JP2005225853A - アレルギー性疾患又は呼吸器系疾患の予防ないし治療剤 - Google Patents

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久道 相澤
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友昭 星野
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安生 孫
Hajime Nakamura
肇 中村
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Abstract

【課題】
本発明は、肥満細胞の脱顆粒、気道過敏性の亢進及び/又は好酸球の増加を伴うアレルギー性疾患又は呼吸器系疾患の予防ないし治療剤の提供を目的とする。
【解決手段】肥満細胞の脱顆粒抑制作用、気道過敏性の抑制作用及び好酸球の増加抑制作用を有するTRXタンパク質を用いたアレルギー性疾患、アレルギー性疾患又は呼吸器系疾患の予防および治療剤を提供する。
【選択図】図4

Description

本発明は、アレルギー性疾患又は呼吸器系疾患の予防ないし治療剤に関し、詳しくは、チオレドキシンスーパーファミリーに属するポリペプチド類(以下、「TRXs」と略記する場合がある)を有効成分とするアレルギー性疾患又は呼吸器系疾患の予防ないし治療剤に関する。
チオレドキシン(Thioredoxin;TRX)はその活性部位配列の−Cys−Gly−Pro−Cys−内にレドックス活性なジスルフィド/ジチオールを有する12kDaの多機能ポリペプチドである(非特許文献1)。チオレドキシンはリボヌクレオチドリダクターゼに対するハイドロゲン供与体、デオキシリボヌクレオチドの合成に重要な酵素として大腸菌から単離されて以来、多くの原核生物,真核生物から単離同定されてきた。
成人T細胞白血病誘導因子(ADF)は,本発明者らがHTLV−Iに感染したTリンパ球によって産生されるIL−2受容体誘導因子として最初に同定したもので、ヒトチオレドキシンである。細胞内チオレドキシンはラジカル消去や、activator protein−1や nuclear factor−κB などのレドックスに関する転写因子の制御に重要な役割を果たしている(非特許文献2)。
さらに、 ヒトチオレドキシンはp38 mitogen activating protein kinase(MAPK)やapoptosis signal regulating kinase−1(ASK−1)のシグナル伝達を制御する。
また、チオレドキシンが細胞外に放出され、サイトカインまたはケモカイン作用を示すこと(非特許文献3)、さらには細胞外TRXが細胞内へ移行すること(非特許文献4)が、本発明者らによって報告されてきた。しかし、TRXsの肥満細胞の脱顆粒制御機能、及び好酸球の増加抑制作用については、未だ解明されていない。
肥満細胞は、その細胞表面のFcεレセプターに結合したIgE抗体に、抗原が結合(架橋)することにより脱顆粒を起こし、結果として放出される細胞内のケミカルメディエーター(ヒスタミン、IL−2,IL−6など)が、炎症反応(I型アレルギー反応)を引き起こすことが知られている。肥満細胞とアレルギー性疾患の直接的な関係については多くの報告がなされており、アレルギー性鼻炎、花粉症の原因であるとされている。
したがって、IL−2およびIL−6の肥満細胞からの分泌を抑制することによって、間接的に免疫抑制効果または炎症抑制効果を得ることができると考えられる。
一方、気管支喘息においては、IgE抗体が肥満細胞に大きく影響していることが知られており、特に成人よりも小児に多いアトピー型気管支喘息の直接原因になっていると考えられている。また、アトピー型気管支喘息モデルマウスを用いた実験系においても、肥満細胞が主要原因であることが証明されている(非特許文献5)。
また、気管支喘息の主症状である気道狭窄は、肥満細胞の脱顆粒によって引き起こされる。すなわち、抗原刺激に対してIgE抗体が気管支粘膜上の肥満細胞に結合し、肥満細胞の脱顆粒がおこると、ケミカルメディエーターが放出され、種々の炎症反応が引き起こされる。その6〜8時間後、新たな抗原の侵入が無いにもかかわらず、Th2細胞からIL−5等が放出され、好酸球の浸潤がおこる。好酸球は、細胞内顆粒からロイコトリエン、細胞傷害性タンパク質を放出し、気道粘膜を傷害する。これにより、気道の過敏性が亢進され、気道の狭窄を生じ、それが原因となって気道抵抗が上昇する。この、気道炎症疾患又は気道過敏症に代表される疾患を、呼吸器炎症疾患又は呼吸器過敏症と呼ぶ。
好酸球は、顆粒球の一種であり、寄生虫感染、アレルギー疾患、炎症反応等において重要な生体防御機能を担っていることが知られている。
従来、呼吸器炎症疾患又は呼吸器過敏症の治療剤としては、キサンチン誘導体の一種であるテオフィリン等が知られているが、副作用等の問題がある。また、他の治療剤としては、β2受容体刺激剤,抗コリン剤,抗アレルギー用剤,副腎皮質ホルモン剤,吸入ステロイド等のステロイド剤等が一般的に用いられている。しかしながら、難治性喘息患者において上記の従来型の治療剤は、いずれも満足な効果は得られていない。
"Redox regulation of cellular activation" Ann. Rev. Immunol. 1997; 15:351−369. "AP−1 transcriptional activity is regulated by a direct association between thioredoxin and Ref−1" PNAS.1997; 94: 3633−3638. "Circulating thioredoxin suppresses lipopolysaccharide−induced neutrophil chemotaxis" PNAS. 2001; 98: 15143−15148 "Redox−sensing release of thioredoxin from T lymphocytes with negative feedback loops" J. Immunol. 2004; 172: 442−448. "An essential role of mast cells in the development of airway hyperresponsiveness in a murine asthma model." J Immunol. 2000; 164:3855−3861.
本発明は、肥満細胞の脱顆粒抑制作用、気道過敏性の抑制及び炎症部位における好酸球の増加抑制作用に基づいたチオレドキシンを有効成分とするアレルギー性疾患又は呼吸器系疾患の予防ないし治療剤の提供を目的とする。
本発明者らは、TRXsが肥満細胞の脱顆粒抑制作用、気道過敏性の抑制作用及び炎症部位における好酸球の増加抑制作用を有し、アレルギー性疾患もしくは呼吸器炎症疾患又は呼吸器過敏症の予防ないし治療剤として有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下のアレルギー性疾患もしくは呼吸器炎症疾患又は呼吸器過敏症予防ないし治療剤を提供するものである:
項1.チオレドキシンスーパーファミリーのポリペプチドを有効成分とする肥満細胞の脱顆粒を伴うアレルギー性疾患の予防ないし治療剤。
項2.チオレドキシンスーパーファミリーのポリペプチドを有効成分とする気道過敏性の亢進及び/又は炎症部位における好酸球の増加を伴う呼吸器系疾患の予防ないし治療剤。
項3.該アレルギー性疾患が、アトピー型気管支喘息、アレルギー性鼻炎又は花粉症である項1に記載の予防ないし治療剤。
項4.該呼吸器系疾患が呼吸器炎症疾患又は呼吸器過敏症である項2に記載の予防ないし治療剤。
項5.該呼吸器炎症疾患又は呼吸器過敏症が、気道炎症疾患、気道過敏症又は好酸球性肺疾患である項2に記載の予防ないし治療剤。
項6.該気道炎症疾患が気管支喘息である項2に記載の予防ないし治療剤。
項7.該呼吸器炎症疾患又は呼吸器過敏症が、アスピリン誘導性のものである項2に記載の予防ないし治療剤。
項8.該好酸球性肺疾患が、単純性好酸球増加症、急性好酸球性肺炎、慢性好酸球性肺炎、好酸球増多症候群、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、アレルギー性肉芽腫性血管炎、寄生虫感染及び過敏性肺炎からなる群より選択される、いずれか1つである項2に記載の予防ないし治療剤。
項9.以下の疾患:
アトピー型気管支喘息、アレルギー性鼻炎、花粉症、気管支喘息、アスピリン誘導性の呼吸器炎症疾患又は呼吸器過敏症、単純性好酸球増加症、急性好酸球性肺炎、慢性好酸球性肺炎、好酸球増多症候群、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、アレルギー性肉芽腫性血管炎、寄生虫感染及び過敏性肺炎のチオレドキシンスーパーファミリーのポリペプチドを有効成分とする予防ないし治療剤。
項10.呼吸器系疾患が気道過敏症である項2に記載の予防ないし治療剤。
項11.チオレドキシンスーパーファミリーのポリペプチドがヒトチオレドキシンである項1〜10に記載の予防ないし治療剤。
本発明の予防ないし治療剤は、肥満細胞の脱顆粒抑制作用を有することから、肥満細胞が深く関与するI型アレルギー反応によるアレルギー性疾患、特にアトピー型気管支喘息、および花粉症等アレルギー性鼻炎の予防ないし治療剤として有用である。
また、本発明の予防ないし治療剤は、気道過敏性及び炎症部位における好酸球の増加を強く抑制することから、呼吸器炎症疾患、呼吸器過敏症、又は好酸球性肺疾患にも有効である。
本発明によれば、体内でも発現する内因性のチオールタンパクであるチオレドキシンを有効成分とするため、副作用の心配がない。
本明細書において呼吸器系又は呼吸器とは、肺胞におけるガス交換に関係する全ての器官を指し、鼻腔、副鼻腔、咽頭、喉頭、気管、気管支、肺等が含まれる。
本明細書において、ヒトチオレドキシン(hTRX)とは、配列番号1に示される105個のアミノ酸からなるポリペプチドを指す。
本発明のTRXsは、ヒトチオレドキシン以外に「チオレドキシンスーパーファミリー」に属するものであればよく、その活性中心に−Cys−Gly−Pro−Cys−、−Cys−Pro−Tyr−Cys−、−Cys−Pro−His−Cys−、−Cys−Pro−Pro−Cys−有するポリペプチド類を有するものが例示される。これらの中でも、活性中心に配列−Cys−Gly−Pro−Cys−を有するチオレドキシン又はチオレドキシン2(ミトコンドリア特異的チオレドキシン)が好ましい。
本発明のチオレドキシン誘導体は、配列番号1のヒトチオレドキシンをもとにして公知の遺伝子工学的手法により誘導体を製造することができる。該誘導体は、配列番号1の32位と35位以外、好ましくは32位〜35位以外のアミノ酸の1又は複数個、好ましくは1又は数個が置換、欠失、付加、挿入され、且つ、肥満細胞の脱顆粒抑制活性、気道過敏性抑制活性、及び好酸球増加抑制活性を有するものである。なお、配列番号2は、配列番号1の核酸配列を表す。
TRXsは、肥満細胞の脱顆粒抑制作用、及び肥満細胞から放出されるサイトカインの産生(分泌)抑制作用を有し、これらのサイトカインに起因するアレルギー性疾患の予防ないし治療剤として有効である。
肥満細胞から放出されるサイトカインとしては、ヒスタミン、IL−2、IL−4、IL−6、GM−CSF、TNF−α等が挙げられ、ヒスタミン、IL−2及びIL−6は特にアレルギー性疾患との関連が深く、これらの産生(分泌)を抑制することにより、アレルギー性疾患の予防ないし治療効果を得ることができる。
ヒスタミン、IL−2、IL−6と関連するアレルギー性疾患としては、アトピー型気管支喘息、花粉症等のアレルギー性鼻炎があげられる。
TRXsは、肥満細胞の脱顆粒抑制作用に加え、気道過敏性の抑制作用も有する。この作用を利用し、本発明の予防ないし治療剤は、呼吸器炎症疾患又は呼吸器過敏症の予防又は治療を目的として用いることができる。ここで、呼吸器炎症疾患とは、気管支喘息等の気道炎症疾患を指す。また、本発明の予防ないし治療剤は、抗原又は化学物質が誘導する呼吸器炎症疾患又は呼吸器過敏症に有効であり、特にアスピリン誘導性の呼吸器炎症疾患又は呼吸器過敏症に高い効果を有する。
また、本発明者らは、TRXsが、炎症部位における好酸球の増加抑制作用を有することを見出した。この作用を利用し、単純性好酸球増加症、急性好酸球性肺炎、慢性好酸球性肺炎、好酸球増多症候群、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、アレルギー性肉芽種性血管炎、寄生虫感染、過敏性肺炎等の好酸球性肺疾患の予防又は治療剤としても好ましく使用できる。
さらに、本発明者らは、チオレドキシントランスジェニックマウスにおいてDEP(Diesel exhaust Particle:ディーゼル排気微粒子)肺傷害モデルを作製したところ、ワイルドタイプのマウスに比べ、肺傷害が極めて軽度であることを見出した。
DEPは、ディーゼルの燃焼によって生成した化学物質が炭素粒子核の周りに付着した微粒子である。この微粒子は、大気汚染の原因の1つとされ、容易にヒト呼吸器内に吸入されることが知られている。DEPの吸入は、肺、気管支等の呼吸器組織及び細胞の炎症、線維化、壊死等の原因となり、気管支喘息、肺気腫、慢性気管支炎等の大気汚染系疾病を引き起こすと考えられている。
DEP肺障害モデルの予防ないし治療に有用な化合物は、大気の汚染物質(排ガス、喫煙ガス、粉塵、煤煙等)による肺障害に広く有効であると考えられる。
したがって、本発明の予防ないし治療剤は、喫煙、又は排ガス、粉塵、煤煙等の大気汚染によって引き起こされる呼吸器系疾患の予防ないし治療に有効である事が示唆される。
本発明に係るアレルギー性疾患の予防ないし治療剤の投与経路としては、経口および非経口のいずれでも投与することができ、臨床医によって適宜選択される。また有効成分であるチオレドキシンを単独または通常使用される担体と共に投与することができる。
本発明の予防ないし治療剤を経口投与する場合は、薬剤の形態として、錠剤、丸剤、散剤、被覆錠剤、顆粒剤、カプセル剤等の固形製剤、液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤等の液状製剤、エアゾール剤、アトマイザー、ネブライザー等の吸入剤、およびリポソーム封入剤等があげられる。
本発明に係る予防ないし治療剤は、上記の有効成分と共に薬学的に許容される製剤担体を用いて、医薬製剤の形態として実用される。該製剤担体としては、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、吸収促進剤、保湿剤、吸着剤、滑沢剤、充填剤、増量剤、付湿剤、防腐剤、安定剤、乳化剤、可溶化剤、浸透圧を調節する塩、緩衝剤等の希釈剤又は賦形剤を例示でき、これらは得られる製剤の投与単位形態に応じて適宜選択使用される。
錠剤の形態に成形するに際しては、上記製剤担体として例えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸、リン酸カリウム等の賦形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム等の崩壊剤、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド等の界面活性剤、白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリン、デンプン等の保湿剤、デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等を使用できる。
さらに錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠とすることができる。この剤皮の層の数によって二重錠、多層錠とすることができる。
丸剤の形態に成形するに際しては、製剤担体として例えばブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノール等の結合剤、ラミナラン、カンテン等の崩壊剤等を使用できる。
本発明の予防ないし治療剤を非経口投与する場合は、薬剤の形態として静脈注射、皮下注射、皮内注射、筋肉注射および腹腔内注射などに使用される注射剤(液剤、乳剤、懸濁剤等)、液剤(例えば、点眼剤、点鼻薬等)、懸濁剤、乳剤、点滴剤等があげられる。
本発明薬剤が液剤、乳剤、懸濁剤等の注射剤として調製される場合、これらは殺菌され且つ血液と等張であるのが好ましく、これらの形態に成形するに際しては、希釈剤として例えば水、エチルアルコール、マクロゴール、プロピレングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等を使用できる。なお、この場合、等張性の溶液を調整するに充分な量の食塩、ブドウ糖あるいはグリセリンを本発明薬剤中に含有させてもよい。また、通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤等を添加してもよい。
本発明の予防ないし治療剤が液状製剤である場合は、凍結保存または凍結乾燥等により水分を除去して保存してもよい。凍結乾燥製剤は、使用時に注射用蒸留水等を加え、再度溶解して使用される。
さらに、本発明に係る予防ないし治療剤中には、必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を含有させて調製することもできる。
TRXファミリーに属するポリペプチドの有効量は、当業者が従来の技術を参考に容易に決定することができるが、例えば、体重1kgあたり0.1mg−10g程度、好ましくは1−10mg程度、より好ましくは1−500mg程度である。
これを1日あたり1回又は数回に分けて投与することができるが、各種製剤の形態、患者の性別、年齢、疾患の程度に合わせて適宜調節することが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではなく、本発明の技術分野における通常の変更ができることは言うまでもない。
チオレドキシンによる肥満細胞のサイトカイン産生抑制効果
1.細胞の調製
C57BL/6マウスとTRXトランスジェニックマウス(味の素株式会社)を解剖して、大腿骨をとり、27G針を付けた注射筒(10mlの培地(非働化した牛胎児血清15%、L−グルタミン200mM、β−メルカプトエタノール50mM、rmIL−3100pM含有RPMI)を内部に有する)に該大腿骨由来の骨髄(5ml)を採取し、25cmTフラスコに骨髄を流し入れて培養した。1週間目に中フラスコに移し30mlの培地を添加した後、さらに2週間目に175cmT大フラスコに移し100mlの培地で培養を継続した。培養開始から4−5週間目で肥満細胞を得た(図1)。
2.肥満細胞のサイトカイン産生能
1x10個の肥満細胞を10mlの10%牛胎児血清含有RPMI培地に懸濁後、anti−DNP(抗ジニトロフェニル)IgE抗体を最終濃度1−2μg/mlで添加し、18時間培養した。細胞を回収しPBSで洗浄後、培地に最終濃度1×10個/mlで懸濁し、96穴プレートに200μlずつ添加し培養した。2−3時間後、DNP−BSAを最終濃度30ng/mlになるように加え、18時間培養した(図1)。培養上清中のサイトカイン(IL−2,IL−6)をELISA法で測定した結果、TRX高発現肥満細胞からのIL−2とIL−6の産生量が、コントロールマウス由来肥満細胞に比べて有意に低かった(図2−aおよび図2−b)。
チオレドキシンによる肥満細胞の脱顆粒抑制効果
1.肥満細胞の調製と抗原感作
1×10個の肥満細胞を10mlの10%牛胎児血清含有RPMI培地に懸濁後、anti−DNP IgE抗体を最終濃度1〜2μg/mlで添加し、18時間培養した。この細胞を回収してPBSで洗浄後、PBSに最終濃度1×10個/mlで懸濁し、96穴プレートに250μlずつ添加し培養した。10分後、DNP−BSAを最終濃度30ng/mlになるように加え、20分培養した。次に、10μlの反応停止緩衝液(4mM EDTA、50mM HEPES pH7.4、1%グルコース、1%ゼラチン)を添加し、氷上に置いた後、培養上清を回収した(図3)。
2.ヒスタミンの定量
ホウ酸ナトリウム緩衝液(pH 9.5)で平衡化したShodex−Asahipak ODP−50 4D(東ソー)に肥満細胞の培養上清を注入後、流速0.5ml/分で緩衝液を流し、ヒスタミン量を検出(励起波長330nm、発光波長440nm)するクロマトグラフィーを行った。その結果、TRX高発現肥満細胞からのヒスタミン産生量が、コントロールマウス由来肥満細胞に比較して低値であった(図4)。
呼吸器炎症疾患又は呼吸器過敏症の予防又は治療効果確認試験
本実施例で用いた動物、試薬及び試験方法は以下の通りである。
1.使用動物
動物は7週齢のBalb/c雌マウス(日本チャールス・リバー)を使用した。
2.試薬
感作用の卵白アルブミンはAlbumin; Ovalbumin (SIGMA社製; 以下、OVAと略す) を必要量秤量した後PBSで希釈し、これをアルミニウムゲル:Al(OH)(Alu−Gel−S Suspension, research grade, sterile; SERVA社製)を用いて、50μg / mlとなるように用時調製して使用した。誘発用の卵白アルブミンは、OVAを必要量秤量し、PBSを用いて5%溶液となるように調製して使用した。マウスへの麻酔は、塩酸ケタミンを使用した。気道過敏性測定用のアセチルコリンはACETYLCHOLINECHLORIDE(SIGMA社製; 以下、Achと略す)を用い、PBSで希釈し使用した。Human recombinant Thioredoxinは味の素より供与、 mutant human Thioredoxin(C32S/C35S)は中村らの方法(Nakamura, H. et al., 2001. Circulating thioredoxin suppresses lipopolysaccharide−induced neutrophil chemotaxis. Proc Natl Acad Sci U S A 98(26):15143−8.)で作成した。
3.気道過敏性の測定
気道過敏性は、Whole Body Plethysmographyを用いて覚醒・自発呼吸下のマウスでPenhを気道収縮の指標として測定した。最初にPBSを吸入させPenhのbase lineの値を測定し、次いでAch 0.75 mg/mlから順次高濃度のものを吸入させPenhの変化を観察する。そして、Penhがbase lineの2倍になったところのAch濃度をECPenhと表現した。
4. 気管支肺胞洗浄
気管支肺胞洗浄(BAL)は、マウスを麻酔し気管内挿管をした状態でPBSを2.5cmHOで気管内へ注ぎ、洗浄液を回収した。回収した気管支肺胞洗浄液は、細胞数のcountをし、May−Gimsa染色したあと細胞分画のcountを行った。
本実施例は、被験動物(Balb/c)を下記の4群に分けて行った。
(第1群)non−treat群(control)
(第2群)代表的な抗原刺激物質・卵白アルブミン(OVA)の腹腔内投与を行い感作した群。
(第3群)OVAによる感作の後、OVA吸入、すなわちchallengeを行った群。
(第4群)OVA感作を行い、challengeを行う前に、TRX:40μg/headを腹腔内投与をした群。
投与スケジュール:
(第2群)
初日と5日後にOVA:8μg/headを腹腔内投与し、17日目に気道過敏症の測定とBALを行った。
(第3群)
第2群と同様、初日と5日目にOVAの腹腔内投与を行い、18日目にOVAの吸入によるchallengeをし、そして19日後に気道過敏症の測定とBALを行った。
(第4群)
第3群と同様、OVA感作し、challenge前の16日目,17日目,18日目、TRX 40μgの腹腔内投与を行った。その後challengeを行い、19日目に気道過敏症の測定とBALを行った。
気道過敏症の変化
図5は、気道過敏症の変化を示したものである。
Penhとは、body plethismographyを用いて測定したもので、気道抵抗の測定と気流の変化から求めた、気道過敏症の指標である。値が高いほど、気道性過敏症が亢進していることを示す。
OVA感作、challengeを行った群ではPenhの上昇を認め、また、TRXを投与すると気道過敏症が抑制されていることが分かった。
図6は、PBS吸入時のPenhをbaseとして、Penhが2倍となったところのアセチルコリン(Ach)濃度をEC2Penhと表現し、log計算してグラフにしたものである。EC2Penhの値が低いほど、気道過敏症は亢進していることを表す。
Non−treat 群とOVA感作、challenge群との比較により、感作、challenge群で有意に気道過敏症が亢進しているのが分かった。また、TRX投与群では、感作、challenge群に比べ気道過敏症が有意に抑制されていた。
BALの結果
図7は、マウスを麻酔し、BALを行い、回収したBAL液中の細胞数をcountしたものである。図の左から、Total cell、単球、好中球、好酸球の数を示している。
図8は、図7から、好酸球だけをピックアップしたものである。
OVA感作、challenge群では有意に好酸球の上昇がみられ、TRX投与群ではそれが抑制されていることがわかった。
結果より、challenge前のTRX投与によって、OVA感作及びchallengeによる気道過敏症の亢進、及びBAL液中の好酸球増加が抑制されることがわかった。
実施例3と同様の方法で、human TRX(Wild TRX)及びmutant human Thioredoxin (C32S/C35S)を用いて、試験を行った。
その結果、mutant human Thioredoxinでは、気道過敏の抑制及びBAL液中の好酸球数の抑制が見られなかった(図9−a、9−b、10−a、10−b)。
C57BL/6マウス及びTRXトランスジェニックマウス(味の素株式会社)を用いてDEP肺障害モデルを作製した。麻酔したマウスの気管から、DEP気管内注入(instillation)した。その後、肺を摘出し、パラフィン包埋して切片を作製した後、ヘマトキシリン・エオシン染色を行った。
その結果、C57BL/6マウスの肺組織は、好中球およびリンパ球の肺細胞への浸潤が見られるのに対し、TRXトランスジェニックマウスでは、これらの細胞の肺細胞への浸潤が極めて軽度であった(図11)。
実施例1の実験方法を示す。 TRX高発現肥満細胞およびコントロール細胞におけるIL−2の産生量の比較を表す。図中、B6はコントロール細胞、TRXtgは、TRX高発現肥満細胞を表す。 TRX高発現肥満細胞およびコントロール細胞におけるIL−6の産生量の比較を表す。図中、B6はコントロール細胞、TRXtgは、TRX高発現肥満細胞を表す。 実施例2の実験方法を示す。 TRX高発現肥満細胞およびコントロール細胞におけるヒスタミン放出量を表す。図中、B6はコントロール細胞、TRXtgは、TRX高発現肥満細胞を表す。 Penhによって、TRX−Pの投与による、気道過敏症の抑制効果を示した図である。 EC2Penhによって、TRXの投与による、気道過敏症の抑制効果を示した図である。 回収したBAL液中の細胞数(Total cell、単球、好中球、好酸球)を示す図である。 図7から、好酸球だけをピックアップした図である。 EC2Penhによる、wild TRXの投与による、気道過敏症の抑制効果を示した図である。 EC2Penhによる、mutant human TRXの投与による、気道過敏症の抑制効果を示した図である。 wild TRXの投与を行ったマウスから回収したBAL液中の好酸球数を示す図である。 mutant humanTRXの投与を行ったマウスから回収したBAL液中の好酸球数を示す図である。 DEPを気管内注入した、TRXトランスジェニックマウス(TRX Tg)及びC57BL/6マウスにおける肺組織切片(×12、×100)を示す。

Claims (11)

  1. チオレドキシンスーパーファミリーのポリペプチドを有効成分とする肥満細胞の脱顆粒を伴うアレルギー性疾患の予防ないし治療剤。
  2. チオレドキシンスーパーファミリーのポリペプチドを有効成分とする気道過敏性の亢進及び/又は炎症部位における好酸球の増加を伴う呼吸器系疾患の予防ないし治療剤。
  3. 該アレルギー性疾患が、アトピー型気管支喘息、アレルギー性鼻炎又は花粉症である請求項1に記載の予防ないし治療剤。
  4. 該呼吸器系疾患が呼吸器炎症疾患又は呼吸器過敏症である請求項2に記載の予防ないし治療剤。
  5. 該呼吸器炎症疾患又は呼吸器過敏症が、気道炎症疾患、気道過敏症又は好酸球性肺疾患である請求項2に記載の予防ないし治療剤。
  6. 該気道炎症疾患が気管支喘息である請求項2に記載の予防ないし治療剤。
  7. 該呼吸器炎症疾患又は呼吸器過敏症が、アスピリン誘導性のものである請求項2に記載の予防ないし治療剤。
  8. 該好酸球性肺疾患が、単純性好酸球増加症、急性好酸球性肺炎、慢性好酸球性肺炎、好酸球増多症候群、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、アレルギー性肉芽腫性血管炎、寄生虫感染及び過敏性肺炎からなる群より選択される、いずれか1つである請求項2に記載の予防ないし治療剤。
  9. 以下の疾患:
    アトピー型気管支喘息、アレルギー性鼻炎、花粉症、気管支喘息、アスピリン誘導性の呼吸器炎症疾患又は呼吸器過敏症、単純性好酸球増加症、急性好酸球性肺炎、慢性好酸球性肺炎、好酸球増多症候群、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、アレルギー性肉芽腫性血管炎、寄生虫感染及び過敏性肺炎のチオレドキシンスーパーファミリーのポリペプチドを有効成分とする予防ないし治療剤。
  10. 呼吸器系疾患が気道過敏症である請求項2に記載の予防ないし治療剤。
  11. チオレドキシンスーパーファミリーのポリペプチドがヒトチオレドキシンである請求項1〜10に記載の予防ないし治療剤。
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