JP2005242048A - バックライト用光学部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 映像不良の原因となるたわみを発生させることのないバックライト用光学部材を提供する。
【解決手段】 バックライト用光学部材であって、該部材を基材の両面に電離放射線硬化型樹脂層を有し、該電離放射線硬化型樹脂層の少なくとも一方は機能層を兼ね備えるように構成する。または、該部材を基材の両面に電離放射線硬化型樹脂層を有し、該電離放射線硬化型樹脂層の少なくとも一方の面に機能層を有するように構成する。あるいは、該部材を機能性基材の両面に電離放射線硬化型樹脂層を有するように構成する。
【選択図】 なし

Description

本発明はバックライト用の光学部材に関し、経時的に寸法変化を起こすことなく、光学特性を損なわないものに関する。
液晶ディスプレイや電飾看板等に使用されるバックライトは、ノート型パソコンや大型液晶テレビなどの液晶ディスプレイの出荷拡大に伴い、大幅に使用量が増加している。
このようなバックライトとしては、主としてエッジライト型若しくは直下型のバックライトが用いられている。エッジライト型のバックライトは、バックライト自身の厚みを薄くできるためノートパソコンなどに使用されており、直下型のバックライトは、大型液晶テレビなどに使用されている場合が多い。
そして、このようなエッジライト型若しくは直下型のバックライトは、光源の他に、導光板、プリズムシート、光拡散材、光反射材、偏光フィルム、位相差フィルム、電磁波シールドフィルムなどの光学部材から構成されている(特許文献1参照)。
上記のようなバックライトを用いてなる液晶ディスプレイにおいては、光源の点灯不良を除き、経時的に映像不良を生じることはほとんどなかった。
特開平9−127314号公報(請求項1、段落番号0034)
しかし、液晶ディスプレイの大型化に伴って、液晶ディスプレイの点灯から数時間経過した後に、ディスプレイ上に、周囲と映像状態が異なる部分が局部的に発生する現象が報告され始めている。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、上記映像不良の原因が、バックライトを構成する光学部材が波打ちし、たわんでいることにあることを見出した。
そしてさらに鋭意研究した結果、光学部材がたわむ大きな原因が、光学部材の吸放湿にあることを見出し、これを解決するに至った。
即ち、本発明のバックライト用光学部材は、基材の両面に電離放射線硬化型樹脂層を有し、該電離放射線硬化型樹脂層の少なくとも一方は機能層を兼ね備えたことを特徴とするものである。
また、本発明のバックライト用光学部材は、基材の両面に電離放射線硬化型樹脂層を有し、該電離放射線硬化型樹脂層の少なくとも一方の面に機能層を有することを特徴とするものである。
また、本発明のバックライト用光学部材は、機能性基材の両面に電離放射線硬化型樹脂層を有することを特徴とするものである。
さらに好ましくは、電離放射線硬化型樹脂層がJIS K5600−5−4:1999における鉛筆硬度でH以上であることを特徴とするものである。
本発明のバックライト用光学部材は、基材および機能性基材の両面に電離放射線硬化型樹脂層を設けた構成とするため、吸放湿による基材のたわみが発生することがなく、これを原因として液晶ディスプレイに映像不良を生じさせることもない。
本発明のバックライト用光学部材は、基材の両面に電離放射線硬化型樹脂層を設けた構成としたものである。
バックライト用光学部材としては、光拡散材、光反射材、プリズムシート、偏光フィルム、位相差フィルム、電磁波シールドフィルム、導光板などがあげられる。
第一の実施の形態としての本発明のバックライト用光学部材は、基材の両面に電離放射線硬化型樹脂層を有し、該電離放射線硬化型樹脂層の少なくとも一方は機能層を兼ね備えたものである。
基材としては、プラスチック基材を用いることができ、形状は、シート状、フィルム状、ロール状、板状のものなどを適宜使用することができる。プラスチック基材としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、トリアセチルセルロース、アクリル、ポリ塩化ビニル、ノルボルネン化合物等の透明性を阻害しないものが使用でき、延伸加工、特に二軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムが機械的強度、寸法安定性に優れているために好適に使用される。このような透明支持体はプラズマ処理、コロナ放電処理、遠紫外線照射処理、下引き易接着層の形成等の易接着処理が施されたものを用いることが好ましい。
プラスチック基材の厚みは、特に限定されず適用される材料に対して適宜選択することができる。光学用部材としての取扱い性等を考慮すると、一般に25μm〜500μm程度であり、好ましくは50μm〜300μm程度である。
次に、電離放射線硬化型樹脂層を構成する電離放射線硬化型樹脂組成物としては、電離放射線(紫外線または電子線)の照射によって架橋硬化することができる光重合性プレポリマーを用いることができ、この光重合性プレポリマーとしては、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有し、架橋硬化することにより3次元網目構造となるアクリル系プレポリマーが特に好ましく使用される。このアクリル系プレポリマーとしては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、メラミンアクリレート、ポリフルオロアルキルアクリレート、シリコーンアクリレート等が使用できる。さらにこれらのアクリル系プレポリマーは単独でも使用可能であるが、架橋硬化性を向上させ表面保護膜の硬度をより向上させるために、光重合性モノマーを加えることが好ましい。
光重合性モノマーとしては、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート等の単官能アクリルモノマー、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート等の2官能アクリルモノマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等の多官能アクリルモノマー等の1種若しくは2種以上が使用される。
電離放射線硬化型樹脂層を、上述した光重合性プレポリマー及び光重合性モノマーの他、紫外線照射によって硬化させる場合には、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を用いることが好ましい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシロキシムエステル、チオキサンソン類等があげられる。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合障害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどがあげられる。
また、電離放射線硬化型樹脂層を構成する樹脂として、電離放射線硬化型有機無機ハイブリッド樹脂を用いることもできる。電離放射線硬化型有機無機ハイブリッド樹脂とは、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)で代表される昔からの複合体と異なり、有機物と無機物の混ざり方が緊密であり、また分散状態が分子レベルかそれに近いもので、電離放射線の照射により、無機成分と有機成分が反応して、被膜を形成することができるものである。
このような電離放射線硬化型有機無機ハイブリッド樹脂の無機成分としては、シリカ、チタニア等の金属酸化物があげられるが、なかでもシリカを用いたものが好ましい。
このようなシリカとしては、表面に光重合反応性を有する感光性基が導入された反応性シリカがあげられ、例えば、母体となる粉体状シリカあるいはコロイダルシリカに対し、分子中に下記一般式(1)および(2)で表わされる基、加水分解性シリル基、および重合性不飽和基の4つの基を有する化合物が、加水分解性シリル基の加水分解反応によって、シリルオキシ基を介して化学的に結合しているものを用いることができる。
Figure 2005242048
(式中、XはNH、酸素原子及び硫黄原子から選ばれ、Yは酸素原子及び硫黄原子から選ばれる。但し、Xが酸素原子のときYは硫黄原子である)
Figure 2005242048
加水分解性シリル基としては、例えば、アルコキシリル基、アセトキシリル基等のカルボキシリレートシリル基、クロシリル基等のハロゲン化シリル基、アミノシリル基、オキシムシリル基、ヒドリドシリル基等があげられる。
重合性不飽和基としては、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、プロペニル基、ブタジエニル基、スチリル基、エチニイル基、シンナモイル基、マレート基、アクリルアミド基等があげられる。
また、このような反応性シリカとしては、特に限定されないが、光学用部材として透明性を必要とする場合には、好ましくは平均粒子径が1nm〜100nm、さらには1nm〜10nmのものを用いることがより好ましい。平均粒子径をこのような範囲にすることにより、透明性を維持することができる。
次に、有機成分としては、前記反応性シリカと重合可能な重合性不飽和基を有する化合物、例えば、分子中に2個以上の重合性不飽和基を有する多価不飽和有機化合物、または分子中に1個の重合性不飽和基を有する単価不飽和有機化合物等をあげることができる。
ここで多価不飽和有機化合物としては、具体的には、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等があげられる。
単価不飽和有機化合物としては、具体的には、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等があげられる。
また、機能層を兼ね備えた電離放射線硬化型樹脂層とするには、前述した電離放射線硬化型樹脂層を構成する樹脂中に、機能を発現させるための樹脂や顔料、添加剤などを適宜含有させることにより実現できる。たとえば、顔料などを用い、電離放射線硬化型樹脂層を構成する樹脂中に含有させることで、光拡散機能を兼ね備えたものとすることができる。また、導電性顔料を電離放射線硬化型樹脂層を構成する樹脂中に含有させることで、電磁波シールド機能を兼ね備えたものとすることができる。また、白色顔料などを電離放射線硬化型樹脂層を構成する樹脂中に含有させることで、光反射機能を兼ね備えたものとすることができる。
第二の実施の形態としての本発明のバックライト用光学部材は、基材の両面に電離放射線硬化型樹脂層を有し、該電離放射線硬化型樹脂層の少なくとも一方の面に機能層を有するものである。
第二の実施の形態で設けられる機能層としては、光拡散機能、光反射機能、電磁波シールド機能などが適用できる。このような機能層は、無機の薄膜は真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの真空製膜法で、有機の薄膜は従来公知のコーティング方法によって機能を発現させるものを含有させて形成することにより実現できる。
このように、電離放射線硬化型樹脂層と機能層を分けることにより、電離放射線硬化型樹脂層に他の成分を含有させたときに起こりうる電離放射線硬化型樹脂の硬化阻害を防止することができ、機能層に十分な機能を与えることができる。
その他の第二の実施の形態の構成要素である基材、電離放射線硬化型樹脂層とも、第一の実施の形態と同様のものを用いることができる。
第三の実施の形態としての本発明のバックライト用光学部材は、機能性基材の両面に電離放射線硬化型樹脂層を有するものである。電離放射線硬化型樹脂層は、上述の電離放射線硬化型樹脂や電離放射線硬化型有機無機ハイブリッド樹脂により構成される。
機能性基材は、第一の実施の形態で述べた基材に機能性層を有するものや、上述のプラスチック基材に機能を発現させるための樹脂や顔料、添加剤などを含有させたものを使用することができ、たとえば、光反射材や偏光フィルム、電磁波シールドフィルム、導光板、位相差フィルム、光拡散材などを適宜用いることができる。
このように基材および機能性基材の両面に電離放射線硬化型樹脂層を有することにより、バックライト用光学部材の吸放湿に起因して、たわみが発生することがなく、液晶ディスプレイや電飾看板などに用いられたときの、映像不良を防止することができる。その理由は、明らかではないが、光拡散材、光反射材、プリズムシート、偏光フィルム、位相差フィルム、電磁波シールドフィルム、導光板などのバックライト用光学部材は、合成樹脂を構成要素に含むものが殆どである。そして、合成樹脂は、水蒸気透過度が高く吸湿しやすい傾向にある。このような吸湿しやすいバックライト用光学部材を高湿環境下に長時間放置した場合、バックライト用光学部材は十分に水分を吸湿してしまう。そして、このようにバックライト用光学部材が十分に吸湿された状態でバックライトが点灯されると、光源の熱により急激な放湿が始まる。この放湿は、バックライト用光学部材の面内で均一に起こらず、バックライト用光学部材の断面付近(外側部分)において起こりやすいことから、外側部分が放湿された状態でも、内側部分は放湿が不十分で吸湿されたままの不均一な状態が発生する。このような状態では、吸湿されている内側部分は、外側部分(断面付近)に比べて膨張してたわんだ状態となる。まとめて言えば、たわみの原因は、バックライト用光学部材の吸湿度が面内で部分的に不均一になるためと考えられる。そして、このたわみが発生した状態では、液晶ディスプレイの表示画面に局部的な映像不良が発生する。しかし、本発明では、基材および機能性基材が硬度のある電離放射線硬化型樹脂層に挟持されているため、吸放湿により変形することを抑えられると考えられる。
そのため電離放射線硬化型樹脂層の硬度は、JIS K5600−5−4:1999における鉛筆硬度でH以上、好ましくは2H以上である。H以上とするのは、吸放湿による変形を効率的に抑えることができるためである。
なお、たわみの大きさは放湿が進むにつれ徐々に小さくなり、局部的な映像不良箇所の大きさも徐々に小さくなっていくが、完全に放湿させてもたわみのくせが残り、当初のようにバックライト用光学部材を完全に平坦にすることは困難である。つまり、一旦バックライト用光学部材にたわみが発生してしまうと、映像不良が永久的に生じてしまうことになる。したがって、たわみの発生を防止できる本発明は極めて有用なものである。
また、電離放射線硬化型樹脂層の厚みは、使用する基材および機能性基材の種類や厚みに依存する。すなわち、吸放湿により変形が起こりやすい場合には、厚みを厚くし、吸放湿により変形が起こりにくい場合には、厚みを比較的薄くすることができる。
なお、電離放射線硬化型樹脂層は、これらの効果を阻害しない範囲であれば他の樹脂や、光重合開始剤、光重合促進剤、滑剤、蛍光増白剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、抗菌剤、防カビ剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、可塑剤、レベリング剤、流動調整剤、消泡剤、分散剤、離型剤、架橋剤等の種々の添加剤を含ませることができる。
このような光学用部材を構成する各層は、電離放射線硬化型樹脂などの樹脂、および必要に応じて加えた他の樹脂や顔料、添加剤、希釈溶媒を混合して塗布液を調整し、従来公知のコーティング方法、例えば、バーコーター、ダイコーター、ブレードコーター、スピンコーター、ロールコーター、グラビアコーター、フローコーター、スプレー、スクリーン印刷などによって、塗布、乾燥し、必要に応じて電離放射線を照射することにより硬化させて各層を形成することができる。
また、電離放射線を照射する方法としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、メタルハライドランプなどから発せられる100nm〜400nm、好ましくは200nm〜400nmの波長領域の紫外線を照射する、又は走査型やカーテン型の電子線加速器から発せられる100nm以下の波長領域の電子線を照射することにより行うことができる。
また、電離放射線硬化型樹脂層と基材及び機能性基材、電離放射線硬化型樹脂層と機能層との接着を向上させるための易接着処理を施すことなどは適宜行うことができる。
以上説明した本発明のバックライト用光学部材は、主として、液晶ディスプレイ、電飾看板などを構成するバックライト、特に、いわゆるエッジライト型、直下型といわれるバックライトの一部品として用いられる。
以下、実施例により本発明を更に説明する。なお、「部」、「%」は特に示さない限り、重量基準とする。
[実施例1]
厚み100μmのプラスチック基材フィルムの片面にそれぞれ、下記処方の電離放射線硬化型樹脂層塗布液a及び光拡散性電離放射線硬化型樹脂層塗布液bを塗布し、高圧水銀灯により紫外線を1〜2秒照射して厚み3.5μmの電離放射線硬化型樹脂層及び光拡散機能を兼ね備えた電離放射線硬化型樹脂層を設け、光拡散機能を有した実施例1のバックライト用光学部材を作成した。
<電離放射線硬化型樹脂層塗布液a>
・紫外線硬化型樹脂 13.0部
(UniDic 17−806:大日本インキ化学工業社)
・メチルエチルケトン 12.0部
・トルエン 12.0部
・エチルセロソルブ 4.7部
・光重合開始剤 0.3部
(IrgCure 651:チバスペシャリティケミカルズ社)
<電離放射線硬化型樹脂層塗布液b>
・紫外線硬化型樹脂 50.0部
(UniDic 17−813:大日本インキ化学工業社)
・光拡散剤(平均粒径5μm) 0.8部
(PMMAビーズ、MX−500:綜研化学社)
・プロピレングリコールモノメチルエーテル 100.0部
・光重合開始剤 0.5部
(IrgCure 651:チバスペシャリティケミカルズ社)
[実施例2]
厚み100μmのプラスチック基材フィルムの両面に、下記処方の電離放射線硬化型樹脂層塗布液を塗布し、高圧水銀灯により紫外線を1〜2秒照射して厚み3.5μmの電離放射線硬化型樹脂層を設け、電離放射線硬化型樹脂層の設けられたどちらか一方の面に下記処方の光拡散層塗布液を乾燥後の厚みが12μmとなるように塗布乾燥し、光拡散機能を有した実施例2のバックライト用光学部材を作成した。
<電離放射線硬化型樹脂層塗布液>
・紫外線硬化型樹脂 13.0部
(UniDic 17−806:大日本インキ化学工業社)
・メチルエチルケトン 12.0部
・トルエン 12.0部
・エチルセロソルブ 4.7部
・光重合開始剤 0.3部
(IrgCure 651:チバスペシャリティケミカルズ社)
<光拡散層用塗布液>
・熱硬化型樹脂 10.0部
(アクリディックA−807:大日本インキ化学工業社)
・イソシアネート硬化剤 2.0部
(タケネートD110N:三井武田ケミカル社)
・ポリメチルメタクリレート粒子 10.0部
(テクポリマーMBX−8:平均粒径8μm:積水化成品工業社)
・メチルエチルケトン 18.0部
・酢酸ブチル 18.0部
[実施例3]
実施例2の電離放射線硬化型樹脂層を下記処方の電離放射線硬化型有機無機ハイブリッド樹脂層塗布液に変えた以外は、実施例2と同様にして、光拡散機能を有した実施例3のバックライト用光学部材を作成した。
<電離放射線硬化型有機無機ハイブリッド樹脂層塗布液>
・紫外線硬化型有機無機ハイブリッド樹脂 50.0部
(デソライト7501:JSR社)
・メチルエチルケトン 20.0部
・トルエン 7.5部
・光重合開始剤 0.8部
(IrgCure 651:チバスペシャリティケミカルズ社)
[実施例4]
厚み100μmのプラスチック基材フィルムの片面に、スパッタリング法によりITO薄膜を設け、さらにITO薄膜面とITO薄膜を設けなかったプラスチック基材面に、下記組成の電離放射線硬化型樹脂層塗布液を塗布し、高圧水銀灯により紫外線を1〜2秒照射して厚み3.5μmの電離放射線硬化型樹脂層を設け、電磁波シールド機能を有した実施例4のバックライト用光学部材を作成した。
<電離放射線硬化型樹脂層塗布液>
・紫外線硬化型樹脂 13.0部
(UniDic 17−806:大日本インキ化学工業社)
・メチルエチルケトン 12.0部
・トルエン 12.0部
・エチルセロソルブ 4.7部
・光重合開始剤 0.3部
(IrgCure 651:チバスペシャリティケミカルズ社)
[比較例1]
厚み100μmのプラスチック基材フィルムの片面に、下記の処方の光拡散層塗布液を乾燥後の厚みが12μmとなるように塗布乾燥し、光拡散機能を有した比較例1のバックライト用光学部材を作成した。
<光拡散層塗布液>
・熱硬化型樹脂 10.0部
(アクリディックA−807:大日本インキ化学工業社)
・イソシアネート硬化剤 2.0部
(タケネートD110N:三井武田ケミカル社)
・アクリル樹脂粒子 10.0部
(テクポリマーMBX−8:積水化成品工業社)
・メチルエチルケトン 18.0部
・酢酸ブチル 18.0部
[評価]
実施例1〜4で得られたバックライト用光学部材(光拡散材および電磁波シールドフィルム)を、40℃、90%RHの環境で24時間放置した後、市販の26型液晶TVのバックライトにそれぞれ組み込み、液晶TVを点灯させ、映像状態の経過を観察した。その結果、実施例1〜4いずれも、点灯から何時間経過しても液晶ディスプレイに映像不良が生じることはなかった。また、液晶TVに組み込んだバックライト用光学部材(光拡散材および電磁波シールドフィルム)を取り出したところ、何れのものもたわみは観察されなかった。特に、実施例3の電離放射線硬化型有機無機ハイブリッド樹脂を用いたものは、平面性が大変に優れていた。なお、実施例1〜4で得られたバックライト用光学部材の電離放射線硬化型樹脂層(単層)の鉛筆硬度はいずれもH以上であった。
一方、比較例1で得られたバックライト用光学部材(光拡散材)で上記と同様の作業を行った。その結果、液晶TVの点灯から3時間経過した後に、ディスプレイ上に、周囲と映像状態が異なる部分が局部的に発生する現象が観察された。この局部的な映像不良箇所は、時間の経過とともに徐々に小さくなっていったが、数日経っても完全に消えることはなかった。また、液晶TVに組み込んだバックライト用光学部材(光拡散材)を取り出したところ、たわみが観察された。

Claims (4)

  1. バックライト用光学部材であって、前記部材は、基材の両面に電離放射線硬化型樹脂層を有し、該電離放射線硬化型樹脂層の少なくとも一方は機能層を兼ね備えたことを特徴とするバックライト用光学部材。
  2. バックライト用光学部材であって、前記部材は、基材の両面に電離放射線硬化型樹脂層を有し、該電離放射線硬化型樹脂層の少なくとも一方の面に機能層を有することを特徴とするバックライト用光学部材。
  3. バックライト用光学部材であって、前記部材は、機能性基材の両面に電離放射線硬化型樹脂層を有することを特徴とするバックライト用光学部材。
  4. 前記バックライト用光学部材の電離放射線硬化型樹脂層がJIS K5600−5−4:1999における鉛筆硬度でH以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載のバックライト用光学部材。
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