JP2005226296A - 車両用ドア開閉装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、ドアを手動と自動とに切り替えて開閉する車両用ドア開閉装置において、手動開閉時にドアを任意の開度で保持可能な車両用ドア開閉装置を提供することにある。
【解決手段】 本発明は、車両に設けられたドアを手動と自動とに切り替えて開閉させる車両用ドア開閉装置に関する。
本発明に係る車両用ドア開閉装置1は、ドア51の開閉方向および開閉速度を検出するロータリーエンコーダ27と、ドア開閉用モータ42と、ドア保持力を発生する駆動力伝達機構43と、ドア51を開閉させるためのドア開閉機構44と、制御部を備え、制御部は、手動操作時におけるドア51の開閉方向および開閉速度に応じて、ドア開閉用モータ42を、駆動力伝達機構43によるドア保持力が低減される方向にアシスト回転させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両用ドア開閉装置に係り、特に、手動と自動とに切り替えてドアを開閉させることが可能な車両用ドア開閉装置に関する。
従来から、手動と自動とに切り替えてドアを開閉させることが可能な車両用ドア開閉装置が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。この特許文献1に記載の例では、ドア開閉用モータとドア開閉機構との間に電磁クラッチ機構が備えられている。そして、電磁クラッチ機構の接合状態が解除された状態では、ドアに接続されるドア開閉機構に負荷が掛からないため、ドアを自由に開閉することが可能である。また、特許文献2に記載の例では、ドア開閉用モータとドア開閉機構との間に遊星歯車機構が備えられている。そして、遊星歯車機構の内歯歯車の回転が許容された状態では、ドア開閉用モータによって回転される太陽歯車に対して中間歯車が回転自在な状態となり、この中間歯車に接続されるドア開閉機構に負荷が掛からなくなるため、ドアを自由に開閉することが可能である。
特開昭58−76671号公報(第1−3頁、第1図、第2図) 実用新案第2528411号公報(第2−4頁、図3、図4)
しかしながら、特許文献1に記載の例において、電磁クラッチ機構の接合状態が解除された場合には、ドアに対して保持力が作用しないため、手動開閉時にドアを任意の開度で保持することは不可能である。同様に、特許文献2に記載の例においても、遊星歯車機構の内歯歯車の回転が許容された状態では、ドアに対して保持力が作用しないため、手動開閉時にドアを任意の開度で保持することは不可能である。このように、この特許文献1および特許文献2に記載の例では、手動開閉時にドアを任意の開度で保持することができないので、例えば、坂道や風が強い日などは、乗員の意志に反してドアが勝手に動いてしまうなどの不都合がある。また、ドアの開方向におけるスペースが狭い場合には、上述のようにドアが自由に開閉してしまう構成では乗降車しにくいという問題がある。さらに、この特許文献1および特許文献2に記載の例では、手動開閉時においてドアに操作力(抵抗力)を作用させることができないので、ドア操作における重厚感、高級感に乏しいという不都合もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、車両に設けられたドアを手動と自動とに切り替えて開閉させる車両用ドア開閉装置において、手動開閉時にドアを任意の開度で保持可能であり、従来よりも使い勝手を向上させることが可能であると共に、ドア操作における重厚感、高級感を向上させることが可能な車両用ドア開閉装置を提供することにある。
前記課題は、請求項1に記載の車両用ドア開閉装置(1,101)によれば、車両(50)に設けられたドア(51)を手動と自動とに切り替えて開閉させる車両用ドア開閉装置において、自動開閉時に前記ドア(51)に対して開閉力を付与すると共に、乗員による手動開閉時にドア保持力を発生し前記ドア(51)を任意の開度で保持可能なドア開閉駆動手段(40)と、該ドア開閉駆動手段(40)を制御する制御手段(30)と、前記ドア(51)の開閉方向および開閉速度を検出し、当該ドア開閉状況に応じたドア開閉状況検出信号を前記制御手段(30)へ出力するドア開閉状況検出手段(27)と、を備え、制御手段(30)は、乗員による手動開閉時に、前記ドア開閉状況検出手段(27)から出力されたドア開閉状況検出信号に基づいて前記ドア(51)の開閉方向および開閉速度を検出すると共に、当該ドア(51)の開閉方向および開閉速度に応じて前記ドア開閉駆動手段(40)のドア保持力を制御すること、により解決される。
このように、本発明の車両用ドア開閉装置(1,101)によれば、自動開閉時にドア(51)に対して開閉力を付与すると共に、乗員による手動開閉時にドア保持力を発生しドア(51)を任意の開度で保持可能なドア開閉駆動手段(40)と、ドア開閉駆動手段(40)を制御する制御手段(30)と、ドア(51)の開閉方向および開閉速度を検出し、当該ドア開閉状況に応じたドア開閉状況検出信号を制御手段(30)へ出力するドア開閉状況検出手段(27)と、を備え、制御手段(30)は、乗員による手動開閉時に、ドア開閉状況検出手段(27)から出力されたドア開閉状況検出信号に基づいてドア(51)の開閉方向および開閉速度を検出すると共に、当該ドア(51)の開閉方向および開閉速度に応じてドア開閉駆動手段(40)のドア保持力を制御するように構成されているので、手動開閉時にドア(51)の開閉方向および開閉速度に応じたきめ細かいドア保持力の制御が可能となり、手動開閉時にドア(51)を停止させたときには、ドア保持力を作用させることにより、その任意の開度でドア(51)を保持することが可能となる(すなわち手動開閉時に無段階ドアチェック機能を付与できる)。これにより、乗員がドア(51)から手を離したときに乗員の意志に反してドア(51)が勝手に動いてしまうなどの不都合を防止できるので、従来よりも使い勝手を向上させることが可能となる。
このとき、請求項2に記載のように、請求項1に記載の車両用ドア開閉装置(1)において、より具体的には、ドア開閉駆動手段(40)は、ドア(51)を開閉させるための駆動力を発生するドア開閉用モータ(42)と、ドア(51)を開閉させるドア開閉機構(44)と、ドア開閉用モータ(42)とドア開閉機構(44)との間に配設された電磁クラッチ機構(43)と、を有して構成され、電磁クラッチ機構(43)は、接合状態と半接合状態とに切り替え可能に構成されると共に、ドア開閉機構(44)の動作によって回転される第一の回転板(45d)と、ドア開閉用モータ(42)の回転によって回転される第二の回転板(45b)とを備え、第一の回転板(45d)と第二の回転板(45b)とが接合状態にあるときにドア開閉用モータ(42)の駆動力をドア開閉機構(44)に伝達し、第一の回転板(45d)と第二の回転板(45b)とが半接合状態にあるときに第一の回転板(45d)を第二の回転板(45b)に摺接させることによりドア開閉用モータ(42)とドア開閉機構(44)との間に接合状態のときよりも弱い接合力を発生し、制御手段(30)は、乗員による手動開閉時に、電磁クラッチ機構(43)を半接合状態にすると共に、ドア(51)の開閉方向および開閉速度に応じて、ドア開閉用モータ(42)を、第二の回転板(45d)が第一の回転板(45b)の回転方向と同一方向に回転するようにアシスト回転させる。
このような構成によれば、乗員による手動開閉時に電磁クラッチ機構(43)を半接合状態にすることにより、電磁クラッチ機構(43)の半接合状態における接合力をドア(51)に対するドア保持力として作用させることが可能となるので、手動開閉時にドア(51)を停止させたときには、当該保持力により、その任意の開度でドア(51)を保持することが可能となる(すなわち手動開閉時に無段階ドアチェック機能を付与できる)。また、制御手段(30)は、乗員による手動開閉時に、ドア(51)の開閉方向および開閉速度に応じて、ドア開閉用モータ(42)を、第二の回転板(45b)が第一の回転板(45d)の回転方向と同一方向に回転するようにアシスト回転させることが可能であるので、例えば、乗員によるドア(51)の手動開閉時に、ドア開閉用モータ(42)を、第二の回転板(45b)が第一の回転板(45d)の回転方向と同一方向に回転するようにアシスト回転させることにより、第二の回転板(45b)と第一の回転板(45d)との回転速度差を小さくでき、電磁クラッチ機構(43)の半接合状態における接合力を低減させることが可能となる。このように、ドア(51)の開閉方向および開閉速度に応じて、電磁クラッチ機構(43)の半接合状態における接合力を制御することにより、手動開閉時におけるドア(51)の開閉方向および開閉速度に応じてドア(51)に適度なドア操作力を作用させることが可能となるので、ドア操作における重厚感、高級感を向上させることが可能となる。
なお、請求項3に記載のように、請求項1に記載の車両用ドア開閉装置(101)において、ドア開閉駆動手段(140)は、ドア(51)を開閉させるための駆動力を発生するドア開閉用モータ(42)と、ドア(51)を開閉させるドア開閉機構(44)と、ドア開閉用モータ(42)とドア開閉機構(44)との間に配設された遊星歯車機構(143)と、を有して構成され、遊星歯車機構(143)は、複数の遊星歯車(143h)と、該複数の遊星歯車(143h)を保持すると共にドア開閉機構(44)の動作によって回転される中間歯車(143g)と、該中間歯車(143g)に歯合され抵抗力を発生するダンパ(146)と、複数の遊星歯車(143h)の内側で該複数の遊星歯車(143h)に歯合されると共にドア開閉用モータ(42)により回転される太陽歯車(143f)と、複数の遊星歯車(143h)の外側で該複数の遊星歯車(143h)に歯合される内歯歯車(143e)と、該内歯歯車(143e)の回転を阻止するブレーキ(145)と、を備え、制御手段(30)は、乗員による手動開閉時に、ブレーキ(145)を非作動状態として内歯歯車(143e)の回転を許容すると共に、ドア(51)の開閉方向および開閉速度に応じて、ドア開閉用モータ(42)を、太陽歯車(143f)が中間歯車(143g)の回転方向と同一方向に回転するようにアシスト回転させる構成であっても良い。
このような構成によれば、乗員による手動開閉時にブレーキ(145)を非作動状態として内歯歯車(143e)の回転を許容することにより、ドア開閉用モータ(42)によって回転される太陽歯車(143f)とドア開閉機構(44)に接続される中間歯車(143g)との接続状態を解除でき、且つ、中間歯車(143g)にダンパ(146)の抵抗力が作用する状態とすることができる。このように、ドア開閉機構(44)に接続される中間歯車(143g)にダンパ(146)の抵抗力が作用する状態とすることにより、このダンパ(146)の抵抗力をドア(51)に対するドア保持力として作用させることが可能となるので、手動開閉時にドア(51)を停止させたときには、当該保持力により、その任意の開度でドア(51)を保持することが可能となる(すなわち手動開閉時に無段階ドアチェック機能を付与できる)。また、制御手段(30)は、乗員による手動開閉時に、ドア(51)の開閉方向および開閉速度に応じて、ドア開閉用モータ(42)を、太陽歯車(143f)が中間歯車(143g)の回転方向と同一方向に回転するようにアシスト回転させることが可能であるので、例えば、乗員によるドア(51)の手動開閉時に、ドア開閉用モータ(42)を、太陽歯車(143f)が中間歯車(143g)の回転方向と同一方向に回転するようにアシスト回転させることにより、ダンパ(146)における抵抗力を低減させることが可能となる。このように、ドア(51)の開閉方向および開閉速度に応じて、ダンパ(146)における抵抗力を制御することにより、手動開閉時におけるドア(51)の開閉方向および開閉速度に応じてドア(51)に適度なドア操作力を作用させることが可能となるので、ドア操作における重厚感、高級感を向上させることが可能となる。
また、請求項4に記載のように、請求項2又は請求項3に記載の車両用ドア開閉装置(1,101)において、制御手段(30)は、より好適には、手動開閉時にドア(51)の開閉速度が増加するに従って、ドア開閉用モータ(42)の回転速度を上昇させる。このような構成によれば、請求項2に記載の車両用ドア開閉装置(1)においては、ドア(51)の開閉速度が増加しても、ドア(51)の開閉に伴って回転される第一の回転板(45d)とドア開閉用モータ(42)によって回転される第二の回転板(45b)との回転速度差を一定に保つことが可能となり、これにより、ドア保持力を一定に保つことが可能となる。また、請求項3に記載の車両用ドア開閉装置(101)においては、ドア(51)の開閉速度が増加しても、ドア(51)の開閉に伴って回転される中間歯車(143g)とドア開閉用モータ(42)によって回転される太陽歯車(143f)との回転速度差を一定に保つことが可能となり、これにより、ドア保持力を一定に保つことが可能となる。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
(第一実施形態)
図1乃至図8は本発明の第一実施形態を示す図で、図1は車両用ドア開閉装置の構成を示す図、図2はドア開閉用モータおよび駆動力伝達機構の構成を示す図、図3は図2のA−A線断面図、図4はドア開閉機構の構成を示す図、図5は図4に示すドア開閉機構が作動した状態を示す図、図6は車両用ドア開閉装置の全体構成を示すブロック図、図7は車両用ドア開閉装置の動作(ドア手動開動作)を示す図、図8は車両用ドア開閉装置の動作(ドア手動閉動作)を示す図である。
はじめに、図1乃至図6を参照しながら、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア開閉装置1の構成について説明する。本発明の第一実施形態に係る車両用ドア開閉装置1は、乗用自動車等の車両に好適に配設され、この車両に設けられたドアを手動と自動とに切り替えて開閉させるものである。この車両用ドア開閉装置1は、図6に示すように、操作部10と、検出部20と、制御部30(制御手段に相当)と、ドア開閉駆動部40(ドア開閉駆動手段に相当)を有して構成されている。
操作部10は、車両用ドア開閉装置1を操作するためのものであり、内側操作ボタン11、外側操作ボタン12、内側ドアハンドル13、外側ドアハンドル14を有して構成されている。内側操作ボタン11は、図1に示すように、ドア51の車内側で内側ドアハンドル13の近傍に設けられ、自動開扉ボタン11aおよび自動閉扉ボタン11bを有して構成されている。一方、外側操作ボタン12は、ドア51の車外側で外側ドアハンドル14と一体に設けられ、自動開扉ボタン12aおよび自動閉扉ボタン12bを有して構成されている。
そして、本例では、後述するように、自動開扉ボタン11a,12aを操作すると、ドア開閉用モータ42が回転してドア51が自動的に開き、自動閉扉ボタン11b,12bを操作すると、ドア開閉用モータ42が上記と逆方向に回転してドア51が自動的に閉まる。内側ドアハンドル13は、図1に示すように、ハンドルレバー13aを有して構成されており、外側ドアハンドル14は、ハンドルレバー14aを有して構成されている。内側ドアハンドル13のハンドルレバー13aもしくは外側ドアハンドル14のハンドルレバー14aを引くと、後述するロック部材52とストライカ部材53の係合が解除され、ドア51を手動で開くことができる。
図6に示すように、検出部20は、操作部10の上記各操作状況を検出するためのものであり、開扉ボタン操作検出器21,22、閉扉ボタン操作検出器23,24、ドアハンドル操作検出器25,26、ドア開閉状況検出手段としてのロータリーエンコーダ27を有して構成されている。開扉ボタン操作検出器21は、内側操作ボタン11のうち自動開扉ボタン11aが操作されたことを検出して制御回路31に開扉ボタン操作信号を出力するものであり、閉扉ボタン操作検出器23は、自動閉扉ボタン11bが操作されたことを検出して制御回路31に閉扉ボタン操作信号を出力するものである。同様に、開扉ボタン操作検出器22は、外側操作ボタン12のうち自動開扉ボタン12aが操作されたことを検出して制御回路31に開扉ボタン操作信号を出力するものであり、閉扉ボタン操作検出器24は、自動閉扉ボタン12bが操作されたことを検出して制御回路31に閉扉ボタン操作信号を出力するものである。
ドアハンドル操作検出器25は、内側ドアハンドル13が操作されたことを検出して制御回路31にドアハンドル操作信号を出力するものであり、ドアハンドル操作検出器26は、外側ドアハンドル14が操作されたことを検出して制御回路31にドアハンドル操作信号を出力するものである。ロータリーエンコーダ27は、図1に示すように、例えば、後述するセクター歯車44aの回動軸44gに配設され、セクター歯車44aの揺動角度に応じたパルス信号(A相、B相)を制御回路31に出力するものである。そして、本例では、後述するように、ロータリーエンコーダ27から出力されたパルス信号が制御回路31にてカウントされることにより、制御回路31においてドアの開閉方向および開閉速度が算出される。なお、ロータリーエンコーダ27の配設位置は、上記に限られるものではなく、ロータリーエンコーダ27からのパルス信号に基づいてドア51の開閉方向および開閉速度を算出することが可能であれば何処でも良い。
制御部30は、検出部20から出力された上記各信号に基づいて演算を行い、これら得られた演算結果に基づいてドア開閉駆動部40を駆動制御するものである。本実施形態に係る制御部30は、制御回路31および駆動回路32を有して構成されている。制御回路31は、各種演算を行うためのCPUと、このCPUを動作させるためのプログラムが格納されたROMと、CPUによって処理された情報を一時的に保存するRAM(いずれも不図示)等を備えた電気回路により構成されている。この制御回路31は、検出部20から得られる上記各検出信号に基づいて、駆動回路32に所定の駆動信号を出力する。制御回路31のROMには、ドア51の開閉方向および開閉速度に応じたドア保持力に関する情報(ドア51の開閉方向および開閉速度に応じたドア開閉用モータ42の回転方向および回転速度に関する情報)が記憶されている。なお、制御回路31の詳細については後述する。駆動回路32は、制御回路31から出力された各駆動信号に応じて、ドアロック解除用モータ41、ドア開閉用モータ42、電磁クラッチ45に必要な電力を供給し、これらを駆動させるものである。
ドア開閉駆動部40は、図1に示すように、ドア51の内部に形成された空間部51aに配設されており、ドアロック解除用モータ41(図1において不図示)、ドア開閉用モータ42、駆動力伝達機構43(電磁クラッチ機構に相当)、ドア開閉機構44を有して構成されている。ドアロック解除用モータ41は、ロック部材52とストライカ部材53による係合状態を解除するためのものである。内側ドアハンドル13もしくは外側ドアハンドル14を操作すると、ドアロック解除用モータ41が作動し、ロック部材52とストライカ部材53とによる係合状態が解除される。
ドア開閉用モータ42は、駆動回路32によって印加されたモータ電圧に基づいて回転軸を正逆方向に回転させる。図2に示すように、ドア開閉用モータ42の回転軸42aには、ウォームギア42bが配設されており、このウォームギア42bには、駆動力伝達機構43のウォームホイール43dが歯合されている。駆動力伝達機構43は、ドア開閉用モータ42の駆動力をドア開閉機構44に伝達するものであり、図2,図3に示すように、取付板43a、軸受43b、回転軸43c、ウォームホイール43d、回転軸43e、ケース43f、軸受43g、出力ギア43h、電磁クラッチ45を有して構成されている。取付板43aはドア51に固定され、取付板43aの中央には、軸受43bが配設されている。軸受43bには、回転軸43cが回転自在に軸支され、回転軸43cには、ウォームホイール43dが固設されている。回転軸43eは、ケース43fの中央に配設された軸受43gによって回転自在に軸支されており、回転軸43eの突出端には、後述するセクター歯車44aと歯合される出力ギア43hが配設されている。
電磁クラッチ45は、磁界を形成する電磁石45aと、回転板45b(第二の回転板に相当)と、固定板45cと、金属製の吸着板45d(第一の回転板に相当)と、バネ45eを有して構成されている。電磁石45aは、回転軸の周りに形成された環状のヨーク45fと、このヨーク45fの内部に巻装されたコイル45gからなる。回転板45bは、ウォームホイール43dの上面に固設され、ウォームホイール43dと共に回転する。固定板45cは、回転軸43eに固設されており、固定板45cの裏面には、バネ45eが配設されている。吸着板45dは、回転軸43eに対して軸方向に移動自在となっており、バネ45eによって電磁石45a側へ付勢され回転板45bに押し付けられている。
そして、電磁クラッチ45は、接合状態と半接合状態とに切り替え可能に構成されている。すなわち、接合状態のときには、電磁石45aによる磁界により吸着板45dと回転板45bを接合し、ドア開閉用モータ42の駆動力をドア開閉機構44に伝達する。また、半接合状態のときには、バネ45eによる付勢力により吸着板45dを回転板45bに押し付けて、ドア開閉用モータ42とドア開閉機構44との間に接合状態のときよりも弱い接合力を発生する。このとき、バネ45eによって吸着板45dが回転板45bに押し付けられたときの吸着板45dと回転板45bとの接合力は、乗員がドア51を手動で開閉するときに適度な操作感(抵抗感)を感じると共に、手動操作の際においてドア51を途中で離したときに任意の開度でドア51を保持可能な程度に設定されている。そして、本実施形態の車両用ドア開閉装置1は、上記電磁クラッチ45を有する駆動力伝達機構43により、手動操作時に任意の開度でドア51を保持可能な無段階ドアチェック機能を備える。
ドア開閉機構44は、図1に示すように、セクター歯車44a、リンク部材44b、押引部材44c、自在継手44d,44eを有して構成されている。セクター歯車44aは、略扇状に形成されており、セクター歯車44aの円弧部44fには、出力ギア43hに歯合されるギアが形成されている。また、セクター歯車44aは、回転軸44gを中心に揺動自在となっており、セクター歯車44aの揺動端には、リンク部材44bの一端が自在継手44dを介して接続されている。リンク部材44bの他端には、自在継手44eを介して押引部材44cの一端が接続されており、押引部材44cの他端は、車体に取り付けられたヒンジ機構54に接続されている。ヒンジ機構54は、車両上下方向に沿って回動軸を有して構成されており、これにより、押引部材44cは、ヒンジ機構54の回動軸を中心に回動自在となっている。なお、車両50には、ドアヒンジ55,56が設けられており、ドア51は、ドアヒンジ55,56によって回動自在となっている。
次に、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア開閉装置1の動作について説明する。
1.自動ドア開動作
自動開扉ボタン11aもしくは自動開扉ボタン12aが押し操作されると、この押し操作が開扉ボタン操作検出器21もしくは開扉ボタン操作検出器22によって検出され、開扉ボタン操作検出器21もしくは開扉ボタン操作検出器22から制御回路31へ開扉ボタン操作信号が出力される。制御回路31では、開扉ボタン操作検出器21もしくは開扉ボタン検出器22から出力された開扉ボタン操作信号が検出され、自動でドア51を開けるための要求操作(以下、自動ドア開要求操作と言う)が行われたことが検出される。なお、上記自動ドア開要求操作は、上述の自動開扉ボタンを押し操作することに限られず、内側ドアハンドル13もしくは外側ドアハンドル14が所定時間内に続けて2回操作されることや、内側ドアハンドル13もしくは外側ドアハンドル14を引いた状態で所定開度だけドア51が開けられること等であっても良い。
ここで、ドア51が半開きの状態にあるときに上記自動ドア開要求操作が行われた場合には、制御回路31から駆動回路32へドアロック解除用モータ41を駆動させるための駆動信号が出力されずに、制御回路31から駆動回路32へドア開閉用モータ42を駆動させるための駆動信号と、電磁クラッチ45を作動させるための励磁信号が出力される。一方、ドアが全閉の状態にあるときに上記自動ドア開要求操作が行われた場合には、制御回路31から駆動回路32へドアロック解除用モータ41を駆動させるための駆動信号が出力され、駆動回路32からドアロック解除用モータ41に所定の電圧が印加される。これにより、ドアロック解除用モータ41が駆動し、ロック部材52とストライカ部材53とによる係合状態が解除されてドア51がハーフラッチ状態となる。続いて、制御回路31から駆動回路32へドア開閉用モータ42を駆動させるための駆動信号と、電磁クラッチ45を作動させるための励磁信号が出力され、駆動回路32からドア開閉用モータ42および電磁クラッチ45に所定の電圧が印加される。
このようにして、駆動回路32からドア開閉用モータ42および電磁クラッチ45に所定の電圧が印加されると、電磁クラッチ45が接合状態となって吸着板45dが回転板45bに吸着され、ドア開閉用モータ42が回転する。ドア開閉用モータ42が正方向に回転すると、ウォームホイール43dと共に吸着板45dが回転し、この回転力がバネ45eを介して固定板45cに伝達される。これにより、固定板45cの回転と共に回転軸43eおよび出力ギア43hがR1方向へ回転する。出力ギア43hがR1方向へ回転すると、これに伴ってセクター歯車44aがR3方向に回動し、セクター歯車44aおよびリンク部材44bによって押引部材44cに対してH1方向に力が加わりドア51が開く。
そして、ドア51が自動で開いているときに、ドア51の開度がロータリーエンコーダ27によって検出され、制御回路31においてドア51の開度が検出される。制御回路31においてドア51が全開となったことが検出されると、制御回路31から駆動回路32へドア開閉用モータ42を停止させるための停止信号と、電磁クラッチ45の作動を停止させるための停止信号が出力され、駆動回路32からドア開閉用モータ42および電磁クラッチ45への電圧の印加が停止される。これにより、ドア51の回動が停止され、電磁クラッチ45が半接合状態となる。このとき、電磁クラッチ45の半接合状態における吸着板45dと回転板45bとの接合力により、ドア51が全開状態に保持される。
2.自動ドア閉動作
ドア51が開いた状態で乗員によって自動閉扉ボタン11bもしくは自動閉扉ボタン12bが押し操作されると、この押し操作が閉扉ボタン操作検出器23もしくは閉扉ボタン操作検出器24によって検出され、閉扉ボタン操作検出器23もしくは閉扉ボタン操作検出器24から制御回路31へ閉扉ボタン操作信号が出力される。制御回路31では、閉扉ボタン操作検出器23もしくは閉扉ボタン検出器24から出力された閉扉ボタン操作信号が検出され、自動でドア51を閉めるための要求操作(以下、自動ドア閉要求操作と言う)が行われたことが検出される。なお、上記自動ドア閉要求操作は、上述の自動閉扉ボタン11b,12bを押し操作することに限られず、内側ドアハンドル13もしくは外側ドアハンドル14を引いた状態で所定開度だけドア51が閉められること等であっても良い。
このようにして、自動ドア閉要求操作が行われると、制御回路31から駆動回路32へドア開閉用モータ42を駆動させるための駆動信号と、電磁クラッチ45を作動させるための励磁信号が出力され、駆動回路32からドア開閉用モータ42および電磁クラッチ45に所定の電圧が印加される。これにより、電磁クラッチ45が作動して接合状態となり、ドア開閉用モータ42の逆回転に伴って回転軸43eおよび出力ギア44hがR2方向へ回転する。出力ギア43hがR2方向へ回転すると、これに伴ってセクター歯車44aがR4方向に回動し、セクター歯車44aおよびリンク部材44bによって押引部材44cに対してH2方向に力が加わりドア51が閉まる。
そして、ドア51が自動で閉まるときに、ドア51の開度がロータリーエンコーダ27によって検出され、制御回路31においてドア51の開度が検出される。制御回路31においてドア51が全閉となったことが検出されると、制御回路31から駆動回路32へドア開閉用モータ42を停止させるための停止信号と、電磁クラッチ45の作動を停止させるための停止信号が出力され、ドア51の回動が停止される。このとき、ロック部材52とストライカ部材53が係合され、これにより、ドア51が全閉状態に保持される。
3.手動ドア開動作
次に、図7を適宜参照しながらドア51を手動で開ける場合の動作について説明する。
本実施形態に係る車両用ドア開閉装置1では、上記自動ドア開要求操作が行われる以外は、ドア51を手動で開閉可能な状態にある。すなわち、電磁クラッチ45は非作動状態(半接合状態)にあり、吸着板45dは、バネ45eによる弾性力のみによって回転板45bに押し付けられた状態にある。そして、ドア51が閉じている状態から、内側ドアハンドル13のハンドルレバー13aもしくは外側ドアハンドル14のハンドルレバー14aを引くと、ロック部材52とストライカ部材53の係合が解除され、乗員は手動操作によりドア51を開けることができる。このとき、乗員がドア51を開閉すると乗員はドア51に適度な操作感(抵抗感)を感じることができる。また、手動操作の際においてドア51を途中で離したときには、電磁クラッチ45の半接合状態における吸着板45dと回転板45bとの接合力により、その任意の開度でドア51が保持される。
そして、乗員がドア51を手動で開けると、押引部材44c、リンク部材44bを介してセクター歯車44aがR3方向へ回動し、出力ギア43h、回転軸43e、固定板45c、吸着板45dがR1方向へ回動する。このとき、回転板45bは、ドア開閉用モータ42の停止に伴って停止状態となる。そして、セクター歯車44aの回動に伴ってロータリーエンコーダ27から制御回路31にパルス信号(A相、B相)が出力され、制御回路31においてドア51の開閉方向が検出される(ステップS1)。続いて、制御回路31においてパルス信号(A相、B相)に基づいてドア51の開閉方向が判断される(ステップS2)。
上記ステップS2の処理において、開方向であると判断された場合(ステップS2:YES)には、上記パルス信号に基づき制御回路31においてドア51の開速度が検出される(ステップS3)。なお、上記ステップS2の処理において、ドア51が停止していた場合には、一応、ドア51が開方向であると判断し、ステップS3に移行する。そして、制御回路31においてドア51の開速度に応じたドア開閉用モータ42の回転速度が決定される(ステップS4)。このとき、ドア51の開速度が増加するに従ってドア開閉用モータ42の回転速度も上昇するように設定される。また、このときのドア開閉用モータ42の回転速度は、吸着板45dの回転速度の方が回転板45bの回転速度よりも若干上回るように設定される。なお、ドア51の開速度がゼロである場合には、ドア開閉用モータ42の回転速度もゼロとなる。
そして、ドア開閉用モータ42の回転速度に応じた駆動信号が駆動回路32に出力され、駆動回路32から所定の電圧がドア開閉用モータ42に印加され回転速度が調節される(ステップS5)。このとき、ドア開閉用モータ42が所定の回転速度で正方向に回転すると、ウォームホイール43dと共に回転板45bがR5方向に回転する。このようにして、ウォームホイール43dと共に回転板45bがR5方向に回転すると、ドア51の手動開操作に伴って回転する吸着板45dと回転板45bとの回転方向が一致し、さらに吸着板45dと回転板45bとの回転速度差が小さくなるため、電磁クラッチ45の半接合状態における吸着板45dと回転板45bとの接合力が低減される。
このとき、ドア開閉用モータ42の回転速度は、乗員がドア51を手動で開けるときに、乗員に対し適度な操作感を付与することができる程度に設定される。このように設定されると、ドア51に対して重厚感、高級感を与えることができる。また、ドア51の開速度がゼロである場合には、ドア開閉用モータ42の回転速度もゼロとなるので、手動操作の際にドア51を途中で離した場合には、電磁クラッチ45の半接合状態における吸着板45dと回転板45bとの接合力により、その任意の開度でドア51が保持される。
そして、ドア51の開度がロータリーエンコーダ27からのパルス信号に基づいて検出され(ステップS6)、制御回路31においてドア51が全開となったことが判断される(ステップS7)。このとき、制御回路31においてドア51が全開ではないと判断された場合(ステップS7:NO)には、上記ステップS1の処理に戻り、上記ステップS1〜ステップS7の処理が繰り返し行われる。なお、ドア51が手動で開けられている状態から閉められたときには、ステップS2の処理において閉方向であると判断され(ステップS2:NO)、ステップS9の処理に移行してドア開閉用モータ42が停止される。その後、後述するステップS11の処理に移行する。
一方、制御回路31においてドア51が全開であると判断された場合(ステップS7:YES)には、制御回路31から駆動回路32へドア開閉用モータ42を停止させるための停止信号が出力される。これにより、駆動回路32からドア開閉用モータ42への電圧の印加が停止され、ドア開閉用モータ42の回転が停止される(ステップS8)。このとき、電磁クラッチ45の半接合状態における吸着板45dと回転板45bとの接合力により、ドア51は全開状態に保持される。
4.手動ドア閉動作
次に、図8を適宜参照しながらドア51を手動で閉める場合の動作について説明する。
ドア51が開いている状態から、乗員がドア51を手動で閉めると、押引部材44c、リンク部材44bを介してセクター歯車44aがR4方向へ回動し、出力ギア43h、回転軸43e、固定板45c、吸着板45dがR2方向へ回動する。このとき、回転板45bは、ドア開閉用モータ42の停止に伴って停止状態となる。そして、セクター歯車44aの回動に伴ってロータリーエンコーダ27から制御回路31にパルス信号(A相、B相)が出力され、制御回路31においてドアの開閉方向が検出される(ステップS11)。続いて、制御回路31においてパルス信号(A相、B相)に基づいてドア51の開閉方向が判断される(ステップS12)。
上記ステップS12の処理において、閉方向であると判断された場合(ステップS12:YES)には、上記パルス信号に基づき制御回路31においてドアの閉速度が検出される(ステップS13)。なお、上記ステップS12の処理において、ドア51が停止していた場合には、ドア51が閉方向であると判断しても良い。そして、制御回路31においてドア51の閉速度に応じたドア開閉用モータ42の回転速度が決定される(ステップS14)。このとき、ドア51の閉速度が増加するに従ってドア開閉用モータ42の回転速度も上昇するように設定される。また、上述と同様に、このときのドア開閉用モータ42の回転速度は、吸着板45dの回転速度の方が回転板45bの回転速度よりも若干上回るように設定される。なお、ドア51の閉速度がゼロである場合には、ドア開閉用モータ42の回転速度もゼロとなる。
そして、ドア開閉用モータ42の回転速度に応じた駆動信号が駆動回路32に出力され、駆動回路32から所定の電圧がドア開閉用モータ42に印加され回転速度が調節される(ステップS15)。このとき、ドア開閉用モータ42が所定の回転速度で逆方向に回転すると、ウォームホイール43dと共に回転板45bがR6方向に回転する。このようにして、ウォームホイールと共に回転板45bがR6方向に回転すると、ドア51の手動閉操作に伴って回転する吸着板45dと回転板45bとの回転方向が一致し、さらに吸着板45dと回転板45bとの回転速度差が小さくなるため、電磁クラッチ45の半接合状態における吸着板45dと回転板45bとの接合力が低減される。
このとき、ドア開閉用モータ42の回転速度は、乗員がドア51を手動で閉めるときに、乗員に対し適度な操作感を付与することができる程度に設定される。このように設定されると、ドア51に対して重厚感、高級感を与えることができる。また、ドア51の閉速度がゼロである場合には、ドア開閉用モータ42の回転速度もゼロとなるので、手動操作の際にドア51を途中で離した場合には、電磁クラッチ45の半接合状態における吸着板45dと回転板45bとの接合力により、その任意の開度でドア51が保持される。
そして、ドア51の開度がロータリーエンコーダ27からのパルス信号に基づいて検出され(ステップS16)、制御回路31においてドア51が全閉となったことが判断される(ステップS17)。このとき、制御回路31においてドア51が全閉ではないと判断された場合(ステップS17:NO)には、上記ステップS11の処理に戻り、上記ステップS11〜ステップS17の処理が繰り返し行われる。なお、ドア51が手動で閉められている状態から開けられたときには、ステップS12の処理において開方向であると判断され(ステップS12:NO)、ステップS19の処理に移行してドア開閉用モータ42が停止される。その後、上述のステップS1の処理に移行する。
一方、制御回路31においてドア51が全閉であると判断された場合(ステップS17:YES)には、制御回路31から駆動回路32へドア開閉用モータ42を停止させるための停止信号が出力される。これにより、駆動回路32からドア開閉用モータ42への電圧の印加が停止され、ドア開閉用モータ42の回転が停止される(ステップS18)。このとき、ロック部材52とストライカ部材53が係合され、これにより、ドア51が全閉状態に保持される。
以上詳述したように、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア開閉装置1によれば、乗員による手動開閉時に電磁クラッチ45を半接合状態にすることにより、電磁クラッチ45の半接合状態における接合力をドア51に対するドア保持力として作用させることが可能となるので、手動開閉時にドア51を停止させたときには、当該保持力により、その任意の開度でドア51を保持することが可能となる(すなわち無段階ドアチェック機能を付与できる)。
また、制御部30は、ドア51の開閉方向および開閉速度に応じて、回転板45bが吸着板45dの回転方向と同一方向に回転するようにアシスト回転させることが可能であるので、例えば、乗員によるドア51の手動開閉時に、ドア開閉用モータ42を、回転板45bが吸着板45dの回転方向と同一方向に回転するようにアシスト回転させることにより、回転板45bと吸着板45dとの回転速度差を小さくでき、電磁クラッチ45の半接合状態における接合力を低減させることが可能となる。このように、ドア51の開閉方向および開閉速度に応じて、電磁クラッチ45の半接合状態における接合力を制御することにより、手動開閉時におけるドア51の開閉方向および開閉速度に応じてドア51に適度なドア操作力を作用させることが可能となるので、ドア操作における重厚感、高級感を向上させることが可能となる。
(第二実施形態)
図9乃至図12は本発明の第二実施形態を示す図で、図9はドア開閉用モータおよび駆動力伝達機構の構成を示す図、図10は図9のB−B線断面図、図11はブレーキの構成を示す図、図12は車両用ドア開閉装置の全体構成を示すブロック図である。
本発明の第二実施形態に係る車両用ドア開閉装置101は、上記第一実施形態に係る車両用ドア開閉装置1に備えられたドア開閉駆動部40の駆動力伝達機構43の代わりに遊星歯車機構からなる駆動力伝達機構143を備えたドア開閉駆動部140を搭載したものである。本発明の第二実施形態に係る車両用ドア開閉装置101において、駆動力伝達機構143以外の構成については、上記第一実施形態に係る車両用ドア開閉装置1と同一であるので、その説明は省略する。
本発明の第二実施形態に係る車両用ドア開閉装置101において、駆動力伝達機構143は、取付板143a、軸受143b、回転軸143c、ウォームホイール143d、内歯歯車143e、太陽歯車143f、中間歯車143g、遊星歯車143h、ブレーキ145、ロータリーダンパ146、不図示のケース等を有して構成されている。取付板143aは、ドア51に固定され、取付板143aの中央には、軸受143bが配設されている。軸受143bには、回転軸143cが回転自在に軸支され、回転軸143cには、ウォームホイール143dが固設されている。
内歯歯車143eは、軸受143iを介して回転軸143cに固定されており、回転軸143cに対して回転自在となっている。内歯歯車143eの内側には、内側ギアが形成されており、この内側ギアには、遊星歯車143hが歯合されている。また、内歯歯車143eの外周には、外側ギアが形成されており、この外側ギアは、後述するブレーキ145に形成されたストッパギア145eに歯合される。太陽歯車143fは、回転軸143cに固設されており、回転軸143cと共に回転する。
中間歯車143gは、軸受143jを介して回転軸143cに固定されており、回転軸143cに対して回転自在となっている。また、中間歯車143gには、上記セクター歯車44aが歯合される。中間歯車143gの裏面には、回転軸143cを中心として周方向にピン143kが配設(3箇所)されており、このピン143kには、軸受143lを介して遊星歯車143h(合計3個)がそれぞれ固定されている。この遊星歯車143hは、太陽歯車143fにそれぞれ歯合されている。
ブレーキ145は、内歯歯車143eの回転を阻止するためのものであり、ブレーキモータ145a、ウォームギア145b、ウォームホイール145c、連結棒145d、ストッパギア145eを有して構成されている。ブレーキモータ145aの出力軸には、ウォームギア145bが配設され、ウォームギア145bにはウォームホイール145cが歯合されている。ウォームホイール145cには、連結棒145dが配設され、連結棒145dには、ストッパギア145eが配設されている。
そして、ブレーキ145は、ブレーキモータ145aによってストッパギア145eをR7方向に移動させ、ストッパギア145eを内歯歯車143eの外側ギアに歯合させることによって、内歯歯車143eの回転を阻止する構成となっている。ロータリーダンパ146は、手動操作時にドア51に対して操作感(抵抗感)を付与すると共にドア51を任意の開度で保持可能にするためのもので、歯車146aと、回転軸146bと、ダンパ本体146cを有して構成されている。歯車146aは、回転軸146bに固設されると共に、中間歯車143gに歯合されている。ダンパ本体146cは、回転軸146bの回転方向に抵抗力を発生する。このときの抵抗力は、手動操作時にドア51に対して操作感(抵抗感)を付与すると共にドア51を任意の開度で保持可能な程度に設定されている。このように、本実施形態の車両用ドア開閉装置101は、上記駆動力伝達機構143により、手動操作時に任意の開度でドア51を保持可能な無段階ドアチェック機能を備える。
なお、制御部30は、上記第一実施形態に係る構成と同一であるが、本発明の第二実施形態では、乗員による手動開閉時に、ブレーキ145を非作動状態として内歯歯車143eの回転を許容すると共に、ドア51の開閉方向および開閉速度に応じて、ドア開閉用モータ42を、太陽歯車143fが中間歯車143gの回転方向と同一方向に回転するようにアシスト回転させる構成である。
次に、本発明の第二実施形態に係る車両用ドア開閉装置101の動作について説明する。
1.自動ドア開動作
自動開扉ボタン11aもしくは自動開扉ボタン12aが押し操作されることによって自動ドア開要求操作が行われると、制御回路31から駆動回路32へドア開閉用モータ42を駆動させるための駆動信号と、ブレーキモータ145aを作動させるための駆動信号が出力され、駆動回路32からドア開閉用モータ42およびブレーキモータ145aに所定の電圧が印加される。これにより、ブレーキ145が作動し、ストッパギア145eが内歯歯車143eに歯合されて、内歯歯車143eの回転が阻止される。この状態でドア開閉用モータ42が正方向に回転すると、ウォームホイール143dと共に太陽歯車143fが回転し、遊星歯車143hが太陽歯車143fの回りを遊星回転運動する。
このようにして、遊星歯車143hが太陽歯車143fの回りを遊星回転運動すると、中間歯車143gがR8方向へ回転する。中間歯車143gがR8方向へ回転すると、これに伴ってセクター歯車44aがR3方向に回動し、セクター歯車44aおよびリンク部材44bによって押引部材44cに対してH1方向に力が加わってドア51が開く。そして、制御回路31においてドア51が全開となったことが検出されると、制御回路31から駆動回路32へドア開閉用モータ42およびブレーキモータ145aを停止させるための停止信号が出力され、駆動回路32からドア開閉用モータ42およびブレーキモータ145aへの電圧の印加が停止される。これにより、ドア51の回動が停止され、ロータリーダンパ146の抵抗力により、ドア51が全開状態に保持される。
2.自動ドア閉動作
自動閉扉ボタン11bもしくは自動閉扉ボタン12bが押し操作されると、制御回路31から駆動回路32へドア開閉用モータ42を駆動させるための駆動信号と、ブレーキモータ145aを作動させるための駆動信号が出力され、駆動回路32からドア開閉用モータ42およびブレーキモータ145aに所定の電圧が印加される。これにより、ブレーキ145が作動し、ドア開閉用モータ42の逆方向に伴ってウォームホイール143dと共に太陽歯車143fが上記と逆方向に回転し、遊星歯車143hが太陽歯車143fの回りを上記と逆方向に遊星回転運動する。
このようにして、遊星歯車143hが太陽歯車143fの回りを遊星回転運動すると、中間歯車がR9方向へ回転する。中間歯車がR9方向へ回転すると、これに伴ってセクター歯車44aがR4方向に回動し、セクター歯車44aおよびリンク部材44bによって押引部材44cに対してH2方向に力が加わってドア51が閉まる。そして、制御回路31においてドア51が全閉となったことが検出されると、制御回路31から駆動回路32へドア開閉用モータ42およびブレーキモータ145aを停止させるための停止信号が出力され、ドア51の回動が停止される。このとき、ロック部材52とストライカ部材53が係合され、これにより、ドア51が全閉状態に保持される。
3.手動ドア開動作
次に、図7を適宜参照しながらドア51を手動で開ける場合の動作について説明する。
本実施形態に係る車両用ドア開閉装置101では、上記自動ドア開要求操作が行われる以外は、ドア51を手動で開閉可能な状態にある。すなわち、ブレーキ145は非作動状態にあり、これにより、内歯歯車143eの回転が許容され、ドア開閉用モータ42によって回転される太陽歯車143fとドア開閉機構44に接続される中間歯車143gとの接続状態が解除される。そして、ドア51が閉じている状態から、内側ドアハンドル13のハンドルレバー13aもしくは外側ドアハンドル14のハンドルレバー14aを引くと、ロック部材52とストライカ部材53の係合が解除され、乗員は手動操作によりドア51を開けることができる。このとき、ロータリーダンパ146の抵抗力により、乗員がドア51を開閉すると乗員はドア51に適度な操作感(抵抗感)を感じることができる。また、手動操作の際においてドア51を途中で離したときには、ロータリーダンパ146の抵抗力により、その任意の開度でドア51が保持される。
そして、乗員がドア51を手動で開けると、押引部材44c、リンク部材44bを介してセクター歯車44aがR3方向へ回動し、中間歯車143gがR8方向へ回動する。このとき、太陽歯車143fは、ドア開閉用モータ42の停止に伴って停止状態となる。そして、セクター歯車44aの回動に伴ってロータリーエンコーダ27から制御回路31にパルス信号(A相、B相)が出力され、制御回路31においてドアの開閉方向が検出される(ステップS1)。その後、制御回路31においてドアの開閉方向が判断され(ステップS2)、開方向であると判断された場合(ステップS2:YES)には、上記パルス信号に基づき制御回路31においてドアの開速度が検出される(ステップS3)。
そして、制御回路31においてドアの開速度に応じたドア開閉用モータ42の回転速度が決定される。このとき、ドア51の開速度が増加するに従ってドア開閉用モータ42の回転速度も上昇するように設定される。また、このときのドア開閉用モータ42の回転速度は、中間歯車143gの回転速度(遊星歯車143hの遊星回転運動速度)の方が太陽歯車143fの回転速度よりも若干上回るように設定される。なお、ドア51の開速度がゼロである場合には、ドア開閉用モータ42の回転速度もゼロとなる。
そして、ドア開閉用モータ42の回転速度に応じた駆動信号が駆動回路32に出力され、駆動回路32から所定の電圧がドア開閉用モータ42に印加され回転速度が調節される(ステップS4)。このとき、ドア開閉用モータ42が正方向に回転すると、ドア51の手動開操作に伴って回転する中間歯車143gの回転方向(遊星歯車143hの遊星回転運動方向)と太陽歯車143fの回転方向が一致し、これによって、中間歯車143gに作用するロータリーダンパ146の抵抗力とドア開閉用モータ42の回転力が相殺され、結果として、中間歯車143gに作用するロータリーダンパ146の抵抗力が低減される。
このとき、ドア開閉用モータ42の回転速度は、乗員がドア51を手動で開けるときに、乗員に対し適度な操作感を付与することができる程度に設定される。このように設定されると、ドア51に対して重厚感、高級感を与えることができる。また、ドア51の開速度がゼロである場合には、ドア開閉用モータ42の回転速度もゼロとなるので、手動操作の際にドア51を途中で離した場合には、ロータリーダンパ146の抵抗力により、その任意の開度でドア51が保持される。
そして、ドア51の開度がロータリーエンコーダ27によって検出され、制御回路31においてドア51が全開となったことが判断される(ステップS5)。制御回路31においてドア51が全開であると判断された場合(ステップS5:YES)には、制御回路31から駆動回路32へドア開閉用モータ42を停止させるための停止信号が出力される。これにより、駆動回路32からドア開閉用モータ42への電圧の印加が停止され、ドア開閉用モータ42の回転が停止される(ステップS6)。このとき、ロータリーダンパ146の抵抗力により、ドア51は全開状態に保持される。
4.手動ドア閉動作
次に、図8を適宜参照しながらドア51を手動で開ける場合の動作について説明する。
ドア51が開いている状態から、乗員がドア51を手動で閉めると、押引部材44c、リンク部材44bを介してセクター歯車44aがR4方向へ回動し、中間歯車がR9方向へ回動する。このとき、太陽歯車143fは、ドア開閉用モータ42の停止に伴って停止状態となる。そして、セクター歯車44aの回動に伴ってロータリーエンコーダ27から制御回路31にパルス信号(A相、B相)が出力され、制御回路31においてドア51の開閉方向が検出される(ステップS11)。そして、制御回路31においてドア51の開閉方向を判断し(ステップS12)、閉方向であると判断された場合(ステップS12:YES)には、上記パルス信号に基づき制御回路31においてドア51の閉速度が検出される(ステップS13)。
そして、制御回路31においてドアの閉速度に応じたドア開閉用モータ42の回転速度が決定される。このとき、ドア51の閉速度が増加するに従ってドア開閉用モータ42の回転速度も上昇するように設定される。また、このときのドア開閉用モータ42の回転速度は、中間歯車143gの回転速度(遊星歯車143hの遊星回転運動速度)の方が太陽歯車143fの回転速度よりも若干上回るように設定される。なお、ドア51の閉速度がゼロである場合には、ドア開閉用モータ42の回転速度もゼロとなる。
そして、ドア開閉用モータ42の回転速度に応じた駆動信号が駆動回路32に出力され、駆動回路32から所定の電圧がドア開閉用モータ42に印加され回転速度が調節される(ステップS14)。このとき、ドア開閉用モータ42が逆方向に回転すると、ドア51の手動開操作に伴って回転する中間歯車143gの回転方向(遊星歯車143hの遊星回転運動方向)と太陽歯車143fの回転方向が一致し、これによって、中間歯車143gに作用するロータリーダンパ146の抵抗力とドア開閉用モータ42の回転力が相殺され、結果として、中間歯車143gに作用するロータリーダンパ146の抵抗力が低減される。
このとき、ドア開閉用モータ42の回転速度は、乗員がドア51を手動で閉めるときに、乗員に対し適度な操作感を付与することができる程度に設定される。このように設定されると、ドア51に対して重厚感、高級感を与えることができる。また、ドア51の閉速度がゼロである場合には、ドア開閉用モータ42の回転速度もゼロとなるので、手動操作の際にドア51を途中で離した場合には、ロータリーダンパ146の抵抗力により、その任意の開度でドア51が保持される。
そして、ドア51の開度がロータリーエンコーダ27によって検出され、制御回路31においてドア51が全閉となったことが判断される(ステップS15)。制御回路31においてドア51が全閉であると判断された場合(ステップS15:YES)には、制御回路31から駆動回路32へドア開閉用モータ42を停止させるための停止信号が出力される。これにより、駆動回路32からドア開閉用モータ42への電圧の印加が停止され、ドア開閉用モータ42の回転が停止される(ステップS16)。このとき、ロック部材52とストライカ部材53が係合され、これにより、ドア51が全閉状態に保持される。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(イ)本発明の第一実施形態に係る車両用ドア開閉装置1によれば、乗員による手動開閉時に電磁クラッチ45を半接合状態にすることにより、電磁クラッチ45の半接合状態における接合力をドア51に対するドア保持力として作用させることが可能となるので、手動開閉時にドア51を停止させたときには、当該保持力により、その任意の開度でドア51を保持することが可能となる(すなわち無段階ドアチェック機能を付与できる)。
(ロ)また、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア開閉装置1によれば、制御部30は、ドア51の開閉方向および開閉速度に応じて、回転板45bが吸着板45dの回転方向と同一方向に回転するようにアシスト回転させることが可能であるので、例えば、乗員によるドア51の手動開閉時に、ドア開閉用モータ42を、回転板45bが吸着板45dの回転方向と同一方向に回転するようにアシスト回転させることにより、回転板45bと吸着板45dとの回転速度差を小さくでき、電磁クラッチ45の半接合状態における接合力を低減させることが可能となる。このように、ドア51の開閉方向および開閉速度に応じて、電磁クラッチ45の半接合状態における接合力を制御することにより、手動開閉時におけるドア51の開閉方向および開閉速度に応じてドア51に適度なドア操作力を作用させることが可能となるので、ドア操作における重厚感、高級感を向上させることが可能となる。
(ハ)本発明の第二実施形態に係る車両用ドア開閉装置101によれば、乗員による手動開閉時にブレーキ145を非作動状態として内歯歯車143eの回転を許容することにより、ドア開閉用モータ42によって回転される太陽歯車143fとドア開閉機構44に接続される中間歯車143gとの接続状態を解除でき、且つ、中間歯車143gにロータリーダンパ146の抵抗力が作用する状態とすることができる。このように、ドア開閉機構44に接続される中間歯車143gにロータリーダンパ146の抵抗力が作用する状態とすることにより、このロータリーダンパ146の抵抗力をドア51に対するドア保持力として作用させることが可能となるので、手動開閉時にドア51を停止させたときには、当該保持力により、その任意の開度でドア51を保持することが可能となる(すなわち無段階ドアチェック機能を付与できる)。
(ニ)また、本発明の第二実施形態に係る車両用ドア開閉装置101によれば、制御部30は、乗員による手動開閉時に、ドア51の開閉方向および開閉速度に応じて、ドア開閉用モータ42を、太陽歯車143fが中間歯車143gの回転方向と同一方向に回転するようにアシスト回転させることが可能であるので、例えば、乗員によるドア51の手動開閉時に、ドア開閉用モータ42を、太陽歯車143fが中間歯車143gの回転方向と同一方向に回転するようにアシスト回転させることにより、ロータリーダンパ146における抵抗力を低減させることが可能となる。このように、ドア51の開閉方向および開閉速度に応じて、ロータリーダンパ146における抵抗力を制御することにより、手動開閉時におけるドア51の開閉方向および開閉速度に応じてドア51に適度なドア操作力を作用させることが可能となるので、ドア操作における重厚感、高級感を向上させることが可能となる。
なお、本発明の実施の形態は、以下のように改変することができる。
(1)上記実施形態に係る車両用ドア開閉装置1では、手動開閉時にドア51を任意の開度で保持可能であった(すなわち無段階ドアチェック機能を備えていた)が、本発明はこれに限定されるものではない。その他にも、ドア開閉用モータ42を断続的に制御することより、段階的ドアチェック機能を付与しても良い。このとき、ドア開閉用モータ42を制御することにより、1段階、2段階、3段階等に自在に設定ことが可能である。また、ドアチェックする開度も自由に設定することが可能である。
(2)上記第一実施形態に係る車両用ドア開閉装置1では、手動開閉時にドア開閉用モータ42を回転制御することにより、電磁クラッチ45の半接合状態における接合力を低減させていたが、本発明はこれに限定されるものではない。その他にも、手動開閉時にドア開閉用モータ42を回転制御する代わりに、電磁石45aの磁力を制御することにより、電磁クラッチ45の半接合状態における接合力が制御される構成であっても良い。
(3)上記第二実施形態に係る車両用ドア開閉装置101では、手動開閉時にドア開閉用モータ42を回転制御することにより、ロータリーダンパ146の抵抗力を低減させていたが、本発明はこれに限定されるものではない。その他にも、手動開閉時にドア開閉用モータ42を回転制御する代わりに、ロータリーダンパ146をマグネットダンパにより構成し、このロータリーダンパ146の磁力を制御することにより、ロータリーダンパ146の抵抗力が制御される構成であっても良い。
(4)上記第二実施形態に係る車両用ドア開閉装置101では、駆動力伝達機構143に遊星歯車機構が用いられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他にも、差動ギア機構が用いられていても良い。
(5)上記実施形態では、ドア51が前部座席用であるように説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他にも、ドア51は後部座席用であっても良い。
本実施形態に係る車両用ドア開閉装置の構成を示す図である。 本発明の第一実施形態に係るドア開閉用モータおよび駆動力伝達機構の構成を示す図である。 図2のA−A線断面図である。 本発明の第一実施形態に係るドア開閉機構の構成を示す図である。 図4に示すドア開閉機構が作動した状態を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る車両用ドア開閉装置の全体構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る車両用ドア開閉装置の動作(ドア手動開動作)を示す図である。 本実施形態に係る車両用ドア開閉装置の動作(ドア手動閉動作)を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るドア開閉用モータおよび駆動力伝達機構の構成を示す図である。 図9のB−B線断面図である。 本発明の第二実施形態に係るブレーキの構成を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る車両用ドア開閉装置の全体構成を示すブロック図である。
符号の説明
1,101 車両用ドア開閉装置、10 操作部、11 内側操作ボタン、11a,12a 自動開扉ボタン、11b,12b 自動閉扉ボタン、12 外側操作ボタン、13 内側ドアハンドル、13a,14a ハンドルレバー、14 外側ドアハンドル、20 検出部、21,22 開扉ボタン操作検出器、23,24 閉扉ボタン操作検出器、25,26 ドアハンドル操作検出器、27 ロータリーエンコーダ、30 制御部、31 制御回路、32 駆動回路、40,140 ドア開閉駆動部、41 ドアロック解除用モータ、42 ドア開閉用モータ、42a 回転軸、42b ウォームギア、43 駆動力伝達機構、43a 取付板、43b 軸受、43c 回転軸、43d ウォームホイール、43e 回転軸、43f ケース、43g 軸受、43h 出力ギア、44 ドア開閉機構、44a セクター歯車、44b リンク部材、44c 押引部材、44d,44e 自在継手、44f 円弧部、44g 回動軸、44h 出力ギア、45 上記電磁クラッチ、45a 電磁石、45b 回転板、45c 固定板、45d 吸着板、45e バネ、45f ヨーク、45g コイル、45 電磁クラッチ、50 車両、51 ドア、51a 空間部、52 ロック部材、53 ストライカ部材、54 ヒンジ機構、55,56 ドアヒンジ、143 駆動力伝達機構、143a 取付板、143b 軸受、143c 回転軸、143d ウォームホイール、143e 内歯歯車、143f 太陽歯車、143g 中間歯車、143h 遊星歯車、143i 軸受、143j 軸受、143k ピン、143l 軸受、145 ブレーキ、145a ブレーキモータ、145b ウォームギア、145c ウォームホイール、145d 連結棒、145e ストッパギア、146 ロータリーダンパ、146a 歯車、146b 回転軸、146c ダンパ本体

Claims (4)

  1. 車両に設けられたドアを手動と自動とに切り替えて開閉させる車両用ドア開閉装置において、
    自動開閉時に前記ドアに対して開閉力を付与すると共に、乗員による手動開閉時にドア保持力を発生し前記ドアを任意の開度で保持可能なドア開閉駆動手段と、
    該ドア開閉駆動手段を制御する制御手段と、
    前記ドアの開閉方向および開閉速度を検出し、当該ドア開閉状況に応じたドア開閉状況検出信号を前記制御手段へ出力するドア開閉状況検出手段と、を備え、
    前記制御手段は、乗員による手動開閉時に、前記ドア開閉状況検出手段から出力されたドア開閉状況検出信号に基づいて前記ドアの開閉方向および開閉速度を検出すると共に、当該ドアの開閉方向および開閉速度に応じて前記ドア開閉駆動手段のドア保持力を制御することを特徴とする車両用ドア開閉装置。
  2. 前記ドア開閉駆動手段は、前記ドアを開閉させるための駆動力を発生するドア開閉用モータと、前記ドアを開閉させるドア開閉機構と、前記ドア開閉用モータと前記ドア開閉機構との間に配設された電磁クラッチ機構と、を有して構成され、
    該電磁クラッチ機構は、接合状態と半接合状態とに切り替え可能に構成されると共に、前記ドア開閉機構の動作によって回転される第一の回転板と、前記ドア開閉用モータの回転によって回転される第二の回転板とを備え、前記第一の回転板と前記第二の回転板とが接合状態にあるときに前記ドア開閉用モータの駆動力を前記ドア開閉機構に伝達し、前記第一の回転板と前記第二の回転板とが半接合状態にあるときに前記第一の回転板を前記第二の回転板に摺接させることにより前記ドア開閉用モータと前記ドア開閉機構との間に前記接合状態のときよりも弱い接合力を発生し、
    前記制御手段は、乗員による手動開閉時に、前記電磁クラッチ機構を半接合状態にすると共に、前記ドアの開閉方向および開閉速度に応じて、前記ドア開閉用モータを、前記第二の回転板が前記第一の回転板の回転方向と同一方向に回転するようにアシスト回転させることを特徴とする請求項1に記載の車両用ドア開閉装置。
  3. 前記ドア開閉駆動手段は、前記ドアを開閉させるための駆動力を発生するドア開閉用モータと、前記ドアを開閉させるドア開閉機構と、前記ドア開閉用モータと前記ドア開閉機構との間に配設された遊星歯車機構と、を有して構成され、
    該遊星歯車機構は、複数の遊星歯車と、該複数の遊星歯車を保持すると共に前記ドア開閉機構の動作によって回転される中間歯車と、該中間歯車に歯合され抵抗力を発生するダンパと、前記複数の遊星歯車の内側で該複数の遊星歯車に歯合されると共に前記ドア開閉用モータにより回転される太陽歯車と、前記複数の遊星歯車の外側で該複数の遊星歯車に歯合される内歯歯車と、該内歯歯車の回転を阻止するブレーキと、を備え、
    前記制御手段は、乗員による手動開閉時に、前記ブレーキを非作動状態として内歯歯車の回転を許容すると共に、前記ドアの開閉方向および開閉速度に応じて、前記ドア開閉用モータを、前記太陽歯車が前記中間歯車の回転方向と同一方向に回転するようにアシスト回転させることを特徴とする請求項1に記載の車両用ドア開閉装置。
  4. 前記制御手段は、手動開閉時に前記ドアの開閉速度が増加するに従って、前記ドア開閉用モータのアシスト回転速度を上昇させることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の車両用ドア開閉装置。
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