられる。
体質顔料(C)としては、シリカ(SiO2)、タルク[Mg3(Si410)(OH)2
]、沈降性硫酸バリウム(BaSO4)、炭酸バリウム(BaCO3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、アルミナ白(Al2(OH)3)、沈降性炭酸マグネシウム[MgCO3・3Mg(OH)2・H2O]、ポリエチレンワックス、ビーズ顔料などの白色顔料が挙げられる。
なお、上記ビーズ顔料は、通常の顔料である「Fe23、TiO2、CaCO3、キナクリドン{7,16−dihydro−7,16−dimethylbenzo[a]benzo[5,6]quino[3,2−I]acridine−9,18−dione、H.W.SANDS CORP.製、又は長瀬産業(株)製、商品名}」等の微粉末表面
を、ポリウレタン、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリアミド(ナイロン(R))、フッ素樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の弾力性のある樹脂にて、またはこれらの弾力性のある樹脂に必要に応じて可塑剤、安定剤、界面活性剤等を加えたものにて、被覆して粒状に形成したものである。
本発明では、体質顔料(C)としては、それ自体屈折率が低く、隠蔽性(顔料、塗料などが黒白の下地を完全に覆い隠す性質をいう。)向上への寄与はなく隠蔽性に関係ないが、光沢を低下させることができる上記白色顔料が好適に用いられる。
本発明の光硬化性塗料組成物には、その他、(メタ)アクリロイル基、ビニル基などの重合性二重結合を有する重合性モノマー、各種添加剤(例:消泡剤、レベリング剤、顔料分散剤)などが含まれていてもよい。
本発明では、上記光硬化性樹脂(A)100重量部に対して、光重合開始剤(B)を通常、1〜15重量部、好ましくは3〜6重量部の範囲で、体質顔料(C)を通常1〜30
重量部、好ましくは5〜15重量部の範囲で使用することが塗布された未硬化塗膜の硬化速度、硬化塗膜の低臭気性、硬化塗膜の色相の点から望ましい。
本発明では、木質基材上に、予め、シーラー塗膜、下塗り塗膜、中塗り塗膜のいずれかが施されていてもよい。これらシーラー塗膜、下塗り塗膜および、中塗り塗膜のすべてを塗設する場合には、その積層順序が、「木質基材/シーラー塗膜/下塗り塗膜/中塗り塗膜/光硬化性塗料組成物からなる塗膜」となるように塗設すればよい。なお、何れかの塗膜例えば、下塗塗膜を除外・省略する場合には、この順序を保持しつつ、「木質基材/シーラー塗膜/中塗り塗膜/光硬化性塗料組成物からなる塗膜」の順序で塗設すればよい。
このように木質基材上に、予め、シーラー塗膜、下塗り塗膜、中塗り塗膜のいずれか1種以上が塗布される場合には、これら各塗膜の塗布後に高圧水銀ランプまたはメタルハライドランプなどの照射を行うことができる。そして、それらの塗膜の最後の塗膜(層)上、例えば、中塗り塗膜上に、表面層(最外層、上塗層などとも言う。)となる上記光硬化性塗料組成物を塗布し、上記のように高圧水銀灯、メタルハライドランプなどでのセミキュア(半硬化)工程を実施したのち、無電極UVランプを照射し完全硬化させることが好ましい。
これら塗料の塗付に際しては、ロールコーター、フローコーター、ナイフコーター、エアスプレー、エアレススプレー、刷毛など、公知の何れの方法を用いてもよい。
<硬化塗膜及び該塗膜付き基材>
本発明に係る光硬化塗膜は、上記のいずれかに記載された方法で形成されている。
その塗膜厚さは、最終製品の種類、用途等により異なり、一概に決定されないが、例えば、5〜200μm(厚)程度である。
本発明に係る塗膜付き基材は、上記のいずれかに記載された方法で形成された光硬化塗膜にて木質基材の表面が被覆されていることを特徴としている。
木質基材としては、木材、合板、集成材など特に限定されない。
塗膜は、上記したように、例えば、「木質基材/シーラー塗膜/下塗り塗膜/中塗り塗膜/光硬化性塗料組成物からなる塗膜」の順序で形成されている。その場合の各層(塗膜)の厚みは、特に限定されないが、乾燥膜厚で、シーラー塗膜:3〜10μm(厚)程度、下塗り塗膜:10〜30μm(厚)程度、中塗り塗膜10〜50μm(厚)程度、光硬化性塗料組成物からなる塗膜:10〜100μm(厚)程度である。
なお、必要により設けられるシーラー塗膜、下塗り塗膜、中塗り塗膜は、これらのうちの何れかの塗膜が存在しなくともよく、またこれらの全てが存在しなくともよい。
<発明の効果>
本発明においては、光硬化性塗料組成物からなる未硬化塗膜のUV硬化に際して、予め通常の高圧水銀灯やメタルハライドランプなどで半硬化させた後、これら高圧水銀灯やメタルハライドランプなどに比して、所定波長域でのより高エネルギー照射が可能な無電極UVランプを用いて本硬化(完全硬化)を行っており、通常の高圧水銀灯やメタルハライドランプを使用する場合に比べて、全般的に塗膜性能が向上する傾向があり、例えば、硬度、耐薬品性、耐汚染性、耐干割れ性等の性能に優れた硬化塗膜が得られる。
また、本発明においては、上記のように光硬化性塗料組成物の硬化に際して高出力の無電極UVランプを用いているので、用いられる光硬化性塗料組成物中の光重合開始剤の配合量を低減でき、得られる塗膜は低臭気性に優れる。
また、本発明では、光硬化性塗料組成物から成る塗膜のUV硬化に際して、予め、上記波長領域に発光ピークを有する高圧水銀灯またはメタルハライドランプでセミキュア(半硬化)させた後に、上記波長領域に発光ピークを有するより高出力の無電極UVランプを照射することにより本硬化(完全硬化)させているので、高圧水銀灯またはメタルハライドランプを用いたセミキュア処理をせずに、無電極UVランプ照射のみを行う場合に比して、より一層低光沢の硬化塗膜になり、また、硬化塗膜の低臭気、硬度、耐薬品性、耐汚染性、耐干割れ性等の性能に優れた硬化塗膜が得られる。
[実施例]
以下、本発明について実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は係る実施例により何ら限定されるものではない。
次に、以下の実施例、比較例で用いた下塗用の紫外線硬化性組成物(下塗塗料)、中塗用の紫外線硬化性組成物(中塗塗料)、上塗用の紫外線硬化性組成物(上塗塗料)を示す。
[塗料組成物の調製]
<下塗り用の紫外線硬化性組成物(下塗塗料)の調製>
下塗用の紫外線硬化性組成物として、「ヒタロイド4860」(日立化成社製、ウレタンアクリレート樹脂)30重量部、
「ACMO」(興人社製、アクリルモノマー)30重量部、
「ビームセット770」(荒川化学社製、ビニルモノマー)5重量部、
「イルガキュアー184」(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、光重合開始剤)5重量部、
「MINEX10」(UNIMIN CANADA 社製、体質顔料)30重量部を加え攪拌して、下塗り用の紫外線硬化性組成物を調製した。
<中塗り用の紫外線硬化性組成物(中塗塗料)の調製>
中塗用の紫外線硬化性組成物として、「リポキシVR−77」(昭和高分子社製、エポキシアクリレート樹脂)45重量部、
「TRPGDA」(ダイセルUCB社製、アクリルモノマー)25重量部、
「ニューフロンテアTMP−3」(第一工業製薬社製、アクリルモノマー)15重量部、「イルガキュアー184」(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、光重合開始剤)3重量部、
「MINEX10」(UNIMIN CANADA 社製、体質顔料)30重量部を加え攪拌して、中塗り用の紫外線硬化性組成物を調製した。
<上塗用の紫外線硬化性組成物(i)の調製>
上塗用の紫外線硬化性組成物(塗料)(i)として、「UV−55」(大竹明新化学社製、ウレタンアクリレート樹脂)40重量部、
「GX−8301S」(第一工業製薬社製、アクリルモノマー)30重量部、
「TRPGDA」(ダイセルUCB社製、アクリルモノマー)15重量部、
「ニューフロンティアTMP−3」(第一工業製薬社製、アクリルモノマー)5重量部、「イルガキュア184」(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、光重合開始剤)5重量部、
「ミズカシールP−802Y」(水沢化学社製、体質顔料)5重量部を加え、攪拌して調製した。
<上塗用の紫外線硬化性組成物(ii)の調製>
上塗用の紫外線硬化性組成物(塗料)(ii)として、「UV−72」(大竹明新化学社製、ウレタンアクリレート樹脂)40重量部、
「GX−8301S」(第一工業製薬社製、アクリルモノマー)30重量部、
「TRPGDA」(ダイセルUCB社製、アクリルモノマー)15重量部、
「ニューフロンティアTMP−3」(第一工業製薬社製、アクリルモノマー)5重量部、「イルガキュア184」(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、光重合開始剤)5重
量部、
「ミズカシールP−802Y」(水沢化学社製、体質顔料)5重量部を加え、攪拌して調製した。
<上塗用の紫外線硬化性組成物(iii)の調製>
上塗用の紫外線硬化性組成物(塗料)(iii)として、「UV−72」(大竹明新化学社製、ウレタンアクリレート樹脂)40重量部、
「GX−8301S」(第一工業製薬社製、アクリルモノマー)24重量部、
「TRPGDA」(ダイセルUCB社製、アクリルモノマー)15重量部、
「ニューフロンティアTMP−3」(第一工業製薬社製、アクリルモノマー)5重量部、「イルガキュア184」(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、光重合開始剤)8重量部、
「ミズカシールP−802Y」(水沢化学社製、体質顔料)8重量部を加え、攪拌して調製した。
(木質床材の調製)
12mm厚なら材突き板合板上に、着色ステインをロールコーターで塗布し、80℃で1分間乾燥した後、下塗として「オーレックスNo.822F−2」(中国塗料(株)製、ウレタンアクリレート系紫外線硬化性組成物)をロールコーターで塗布し、高圧水銀灯で硬化させた。
次いで、中塗り塗料として、「オーレックスNo.673B」(中国塗料(株)製、エポキシアクリレート系紫外線硬化性組成物)を塗布し、上記と同様に高圧水銀灯により硬化させ、最後に上記上塗塗料として、上記紫外線硬化性組成物(i)をフローコーターで塗布し、高圧水銀灯でセミキュアさせた後、「無電極UVランプ(Hバルブ)」(フュージョンUVシステムズ社製)で完全硬化(本硬化)させ、木質床材塗装品を得た。
(硬化条件)
(イ)高圧水銀灯:アイグラフィックス社製の高圧水銀灯を使用し、80W/cmで被塗物との距離を高さ15cmとして、10m/分の速度で搬送し積算光量が75mJ/cm2となる量で照射し硬化させた。
なお、上記高圧水銀灯によるセミキュアの場合、搬送速度を40m/分に調整して塗膜を半硬化させた。
(ロ)無電極UVランプ:フュージョンUVシステムズ社製の「無電極UVランプ(Hバルブ)」を使用して、ランプ出力240W/cmで被塗物との距離5cmとして、10m/分の速度で搬送し、積算光量が150mJ/cm2となる量で照射し塗膜を硬化させ
た。
(木質床材の調製)
実施例1において、上塗用の紫外線硬化性組成物(塗料)(i)のセミキュアを行うに際して、高圧水銀灯に代えて、メタルハライドランプを使用した以外は、実施例1と同様にして木質床材塗装品を得た。
(ハ)メタルハライドランプ:アイグラフィックス社製のメタルハライドランプを使用し、80w/cmで被塗物との距離を高さ15cmとして10m/分の速度で搬送し積算光量が50mJ/cm2となる量で照射し塗膜を硬化させた。
(木質床材の調製)
実施例1において、無電極UVランプと被塗物との距離を5cmに代えて、10cmとした以外は、実施例1と同様にして木質床材塗装品を得た。
(木質床材の調製)
実施例1において、上塗用の塗料(i)に代えて塗料(ii)を用い、また、上塗塗料の塗装に際して、フローコーターに代えて、ロールコーターを用いた以外は、実施例1と同様にして木質床材塗装品を得た。
(木質床材の調製)
実施例1において、上塗用の塗料(i)に代えて塗料(iii)を用い、また、上塗塗料の塗装に際して、フローコーターに代えて、ロールコーターを用いた以外は、実施例1と同様にして木質床材塗装品を得た。
(木質床材の調製)
実施例1において、上塗の塗料の硬化を、「高圧水銀灯によるセミキュア+無電極UVランプ(Hバルブ)による本硬化」に代えて、「高圧水銀灯によるセミキュア+無電極UVランプ(Dバルブ)による本硬化」を行った以外は、実施例1と同様にして、木質床材塗装品を得た。
[比較例1]
(木質床材の調製)
実施例1において上塗の塗料の硬化を「高圧水銀灯によるセミキュア+無電極UVランプ(Hバルブ)による本硬化」に代えて、高圧水銀灯によるセミキュアを実施せず、「無電極UVランプ(Hバルブ)による本硬化のみ」を行った以外は、実施例1と同様にして、木質床材塗装品を得た。
[比較例2]
(塗料組成物の調製)
実施例1と同様にして、紫外線硬化性組成物(塗料)(i)を調製した。
(木質床材の調製)
実施例1において上塗の塗料の硬化を「高圧水銀灯によるセミキュア+無電極UVランプ(Hバルブ)による本硬化」に代えて、高圧水銀灯によるセミキュアを実施せず、「高圧水銀灯による本硬化のみ」を行った以外は、実施例1と同様にして、木質床材塗装品を得た。
[比較例3]
(木質床材の調製)
実施例5において上塗の塗料の硬化を「高圧水銀灯によるセミキュア+無電極UVランプ(Hバルブ)による本硬化」に代えて、高圧水銀灯によるセミキュアを実施せず、「高圧水銀灯による本硬化のみ」を行った以外は、実施例5と同様にして、木質床材塗装品を得た。
上記各実施例および各比較例で得られた木質床材塗装品について、光沢、臭気、耐擦傷性、耐汚染性、耐薬品性、耐干割れ性の評価を、下記の方法にて行った。
結果を表1に示す。
<光沢>
JIS―K−5600の鏡面光沢度の測定法に準拠し、入射角60度にて測定した。判定基準は以下の通り。
評価3:30以下、合格。
評価2:31〜70、不合格。
評価1:71以上、不合格。
<臭気>
上記方法で作製した木質床材の塗装品を、塗装直後(塗装後3分以内)に市販のアルミホイルで3重に巻き、その上から市販のポリ塩化ビニリデンフィルムで更に3重に梱包し、24時間室温で放置する。
その後、開梱し、23℃で1時間養生した後、FLECで捕集し、ガスクロマトグラフィーにて臭気の原因となる光重合開始剤および分解物を定量測定し、3段階で評価した。
評価基準は以下の通り。
評価3:0〜1000μg/m3、合格。
評価2:1001〜10000μg/m3、不合格。
評価1:10001μg/m3以上、不合格。
<硬化性>
木質床材塗装品の硬化性をトルエンラビング(1kg荷重で50往復)し、塗膜の状態変化により、3段階で評価した。
評価基準は以下の通り。
評価3:塗膜に変化なし。合格。
評価2:トルエンラビングにより塗膜が若干侵される。不合格。
評価1:塗膜はトルエンに溶解する。不合格。
<耐擦傷性>
スチールウール#0000を用いて荷重200gにてラビングを10往復し、塗膜の状態により、3段階で評価した。
評価基準は以下の通り。
評価3:塗膜に変化なし。合格。
評価2:塗膜に僅かな傷が残る。不合格。
評価1:塗膜に著しい傷が残る。不合格。
<耐汚染性(1)>
2液性の毛染め液(ビゲン(株)製、「ヘアカラー7G」)を混合し、得られた毛染め液を直径2cmの円状に滴下し、20分経過後にウエスで拭き取り、その染色の度合いで3段階評価する。
評価基準は以下の通り。
評価3:塗膜に変化がない、または、若干の染色が認められる。合格。
評価2:塗膜にはっきりと染色が認められる。不合格。
評価1:塗膜に著しい染色が認められる。不合格。
<耐汚染性(2)>
青インキを時計皿に採り、スポットテストを24時間実施し、その痕跡の度合いで3段にて階評価する。
評価基準は以下の通り。
評価3:塗膜に変化がない、または、若干の染色が認められる。合格。
評価2:塗膜にはっきりと染色が認められる。不合格。
評価1:塗膜に著しい染色が認められる。不合格。
<耐薬品性>
5%の酢酸水溶液および、1%の苛性ソーダ水溶液を時計皿にとり、スポットテストを24時間実施し、その痕跡の度合いで3段階評価する。
評価基準は以下の通り。
評価3:塗膜に変化がない、または、若干の痕跡が認められる。合格。
評価2:塗膜にはっきりと痕跡が認められる。不合格。
評価1:塗膜に著しい痕跡が認められる。不合格。
<耐干割れ性>
寒熱繰返し試験(塗装品を80℃で2時間保持した後、−20℃で2時間保持する。)を5回繰返し、発生した表面の割れ長さの合計を測定し、3段階で耐干割れ性を評価する。
評価基準は以下の通り。
評価3:塗装品15cm×15cm当たり、割れ長さ100mm以下。合格。
評価2:塗装品15cm×15cm当たり、割れ長さ101mm〜500mm。不合格。
評価1:塗装品15cm×15cm当たり、割れ長さ501mm以上。不合格。
Figure 2005246299
図1は、本発明で用いられる「Fusion UV systems JAPAN KK」社製の種々の「無電極UVランプ(型番:H,Hプラス、D,V、Q,M)」について、200〜500nmの波長域における発光スペクトルの相対出力(w/10nm)を示す図である。 図2は、本発明で用いられるアイグラフィックス社製、型番:H06−L31)の「高圧水銀灯」について、200〜500nmの波長域における発光スペクトルの相対出力(w/10nm)あるいは相対強度(比エネルギー、%)を示す図である。なお、図中、実線は、スタンダードタイプを示し、点線は、オゾンレスタイプを示す。 図3は、本発明で用いられるアイグラフィックス社製、型番:M06−L31W)の「メタルハライドランプ」について、200〜500nmの波長域における発光スペクトルの相対出力(w/10nm)あるいは相対強度(比エネルギー、%)を示す図である。なお、図中、実線は、スタンダードタイプを示し、点線は、オゾンレスタイプを示す。

Claims (11)

  1. 木質基材上に、
    (A)光硬化性樹脂と、
    (B)光重合開始剤と、
    (c)体質顔料と
    を含む光硬化性塗料組成物を塗布し、高圧水銀灯またはメタルハライドランプでセミキュア(半硬化)させた後に、無電極UVランプを照射することにより完全硬化させることを特徴とする、光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法。
  2. 光硬化性樹脂(A)が、光重合性の(メタ)アクリロイル基を有するアクリル樹脂、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレートからなる群から選ばれた少なくとも1種の光硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法。
  3. 光重合開始剤(B)がベンゾフェノン類、アントラキノン類、チオキサントン類、アセトフェノン類、アシルフォスフィンオキサイド類、メチルフェニルグリオキシエステル類からなる群から選ばれた光重合開始剤であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法。
  4. 体質顔料(C)が、シリカ(SiO2)、タルク[Mg3(Si410)(OH)2]、沈
    降性硫酸バリウム(BaSO4)、炭酸バリウム(BaCO3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、アルミナ白(Al2(OH)3)、沈降性炭酸マグネシウム[MgCO3・3Mg(OH)2・H2O]、ポリエチレンワックス、ビーズ顔料からなる群から選ばれた1種または2種以上の白色顔料であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の光硬化性塗
    料組成物からなる塗膜の硬化方法。
  5. 光硬化性樹脂(A)100重量部に対して、光重合開始剤(B)を1〜15重量部の範囲で、また、体質顔料(C)を1〜30重量部の範囲で使用することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法。
  6. 木質基材上に、予め、シーラー塗膜、下塗り塗膜、中塗り塗膜のいずれか1種以上がその順序で形成されており、それらの塗膜のうちの最外層の塗膜上に、上記光硬化性塗料組成物を塗布し、高圧水銀灯またはメタルハライドランプでセミキュア(半硬化)させた後に、無電極UVランプを照射することにより完全硬化させることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法。
  7. 上記完全硬化用の無電極UVランプの照射は、1本または2本以上の無電極ランプをコンベア上に所定距離離間して配設しておき、上記光硬化性塗料組成物が塗布された木質基材をコンベアに1〜150m/分の速度で搬送させることにより行うことを特徴とする請
    求項1〜6のいずれかに記載の光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法。
  8. 光硬化性塗料組成物が塗布された木質基材に、1本当たり、24〜240W/cmの出力を有する無電極UVランプを、積算光量が100〜3000mJ/cm2となる量で照
    射し、光硬化性塗料組成物からなる半硬化の塗膜を完全硬化させることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法。
  9. 木質基材上に、予め、シーラー塗膜、下塗り塗膜、中塗り塗膜のいずれか1種以上がそ
    の順序で塗布され、かつ高圧水銀ランプまたはメタルハライドランプの照射が施されており、それらの塗膜のうちの最外層の塗膜上に、上記光硬化性塗料組成物を塗布し、高圧水
    銀ランプまたはメタルハライドランプを照射してセミキュア(半硬化)させたのち、無電極UVランプを照射して完全硬化させることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光硬化性塗料組成物からなる塗膜の硬化方法。
  10. 請求項1〜9いずれかに記載された方法で形成された光硬化塗膜。
  11. 請求項1〜9いずれかに記載された方法で形成された光硬化塗膜にて木質基材の表面が被覆されている塗膜付き基材。

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