JP2005237703A - 磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より短時間で画像種等の撮影条件に依存することなく良好な精度で受信用コイルの感度分布の不均一性による画像データの信号強度ムラを補正することが可能な磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法である。
【解決手段】磁気共鳴イメージング装置は、画像撮影における受信用コイル24の感度補正用データを生成するためのスキャンを前記画像撮影における受信用コイル24を受信用コイル24として実行する手段と、前記スキャンにおいて前記画像撮影における受信用コイルにより取得されたデータのみを元データとして前記感度補正用データを生成する手段とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、核磁気共鳴信号を利用して被検体の画像を撮像する磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法に係り、特に各受信用コイルの感度分布に起因する画像データの信号値の不均一性を補正する磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法に関する。
従来、医療現場におけるモニタリング装置として、図9に示すような磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置1が利用される(例えば特許文献1参照)。
磁気共鳴イメージング装置1は、静磁場を形成する筒状の静磁場用磁石2内部にセットされた被検体Pの撮像領域に傾斜磁場コイルユニット3の各傾斜磁場コイル3x、3y、3zでX軸、Y軸、Z軸方向の傾斜磁場を形成するとともにRF(Radio Frequency)コイル4からラーモア周波数の高周波(RF)信号を送信することにより被検体P内の原子核スピンを磁気的に共鳴させ、励起により生じた核磁気共鳴(NMR:Nuclear Magnetic Resonance)信号を利用して被検体Pの画像を再構成する装置である。
すなわち、予め静磁場電源5により静磁場用磁石2内部に静磁場が形成される。さらに、入力装置6からの指令によりシーケンスコントローラ制御手段7aは、信号の制御情報であるシーケンスをシーケンスコントローラ8に与え、シーケンスコントローラ8はシーケンスに従って各傾斜磁場コイル3x、3y、3zに接続された傾斜磁場電源9およびRFコイル4に高周波信号を与える送信器10を制御する。このため、撮像領域に傾斜磁場が形成され、被検体Pには高周波信号が送信される。
この際、傾斜磁場コイル3x、3y、3zにより形成されたX軸傾斜磁場、Y軸傾斜磁場,Z軸傾斜磁場は主として、位相エンコード(PE:phase encoding)用傾斜磁場、読出し(RO:readout)用傾斜磁場、スライスエンコード(SE:slice encoding)用傾斜磁場としてそれぞれ使用される。このため、原子核の位置情報であるX座標、Y座標、Z座標はそれぞれ原子核スピンの位相、周波数、スライスの位置に変換され、位相エンコード量を変えながらシーケンスが繰返し実行される。
そして、被検体P内の原子核スピンの励起に伴って発生したNMR信号は、RFコイル4で受信されるとともに受信器11に与えられてデジタル化された生データ(raw data)に変換される。さらに、生データは、シーケンスコントローラ8を介してシーケンスコントローラ制御手段7aに取り込まれ、シーケンスコントローラ制御手段7aは生データデータベース7bに形成されたK空間(フーリエ空間)に生データを配置する。そして、画像再構成手段7cが、K空間に配置された生データに対してフーリエ変換を実行することにより、被検体Pの再構成画像データが得られ、画像データデータベース7dに保存される。さらに、画像表示手段7eにより画像データが適宜表示装置7fに与えられて表示される。
このような磁気共鳴イメージング装置1では、撮影高速化のためにRFコイル4が送信用の全身用(WB:whole-body)コイルと受信用の主コイルとしてのフェーズドアレイコイル(phased-array coil)とから構成される(例えば非特許文献1参照)。フェーズドアレイコイルは、複数の表面コイルを備えるため、各表面コイルで同時にNMR信号を受信してより多くの生データを短時間で収集することにより、撮像時間を短縮することができる。
しかし、RFコイル4をフェーズドアレイコイルやWBコイルで構成すると、フェーズドアレイコイルやWBコイルの感度の不均一性に依存してNMR信号とともに再構成処理により得られる画像データの信号強度にも不均一性が生じる。一般に、WBコイルの感度の不均一性は無視できる程度に十分に小さいが、特に目的別コイルとしてのフェーズドアレイコイルにおける表面コイルの感度の不均一性は大きく、画像データに影響を与える。
このため、フェーズドアレイコイルの感度不均一性に起因する画像データの信号強度における不均一性を補正する必要がある。
そこで、従来、被検体Pの画像を生成するための本スキャンに先立って感度プレスキャンが実行される。そして感度プレスキャンによりフェーズドアレイコイルとWBコイルとから画像データを取得し、各画像データの信号強度SPAC、SWBの除算値である信号強度比(SPAC/SWB)に基づいてフェーズドアレイコイルの感度分布が3次元感度マップデータとして推定され、さらに得られたフェーズドアレイコイルの3次元感度マップデータを用いて画像データの信号強度ムラが補正される。
すなわち図10のフローチャートに示すように、ステップS1において、感度プレスキャン実行手段7gにより感度推定用シーケンスがシーケンスコントローラ制御手段7aに与えられてフェーズドアレイコイルおよびWBコイルを受信用コイルとして感度プレスキャンが実行される。そして、WBコイルにより得られたWBコイル画像データおよびフェーズドアレイコイルにより得られた主コイル画像データが、フェーズドアレイコイルの感度分布推定用の画像データとして取得され、それぞれWBコイル画像データベース7hおよび主コイル画像データベース7iに保存される。このため、三次元の画像データであるボリュームデータの撮影が2回に亘って実施される。
次に、ステップS2において、感度分布推定手段7jにより、フェーズドアレイコイルの感度分布の推定値が求められる。すなわち図11(a)に示すような主コイル画像データの信号強度SPACを図11(b)に示すようなWBコイル画像データの信号強度SWBで除算処理手段7kにより除算することにより、図11(c)に示すような主コイル画像データとWBコイル画像データとの信号強度比(SPAC/SWB)をフェーズドアレイコイルの感度分布の推定値として求める。
この際、主コイル画像データおよびWBコイル画像データの信号強度SPAC、SWBが閾値未満、例えば最大値の10%未満であるような領域については除算処理が施されないようにするために、必要に応じて除算処理の前処理として各信号強度SPAC、SWBの閾値処理が閾値処理手段7lにより実施されて閾値未満の領域における各信号強度SPAC、SWBがマスクされる。
この閾値処理を前処理とした除算処理により、画像コントラスト等のようにフェーズドアレイコイルの感度分布の不均一性以外の要因による画像データの信号強度への影響がキャンセルされるため、良好な精度で感度分布を推定できる。
次に、肺野等の存在により閾値処理により生じたデータ欠落部分である無信号領域に対して補間手段7mにより内挿あるいは外挿が実施されて感度分布が推定され、さらにフィッティング処理やスムージング処理が2次元領域全体に亘ってスムージング処理手段7nにより実施されて図11(d)に示す感度分布の推定値曲線が得られる。
そして、同様な画像データの処理が3次元領域全体の各断面に亘って実施され、ボリュームデータとして感度分布の推定値が求められる。
次に、ステップS3において、フェーズドアレイコイルの感度分布の推定値が3次元感度マップデータとして感度マップデータベース7oに保存される。
次に、ステップS4において、本スキャン実行手段7pにより画像取得用シーケンスがシーケンスコントローラ制御手段7aに与えられて、フェーズドアレイコイルを受信用コイルとして本スキャンが実行される。そして、生データが収集されて画像再構成手段7cの画像再構成処理により画像データが得られる。
次に、ステップS5において、本スキャンにおける撮影断面方向、空間分解能等の撮影条件、データ収集条件、画像再構成条件等の諸条件に応じて、画像データ補正手段7qが感度マップデータベース7oから対応する3次元感度マップデータを切り出す。
そして、ステップS6において、画像データ補正手段7qが、切出された3次元感度マップデータを用いて画像データを補正する。このため、画像データの信号強度の不均一性が改善される。
一方、フェーズドアレイコイルで受信されたNMR信号から得られた画像データ自身から後処理によりフェーズドアレイコイルの感度分布を感度マップデータとして推定し、得られたフェーズドアレイコイルの感度マップデータを用いて画像データの信号強度ムラを補正する方法も利用される。例えば、フェーズドアレイコイルにより得られた画像データにスムージング処理を実行することにより極低周波成分の画像データを作成して感度分布として代用する方法がある。
また、WBコイルから送信される高周波信号の信号強度を参照してフェーズドアレイコイルで受信されたNMR信号から得られた画像データの信号強度ムラを補正する技術や(例えば特許文献2参照)、予め記憶したフェーズドアレイコイルの感度分布と画像データから推定して得られたフェーズドアレイコイルの位置情報とを用いて画像データの信号強度ムラを補正する技術が提案される(例えば特許文献3参照)。
特許第3135592号 特開昭63−132645号公報 特開平7−59750号公報 Roemer PB, et al. The NMR Phased Array, MRM 16, 192−225 (1990)
従来の、感度プレスキャンによりフェーズドアレイコイルとWBコイルとからそれぞれ得られた画像データの信号強度値SigPAC、SigWBの除算値(SigPAC/SigWB)に基づいてフェーズドアレイコイルの感度分布を推定して画像データの信号強度を補正する方法では、感度プレスキャンに要する時間が長くなるという問題がある。このため、例えば被検体Pの腹部における画像を撮像する場合には、感度プレスキャンの実行時間に応じて息止め時間が長くなる
また、フェーズドアレイコイルを用いた画像データの収集とWBコイルを用いた画像データの収集との間に被検体Pの動き等の原因により被検体Pに位置ずれ(ミスレジストレーション)が発生する恐れがある。さらに、フェーズドアレイコイルとWBコイルの双方から画像データを取得するため、フェーズドアレイコイルとWBコイルとの間のデカップリングが完全であることが必要となる。
一方、フェーズドアレイコイルによる画像データ自身から後処理にて推定されたフェーズドアレイコイルの感度分布を用いて画像データの信号強度ムラを補正する方法では、フェーズドアレイコイルの感度分布の推定精度が低いため画像データの信号強度の補正が不十分となり、最終的に得られる補正後の画像データの均一性を十分に得ることができない。
また、種々の画像種に対して常に十分な精度で補正を行うことが困難であるという問題がある。例えば、画像データがT1強調やT2強調された画像データのように所望のコントラストを持つ画像データである場合には、スムージング処理を施して感度分布を推定しても、感度分布を示す画像データもコントラストを有することとなり、スムージング処理後の画像データを感度分布として代用することには無理がある。
さらに、マルチスライスによる撮像において全スライスにおける画像データの補正を一貫して行うことが困難である。
本発明はかかる従来の事情に対処するためになされたものであり、より短時間で画像種等の撮影条件に依存することなく良好な精度で受信用コイルの感度分布の不均一性による画像データの信号強度ムラを補正することが可能な磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法を提供することを目的とする。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、画像撮影における受信用コイルの感度補正用データを生成するためのスキャンを前記画像撮影における受信用コイルを受信用コイルとして実行する手段と、前記スキャンにおいて前記画像撮影における受信用コイルにより取得されたデータのみを元データとして前記感度補正用データを生成する手段とを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法は、上述の目的を達成するために、請求項4に記載したように、画像撮影における受信用コイルの感度補正用データを生成するためのスキャンを前記画像撮影における受信用コイルを受信用コイルとして実行し、前記スキャンにおいて前記画像撮影における受信用コイルにより取得されたデータのみを元データとして前記感度補正用データを生成することを特徴とする方法である。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法においては、より短時間で画像種等の撮影条件に依存することなく良好な精度で受信用コイルの感度分布の不均一性による画像データの信号強度ムラを補正することができる。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の第1の実施形態を示す機能ブロック図である。
磁気共鳴イメージング装置20は、静磁場を形成する筒状の静磁場用磁石21と、この静磁場用磁石21の内部に設けられたシムコイル22、傾斜磁場コイルユニット23およびRFコイル24とを図示しないガントリに内蔵した構成である。
また、磁気共鳴イメージング装置20には、制御系25が備えられる。制御系25は、静磁場電源26、傾斜磁場電源27、シムコイル電源28、送信器29、受信器30、シーケンスコントローラ31およびコンピュータ32を具備している。コンピュータ32には、入力装置33と表示装置34とが設けられる。
制御系25の傾斜磁場電源27は、X軸傾斜磁場電源27x、Y軸傾斜磁場電源27yおよびZ軸傾斜磁場電源27zで構成される。また、コンピュータ32は、図示しない演算装置および記憶装置を備え、入力装置33および表示装置34が設けられる。
静磁場用磁石21は静磁場電源26と接続され、静磁場電源26から供給された電流により撮像領域に静磁場を形成させる機能を有する。また、静磁場用磁石21の内側には、同軸上に筒状のシムコイル22が設けられる。シムコイル22はシムコイル電源28と接続され、シムコイル電源28からシムコイル22に電流が供給されて静磁場が均一化されるように構成される。
傾斜磁場コイルユニット23は、X軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23yおよびZ軸傾斜磁場コイル23zで構成され、静磁場用磁石21の内部において筒状に形成される。傾斜磁場コイルユニット23の内側には寝台35が設けられて撮像領域とされ、寝台35には被検体Pがセットされる。RFコイル24はガントリに内蔵されず、寝台35や被検体P近傍に設けられる場合もある。
また、傾斜磁場コイルユニット23は、傾斜磁場電源27と接続される。傾斜磁場コイルユニット23のX軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23yおよびZ軸傾斜磁場コイル23zはそれぞれ、傾斜磁場電源27のX軸傾斜磁場電源27x、Y軸傾斜磁場電源27yおよびZ軸傾斜磁場電源27zと接続される。
そして、X軸傾斜磁場電源27x、Y軸傾斜磁場電源27yおよびZ軸傾斜磁場電源27zからそれぞれX軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23yおよびZ軸傾斜磁場コイル23zに供給された電流により、撮像領域にそれぞれX軸方向の傾斜磁場Gx、Y軸方向の傾斜磁場Gy、Z軸方向の傾斜磁場Gzを形成することができるように構成される。
RFコイル24は送信器29および受信器30と接続される。RFコイル24は、送信器29から高周波信号を受けて被検体Pに送信する機能と、被検体P内部の原子核スピンの高周波信号による励起に伴って発生したNMR信号を受信して受信器30に与える機能を有する。
図2は図1に示すRFコイル24および受信器30の一例を示す詳細構成図である。
RFコイル24は、高周波信号送信用のWBコイル24aと本スキャンにおけるNMR信号受信用のコイルである主コイルとしてのフェーズドアレイコイル24bとで構成される。フェーズドアレイコイル24bは、複数の表面コイル24cを備える。
一方、受信器30は複数の受信系回路30aで構成される。そして、各表面コイル24cは、それぞれ個別に受信器30の各受信系回路30aと接続され、WBコイル24aは送信器29と接続される。ただし、WBコイル24aを受信器30の受信系回路30aと接続してもよい。
図3は、図2に示すWBコイル24aとフェーズドアレイコイル24bの配置例を示す断面模式図である。
フェーズドアレイコイル24bの各表面コイル24cは、例えば被検体Pの特定関心部位を含む断面Lの周囲となるZ軸周りに対称に配置される。さらにフェーズドアレイコイル24bの外側には、WBコイル24aが設けられる。そして、RFコイル24は、WBコイル24aにより被検体Pに高周波信号を送信する一方、フェーズドアレイコイル24bの各表面コイル24cにより多チャンネルで特定関心部位を含む断面LからのNMR信号を受信して各受信器30に与えることができるように構成される。
一方、制御系25のシーケンスコントローラ31は、傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30と接続される。シーケンスコントローラ31は傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30を駆動させるために必要な制御情報、例えば傾斜磁場電源27に印加すべきパルス電流の強度や印加時間、印加タイミング等の動作制御情報を記述したシーケンス情報を記憶する機能と、記憶した所定のシーケンスに従って傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30を駆動させることによりX軸傾斜磁場Gx、Y軸傾斜磁場Gy,Z軸傾斜磁場Gzおよび高周波信号を発生させる機能を有する。
また、シーケンスコントローラ31は、受信器30からデジタル化されたNMR信号である生データ(raw data)を受けてコンピュータ32に与えるように構成される。
このため、送信器29には、シーケンスコントローラ31から受けた制御情報に基づいて高周波信号をRFコイル24に与える機能が備えられる一方、受信器30には、RFコイル24から受けたNMR信号に所要の信号処理を実行するとともにA/D変換することにより、デジタル化されたNMR信号である生データを生成する機能と、生成した生データをシーケンスコントローラ31に与える機能とが備えられる。
また、コンピュータ32には、プログラムが読み込まれて実行されることにより感度プレスキャン実行手段36、感度プレスキャン条件設定手段37、本スキャン実行手段38、シーケンスコントローラ制御手段39、生データデータベース40、画像再構成手段41、画像データデータベース42、主コイル画像データベース43、感度分布推定手段44、感度マップデータベース45、画像データ補正手段46、画像表示手段47として機能する。ただし、プログラムによらず、特定の回路を設けてコンピュータ32を構成してもよい。
感度プレスキャン実行手段36は、フェーズドアレイコイル24bの感度分布である3次元感度マップデータを求めるための感度プレスキャンを実行する際のシーケンス(感度推定用シーケンス)を感度プレスキャン条件設定手段37から受けた撮影条件に基づいて生成する機能と、生成した感度推定用シーケンスをシーケンスコントローラ制御手段39に与えることにより感度プレスキャンを実行させる機能を有する。
感度プレスキャン条件設定手段37は、感度プレスキャンにおける撮影条件をコントラストが3次元感度マップデータを求めるために十分に低くなるように設定する機能と、設定した感度プレスキャンの撮影条件を感度プレスキャン実行手段36に与える機能とを有する。
本スキャン実行手段38は、画像データを取得するための本スキャンを実行する際における各種シーケンスをシーケンスコントローラ制御手段39に与えることにより本スキャンを実行させる機能を有する。
シーケンスコントローラ制御手段39は、入力装置33またはその他の構成要素からの情報に基づいて、感度プレスキャン実行手段36および本スキャン実行手段38から受けたシーケンスのうち所要のシーケンスをシーケンスコントローラ31に与えることにより感度プレスキャンまたは本スキャンを実行させる機能を有する。また、シーケンスコントローラ制御手段39は、シーケンスコントローラ31から感度プレスキャンまたは本スキャンの実行により収集されたフェーズドアレイコイル24bの各表面コイル24cの生データを受けて生データデータベース40に形成されたK空間(フーリエ空間)に配置する機能を有する。
このため、生データデータベース40には、受信器30において生成された表面コイル24c毎の各生データが保存される。すなわち、生データデータベース40に形成されたK空間に生データが配置される。
画像再構成手段41は、本スキャンの実行により生データデータベース40のK空間に配置された生データに対してフーリエ変換(FT)等の画像再構成処理を施すことにより被検体Pの画像データを再構成させる機能と、再構成させた画像データを画像データデータベース42に書き込む機能とを有する。
また、画像再構成手段41は、感度プレスキャンの実行により生データデータベース40のK空間に配置された生データに対して、本スキャンの実行により得られる生データに対する再構成処理と同等な手法による再構成処理を施すことにより被検体Pの画像データを主コイル画像データとして再構成させる機能と、再構成させた主コイル画像データを主コイル画像データベース43に書き込む機能とを有する。
感度分布推定手段44は、主コイル画像データベース43に保存された主コイル画像データを感度補正用データの元データである感度推定用データとして用いることにより、フェーズドアレイコイル24bの3次元感度マップデータを感度補正用データとして作成する機能と、作成した3次元感度マップデータを感度マップデータベース45に書き込む機能を有する。このため感度分布推定手段44は、閾値処理手段44a、領域縮小手段44b、補間手段44c、スムージング処理手段44dを備える。
閾値処理手段44aは、主コイル画像データに対して閾値処理を施す機能、すなわち主コイル画像データの信号強度が予め設定された閾値以下となる部分のデータをマスクする機能を有する。
領域縮小手段44bは、感度分布推定用に用いる主コイル画像データの領域を縮小させてマスク領域近傍における信号強度の小さい部分を3次元感度マップデータ作成用のデータから除外する機能を有する。
補間手段44cは、主コイル画像データの領域縮小処理後のマスクされた無信号領域における3次元感度マップデータを推定して外挿あるいは内挿することにより感度分布推定用の主コイル画像データを補間する機能を有する。
スムージング処理手段44dは、感度分布推定用の主コイル画像データに対してスムージング処理を施すことにより最終的な3次元感度マップデータを作成する機能を有する。
画像データ補正手段46は、感度マップデータベース45に保存された3次元感度マップデータから本スキャンにおける撮影条件、データ収集条件、画像再構成条件等の画像データ取得条件に応じた3次元感度マップデータを切り出して抽出する機能と、抽出した3次元感度マップデータを用いて本スキャンの実行により画像データデータベース42に保存された画像データの信号強度を補正する機能を有する。
画像表示手段47は、画像データデータベース42に保存された画像データを表示装置34に与えて表示させる機能を有する。
以上のような構成の磁気共鳴イメージング装置20は、各構成要素により全体として、本スキャンの画像撮影における受信用コイルの感度補正用データを生成するための感度プレスキャンを画像撮影における受信用コイルを受信用コイルとして実行する手段および感度プレスキャンにおいて画像撮影における受信用コイルにより取得されたデータのみを元データとして感度補正用データを生成する手段として機能する。
図4は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20により被検体Pの断層画像を撮像する際の手順を示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
まず、ステップS10において、感度プレスキャンが実行される。そこで、感度プレスキャン条件設定手段37が、感度プレスキャンにおける撮影条件を設定して感度推定用シーケンスを感度プレスキャン実行手段36に与える。ここで、感度プレスキャンにおける撮影条件は、3次元感度マップデータを作成するために再構成されて得られる画像が十分に低コントラストとなるように設定される。
低コントラストとなる撮影条件としては、例えば、繰り返し時間(TR:repetition time)を長くしてエコー時間(TE:echo time)を短くすることによりT1(縦緩和時間)およびT2(横緩和時間)のいずれの影響も少ないプロトン密度強調画像を撮影する際における条件あるいはこの条件に近い撮影条件を設定することができる。
感度プレスキャン実行のための感度推定用シーケンスとしては、例えば、高速フィールドエコー(FFE)系シーケンスでTEを1−5ms程度と短めに設定し、フリップ角を5〜10度程度まで小さくしたものを用いるとよい。さらに、TRを200ms程度にすれば、20枚以上のスライスにおける主コイル画像データを収集することが可能となり、3次元感度マップデータを作成するために必要な表面コイル24cの感度が反映されたボリューム全体の主コイル画像データを取得することができる。
一方、感度プレスキャンにおける撮影は2Dのマルチスライスでなく3D撮影としてもよい。3D撮像の感度推定用シーケンスとしては、例えばFFE系シーケンスでTEを1−5ms程度と短めに設定しフリップ角を5度以下程度まで小さくしたものを用いることができる。さらに、TRを10ms程度とすることで、2D撮像と同等の撮影時間で必要な主コイル画像データを取得することができる。
そして、感度プレスキャン実行手段36により感度推定用シーケンスがシーケンスコントローラ制御手段39に与えられて本スキャンにおける受信用コイル(主コイル)であるフェーズドアレイコイル24bのみを受信用コイルとして感度プレスキャンが実行される。つまり、画像データを取得するための本スキャンに先立って、フェーズドアレイコイル24bの感度マップデータを得るための感度プレスキャンが実行される。
すなわち、予め寝台35には被検体Pがセットされるとともに、静磁場電源26から静磁場用磁石21に電流が供給されて撮像領域に静磁場が形成される。また、シムコイル電源28からシムコイル22に電流が供給されて撮像領域に形成された静磁場が均一化される。
次に、入力装置33からシーケンスコントローラ制御手段39に動作指令が与えられる。このため、シーケンスコントローラ制御手段39は感度推定用シーケンスをシーケンスコントローラ31に与える。シーケンスコントローラ31は、感度推定用シーケンスに従って傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30を駆動させることにより被検体Pがセットされた撮像領域にX軸傾斜磁場Gx、Y軸傾斜磁場Gy,Z軸傾斜磁場Gzを形成させるとともに、高周波信号を発生させる。
この際、傾斜磁場コイルにより形成されたX軸傾斜磁場Gx、Y軸傾斜磁場Gy,Z軸傾斜磁場Gzは主として、位相エンコード(PE)用傾斜磁場、読出し(RO)用傾斜磁場、スライスエンコード(SE)用傾斜磁場としてそれぞれ使用される。このため、被検体P内部における原子核のスピンの回転方向に規則性が現れ、SE用傾斜磁場によりZ軸方向に形成されたスライスにおける二次元的な位置情報であるX座標およびY座標は、PE用傾斜磁場およびRO用傾斜磁場によりそれぞれ被検体P内部における原子核のスピンの位相変化量および周波数変化量に変換される。
そして、送信器29から感度推定用シーケンスに応じてRFコイル24のWBコイル24aに高周波信号が与えられ、WBコイル24aから被検体Pに高周波信号が送信される。さらに、被検体Pの内部において高周波信号の周波数に応じたスライスに含まれる原子核の核磁気共鳴により生じたNMR信号が、RFコイル24の主コイルであるフェーズドアレイコイル24bの各表面コイル24cにより多チャンネルで受信されてそれぞれの受信器30に与えられる。
尚、WBコイル24aは高周波信号の送信用としてのみ用いられ、受信用としては用いられない。
各受信器30は、フェーズドアレイコイル24bの各表面コイル24cからNMR信号を受けて、前置増幅、中間周波変換、位相検波、低周波増幅、フィルタリング等の各種信号処理を実行する。さらに各受信器30は、NMR信号をA/D変換することにより、デジタルデータのNMR信号である生データを生成する。受信器30は、生成した生データをシーケンスコントローラ31に与える。
シーケンスコントローラ31は、受信器30から受けた生データをシーケンスコントローラ制御手段39に与え、シーケンスコントローラ制御手段39は生データデータベース40に形成されたK空間に生データを配置する。さらに画像再構成手段41は、生データデータベース40のK空間に配置された生データに対してフーリエ変換(FT)を実行することにより被検体Pの3次元の画像データであるボリュームデータを主コイル画像データとして再構成させて、フェーズドアレイコイル24bの3次元感度マップデータを得るための感度推定用データとして主コイル画像データベース43に書き込む。
この際、感度プレスキャンにより収集された生データの再構成処理方法は、本スキャンにおける再構成処理方法と同様な方法とされる。本スキャンにおいてフェーズドアレイコイル24bを用いた再構成処理方法としては、各表面コイル24cにより得られた画像データの2乗和の平方根をとるSum of Square処理(SoS処理)や、各表面コイル24cにより得られた画像データの信号強度絶対値の和をとる再構成処理方法が挙げられる。
次に、ステップS11において、感度分布推定手段44は、主コイル画像データベース43に保存されたボリュームデータである主コイル画像データを感度推定用データとして用いることにより、感度分布を推定する。
図5は、図4に示すフローチャートにおいて、フェーズドアレイコイル24bの感度分布を推定する際の詳細手順の一例を示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
まずステップS20において、主コイル画像データベース43から主コイル画像データが感度分布推定手段44に読み込まれる。
図6は、低コントラストとなる撮影条件で得られた主コイル画像データの信号強度分布と一般的なコントラストとなる撮影条件で得られた主コイル画像データの信号強度分布とを比較した図である。
図6(a)(b)において、縦軸は主コイル画像データの信号値を示し、横軸は、図3における関心領域(ROI: region of interest)を含む断面L方向の位置を示す。また、図6(a)は低コントラストとなる撮影条件で得られた主コイル画像データの信号強度分布を示し、図6(b)は一般的なコントラストとなる撮影条件で得られた主コイル画像データの信号強度分布を示す。
図6(b)のように、一般的なコントラストとなる撮影条件で得られた主コイル画像データでは、コントラストの違いによる影響が十分に小さくなく、そのままフェーズドアレイコイル24bの感度推定用データとして用いることが困難である。
一方、図6(a)のように、低コントラストとなる撮影条件で得られた主コイル画像データでは、コントラストの違いによる影響が十分に小さく、そのままフェーズドアレイコイル24bの感度推定用データとして用いたとしても誤差を小さくすることができる。
尚、ここでは、主コイル画像データをROIを含む直線L上における1次元データとして示したが、実際には2次元あるいは3次元の撮影を実施して2次元または3次元の主コイル画像データが感度推定用データとして用いられて3次元感度マップデータを作成のための各種処理の対象とされる。
そこで、低コントラストとなる撮影条件で得られた主コイル画像データが感度推定用データとして用いられ、3次元感度マップデータを作成のための各種処理が実施される。
図7は、磁気共鳴イメージング装置20により3次元感度マップデータ作成の際に生成されるデータを従来の磁気共鳴イメージング装置1により3次元感度マップデータ作成の際に生成されるデータと比較して説明する図である。
図7(a)は、従来の磁気共鳴イメージング装置1により3次元感度マップデータ作成の際に生成されるデータを示す図である。従来の磁気共鳴イメージング装置1では、フェーズドアレイコイル24bとWBコイル24aの双方を受信用コイルとして感度プレスキャンが実行されるため、(a−1)に示すフェーズドアレイコイル24bで得られた主コイル画像データと(a−2)に示すWBコイル24aで得られたWBコイル画像データが取得されて双方のデータが感度推定用データとして用いられる。そして、主コイル画像データおよびWBコイル画像データの双方に対して予め設定された閾値ε、ε’との比較により閾値処理が施されて無信号領域の部分が感度推定用データから除外される。
さらに、閾値処理後の感度推定用データ領域D1において、主コイル画像データをWBコイル画像データで除算することにより(a−3)に示す無次元化された3次元感度マップデータが作成される。そして、領域全体に亘って外挿や内挿等の補間処理により3次元感度マップデータが推定され、(a−4)に示す3次元感度マップデータが作成される。
一方、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20では、フェーズドアレイコイル24bのみを受信用コイルとして感度プレスキャンが実行される。
図7(b)は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20により3次元感度マップデータ作成の際の問題点を説明する図であり、(c)は、(b)に示す問題点を回避した手順で磁気共鳴イメージング装置20により3次元感度マップデータ作成の際に生成されるデータを示す図である。
すなわち、図5のステップS21において、閾値処理手段44aにより主コイル画像データに対して閾値処理が施される。つまり、図7(b−1)(c−1)に示すように主コイル画像データの信号強度が予め設定された閾値ε以下となる部分のデータをマスクして被検体Pの領域外や肺野からの無信号領域の部分が感度推定用データから除外される。
そして、プロトン密度強調像等の低コントラストの主コイル画像データは、閾値処理後の感度推定用データ領域D1においてWBコイル画像データで除算することなくそのまま感度推定用データとして用いることができるが、閾値処理のみでは、(b−2)に示すように被検体Pの領域外や肺野からの無信号領域近傍の信号強度の低い部分の影響がキャンセルされずに、感度推定用データの値も小さくなりより正確な3次元感度マップデータを作成することが困難となる。
そこで、ステップS22において、感度推定用データとして用いる領域の縮小処理が領域縮小手段44bにより実施される。すなわち、図7(c−2)に示すように感度推定用データ領域D1のマスク領域との境界部近傍では、一般に信号強度が他の部分に比べて小さくなる現象が起こるため、感度推定用データ領域D1の縮小処理により、信号強度が小さくなるエッジ部分の領域が除外される。
そして、ステップS23において、図7(c−3)に示すように領域縮小処理後の新たな感度推定用データ領域D2における主コイル画像データの信号強度が3次元感度マップデータとみなされる。さらに、領域縮小処理後のマスクされた無信号領域における3次元感度マップデータが補間手段44cにより外挿あるいは内挿等の補間処理により推定されて、図7(c−4)に示すような領域全体に亘る3次元感度マップデータが作成される。
次にステップS24において、補間後の領域全体に亘る3次元感度マップデータに対して直交関数展開等のフィッティングを行うことによりスムージング処理を施す。この結果、より連続性のある最終的な3次元感度マップデータが作成される。
そして、図4のステップS12において、フェーズドアレイコイル24bの3次元感度マップデータが感度マップデータベース45に保存される。
次に、ステップS13において、本スキャン実行手段38により画像取得用シーケンスがシーケンスコントローラ制御手段39に与えられて、フェーズドアレイコイル24bを受信用コイルとして本スキャンが実行される。そして、生データが収集されて画像再構成手段41の画像再構成処理により画像データが得られる。
次に、ステップS14において、本スキャンにおける撮影断面方向、空間分解能等の撮影条件、データ収集条件、画像再構成条件等の諸条件に応じて、画像データ補正手段46が感度マップデータベース45から対応する3次元感度マップデータを切り出す。
そして、ステップS15において、画像データ補正手段46が、切り出された3次元感度マップデータを用いて画像データを補正する。すなわち、3次元感度マップデータの逆数を画像データの各信号強度に乗じる補正処理が実行される。この際、3次元感度マップデータを非ゼロにする処理または3次元感度マップデータがゼロの場合における場合分け処理等の画像データを補正に対する一般的なエラー処理が適宜行われる。
この結果、フェーズドアレイコイル24bの感度のばらつきによる信号強度の不均一性の影響が抑制され、画質が改善された画像データを得ることができる。
以上のような、磁気共鳴イメージング装置20によれば、複数の表面コイルで構成されるフェーズドアレイコイル24bを用いて画像を撮像する場合のように、受信用コイルの感度にばらつきがあっても、WBコイル24aを感度プレスキャンにおける受信用コイルとして使用しないため、より短時間で画像種等の撮影条件に依存することなく画像データの信号強度ムラを補正することができる。そして、十分な精度で撮影視野全体に亘って診断能の高い画像を従来よりも容易に得ることができる。
また、例えば前述のTR200msの撮影条件で、48×48マトリクスに対する撮影では、従来、感度プレスキャンにおいてWBコイル24aとフェーズドアレイコイル24bの両者のデータを取得するために19.2秒の撮影時間が必要であったものが、磁気共鳴イメージング装置20によれば、半分の9.6秒の息止め撮影で3次元感度マップデータを作成するために必要な全ての主コイル画像データを取得できるため、撮影時間の半減により患者の負担を低減させることができる。
さらに、本法ではWBコイル24aによる撮影が不要であるため、WBコイル24aとフェーズドアレイコイル24bとのデカップリングが不十分であっても実行でき、またWBコイル24aとフェーズドアレイコイル24b間のデータの位置ズレ等のエラーの発生を防止することもできる。
図8は本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の第2の実施形態を示す機能ブロック図である。
図8に示された、磁気共鳴イメージング装置20Aでは、コンピュータ32をシミング用撮影条件設定手段50としても機能させた点が図1に示す磁気共鳴イメージング装置20と相違する。他の構成および作用については図1に示す磁気共鳴イメージング装置20と実質的に異ならないため同一の構成については同符号を付して説明を省略する。
磁気共鳴イメージング装置20Aのコンピュータ32は、シミング用撮影条件設定手段50としても機能する。シミング用撮影条件設定手段50は、静磁場の空間的な不均一を補正するために実施されるシミングの際の撮影条件を設定して感度プレスキャン実行手段36に与える機能を有する。このため、感度プレスキャン実行手段36は、感度プレスキャンとシミングを同時に実施する撮影条件によるシーケンスを生成してシーケンスコントローラ制御手段39に与えるように構成される。
磁気共鳴イメージング装置20Aでは、感度プレスキャンの実行とともにシミングが実施される場合がある。この際の撮像シーケンスとしては、例えば、FFEでTEを4.5ms/9.0msの2エコーとし、フリップ角を5〜10度程度とすることができる。そして、2エコー間の信号位相差から磁場分布を求めてシミングを行い、4.6msのデータを感度データ推定用に用いることができる。
このため、磁気共鳴イメージング装置20Aによれば、磁気共鳴イメージング装置20の効果に加え、より効率的な撮影を実施することができる。
尚、磁気共鳴イメージング装置20、20Aにおいて、フェーズドアレイコイル24bのみならず頭部用コイル、各種アレイコイル、表面コイル等の目的別の各種コイルを本スキャンにおける受信用コイル、すなわちRFコイル24の主コイルとすることができる。また、RFコイル24ないし主コイルは、単一のコイルで構成してもよい。
このため、WBコイル24aそのものを用いてWBコイル24aの感度マップデータを作成することもできる。WBコイル24aの感度ムラはフェーズドアレイコイル24bよりも小さいが、今後、装置のコンパクト化が行なわれた場合にWBコイル24aでも感度ムラが無視できなくなる可能性が高い。そこで、WBコイル24aのみを感度プレスキャンにおける受信用コイルとして用い、WBコイル24aの感度マップデータを作成すれば、装置のコンパクト化を容易とすることができる。
一方、感度マップデータを本スキャンにおける受信用コイルで得られた画像データのみを元データとして生成する構成であれば、感度プレスキャンにおいて、本スキャンにおける受信用コイル以外のコイルを受信用コイルとして用いてもよい。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の第1の実施形態を示す機能ブロック図。 図1に示すRFコイルおよび受信器の一例を示す詳細構成図。 図2に示すWBコイルとフェーズドアレイコイルの配置例を示す断面模式図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置により被検体の断層画像を撮像する際の手順を示すフローチャート。 図4に示すフローチャートにおいて、フェーズドアレイコイルの感度分布を推定する際の詳細手順の一例を示すフローチャート。 低コントラストとなる撮影条件で得られた主コイル画像データの信号強度分布と一般的なコントラストとなる撮影条件で得られた主コイル画像データの信号強度分布とを比較した図。 磁気共鳴イメージング装置により3次元感度マップデータ作成の際に生成されるデータを従来の磁気共鳴イメージング装置により3次元感度マップデータ作成の際に生成されるデータと比較して説明する図。 本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の第2の実施形態を示す機能ブロック図。 従来の磁気共鳴イメージング装置の機能ブロック図。 図9に示す磁気共鳴イメージング装置による画像データの信号強度ムラの補正手順を示すフローチャート。 図9に示す磁気共鳴イメージング装置による感度分布の推定手順を示す説明図。
符号の説明
20 磁気共鳴イメージング装置
21 静磁場用磁石
22 シムコイル
23 傾斜磁場コイルユニット
23x X軸傾斜磁場コイル
23y Y軸傾斜磁場コイル
23z Z軸傾斜磁場コイル
24 RFコイル
24a WBコイル
24b フェーズドアレイコイル
24c 表面コイル
25 制御系
26 静磁場電源
27 傾斜磁場電源
27x X軸傾斜磁場電源
27y Y軸傾斜磁場電源
27z Z軸傾斜磁場電源
28 シムコイル電源
29 送信器
30 受信器
31 シーケンスコントローラ
32 コンピュータ
33 入力装置
34 表示装置
35 寝台
36 感度プレスキャン実行手段
37 感度プレスキャン条件設定手段
38 本スキャン実行手段
39 シーケンスコントローラ制御手段
40 生データデータベース
41 画像再構成手段
42 画像データデータベース
43 主コイル画像データベース
44 感度分布推定手段
44a 閾値処理手段
44b 領域縮小手段
44c 補間手段
44d スムージング処理手段
45 感度マップデータベース
46 画像データ補正手段
47 画像表示手段
50 シミング用撮影条件設定手段

Claims (4)

  1. 画像撮影における受信用コイルの感度補正用データを生成するためのスキャンを前記画像撮影における受信用コイルを受信用コイルとして実行する手段と、前記スキャンにおいて前記画像撮影における受信用コイルにより取得されたデータのみを元データとして前記感度補正用データを生成する手段とを有することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記感度補正用データを生成するためのスキャンにおける撮影条件を、前記画像撮影における受信用コイルにより取得されたデータのみを前記感度補正用データの元データとするために十分に低いコントラストとしたことを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記感度補正用データの元データに対して閾値処理を施して抽出したデータの領域縮小処理後のデータを用いて前記感度補正用データを生成するようにしたことを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 画像撮影における受信用コイルの感度補正用データを生成するためのスキャンを前記画像撮影における受信用コイルを受信用コイルとして実行し、前記スキャンにおいて前記画像撮影における受信用コイルにより取得されたデータのみを元データとして前記感度補正用データを生成することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法。
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