JP2005242216A - ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法 - Google Patents

ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 矩形性が良好で、LERが低減された、高解像性のレジストパターンを形成できるポジ型レジスト組成物、および該ポジ型レジスト組成物を用いたパターン形成方法を提供すること。
【解決手段】 酸解離性溶解抑制基を有し、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含むポジ型レジスト組成物において、前記樹脂成分(A)が、下記一般式(I)で表される構成単位(a1)と、下記一般式(II)で表される構成単位(a2)とを有し、前記構成単位(a1)の水酸基の一部が、その水素原子が前記酸解離性溶解抑制基により置換されることによって保護されており、かつ質量平均分子量が16000以下である共重合体(A1)を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
【化1】
Figure 2005242216

【化2】
Figure 2005242216

【選択図】 なし

Description

本発明は、ポジ型レジスト組成物およびレジストパターンの形成方法に関する。
近年、半導体素子や液晶表示素子の製造においては、リソグラフィー技術の進歩により急速に微細化が進んでいる。微細化の手法としては一般に露光光源の短波長化が行われている。具体的には、従来は、g線、i線に代表される紫外線が用いられていたが、現在ではKrFエキシマレーザ(248nm)が導入され、さらにArFエキシマレーザ(193nm)が導入され始めている。
微細な寸法のパターンを再現可能な高解像性の条件を満たすレジスト材料の1つとして、酸の作用によりアルカリ可溶性が変化するベース樹脂と、露光により酸を発生する酸発生剤を有機溶剤に溶解した化学増幅型レジスト組成物が知られている。
KrFエキシマレーザを用いて露光する方法に好適なレジスト材料として提案されている化学増幅型ポジ型レジスト組成物は、一般に、ベース樹脂として、ポリヒドロキシスチレン系樹脂の水酸基の水素原子の一部を酸解離性溶解抑制基で保護したものが用いられている。
また、その酸解離性溶解抑制基としては、1−エトキシエチル基に代表される鎖状エーテル基、テトラヒドロピラニル基に代表される環状エーテル基、tert−ブチル基に代表される第3級アルキル基、tert−ブトキシカルボニル基に代表される第3級アルコキシカルボニル基等が主に用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−249682号公報
近年、微細化の速度がますます加速するなかで、レジスト材料にはさらなる解像性の向上が求められている。しかし、上述したような従来のポリヒドロキシスチレン系樹脂を用いてレジストを設計した場合、特に微細パターンを形成しようとする場合に、レジストパターンのトップ形状が丸みをおびるなど、矩形性に不足した形状になりやすく、また、ラインエッジラフネス(LER)も大きい等の問題がある。これらの問題はレジストの解像性能を悪化させ、そのため、微細パターンへの展開は困難な状況である。なお、ここで、LERとは、現像後のレジストパターンにおいて、例えばラインアンドスペースパターンの側壁に形成される不均一な凹凸を意味する。
本発明の課題は、矩形性が良好で、LERが低減された、高解像性のレジストパターンを形成できるポジ型レジスト組成物、および該ポジ型レジスト組成物を用いたパターン形成方法を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、ベース樹脂として特定の共重合体を含有するポジ型レジスト組成物により上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第1の態様は、酸解離性溶解抑制基を有し、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含むポジ型レジスト組成物において、
前記樹脂成分(A)が、下記一般式(I)
Figure 2005242216
[式中、Rは水素原子またはメチル基である]
で表される構成単位(a1)と、下記一般式(II)
Figure 2005242216
[式中、Rは水素原子またはメチル基であり、Xは非酸解離性の脂肪族多環式基を表す]
で表される構成単位(a2)とを有し、前記構成単位(a1)の水酸基の一部が、その水素原子が前記酸解離性溶解抑制基により置換されることによって保護されており、かつ質量平均分子量が16000以下である共重合体(A1)を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物である。
また、本発明の第2の態様は、基板上に、前記ポジ型レジスト組成物を用いてポジ型レジスト膜を形成し、該ポジ型レジスト膜に対して選択的に露光処理を行った後、現像処理を施してレジストパターンを形成することを特徴とするレジストパターン形成方法である。
なお、本明細書において、「構成単位」とは、重合体を構成するモノマー単位を意味する。
本発明により、矩形性が良好で、LERが低減された、高解像性のレジストパターンを形成できるポジ型レジスト組成物、および該ポジ型レジスト組成物を用いたパターン形成方法が提供される。
以下、本発明について詳細に説明する。
≪ポジ型レジスト組成物≫
本発明のポジ型レジスト組成物は、酸解離性溶解抑制基を有し、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分(A)(以下、(A)成分という)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)(以下、(B)成分という)とを含む。
(A)成分においては、露光により(B)成分から発生した酸が作用すると、酸解離性溶解抑制基が解離し、これによって(A)成分全体がアルカリ不溶性からアルカリ可溶性に変化する。
そのため、レジストパターンの形成において、マスクパターンを介して露光すると又は露光に加えて露光後加熱すると、露光部はアルカリ可溶性へ転じる一方で未露光部はアルカリ不溶性のまま変化しないので、アルカリ現像することによりポジ型のレジストパターンが形成できる。
<(A)成分>
本発明において、(A)成分は、上記一般式(I)で表される構成単位(a1)と、上記一般式(II)で表される構成単位(a2)とを有し、前記構成単位(a1)の水酸基の一部が、その水素原子が前記酸解離性溶解抑制基により置換されることによって保護されており、かつ質量平均分子量が16000以下である共重合体(A1)を含有する。
[構成単位(a1)]
構成単位(a1)は、上記一般式(I)で表される構成単位、すなわち(α−メチル)ヒドロキシスチレンから誘導される構成単位を有する共重合体であってもよい。
なお、「(α−メチル)ヒドロキシスチレン」とは、ヒドロキシスチレンとα−メチルヒドロキシスチレンの一方あるいは両方を意味する。「(α−メチル)ヒドロキシスチレンから誘導される構成単位」は、一般式(I)から明らかであるが、(α−メチル)ヒドロキシスチレンのエチレン性二重結合が開裂して構成される構成単位を意味する。
構成単位(a1)において、水酸基の位置は、o−位、m−位、p−位のいずれでもよいが、容易に入手可能で低価格であることからp−位が好ましい。
共重合体(A1)中、構成単位(a1)の割合は、共重合体(A1)を構成する全構成単位に対し、50〜95モル%であることが好ましく、75〜90モル%であることがより好ましい。構成単位(a1)が上記の範囲より多いと、構成単位(a2)の割合が低くなり、構成単位(a2)を用いたことによる効果が十分に得られない。他方、少ないと、現像液に対する溶解性が不足し、レジストパターンが形成できなくなるおそれがある。
[酸解離性溶解抑制基]
共重合体(A1)においては、構成単位(a1)の水酸基の一部が、その水素原子が前記酸解離性溶解抑制基により置換されることによって保護されている。
前記酸解離性溶解抑制基としては、従来の化学増幅型のKrF用ポジ型レジスト組成物およびArF用ポジ型レジスト組成物におけるベース樹脂として提案されているヒドロキシスチレン系樹脂、(メタ)アクリル酸系樹脂等に、酸解離性溶解抑制基として提案されているものを適宜用いることができ、具体的には、1−低級アルコキシアルキル基、第3級アルキルオキシカルボニル基、第3級アルキル基、第3級アルコキシカルボニルアルキル基及び環状エーテル基等が挙げられる。
1−低級アルコキシアルキル基としては、下記一般式(III)で表される、1位が炭素数1〜8の鎖状、分岐状、又は環状のアルコキシ基で置換された1−アルコキシアルキル基等が挙げられる。
Figure 2005242216
(式(III)中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜8の鎖状又は分岐状のアルキル基、または炭素数5〜7のシクロアルキル基を表す。)
第3級アルキルオキシカルボニル基としては、tert-ブチルオキシカルボニル基、tert-アミルオキシカルボニル基等が挙げられる。
第3級アルキル基としては、tert−ブチル基、tert-アミル基などのような鎖状第3級アルキル基、1−メチルシクロペンチル基、1−エチルシクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−エチルシクロヘキシル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基等の脂肪族多環式基を含む第3級アルキル基等が挙げられる。
第3級アルコキシカルボニルアルキル基としては、tert-ブチルオキシカルボニルメチル基、tert-アミルオキシカルボニルメチル基等が挙げられる。
環状エーテル基としては、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基等が挙げられる。
これらの中でも、1−低級アルコキシアルキル基が好ましく、特に一般式(III)で表される1−アルコキシアルキル基が好ましい。それらの具体例としては、1−エトキシエチル基、1‐イソプロポキシエチル基のような鎖状又は分岐状アルコキシアルキル基、1‐シクロヘキシルオキシエチル基のような環状アルコキシアルキル基が挙げられ、それらの中でも特に、解像性能に優れることから、1−エトキシエチル基が好ましい。
また、本発明のポジ型レジスト組成物を、後述のサーマルフロー処理を含む工程に使用する場合、酸解離性溶解抑制基として、上記1−低級アルコキシアルキル基に加えて、さらにtert-ブチルオキシカルボニル基等の第3級アルキルオキシカルボニル基を有することが好ましい。これにより、耐熱性を向上させることができる。
本発明において、共重合体(A1)中、構成単位(a1)の水酸基の保護割合は、5モル%以上50モル%以下の範囲であることが好ましく、5モル%以上40モル%以下であることがより好ましく、10モル%以上35モル%以下であることがより好ましい。
水酸基の保護割合を上記範囲の上限以下とすることにより、現像後のレジストパターンの矩形性が良好なものとなる。また、現像後のレジストパターンの現像欠陥(ディフェクト)を効果的に防止することができる。一方、水酸基の保護割合を上記範囲の下限以上とすることにより、良好な解像性能が得られる。
[構成単位(a2)]
構成単位(a2)は、上記一般式(II)で表される構成単位、すなわち(メタ)アクリル酸のカルボキシ基の水素原子がX(非酸解離性の脂肪族多環式基)で置換された(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位である。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸とアクリル酸の一方あるいは両方を意味する。また、「非酸解離性」とは、露光により(B)成分から発生する酸により解離しないことを意味する。
構成単位(a2)は、非酸解離性の脂肪族多環式基を有することから、上記構成単位(a1)よりもアルカリ溶解性が低い。そのため、構成単位(a1)と構成単位(a2)とからなる共重合体は、構成単位(a1)のみからなるポリヒドロキシスチレンよりもアルカリ溶解性が低くなっている。
上記一般式(II)中、Xを構成する脂肪族多環式基としては、例えば、多環式の飽和炭化水素基が好ましく、より具体的には、例えばビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどから1個の水素原子を除いた基などを例示できる。具体的には、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基などが挙げられる。これらの中でもイソボルニル基が、本発明の効果に優れ、好ましい。
構成単位(a2)としては、特に、下記一般式(II−1)で表される構成単位を好適に用いることができる。
Figure 2005242216
(式中、Rは水素原子またはメチル基である。)
共重合体(A1)中、構成単位(a2)の割合は、共重合体(A1)を構成する全構成単位に対し、5〜25モル%であることが好ましく、10〜20モル%であることがより好ましい。構成単位(a2)が上記の範囲より多いと、現像液に対する溶解性が不足し、レジストパターンが形成できなくなるおそれがある。他方、少ないと、構成単位(a2)を用いたことによる効果が十分に得られない。
共重合体(A1)中、構成単位(a1)と構成単位(a2)とのモル比は95:5〜75:25の範囲内であることが好ましく、90:10〜80:20の範囲内がより好ましい。
また、共重合体(A1)中、構成単位(a1)と構成単位(a2)との合計量は、共重合体(A1)を構成する全構成単位に対し、80モル%以上であることが好ましい。80モル%より少ないと、解像性が劣化する傾向がある。構成単位(a1)と構成単位(a2)との合計は、より好ましくは90モル%以上であり、100モル%が最も好ましい。
[構成単位(a3)]
共重合体(A1)は、構成単位(a1)および構成単位(a2)のほかに、下記一般式(IV)で表される構成単位(a4)、すなわち(α−メチル)スチレンから誘導される構成単位を有する共重合体であってもよい。
なお、「(α−メチル)スチレン」とは、スチレンとα−メチルスチレンの一方あるいは両方を意味する。「(α−メチル)スチレンから誘導される構成単位」は、一般式(IV)から明らかであるが、(α−メチル)スチレンのエチレン性二重結合が開裂して構成される構成単位を意味する。
Figure 2005242216
(式中、Rは水素原子又はメチル基である。)
式(IV)中、Rは、炭素数1〜5の直鎖又は分岐状アルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。工業的にはメチル基又はエチル基が好ましい。
nは、0または1〜3の整数である。これらのうち、nは0または1であることが好ましく、特に工業上0であることが好ましい。
なお、nが1〜3である場合には、Rの置換位置はo−位、m−位、p−位のいずれでもよく、さらに、nが2または3の場合には、任意の置換位置を組み合わせることができる。
本発明において、構成単位(a3)は必須ではないが、これを含有させると、焦点深度が向上する、耐ドライエッチング性が向上するなどの利点が得られる。
構成単位(a3)を有する場合、共重合体(A1)中の構成単位(a3)の割合は、共重合体(A1)を構成する全構成単位の合計の0.5〜10モル%であることが好ましく、より好ましくは2〜5モル%である。構成単位(a3)が上記範囲より多いと、現像液に対する溶解性が劣化する傾向にある。
共重合体(A1)は、本発明の効果のためには、質量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算、以下同様)が16000以下である必要がある。また、該質量平均分子量が16000以下であることにより、良好なレジストパターン形状、解像性を得ることができ、またスカムの発生を抑制できる。また、該質量平均分子量が4000以上であると耐エッチング性や耐熱性が良好であることから、より好ましくは4000〜16000である。
また、共重合体(A1)の、水酸基の一部が酸解離性溶解抑制基で保護される前における分散度(Mw/Mn比)は、分散度が小さいと、解像性に優れ好ましい。具体的には、2.0以下、好ましくは1.6以下である。
共重合体(A1)は、例えば、構成単位(a1)に相当するモノマーと、構成単位(a2)に相当するモノマーとを、例えばアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビス(2−メチルプロピオネート)のようなラジカル重合開始剤を用いる公知のラジカル重合法等の常法により共重合させた後、構成単位(a1)の水酸基の一部を周知の手法により酸解離性溶解抑制基で保護する方法により製造することができる。このとき、水酸基の一部が酸解離性溶解抑制基で保護される前の共重合体の質量平均分子量は、14000以下が好ましく、2000〜14000がより好ましい。
または、構成単位(a1)の水酸基が予め酸解離性溶解抑制基で保護された構成単位に相当するモノマーを調製し、このモノマーと構成単位(a2)に相当するモノマーとを常法により共重合させた後、加水分解により、酸解離性溶解抑制基で保護された水酸基の一部を水酸基に変える方法によっても製造することができる。
なお、この際、共重合体(A1)中における水酸基の保護の割合(モル比)は、例えばH−NMR等により確認することができる。
なお、ポジ型レジスト組成物は、(A)成分として、上記共重合体(A)の他に、ポリヒドロキシスチレン樹脂、(メタ)アクリル樹脂等の、ポジ型レジスト組成物に用い得る他の樹脂を適宜配合することもできるが、本発明の効果のためには、ポジ型レジスト組成物に含まれる(A)成分中、共重合体(A1)が80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上がより好ましく、最も好ましくは100質量%である。
ポジ型レジスト組成物中、(A)成分の割合は、目的とするレジスト膜厚によって適宜調製すればよいが、一般には、固形分濃度で8〜25質量%、より好ましくは10〜20質量%とされる。
<(B)成分>
本発明において、(B)成分は、従来の化学増幅型レジスト組成物において使用されている公知の酸発生剤から特に限定せずに用いることができる。このような酸発生剤としては、これまで、ヨードニウム塩やスルホニウム塩などのオニウム塩系酸発生剤、オキシムスルホネート系酸発生剤、ビスアルキルまたはビスアリールスルホニルジアゾメタン類、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類、ジアゾメタンニトロベンジルスルホネート類などのジアゾメタン系酸発生剤、イミノスルホネート系酸発生剤、ジスルホン系酸発生剤など多種のものが知られている。
オニウム塩系酸発生剤の具体例としては、ジフェニルヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、トリ(4−メチルフェニル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、ジメチル(4−ヒドロキシナフチル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、モノフェニルジメチルスルホニウムのトリフルオロンメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニルモノメチルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネートなどが挙げられる。これらのなかでもフッ素化アルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩が好ましい。
オキシムスルホネート系酸発生剤の具体例としては、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−p−メチルフェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−ブロモフェニルアセトニトリルなどが挙げられる。これらの中で、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリルが好ましい。
ジアゾメタン系酸発生剤のうち、ビスアルキルまたはビスアリールスルホニルジアゾメタン類の具体例としては、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロペンチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられる。
また、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類としては、例えば、以下に示す構造をもつ1,3−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン(化合物A、分解点135℃)、1,4−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ブタン(化合物B、分解点147℃)、1,6−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン(化合物C、融点132℃、分解点145℃)、1,10−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン(化合物D、分解点147℃)、1,2−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)エタン(化合物E、分解点149℃)、1,3−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン(化合物F、分解点153℃)、1,6−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン(化合物G、融点109℃、分解点122℃)、1,10−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン(化合物H、分解点116℃)などを挙げることができる。
Figure 2005242216
これらの中でも、(B)成分は、ジアゾメタン系酸発生剤を含有することが好ましい。上記(A)成分とジアゾメタン系酸発生剤とを組み合わせて用いることにより、LERがさらに低減され、解像性が良好になる。
(B)成分中、ジアゾメタン系酸発生剤の配合量は、40〜95質量%が好ましく、50〜90質量%がより好ましい。
(B)成分は、上記ジアゾメタン系酸発生剤に加えて、さらにオニウム塩系酸発生剤を含有することが好ましい。これにより、本発明のポジ型レジスト組成物の感度が向上する。また、マスクリニアリティ(マスク再現性)も向上する。
(B)成分中、オニウム塩系酸発生剤の配合量は、5〜60質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましい。
また、(B)成分中、ジアゾメタン系酸発生剤とオニウム塩系酸発生剤との含有量の割合(質量比)は、9:1〜1:9が好ましく、8:2〜6:4がより好ましい。
さらに、(B)成分中、ジアゾメタン系酸発生剤およびオニウム塩系酸発生剤の合計量が80質量%以上であることが好ましく、100質量%であってもよい。
(B)成分としては、これらの酸発生剤を1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対し、0.5〜30質量部、好ましくは1〜10質量部とされる。上記範囲より少ないとパターン形成が十分に行われないおそれがあり、上記範囲を超えると均一な溶液が得られにくく、保存安定性が低下する原因となるおそれがある。
<有機溶剤(C)>
本発明のポジ型レジスト組成物は、上述した(A)成分、(B)成分、および後述する任意の各成分を、有機溶剤(C)に溶解させて製造することができる。
有機溶剤(C)としては、使用する各成分を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、従来、化学増幅型レジストの溶剤として公知のものの中から任意のものを1種または2種以上適宜選択して用いることができる。
例えば、γ−ブチロラクトン、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類や、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、またはジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類およびその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類などを挙げることができる。
これらの有機溶剤(C)は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。
また、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)と極性溶剤とを混合した混合溶媒は好ましいが、その配合比は、PGMEAと極性溶剤との相溶性等を考慮して適宜決定すればよいが、好ましくは1:9〜8:2、より好ましくは2:8〜5:5の範囲内とすることが好ましい。
より具体的には、極性溶剤としてELを配合する場合は、PGMEA:ELの質量比が好ましくは2:8〜5:5、より好ましくは3:7〜4:6であると好ましい。
また、有機溶剤(C)として、その他には、PGMEA及びELの中から選ばれる少なくとも1種とγ−ブチロラクトンとの混合溶剤も好ましい。この場合、混合割合としては、前者と後者の質量比が好ましくは70:30〜95:5とされる。
有機溶剤(C)の使用量は特に限定しないが、基板等に塗布可能な濃度で、塗布膜厚に応じて適宜設定されるものであるが、一般的にはレジスト組成物の固形分濃度2〜20質量%、好ましくは5〜15質量%の範囲内とされる。
<(D)成分>
本発明のポジ型レジスト組成物には、レジストパターン形状、引き置き経時安定性などを向上させるために、さらに任意の成分として、含窒素有機化合物(D)(以下、(D)成分という)を配合させることができる。
この(D)成分は、既に多種多様なものが提案されているので、公知のものから任意に用いれば良いが、アミン、特に第2級低級脂肪族アミンや第3級低級脂肪族アミンが好ましい。
ここで、低級脂肪族アミンとは炭素数5以下のアルキルまたはアルキルアルコールのアミンを言い、この第2級や第3級アミンの例としては、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどが挙げられるが、特にトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンのような第3級アルカノールアミンが好ましい。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)成分は、(A)成分100質量部に対して、通常、0.01〜5.0質量部の範囲で用いられる。
<(E)成分>
また、前記(D)成分との配合による感度劣化を防ぎ、またレジストパターン形状、引き置き安定性等の向上の目的で、さらに任意の成分として、有機カルボン酸又はリンのオキソ酸若しくはその誘導体(E)(以下、(E)成分という)を含有させることができる。なお、(D)成分と(E)成分は併用することもできるし、いずれか1種を用いることもできる。
有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好適である。
リンのオキソ酸若しくはその誘導体としては、リン酸、リン酸ジ‐n‐ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステルなどのリン酸又はそれらのエステルのような誘導体、ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸‐ジ‐n‐ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステルなどのホスホン酸及びそれらのエステルのような誘導体、ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸などのホスフィン酸及びそれらのエステルのような誘導体が挙げられ、これらの中で特にホスホン酸が好ましい。
(E)成分は、(A)成分100質量部当り0.01〜5.0質量部の割合で用いられる。
<その他の任意成分>
本発明のポジ型レジスト組成物には、さらに所望により混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤などを適宜、添加含有させることができる。
<架橋剤成分>
本発明のポジ型レジスト組成物を、後述のサーマルフロー処理を含む工程に使用する場合、架橋剤成分を含有させてもよい。
このような架橋剤成分は、加熱により(A)成分と反応して架橋を形成する成分であり、サーマルフロー処理に好適な化学増幅型レジスト組成物における架橋剤成分として知られているものを適宜使用することができる。
具体的には、架橋剤成分として、架橋性の少なくとも2個のビニルエーテル基を有する化合物を用いることができ、アルキレングリコールやジアルキレングリコール、トリアルキレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコールや、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリット、ペンタグリコールなどの多価アルコールの少なくとも2個の水酸基をビニルエーテル基で置換した化合物を用いることができる。好ましい架橋剤成分の具体例としては、シクロヘキシルジメタノールジビニルエーテルが挙げられる。
これらの架橋剤成分を用いる場合、(A)成分に対して、通常0.1〜25質量%、好ましくは1〜15質量%の範囲で用いられる。架橋剤成分は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のポジ型レジスト組成物は、従来のKrF用ポジ型レジスト組成物と同様に、レジストパターンの形成に用いることができる。
プレベークにおける加熱温度および露光後加熱(PEB)における加熱温度は、一般に90℃以上でよいが、矩形性の良好なレジストパターンを形成するためには、特にそれぞれ90〜120℃、好ましくは90〜110℃が好ましい。また、この温度範囲とすることにより、マイクロブリッジの発生を効果的に抑制することができる。
本発明のポジ型レジスト組成物により、矩形性が高く、LERの低減された、解像性能に優れたレジストパターンが得られる。このようなレジストパターンは、実用性の高いものである。ここで、本発明における解像性能、矩形性、LERの向上効果は、例えば、現像工程を経て得られたレジストパターンをSEM(走査型電子顕微鏡)によりレジストパターンを観察して確認することができる。
また、本発明のポジ型レジスト組成物により、露光マージンやマスクリニアリティに優れたレジスト設計が可能になる。
さらに、本発明のポジ型レジスト組成物は、後述するサーマルフロー処理を有するパターン形成方法にも好適に用いることができ、良好なフローレートが得られる。特に、本発明のポジ型レジスト組成物は、レジスト組成物の保存安定性に悪影響を与え得る架橋剤成分を含まない組成でも、サーマルフロー処理を有するパターン形成方法によって、良好な微細レジストパターンを形成することができる。これは、加熱により、(A)成分の構成単位(a1)と(a2)との間に架橋反応が生じるためと推測される。なお、所望に応じ、前記架橋剤成分を含有させることもできる。
また、サーマルフロー処理前の現像工程において、上記したように、矩形性が高く、LERが低減され、且つ高解像性のレジストパターンを形成することができるので、これにサーマルフロー処理を施して得られる狭小化レジストパターンにおいても、高矩形性、LERの低減および高解像性能が達成される。
≪レジストパターン形成方法≫
次に、本発明のレジストパターン形成方法について説明する。
まずシリコンウェーハ等の基板上に、本発明のポジ型レジスト組成物をスピンナーなどで塗布した後、プレベークを行う。次いで、露光装置などを用い、ポジ型レジスト組成物の塗膜に対して、所望のマスクパターンを介して選択的に露光を行った後、PEB(露光後加熱)を行う。続いて、アルカリ現像液を用いて現像処理した後、リンス処理を行って、基板上の現像液および該現像液によって溶解したレジスト組成物を洗い流し、乾燥させる。
ここまでの工程は、周知の手法を用いて行うことができる。操作条件等は、使用するポジ型レジスト組成物の組成や特性に応じて適宜設定することが好ましい。
露光は、好ましくはKrFエキシマレーザーを用いて行うが、電子線レジストやEUV(極端紫外光)等にも有用である。
なお、基板とレジスト組成物の塗膜との間に、有機系または無機系の反射防止膜を設けることもできる。
<サーマルフロー処理>
本発明のレジストパターン形成方法においては、上述のようにして形成されたレジストパターンにサーマルフロー処理を施してレジストパターンを狭小化することができる。以下、サーマルフロー処理について説明する。
サーマルフロー処理は、レジストパターンを1回以上、加熱することによって行われる。加熱の回数を多くした方が、単位温度当たりのレジストパターンサイズの変化量(以下、フローレートということもある)が小さくなるので好ましいが、工程数が増え、処理に要する時間が長くなって、スループットが悪化する面もある。
ここで、サーマルフロー処理におけるフローレートが小さい方が、狭小化されたレジストパターンにおける、ウェーハ上のパターン寸法の面内均一性が高く、レジストパターンの断面形状も優れたものとなる。レジスト膜厚が1000nm以下であれば、膜厚によるフローレートへの影響はほとんど無い。
サーマルフロー処理における加熱温度は100〜200℃、好ましくは110〜180℃の範囲から、レジストパターンの組成に応じて選択される。加熱を2回以上行う場合、第2回目以降の加熱は、第1回目の加熱と同じ温度またはそれ以上の温度で行う。
加熱時間は、スループットに支障がなく、所望のレジストパターンサイズが得られる範囲であればよく、特に制限されないが、通常は、各回の加熱を30〜270秒間の範囲内とするのが好ましく、より好ましくは60〜120秒間の範囲内とする。
サーマルフロー処理を有するレジストパターン形成方法は、通常の方法では形成が困難である、微細なレジストホールパターンの形成に好適に用いられる。
本発明のレジストパターン形成方法は、特に、本発明のポジ型レジスト組成物を用いて行うので、架橋剤成分を含まない組成でも、また前記架橋剤成分を含有する組成でも、良好なフローレートが得られる。したがって、解像性能が高く、レジストパターンの矩形性が良好で、LERが低減されており、しかもパターン寸法の面内均一性が高い狭小化レジストパターンが得られる。
以下、本発明を、実施例を示して詳しく説明する。
実施例1
まず下記式で表される(A)成分を用意した。すなわち、p−ヒドロキシスチレンとイソボルニルアクリレートとの共重合体((x+y):z=85:15(モル比)、質量平均分子量(Mw)10000、分散度(Mw/Mn)1.6)とエチルビニルエーテルとを、酸触媒下で公知の手法により反応させて、前記共重合体の水酸基を1−エトキシエチル基で保護した樹脂X(Mw=12000)を(A)成分として使用した。
Figure 2005242216
この樹脂XをH−NMRで分析した結果、p−ヒドロキシスチレンの合計水酸基の数に対する1−エトキシエトキシ基の数は30%であった(式中、x:y=70:30(モル比))。これより、水酸基の保護割合が30モル%であると認められた。
この(A)成分100質量部と、(B)成分としてビス(フェニルスルフォニル)ジアゾメタン2.0質量部、ビス(イソプロピルスルフォニル)ジアゾメタン3.0質量部およびトリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート2.0質量部と、(C)成分としてトリエタノールアミン0.20質量部およびトリイソプロパノールアミン0.40質量部とを、PGMEAとELの混合溶剤(PGMEA:ELの質量比が6:4)に溶解させてポジ型レジスト組成物(固形分濃度9質量%)を得た。
8インチのシリコンウェーハ上に有機反射防止膜(ブリューワーサイエンス社製、商品名DUV−44)を225℃で加熱して膜厚65nmに形成した基板を用意した。該基板上に、上記で得られたポジ型レジスト組成物をスピンナーを用いて塗布し、ホットプレート上で100℃、90秒間プレベークして、乾燥させることにより、膜厚270nmのレジスト層を形成した。
ついで、KrFスキャナー(波長248nm)NSR−S203B(Nikon社製、NA(開口数)=0.68,2/3輪帯照明)を用い、8%ハーフトーンレクチル(マスクサイズ:120nmラインアンドスペース(L/S))を介して選択的に露光した。
そして、110℃、60秒間の条件でPEB処理し、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間パドル現像し、その後15秒間、純水を用いて水リンスした。振り切り乾燥を行った後、100℃で60秒間加熱して乾燥させてレジストパターンを形成した。
形成されたL/Sパターンは120nmであった。
また、L/Sパターンを形成した基板を、日立社製の走査型電子顕微鏡(測長SEM、S−9200)により観察したところ、L/Sパターンの断面形状は、矩形性が高く、良好なものであった。
また、上記で形成したパターンのLERを示す尺度である3σを求めた。その結果、得られたパターンの3σは5.0nmであった。なお、3σは、側長SEM(日立製作所社製,商品名「S−9220」)により、試料のレジストパターンの幅を32箇所測定し、その結果から算出した標準偏差(σ)の3倍値(3σ)である。この3σは、その値が小さいほどラフネスが小さく、均一幅のレジストパターンが得られたことを意味する。
また、焦点深度幅は0.8μmであった。
また、120nmL/Sパターンが±10%内の範囲で得られる露光量マージンは10.0%であった。
また、上記120nmL/Sパターンが形成される最適露光量において、マスクのサイズを120nmから300nmまで変化させ、形成されるL/Sパターンのサイズ(C.D.)を測定することにより、マスクリニアリティを評価した。その結果を図1に示す。図1のグラフにおいて、マスクサイズ=パターンサイズとなる直線に近いほどマスクリニアリティが良好である。その結果、後述する比較例1よりもマスクリニアリティが良好であった。
比較例1
(A)成分として、ポリヒドロキシスチレン(Mw8000)の水酸基の30%をエトキシエチル基で保護した樹脂Yを用いた以外は実施例1と同様にしてポジ型レジスト組成物を調製し、該ポジ型レジスト組成物を用いてレジストパターンを形成した。
その結果、120nmのL/Sパターンが形成されたが、該パターンはトップ部の形状が丸くなっており、LERは3σ=10.5nmと大きく、解像性が悪かった。また、焦点深度幅は0.5μmと狭く、露光マージンは6.5%と小さかった。また、マスクリニアリティも、図1のグラフに示すように、実施例1に比べて悪かった。
比較例2
(A)成分として、樹脂Xと同様の組成であって、Mwが17000の樹脂を用いた以外は実施例1と同様にしてポジ型レジスト組成物を調製し、該ポジ型レジスト組成物を用いてレジストパターンを形成した。
その結果、120nmのL/Sパターンが形成されたが、該パターンはトップ部の形状が丸く、下部は裾引き形状になっていた。更には、レジストパターン間にスカムが発生しており解像性が悪かった。
以上の結果から明らかなように、実施例1では、矩形性が良好で、LERが低減された、優れた解像性能を有するレジストパターンが得られた。また、焦点深度幅が広く、露光マージンが大きく、マスクリニアリティも良好であった。
実施例1および比較例1のマスクリニアリティの評価結果を示すグラフである。

Claims (8)

  1. 酸解離性溶解抑制基を有し、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含むポジ型レジスト組成物において、
    前記樹脂成分(A)が、下記一般式(I)
    Figure 2005242216
    [式中、Rは水素原子またはメチル基である]
    で表される構成単位(a1)と、下記一般式(II)
    Figure 2005242216
    [式中、Rは水素原子またはメチル基であり、Xは非酸解離性の脂肪族多環式基を表す]
    で表される構成単位(a2)とを有し、前記構成単位(a1)の水酸基の一部が、その水素原子が前記酸解離性溶解抑制基により置換されることによって保護されており、かつ質量平均分子量が16000以下である共重合体(A1)を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
  2. 前記共重合体(A1)中、前記構成単位(a2)の割合が5〜25モル%である請求項1記載のポジ型レジスト組成物。
  3. 前記共重合体(A1)中、前記構成単位(a1)の水酸基の5モル%以上50モル%以下が前記酸解離性溶解抑制基により保護されている請求項1または2記載のポジ型レジスト組成物。
  4. 前記酸解離性溶解抑制基が1−低級アルコキシアルキル基である請求項1〜3のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物。
  5. 前記酸発生剤成分(B)がジアゾメタン系酸発生剤を含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物。
  6. 前記酸発生剤成分(B)がさらにオニウム塩系酸発生剤を含有する請求項5に記載のポジ型レジスト組成物。
  7. さらに含窒素有機化合物(D)を含む請求項1〜6のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物。
  8. 基板上に、請求項1〜7のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物を用いてポジ型レジスト膜を形成し、該ポジ型レジスト膜に対して選択的に露光処理を行った後、現像処理を施してレジストパターンを形成することを特徴とするレジストパターン形成方法。

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