JP2005226001A - 新規シランカップリング剤およびそれを用いたゴム組成物、タイヤ - Google Patents

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Katsuhiro Igawa
勝弘 井川
Kazunori Ishikawa
和憲 石川
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Abstract

【課題】 ゴム組成物へのシリカの多量配合に伴う問題であった加硫遅延を防止でき、ゴム組成物の粘度も低下し、加工性を向上させ、更に加硫ゴムの物性も向上させるシランカップリング剤を提供する。
【解決手段】 ポリスルフィド結合を有するアルコキシシラン化合物と、1分子中に2つ以上の水酸基を有するエーテル化合物との反応により得られるシランカップリング剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規シランカップリング剤に関し、更に詳しくは、シリカ配合ゴム組成物における加工性およびゴム物性を向上させるシランカップリング剤に関する。
従来から、タイヤの低燃費化を目的として、ゴムに多量のシリカを配合する試みがなされてきている(特開平3−252431号公報)。しかしながら、シリカの多量配合については、加工性の問題や、加硫促進剤の吸着によるとみられる加硫遅延の問題があった(特開平9−194641号公報)。
特開平3−252431号公報 特開平9−194641号公報
よって、本発明では、ゴムにシリカを多量に配合した場合に問題であった加硫遅延を防止でき、ゴム組成物の粘度も低下し、加工性を向上させ、更に加硫ゴムの物性も向上させるシランカップリング剤を提供することを目的とする。
本発明によれば、ポリスルフィド結合を有するアルコキシシラン化合物と1分子中に2つ以上の水酸基を有するエーテル化合物との反応により得られるシランカップリング剤が提供される。
また、本発明によれば、下式で示されるシランカップリング剤が提供される。
Figure 2005226001
式中、nは、2〜7の整数であり、mは、独立して1〜4の整数である。kおよびlは、独立して1〜100の整数である。
1は、C3のアルキル基であり、R2は、−(R3O)r−のエーテル残基であり、R3は、C1〜C6のアルキレン基である。rは、2〜200の整数である。
更に、本発明では、上記シランカップリング剤を配合したシリカ配合ゴム組成物、および当該ゴム組成物を用いたタイヤが提供される。
ゴム組成物へのシリカ配合時に、特に多量のシリカを配合する際に、ポリスルフィド結合を有するアルコキシシランに1分子中に2つ以上の水酸基を有するエーテル化合物を反応させて得られるシランカップリング剤を併用して配合すると、加硫遅延が防止でき、ゴム組成物の粘度を低下させ、それによってゴム組成物の加工性が向上し、また、ゴム混合時における低分子量のアルコールの揮発も抑制され、更に加硫ゴムの物性も良好になることを見出したものである。
本発明によるシランカップリング剤を構造式で表わせば、下式のような化合物である。
Figure 2005226001
式中、nは、2〜7の整数であり、mは、独立して1〜4の整数である。kおよびlは、独立して1〜100の整数である。
1は、C3のアルキル基であり、R2は、−(R3O)r−のエーテル残基であり、R3は、C1〜C6のアルキレン基である。rは、2〜200の整数である。
当該化合物は、通常、ポリスルフィド結合を持つアルコキシシラン化合物と1分子中に2つ以上の水酸基を有するエーテル化合物の反応により得ることができる。ポリスルフィド結合を持つアルコキシシラン化合物としては、例えば、ビス(トリエトキシシリルメチル)−ジスルフィド、ビス(トリエトキシシリルメチル)−トリスルフィド、ビス(トリエトキシシリルメチル)−テトラスルフィド、ビス(トリメトキシシリルメチル)−ジスルフィド、ビス(トリメトキシシリルメチル)−トリスルフィド、ビス(トリメトキシシリルメチル)−テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)−ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)−トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)−ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)−トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド等が挙げられ、特に、Degussa 社製、商品名 Si69のビス(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィドが好適に用いられる。
また、1分子中に2つ以上の水酸基を有するエーテル化合物としては、一般式HO−(R3O)r−Hで表わされ、R3は、−CH2CH2−、−CH2CH(CH3)−、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2−などが例示される。rは、2〜200の整数で、特に2〜100が好適である。
これらの化合物を、アルコキシシラン化合物のアルコキシ基のモル量とエーテル化合物の水酸基のモル量との比が1.2〜7.0、好ましくは1.5〜6.0となるように混合し、更に金属触媒等を微量配合して、減圧下にて、発生するアルコールを除去しつつ70℃以上の温度で数時間加熱、攪拌することによって、目的とする反応生成物が得られる。具体的な構造としては式(1)に示す化合物が掲げられるが、1分子中に6個のアルコキシル基と2ヶ以上のアルコールとの縮合物などで、実際は、複雑な化合物の混合物になる。
本発明のシランカップリング剤は、ゴム100重量部に対してシリカ量が5〜120重量部、好ましくは20〜80重量部となり、当該シランカップリング剤量が0.5〜50重量部、好ましくは2〜12重量部となるように配合して、シリカ配合系ゴム組成物として用いられる。このシランカップリング剤の配合量が0.5重量部未満であると、所期の目的が発揮されず、逆に、50重量部を超えると、混練中に、ゴム組成物の粘度が上昇してしまうので好ましくない。更に、当該ゴム組成物は、多量シリカ配合系のタイヤ用ゴム組成物として使用する時には、従来の加工性等の問題が解消されるので、工業上極めて有効に使用し得ることとなる。
本発明に係るゴム組成物に主成分として配合されるゴムは、従来から各種ゴム組成物に一般的に配合されている任意のゴム、例えば、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)などのジエン系ゴムや、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR、EPDM)などを単独または任意のブレンドとして使用することができる。
本発明のゴム組成物に配合されるシリカとしては、特に制限はないが、例えば、乾式法ホワイトカーボン、湿式法ホワイトカーボン、コロイダルシリカ、および特開昭62−62838号公報に開示される沈降シリカなどが挙げられる。これらの中でも、含水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボンが特に好ましい。これらのシリカは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。シリカの比表面積は、特に制限はされないが、窒素吸着比表面積(BET法)で、通常50〜400m2/g、好ましくは100〜250m2/g、更に好ましくは120〜190m2/gの範囲であるときに、補強性、耐摩耗性および発熱性等の改善が十分に達成され、好適である。ここで、窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じBET法で測定される値である。
本発明に係るゴム組成物には、前記した必須成分に加えて、カーボンブラック、加硫または架橋剤、各種オイル、老化防止剤、充填材、可塑剤などのタイヤ用、その他一般ゴム用組成物に一般的に配合使用されている各種配合剤を加えることができ、かかる配合物は、公知のゴム用混練機、例えば、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー等で混練し、任意の条件で加硫してゴム組成物として使用することができる。これら配合剤の添加量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
以下、実施例および比較例に従って本発明を更に詳しく説明するが、本発明の技術的範囲をこれらの実施例に限定するものでないことは言うまでもない。
1)シランカップリング剤2の製法
シランカップリング剤1のDegussa 社製 Si69 100gとジエチレングリコール39.4g、およびテトライソプロポキシチタン0.1gを配合し、油浴中にて減圧によりメタノールを飛ばしながら90℃、5時間反応させ、反応生成物を取り出した。
2)シランカップリング剤3の製法
シランカップリング剤1のDegussa 社製 Si69 100gとジエチレングリコール9.9g、およびテトライソプロポキシチタン0.1gを配合し、油浴中にて減圧によりメタノールを飛ばしながら90℃、5時間反応させ、反応生成物を取り出した。
3)シランカップリング剤4の製法
シランカップリング剤1のDegussa 社製 Si69 100gと分子量1000のポリエチレングリコール92.9g、およびテトライソプロポキシチタン0.1gを配合し、油浴中にて減圧によりメタノールを飛ばしながら90℃、5時間反応させ、反応生成物を取り出した。
試験サンプルの作製
以下の表1に示すゴム配合系における硫黄と加硫促進剤を除く成分を1.8Lの密閉型ミキサーで3〜5分間混練し、165±5℃に達した時に放出したマスターバッチに、硫黄と加硫促進剤を加えて8インチのオープンロールで混練してゴム組成物を得た。このゴム組成物の一部を加硫試験およびムーニー粘度試験に供した。次いで、このゴム組成物の残部を15cm×15cm×0.2cmの金型中および直径49mm、厚さ5mmの円盤状金型中で、160℃、30分間プレス加硫して試験片(ゴムシート)を作製し、それぞれ引張試験および摩耗試験に供した。
試験法
1)加硫速度: JIS 6300に準拠して、振動式ディスク加硫試験機にて、振幅1度、160℃で95%の加硫度に達する時間(T95、分)を測定した。
2)ムーニー粘度: JIS 6300に準拠して、ムーニー粘度計にてL型ロータ(38.1mm径、5.5mm厚)を使用し、予熱時間1分、ロータの回転時間4分、100℃、2rpmの条件で測定した。
3)引張強度: JIS 6251に準拠して、3号ダンベルにて2mmシートを打抜き、500mm/分の引張速度にて、100%モジュラス(M100)、300%モジュラス(M300)、引張強さ(T)および切断時伸び(E)を測定した。
4)耐摩耗性: JIS K6264に準拠して、ランボーン摩耗試験機(岩本製作製)を使用し、試験温度20℃、スリップ率50%、荷重15Nで測定した。比較例1を100として指数で評価した。数値が大なる程、耐摩耗性が良好であることを示す。
実施例1〜2および比較例1〜3
結果を用1に示す。
Figure 2005226001
表1の結果からみられるように、本発明のシランカップリング剤を多量シリカ配合系ゴム組成物に配合した場合に、未加硫物性および加硫物性のいずれもが向上していることがわかる。
よって、本発明のシランカップリング剤は、シリカ配合系のゴム組成物、特に多量シリカ配合系のタイヤ用ゴム組成物に有効に使用することができる。

Claims (5)

  1. ポリスルフィド結合を有するアルコキシシラン化合物と、1分子中に2つ以上の水酸基を有するエーテル化合物との反応により得られるシランカップリング剤。
  2. 下式1の構造よりなる請求項1に記載のシランカップリング剤。
    Figure 2005226001
    式中、nは、2〜7の整数であり、mは、独立して1〜4の整数である。kおよびlは、独立して1〜100の整数である。
    1は、C3のアルキル基であり、R2は、−(R3O)r−のエーテル残基であり、R3は、C1〜C6のアルキレン基である。rは、2〜200の整数である。
  3. 請求項1または2に記載のシランカップリング剤と少なくとも一種のゴムとシリカを含んでなるシリカ配合ゴム組成物。
  4. ゴム100重量部に対してシリカ量が5〜120重量部、シランカップリング剤量が0.5〜50重量部含んでなる請求項3に記載のシリカ配合ゴム組成物。
  5. 請求項4に記載のシリカ配合ゴム組成物を用いたタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1613636B1 (en) * 2003-04-02 2011-05-04 Momentive Performance Materials Inc. Coupling agents for mineral-filled elastomer compositions
CN110741035A (zh) * 2017-06-16 2020-01-31 株式会社普利司通 硫化橡胶、轮胎和跑气保用轮胎

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