以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
図1に、本発明の実施の形態に係る電子書籍処理装置100を示す。電子書籍処理装置100は、たとえば電子書籍表示ソフトを含むパーソナルコンピュータであってもよいが、本実施の形態においては、電子書籍を表示することができる携帯端末である。
電子書籍処理装置100は、データ受信部101と、外部記憶部102と、継続信号受信部103と、内部記憶部104と、管理部105と、操作部106と、制御部107と確認部108と、表示部109とを含む。
データ受信部101は、ネットワークに接続され、文書を表わす電子書籍データを取得する。外部記憶部102は、電子書籍データが記憶された記録媒体を装着し、記録媒体に記録された電子書籍データを読取り、かつその電子書籍データを出力する(本実施の形態の場合、「記録媒体」とはCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)300のこととする)。継続信号受信部103は、所定の信号(以下、「継続信号」と称する)を受信する。継続信号受信部103は、継続信号を後述する制御部107へ出力する回路でもある。内部記憶部104は、データ受信部101および外部記憶部102のいずれかが出力した電子書籍データ、およびその電子書籍データをユーザが閲覧するために必要な情報を記憶する。管理部105は、電子書籍データの各部(後述するように、本実施の形態の電子書籍データは、第1の部分、第2の部分、およびその他の部分に大別される)を制御部107、確認部108、および表示部109に出力する。このうち、電子書籍データの第1の部分は、操作部106が、第1の部分を表示させる旨のユーザの操作を受付けると、確認部108に渡される。第2の部分は、操作部106が、第2の部分を表示させる旨のユーザの操作を受付けると、制御部107に渡される。その他の部分は、操作部106が、その他の部分を表示させる旨のユーザの操作を受付けると、表示部109に渡される。操作部106は、ユーザの操作を受付け、その操作に対応する信号を出力する。制御部107は、閲覧済フラグと継続信号のビットパターンとが、電子書籍データの第2の部分についての、表示の制限を解除するための条件を満たせば、電子書籍データの第2の部分を表示部109に渡す。このために、制御部107は、内部記憶部104で記憶されている閲覧済フラグを読出す。なお、制御部107は、内部記憶部104に、新たな閲覧済フラグを記憶させる回路でもある。確認部108は、電子書籍データが表わす文書の、広告を表わす第1の部分を表示するように、表示部109を制御する。確認部108は、ユーザが第1の部分を閲覧したことを確認すると(実際には第1の部分が表示部109に表示されると)、閲覧済フラグを内部記憶部104に記憶させ、かつその第1の部分を表示部109に渡す回路でもある。表示部109は、電子書籍データの各部を表示する。
この電子書籍処理装置100は、携帯端末が内蔵するコンピュータハードウェアと図示しないCPU(Central Processing Unit)により実行されるソフトウェアとにより実現される。一般的にこうしたソフトウェアは、CD−ROM300などの記録媒体に格納されて流通し、外部記憶部102などにより記録媒体から読取られてハードディスクなど(図示せず)に一旦格納される。さらに内部記憶部104に読出されて、上述したCPUにより実行される。上述したコンピュータのハードウェア自体は一般的なものである。したがって、本発明の最も本質的な部分は、CD−ROM300などの記録媒体に記録されたソフトウェアである。なお、コンピュータ自体の動作は周知であるので、ここではその詳細な説明は繰返さない。
図2を参照して、本実施の形態にかかる電子書籍データは、第1の部分と第2の部分とその他の部分とを含む。第1の部分は広告を表す。第2の部分は特典を表す。その他の部分は地図や目次などのその他の情報を表す。本実施の形態において、広告のデータ(すなわち第1の部分)は電子書籍における「3ページ」にあたる部分に含まれている。特典のデータ(すなわち第2の部分)は電子書籍における「80ページ」にあたる部分に含まれている。その他の情報(すなわちその他の部分)は電子書籍の全ページにあたる部分に含まれている。
図3を参照して、電子書籍の、第2の部分のデータが表す特典の表示の制限を解除するための条件を説明する。本実施の形態において、第2の部分には、特典として割引クーポンを表すデータが記載されている。この割引クーポンを表示させるためには、広告を閲覧済で、かつ、継続信号を受信する必要がある。継続信号は、ある特定の場所でのみ発信されている。その場所へ行けば、電子書籍処理装置100は継続信号を受信できる。逆にその場所から離れれば、電子書籍処理装置100は継続信号を受信できなくなる。
図4を参照して、電子書籍処理装置100で実行されるプログラムは、電子書籍データの表示に関して、以下のような制御構造を有する。
ステップ31(以下、ステップをSと略す)にて、操作部106は、ユーザによる操作を待つ。S32にて、管理部105は、操作部106が書籍を閉じるよう操作を受付けたか否かを判断する。書籍を閉じるよう操作を受付けたと判断した場合(S32にてYES)、処理は終了する。もしそうでないと(S32にてNO)、処理はS33へと移される。
S33にて、制御部107は、閲覧済フラグが「ON」になってから一定期間が経過したか否かを判断する。本実施の形態の場合、閲覧済フラグの初期状態は「OFF」、つまり閲覧済フラグが「0」である状態である。また、閲覧済フラグが「ON」という状態は、閲覧済フラグが「1」である状態を意味する。閲覧済フラグが「ON」になってから一定期間が経過したと判断した場合(S33にてYES)、処理はS34へと移される。もしそうでないと(S33にてNO)、処理はS35へと移される。S34にて、制御部107は、閲覧済フラグを「OFF」にする。
S35にて、管理部105は、操作部106が書籍を開く旨、あるいはページをめくる旨の操作を受付けたか否かを判断する。書籍を開く旨、あるいはページをめくる旨の操作を受付けたと判断した場合(S35にてYES)、処理はS36へと移される。もしそうでないと(S35にてNO)、処理はS31へと移される。
S36にて、確認部108は、未表示の広告があるか否かを判断する。未表示の広告があると判断した場合(S36にてYES)、処理はS37へと移される。もしそうでないと(S36にてNO)、処理はS39へと移される。S37にて、確認部108は、第1の部分を表示部109に渡す。表示部109は、第1の部分が表す広告を表示する。S38にて、確認部108は、閲覧済フラグを「ON」にする。
S39にて、制御部107は、未表示の特典があるか否かを判断する。未表示の特典があると判断した場合(S39にてYES)、処理はS40へと移される。もしそうでないと(S39にてNO)、処理はS42へと移される。
S40にて、制御部107は、継続信号を受信可能で、かつ閲覧済フラグが「ON」であるか否かを判断する。継続信号を受信可能で、かつ閲覧済フラグが「ON」であると判断した場合(S40にてYES)、処理はS41へと移される。もしそうでないと(S40にてNO)、処理はS42へと移される。S41にて、制御部107は、第2の部分を表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典を表示する。
S42にて、管理部105は、未表示の地図、目次などその他の情報があるか否かを判断する。未表示の地図、目次などその他の情報があると判断した場合(S42にてYES)、処理はS43へと移される。もしそうでないと(S42にてNO)、処理はS31へと移される。S43にて、管理部105は、未表示のその他の情報を表示部109に渡す。表示部109は、未表示のその他の情報を表示する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、電子書籍処理装置100の動作について、図5および図6を参照して説明する。
まず、操作部106は、ユーザによる操作を待つ(S31)。書籍を開く旨の操作が受付けられると(S32にてNO)、制御部107は、閲覧済フラグが「ON」になってから一定期間が経過したか否かを判断する(S33)。閲覧済フラグの初期値は「OFF」なので(S33にてNO)、管理部105は、操作部106が書籍を開く旨、あるいはページをめくる旨の操作を受付けたか否かを判断する。書籍を開く旨の操作を受付けたので(S35にてYES)、確認部108は、未表示の広告があるか否かを判断する(S36)。先頭ページに未表示の広告がないので(S36にてNO)、制御部107は、未表示の特典があるか否かを判断する(S39)。先頭ページに未表示の特典がないので(S39にてNO)、管理部105は、未表示の地図、目次などその他の情報があるか否かを判断する(S42)。先頭ページに未表示の地図、目次などその他の情報があるので(S42にてYES)、管理部105は、未表示のその他の情報を表示部109に渡す。表示部109は、未表示のその他の情報を表示する(S43)。図5に、このとき表示部109に表示される情報の内容を示す。
その後、再び操作待ち状態を経て(S31)、電子書籍の80ページを開く旨の操作を受付けると(S32にてNO)、S33〜S35の処理を経て、確認部108は、未表示の広告があるか否かを判断する(S36)。80ページには未表示の広告がないので(S36にてNO)、制御部107は、未表示の特典があるか否かを判断する(S39)。80ページには未表示の特典があるので(S39にてYES)、制御部107は、継続信号を受信可能で、かつ閲覧済フラグが「ON」であるか否かを判断する(S40)。この場合、仮に継続信号を受信可能な場所に居たとしても閲覧済フラグが「OFF」であるから(S40でNO)、管理部105は、未表示の地図、目次などその他の情報があるか否かを判断する(S42)。この場合、未表示のその他の情報があるので(S42にてYES)、管理部105は、未表示のその他の情報を表示部109に渡す。表示部109は、未表示のその他の情報を表示する(S43)。図6に、このとき表示部109に表示される情報の内容(「割引クーポン」および「このページに・・・」との記載)を示す。
その後、操作部106が、再び操作待ち状態を経て(S31)、電子書籍の3ページを開く旨の操作を受付けると(S32にてNO)、S33〜S35の処理を経て、確認部108は、未表示の広告があるか否かを判断する(S36)。3ページには未表示の広告があるので(S36にてYES)、確認部108は、第1の部分を表示部109に渡す。表示部109は、第1の部分が表す広告を表示する(S37)。広告が表示されると、確認部108は、閲覧済フラグを「ON」にする(S38)。閲覧済フラグが「ON」にされると、S39の処理を経て、管理部105は、未表示の地図、目次などその他の情報があるか否かを判断する(S42)。この場合、未表示のその他の情報があるので(S42にてYES)、管理部105は、未表示のその他の情報を表示部109に渡す。表示部109は、未表示のその他の情報を表示する(S43)。図7に、このとき表示部109に表示される広告(「××店・・・」との記載)およびその他の情報の内容(「お勧めのお店」との記載)を示す。
その後、操作部106は、再び操作待ち状態を経て(S31)、電子書籍の80ページを開く旨の操作を受付けると(S32にてNO)、確認部108は、未表示の広告があるか否かを判断する(S36)。80ページには未表示の広告がないので(S36にてNO)、制御部107は、未表示の特典があるか否かを判断する(S39)。80ページには未表示の特典があるので(S39にてYES)、制御部107は、継続信号を受信可能で、かつ閲覧済フラグが「ON」であるか否かを判断する(S40)。この場合、継続信号を受信可能な場所に居れば、閲覧済フラグが「ON」であるから(S40でYES)、制御部107は、第2の部分を表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典を表示する(S41)。これにより、制御部107は、継続信号受信部103が信号を受信し、かつ第1の部分が表示されると、第2の部分を表示するように、表示部109を制御することとなる。特典が表示されると、管理部105は、未表示の地図、目次などその他の情報があるか否かを判断する(S42)。この場合、未表示のその他の情報があるので(S42にてYES)、管理部105は、未表示のその他の情報を表示部109に渡す。表示部109は、未表示のその他の情報を表示する(S43)。図8に、このとき表示部109に表示される特典およびその他の情報の内容(「いちごプリン・・・」ならびに「割引クーポン」および「このページに・・・」との記載)を示す。
以上説明した本実施の形態に係る電子書籍処理装置によると、電子書籍の提供者(大抵の場合は広告主がこれを兼ねる)が、ユーザに見てもらいたい情報をたくさん見てもらえる可能性が高くなる。この電子書籍処理装置は、単に「広告を見ないと次のページも読めない」といった装置とは異なる点を有する。その点とは、広告を見ることでユーザがより利益を受けることができるという点である。このような相違点を有することにより、本実施の形態に係る電子書籍処理装置は、ユーザにより好印象を抱かせつつ広告を見ることを促すことができる。その結果、広告を見るように、ユーザを効果的に促すことができる電子書籍処理装置を提供できる。
なお、この電子書籍では、特典は広告と別のページに記載されているが、特典が広告と同じページにあっても、同様の処理を行うことで、広告と同じページに特典を表示することが可能であることは言うまでも無い。
また、S38にて、閲覧済フラグを「ON」にする際、ある条件を設けてもよい。たとえば、1分以上閲覧していれば閲覧済と判断して閲覧済フラグを「ON」にするなどといった、時間制限を設けたり、そのページに対して何か入力操作を促した上で正しい操作が行われれば閲覧済だと判断して閲覧済フラグを「ON」にするなどといった、操作制限を設けたりするといったような処理を行ってもよい。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態に係る電子書籍処理装置100は、前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図9を参照して、本実施の形態にかかる電子書籍データは、第1の部分(1)と、第1の部分(2)と、第2の部分(1)と、第2の部分(2)と、その他の部分とを含む。第1の部分(1)は、広告(A)を表す。第1の部分(2)は広告(B)を表す。第2の部分(1)は特典(A)を表す。第2の部分(2)は特典(B)を表す。本実施の形態において、広告(A)のデータは電子書籍における「12ページ」にあたる部分に含まれている。広告(B)のデータは電子書籍における「14ページ」にあたる部分に含まれている。特典(A)のデータは電子書籍における「20ページ」にあたる部分に含まれている。特典(B)のデータも電子書籍における「20ページ」にあたる部分に含まれている。なお、その他の電子書籍データの構成は、前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図10を参照して、特典の表示の制限を解除する条件を説明する。本実施の形態にかかる電子書籍データには、特典(A)として割引クーポン(A)が記載されている。この割引クーポン(A)を表示するためには、広告(A)を閲覧済で、かつ、継続信号「10」を受信する必要がある。これは、閲覧済フラグのビットパターンに、継続信号のビットパターンである「10」が含まれている場合、割引クーポン(A)を表示できることを意味する。また、本実施の形態にかかる電子書籍データには、特典(B)として割引クーポン(B)が記載されている。この割引クーポン(B)を表示するためには、広告(B)を閲覧済で、かつ、継続信号「01」を受信する必要がある。これは、閲覧済フラグのビットパターンに、継続信号のビットパターンである「01」が含まれている場合、割引クーポン(B)を表示できることを意味する。なお、本実施の形態における継続信号は、2ビットのデータを表す信号である。これら各ビットは、それぞれ「1」または「0」の値を表す。継続信号受信部103は、電子書籍処理装置100が、所定のショッピングセンターのいずれかのフロアにあるとき、継続信号を受信する。図11を参照して、このショッピングセンターの各フロアにおいて、電子書籍処理装置100が受信する継続信号のビットパターンを説明する。継続信号受信部103は、ショッピングセンターの2階では「10」、3階では「01」を表わす継続信号を受信する。
図12を参照して、電子書籍処理装置100で実行されるプログラムは、電子書籍データの表示に関して、以下のような制御構造を有する。なお、図12に示すフローチャートの中で、前述の図4に示した処理は同じステップ番号を付してある。それらの処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
S151にて、制御部107は、未表示の特典(X)があるか否かを判断する。本実施の形態の場合、特典(X)とは、特典(A)および特典(B)のいずれかである。本実施の形態において、仮に特典がさらに多く存在するならば、特典(X)は、特典(A)および特典(B)に、それら以外の特典も含めた、一群の特典のいずれかである。特典(X)が複数あるので、制御部107は、それらのそれぞれについて有無を判断する。未表示の特典があると判断した場合(S151にてYES)、処理はS152へと移される。もしそうでないと(S151にてNO)、処理はS42へと移される。
S152にて、制御部107は、閲覧済フラグのビットパターンが継続信号のビットパターンを含むか否かを判断する。本実施の形態において「閲覧済フラグのビットパターンが継続信号のビットパターンを含む」とは、次の場合のいずれかに該当することをいう。第1の場合は、閲覧済フラグのビットパターンが「11」の場合に、継続信号のビットパターンが「10」であること、および継続信号のビットパターンが「01」であることのいずれかである。第2の場合は、閲覧済フラグのビットパターンが「01」の場合に、継続信号のビットパターンが「01」であって「10」ではないことである。第3の場合は、閲覧済フラグのビットパターンが「10」の場合に、継続信号のビットパターンが「10」であって「01」ではないことである。閲覧済フラグのビットパターンが継続信号のビットパターンを含むと判断した場合(S152にてYES)、処理はS153へと移される。もしそうでないと(S152にてNO)、処理はS42へと移される。S153にて、制御部107は、表示の制限を解除する条件を満たす第2の部分(すなわち特典(X))を、表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典(X)を表示する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、電子書籍処理装置100の動作について、図13〜図16を参照して説明する。
[ユーザXが電子書籍処理装置100を使用する場合]
図13を参照して、ユーザXについて説明する。図13は、ユーザX〜ユーザZについての、閲覧済フラグのビットパターンを表わす図である。ユーザXは、広告(A)を閲覧済だが広告(B)を未だ閲覧していないユーザである。このため、ユーザXについての閲覧済フラグのビットパターンは「10」となる。ただし、いずれのユーザについても、閲覧済フラグのビットパターンの初期値は「00」である。
先頭ページに未表示の広告がなければ、制御部107は、未表示の特典(X)があるか否かを判断する(S151)。この場合、先頭ページに未表示の特典(X)はないので(S151にてNO)、S42〜S43の処理を経た後、操作部106が、さらに操作待ち状態を経て(S31)、電子書籍の20ページを開く旨の操作を受付けると(S32にてNO)、確認部108は、未表示の広告があるか否かを判断する(S36)。20ページには未表示の広告が無いので(S36にてNO)、制御部107は、未表示の特典(X)があるか否かを判断する(S151)。未表示の特典(A)と未表示の特典(B)とがあるので(S151にてYES)、制御部107は、閲覧済フラグのビットパターンが継続信号のビットパターンを含むか否かを判断する(S152)。広告(A)、広告(B)をともに未閲覧であるから、2階にいても3階にいても、閲覧済フラグ「00」が継続信号のビットパターンを含むことは無いので(S152にてNO)、S42〜S31の処理を実施する。図14(A)は、このとき表示部109に表示されるその他の情報を表わす。
その後、電子書籍の12ページを開く旨の操作を受付けると(S32にてNO)、そのページには未表示の広告(A)があるので(S36にてYES)、その広告(A)を表示させる(S37)。図15(A)は、このとき表示部109に表示される広告(A)を表わす。広告(A)が表示されると、確認部108は、広告(A)に対応する閲覧済フラグを「ON」にする(S38)。これにより、閲覧済フラグのビットパターンは「10」となる。
閲覧済フラグが「ON」にされると、S151〜S43の処理を経た後、操作部106が、さらに操作待ち状態を経て(S31)、電子書籍の20ページを開く旨の操作を受付けると(S32にてNO)、確認部108は、未表示の広告があるか否かを判断する(S36)。20ページには未表示の広告が無いので(S36にてNO)、制御部107は、未表示の特典(X)があるか否かを判断する(S151)。この場合、未表示の特典(A)と未表示の特典(B)とがあるので(S151にてYES)、制御部107は、閲覧済フラグのビットパターンが継続信号のビットパターンを含むか否かを判断する(S152)。
ユーザXが2階に居れば、継続信号「10」が発信され、かつユーザXの閲覧済フラグのビットパターン「10」が継続信号のビットパターン「10」を含むから(S152にてYES)、制御部107は、表示の制限を解除する条件を満たす第2の部分(この場合、特典(A))を、表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典(A)を表示する(S153)。図14(B)は、このとき表示部109に表示される特典(A)を表わす。これにより、制御部107は、継続信号受信部103が複数の種類の継続信号のいずれかである継続信号「10」を受信し、表示部109が複数の第1の部分のいずれかである第1の部分(1)ひいては広告(A)を表示し、かつ表示部109が表示した第1の部分(1)が、継続信号受信部103が受信した信号に対応すると、複数の第2の部分のうち、継続信号受信部103が受信した継続信号「10」、および表示部109が表示した第1の部分(1)に対応する、第2の部分(1)を表示するように、表示部109を制御することとなる。
ユーザXが3階に居れば、継続信号「01」が発信され、かつユーザXの閲覧済フラグのビットパターン「10」が継続信号のビットパターン「01」を含まないので(S152にてNO)、S42〜S43の処理を経た後、操作部106は、さらに操作待ち状態となる(S31)。表示部109の表示の内容は図14(A)と同様の内容のままとなる。
これにより、ユーザXは、上述のショッピングセンターの2階で特典(A)を閲覧できることとなる。しかしユーザXは、上述のショッピングセンターの3階では、特典(A)および特典(B)のいずれも閲覧できない。図16は、このことを表わす。
[ユーザYが電子書籍処理装置100を使用する場合]
図13を参照して、ユーザYについて説明する。ユーザYは、広告(A)を未だ閲覧していないが広告(B)を閲覧済のユーザである。このため、ユーザYについての閲覧済フラグのビットパターンは「10」となる。
図14(A)に示す情報が表示部109に表示された後、操作部106が電子書籍の14ページを開く旨の操作を受付けると(S32にてNO)、そのページには未表示の広告(B)があるので(S36にてYES)、その広告(B)が表示される(S37)。図15(B)は、このとき表示部109に表示される広告(B)を表わす。広告(B)が表示されると、確認部108は、閲覧済フラグを「ON」にする(S38)。これにより、閲覧済フラグのビットパターンは「01」となる。
閲覧済フラグが「ON」にされると、S151〜S36の処理が再び繰返され、制御部107は、閲覧済フラグのビットパターンが継続信号のビットパターンを含むか否かを判断する(S152)。
ユーザYが2階に居れば、継続信号「10」が発信され、かつユーザYの閲覧済フラグのビットパターン「01」が継続信号のビットパターン「10」を含まないので(S152にてNO)、S42〜S43の処理を経た後、操作部106は、さらに操作待ち状態となる(S31)。表示部109の表示の内容は図14(A)と同様の内容のままとなる。
ユーザYが3階に居れば、継続信号「01」が発信され、かつユーザYの閲覧済フラグのビットパターン「01」が継続信号のビットパターン「01」を含むので(S152にてYES)、制御部107は、表示の制限を解除する条件を満たす第2の部分(この場合、特典(B))を、表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典(B)を表示する(S153)。図14(C)は、このとき表示部109に表示される特典(B)を表わす。
これにより、ユーザYは、上述のショッピングセンターの2階では、特典(A)および特典(B)のいずれも閲覧できない。しかしユーザYは、上述のショッピングセンターの3階で特典(B)を閲覧できることとなる。図16は、このことを表わす。
[ユーザZが電子書籍処理装置100を使用する場合]
図13を参照して、ユーザZについて説明する。ユーザZは、広告(A)および広告(B)をいずれも閲覧済のユーザである。このため、ユーザZについての閲覧済フラグのビットパターンは「11」となる。
電子書籍の12ページも14ページも開かれた後、さらに電子書籍の20ページも開かれ、かつ閲覧済フラグが「ON」にされると、S151〜S36の処理が再び繰返され、制御部107は、閲覧済フラグのビットパターンが継続信号のビットパターンを含むか否かを判断する(S152)。
ユーザZが2階に居れば、継続信号「10」が発信され、かつユーザZの閲覧済フラグのビットパターン「11」が継続信号のビットパターン「10」を含むので(S152にてYES)、制御部107は、表示の制限を解除する条件を満たす第2の部分(この場合、特典(A))を、表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典(A)を表示する(S153)。図14(B)は、このとき表示部109に表示される特典(A)を表わす。
ユーザZが3階に居れば、継続信号「01」が発信され、かつユーザZの閲覧済フラグのビットパターン「11」が継続信号のビットパターン「01」を含むので(S152にてYES)、制御部107は、表示の制限を解除する条件を満たす第2の部分(この場合、特典(B))を、表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典(B)を表示する(S153)。図14(C)は、このとき表示部109に表示される特典(B)を表わす。
これにより、ユーザZは、上述のショッピングセンターの2階で特典(A)を閲覧できることとなる。また、ユーザZは、上述のショッピングセンターの3階で特典(B)を閲覧できることとなる。図16は、このことを表わす。
以上説明した本実施の形態に係る電子書籍処理装置によると、電子書籍の提供者が、ユーザに見てもらいたい情報をたくさん見てもらえる可能性が高くなる。その上、本実施の形態に係る電子書籍処理装置によると、来てもらいたい場所へユーザを引き寄せる可能性も高くなる。これらは、本実施の形態に係る電子書籍処理装置が、次の2つの事項にしたがって情報を制御することにより達成される。その第1の事項は、広告を見ると利益が得られるように情報を制御するという事項である。第2の事項は、継続信号を受信できる場所にいるユーザが、その場所に応じた利益が得られるという事項である。第1の事項と第2の事項とが組合わされることにより、継続信号を受信できる場所にいるユーザが、広告を見るように促される。継続信号を受信できる場所から遠く離れた、広告の効果がおよぶことを期待できないユーザが、広告を見るように促される訳ではない。これにより、ユーザへの宣伝効果は相対的に高くなる。さらに「この広告を見たユーザが、この場所へ来たら、こんな特典をつけよう。」とか「この広告を見たユーザが、あの場所へ来たら、こんな特典をつけよう。」というように、ユーザの興味とユーザのいる場所とに応じて、広告主がきめ細やかな制御をできるようになる。これにより、広告効果をさらに向上させることが可能になる。その結果、広告を見るように、ユーザをより効果的に促すことができる電子書籍処理装置を提供できる。
なお、上述した「第1の部分」と「第2の部分」とは、電子書籍の別のページに配置されていなくともよい。すなわち「第1の部分」と「第2の部分」とが同一のページに配置されていてもよい。さらに言い換えると、本実施の形態に係る電子書籍は、特典が広告と同じページにあっても、上述したものと同様の処理を行うことで、広告と同じページに特典を表示することが可能であることは言うまでも無い。その結果、広告(A)や広告(B)が閲覧された後、直ちにS152の判断を経て、S153の処理がなされることとなる。図17は、そのようにして広告と共に表示された特典を表わす図である。図17(A)は、広告(A)が表示されると同時に特典(A)が表示された場合の図を表わす。図17(B)は、広告(B)が表示されると同時に特典(B)が表示された場合の図を表わす。
<第2の実施の形態 第1の変形例>
以下、本発明の第2の実施の形態の第1の変形例について説明する。
図18を参照して、本変形例にかかる電子書籍データは、第2の部分(3)をさらに含む。第2の部分(3)は特典(C)を表す。本変形例において、特典(C)のデータは、電子書籍における「20ページ」にあたる部分に含まれている。なお、その他の電子書籍データの構成は、前述の第2の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図19を参照して、特典の表示の制限を解除する条件を説明する。本変形例にかかる電子書籍データには、特典(C)として割引クーポン(C)が記載されている。この割引クーポン(C)を表示するためには、広告(A)および広告(B)の両方を閲覧済で、かつ、継続信号「01」および「10」のいずれかを受信する必要がある。これは、閲覧済フラグのビットパターンの一部に、継続信号のビットパターンである「10」および「10」のいずれかが含まれている場合、割引クーポン(C)を表示できることを意味する。なお、その他の条件および継続信号のビットパターンは、前述の第2の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
また、本変形例に係る処理フローは、S152にて、閲覧済フラグのビットパターンが継続信号のビットパターンを含むか否かが判断されることに加え、継続信号のビットパターンを参照する(上述した特典の表示の制限を解除する条件に合致するか否かを判断する)他は、前述の第2の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、電子書籍処理装置100の動作について、図20〜図21を参照して説明する。
[ユーザZが電子書籍処理装置100を使用する場合]
ユーザZについて説明する。ユーザZは、第2の実施の形態と同様に、広告(A)および広告(B)をいずれも閲覧済のユーザである。
電子書籍の12ページも14ページも開かれた後、さらに電子書籍の20ページも開かれ、かつ閲覧済フラグが「ON」にされると、S151〜S36の処理が再び繰返され、制御部107は、特典の表示の制限を解除する条件に合致するか否かを判断する(S152)。
ユーザZが2階に居れば、継続信号「10」が発信され、かつユーザZの閲覧済フラグのビットパターン「11」が継続信号のビットパターン「10」を含むので(S152にてYES)、制御部107は、表示の制限を解除する条件を満たす第2の部分(この場合、特典(A)および特典(C))を、表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典(A)および特典(C)を表示する(S153)。図20(A)は、このとき表示部109に表示される特典(A)および特典(C)を表わす。
ユーザZが3階に居れば、継続信号「01」が発信され、かつユーザZの閲覧済フラグのビットパターン「11」が継続信号のビットパターン「01」を含むので(S152にてYES)、制御部107は、表示の制限を解除する条件を満たす第2の部分(この場合、特典(B)および特典(C))を、表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典(B)および特典(C)を表示する(S153)。図20(B)は、このとき表示部109に表示される特典(B)および特典(C)を表わす。
これにより、ユーザZは、上述のショッピングセンターの2階で特典(A)および特典(C)を閲覧できることとなる。また、ユーザZは、上述のショッピングセンターの3階で特典(B)および特典(C)を閲覧できることとなる。すなわち、制御部107は、継続信号受信部103が複数の種類の継続信号のいずれかである「10」や「01」を受信し、表示部109が複数の第1の部分のうち少なくとも2つの部分を表示し、かつ表示部109が表示した第1の部分の組合わせが、継続信号受信部103が受信した信号に対応すると、複数の第2の部分のうち、継続信号受信部103が受信した信号、および表示部109が表示した第1の部分の組合わせに対応する、第2の部分(第2の部分(3)、すなわち特典(C))を表示するように、表示部109を制御することとなる。図21は、このことを表わす。
以上説明した本変形例に係る電子書籍処理装置によると、電子書籍の提供者が、ユーザに見てもらいたい情報をたくさん見てもらえる可能性が高くなる。その上、本変形例に係る電子書籍処理装置によると、来てもらいたい場所へユーザを引き寄せる可能性も高くなる。これにより、ユーザへの宣伝効果はより高くなる。さらに「この広告を見たユーザが、この場所へ来たら、こんな特典をつけよう。」とか「この広告を見たユーザが、あの場所へ来たら、こんな特典をつけよう。」といったような制御に加え、「別の広告を見たユーザが、あの場所へ来たら、別のこんな特典をつけよう」といった、ユーザの興味とユーザのいる場所とに応じた、特にきめ細やかな制御をできるようになり、広告効果を特に向上させることが可能になる。その結果、広告を見るように、ユーザを特に効果的に促すことができる電子書籍処理装置を提供できる。
<第2の実施の形態 第2の変形例>
以下、本発明の第2の実施の形態の第2の変形例について説明する。
図22を参照して、特典の表示の制限を解除する条件を説明する。本変形例にかかる電子書籍データには、特典(A)として割引クーポン(A)が記載されている。この割引クーポン(A)を表示するためには、広告(A)を閲覧済で、かつ、閲覧済フラグの左から1つめのビットが「1」の継続信号を受信する必要がある。これは、閲覧済フラグのビットパターンの一部に、継続信号のビットパターンである「10」が含まれている場合、割引クーポン(A)を表示できることを意味する。また、本変形例にかかる電子書籍データには、特典(B)として割引クーポン(B)が記載されている。この割引クーポン(B)を表示するためには、広告(B)を閲覧済で、かつ、閲覧済フラグの左から2つめのビットが「1」の継続信号を受信する必要がある。これは、閲覧済フラグのビットパターンの一部に、継続信号のビットパターンである「01」が含まれている場合、割引クーポン(B)を表示できることを意味する。また、本変形例にかかる電子書籍データには、特典(C)として割引クーポン(C)が記載されている。この割引クーポン(C)を表示するためには、広告(A)および広告(B)の両方を閲覧済で、かつ、継続信号「11」を受信する必要がある。これは、閲覧済フラグのビットパターンの一部に、継続信号のビットパターンである「11」が含まれている場合、割引クーポン(C)を表示できることを意味する。
本変形例において、継続信号受信部103は、ショッピングセンターの2階では「10」または「11」、3階では「01」を表わす継続信号を受信する。図23に、このショッピングセンターの各フロアにおいて、電子書籍処理装置100が受信する継続信号のビットパターンを示す。その他の継続信号のビットパターンは、前述の第2の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
また、本変形例に係る処理フローも、S152にて、閲覧済フラグのビットパターンが継続信号のビットパターンを含むか否かが判断されることに加え、継続信号のビットパターンを参照する(上述した特典の表示の制限を解除する条件に合致するか否かを判断する)他は、前述の第2の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、電子書籍処理装置100の動作について、図24〜図25を参照して説明する。
[ユーザZが電子書籍処理装置100を使用する場合]
ユーザZについて説明する。ユーザZは、第2の実施の形態と同様に、広告(A)および広告(B)をいずれも閲覧済のユーザである。
電子書籍の12ページも14ページも開かれた後、さらに電子書籍の20ページも開かれ、かつ閲覧済フラグが「ON」にされると、S151〜S36の処理が再び繰返され、制御部107は、特典の表示の制限を解除する条件に合致するか否かを判断する(S152)。
ユーザZが2階に居れば、継続信号「10」および「11」が発信され、かつユーザZの閲覧済フラグのビットパターン「11」が継続信号のビットパターン「10」および「11」を含むので(S152にてYES)、制御部107は、表示の制限を解除する条件を満たす第2の部分(この場合、特典(A)および特典(C))を、表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典(A)および特典(C)を表示する(S153)。図24(A)は、このとき表示部109に表示される特典(A)および特典(C)を表わす。
ユーザZが3階に居れば、継続信号「01」が発信され、かつユーザZの閲覧済フラグのビットパターン「11」が継続信号のビットパターン「01」を含むので(S152にてYES)、制御部107は、表示の制限を解除する条件を満たす第2の部分(この場合、特典(B))を、表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典(B)を表示する(S153)。図24(B)は、このとき表示部109に表示される特典(B)を表わす。
これにより、ユーザZは、上述のショッピングセンターの2階で特典(A)および特典(C)を閲覧できることとなる。また、ユーザZは、上述のショッピングセンターの3階で特典(B)を閲覧できることとなる。図25は、このことを表わす。
以上説明した本変形例に係る電子書籍処理装置によると、電子書籍の提供者が、ユーザに見てもらいたい情報をたくさん見てもらえる可能性が高くなる。その上、本変形例に係る電子書籍処理装置によると、来てもらいたい場所へユーザを引き寄せる可能性も高くなる。これにより、ユーザへの宣伝効果はより高くなる。さらに「この広告を見たユーザが、この場所へ来たら、こんな特典をつけよう。」とか「この広告を見たユーザが、あの場所へ来たら、こんな特典をつけよう。」といったような制御に加え、「別の広告を見たユーザが、あの場所へ来たら、別のこんな特典をつけよう」といった、ユーザの興味とユーザのいる場所とに応じた、特にきめ細やかな制御をできるようになり、広告効果を特に向上させることが可能になる。その結果、広告を見るように、ユーザを特に効果的に促すことができる電子書籍処理装置を提供できる。
<第3の実施の形態>
以下、本発明の第3の実施の形態について説明する。
本実施の形態に係る電子書籍処理装置100は、前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
また、本実施の形態にかかる電子書籍データは、前述の第2の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図26を参照して、特典の表示の制限を解除する条件を説明する。本実施の形態にかかる電子書籍データには、特典(A)として割引クーポン(A)が記載されている。この割引クーポン(A)を表示するためには、広告(A)を閲覧済で、かつ、継続信号「11」を受信する必要がある。これは、閲覧済フラグのビットパターンと継続信号のビットパターンとの論理積(AND)の、左から1つめのビットが「1」であれば、割引クーポン(A)を表示できることを意味する。また、本実施の形態にかかる電子書籍データには、特典(B)として割引クーポン(B)が記載されている。この割引クーポン(B)を表示するためには、広告(B)を閲覧済で、かつ、継続信号「11」を受信する必要がある。これは、閲覧済フラグのビットパターンと継続信号のビットパターンとの論理積の、左から2つめのビットが「1」であれば、割引クーポン(B)を表示できることを意味する。
本実施の形態において、継続信号受信部103は、図27に示すように、ショッピングセンターのどのフロアでも全ビットが「1」である継続信号「11」を受信する。
図28を参照して、電子書籍処理装置100で実行されるプログラムは、電子書籍データの表示に関して、以下のような制御構造を有する。なお、図28に示すフローチャートの中で、前述の図4および図12に示した処理は同じステップ番号を付してある。それらの処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
S242にて、制御部107は、閲覧済フラグのビットパターンと継続信号のビットパターンの論理積をとると、「1」になるビットがあるか否かを判断する。「1」になるビットがあると判断した場合(S242にてYES)、処理はS153へと移される。もしそうでないと(S242にてNO)、処理はS42へと移される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、電子書籍処理装置100の動作について、図29〜図30を参照して説明する。
[ユーザXが電子書籍処理装置100を使用する場合]
ユーザXについて説明する。ユーザXは、第2の実施の形態と同様に、広告(A)を閲覧済だが広告(B)を未だ閲覧していないユーザである。
先頭ページに未表示の広告がなければ、制御部107は、未表示の特典(X)があるか否かを判断する(S151)。この場合、先頭ページに未表示の特典(X)はないので(S151にてNO)、S42〜S43の処理を経た後、操作部106が、さらに操作待ち状態を経て(S31)、電子書籍の20ページを開く旨の操作を受付けると(S32にてNO)、確認部108は、未表示の広告があるか否かを判断する(S36)。20ページには未表示の広告が無いので(S36にてNO)、制御部107は、未表示の特典(X)があるか否かを判断する(S151)。未表示の特典(A)と未表示の特典(B)とがあるので(S151にてYES)、制御部107は、閲覧済フラグのビットパターンと継続信号のビットパターンの論理積をとると、「1」になるビットがあるか否かを判断する(S242)。広告(A)、広告(B)をともに未閲覧であるから、2階にいても3階にいても、閲覧済フラグ「00」と継続信号のビットパターンとの論理積をとっても「1」になるビットがないので(S242にてNO)、S42〜S31の処理を実施する。図29(A)は、このとき表示部109に表示されるその他の情報を表わす。
その後、電子書籍の12ページを開く旨の操作を受付けると(S32にてNO)、そのページには未表示の広告(A)があるので(S36にてYES)、その広告(A)を表示させる(S37)。確認部108は、広告(A)に対応する閲覧済フラグを「ON」にする(S38)。これにより、閲覧済フラグのビットパターンは「10」となる。
閲覧済フラグが「ON」にされると、S151〜S43の処理を経た後、操作部106が、さらに操作待ち状態を経て(S31)、電子書籍の20ページを開く旨の操作を受付けると(S32にてNO)、確認部108は、未表示の広告があるか否かを判断する(S36)。20ページには未表示の広告が無いので(S36にてNO)、制御部107は、未表示の特典(X)があるか否かを判断する(S151)。この場合、未表示の特典(A)と未表示の特典(B)とがあるので(S151にてYES)、制御部107は、閲覧済フラグのビットパターンと継続信号のビットパターンの論理積をとると、「1」になるビットがあるか否かを判断する(S242)。
ユーザXが2階に居ても3階に居ても、継続信号「11」が発信されるので、ユーザXの閲覧済フラグのビットパターン「10」と継続信号のビットパターン「11」との論理積をとると、左から1つめのビットが「1」になるから(S242にてYES)、制御部107は、表示の制限を解除する条件を満たす第2の部分(この場合、特典(A))を、表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典(A)を表示する(S153)。図29(B)は、このとき表示部109に表示される特典(A)を表わす。
これにより、ユーザXは、上述のショッピングセンターの2階に居ても3階に居ても、特典(A)を閲覧できるが、2階でも3階でも特典(B)を閲覧できないこととなる。図30は、このことを表わす。
[ユーザYが電子書籍処理装置100を使用する場合]
ユーザYについて説明する。ユーザYは、第2の実施の形態と同様に、広告(A)を未だ閲覧していないが広告(B)を閲覧済のユーザである。
図29(A)に示す情報が表示部109に表示された後、操作部106が電子書籍の14ページを開く旨の操作を受付けると(S32にてNO)、そのページには未表示の広告(B)があるので(S36にてYES)、その広告(B)を表示させる(S37)。広告(B)が表示されると、確認部108は、閲覧済フラグを「ON」にする(S38)。これにより、閲覧済フラグのビットパターンは「01」となる。
閲覧済フラグが「ON」にされると、S151〜S36の処理が再び繰返され、制御部107は、閲覧済フラグのビットパターンと継続信号のビットパターンの論理積をとると、「1」になるビットがあるか否かを判断する(S242)。
ユーザYが2階に居ても3階に居ても、継続信号「11」が発信されるので、ユーザYの閲覧済フラグのビットパターン「01」と継続信号のビットパターン「11」との論理積をとると、左から2つめのビットが「1」になるから(S242にてYES)、制御部107は、表示の制限を解除する条件を満たす第2の部分(この場合、特典(B))を、表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典(B)を表示する(S153)。図29(C)は、このとき表示部109に表示される特典(B)を表わす。
これにより、ユーザYは、上述のショッピングセンターの2階に居ても3階に居ても、特典(B)を閲覧できるが、2階でも3階でも特典(A)を閲覧できないこととなる。図30は、このことを表わす。
[ユーザZが電子書籍処理装置100を使用する場合]
ユーザZについて説明する。ユーザZは、第2の実施の形態と同様に、広告(A)および広告(B)をいずれも閲覧済のユーザである。
電子書籍の12ページも14ページも開かれた後、さらに電子書籍の20ページも開かれ、かつ閲覧済フラグが「ON」にされると、S151〜S36の処理が再び繰返され、制御部107は、閲覧済フラグのビットパターンと継続信号のビットパターンの論理積をとると、「1」になるビットがあるか否かを判断する(S242)。
ユーザZが2階に居ても3階に居ても、継続信号「11」が発信されるので、ユーザZの閲覧済フラグのビットパターン「11」と継続信号のビットパターン「11」との論理積をとると、いずれのビットも「1」になるから(S242にてYES)、制御部107は、表示の制限を解除する条件を満たす第2の部分(この場合、特典(A)および特典(B))を、表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典(A)および特典(B)を表示する(S153)。図29(D)は、このとき表示部109に表示される特典(A)および特典(B)を表わす。
これにより、ユーザZは、上述のショッピングセンターの2階に居ても3階に居ても、特典(A)および特典(B)を閲覧できることとなる。図30は、このことを表わす。
以上説明した本実施の形態に係る電子書籍処理装置によると、電子書籍の提供者が、ユーザに見てもらいたい情報をたくさん見てもらえる可能性が高くなる。その上、本実施の形態に係る電子書籍処理装置によると、来てもらいたい場所へユーザを引き寄せる可能性も高くなる。これにより、ユーザへの宣伝効果はより高くなる。その結果、広告を見るように、ユーザをより効果的に促すことができる電子書籍処理装置を提供できる。
<第3の実施の形態 変形例>
以下、本発明の第3の実施の形態の変形例について説明する。
本変形例に係る電子書籍データの構成は、第2の部分(3)をさらに含む。第2の部分(3)は特典(C)を表す。本変形例において、特典(C)のデータは、電子書籍における「20ページ」にあたる部分に含まれている。なお、その他の電子書籍データの構成は、前述の第2の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図31を参照して、特典の表示の制限を解除する条件を説明する。本変形例にかかる電子書籍データには、特典(C)として割引クーポン(C)が記載されている。この割引クーポン(C)を表示するためには、広告(A)および広告(B)の両方を閲覧済で、かつ、継続信号「11」を受信する必要がある。これは、閲覧済フラグのビットパターンと継続信号のビットパターンとの論理積の、すべてのビットが「1」であれば、割引クーポン(C)を表示できることを意味する。なお、その他の条件および継続信号のビットパターンは、前述の第3の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
また、本変形例に係る処理フローは、前述の第3の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、電子書籍処理装置100の動作について、図32〜図33を参照して説明する。
[ユーザZが電子書籍処理装置100を使用する場合]
ユーザZについて説明する。ユーザZは、第2の実施の形態と同様に、広告(A)および広告(B)をいずれも閲覧済のユーザである。
電子書籍の12ページも14ページも開かれた後、さらに電子書籍の20ページも開かれ、かつ閲覧済フラグが「ON」にされると、S151〜S36の処理が再び繰返され、制御部107は、閲覧済フラグのビットパターンと継続信号のビットパターンの論理積をとると、「1」になるビットがあるか否かを判断する(S242)。
ユーザZが2階に居ても3階に居ても、継続信号「11」が発信されるので、ユーザZの閲覧済フラグのビットパターン「11」と継続信号のビットパターン「11」との論理積をとると、いずれのビットも「1」になるから(S242にてYES)、制御部107は、表示の制限を解除する条件を満たす第2の部分(この場合、特典(A)と特典(B)と特典(C))を、表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典(A)と特典(B)と特典(C)とを表示する(S153)。図32は、このとき表示部109に表示される特典(A)と特典(B)と特典(C)とを表わす。
これにより、ユーザZは、上述のショッピングセンターの2階に居ても3階に居ても、特典(A)と特典(B)と特典(C)とを閲覧できることとなる。すなわち、制御部107は、継続信号受信部103が継続信号を受信し、かつ表示部109が複数の第1の部分のうち少なくとも2つの部分を表示すると、複数の第2の部分のうち、表示部109が表示した第1の部分の組合わせに対応する、第2の部分を表示するように、表示部109を制御することとなる。図33は、このことを表わす。
以上説明した本変形例に係る電子書籍処理装置によると、電子書籍の提供者が、ユーザに見てもらいたい情報をたくさん見てもらえる可能性が高くなる。その上、本変形例に係る電子書籍処理装置によると、来てもらいたい場所へユーザを引き寄せる可能性も高くなる。これにより、ユーザへの宣伝効果はより高くなる。さらに「別の広告を見たユーザが、あの場所へ来たら、別のこんな特典をつけよう」といった、ユーザの興味とユーザのいる場所とに応じた、特にきめ細やかな制御をできるようになり、広告効果を特に向上させることが可能になる。その結果、広告を見るように、ユーザを特に効果的に促すことができる電子書籍処理装置を提供できる。
<第4の実施の形態>
以下、本発明の第4の実施の形態について説明する。
図34を参照して、本実施の形態に係る電子書籍処理装置200は、第1の実施の形態の管理部105および制御部107に代えて、別の管理部205および制御部207を含む。管理部205は、第1の実施の形態で説明した第1の部分に加え、電子書籍データの第3の部分および第4の部分(後述する)を制御部207に出力する。第3の部分は、操作部106が、第3の部分を表示させる旨のユーザの操作を受付けると、制御部207に渡される。第4の部分は、操作部106が、第4の部分を表示させる旨のユーザの操作を受付けると、制御部207に渡される。制御部207は、第1の部分に加え、継続信号を受信可能であれば、電子書籍データの第3の部分を表示部109に渡す。この場合、継続信号を受信できることが、ここでいう第3の部分の、表示の制限を解除するための条件となる。すなわち、制御部207は、継続信号受信部103が継続信号を受信すると、電子書籍データが表わす文書の、第3の部分を表示するように、表示部109を制御する回路である。また、制御部207は、第1の実施の形態における制御部107と同様に、閲覧済フラグと継続信号のビットパターンとが、電子書籍データの第2の部分についての、表示の制限を解除するための条件を満たせば、電子書籍データの第2の部分を表示部109に渡す回路でもある。このために、制御部207は、第1の実施の形態における制御部107と同様に、内部記憶部104で記憶されている閲覧済フラグを読出す。また、制御部207は、電子書籍データの第4の部分についての、表示の制限を解除するための条件(後述する)を満たせば、第4の部分を表示部109に渡す回路でもある。なお、その他のハードウェア構成は前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図35を参照して、本実施の形態に係る電子書籍データは、第1の部分と第2の部分と第3の部分と第4の部分とその他の部分とを含む。第1の部分は広告を表す。第2の部分は特典を表す。第3の部分は入力項目を表す。第4の部分はクーポン券を表す。本実施の形態において、入力項目のデータ(すなわち第3の部分)、およびクーポン券のデータ(すなわち第4の部分)は電子書籍における「80ページ」にあたる部分に含まれている。なお、その他の電子書籍データの構成は、前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
図36を参照して、各種の表示の制限を解除する条件を説明する。図36(A)は、特典の表示の制限を解除する条件を表わす。本実施の形態の場合、電子書籍データの第2の部分には、特典として、第3の部分で表示される問題のヒントを表わすデータが含まれている。このヒントを表示させるためには、広告を閲覧済で、かつ、継続信号を受信する必要がある。継続信号は、ある特定の場所でのみ発信されている。その場所へ行けば、電子書籍処理装置200は継続信号を受信できる。逆にその場所から離れれば、電子書籍処理装置200は継続信号を受信できなくなる。図36(B)は、入力項目の表示の制限を解除する条件を表わす。本実施の形態の場合、入力項目のデータには、問題を表わすデータと解答を入力する欄を表わすデータとが含まれている。問題と解答を入力する欄とを表示させるためには、継続信号を受信する必要がある。図36(C)は、クーポン券の表示の制限を解除する条件を表わす。本実施の形態の場合、電子書籍データの第4の部分には、クーポン券を表わすデータが含まれている。このクーポン券を表示させるためには、解答を入力する欄に、上述した問題の正しい解答を入力する必要がある。
図37を参照して、電子書籍処理装置200で実行されるプログラムは、電子書籍データの表示に関して、以下のような制御構造を有する。なお、図37に示すフローチャートの中で、前述の図4に示した処理は同じステップ番号を付してある。それらの処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
S89にて、制御部207は、未表示の特典があるか否かを判断する。未表示の特典があると判断した場合(S89にてYES)、処理はS90へと移される。もしそうでないと(S89にてNO)、処理はS92へと移される。
S90にて、制御部207は、継続信号を受信可能で、かつ閲覧済フラグが「ON」であるか否かを判断する。継続信号を受信可能で、かつ閲覧済フラグが「ON」であると判断した場合(S90にてYES)、処理はS91へと移される。もしそうでないと(S90にてNO)、処理はS92へと移される。S91にて、制御部207は、第2の部分を表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典を表示する。
S92にて、制御部207は、未表示の入力項目があるか否かを判断する。未表示の入力項目があると判断した場合(S92にてYES)、処理はS93へと移される。もしそうでないと(S92にてNO)、処理はS95へと移される。
S93にて、制御部207は、継続信号を受信できる否かを判断する。継続信号を受信できると判断した場合(S93にてYES)、処理はS94へと移される。もしそうでないと(S93にてNO)、処理はS95へと移される。S94にて、制御部207は、第3の部分を表示部109に渡す。表示部109は、第3の部分が表す入力項目を表示する。
S95にて、制御部207は、未表示のクーポン券があるか否かを判断する。未表示のクーポン券があると判断した場合(S95にてYES)、処理はS96へと移される。もしそうでないと(S95にてNO)、処理はS42へと移される。
S96にて、制御部207は、解答入力欄に入力され、その結果操作部106が受付けた答えが正しい否かを判断する。答えが正しいと判断した場合(S96にてYES)、処理はS97へと移される。もしそうでないと(S96にてNO)、処理はS42へと移される。S97にて、制御部207は、第4の部分を表示部109に渡す。表示部109は、第4の部分が表すクーポン券を表示する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、電子書籍処理装置200の動作について、図38〜図42を参照して説明する。
[継続信号を受信できない場所で電子書籍処理装置200が使用された場合]
制御部207は、未表示の特典があるか否かを判断する(S89)。先頭ページに未表示の特典がないので(S89にてNO)、制御部207は、未表示の入力項目があるか否かを判断する(S92)。先頭ページに未表示の入力項目がないので(S92にてNO)、制御部207は、未表示のクーポン券があるか否かを判断する(S95)。先頭ページに未表示のクーポン券がないので(S95にてNO)、管理部205は、未表示の地図、目次などその他の情報があるか否かを判断する(S42)。先頭ページに未表示の地図、目次などその他の情報があるので(S42にてYES)、管理部205は、未表示のその他の情報を表示部109に渡す。表示部109は、未表示のその他の情報を表示する(S43)。
その後、再び操作待ち状態を経て(S31)、電子書籍の80ページを開く旨の操作を受付けると(S32にてNO)、S33〜S36の処理を経て、制御部207は、未表示の特典があるか否かを判断する(S89)。未表示の特典があるので(S89にてYES)、制御部207は、継続信号を受信可能で、かつ閲覧済フラグが「ON」であるか否かを判断する(S90)。この場合、閲覧済フラグが「ON」でないので(S90にてNO)、制御部207は、未表示の入力項目があるか否かを判断する(S92)。未表示の入力項目はあるので(S92にてYES)、制御部207は、継続信号を受信できる否かを判断する(S93)。電子書籍処理装置200が継続信号を受信できる場所になければ(S93にてNO)、制御部207は、未表示のクーポン券があるか否かを判断する(S95)。未表示のクーポン券があるので(S95にてYES)、制御部207は、解答入力欄に入力され、その結果操作部106が受付けた答えが正しい否かを判断する(S96)。この場合、問題を解答していないので(S96にてNO)、管理部205は、未表示の地図、目次などその他の情報があるか否かを判断する(S42)。この場合、未表示のその他の情報があるので(S42にてYES)、管理部205は、未表示のその他の情報を表示部109に渡す。表示部109は、未表示のその他の情報を表示する(S43)。図38(A)に、このとき表示部109に表示される情報の内容を示す。
[継続信号を受信できる場所で電子書籍処理装置200が使用された場合]
制御部207は、継続信号を受信可能で、かつ閲覧済フラグが「ON」であるか否かを判断する(S90)。この場合、閲覧済フラグが「ON」ではないので(S90にてNO)、制御部207は、未表示の入力項目があるか否かを判断する(S92)。未表示の入力項目はあるので(S92にてYES)、制御部207は、継続信号を受信できる否かを判断する(S93)。この場合、電子書籍処理装置200は継続信号を受信できる場所にあるので(S93にてYES)、制御部207は、第3の部分を表示部109に渡す。表示部109は、第3の部分が表す入力項目を表示する(S94)。図39に、この時表示部109に表示される入力項目の内容を示す。入力項目が表示されると、制御部207は、未表示のクーポン券があるか否かを判断する(S95)。未表示のクーポン券があるので(S95にてYES)、制御部207は、解答入力欄に入力され、その結果、操作部106が受付けた答えが正しい否かを判断する(S96)。この場合、問題を解答していないので(S96にてNO)、管理部205は、未表示の地図、目次などその他の情報があるか否かを判断する(S42)。
その後、S92〜S43の処理、および操作待ち状態を経て(S31)、電子書籍の3ページを開く旨の操作が受付けられると(S32にてNO)、S33〜S35の処理を経て、確認部108は、未表示の広告があるか否かを判断する(S36)。未表示の広告があるので(S36にてYES)、確認部108は、第1の部分を表示部109に渡す。表示部109は、第1の部分が表す広告を表示する(S37)。図38(B)に、この時表示される広告の内容を示す。広告が表示されると、S38〜S43の処理を経て、操作待ち状態になる(S31)。
この状態で、操作部106が、電子書籍の80ページを開く旨の操作を受付けると(S32にてNO)、確認部108は、未表示の広告があるか否かを判断する(S36)。80ページには未表示の広告がないので(S36にてNO)、制御部207は、未表示の特典があるか否かを判断する(S89)。80ページには未表示の特典があるので(S89にてYES)、制御部207は、継続信号を受信可能で、かつ閲覧済フラグが「ON」であるか否かを判断する(S90)。この場合、継続信号を受信できる場所にあれば、閲覧済フラグが「ON」であるから(S90でYES)、制御部207は、第2の部分を表示部109に渡す。表示部109は、第2の部分が表す特典を表示する(S91)。図40に、この時表示される特典の内容を示す。特典が表示されると、制御部207は、未表示の入力項目があるか否かを判断する(S92)。未表示の入力項目がないので(S92にてNO)、制御部207は、未表示のクーポン券があるか否かを判断する(S95)。この場合、未表示のクーポン券があるので(S95にてYES)、制御部207は、解答入力欄に入力され、その結果、操作部106が受付けた答えが正しい否かを判断する(S96)。この場合、問題を解答していないので(S96にてNO)、管理部205は、未表示の地図、目次などその他の情報があるか否かを判断する(S42)。この場合、特にその他の情報はないので(S42にてNO)、操作部106は、入力項目への答えの入力を受付ける(S31)。
その後、再び電子書籍の80ページを開く旨の操作が受付けられると(S32にてNO)、S33〜S89の処理を経て、制御部207は、80ページに未表示の入力項目があるか否かを判断する(S92)。未表示の入力項目がないので(S92にてNO)、制御部207は、未表示のクーポン券があるか否かを判断する(S95)。未表示のクーポン券があるので(S95にてYES)、制御部207は、解答入力欄に入力され、その結果、操作部106が受付けた答えが正しい否かを判断する(S96)。この場合、答えが正しいので(S96にてYES)、制御部207は、第4の部分を表示部109に渡す。表示部109は、第4の部分が表すクーポン券を表示する(S97)。図41に、この時表示されるクーポン券の内容を示す。クーポン券が表示されると、管理部205は、未表示の地図、目次などその他の情報があるか否かを判断する(S42)。この場合、未表示のその他の情報がないので(S42でNO)、再び操作待ち状態になる(S81)。なお、3ページの広告を見ていなければ、80ページでは、特典が表示されない。しかし、入力項目、その他の情報は表示される。この状態で解答して正解すれば、クーポン券を表示することは可能である。図42に、そのようなとき表示されるクーポン券の内容を示す。
以上説明した本実施の形態に係る電子書籍処理装置によると、電子書籍の提供者が、ユーザに見てもらいたい情報をたくさん見てもらえる可能性が高くなる。特にこの電子書籍処理装置は、広告を見るか否かについて、ユーザの意思を尊重しつつ、広告を見ることを促すことができる。これにより、広告主に対し、ユーザにより好印象を抱かせることができる。その結果、広告を見るように、ユーザをより効果的に促すことができる電子書籍処理装置を提供できる。
なお、本実施の形態において、電子書籍は、問題、特典、クーポンを広告とは別のページに記載している。しかし、問題、特典、クーポンのすべて、あるいは、これらのいずれかが、広告と同じページに記載されていてもよい。それらが広告と同じページに記載されていても、上述のものと同様の処理を行うことで、広告と同じページに問題、特典、クーポンのすべて、あるいは、いずれかを表示することが可能であることは言うまでも無い。
また、この電子書籍では、第3の部分の入力項目が問題と解答入力欄となっているが、問題に解答するといったものではなく、たとえば、好みのものを選択したりするなど単に入力するだけのものであってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100,200 電子書籍処理装置、101 データ受信部、102 外部記憶部、103 継続信号受信部、104 内部記憶部、105,205 管理部、106 操作部、107,207 制御部、108 確認部、109 表示部。