JP2005232224A - 強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルム、強化繊維プリプレグおよび強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents

強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルム、強化繊維プリプレグおよび強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法 Download PDF

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直樹 岩崎
Hirokazu Onishi
宏和 大西
Masabumi Kondo
正文 近藤
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Abstract

【課題】プリプレグとしては樹脂未含浸部を発生させずに極力少ない樹脂量とすることができ、それによって極力薄いプリプレグを製造することが可能な、樹脂目付の小さな強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムを提供するとともに、それを用いた強化繊維プリプレグおよびその強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】離型フィルムに樹脂が塗布されてなる強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムにおいて、不連続な樹脂の未塗布部分が10個/m2以上あることを特徴とする強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルム、強化繊維プリプレグおよび強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、繊維強化複合材料を製造する際の中間基材である強化繊維プリプレグを製造するための樹脂を塗布した離型フィルム(本願では、強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムと呼ぶ)、とくに樹脂目付を小さくした強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムと、その強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムを用いて製造した薄い強化繊維プリプレグ、および前記強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法に関する。
繊維強化複合材料、例えば、軽量ゴルフシャフトや釣竿などのスポーツ用途に適した繊維強化複合材料を製造する中間基材である強化繊維プリプレグを用いて複合材料を成形する際には、通常、強化繊維プリプレグを複数層積層した形態で用いられる。この場合、積層形態の強化繊維プリプレグを極力薄く形成することを要求される場合が多く、そのためには、1層分の強化繊維プリプレグも極力薄く形成する必要があり、それによって全体としての厚みを薄くすることが可能になる。
また、強化繊維プリプレグの代表的な製造方法として、強化繊維からなるシートに対し、樹脂を塗布、担持させた離型フィルムを重ね、離型フィルムに塗布されていた樹脂を強化繊維シート側に転写させて強化繊維シート内に含浸させる方法が知られている。このような製造方法において、前述の目標と合致させるために、さらに、プリプレグから得られる強化繊維複合材料をより軽量かつ強度の高いものにする目的で、プリプレグの強化繊維含有率が高められるが、そのために低樹脂目付の強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルム等を得るための各種提案がなされている(例えば、特許文献1)。このような従来方法においては、基本的には離型フィルム上に均一に樹脂を塗布するものであるから、強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの樹脂目付の低減には限界があり、そのためこの樹脂フィルムを用いて製造する強化繊維プリプレグの1層分の厚みを薄くするには限界がある。
また、ボイド等を低減する目的で、例えば図7、図8に示すような方法も提案されている(特許文献2)。この方法では、離型フィルムのロール体11から巻き出され、ガイドロール13を介して案内されてきた離型フィルム11に、バックアップロール14上でコーティングロール15、メタリングロール16、堰板18等を介して樹脂17を所定厚みに塗布し、強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルム1としてロール体21に巻き取る方法において、塗布された樹脂に対し、図8に示すような幅w、間隔Lにて複数の櫛部が設けられた櫛状樹脂掻き取り装置60により、長手方向に沿って溝を形成する方法である。しかしこの方法においても、樹脂層表面に溝を形成するだけであり、樹脂層は全面に形成されたままであるから、やはり強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルム1の樹脂目付の低減には限界があり、そのためこの樹脂フィルムを用いて製造する強化繊維プリプレグの1層分の厚みを薄くするには限界がある。
特開平11−254435号公報 特開平4−89209号公報
そこで本発明の課題は、プリプレグとしては樹脂未含浸部を発生させずに極力少ない樹脂量とすることができ、それによって極力薄いプリプレグを製造することが可能な、樹脂目付の小さな強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムを提供するとともに、それを用いた強化繊維プリプレグおよびその強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムは、離型フィルムに樹脂が塗布されてなる強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムにおいて、不連続な樹脂の未塗布部分が10個/m2以上あることを特徴とするものからなる。
この強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルム樹脂フィルムにおいては、上記未塗布部分の積算面積が塗布部分の面積より少ないことが好ましい。未塗布部分のサイズとしては、長径が5mm未満であることが好ましい。未塗布部分の平面形状としてはとくに限定されず、例えば、円形や楕円形を採用できる。このような樹脂未塗布部分を有する強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルム樹脂フィルムにおいては、その樹脂フィルムの段階では樹脂未塗布部分は存在するが、その樹脂未塗布部分を適切に形成しておくことにより、その樹脂フィルムを用いてプリプレグを製造する段階では、強化繊維シートに均一に含浸させることが可能であり、それによって、強化繊維プリプレグとしては、樹脂未塗布部分の存在しないものとすることが可能になる。そして、樹脂フィルムの段階で上記のような樹脂未塗布部分を適切に形成しておくことにより、塗布樹脂量を必要最小限にまで低減することが可能になり、それを用いて製造される強化繊維プリプレグを、低樹脂目付の薄いものとすることが可能になる。
このように、本発明に係る強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムは、とくに低樹脂目付としたい場合に好適なものであり、上記の如く低樹脂目付とすることにより、それを用いて製造した強化繊維プリプレグも低樹脂目付でかつ薄いものに形成することが可能になる。強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの平均樹脂目付としては、10g/m2以下にすることが可能である。ここで、平均樹脂目付は、具体例として、1辺が100mm以上となる0.1m2以上の長方形に樹脂フィルムを切り出し、この切り出したものをn=3以上用意し、樹脂を離型フィルムからへらなどで掻き取った樹脂重量を天秤で測定したものを平均して求めることができる。
上記樹脂としては、通常強化繊維プリプレグ製造用に用いられているいずれの樹脂の使用も可能であり、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、シアネートエステル樹脂などが挙げられ、とくに、エポキシ樹脂や、エポキシ樹脂を主成分とする樹脂組成物を使用することができる。
また、上記離型フィルムとしては、プラスチックフィルム等の使用も可能であるが、とくに、離型性の良い離型紙からなることが好ましい。
本発明に係る強化繊維プリプレグは、強化繊維からなるシートに樹脂が含浸された強化繊維プリプレグであって、上記のような強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムから転写された樹脂が含浸されてなることを特徴とするものからなる。
上記強化繊維としては、通常強化繊維プリプレグに用いられているいずれの強化繊維の使用も可能であり、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維などが用いられる。これらの繊維を2種以上混合しても構わない。中でも、炭素繊維は軽く、強度も高いことから有用である。炭素繊維には、ポリアクリロニトリル系、ピッチ系等があるがそれらいずれを用いてもよいし、また黒鉛繊維をも含みうるものである。また、本発明における炭素繊維束は、1繊維束あたりのフィラメント数(単繊維数)が特に限定されるものではないが、1000〜72000本が好ましく、1000〜48000本がより好ましく、3000〜48000本が更に好ましい。
この強化繊維プリプレグにおいては、平均樹脂目付が20g/m2以下の低樹脂目付とすることが可能である。ここで、強化繊維プリプレグの樹脂目付は、強化繊維プリプレグから樹脂を溶解可能な溶剤で除去して求められる強化繊維目付を強化繊維プリプレグ目付から引くことで求められる。具体例として、強化繊維プリプレグを1辺が100mm以上となる0.1m2以上の長方形に強化繊維プリプレグを切り出し、この切り出したものをn=3以上用意し、これらを樹脂を溶解可能な溶剤で洗浄し、強化繊維のみを採取しこれの乾燥重量を求め、始めに切り出した強化繊維プリプレグの重量と強化繊維重量の差を求め、この差を切り出したサンプルの面積で割ることによって得られた各樹脂目付を平均することで求めることができる。
上記のような強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムは、次のような方法により製造できる。すなわち、本発明に係る強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法は、離型フィルム上に溶融状態の樹脂を塗布する強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法において、一旦樹脂を一様に塗布した後、樹脂掻き取り手段によって樹脂フィルムから不連続に樹脂を掻き取ることを特徴とする方法からなる。
この方法においては、不連続な樹脂の未塗布部分が10個/m2以上となるように樹脂を掻き取ることが好ましい。樹脂の掻き取り手段としては、例えば、複数の突起体を有するロールを用いることができる。
また、本発明に係る強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法は、離型フィルム上に溶融状態の樹脂を塗布する強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法において、一旦樹脂を複数の開口部を有するフィルム上に塗布した後、該フィルムから離型フィルム上に樹脂を転写させることを特徴とする方法からなる。この方法においては、不連続な樹脂の未塗布部分が10個/m2以上となるように離型フィルム上に樹脂を転写させることが好ましい。
本発明によれば、適切に不連続な樹脂の未塗布部分が形成された、低樹脂目付の強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムを得ることができ、それを用いて、必要最小量またはそれに近い量の樹脂が均一に含浸された低樹脂目付の薄い強化繊維プリプレグを得ることができる。したがって、このような低樹脂目付が要求される複合材料の成形に好適な強化繊維プリプレグを提供できる。
以下に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係る強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法を示している。離型フィルムのロール体11から巻き出された離型フィルム12は、フリーロールからなるガイドロール13を経て、バックアップロール14へと送られ、コーティングロール15の表面上の樹脂17が転写、塗布される。樹脂17は、メタリングロール16とコーティングロール15とのクリアランス、およびメタリングロール16の速度Mとコーティングロール15の速度によって計量されながら所定の厚みでコーティングロール15の表面上に供給され、コーティングロール15の表面に対しては、堰板18により転写後の余剰樹脂が掻き取られる。離型フィルム12上に樹脂17が塗布された樹脂フィルム1は、本実施態様では、樹脂フィルムのロール体21として巻き取られる。
このようなプロセスにおいて、本実施態様では、樹脂17が塗布された樹脂フィルム1は、巻き取り前に、図2に示すような、表面に複数の突起体19aを有するロールからなる樹脂掻き取り手段19により、とくに複数の突起体19aにより、フリーロールからなる受けロール20との間で所定の圧力でニップすることで、表面に塗布されていた樹脂が掻き取られる。樹脂が掻き取られた部分は、図3に示すように、離型フィルム2上の樹脂塗布部分3に対して、不連続な樹脂の未塗布部分4を形成する。この樹脂未塗布部分4は、10個/m2 以上の密度で形成される。ただし、樹脂未塗布部分4の積算面積が塗布部分の面積より少ないことが好ましい。各樹脂未塗布部分4の長径あるいは直径としては、5mm未満であることが好ましい。
図4は、本発明の別の実施態様に係る強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法を示している。本実施態様では、メタリングロール16によって計量されながら所定の厚みでコーティングロール15の表面上に供給された樹脂17は、一旦、図5に示すような複数の開口部22aを有するフィルムとしての樹脂転写ベルト22上に塗布された後、プレス上ロール24、プレス下ロール25を介して離型フィルム12上に転写される。樹脂転写ベルト22は孔開きフィルムであるから、開口部22aの部分には樹脂は塗布されず、したがって離型フィルム12上へも転写されず、この部分は、離型フィルム12上において不連続な樹脂未塗布部分を形成する。樹脂未塗布部分の個数、形状、サイズは、前述したのと同様のものでよい。離型フィルム12は導入ロール23、方向転換ロール26を介して搬送され、樹脂転写ベルト22は、バックアップロール14と駆動ロール27間で周回される。
図6は、上記のように製造された強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムを用いて、強化繊維プリプレグを製造する方法を示している。複数の強化繊維束のパッケージ31から引き出された強化繊維束32は、引き揃えロール33、34、コーム35を介して、複数の強化繊維束32が互いに並行にシート状に引き揃えられた強化繊維シート36の形態とされる。強化繊維シート36に対して、上側の離型フィルムのロール体37から引き出された上側の離型フィルム40(例えば、離型紙からなる離型フィルム)が導入ロール38、39を介して強化繊維シート36の上面側に配置されるとともに、下側の離型フィルムのロール体41から引き出された下側の離型フィルム44が導入ロール42、43を介して強化繊維シート36の下面側に配置される。上下の離型フィルム40、44の少なくとも一方に、前述の如く樹脂が塗布、担持されており、本実施態様では、少なくとも上側の離型フィルム40に樹脂が塗布、担持されている。但し、両離型フィルム40、44に樹脂が塗布、担持されていてもよい。
このように両側から離型フィルム40、44で挟まれた強化繊維シート36は、ヒータ45で加熱されて離型フィルムに塗布されていた樹脂が加熱、軟化され、含浸ロール46、47でニップされて加圧されることにより、樹脂が強化繊維シート36中に含浸される。樹脂が含浸された強化繊維シート36は、引取ロール48、49の位置で、樹脂が強化繊維シート36側に転写された後の上側の離型フィルム50がロール体53として巻き取られ回収される。樹脂が含浸された強化繊維シート36は、強化繊維プリプレグ51として、ロール体52として巻き取られる。本実施態様では、下側の離型フィルム44も強化繊維プリプレグ51とともに巻き取られ、強化繊維プリプレグ51が巻き出されて複合材料成形用に使用される際に、離型材として機能する。
上記のような装置を用いて、強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムおよび強化繊維プリプレグを製造した結果について説明する。
実施例1
塗布装置は、図1に示した、樹脂掻き取り装置を具備したリバースロールコータを用いた。樹脂掻き取り装置には、図2に示した突起を有する樹脂掻き取りロールを用いた。この突起19aは径2mm、高さ2mmの半球形であり、樹脂掻き取りロールにおいて突起占有面積が40%である。
塗布する樹脂は、予め下記の組成で調製し、最低粘度50ポイズ、最低温度粘度120℃とした樹脂組成物を用いた。
樹脂組成は下記の通りである。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 :20重量部
(エピコート828、登録商標、ジャパン エポキシ レジン(株)製)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 :30重量部
(エピコート1001、登録商標、ジャパン エポキシ レジン(株)製)
フェノールノボラック型エポキシ樹脂 :50重量部
(エピコート154、登録商標、ジャパン エポキシ レジン(株)製)
ポリビニルホルマール :10重量部
(ビニレック K、商品名、チッソ(株)製)
3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア:10重量部
(DCMU99、型番、保土ヶ谷化学工業(株)製)
離型フィルムは、炭素繊維プリプレグ用剥離工程紙(WBE90R−DT、商品名、リンテック(株)製)幅1080mmを用いた。
塗布の際の樹脂温度を75℃になるように樹脂を加温して、離型フィルム12上に樹脂目付20g/m2になるようにメタリングロール16/コーティングロール15間のクリアランスを22μmに合わせ、1000mm幅に塗布した。この時、塗布速度(離型紙速度)に対し、樹脂掻き取りロールを同速度逆回転させて、離型フィルムから樹脂を掻き取った。
得られた樹脂フィルムには、長径3.8mmであり、100個以上/100mm2に、全面積の43%となる不連続な樹脂未塗布部分が形成された。この樹脂フィルムの平均目付は12.2g/m2となった。
この樹脂フィルムを2枚用いて、強化繊維プリプレグを図6に示した装置で製造した。強化繊維には、平均単繊維径7μm、単繊維数12,000本、引張強度4.9GPa、引張弾性率230GPaの炭素繊維束(繊度:0.8g/m)を95本用いた。これらの炭素繊維束を引き揃えた炭素繊維シートに、前記樹脂フィルム2枚を上下から挟み込み、ヒータ45、および含浸ロール46、47を130℃に加温し、速度7m/分、線圧4kg/cmで加圧、樹脂を炭素繊維束に含浸させ、炭素繊維プリプレグを得た。この炭素繊維プリプレグのプリプレグ目付は100.2g/m2、繊維目付は76.1g/m2、繊維含有率は75.9%であった。プリプレグ表面には樹脂未含浸部分はなかった。
実施例2
実施例1と同じ樹脂を使用して、図4に示した装置で樹脂フィルムを製造した。この際、図5に示したフィルム22は、径2mmの円形の穴22aを有する開口率45%のフィルムを用いた。このフィルム22から樹脂を転写、塗布される離型フィルム12は、実施例1と同じ離型紙を用いた。転写の際の離型フィルム12の速度は、フィルム22の走行速度と同じにした。転写の際のプレスロール24、25の線圧は0.2kg/cmとした。フィルム22への塗布の際の樹脂温度を75℃になるように樹脂を加温して、フィルム22にメタリングロール16/コーティングロール15間のクリアランスを22μmに合わせ、1000mm幅に塗布した。
この結果、長径3mmであり、100個以上/100mm2に、全面積の45%となる不連続な樹脂未塗布部分が形成された樹脂フィルムが得られた。この樹脂フィルムの平均目付は11.9g/m2となった。
得られた樹脂フィルムを用いて、実施例1と同様にして、炭素繊維プリプレグを得た。この炭素繊維プリプレグのプリプレグ目付は100.3g/m2、繊維目付は76.0g/m2、繊維含有率は75.8%であった。プリプレグ表面には樹脂未含浸部分はなかった。
実施例3
メタリングロール16/コーティングロール15間のクリアランスを12μmに合わせた以外は、実施例2と同じにして、樹脂フィルムを製造した。この結果、長径3mmであり、100個以上/100mm2に、全面積の45%となる不連続な樹脂未塗布部分が形成された樹脂フィルムが得られた。この樹脂フィルムの平均目付は5.1g/m2となった。得られた樹脂フィルム2枚と実施例1の炭素繊維50本を用いて、実施例1と同様にして、炭素繊維プリプレグを得た。この炭素繊維プリプレグのプリプレグ目付は50.1g/m2、繊維目付は39.9g/m2、繊維含有率は79.5%であった。プリプレグ表面には樹脂未含浸部分はなかった。
比較例1
実施例1と同じ樹脂を使用して、図7の装置で樹脂フィルムを製造した。この際、図8の樹脂掻き取り装置は、図8の1本あたり幅w0.3mm、間隔L2mmの櫛を用いた。塗布の際の樹脂温度を75℃になるように樹脂を加温して、離型フィルム12上にメタリングロール16/コーティングロール15間のクリアランスを15μmに合わせ、1000mm幅に塗布した。得られた樹脂フィルムには、幅0.25mm、間隔2.2mmの連続した樹脂未塗布の溝が形成された。この樹脂フィルムの平均目付は12.3g/m2となった。この樹脂フィルムを2枚用いて、実施例1と同様に炭素繊維プリプレグを得た。この炭素繊維プリプレグのプリプレグ目付は100.3g/m2、繊維目付は76.2g/m2、繊維含有率は76.0%であったが、プリプレグ表面には樹脂未含浸部分が連続してスジ状に発生し、不良製品となった。
比較例2
図5のフィルム22に、径100mmの円形の穴22aを8個/m2有する開口率25%のフィルムを用いた。このフィルム22から樹脂を転写、塗布される離型フィルム12は、実施例1と同じ離型紙を用いた。転写の際の離型フィルム12の速度は、フィルム22の走行速度と同じにした。転写の際のプレスロール24、25の線圧は0.2kg/cmとした。フィルム22への塗布の際の樹脂温度を75℃になるように樹脂を加温して、フィルム22にメタリングロール16/コーティングロール15クリアランスを18μmに合わせ、1000mm幅に塗布した。
この結果、長径10mmであり、8個/1m2に、全面積の25%となる不連続な樹脂未塗布部分が形成された樹脂フィルムが得られた。この樹脂フィルムの平均目付は12.3g/m2となった。得られた樹脂フィルムを用いて、実施例1と同様にして、炭素繊維プリプレグを得た。この炭素繊維プリプレグのプリプレグ目付は100.4g/m2、繊維目付は76.1g/m2、繊維含有率は75.9%であった。プリプレグ表面には、φ100mm大の大きな樹脂未含浸部分が形成され、不良製品となった。
本発明は、ゴルフシャフトや釣竿などのスポーツ、レジャー用途向けにだけでなく航空機用途や土木建築などの一般産業用途などにも応用することができるが、その応用範囲が、これらに限られるものではない。
本発明の一実施態様に係る強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法を実施するための装置の概略側面図である。 図1の装置の樹脂掻き取り手段の例を示す拡大斜視図である。 図2の樹脂掻き取り手段により樹脂が掻き取られた樹脂フィルムの概略部分平面図である。 本発明の別の実施態様に係る強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法を実施するための装置の概略側面図である。 図4の装置の樹脂転写ベルトの概略部分平面図である。 本発明の一実施態様に係る強化繊維プリプレグを製造するための装置の概略側面図である。 従来の強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造装置の概略側面図である。 図7の装置における櫛状樹脂掻き取り装置の概略正面図である。
符号の説明
1 樹脂フィルム
2 離型フィルム
3 樹脂塗布部分
4 樹脂未塗布部分
11 離型フィルムのロール体
12 離型フィルム
13 ガイドロール
14 バックアップロール
15 コーティングロール
16 メタリングロール
17 樹脂
18 堰板
19 樹脂掻き取り手段
19a 突起体
20 受けロール
21 樹脂フィルムのロール体
22 樹脂転写ベルト
22a ベルト開口部
23 導入ロール
24 プレス上ロール
25 プレス下ロール
26 方向転換ロール
27 駆動ロール
31 強化繊維束のパッケージ
32 強化繊維束
33、34 引揃えロール
35 コーム
36 強化繊維シート
37 上側の離型フィルムのロール体
38、39 導入ロール
40 上側の離型フィルム
41 下側の離型フィルムのロール体
42、43 導入ロール
44 下側の離型フィルム
45 ヒータ
46、47 含浸ロール
48、49 引取ロール
50 上側の離型フィルム
51 強化繊維プリプレグ
52 強化繊維プリプレグのロール体
53 上側の離型フィルムのロール体

Claims (13)

  1. 離型フィルムに樹脂が塗布されてなる強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムにおいて、不連続な樹脂の未塗布部分が10個/m2以上あることを特徴とする強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルム。
  2. 前記未塗布部分の積算面積が塗布部分の面積より少ないことを特徴とする、請求項1に記載の強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルム。
  3. 前記未塗布部分の長径が5mm未満であることを特徴とする、請求項1または2に記載の強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルム。
  4. 平均樹脂目付が10g/m2以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルム。
  5. 前記樹脂がエポキシ樹脂を主成分とする樹脂組成物からなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルム。
  6. 前記離型フィルムが離型紙であることを特徴とする、請求項1〜5に記載の強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルム。
  7. 強化繊維からなるシートに樹脂が含浸された強化繊維プリプレグであって、請求項1〜6のいずれかに記載の強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムから転写された樹脂が含浸されてなることを特徴とする強化繊維プリプレグ。
  8. 平均樹脂目付が20g/m2以下であることを特徴とする、請求項7に記載の強化繊維プリプレグ。
  9. 離型フィルム上に溶融状態の樹脂を塗布する強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法において、一旦樹脂を一様に塗布した後、樹脂掻き取り手段によって樹脂フィルムから不連続に樹脂を掻き取ることを特徴とする、強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法。
  10. 不連続な樹脂の未塗布部分が10個/m2以上となるように樹脂を掻き取ることを特徴とする、請求項9に記載の強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法。
  11. 樹脂の掻き取り手段が、複数の突起体を有するロールであることを特徴とする、請求項9または10に記載の強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法。
  12. 離型フィルム上に溶融状態の樹脂を塗布する強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法において、一旦樹脂を複数の開口部を有するフィルム上に塗布した後、該フィルムから離型フィルム上に樹脂を転写させることを特徴とする、強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法。
  13. 不連続な樹脂の未塗布部分が10個/m2以上となるように離型フィルム上に樹脂を転写させることを特徴とする、請求項12に記載の強化繊維プリプレグ製造用樹脂フィルムの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021528275A (ja) * 2018-06-21 2021-10-21 テープ、ウィービング、スウェーデン、アクチボラグTape Weaving Sweden Ab 超薄型プリプレグシート及びその複合材料

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JP2021528275A (ja) * 2018-06-21 2021-10-21 テープ、ウィービング、スウェーデン、アクチボラグTape Weaving Sweden Ab 超薄型プリプレグシート及びその複合材料
JP7466468B2 (ja) 2018-06-21 2024-04-12 テープ、ウィービング、スウェーデン、アクチボラグ 超薄型プリプレグシート及びその複合材料

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