JP2005227753A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 透過用画素電極及び反射用画素電極を備えた第1基板、液晶層、並びに、対向電極を備えた第2基板をこの順に有し、カラーフィルタ層が基板に形成された液晶表示装置であって、反射領域におけるカラーフィルタ層の一部に設けた開口部を構成する感光性アクリル透明樹脂に波長430〜480nm又は550〜780nmに光透過のピークを有する顔料を1〜5質量%又は6〜10質量%の濃度比で分散させた液晶表示装置。
【選択図】 図1−1
Description
一方、反射型の場合には、バックライトが不要である分だけ消費電力が極めて小さいという利点があるものの、表示の明るさやコントラスト比が周囲の明るさ等の使用環境によって大きく左右される。特に、暗い使用環境下では、視認性が極端に低下することになる。
したがって、液晶表示装置としての特性、すなわち消費電力、コントラスト比、視認性等の特性に優れる透過反射両用型液晶表示装置において、色再現範囲を縮小させることなく、色調の差を低減することにより、更に基本性能を向上させて高品位なものとするための工夫の余地があった。
以下に本発明を詳述する。
本発明の液晶表示装置は、このような構成要素を必須として形成されるものである限り、その他の構成要素を含んでいても含んでいなくてもよく、特に限定されるものではなく、その製造方法も特に限定されるものではない。
図1−1は、実施例1〜3に係る本発明の透過反射両用型液晶表示装置の液晶表示パネルにおける第2基板(対向電極基板)の要部を模式的に示した平面図であり、図1−2は、対向する第1基板(画素電極基板)の要部を模式的に示した平面図である。また、図2は、実施例1に係る液晶表示パネルにおける図1−1の破線(i)での断面を模式的に示した断面図である。この液晶表示装置は、透過表示モードと反射表示モードとを併用して表示することができるものである。
36、y=0.140の色材)が分散されたものである。このように顔料を分散させることにより、透明樹脂層128は、従来の透明樹脂からなるものよりも長波長域における光の吸収が高くなり、開口部125を透過した光は青味を帯びることとなる。その結果、反射表示時のホワイトバランスを従来の透明樹脂を使用した場合よりも青色方向に移動させることができ、高色温度のLEDバックライトを使用した場合であっても、透過表示時との色調差を低減することが可能となる。
図3は、実施例2に係る液晶表示パネルにおける図1−1の破線(i)での断面を模式的に示した断面図である。本実施例では、透明樹脂層128が感光性アクリル透明樹脂からなる層と青色のカラーフィルタ(膜厚1.2μmの場合:x=0.146、y=0.176の色材)100とが積層された構造を有しており、青色のカラーフィルタ100は、液晶層103とは反対側に配置されている。すなわち、カラーフィルタ層124の開口部125に、予め青色のカラーフィルタ100を設けておき、その上から感光性アクリル透明樹脂を充填することで透明樹脂層128を形成している。このように青色の着色カラーフィルタ層として青色のカラーフィルタ100を配置することにより、透明樹脂層128は、従来の透明樹脂からなるものよりも長波長域における光の吸収が高くなり、開口部125を透過した光は青味を帯びることとなる。その結果、反射表示時のホワイトバランスを従来の透明樹脂を使用した場合よりも青色方向に移動させることができ、透過表示時との色調差を低減することが可能となる。なお、それ以外の構造に関しては、実施例1と同様の構造であるため、ここでは説明を省略する。
図4は、実施例3に係る液晶表示パネルにおける図1−1の破線(i)での断面を模式的に示した断面図である。実施例2では、青色のカラーフィルタ100が液晶層103とは反対側に配置されていたのに対し、本実施例では、青色のカラーフィルタ(膜厚1.2μmの場合:x =0.146、y=0.176の色材)100は、液晶層103側に配置
されている。すなわち、カラーフィルタ層124の開口部125に、感光性アクリル透明樹脂を充填した後、その上から青色のカラーフィルタ100を積層することで透明樹脂層128を形成している。なお、それ以外の構造に関しては、実施例2と同様の構造であるため、ここでは説明を省略する。本実施例は、実施例2に対して青色のカラーフィルタ100の配置のみが変更されたものであるため、光学系(光の進行経路)は同じであり、理論上、色度も同じとなるので、実施例2と同様の効果を奏する。
図5−1は、実施例4に係る本発明の透過反射両用型液晶表示装置の液晶表示パネルにおける第2基板(対向電極基板)の要部を模式的に示した平面図であり、図5−2は、対向する第1基板(画素電極基板)の要部を模式的に示した平面図である。また、図6−1は、実施例4に係る液晶表示パネルにおける図5−1の破線(ii)での断面を模式的に示した断面図であり、図6−2〜4は、図6−1に示した開口部近傍の拡大断面図である。なお、図6−2に示した開口部は、実施例1に対応する構造を有し、図6−3に示した開口部は、実施例2に対応する構造を有し、図6−3に示した開口部は、実施例3に対応する構造を有している。
本実施例が実施例1〜3と異なる点は、(1)反射領域Rにおける液晶層105aの層厚Rdを透過領域Tにおける液晶層106aの層厚Tdよりも小さくするために設けられる凸部127が対向電極基板101側ではなく、画素電極基板102側に形成されている点、及び、(2)カラーフィルタ層124の反射領域Rの一部に設けられた開口部125に充填されてなる透明樹脂の層厚である。すなわち、反射領域Rにおける液晶層105aの層厚Rdを透過領域Tにおける液晶層106aの層厚Tdよりも小さくするために設けられる凸部127が画素電極基板102側に形成されているので、対向電極基板101は平坦になっており、開口部125に充填されてなる透明樹脂の層厚は、カラーフィルタ層124と略同厚となっている。その上で、透明樹脂層により反射表示時のホワイトバランスを青色方向に移動させるために、図6−2では、実施例1のように、カラーフィルタ層124の開口部125は、感光性アクリル透明樹脂に青色の顔料を分散させたものを充填してなり、図6−3及び4では、実施例2及び3のように、青色のカラーフィルタ100を感光性アクリル透明樹脂からなる層に積層している。これらにより、実施例1〜3と同様に、反射表示時のホワイトバランスを従来の透明樹脂を使用した場合よりも青色方向に移動させることができ、透過表示時との色調差を低減することが可能となる。
実施例1〜4は、バックライトとして高色温度のLEDを使用した場合における透過表示時と反射表示時とのホワイトバランスの色度差を低減させる構成の一例であったが、実施例5、6は、逆に、バックライトとして色温度の低いLEDを使用した場合における透過表示時と反射表示時とのホワイトバランスの色度差を低減させる構成の一例を示すものである。すなわち、実施例5は、青色の顔料の代りに、黄色の顔料(濃度比1.2質量%で膜厚1.3μmの場合、x=0.449、y=0.466の色材)が透明樹脂層128を構成する透明樹脂に分散されていること以外は、実施例1と同様の構成である。また、実施例6は、青色のカラーフィルタ100の代りに、黄色のカラーフィルタ(膜厚1.3μmの場合:x=0.449、y=0.466の色材)が透明樹脂層128に含まれていること以外は、実施例2と同様の構成である。
通常、色温度の低いLEDをバックライトに使用した場合、透過表示時のホワイトバランスは黄色方向にシフトする一方、反射表示時のホワイトバランスは大きく変化しないため、その色調の差が認識されてしまう。しかしながら、実施例5又は6の構成によれば、透明樹脂層128は、従来の透明樹脂からなるものよりも、短波長域における光の吸収が高くなり、開口部125を通過した光は、黄味を帯びることとなる。その結果、反射表示時のホワイトバランスを従来の透明樹脂を使用した場合よりも、黄色方向に移動させることができ、色温度の低いLEDバックライトを使用した場合であっても、透過表示時との色調差を低減することが可能となる。
実施例1及び4に係る本発明の透過反射両用型液晶表示装置について、白色表示のXYZ表色系における色度座標x,yをシミュレートした。シミュレーションの要領としては、まず、色温度の高いLED(日亜化学製)と色温度のやや高いLED(日亜化学製)について、透過表示時における白色表示の色度座標x,yを計算した。次に、透明樹脂層に分散させる青色の顔料(濃度比1.2質量%で膜厚1.3μmの場合:x =0.136、y=0.140の色材)の配合比率を変えながら、D65標準光源を用いた反射表示時における白色表示の色度座標x,yを計算した。そして、それぞれの色度座標x,yをプロットして比較した。その結果を図7に示す。
また、実施例5に係る本発明の透過反射両用型液晶表示装置についても同様に、白色表示のXYZ表色系における色度座標x,yをシミュレートした。シミュレーションの要領としては、まず、色温度の低いLEDと色温度のやや低いLEDについて、透過表示時における白色表示の色度座標x,yを計算した。次に、透明樹脂層に分散させる黄色の顔料(濃度比1.2質量%で膜厚1.3μmの場合:x=0.449、y=0.466の色材)の配合比率を変えながら、D65標準光源を用いた反射表示時における白色表示の色度座標x,yを計算した。そして、それぞれの色度座標x,yをプロットして比較した。その結果を図8に示す。
また、図8に示したように、黄色の顔料の配合比率が増加するのに伴い、反射表示時における白色表示の色度座標x,yは大きくなり、ホワイトバランスは黄色方向に移動していった。ここで、反射表示時における白色表示の色度座標x,yと、色温度の低いLEDや色温度のやや低いLEDをバックライトに使用した場合の透過表示時における白色表示の色度座標x,yとを一致させるために配合する黄色の顔料の比率を図8から読み取ると、6〜10質量%であることが分かった。
なお、上記の実施例では、画素毎に反射用画素電極及び透過用画素電極が存在する構成について述べたけれども、本発明は、このような構成に限定されない。例えば、透過用画素電極が、複数の画素にまたがる横方向に伸びたストライプ状であり、反射用画素電極が、画素の一部の領域で透過用画素電極の下方に設置され、対向電極が、画素を規定する形状にパターニングされているような構成も本発明に含まれる。
101:第2基板(カラーフィルタ基板)
102:第1基板(TFT基板)
103:液晶層
103a:液晶分子
105:反射用画素電極
105a:反射領域における液晶層
106:透過用画素電極
106a:透過領域における液晶層
108:対向電極
119:絶縁層
122:配向膜
123:ガラス基板
124:カラーフィルタ層
125:開口部
126:カラーフィルタ層が切り欠かれた部分
127:凸部
128:透明樹脂層
129:ブラックマトリックス(BM)
130:ソースバスライン
131:ゲートバスライン
132:CS電極
T:透過領域
R:反射領域
Td:透過領域における液晶層の層厚
Rd:反射領域における液晶層の層厚
Claims (6)
- 透過用画素電極及び反射用画素電極を備えた第1基板、液晶層、並びに、対向電極を備えた第2基板をこの順に有し、カラーフィルタ層が基板に形成された液晶表示装置であって、
該カラーフィルタ層は、反射用画素電極に対応する領域に、透明樹脂層により構成される開口部が設けられたものであり、
該透明樹脂層は、顔料が分散されたものである
ことを特徴とする液晶表示装置。 - 前記透明樹脂層は、波長430〜480nmに光透過のピークを有する顔料が1〜5質量%の濃度比で分散されたものである
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 - 前記透明樹脂層は、波長550〜780nmに光透過のピークを有する顔料が6〜10質量%の濃度比で分散されたものである
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。 - 透過用画素電極及び反射用画素電極を備えた第1基板、液晶層、並びに、対向電極を備えた第2基板をこの順に有し、カラーフィルタ層が基板に形成された液晶表示装置であって、
該カラーフィルタ層は、反射用画素電極に対応する領域に、透明樹脂層により構成される開口部が設けられたものであり、
該透明樹脂層は、液晶層とは反対側又は液晶層側に配置された着色カラーフィルタ層を含むものである
ことを特徴とする液晶表示装置。 - 前記透明樹脂層は、青色の着色カラーフィルタ層が透明樹脂層の層厚に対して1〜5%の層厚で配置されたものである
ことを特徴とする請求項4記載の液晶表示装置。 - 前記透明樹脂層は、黄色の着色カラーフィルタ層が透明樹脂層の層厚に対して6〜10%の層厚で配置されたものである
ことを特徴とする請求項4記載の液晶表示装置。
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