JP2005227429A - 写真廃液の処理装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 写真廃液に含まれる化学物質の分解処理時に生成される固形分解物を捕集して写真廃液の清澄化を行う廃液処理作業の効率向上を図り、また、廃液処理作業にかかる運転費用及び補修・点検作業の軽減を図ることができる写真廃液の処理装置及び写真廃液の処理方法を提供する。
【解決手段】 写真廃液を循環系路に沿って循環させるとともに、該写真廃液中に含まれる固形分解物を捕集することで清澄化処理して排水する写真廃液の処理方法であって、循環系路に接続された液体サイクロンで遠心分離を行い写真廃液から固形分解物を分離し、沈殿物として沈殿させ、沈殿物抜出部から沈殿物を排出し、沈殿物抜出部に設けられたオリフィスによって液体サイクロンに発生する上方流の流量と下方流の流量の比を調節し、沈殿物抜出部から排出された沈殿物を収容容器で捕集する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固液混合液から固形分解物と液体を分離する沈降式の液体サイクロンを用いて、写真廃液中に含まれる化学物質の分解生成で発生する固形分解物を捕集することで該廃液の清澄化を行う写真廃液の処理装置及び写真廃液の処理方法に関するものである。
従来、写真廃液には分解処理時に生成される化学物質の固形分解物が含まれており、このような固形分解物を処理する装置としては、例えば、下記特許文献1に示されるように、濾過により分離回収されていた。
また、固液分離の方法として、例えば、下記特許文献2に示されるように、遠心分離機による分離が行われている。
特許第3384166号公報 特許第2825695号公報
しかし、上記特許文献1に示すように固形分解物を濾過する場合において、無色透明な水にするには、固形分解物の粒径より小さなポアサイズを有する多孔質フィルターが必要である。また、該多孔質フィルターの目詰まりのため連続的な運転は困難であり、多孔質フィルターの交換作業が必要となり生産効率が低下していた。さらに、多孔質フィルターに付着した全ての固形分解物を取り出すことは困難であり、多孔質フィルターも含めて回収処理が必要となり、処理費用が嵩んでしまう点で改善の余地があった。
また、上記特許文献2に示すように従来の遠心分離機による分離は、回転容器内の被処理液に高速回転を加えて固体と液体とを分離するものであるが、多大な電力を消費するとともに、回転部分の液漏れ防止シールや固形分解物の取り出しに工夫を要する複雑且つ高価な機械であり、その設備機能を保持するために多大な補修と点検とが必要である点で改善の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、写真廃液に含まれる化学物質の分解処理時に生成される固形分解物を捕集して写真廃液の清澄化を行う廃液処理作業の効率向上、また、廃液処理作業にかかる運転費用及び補修・点検作業の軽減を図ることができる写真廃液の処理装置及び写真廃液の処理方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、写真廃液を循環系路に沿って循環させるとともに、該写真廃液中に含まれる固形分解物を捕集することによって写真廃液を清澄化処理して排水する写真廃液の処理装置であって、循環系路に接続された液体サイクロンの遠心分離によって写真廃液から固形分解物を分離し、沈殿物として沈殿させ、分離された沈殿物を排出するように液体サイクロンに設けられた沈殿物抜出部と、液体サイクロンに発生する上方流の流量と下方流の流量の比を調節できるように沈殿物抜出部に設けられたオリフィスと、沈殿物抜出部から排出された沈殿物を捕集する収容容器とを備えたことを特徴とする写真廃液沈殿物の処理装置によって達成される。
写真廃液の処理装置は、写真廃液中に含まれる固形分解物と該写真廃液とを液体サイクロンの遠心力により分離し、これら固形分解物を下方流によって沈殿物として沈降させるとともに、写真廃液を循環系路に沿って送流する。また、上方流の流量と下方流の流量の比が液体サイクロンの沈殿物抜出部に設けられたオリフィスによって調節されるとともに、下方流によって沈殿物抜出部に導かれてオリフィスを通過して沈殿した沈殿物を収容容器で捕集する構成である。このような構成とすれば、従来のように多孔質フィルターで沈殿物を捕集する際に目詰まりするといった不具合が生じることがなく、また、従来のようにフィルターの交換作業が不要であり、フィルターの回収作業にかかる処理費用を削減することができる。
上記処理装置は、オリフィスに設けられた開孔の径が、上方流の流量に対する下方流の流量の比を0.001から0.01の範囲となるように形成されていることが好ましい。
上記処理装置は、収容容器の底部に、捕集された沈殿物に混入した混入廃液を該沈殿物から分離して循環系路に戻す多孔質フィルター部が設けられていることが好ましい。
こうすれば、収容容器に混入廃液を除いた沈殿物のみを収容できるようになり、収容容器の容積を写真廃液処理量に見合うように設計することにより、該収容容器の交換時期の長期化を図ることができる。
また、本発明の上記目的は、写真廃液を循環系路に沿って循環させるとともに、該写真廃液中に含まれる固形分解物を捕集することで清澄化処理して排水する写真廃液の処理方法であって、循環系路に接続された液体サイクロンで遠心分離を行い写真廃液から固形分解物を分離し、沈殿物として沈殿させ、沈殿物抜出部から沈殿物を排出し、沈殿物抜出部に設けられたオリフィスによって液体サイクロンに発生する上方流の流量と下方流の流量の比を調節し、沈殿物抜出部から排出された沈殿物を収容容器で捕集することを特徴とする写真廃液の処理方法によって達成される。
写真廃液の処理方法によれば、液体サイクロンにおける下方流によって排出された廃液に含まれる沈殿物を、オリフィスで調節しつつ収容容器で捕集することができる。このため、従来のようにフィルターで沈殿物を捕集する際に目詰まりするといった不具合が生じることがなく、また、従来のようにフィルターの交換作業が不要であり、フィルターの回収作業にかかる処理費用を削減することができる。
上記写真廃液沈殿物の処理方法は、上方流の流量に対する下方流の流量の比を0.001から0.01の範囲となるようにオリフィスの開孔の径を調整することが好ましい。
上記写真廃液沈殿物の処理方法は、収容容器の底部に設けられた多孔質フィルター部によって、捕集された沈殿物に混入した混入廃液を排出して循環系路に戻すことが好ましい。こうすれば、収容容器の交換時期の長期化を図ることができる。
本発明によれば、写真廃液に含まれる化学物質の分解処理時に生成される固形分解物を捕集して写真廃液の清澄化を行う廃液処理作業の効率を向上でき、また、廃液処理作業にかかる運転費用及び補修・点検作業の軽減を図ることができる写真廃液の処理装置及び写真廃液の処理方法を提供できる。
以下、本発明にかかる写真廃液の処理措置及び写真廃液の処理方法を図面に基づいて詳しく説明する。
図1は、本発明にかかる写真廃液の処理装置の第1の実施形態を示している。本発明にかかる写真廃液の処理装置10は、写真廃液Wを循環系路C1に沿って循環させるとともに、写真廃液Wの中に含まれる固形分解物を沈殿させて捕集することによって写真廃液Wを清澄化処理して排水する写真廃液の処理装置である。本発明にかかる写真廃液の処理方法は、上記の写真廃液の処理装置を用いることで好適に実施することができる。
写真廃液には、カラー感光材料と白黒感光材料の処理に用いられる写真処理液の廃液の他、定着廃液または写真製版等写真工業で発生した多くの種類の廃液が含まれている。
写真廃液には写真処理液の処方に含まれて消費されなかった構成薬品、すなわち現像液由来の現像主薬、アルカリ化合物、緩衝剤、亜硫酸塩やヒドロキシルアミン誘導体などの補恒剤、アルカリハライドなど、定着系処理液由来のチオ硫酸や亜硫酸のアンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アルカリハライドなど、漂白系処理液由来のポリアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩などの漂白剤、再ハロゲン化剤、緩衝塩など、その他各工程槽から排出される硬水軟化剤、界面活性剤などの機能性化合物など、が含まれているほかに、処理中に感光材料から溶出した例えばゼラチンや感光色素などの溶出成分及び処理中に生じた反応生成物が混在しており、多岐に亘る化学成分を含んでいる。
写真廃液を水質環境要因からみれば、高濃度のBOD 、COD 、窒素、リンを含み、且つ、生物処理または化学処理によっても難分解性成分が多量に含まれている。処理の種類及びその処理の各工程からの廃液の混合比率によりかなり変動はするが、おおよそCOD 30,000〜50,000 mg/l、BOD 5,000 〜15,000 mg/l、TOC(Total Organic Carbon) 10,000〜25,000 mg/l、ケルダール窒素 10,000 〜15,000 mg/l、トータル燐 100〜500mg/l の範囲である。COD:BOD:TOC の比率は概ね 4:1:1.5でCOD が高い特徴があり、またC:N:P の元素比率はほぼ 100:100:1でN の含有率が高い特徴がある。
図1に示すように、本実施形態の写真廃液の処理装置10は、循環系路C1の循環方向(図1中破線の矢印方向)に沿って順に、写真廃液Wを貯留させたストック槽11と、写真廃液Wを循環系路C1の下流側へ所定の圧力で送流する送流ポンプ12と、写真廃液Wに含まれる化学物質を電解酸化法によって分解する分解装置13と、遠心分離によって写真廃液Wと該写真廃液Wに含まれる固形分解物を分離する液体サイクロン15とを備えている。
液体サイクロン15には、写真廃液Wから分離して自重により沈降する固形分解物を沈殿させて抜き出す沈降物抜出部154が設けられている。また、沈降物抜出部154には、固形分解物が沈殿してなる沈殿物を捕集する収容容器17が設けられている。収容容器17にはバルブV14が設けられた配管が接続され、バルブV14を開けた状態に操作することで、収容容器17の内部に貯留した沈殿物を外部容器18に排出して取り出すことができる。
また、写真廃液の処理装置10の循環系路C1の所定の位置には、写真廃液の循環系路を規制するバルブV11,V12,V13が設けられている。具体的には、バルブV11はストック槽11の下流側で、且つ、送流ポンプ12の上流側に設けられている。バルブV11が開いた状態に操作されると、ストック槽11に貯留された写真廃液Wが送流ポンプ12へ流れるようになる。
バルブV12は、循環系路C1において液体サイクロン15の下流側に設けられている。バルブV12を循環側に切り換えて、液体サイクロン15によって分離された写真廃液Wが循環系路C1の下流側へ流れるようになる。
また、循環系路C1においてバルブV12の下流側にはバルブV13が設けられている。バルブV13が閉じた状態に操作され、且つ、バルブV12及びバルブ15が開いた状態に操作されることにより、写真廃液Wが、圧力計19を介して、フィルターハウジング22の内部に保持された多孔質フィルター21へ流れるようになる。そして、多孔質フィルター21によって沈殿生成物の分離された写真廃液が濾過され、バルブV15を開けることで清澄された写真廃液(清澄廃液)が排出される。
図2は、本実施形態の液体サイクロンと収容容器の構造を説明する断面図である。
図2に示すように液体サイクロン15は、円筒状の胴部151と、胴部151の下部に設けられた円錐部152とからなる本体150を備えている。
また、液体サイクロン15には、胴部151の上面には蓋部155が設けられ、蓋部155が、胴部151と中蓋155aによって隔てられている。中蓋155aを上下に貫通するとともに、胴部151と同心に配置された、円筒形状を有する内方管156とが設けられている。
さらに、液体サイクロン15の胴部151の周面には、写真廃液を胴部151へ注入させる廃液注入管153が設けられている。
液体サイクロン15の円錐部152における下方端部には、延設された円筒状の沈殿物抜出部154を設け、該沈殿物抜出部154の内部には円錐部152の下方端部を上下に連通せしめる開口154aが形成されている。
次に、液体サイクロン15によって写真廃液から沈殿物を生成する工程を説明する。
胴部151の廃液注入管153から写真廃液Wを、注入する方向を胴部151の内周面に対して接線方向に向けた状態で矢印Finの方向から注入する。すると、注入された写真廃液Wが図2中の矢印Frで示すような回転流となるとともに、下方の円錐部152へ流れる。このとき、写真廃液Wに含まれる固形分解物Pは、写真廃液Wの液体媒体より比重が大きいため、回転流による遠心力によって円錐部152の内側壁面152aに移動する。円錐部152において中心軸近傍で滞留する写真廃液Wは、矢印F1で示す上方流によって内方管156の内部に導かれ、蓋部155から矢印Foutの示す方向へ送流される。一方で、円錐部152において、比重の大きい固形分解物Pは、自重を受けつつ内側壁面152aに沿って円錐部152へ沈降し、矢印F2で示す下方流によって沈殿物抜出部154の開口154aに送流される。
一般に、液体サイクロン15の胴部151の内周面の直径(以下、胴体直径という。)D1は、分離する固体分解物の粒径と、写真廃液中の液体媒体と固体分解物との密度差と、液体の粘度と、流入する廃液の線流速とにより決まる。写真廃液中の固形分解物Pの粒径は数μm〜数十μmであり、沈降物形状が球形で密度が2.0g/cm3と仮定して水中での終末沈降速度を推算すると、約0.02mm/sec〜1mm/secと広範囲の沈降速度となる。
また、遠心効果Zは、回転半径をr(cm)とし、角速度をw(rad/sec)とし、周速度をV(cm/sec)とし、重力加速度をg(cm/sec2)とすると、Z=w2r/g=V2/grで表すことができる。
ここで、遠心加速度を大きくするためには、周速度を大きくするか、回転半径を小さくする必要がある。本実施形態の写真廃液の処理装置10においては、液体サイクロン15で約102g(ジー)(m/sec2)の遠心加速度を得るために、胴体直径D1が15mm以上で、且つ、50mm以下とし、廃液の流入線速度を4m/secとすることが好ましい。胴体直径D1が15mm未満の場合には、写真廃液の分解処理流量が制限されて生産効率が悪くなり、胴体直径D1が50mmを越える場合には、液体サイクロン15の流入線速度を確保するために送液流量を大きくする必要があり、処理量当たりの送液ポンプの電気使用量が増加してしまう。例えば、胴体直径D1が3.5cmである液体サイクロンで遠心加速度を102g(ジー)(m/sec2)とすると、写真廃液の周速度が4.14m/sec(>4m/sec)となる。したがって、写真廃液中の化学物質の分離速度と処理量、及び、設備運転効率化からも胴体直径D1が15mm以上で、且つ、50mm以下とすることが好ましい。
沈殿物抜出部154の下方端部周面には、ネジ止めなどで着脱するように環状に形成されたオリフィス16が嵌め込まれている。沈殿物抜出部154の下方端部とオリフィス16との間にはOリング等のシール部材16bが設けられている。オリフィス16には、沈殿物抜出部154に取り付けた状態で、開口154aと同心上に開口する開孔16aが形成されている。オリフィス16は、開孔16aの径dが予め設定されており、上方流F1の流量Q1に対する下方流F2の流量Q2の比(Q2/Q1)を調節する機能を有している。
本実施形態において、液体サイクロン15の円錐部の円錐頂角(つまり、図2中下方先端の角度)を5〜30°とし、より好ましくは10〜20°とし、液体サイクロン15における上方流F1の流量Q1に対する下方流F2の流量Q2の比(Q2/Q1)を0.001〜0.01とすることが好ましく、0.002〜0.005とすることがより好ましい。
オリフィス16の下方には配管を介して、沈殿物を捕集する収容容器17が設けられている。収容容器17は、液体サイクロン15の沈殿物抜出部154から排出されオリフィス16から沈降してくる沈殿物が平均粒径の終末沈降速度以下となるように、該収容容器17の内径D2がオリフィス16の孔径dの約10倍以上とし、該収容容器17の深さLが内径D2の約5倍以上とすることが望ましい。なお、図2では、収容容器17の底部面に接続されるバルブV14に接続された配管(図1参照)を記載せず省略している。
次に、本実施形態の写真廃液の処理装置10による処理工程を説明する。
最初に写真廃液Wをストック槽11に貯留させ、バルブV11及びバルブV13を開け、また、バルブV12を循環系路C1側とし、送液ポンプ12を駆動して写真廃液Wを循環系路C1に沿って送流する。
写真廃液Wは、分解装置13によって分解された後、液体サイクロン15に送流され、遠心効果によって、該写真廃液W中の比重の大きい固形分解物Pが分離される。これら固形分解物Pは沈殿物として、液体サイクロン15の沈殿物抜出部154及びオリフィス16を介して収容容器17に捕集される。そして、写真廃液W中の比重の小さい液体媒体は上方流によって循環系路C1に沿って送流され、再びストック槽11へ注入される。
液体サイクロン15において、上方流F1によって内方管156へ流れる写真廃液中には、分離されずに混入した固形分解物Pが多少含まれるものの、再度、循環系路C1に沿って送流されることで写真廃液Wに含まれる固形分解物Pの量を許容レベル量まで少なくすることができる。
本実施形態の写真廃液の処理装置10には循環系路の所定の箇所に、写真廃液に含まれる固形分解物の混入度(透明度)を検知するセンサー手段14A,14Bが設けられている。センサー手段14A,14Bとしては、例えば、フォトセンサーである。具体的に、センサー手段14Aは分解装置13の下流側で、且つ、液体サイクロンの廃液注入管153の上流側に設けられている。センサー手段14Aにより、透明度が許容レベルになったことを検知した場合、バルブV13を閉じて写真廃液Wの循環系路C1に沿った送流を中止するとともに、送液ポンプ12を駆動させた状態で、バルブV14を開き、収容容器17に捕集された固形分離物Pを外部容器18へ排出する。収容容器17の下方に接続された配管に沿って設けられたセンサー手段14Bによって所定の透明度を検知したら、バルブV12を循環系路C1側から排水側に切り換え、バルブV15を開くと同時にバルブV14を閉じ、清澄化された写真廃液Wを多孔質フィルター21で濾過して排出する。
分離された写真廃液Wは、液体サイクロン15では分離が困難な数ミクロン以下の極微量含有の微細固形物質を多孔質フィルター21によって捕集することで清澄化される。多孔質フィルター21としては、UF膜、RO膜、多孔性ポリマーの単膜フィルター、セラミック単膜フィルター、パルプ繊維フィルターが使用できる。0.05μmから50μm、好ましくは0.1μmから30μm、より好ましくは0.2μmから10μmのポアサイズを有するものであればいずれでもよい。具体的には、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスルホン、アクリルニトリル等の多孔性ポリマーの単膜フィルター、多孔性ガラス、素焼き板、火成岩板、発泡性窒化物等のセラミック単膜フィルター、濾紙、0.01デニールの繊維(ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン)の繊維フィルター、等が上げられる。これらのフィルターの市販品としては、ユアサ(株)製の各種ユミクロン膜、ミリポア社製のミリポアフィルター(例えば、ミリポアAA、DA、HA、PH、GS、FG、UC、UM、US、GU、HP等が挙げられる)、(株)クラレ製精密濾過フィルター(SF−301、SF−101、SF−401)、ゴアテックス社製のゴアテックス膜等が挙げられる。
本実施形態の処理装置10は、写真廃液を分解装置によって生成する化学分解固形分解物Pを含む写真廃液Wとを液体サイクロンの遠心分離によって、固形分解物Pを下方流F2によって沈殿物として沈降させ、写真廃液を循環系路C1に沿って送流する。上方流F1の流量Q1と下方流F2の流量Q2の比が液体サイクロン15の沈殿物抜出部154に設けられたオリフィス16によって調節されるとともに、下方流F2によって沈殿物抜出部154からオリフィス16を通過して沈殿した沈殿物を収容容器17で捕集する構成である。このような構成とすれば、従来のようにフィルターで沈殿物を捕集する際に目詰まりするといった不具合が生じることがなく、また、従来のようにフィルターの交換作業が不要であり、フィルターの回収作業にかかる処理費用を削減することができる。
図3は、本発明にかかる写真廃液の処理装置及び写真廃液の処理方法の第2の実施形態を説明する図である。なお、以下に説明する実施形態において、すでに説明した部材などと同等な構成・作用を有する部材等については、図中に同一符号又は相当符号を付すことにより、説明を簡略化或いは省略する。
図3に示すように、本実施形態の処理装置20は、写真廃液Wの循環系路C2において複数(本実施形態において2個)の液体サイクロン15A,15Bが直列に配列された構成である。
液体サイクロン15A,15Bは、ともに上記実施形態の液体サイクロン15(図1及び図2参照)と同様の構成を有し、また、図3には示さないが、下方部には上記実施形態と同様の沈殿物抜出部がそれぞれ設けられている。さらに、液体サイクロン15A,15Bの下方にはそれぞれオリフィス16A,16B及び収容容器17A,17Bが設けられている。これらオリフィス16A,16B及び収容容器17A,17Bは、上記実施形態のものと同様の構成である。
本実施形態の処理装置30において、バルブV21,V22,V23は、図1に示す処理装置10のバルブV11,V12,V13とその構成及び作用が同じであり、また、バルブV24,V25はいずれもバルブV14とその構成及び作用が同じであり、バルブV26はバルブV15とその構成及び作用が同じである。
また、センサー手段24Aは、図1に示す処理装置10のセンサー手段14Aとその構成及び作用が同じあり、また、センサー手段24B並びにセンサー手段24Cは、センサー手段14Bとその構成及び作用が同じである。
本実施形態の処理装置20において、循環系路C2において分解装置13の下流側に第1の液体サイクロン15Aが配置され、第1の液体サイクロン15Aの下流側には第2の液体サイクロン15Bが配置されている。第2の液体サイクロン15Bは、第1の液体サイクロン15Aの内方管から循環系路C2に送流された写真廃液Wを遠心分離するように設けられている。このように、処理装置20は、第2の液体サイクロン15Bが第1の液体サイクロン15Aから循環系路C2に送流された写真廃液Wを廃液注入管から取り込み、第1の液体サイクロンと同様に遠心分離を行う構成である。
本実施形態の処理装置20によれば、上記実施形態の処理装置10と同様の効果を得ることができ、加えて、循環系路C2に複数の液体サイクロン15A,15Bを設けた構成であるため、写真廃液Wを循環して送流する際に、固形分解物を分離する分離効率を高くすることができる。なお、本実施形態の処理装置20において、循環系路C2に接続された液体サイクロンの設置台数を増やす場合、送液ポンプの負荷が大きくなり消費電力が増加することを鑑みて、2〜3台の液体サイクロンを配置することが好ましい。
図4は、本発明にかかる写真廃液の処理装置の第3の実施形態を示す図である。図4に示すように、本実施形態の処理装置30は、循環系路C3に沿って順に、写真廃液Wを貯留させたストック槽11と、送流ポンプ12と、分解装置13と、液体サイクロン15とを備え、処理工程時には、液体サイクロン15の内方管から送流された写真廃液Wがストック槽11に供給され、写真廃液Wが循環系路C2を環流する点で上記第1の実施形態の処理装置10と共通する。
また、本実施形態の処理装置30において、液体サイクロン15が沈殿物抜出部154を備え、該沈殿物抜出部154の下方にオリフィス16及び収容容器17が設けられている点で上記第1の実施形態と同様であるが、収容容器17の底部に多孔質フィルター部31が設けられている点で上記第1の実施形態並びに第2の実施形態と異なっている。
収容容器17に沈殿して捕集された固形分解物Pの堆積体には写真廃液が多少混入することが避けられないが、本実施形態の処理装置30のように収容容器17の底部に多孔質フィルター部31を設けることで、この固形分解物Pの堆積体を多孔質フィルター部31で濾過して混入した写真廃液(混入廃液)を分離することができる。また、多孔質フィルター部31の下方には廃液排出部32が設けられ、濾過された混入廃液を廃液排出部32からストック槽11へ供給する構成である。なお、多孔質フィルター部31のフィルターとしては、上記多孔質フィルター21と同様のものを使用することができる。
本実施形態の処理装置30によって、写真廃液処理を行う場合には、バルブV31を開け、且つ、バルブV32を循環系路C3側とし、送流ポンプ12を駆動して写真廃液Wを循環系路C3に沿って送流する。また、そして、分解装置13の下流側に設けられたセンサー手段34Aによって写真廃液Wが所定の透明度に達したことを検知した場合には、バルブV32を循環系路C3側から排水側に切り換え、バルブV34を開き、写真廃液Wを多孔質フィルター21で濾過して清澄廃液として排出する。ここで、センサー手段34Aは、図1に示す処理装置10のセンサー手段14Aとその構成及び作用が同じである。
本実施形態の処理装置30において、オリフィス16と収容容器17との間の配管にはバルブV33が設けられている。バルブV33は、写真廃液の処理時には開いた状態である。多孔質フィルター部31のフィルターを交換する際には、バルブV33を閉じ、オリフィス16からの固形分解物の流れを規制した上で、オリフィス16の下方の配管に図示しないクランプ機構によって取り外し可能に支持された収容容器17を取り外すことで交換することができる。
本実施形態の処理装置30の構成によれば、上記処理装置10と同様の効果を得ることができ、また、多孔質フィルター部31によって収容容器17に混入廃液を除いた固形分解物のみを収容できるようになり、収容容器17の容積を写真廃液処理量に見合うように設計することで該収容容器17の交換時期の長期化を図ることができる。
本発明にかかる写真廃液の処理装置の第1の実施形態を示す図である。 第1の実施形態の処理装置の液体サイクロン及び収容容器の構成を示す断面図である。 本発明にかかる写真廃液の処理装置の第2の実施形態を示す図である。 本発明にかかる写真廃液の処理装置の第3の実施形態を示す図である。
符号の説明
10,20,30 (写真廃液の)処理装置
15 液体サイクロン
16 オリフィス
17 収容容器
W 写真廃液

Claims (6)

  1. 写真廃液を循環系路に沿って循環させるとともに、該写真廃液中に含まれる固形分解物を捕集することによって前記写真廃液を清澄化処理して排水する写真廃液の処理装置であって、
    前記循環系路に接続された液体サイクロンの遠心分離によって前記写真廃液から前記固形分解物を分離し、沈殿物として沈殿させ、分離された前記沈殿物を排出するように、前記液体サイクロンの下部に設けられた沈殿物抜出部と、前記液体サイクロンに発生する上方流の流量と下方流の流量の比を調節できるように前記沈殿物抜出部に設けられたオリフィスと、前記沈殿物抜出部から排出された前記沈殿物を捕集する収容容器とを備えたことを特徴とする写真廃液沈殿物の処理装置。
  2. 前記オリフィスに設けられた開孔の口径が、前記上方流の流量に対する前記下方流の流量の比を0.001から0.01の範囲となるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の写真廃液の処理装置。
  3. 前記収容容器の底部に、捕集された前記沈殿物に混入した混入廃液を該沈殿物と分離して前記循環系路へ流す多孔質フィルター部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の写真廃液の処理装置。
  4. 写真廃液を循環系路に沿って循環させるとともに、該写真廃液中に含まれる固形分解物を捕集することで清澄化処理して排水する写真廃液の処理方法であって、
    前記循環系路に接続された液体サイクロンで遠心分離を行い前記写真廃液から前記固形分解物を分離し、沈殿物として沈殿させ、沈殿物抜出部から前記沈殿物を排出し、前記沈殿物抜出部に設けられたオリフィスによって前記液体サイクロンに発生する上方流の流量と下方流の流量の比を調節し、前記沈殿物抜出部から排出された前記沈殿物を収容容器で捕集することを特徴とする写真廃液の処理方法。
  5. 前記上方流の流量に対する前記下方流の流量の比を0.001から0.01の範囲となるように前記オリフィスの開孔の口径を調整することを特徴とする請求項4に記載の写真廃液の処理方法。
  6. 前記収容容器の底部に設けられたフィルター部によって、捕集された前記沈殿物に混入した混入廃液を該沈殿物と分離して前記循環系路へ流すことを特徴とする請求項4又は5に記載の写真廃液の処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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