JP2005233249A - 過給機用転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高速回転で連続運転した場合でも、グリースの漏れや異物の浸入がなく、寿命の長い過給機用転がり軸受を提供する。
【解決手段】 グリースを密封するシール5の端面5cに対向する内輪1側対向面(シール溝1)を、軸方向端部側から中央側に向かって径の大きくなるテーパ状(円すい状)に形成する。このテーパ状シール溝1aの傾斜は、軸方向からみた場合、内輪1の回転軸心に対する角度θが、5度以上になるように形成されている。以上の構成により、このシール5と内輪1とのすきままで到達したグリースは、回転の遠心力によって軸方向中央(軸受内部)側に押戻される。従って、本発明における過給機用転がり軸受は、高速回転での使用においても、長期に渡り良好な潤滑を維持することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、高速での回転に対応した転がり軸受に関し、更に詳しくは、自動車用エンジン等に用いられる過給機の回転軸の支持に適したグリース封入型の転がり軸受に関する。
内燃機関(エンジン)を過給して出力の増加を図る手段として、過給機(ターボチャージャやスーパーチャージャ等)が用いられる。ターボチャージャは、エンジンの排気ガスで駆動されるタービンによってコンプレッサを駆動し、このコンプレッサで圧縮された空気によって過給を行なうものである。このターボチャージャの主軸は、高速で回転することが知られているが、その主軸の回転を支持する軸受には、高温環境下での高速回転に対応すべく、軸方向に離間して配置された2つの浮動ブッシュが使用されている(特許文献1あるいは非特許文献1等を参照)。
一方、自動車産業においては、エンジンのレスポンス向上と排出ガス抑制のために、電動モータを用いた過給機が開発されている。この電動機付き過給機としては、エンジンの運転状況に応じて、電動機の駆動により過給動作を付勢する電動アシストターボチャージャ(特許文献2等)や、タービンがなく電動機のみでコンプレッサを駆動する電動スーパーチャージャ(特許文献3,特許文献4等)が知られている。
これらの電動機付き過給機は、主軸の回転を支持する軸受の少なくとも一方は排気ガスの高温の影響を受けず、冷却する必要がないことから、従来の浮動ブッシュに代えて、この部位にグリースを封入した転がり軸受を配置することが検討されている。
従来のグリース封入型転がり軸受は、図4および図5の断面図示すように、グリース(図示省略)の保持と外部からの異物の混入を防ぐため、内輪1回転の場合、その外輪2の端部に設けられた係止溝2cおよび2dに、密封部材(シール15およびシールド板16)の係止部15d,16aが嵌め入れられた構造である。
特開平5−71537号公報 特表2001−527613号公報 特開2002−339757号公報 特開2003−322026号公報 五味努監修,「自動車工学全書4 ガソリンエンジン」,山海堂,1980年7月,p.168
しかしながら、上述した電動機付き過給機も、従来の過給機同様の高速(50,000rpm以上)で回転するため、一般的な密封部材を使用した転がり軸受では、寿命が著しく短くなってしまう場合があった。
具体的には、シール15(接触形シール)は、内輪1の端部に設けられたシール溝1cに接触しているため密閉性は良いが、内輪1との摩擦により周速限界があり、高速回転する軸受には使用できない。また、シールド板16は、内輪1と非接触なため高回転域での使用が可能であるが、密閉性に劣り、高速回転で連続運転した場合、グリースが漏れ出てしまうという欠点があった。
本発明は、上記する課題に対処するためになされたものであり、高速回転で連続運転した場合でも、グリースの漏れや異物の浸入がなく、寿命の長い過給機用転がり軸受を提供することを目的としている。
前記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、同心状に配置された内輪と外輪との間に形成された環状空間内に、グリースが封入されているとともに、前記外輪の軸方向端部に設けられた係止溝に、前記内輪との間にすきまを形成する非接触密封部材が配設されてなる過給機用転がり軸受において、前記内輪は、その外周面における前記密封部材の内輪側端面に対向する領域が、軸方向端部側から中央側に向かって径の大きくなるテーパ状に形成されていることによって特徴づけられる。
本発明は、高速回転に対応するために非接触密封部材を採用した転がり軸受において、回転による遠心力を利用し、この密封部材と内輪の間からのグリースの漏れを防止しようとするものである。
すなわち、密封部材に対向する内輪内周面を、軸方向中央側に向かって径の大きくなるテーパ状(円すい面)とすることにより、この密封部材と内輪の間のすきままで到達したグリースには、遠心力による軸方向中央側に押戻す力が働くことになる。従って、本発明の過給機用転がり軸受は、高速で回転した場合でも、軸受内部に封入されたグリースの外部へ漏出が防止される。
また、テーパ状の内輪内周面の傾斜は、回転軸心に対して5度以上であることが好ましい(請求項2)。
このテーパ面の傾斜が、5度未満である場合は、遠心力によるグリースを押戻す力が不足し、十分な効果が得られない恐れがある。なお、このテーパ面の傾斜角度が大きいほどグリースの漏出防止効果は高くなるが、実際に設けることの可能な傾斜角の最大値は、テーパを形成する部位の内輪の強度(肉厚)や加工の難易度等に左右される。
次に、請求項3に記載の発明は、テーパ状の内輪内周面に対向する前記密封部材の内輪側端面が、前記テーパ状の内輪内周面に対して平行であることを特徴とする。
すなわち、密封部材の内輪側端面を内輪側テーパ面と平行にすることによって、これらの間にグリースの漏れを防止するラビリンスが形成される。
ここで、密封部材の内輪側端面の軸方向長さは、この内輪側端面と前記テーパ状の内輪内周面との間の距離の2倍以上であることが望ましい(請求項4)。
密封部材の内輪側端面と内輪側テーパ面との間に形成されるラビリンスは、これらの面の間の距離(すきま)に応じて、密封部材の内輪側端面の軸方向長さを、このすきまの距離の2倍以上とすることにより、必要十分なグリース漏出防止効果を期待できる。
なお、本発明における「密封部材」とは、シールおよびシールド板の両者を包含する。
以上のように、本発明の過給機用転がり軸受によれば、高速回転で連続運転した場合でもグリースの漏れがなく、長期に渡り良好な潤滑が維持される。
以下、図面を参照しつつこの発明を実施するための形態について説明する。
図1は、電動機付き過給機の構造を示す模式的断面図である。また、図2(A)は、本発明の実施形態における過給機用転がり軸受の構造を示す軸方向断面図であり、図2(B)は図2(A)のP部拡大図である。
本発明の過給機用転がり軸受B,Bが使用される電動機付き過給機は、タービンがなく電動機のみでコンプレッサを駆動する電動スーパーチャージャである。この電動スーパーチャージャのシャフト23の両端側には、コンプレッサインペラ26を備えるコンプレッサ部と電動モータ部が形成されており、コンプレッサインペラ26の回転により、圧縮した空気をエンジンに供給している。また、このシャフト23は、2つの転がり軸受B,Bにより、回転自在に支持されている。なお、図中の符号21はモータハウジング、22はコンプレッサハウジング、24はモータのステータ、25はモータのロータである。
本実施形態における過給機用転がり軸受B,Bの基本的な構成は、図2(A)に示すように、従来のアンギュラ玉軸受と同様であり、外周面に軌道溝を有する内輪1と、内周面に軌道溝を有する外輪2と、これら内輪1と外輪2の間に形成される環状空間S内に配置された複数のボール3と、これらボール3を周方向に所定の間隔で保持する保持器4と、環状空間Sの開口を密封する密封部材(シール5,5)と、からなる。また、この環状空間Sの中にはボール3,保持器4とともにグリース(図示省略)が封入されている。なお、ボール3の材料には、セラミックスが好適に使用される。
本実施形態における過給機用転がり軸受の特徴は、シール5の端面5cに対向する内輪1のシール溝1aが、軸方向端部側から中央側に向かって径の大きくなるテーパ状(円すい状)に形成されている点である。このテーパ状シール溝1aの傾斜は、図2(B)のように、内輪1の回転軸心に対する角度θが、5度以上になるように形成されている。
また、このシール5の内輪側端部5cと内輪1のシール溝1aとの間には、すきま(距離y)が形成されているとともに、この端部5cは、シール溝1aに平行になるように形成されており、図2(B)のように、軸平行方向から見た場合、シール溝1aに対向するシール5側対向面の軸方向長さxは、前記すきまの距離yの2倍以上(x≧2y)になっている。
以上の構成によって、本実施形態における過給機用転がり軸受は、内輪1とこのシール5との間に、グリースの漏れを防止するのに十分なラビリンスが形成される。また、シール溝1aの表面が、角度θ=5度以上の傾斜面とされていることにより、このシール5と内輪1とのすきままで到達したグリースは、回転の遠心力によって軸方向中央(軸受内部)側に押戻される。従って、本実施形態における過給機用転がり軸受は、高速回転での使用においても、長期に渡り良好な潤滑を維持することができる。
なお、本発明に用いるシール5の形状は、前述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が考えられる。また、密封部材を図3のようなシールド板6としても良く、このシールド板6によっても、実施形態と同様の効果を奏することができる。
電動機付き過給機の構造を示す模式的断面図である。 (A)は、本発明の実施形態にかかる過給機用転がり軸受の密封構造を示す断面図である。 (B)は、(A)のP部拡大図である。 本発明の実施形態にかかる過給機用転がり軸受の別の密封構造を示す断面図である。 従来の転がり軸受における密封構造を示す断面図である。 従来の転がり軸受における別の密封構造を示す断面図である。
符号の説明
1 内輪
1a,1b,1c,1d シール溝
2 外輪
2a,2b,2c,2d 係止溝
3 ボール
4 保持器
5 シール(密封部材)
5a 芯金
5b ゴム
5c 端部
6 シールド板(密封部材)
6a 係止部
6b 端部
15 シール(密封部材)
15a 芯金
15b ゴム
15c リップ部
15d 係止部
16 シールド板(密封部材)
16a 係止部
16b 端部
21 モータハウジング
22 コンプレッサハウジング
23 シャフト
24 ステータ
25 ロータ
26 コンプレッサインペラ
B 転がり軸受

Claims (4)

  1. 同心状に配置された内輪と外輪との間に形成された環状空間内に、グリースが封入されているとともに、前記外輪の軸方向端部に設けられた係止溝に、前記内輪との間にすきまを形成する非接触密封部材が配設されてなる過給機用転がり軸受において、
    前記内輪は、その外周面における前記密封部材の内輪側端面に対向する領域が、軸方向端部側から中央側に向かって径の大きくなるテーパ状に形成されていることを特徴とする過給機用転がり軸受。
  2. 前記テーパ状の領域と前記内輪の回転軸心のなす角度が、5度以上であることを特徴とする請求項1に記載の過給機用転がり軸受。
  3. 前記密封部材の内輪側端面が、前記テーパ状の領域に対して平行となる形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の過給機用転がり軸受。
  4. 前記密封部材の内輪側端面の軸方向長さが、この内輪側端面と前記テーパ状の領域との間の距離の2倍以上であることを特徴とする請求項3に記載の過給機用転がり軸受。
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