JP2005232554A - スパッタ装置 - Google Patents

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正道 原
Yasushi Mizusawa
寧 水澤
Tatsuo Hatano
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Abstract

【課題】 埋め込み特性を向上させてステップカバレジを改善できるのみならず、金属ターゲット部材の片減りを抑制できるスパッタ装置を提供する。
【解決手段】 被処理体Wの表面にスパッタによって薄膜を形成するスパッタ装置において、真空引き可能になされた処理容器22と、被処理体を保持するための保持台26と、保持台に対向させて配置された平板状の金属ターゲット部材54と、金属ターゲット部材に所定の電圧を印加する直流電源56と、金属ターゲット部材の保持台に対向する面とは反対側の面側に配置されて処理容器内へ磁界を形成するための磁石手段58と、磁石手段を前記金属ターゲット部材の実質的に全面に亘って移動させる磁石移動手段62とを有し、磁石手段は、中心に位置される中心磁石部材64と、中心磁石部材の極性とは反対の極性を有して中心磁石部材の周囲に配置された周辺磁石部材66とよりなり、中心磁石部材と周辺磁石部材の内のいずれか一方の磁石部材の総磁気量を他方の磁石部材の総磁気量よりも大きく設定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体ウエハ等の被処理体の表面に金属の薄膜を堆積させるスパッタ装置に関する。
一般に、半導体集積回路を製造するには、半導体ウエハ等の被処理体に、成膜処理、エッチング処理、熱処理、改質処理、結晶化処理等の各種の枚葉処理を繰り返し行って所望する集積回路を形成するようになっている。このような各種の処理の中で、例えば金属の薄膜を形成する場合には、主としてスパッタ装置が用いられている。このスパッタ装置は、グロー放電中においてアルゴン等の不活性ガスのイオンが陰極である金属ターゲットに衝突し、そこからスパッタされる金属粒子が対向して配置された半導体ウエハ(陽極)上に堆積する現象を利用して成膜する装置である。そして、最近のスパッタ装置では磁石を用い、この磁石からの磁界でプラズマを金属ターゲットの近傍に閉じ込めてスパッタ効率を高めるようになっている(例えば特許文献1)。
ここで従来のスパッタ装置の一例を説明する。図9は従来のスパッタ装置を示す概略構成図である。図示するように、このスパッタ装置では、真空排気が可能になされた処理容器2内に被処理体である例えば半導体ウエハWを保持する保持台4を設け、この保持台4に対向させて成膜すべき金属材料よりなる金属ターゲット部材6を配置し、この金属ターゲット部材6に直流電源8よりマイナスの電圧を印加している。そして、この金属ターゲット部材6は非磁性の金属よりなり、この上面側に例えば回転可能に複数の磁石10を設けて、この磁石10の磁界12を処理容器2内に形成するようになっている。そして、処理容器2内に、Arガス等を導入すると、グロー放電によって発生するArガスのプラズマが上記磁界12に閉じ込められ、プラズマ中のArガスのイオンが金属ターゲット部材6に衝突すると金属粒子が叩き出されてこれがウエハWの表面に堆積して薄膜を形成するようになっている。
特開2001−77052号公報
ところで、上記したようなスパッタ装置では、金属ターゲット部材6の上面側に配置された磁石10は固定的に定まった軌跡に沿ってしか移動できず、このため、例えば半導体ウエハ表面のビアホールやスルホール等の凹凸部分を埋め込む場合に、埋め込み特性、すなわちステップカバレジが劣化するという問題があるのみならず、金属ターゲット部材6の下面の特定の部位14が大きく削られてしまい、金属ターゲット部材6の片減りが生じてこの交換頻度が多くなってしまう、といった問題もあった。
上記問題を解決するために、前述した特許文献1では、金属ターゲット部材6に面している磁石10のN極とS極との総磁気量を異ならせた技術(非平衡型マグネット)も開示されているが、十分な解決策ではなかった。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、埋め込み特性を向上させてステップカバレジを改善できるのみならず、金属ターゲット部材の片減りを抑制できるスパッタ装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、被処理体の表面にスパッタによって薄膜を形成するスパッタ装置において、真空引き可能になされた処理容器と、前記被処理体を保持するために前記処理容器内に設けた保持台と、前記保持台に対向させて配置された平板状の金属ターゲット部材と、前記金属ターゲット部材に所定の電圧を印加する直流電源と、前記金属ターゲット部材の前記保持台に対向する面とは反対側の面側に配置されて前記処理容器内へ磁界を形成するための磁石手段と、前記磁石手段を前記金属ターゲット部材の実質的に全面に亘って移動させる磁石移動手段とを有し、前記磁石手段は、中心に位置される中心磁石部材と、前記中心磁石部材の極性とは反対の極性を有して前記中心磁石部材の周囲に配置された周辺磁石部材とよりなり、前記中心磁石部材と前記周辺磁石部材の内のいずれか一方の磁石部材の総磁気量を他方の磁石部材の総磁気量よりも大きく設定するように構成したことを特徴とするスパッタ装置である。
このように、磁石手段として中心磁石部材とこれを囲むようにして周辺磁石部材とを設け、いずれか一方の磁石部材の総磁気量を、他方の磁石部材の総磁気量よりも大きく設定し、この磁石手段を金属ターゲット部材の実質的に全面に亘って移動させるようにしたので、埋め込み特性を向上させてステップカバレジを改善できるのみならず、金属ターゲット部材の片減りを抑制してこの交換頻度を少なくできる。
この場合、例えば請求項2に規定するように、前記中心磁石部材の他端と前記周辺磁石部材の他端とは磁性材料よりなる連結板により取り付けられている。
この場合、例えば請求項3に規定するように、前記周辺磁石部材は、前記中心磁石部材を囲むようにしてリング状に配列された複数の磁石よりなる。
この場合、例えば請求項4に規定するように、前記周辺磁石部材は、円筒体状に成形された1つの筒体状磁石よりなる。
この場合、例えば請求項5に規定するように、前記移動手段は、前記磁石手段を渦巻き状に移動させる。
この場合、例えば請求項6に規定するように、前記移動手段は、前記磁石手段を実質的に線速度が一定となるように移動させる。
この場合、例えば請求項7に規定するように、前記保持台には、加熱ヒータが設けられる。
この場合、例えば請求項8に規定するように、前記保持台には、静電チャックが設けられる。
この場合、例えば請求項9に規定するように、前記保持台には、バイアス電圧が印加されている。
この場合、例えば請求項10に規定するように、前記移動手段は、前記金属ターゲット部材の中心部に回転可能に配置された回転基台と、前記回転基台より前記金属ターゲット部材の半径方向に延びて正逆回転可能になされたスクリュー棒と、前記磁石手段を保持すると共に前記スクリュー棒に螺合されて前記スクリュー棒の回転によって移動する移動体と、よりなる。
本発明に係るスパッタ装置によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
磁石手段として中心磁石部材とこれを囲むようにして周辺磁石部材とを設け、いずれか一方の磁石部材の総磁気量を、他方の磁石部材の総磁気量よりも大きく設定し、この磁石手段を金属ターゲット部材の実質的に全面に亘って移動させるようにしたので、埋め込み特性を向上させてステップカバレジを改善できるのみならず、金属ターゲット部材の片減りを抑制してこの交換頻度を少なくできる。
以下に、本発明に係るスパッタ装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係るスパッタ装置の一例を示す構成図、図2は磁石移動手段に取り付けられている磁石手段を示す概略側面図、図3は磁石手段を示す下面図、図4は磁石移動手段の一例を示す構成図である。
図示するように、このスパッタ装置20は、真空ポンプ(図示せず)により真空引き可能になされた筒体状の処理容器22を有しており、この処理容器22は例えばアルミニウムやステンレスチール等により形成されて、アースされている。この処理容器22の底部の周辺部には、図示しない排気系に接続される排気口24が設けられ、これより処理容器22内が真空引きされる。また,この処理容器22内には、例えばアルミニウム等よりなる保持台26が容器底部より起立させて設けた支柱28上に取り付けられており、この保持台26の上面側に被処理体として例えば半導体ウエハWを載置し得るようになっている。
上記保持台26には、複数、例えば3つのピン挿通孔30(図示例では2つのみ記す)が形成されており、各ピン挿通孔30には、その下端部が円弧状の支持部材32に支持されたリフトピン34が上方へ出没可能に設けられている。上記支持部材32は、容器底部を貫通する昇降ロッド36に連結されており、この昇降ロッド36を上下に昇降させることによって上記リフトピン34を保持台26上から出没させて、上記ウエハWの持ち上げ、持ち下げを行ってウエハWの受け渡しができるようになっている。また上記昇降ロッド36の容器底部に対する貫通部には、伸縮可能になされた金属製のベローズ38が設けられており、容器内の気密性を維持しつつ上記昇降ロッド36の昇降を許容するようになっている。
また処理容器22の側壁には、ウエハWを処理容器22内へ搬出入する際に開閉されるゲートバルブ40が設けられると共に、不活性ガスとして例えばArガスを導入するガス導入手段であるガス導入ノズル42を設けて、処理容器22内へArガスを導入するようになっている。上記不活性ガスとしては、Arガスに代えて、HeガスやNeガスやKrガスやXeガス等も用いることができる。また反応性スパッタを行う時には、N ガス等を導入することになる。
そして、処理容器22の天井部には、絶縁材44を介して例えばアルミニウム等よりなる天井板46が気密に設けられており、この中央部には大口径のターゲット取付口48が形成されている。この天井板46の内側周縁部には、いわゆるダークスペースシールド49が形成されている。またターゲット取付口48には、ターゲット取付治具50がOリング等のシール部材52により気密に設けられ、このターゲット取付治具50に上記保持台26に対向させるようにして平板状の金属ターゲット部材54が着脱可能に取り付けられている。この金属ターゲット部材54の直径は、ウエハWの直径よりも大きく設定される。
また金属ターゲット部材54はウエハW上に成膜すべき金属材料よりなり、例えばAl、Ta、Ti、Cu、Ni等より必要に応じて選択されるが、ここでは例えばAlが用いられる。そして、この金属ターゲット部材54には、これに所定の可変になされた直流の電圧を印加するための直流電源56が接続されており、−200V〜−1500Vの負電圧を必要に応じて印加できるようになっている。
そして、金属ターゲット部材54の上面側、すなわち上記保持台26に対向する面とは反対側面に本発明の特徴とする磁石手段58が配置されており、処理容器22内の処理空間Sに磁界60(図2参照)を形成するようになっている。この磁石手段58は、磁石移動手段62に取り付けられており、この磁石手段58を上記金属ターゲット部材54の実質的に全面に亘って移動できるようになっている。
具体的には、上記磁石手段58は、図2及び図3に示すように中心に位置される中心磁石部材64と、この中心磁石部材64の周囲に配置された周辺磁石部材66とにより形成されている。図示例では、上記中心磁石部材64は直径の大きな1本の棒状の永久磁石64Aよりなり、そのS極を金属ターゲット部材54に接近させて配置している。これに対して、上記周辺磁石部材66は、上記中心磁石部材64の周囲を囲むようにしてリング状に配列された直径の小さな複数、図示例では8本の棒状の永久磁石66Aよりなり、上記永久磁石64Aとは逆にそのN極を金属ターゲット部材54に接近させて配置している。上記永久磁石66Aの数は8本に限定されないし、N極の外周を磁性体金属で囲むようにしてもよい。
ここで重要な点は、金属ターゲット部材54に接近している磁極において、N極の極性の磁石部材、すなわちここでは周辺磁石部材66のN極の総磁気量を、S極の極性の磁石部材、すなわちここでは中心磁石部材64のS極の総磁気量よりも大きく設定している。換言すれば、N極の総磁気量(総磁束数)をS極の総磁気量(総磁束数)よりも大きく設定して非平衡状態としている。例えばN極は50〜2000ガウス程度であるのに対して、S極はその1/3〜1/4程度の大きさに設定している。このように、N極とS極との総磁気量を非平衡状態に設定することにより、下方のウエハW側へ直接的に向かう磁束が多くなる。また上記中心磁石部材64の他端である上端と周辺磁石部材66の他端である上端は、磁性材料よりなる速結板68にそれぞれ取り付け固定されている。
一方、上記磁石移動手段62は、上記金属ターゲット部材54の中心部に回転可能に配置された回転基台70と、この回転基台70より上記金属ターゲット部材54の半径方向に延びて正逆回転可能になされたスクリュー棒72と、上記スクリュー棒72に螺合されてこのスクリュー棒72の回転によって移動する移動体74とにより主に構成されており、この移動体74に上記磁石手段58を取り付け固定している。具体的には、図4に示すように上記回転基台70は、箱状に形成されており、この回転基台70は、間に軸受76を介して互いに回転自在になされた2軸同軸構造の下端部に取り付けられている。ここで図1にも示すように、2軸同軸構造の外軸80Aは、歯車機構78を介して正逆回転可能な第1モータ80に連結され、中軸80Bは正逆回転可能な第2モータ82に連結されている。
また図4に示すように、上記スクリュー棒72の基端部側は、軸受84を介して回転基台70に対して回転自在に取り付け、このスクリュー棒72の基端と上記中軸80Bの下端とは傘歯車機構86を介して回転力を伝達するように構成されている。従って、上記外軸80Aを回転させることによって上記スクリュー棒72は、上記金属ターゲット部材54の中心部の上方においてその基端部を支点として旋回し、また、中軸80Bを正逆回転させると上記磁石手段58がスクリュー棒72に沿って往復移動し、結果的に、磁石手段58を金属ターゲット部材54の全面に亘って移動させることができるようになっている。
次に、以上のように構成されたスパッタ装置の動作について図5及び図6も参照して説明する。
図5は磁石手段の移動軌跡の一例を示す図、図6は磁石手段からの磁束の方向と成膜レートとの関係を示す模式図である。まず図1に示すように、半導体ウエハWを処理容器22内に搬入してこれを保持台26上に載置する。そして処理容器22内を真空引きしつつガス導入ノズル42より不活性ガスとして例えばArガスを導入して処理容器22内を所定の圧力に維持する。そして、これと同時に、直流電源56より金属ターゲット部材54にマイナスの電圧を印加してグロー放電を部分的に生ぜしめてここにプラズマを立ててスパッタ成膜を開始する。ここでマイナスの印加電圧は、グロー放電の着火時は例えば−600〜−1500V程度の電圧であり、安定時は例えば−200〜−600V程度の電圧である。スパッタ成膜時には、磁石移動手段62を駆動して磁石手段58を、金属ターゲット部材54の略全面に亘って移動させる。この時の移動軌跡の一例は、図5に示されており、例えば図5(A)に示すように渦巻き状に外から内へ、或いは逆に内から外へ往復移動させるようにしてもよいし、図5(B)に示すように、同心円状に移動させるようにしてもよく、実質的に全面に移動できるならば、その移動軌跡は問わない。そして磁石手段58の磁界により部分的に発生しているプラズマは、金属ターゲット部材54の近傍に閉じ込められ、このプラズマ中のArイオンが金属ターゲット部材54をスパッタすると金属粒子が叩き出され、この金属粒子がウエハ表面に堆積して金属薄膜が形成される。
ここで図2及び図6に示すように、上記磁石手段58は前述したように周辺磁石部材66のN極の総磁気量を中心磁石部材64のS極の総磁気量よりも大きく設定しているので、ウエハWの方向に直線的に向かう磁界60Aの成分が多くなり、この磁界60Aに沿って旋回運動する電子が金属粒子イオンと引き込み、そのままプラス極であるウエハWの表面に引き込まれて行くことになる。従って、本発明の非平衡型マグネット式の装置は、N極とS極の総磁気量が同じである従来の平衡型マグネット式のスパッタ装置に比べて、指向性の高い金属粒子が生ずるので、上記磁石手段58の直下の成膜レート(図6参照)がその周辺部の成膜レートよりも大きくなる。この結果、このような成膜レートの指向性の高い磁石手段58を金属ターゲット部材54の略全表面に亘って移動させるので、ウエハ表面の凹凸の埋め込み特性を向上させてステップカバレジを改善することができ、しかも金属ターゲット部材54が片減りするのを抑制することができる。従って、金属ターゲット部材54のメンテナンス頻度も少なくすることができる。
この時のプロセス条件は、プロセス圧力は例えば0.1mTorr(0.0133Pa)〜100mTorr(13.3Pa)程度の範囲である。また上記磁石手段58の直径L1(図2参照)は金属ターゲット部材54の半径R1(図1参照)の1/2〜1/4程度の範囲が望ましい。また、図5に示すように磁石手段58を渦巻き状、或いは同心円状に動かす場合には、第1及び第2モータ80、82の回転数を制御して、磁石手段58の移動の線速度を略一定にして単位面積当たりの滞在時間を均一化させるのが、膜厚の面内均一性を向上させる上から好ましい。
上記実施例では、図2及び図3に示すように周辺磁石部材66として複数の棒状の永久磁石66Aを用いたが、これに限定されず、図7に示すように周辺磁石部材66として、例えば円筒体状に成形された1つの円筒体状磁石90を用いるようにしてもよい。この場合にも、S極よりもN極の極性の総磁気量が大きくなるように設定するのは勿論である。
また図2及び図3に示す磁石手段58では、中心磁石部材64にS極を配置し、周辺磁石部材66としてN極を配置したが、図8に示すようにこれらを逆に配列してもよい。図8は磁石手段の他の変形例を示す図であり、図8(A)は概略側面図を示し、図8(B)は下面図を示す。すなわち、図8に示す磁石手段58では、中心磁石部材64として下方がN極となる棒状の永久磁石64Cを配置し、その周囲に、周辺磁石部材66として下方がS極となる複数の棒状の永久磁石64Dをリング状に配置している。尚、この周辺磁石部材66を円筒状の1つの永久磁石で構成してもよいのは前述した通りである。この場合にも、N極の総磁気量はS極の総磁気量よりも大きくなるように設定し、この結果、磁石手段58から下方のウエハに向けて直線的に延びる磁界が多くなる。
更に、今まではN極の総磁気量がS極の総磁気量よりも大きい場合について述べてきたが、このらの関係は逆であってもよい。すなわち、S極の総磁気量がN極の総磁気量よりも大きくなるように設定してもよい。この場合には、ウエハWの方向に直線的に向かう磁界60Aの向きが反対になり、この磁界60Aに沿って旋回運動する電子の回転方向が逆向きになるだけである。
また図4に示す磁石移動手段62は単に一例を示したに過ぎず、磁石手段58を金属ターゲット部材54の略全面に移動できる構成ならば、どうのような構成でもよい。更には、保持台26には、ウエハWを加熱する加熱ヒータを設けるようにしてもよいし、更には保持台26の表面にウエハWを静電力で吸着保持する静電チャックを設けるようにしてもよい。また更には、この保持台26に高周波、例えば13.56MHzの高周波電圧のバイアス電圧を印加して、金属粒子の引き込み力を大きくしてウエハへの成膜レートを向上させるようにしてもよい。
また、ここでは被処理体として半導体ウエハを例にとって説明したが、これに限定されず、ガラス基板、LCD基板等にも本発明を適用し得るのは勿論である。
本発明に係るスパッタ装置の一例を示す構成図である。 磁石移動手段に取り付けられている磁石手段を示す概略側面図である。 磁石手段を示す下面図、図4は磁石移動手段の一例を示す構成図である。 磁石移動手段の一例を示す構成図である。 磁石手段の移動軌跡の一例を示す図である。 磁石手段からの磁束の方向と成膜レートとの関係を示す模式図である。 磁石手段の周辺磁石部材の変形例を示す斜視図である。 磁石手段の他の変形例を示す図である。 従来のスパッタ装置を示す概略構成図である。
符号の説明
20 スパッタ装置
22 処理容器
26 保持台
42 ガス導入ノズル(ガス導入手段)
54 金属ターゲット部材
56 直流電源
58 磁石手段
62 磁石移動手段
64 中心磁石部材
64A 永久磁石
66 周辺磁石部材
66A 永久磁石
68 連結板
70 回転基台
72 スクリュー棒
74 移動体
W 半導体ウエハ(被処理体)

Claims (10)

  1. 被処理体の表面にスパッタによって薄膜を形成するスパッタ装置において、
    真空引き可能になされた処理容器と、
    前記被処理体を保持するために前記処理容器内に設けた保持台と、
    前記保持台に対向させて配置された平板状の金属ターゲット部材と、
    前記金属ターゲット部材に所定の電圧を印加する直流電源と、
    前記金属ターゲット部材の前記保持台に対向する面とは反対側の面側に配置されて前記処理容器内へ磁界を形成するための磁石手段と、
    前記磁石手段を前記金属ターゲット部材の実質的に全面に亘って移動させる磁石移動手段とを有し、
    前記磁石手段は、
    中心に位置される中心磁石部材と、
    前記中心磁石部材の極性とは反対の極性を有して前記中心磁石部材の周囲に配置された周辺磁石部材とよりなり、
    前記中心磁石部材と前記周辺磁石部材の内のいずれか一方の磁石部材の総磁気量を他方の磁石部材の総磁気量よりも大きく設定するように構成したことを特徴とするスパッタ装置。
  2. 前記中心磁石部材の他端と前記周辺磁石部材の他端とは磁性材料よりなる連結板により取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のスパッタ装置。
  3. 前記周辺磁石部材は、前記中心磁石部材を囲むようにしてリング状に配列された複数の磁石よりなることを特徴とする請求項1または2記載のスパッタ装置。
  4. 前記周辺磁石部材は、円筒体状に成形された1つの筒体状磁石よりなることを特徴とする請求項1または2記載のスパッタ装置。
  5. 前記移動手段は、前記磁石手段を渦巻き状に移動させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のスパッタ装置。
  6. 前記移動手段は、前記磁石手段を実質的に線速度が一定となるように移動させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のスパッタ装置。
  7. 前記保持台には、加熱ヒータが設けられることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のスパッタ装置。
  8. 前記保持台には、静電チャックが設けられることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のスパッタ装置。
  9. 前記保持台には、バイアス電圧が印加されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のスパッタ装置。
  10. 前記移動手段は、
    前記金属ターゲット部材の中心部に回転可能に配置された回転基台と、
    前記回転基台より前記金属ターゲット部材の半径方向に延びて正逆回転可能になされたスクリュー棒と、
    前記磁石手段を保持すると共に前記スクリュー棒に螺合されて前記スクリュー棒の回転によって移動する移動体と、よりなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のスパッタ装置。

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