JP2005225197A - 液体吐出性能維持方法及び液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出性能維持方法及び液体吐出装置 Download PDF

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Shota Nishi
正太 西
Masato Nakamura
正人 中村
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真人 安藤
Akihito Miyazaki
明仁 宮崎
Shigeyoshi Hirashima
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Abstract

【課題】 液体吐出ヘッドの液体吐出ノズルより液体を吐出する液体吐出装置の液体吐出性能維持方法において、液体吐出ヘッドによる液体の吐出不良を低減して液体吐出性能維持を効率的に行う。
【解決手段】 所定のインクiを収容するインクタンク4から供給されたインクiをインク吐出ノズル40aより吐出するプリントヘッド22内のインクiをインク送出管159から排出し、該インクi中に混入した気泡を除去することによりインクiの吐出不良を低減する液体吐出性能維持方法であって、プリントヘッド22内のインクiの排出による気泡除去の実施を開始後、プリントヘッド22内から排出されるインクi中に気泡が無い状態を検出してから一定時間経過するまで、該気泡除去を実施し続ける。これにより、プリントヘッド2のインク吐出不良を低減してインク吐出性能維持が確実に行われる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体吐出ヘッドの液体吐出ノズルより液体を吐出する液体吐出装置の液体吐出性能維持方法に関し、詳しくは、液体吐出ヘッド内の液体の排出による該液体中の気泡除去の実施を開始後、該液体中に気泡が無い状態を検出してから一定時間経過するまで、該気泡除去を実施し続けることによって、液体の吐出不良を低減して液体吐出性能の維持を確実に行う液体吐出性能維持方法及びその方法を実施する液体吐出装置に関するものである。
従来から、液体容器から液体吐出ヘッド内に供給された液体を該液体吐出ヘッドの液体吐出ノズルから吐出する液体吐出装置として、例えばインクジェットプリンタなどの装置が普及している。このようなインクジェットプリンタのプリントヘッド内に供給されたインク中に気泡が発生した場合には、インク吐出ノズルよりインクが吐出されなくなることがあった。このような不具合を防止するため、プリントヘッドのノズル面にゴム等の弾性部材を当接させて、インク吐出ノズルからインクを吸引することで気泡も同時に排出する技術が公知技術として従来から知られている。
例えば、特許文献1には、インクジェットプリンタにインクカートリッジを装着してプリントヘッド内にインクを充填する初期充填時に、該プリントヘッド内のインク中に混入した気泡を除去するために、上記技術を利用して、インク吐出ノズルからインクを吸引することでインクと同時に気泡を引き出して除去するインクジェット式記録装置が開示されている。
特開2000−85153号公報
しかし、特許文献1に記載された技術においては、インク吐出ノズルからインクを吸引する動作は、プリントヘッドのノズル面にゴム等の弾性部材から成るキャップ部材をキャッピングした状態で行われるようになっているので、インクの吸引動作を確実に行うためには、上記キャップ部材をノズル面に対してリークが無いようにキャッピングできなければならない。したがって、この技術は、いわゆるシリアル型のプリントヘッドのインクジェットプリンタに適用されたものであって、いわゆるライン型のプリントヘッドのインクジェットプリンタに適用することは困難であった。すなわち、ライン型のプリントヘッドのインクジェットプリンタは、ノズル面をキャッピングする弾性部材もページ幅以上の長さになってしまい、ノズル面にリークなくキャッピングするのが困難であるという問題点がある。
特に、インク吐出ノズルからインクを吐出する手段を備えたチップが左右互い違いにマウントされてノズル列を形成したライン型のプリントヘッドでは、ノズル列も一直線ではなくなり、ワイヤーボンドの封止部がノズル面に形成されている。このような場合には、それらを避けた状態でプリントヘッドのノズル面にキャップ部材をキャッピングしなければならず、キャップ部材の形状が複雑になり、キャッピング時にノズル面に対してリークが無いようにキャッピングすることが困難であるだけでなく、キャップ部材のコストが高くなるという弊害もある。
また、プリントヘッドのノズル面に対してリークが無いキャッピングが実現出来たとしても、ノズル列の比較的多いライン型のプリントヘッドでは、キャッピングした後のインク吸引時に全てのインク吐出ノズルからインクを吸引することが出来ず、結果として全てのノズルにインクが充填できない場合があるので、信頼性に欠けるという問題点がある。また、全てのインク吐出ノズルに対して吸引動作によりインクが充填できたとしても、充填する際の吸引インク量が増えるため、気泡を含んだインクを大量に廃棄しなければならず、ランニングコストがアップするという問題点もある。
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、液体吐出ヘッドの液体吐出ノズルより液体を吐出する液体吐出装置の液体吐出性能維持方法において、液体吐出ヘッド内の液体の排出による該液体中の気泡除去の実施を開始後、該液体中に気泡が無い状態を検出してから一定時間経過するまで、該気泡除去を実施し続けることによって、液体の吐出不良を低減して液体吐出性能の維持を確実に行う液体吐出性能維持方法及びその方法を実施する液体吐出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による液体吐出性能維持方法は、所定の液体を収容する液体容器から供給された液体をノズル面に形成された液体吐出ノズルより吐出する液体吐出ヘッド内から液体を排出し、該液体中に混入した気泡を除去することにより液体の吐出不良を低減する液体吐出性能維持方法であって、上記液体吐出ヘッド内から液体を排出して該液体中の気泡除去を実施し、この気泡除去の実施を開始後、上記液体吐出ヘッド内から排出される液体中に気泡が無い状態を検出してから一定時間経過するまで、該気泡除去を実施し続けるものである。
このような方法の実施により、気泡除去の実施を開始後、液体吐出ヘッド内から排出される液体中に気泡が無い状態を検出してから一定時間経過するまで、該気泡除去の実施が続けられる。
また、本発明による他の液体吐出性能維持方法は、所定の液体を収容する液体容器から供給された液体をノズル面に形成された液体吐出ノズルより吐出する液体吐出ヘッド内から液体を排出し、該液体中に混入した気泡を除去することにより液体の吐出不良を低減する液体吐出性能維持方法であって、上記液体吐出ヘッド内から液体を排出して該液体中の気泡除去を実施し、この気泡除去の実施を開始後、上記液体吐出ヘッド内から排出される液体中に気泡が無い状態を検出してから少なくとも該液体吐出ヘッド内に収容された体積分の液体が排出し終えるまで、該気泡除去を実施し続けるものである。
このような方法の実施により、気泡除去の実施を開始後、液体吐出ヘッド内から排出される液体中に気泡が無い状態を検出してから少なくとも該液体吐出ヘッド内に収容された体積分の液体が排出し終えるまで、該気泡除去の実施が続けられる。
また、本発明による液体吐出装置は、所定の液体を収容する液体容器と、この液体容器に収容された液体が供給されノズル面に形成された液体吐出ノズルより該液体を吐出する液体吐出ヘッドと、この液体吐出ヘッド内の液体を排出する液体排出口に接続され該液体の排出流路となる液体送出管と、この液体送出管上に配設され上記液体吐出ヘッド内の液体を吸引する吸引手段と、を備えて成る液体吐出装置であって、上記液体送出管に、該液体送出管内の液体の状態を検出する検出手段を配設し、この検出手段で検出された液体の状態に基づいて上記吸引手段の運転を制御する制御手段を設け、上記吸引手段の運転停止の時間を計測して上記制御手段に制御信号を送る計測手段を備えたものである。
このような構成により、液体吐出ヘッド内の液体が排出される液体送出管内の液体の状態を検出手段で検出し、この検出手段で検出された液体の状態に基づいて制御手段で吸引手段の運転を制御し、液体吐出ヘッド内から液体を吸引して排出させ、該液体中の気泡を除去する。この状態で上記計測手段で吸引手段の運転停止の時間を計測して所定時間経過するまで気泡除去の実施が続けられる。
請求項1に係る液体吐出性能維持方法によれば、液体吐出ヘッド内から排出される液体中に気泡が無い状態を検出してから一定時間経過するまで気泡除去の実施を続けるので、液体の吐出不良を低減する液体吐出性能維持が確実に行われる。したがって、液体吐出ヘッド内から排出する液体を適量にコントロールすることができるようになり、液体の廃液量を最低限度に抑えることができる。
また、請求項2に係る液体吐出性能維持方法によれば、液体吐出ヘッド内から排出される液体中に気泡が無い状態を検出してから少なくとも該液体吐出ヘッド内に収容可能な体積分の液体が排出し終えるまで気泡除去の実施を続けるので、液体の吐出不良を低減する液体吐出性能維持が確実に行われる。したがって、液体吐出ヘッド内から排出する液体を適量にコントロールできるようになり、液体の廃液量を最低限度に抑えることができる。
また、請求項3に係る液体吐出装置によれば、液体吐出ヘッド内の液体が排出される液体送出管内の液体の状態に基づいて制御手段で吸引手段の運転を制御し、液体吐出ヘッド内から液体を吸引して排出させ、該液体中の気泡を除去する。この気泡除去の実施を開始後、計測手段で吸引手段の運転停止の時間を計測して所定時間経過するまで気泡除去の実施を続けるので、液体の吐出不良を低減する液体吐出性能維持が確実に行われる。また、液体吐出ヘッド内の液体中の気泡除去を適切に実施することが可能となり、液体吐出性能の信頼性を大幅に向上させることができる。このとき、液体吐出ノズルより気体を含んだ液体を吸引しなくても、液体吐出ヘッド内の液体を排出して気泡を除去することができるので、液体吐出ノズルから液体を吸引するための手段をヘッドキャップ内に設けなくてもよい。したがって、気泡除去を実施するための機構を簡便な構成とし、装置全体が大型化しなくなる。
ここで、請求項4に係る発明によれば、上記検出手段は、上記液体送出管内を流れる液体中の気泡の有無を光学的に検出する光学センサであることにより、該光学センサで液体送出管内の液体の状態を検出することができる。
また、請求項5に係る発明によれば、上記検出手段は、上記液体送出管内を流れる液体中の気泡の有無を圧力変化により検出する圧力センサであることにより、該圧力センサで液体送出管内の液体の状態を検出することができる。
さらに、請求項6に係る発明によれば、上記液体送出管の排液口を上記液体容器に接続し、上記液体吐出ヘッド内から排出された液体を液体容器に戻す液体還流管路を構成したことにより、該液体吐出ヘッド内の液体の気泡を除去するために排出された液体が液体容器内に戻される。したがって、液体吐出ヘッド内の液体中の気泡除去を経済的に実施することができる。
そして、請求項7に係る発明によれば、上記検出手段は、上記液体吐出ヘッドの液体排出口の直後に配設されたことにより、該液体吐出ヘッド内から排出された液体中の気泡を短時間で検出することができる。したがって、上記液体吐出ヘッド内の液体中の気泡除去を効率的に実施することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明による液体吐出性能維持方法の実施形態を示す説明図である。この液体吐出性能維持方法は、液体吐出装置としてのインクジェットプリンタに装着されたインクタンク(液体容器)4から供給されたインク(所定の液体)iをプリントヘッド(液体吐出ヘッド)22のノズル面40に形成されたインク吐出ノズル(液体吐出ノズル)40aから吐出するときのインク吐出不良を低減して液体吐出性能を維持する方法であって、このプリントヘッド22内に供給されたインクiをインク送出管(液体送出管)159から排出し、該インクi中に混入した気泡を除去するものである。
ここで、本発明による液体吐出性能維持方法は、上記プリントヘッド22内のインクiをインク送出管159から排出して該インクi中の気泡除去を実施し、この気泡除去の実施を開始後、上記プリントヘッド22内から排出されるインクi中に気泡が無い状態を気泡センサ202で検出してから一定時間経過するまで、該気泡除去を実施し続けるものである。これにより、プリントヘッド22のインク吐出ノズル40aによるインク吐出不良を低減する液体吐出性能維持が確実に行われる。したがって、液体吐出ヘッド内から排出する液体を適量にコントロールすることができるようになり、インクiの廃液量を最低限度に抑えることができる。
また、本発明による他の液体吐出性能維持方法は、上記プリントヘッド22内のインクiをインク送出管159から排出して該インクi中の気泡除去を実施し、この気泡除去の実施を開始後、上記プリントヘッド22内から排出されるインクi中に気泡が無い状態を気泡センサ202で検出してから少なくとも該プリントヘッド22内に収容された体積分のインクiが排出し終えるまで、該気泡除去を実施し続けるものである。これにより、プリントヘッド22のインク吐出ノズル40aによるインク吐出不良を低減する液体吐出性能維持が確実に行われる。したがって、液体吐出ヘッド内から排出する液体を適量にコントロールすることができるようになり、インクiの廃液量を最低限度に抑えることができる。
次に、本発明による液体吐出性能維持方法の実施に直接使用する液体吐出装置としてのインクジェットプリンタについて説明する。このインクジェットプリンタは、インクタンク4からプリントヘッド22内にインクiが供給され、このインクiをノズル面40に形成されたインク吐出ノズル40aから吐出するものであって、インクタンク4と、インク供給部21と、プリントヘッド22と、インク送出管159と、電動ポンプ201とを備えて成り、さらに気泡センサ202と、制御部204と、タイマー207を設けたものである。
図1に示すインクタンク4は、インクを収容する液体容器となるもので、例えば樹脂材料等を射出成形してできており、箱状に形成されている。このインクタンク4の底面中央部には、インク供給部21が取り付けられている。このインク供給部21は、インクタンク4内に収容されたインクiを後述するプリントヘッド22に供給する流路となるものであって、その途中にはインク調整弁29が設けられている。このインク調整弁29は、インクタンク4内からインク供給部21を通って流下してきたインクiの流量を調整する手段となるものであって、後述するプリントヘッド22内に供給されたインクiが、インク吐出ノズル40aから自然漏出しないようにするものである。
また、インク供給部21の下端部には、プリントヘッド22が設けられている。このプリントヘッド22は、そのノズル面を構成する薄板状のノズル部材40の長手方向に多数個のインク吐出ノズル40aが配列されたライン型のプリントヘッドとよばれるもので、内部にインクiの共通液室となるインク流路42が構成されており、このインク流路42内に供給されたインクiをインク吐出ノズル40aから吐出するようになっている。このプリントヘッド22の上面の両端部には、インク流路42内に収容されたインクiを排出して脱気を行う脱気口51を備えている。
そして、これらの脱気口51には、インク送出管159が接続されている。このインク送出管159は、プリントヘッド22内のインクiを送り出す排出流路となるもので、例えば柔軟性を有する樹脂チューブ、或いはステンレスなどの金属パイプから成る。
さらに、このインク送出管159の途中には、電動ポンプ201が配設されている。この電動ポンプ201は、プリントヘッド22内のインクiを吸引する吸引手段となるもので、例えばチューブポンプ、ダイアフラムポンプ又はピストンポンプなどから成り、仕様に応じて適当なものを選べばよい。そして、電動ポンプ201で吸引されて排出されたプリントヘッド22のインク流路42内のインクiは、インク送出管159の端部の廃液口159aから流出し、排インクタンク152に廃棄されるようになっている。これにより、プリントヘッド22内のインクiを電動ポンプ201で吸引して排出し、該インクi中に混入した気泡が除去される。
ここで、本発明においては、上記インク送出管159上に、気泡センサ202が配設されている。この気泡センサ202は、インク送出管159内のインクiの状態を検出する検出手段となるもので、図2に示すように、発光部202aから照射された光を受光部202bで受けて、該インク送出管159を流れるインクi中の気泡の有無による透過率の違いを光学的に検出するようになっている。この場合、上記インク送出管159のうち少なくとも気泡センサ202が配設された部位は、気泡センサ202からの光を透過する透過色の材質でできている。これにより、気泡センサ202でインク送出管159内のインクiの状態、すなわちインクi中の気泡の有無を検出することができる。
このとき、気泡センサ202を使用する場合は、その種類を問わず、発光部202aと受光部202bとの間の測定環境を安定させないと、透過や反射の特性に誤差を生じ正確に検知できない。本例では、図2(b)に示すように、気泡センサ202を通過する部分となるインク送出管159を略平行面を備えた形状とし、その平行面間を測定させることによって、その中を通過するインクiの気泡の状態を感知しやすく、かつ安定した検知結果を得ることが可能となる。
図3はインク送出管159を略平行面の形状とするための他の実施例を示す図である。この実施例は、インク送出管159を保持する保持部材205に複数個のリブ206を設け、軟質材でできたインク送出管159のうち気泡センサ202の光が通過する部分を各リブ206で挟持して変形させ、略平行面を形成させるようになっている。この場合においても、上述と同様の効果を得ることができる。
また、図1に示すように、上記電動ポンプ201及び気泡センサ202には、制御部204が接続されている。この制御部204は、上記気泡センサ202で検出されたインクiの状態に基づいて電動ポンプ201の運転を制御する制御手段となるものであって、気泡センサ202で検出されたインクiの状態の信号を入力して電動ポンプ201の運転を制御する制御信号を出力するようになっている。これにより、上記気泡センサ202で検出されたインク送出管159内のインクiの状態に基づいて、電動ポンプ201を作動させてプリントヘッド22内からインクiを排出し、該インクi中の気泡を除去することができるので、インク吐出ノズル40aのインク吐出不良を低減してインク吐出性能維持が効率的に行われる。
また、上記制御部204には、タイマー207が接続されている。このタイマー207は、上記電動ポンプ201の運転停止の時間を計測して上記制御部204に制御信号を送る計測手段となるもので、プリントヘッド22のインク流路42の容積や、電動ポンプ201の仕様に応じて計測時間を任意に設定できるようになっている。これにより、制御部204で電動ポンプ201の運転を制御し、プリントヘッド22内からインクiを吸引して排出させ、該インクi中の気泡が除去される。そして、この気泡除去の実施を開始後、上記インク送出管159内のインクi中に気泡が無い状態を気泡センサ202で検出してから、上記タイマー207で電動ポンプ201の運転停止の時間を計測し、任意に設定された所定時間が経過するまで上記インクiの気泡除去の実施が続けられる。このような気泡除去の実施を行うのは、プリントヘッド22のインク流路42内では断続的に気泡が存在する場合もあり、気泡センサ202がインクi中に気泡が無い状態を検出しても、その直後に気泡が存在し、結果として誤検知に等しい印刷不良をおこしてしまうのを防止するためである。
したがって、気泡除去が確実に実施されるようになるので、インクの吐出不良を低減する液体吐出性能維持を確実に行うことができる。また、液体吐出ヘッド内の液体中の気泡除去を適切に実施することが可能となり、液体吐出性能の信頼性を大幅に向上させることができる。このとき、液体吐出ノズルより気体を含んだ液体を吸引しなくても、液体吐出ヘッド内の液体を排出して気泡を除去することができるので、液体吐出ノズルから液体を吸引するための手段をヘッドキャップ内に設けなくてもよい。したがって、気泡除去を実施するための機構を簡便な構成とし、装置全体が大型化しなくなる。
また、上記のインクiの気泡除去の実施を、プリントヘッド22内から排出されるインクi中に気泡が無い状態を気泡センサ202で検出してから少なくとも該プリントヘッド22内に収容された体積分のインクiが排出し終えるまで、続けるようにしてもよい。例えば、プリントヘッド22内に収容可能なインクiの体積が0.46ccであり、また電動ポンプ201の吸引能力が6cc/minであるとする。この場合には、プリントヘッド22内に収容されたインクiを電動ポンプ201で全て排出し終えるまでに、4.6秒程度かかる。したがって、気泡センサ202がインクi中に気泡が無い状態を検出した後において、上記のように、4.6秒程度の時間が経過するまでの間、電動ポンプ201の運転を続行すればよい。これにより、少なくともプリントヘッド22内に収容された体積分のインクiについては排出できるので、効率的でかつ精度良くインクi中の気泡除去を実施できる。したがって、インクの吐出不良を低減する液体吐出性能維持を効率的に行うことができる。
また、気泡センサ202で検出されたインクiの状態に基づいてプリントヘッド22内から排出するインクiを適量にコントロールすることもできるので、インクi廃液量を最低限度に抑えることができる。さらに、プリントヘッド22内のインクi中の気泡を適切に除去することが可能であり、インク吐出性能の信頼性を大幅に向上させることが可能である。このとき、上記特許文献1に記載の従来技術とは異なり、インク吐出ノズル40aより気体を含んだインクiを吸引しなくても、プリントヘッド22内のインクiを排出して気泡を除去することができるので、インク吐出ノズル40aからインクiを吸引するための手段をヘッドキャップ内に設けなくてもよい。したがって、気泡除去を実施するための機構を簡便な構成とし、装置全体が大型化しないように構成することができる。
また、上記気泡センサ202をプリントヘッド22の脱気口51の直後に配設することにより、該プリントヘッド22内から排出されたインクi中の気泡を短時間で検出することができる。したがって、上記インクi中の気泡除去を効率的に実施することができる。
図4は本発明によるインクジェットプリンタの第2の実施形態を示す説明図である。この実施形態は、上記インク送出管159の末端部の排液口159bを上記インクタンク4の底面に接続し、プリントヘッド22内のインクiを循環させてインクタンク4に戻すインク還流管路を構成したものである。本例では、プリントヘッド22の脱気口51と、インクタンク4とが循環流路を成すインク送出管159によって結ばれ、電動ポンプ201によってインクiが循環できるようになっている。これにより、気泡を除去するためにプリントヘッド22内から排出されたインクiがインクタンク4に戻されるので、インクiが効率よく使用されるようになり、インクi中の気泡除去を経済的に実施することができる。
このとき、消泡フィルタ203がインク還流管路中に配置し、プリントヘッド22の脱気口51を流出したインクiは気泡センサ202、電動ポンプ201、消泡フィルタ203を経由してインクタンク4に帰還するようになっている。図1に示すものと同様に、電動ポンプ201と気泡センサ202は、制御部204によって電気的に接続され、気泡センサ202の情報によって電動ポンプ201の動作を制御できるようになっている。よって、本例のように気泡センサ202は、プリントヘッド22の脱気口51の近くに設置するほどインクiが循環する時間を節約できるメリットがある。消泡フィルタ203には濾過材が組み込まれており、インクiと気泡を積極的に分離し脱気の効率を高めている。また、上記気泡センサ202をプリントヘッド22の脱気口51の直後に配設することにより、該プリントヘッド22内から排出されたインクi中の気泡を短時間で検出し、インクi中の気泡除去を効率的に実施することができる。
なお、以上の説明においては、インク送出管159内のインクiの状態を検出する検出手段として光学式の気泡センサ202が配設されているとしたが、本発明はこれに限られず、他の検出手段を用いてもよい。例えば、インク送出管159を流れるインク中の気泡の有無を圧力変化により検出する圧力センサを用いてもよい。この場合にも、上記圧力センサでインク送出管159内のインクiの状態を検出することができるので、上述したと同様の効果が得られる。
次に、このように構成されたプリンタ装置の液体吐出性能維持方法の動作について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。まず、液体吐出性能維持の動作の初期状態において、図1に示すインク供給部21にインクタンク4が正しく装着されているか否かを判断する(ステップS1)。インクタンク4が正しく装着されていないときには、ステップS1は“No”側に進み、図6に示すプリンタ本体3の表示パネル110に警告表示1が表示される(ステップS2)ので、インクタンク4が正しく装着されたか否かを確認することができる。
また、インクタンク4が正しく装着されているときには、ステップS1は“Yes”側に進み、インクタンク4内のインクの量を判定する(ステップS3)。インクの量が基準値より少ないときには、ステップS3は“No”側に進み、上記表示パネル110に警告表示2を表示する(ステップS4)。この場合には、新しいインクタンク4に交換すればよい。
そして、ステップS3において、インクタンク4内のインクの量が基準値以上と判断された場合には“Yes”側に進み、上記表示パネル110に脱気開始予告を表示する(ステップS5)と共に、図1又は図4に示す電動ポンプ201を作動する(ステップS6)。これにより、プリントヘッド22内からインクiを排出させて該インクi中の気泡が除去されるので、インク吐出不良が低減してインク吐出性能維持が実施される。このとき、ステップS7において、上記気泡センサ202がインク送出管159内のインクの状態を検出し続け、インク中の気泡の量が基準値より多い場合には、ステップS7は“No”側に進み、ステップS6に戻る。これにより、ステップS6,S7を介してインク吐出性能維持の実施が続行される。
そして、ステップS7において、上記気泡センサ202がインク送出管159内のインク中の気泡の量が基準値以下となったことを検出したとき、具体的には、プリントヘッド22内から排出されるインクi中に気泡がほとんど無い状態を検出したときに、“Yes”側に進み、タイマー207が作動して(ステップS8)、電動ポンプ201の運転停止の時間を計測する。そして、ステップS9において、任意に設定された所定時間が経過するまでは、ステップS9は“No”側に進み、上記インクi中の気泡除去の実施を続行する。これにより、プリントヘッド22内から排出されるインクi中に気泡が無い状態を検出してから、一定時間経過するまで気泡除去の実施が続けられるので、インク吐出不良を低減する液体吐出性能維持が確実に行われる。そして、上記の設定時間が経過したときには、ステップS9は“Yes”側に進み、上記電動ポンプ201の動作を停止する(ステップS10)と共に、上記表示パネル110に脱気完了を表示する(ステップS11)。このとき、ステップS12において、上記気泡センサ202でインク送出管159内のインクiの量を検出する。インク量が基準値より多いときには、上述したと同様に、上記表示パネル110に警告表示2を表示する(ステップS13)が、基準値以下となっている場合は、液体吐出性能維持の動作を終了する。
図6は、本発明を適用したインクジェット型のプリンタ装置を示す斜視図である。このプリンタ装置1は、印刷対象である記録紙に対して、液体であるインクを吐出しながら着弾させることにより、ドットからなる画像や文字等の印刷を行うもので、インクを吐出するインク吐出口であるノズルが記録紙の幅に対応する長さで略直線状に複数並べて配置された、いわゆるライン型のプリントヘッドを備えた装置である。
このプリンタ装置1は、本発明を適用したプリントヘッドカートリッジ(以下、ヘッドカートリッジという。)2と、このヘッドカートリッジ2が装着される装置本体であるプリンタ本体3とを備えている。
ヘッドカートリッジ2は、図6及び図7に示すように、インクを収容するインクタンク4が装着されるカートリッジ本体5を備え、このカートリッジ本体5には、カラー印刷に対応して、イエロー、シアン、マゼンダ、ブラックの4色からなるインクタンク4y,4m,4c,4kが着脱可能となっている。
これら4つのインクタンク4y,4m,4c,4kは、例えば樹脂材料等を射出成形することで、全体略直方体状に形成された容器であり、その内部に各色に対応したインクを収容している。また、これら4つのインクタンク4y,4m,4c,4kは、内部の洗浄を行った際に塵埃等の微小な異物が容易に除去されるように、インクと接する内面が外面よりも表面粗さが小さくなっている。また、これら4つのインクタンク4y,4m,4c,4kは、なるべく多くのインクを収容するために、カートリッジ本体5の長手方向に対応した長尺形状とされている。そして、各インクタンク4y,4m,4c,4kは、カートリッジ本体5の短手方向に並んで配置される。
なお、これら4つのインクタンク4y,4m,4c,4kは、インクの消費量が最も多いブラックのインクタンク4kが、他のインクタンク4y、4m、4cよりも容量が大きく、他に比べて厚みを有する以外は同じ構造を有している。したがって、これらインクタンク4y,4m,4c,4kの構成を、以下まとめてインクタンク4として説明する。
このインクタンク4は、図1及び図7に示すように、インクiを収容する液体収容部であるインク収容部6と、このインク収容部6内のインクiをインク供給部21へと送り出すインク送出部7と、インク収容部6を外部と連通させる外部連通孔8と、外部連通孔8からインク収容部6内に外部の空気を導入するための空気導入管9とを有している。インク収容部6は、インクiを収容する収容空間を形成しており、なるべく多くのインクiを収容するため、略々インクタンク4の外形に対応した内形形状を有している。インク送出部7は、インク収容部6と連通されたゴム部材であり、このインク収容部6の下面中央部から下方に向かって突出して設けられている。
外部連通孔8は、図1に示すように、インク収容部6の上面中央部に設けられている。また、この外部連通孔8は、通気性を有するシール部材(図示せず。)によって閉塞されている。これにより、インクタンク4では、この外部連通孔8から外部にインクiが漏れ出すことを防止すると共に、この外部連通孔8から外部の空気を取り込む際に、インク収容部6内に塵埃等が侵入することを防止している。空気導入管9は、外部連通孔8からインク収容部6の内部へと下方に向かって延長して設けられている。これにより、インクタンク4では、インク収容部6内のインクiがインク送出部7からカートリッジ本体5へと送り出された際に、このインク収容部6内のインクiが減少した分に相当する空気が、外部連通孔8から空気導入管9を通してインク収容部6内に取り込まれることになる。
また、この空気導入管9の中途部には、インク収容部6から逆流したインクiがいきなり外部連通孔8から外部に流出することがないように、インクiを一時的に貯留させる液体貯留部であるインク貯留部11が設けられている。このインク貯留部11は、正面から見て長い方の対角線をインク収容部6の長手方向と一致させた略菱形状の内部空間を形成しており、上部側の角部が空気導入管9を介して外部連通孔8と連通されると共に、下部側の角部が空気導入管9を介してインク収容部6と連通されている。これにより、インクタンク4では、インク収容部6から空気導入管9を通して逆流したインクiをインク貯留部11が一時的に貯留することによって、外部連通孔8から外部にインクiが漏れ出すことなく、再度インクiをインク収容部6側に戻すことが可能となっている。
また、以上のようなインクタンク4が装着されるカートリッジ本体5は、図7に示すように、上述したインクタンク4のインク送出部7と連結される連結部20と、この連結部20に連結されたインクタンク4からのインクiの供給を行う液体供給部であるインク供給部21(図1参照)と、このインク供給部21により供給されたインクiを吐出するプリントヘッド22とを有している。
連結部20は、タンク装着部14の底面中央部に設けられたノズルであり、その先端が上述したインク送出部7のインク送出口7aに嵌合されることによって、インクタンク4のインク送出部7と連結される。また、この連結部20には、連結されたインク送出部7との間からインクiが漏れ出すのを防止するために、Oリング等のシール部材が設けられている。この連結部20の下方には、それぞれインク供給部21が設けられている。
また、カートリッジ本体5の底面部には、図6及び図7に示すように、ノズル面40を保護すると共に、ノズル面40の乾燥を防ぐヘッドキャップ49が設けられている。このヘッドキャップ49は、略矩形状の受け皿であり、後述するプリンタ本体3のキャップ開閉機構108により開閉操作されると共に、閉塞時において、カートリッジ本体5と連続した底面部を形成する。また、このヘッドキャップ49には、開閉動作に伴ってノズル面40と接触しながら、このノズル面40に付着した余分なインクiを除去する清掃ローラ50が回転可能に取り付けられている。
以上のように構成されたヘッドカートリッジ2が装着されるプリンタ本体3は、図6に示すように、内部への塵埃等の侵入を防ぐために、上部筐体100aと下部筐体100bとから構成される外筐100の内部に組み付けられた構造を有している。上部筐体100aには、上述したヘッドカートリッジ2が装着されるヘッド装着部101が設けられている。このヘッド装着部101は、ヘッドカートリッジ2に対応した開口部102と、この開口部102の周囲を囲むようにしてヘッドカートリッジ2の外周部を保持する保持枠103と、この保持枠103にヘッドカートリッジ2の外周部を固定するためのヘッド固定機構104とを有している。
そして、このヘッド固定機構104は、ヘッドカートリッジ2の外周部のうち、前面側中央部及び背面側両端部に設けられた3つの摘み部105と、これら3つの摘み部105に対応して、ヘッド装着部101の保持枠103のうち、前面側中央部及び背面側両端部に設けられた3つの孔部106とを有しており、ヘッド装着部101の保持枠103にヘッドカートリッジ2の外周部を当接した状態で、各摘み部105の先端部を孔部106に挿入させ、この摘み部105を捻りながら、摘み部105の先端部に設けられたフックを孔部106に設けられたバネに係合させることで、ヘッドカートリッジ2をプリンタ本体3に固定する。
また、ヘッドカートリッジ2をヘッド装着部101に装着した際には、このヘッドカートリッジ2の下方に位置するノズル面40が、後述する下部筐体100b内の印刷位置に臨むことになる。また、ヘッドカートリッジ2には、図7に示すように、このプリンタ本体3のヘッド装着部101から取り外すための取手部107が取り付けられており、このヘッドカートリッジ2の交換時等において取り外しが容易となっている。
また、上部筐体100aには、ヘッドカートリッジ2のヘッドキャップ49を開閉するキャップ開閉機構108が設けられている。このキャップ開閉機構108は、図10に示す印刷時において、ヘッドキャップ49を前面側へと移動させ、ヘッドカートリッジ2のノズル面40を開放する一方、印刷が終了した後には、図8に示すように、上述した動作と逆の動作によってヘッドキャップ49を背面側へと移動させ、ヘッドカートリッジ2のノズル面40を閉塞する。
また、上部筐体100aには、図6に示すように、ヘッド装着部101の開口部102を閉塞する蓋体100cが開閉可能に取り付けられている。この蓋体100cは、ヘッド装着部101にヘッドカートリッジ2が装着された状態で、このヘッド装着部101の開口部102を閉塞することが可能であり、ヘッド装着部101の開口部102を閉塞した際には、上部筐体100aと連続した上面部を形成する。また、上部筐体100aの上面部には、後述する記録紙Pの給排紙が行われる前面側に位置して、各種操作を行うための操作ボタン109a,109bや、印刷状態等を表示するための表示パネル110等が設けられている。
また、外筐100の前面側は、図9に示すように、下部筐体100b内の図示しないフレームに上部筐体100aの両側面部が軸支されることによって、上部筐体100aが下部筐体100bに対して開閉可能となっている。
また、外筐100の前面には、図6及び図8に示すように、記録紙Pの給排紙が行われる給排紙口111が設けられている。そして、この給排紙口111に記録紙Pを収納する収納トレイ112が装着されることによって給紙が可能となり、記録紙Pは、この給排紙口111を通して収納トレイ112の開口端のうち前面側を閉塞する蓋トレイ113上に排紙されることになる。
一方、下部筐体100bの内部には、図8及び図10に示すように、収納トレイ112から記録紙Pを給紙する給紙部114と、この給紙部114により給紙された記録紙Pを印刷位置へと搬送する搬送部115と、この搬送部115により搬送された記録紙Pを排紙する排紙部116とが設けられており、これらは、下部筐体100b内の図示しないフレームに組み付けられている。
給紙部114は、収納トレイ112から搬送部115へと記録紙Pを給紙するための給紙手段として、収納トレイ112内の記録紙Pを搬送部115へと送り出す給紙ローラ117と、この給紙ローラ117より送り出された記録紙Pを1枚毎に搬送部115へと送り出すための一対の分離ローラ118a,118bとを有し、これらは、下部筐体100b内に設けられた駆動機構(図示せず。)によって互いに連動しながら、図10中矢印A1,A2,A3方向に回転駆動される。
給紙ローラ117は、収納トレイ112の背面側の開口端から臨む記録紙Pの上方に配置されており、その外周面が、収納トレイ112内に設けられた紙押上げ機構(図示せず。)により押し上げられた記録紙Pと接触可能となっている。一対の分離ローラ118a,118bは、給紙ローラ117の背面側近傍に位置して、この給紙ローラ117により送り出された記録紙Pを間に挟み込みながら、互いに同一方向に回転駆動される。これにより、給紙ローラ117が記録紙Pを誤って2枚同時に給紙した場合でも、一方の分離ローラ118aが、その外周面に接する1枚の記録紙Pを背面側へと送り出し、他方の分離ローラ118bが、その外周面に接するもう1枚の記録紙Pを前面側の収納トレイ112へと送り返すことによって、1枚のみ反転ローラ119側に送り出すことができる。
搬送部115は、給紙部114から排紙部116へと記録紙Pを搬送するための搬送手段として、記録紙Pの送り方向を反転させる反転ローラ119と、この反転ローラ119により反転された記録紙Pを印刷位置へと搬送させる搬送ベルト120とを有している。
反転ローラ119は、筐体100内の背面側に配置されており、下部筐体100b内に設けられた駆動機構(図示せず。)によって、図10中矢印B方向に回転駆動される。また、この反転ローラ119の背面側には、この反転ローラ119の外周面に沿って反転される記録紙Pを押さえる複数の押えローラ121a,121b,121cと、反転ローラ119の外周面と対向して記録紙Pの移動を規制する湾曲状の規制板122とが設けられている。
また、この反転ローラ119と一対の分離ローラ118a,118bとの間には、記録紙Pを案内する案内板123が下部筐体100b側に位置して設けられている。さらに、この反転ローラ119と搬送ベルト120との間には、記録紙Pを案内する案内板124と、この案内板124と対向して記録紙Pの移動を規制する平面状の規制板125とが上部筐体100a側に位置して設けられている。
搬送ベルト120は、駆動プーリ126aと被動プーリ126bとの間に巻き掛けられた無端駆動ベルトからなり、下部筐体100b内に設けられた駆動機構(図示せず。)によって駆動プーリ126aが回転駆動されることで、図10中矢印C方向に回転駆動される。これにより、記録紙Pを前面側へと搬送させることができる。また、この搬送ベルト120は、下部筐体100b内に設けられた昇降機構(図示せず。)によって、図10に示す印刷時に搬送動作を行う搬送位置と、図8に示す非駆動時に待避される待避位置との間で昇降可能となっている。これにより、搬送ベルト120は、上述したヘッド装着部101にヘッドカートリッジ2が装着された際に、キャップ開閉機構108によって移動されるヘッドキャップ49との衝突を防ぐことが可能となっている。
また、この搬送ベルト120には、印刷位置に搬送された記録紙Pをヘッドカートリッジ2のノズル面40に対向させるプラテン板127が設けられている。また、搬送ベルト120は、このプラテン板127の前後が一対のピンチローラ128a,128bによってプラテン板127の厚みに対応して分だけ押し下げられている。また、プラテン板127は、図10に示す印刷位置において、上述したヘッドカリッジ2のノズル面40と互いに平行且つ所定の距離を以て対向配置される。排紙部116は、搬送部115により搬送された記録紙Pを排紙するための排紙手段として、搬送ベルト120を介して被動プーリ126bと対向配置された拍車129を有し、この拍車129と搬送ベルト120との間から記録紙Pを給排紙口111側へと送り出す。
以上のように構成されるプリンタ装置1では、印刷動作が開始されると、先ず、キャップ開閉機構108によってヘッドキャップ49が前面側へと移動し、ヘッドカートリッジ2のノズル面40が開放されると共に、昇降機構によって搬送ベルト120が待避位置から搬送位置と昇降される。
次に、収納トレイ112に収納された記録紙Pが紙押上げ機構によって押し上げられると、図10中矢印A1方向に回転する給紙ローラ117の外周面に押し当てられた記録紙Pが給紙される。そして、給紙された記録紙Pは、図10中矢印A2,A3方向に回転する一対の分離ローラ118a,118bの間を通過しながら、図10中矢印X1に示す背面側へと送り出される。
次に、背面側に送り出された記録紙Pは、案内板123上を移動しながら、反転ローラ119の外周面に沿って反転され、今度は図10中矢印X2に示す前面側へと送り出される。そして、前面側に送り出された記録紙Pは、案内板124と規制板125との間を通過しながら、図10中矢印C方向に回転する搬送ベルト120によって印刷位置へと搬送される。
次に、印刷位置では、プラテン板127がヘッドカリッジ2のノズル面40と平行且つ所定の距離を以て対向配置されており、このプラテン板127によって押し上げられた記録紙Pがヘッドカリッジ2のノズル面40と相対向することになる。そして、ヘッドカートリッジ2は、この印刷位置に搬送された記録紙Pに対してインクiを吐出し、着弾させてドットからなる画像や文字等を記録する。
次に、印刷が終了した記録紙Pは、搬送ベルト120の駆動によって、この搬送ベルト120と拍車129との間から、図中矢印X2に示す背面側へと送り出され、給排紙口111から蓋トレイ113上に排紙される。
最後に、印刷動作が終了すると、昇降機構によって搬送ベルト120が搬送位置から待避位置へと下降されると共に、キャップ開閉機構108によってヘッドキャップ49が背面側へと移動し、このヘッドキャップ49がヘッドカートリッジ2のノズル面40を閉塞する。これにより、プリンタ装置1は、再び図8に示す印刷前の状態に戻る。
上述したように、このプリンタ装置1が備えるヘッドカートリッジ2では、図1に示すプリントヘッド2のインク流路42の上面部に脱気口51が設けられ、この脱気口51を通してインク流路42内に溜まったエアが脱気されることから、ノズル面40のインク吐出ノズル40aからエアを含んだインクiを吐出させることなく、このインク流路42内に溜まったエアを適切に取り除くことが可能である。したがって、このプリンタ装置1では、ヘッドカートリッジ2の脱気を行うための機構を簡便な構成とし、装置全体の大型化を防ぐと共に、インクiの無駄な消費を抑制しつつ、上述したプリントヘッド22のインク流路42内に溜まったエアを適切に脱気することが可能である。また、このプリンタ装置1では、ヘッドカートリッジ2によるインクiの吐出信頼性を向上させることにより、記録紙Pに対する適切な印刷動作を行うことが可能である。
ところで、上述したプリントヘッド22では、インク流路42の長手方向の両端部に上記脱気口51が配置された構成となっている。しかしながら、本発明は、このような構成に必ずしも限定されるものではなく、インク流路42の長手方向の一端部にインク供給口41が配置され、インク流路42の長手方向の他端部に脱気口51が配置された構成であってもよい。
なお、上述したプリンタ装置1では、プリンタ本体3に対してヘッドカートリッジ2が着脱可能とされると共に、カートリッジ本体5に対してインクタンク4が着脱可能とされることによって、これらヘッドカートリッジ2及びインクタンク4が消耗品として取り扱われており、容易に交換が可能となっている。しかしながら、本発明は、このような構成に必ずしも限定されるものではなく、ヘッドカートリッジ2がプリンタ本体3に一体に設けられた構成であってもよく、インクタンク4がカートリッジ本体5に一体に設けられた構成であってもよい。
また、本発明による液体吐出装置の液体吐出ヘッドは、記録紙の一辺の幅にわたってノズル部材9が長尺に形成されたフルラインタイプのものとしたが、本発明はこれに限られず、ノズル部材9が記録紙の一辺の幅よりも短く形成されて記録紙の幅方向に往復運動するシリアルタイプのものであっても同様に適用できる。
さらに、以上の説明においては、インクジェットプリンタに適用された例について述べたが、本発明はこれに限らず、液体吐出ヘッドの液室に収容された液体を液体吐出ノズルから液滴として吐出するものであればどのようなものでもよい。例えば、記録方式がインクジェット方式のファクシミリ装置や複写機等についても適用可能である。
そして、液体吐出装置の液体吐出ヘッドのノズルから吐出される液体はインクに限られず、液室内の液体を吐出してドット列又はドットを形成するものであれば、他の液体の吐出装置にも適用することができる。例えば、DNA鑑定などにおいてDNA含有溶液をパレット上に吐出するための液体吐出装置や、プリント配線基板の配線パターンを形成するための導電性粒子を含む液体を吐出する液体吐出装置にも適用することができる。
本発明による液体吐出性能維持方法の実施に直接使用するインクジェットプリンタの説明図である。 上記インクジェットプリンタのインク送出管内に配設された気泡センサを示す斜視図である。 上記インク送出管を保持部材で挟持して略平行面を形成する実施例を示す説明図である。 上記インクジェットプリンタの第2の実施形態を示す説明図である。 上記インクジェットプリンタの液体吐出性能維持方法の動作を説明するフローチャートである。 本発明を適用したインクジェット型のプリンタ装置を示す斜視図である。 図6に示すプリンタ装置に装着されるカートリッジ本体にインクタンクを装着する状態を説明する斜視図である。 プリンタ本体にヘッドカートリッジを装着した状態を示す断面図である。 図8に示すプリンタ本体の外筐の前面側を開いた状態を示す断面図である。 図8に示すプリンタ本体が作動して記録紙上にプリント画像を形成する動作を説明する断面図である。
符号の説明
1…プリンタ装置
2…ヘッドカートリッジ
3…プリンタ本体
4…インクタンク
5…カートリッジ本体
21…インク供給部
22…プリントヘッド
29…インク調整弁
40…ノズル面
40a…インク吐出ノズル
49…ヘッドキャップ
51…脱気口
110…表示パネル
152…排インクタンク
159…インク送出管
200…チューブ
201…電動ポンプ
202…気泡センサ
203…消泡フィルタ
204…制御部
205…保持部材
206…リブ
207…タイマー
i…インク

Claims (7)

  1. 所定の液体を収容する液体容器から供給された液体をノズル面に形成された液体吐出ノズルより吐出する液体吐出ヘッド内から液体を排出し、該液体中に混入した気泡を除去することにより液体の吐出不良を低減する液体吐出性能維持方法であって、
    上記液体吐出ヘッド内から液体を排出して該液体中の気泡除去を実施し、
    この気泡除去の実施を開始後、上記液体吐出ヘッド内から排出される液体中に気泡が無い状態を検出してから一定時間経過するまで、該気泡除去を実施し続けることを特徴とする液体吐出性能維持方法。
  2. 所定の液体を収容する液体容器から供給された液体をノズル面に形成された液体吐出ノズルより吐出する液体吐出ヘッド内から液体を排出し、該液体中に混入した気泡を除去することにより液体の吐出不良を低減する液体吐出性能維持方法であって、
    上記液体吐出ヘッド内から液体を排出して該液体中の気泡除去を実施し、
    この気泡除去の実施を開始後、上記液体吐出ヘッド内から排出される液体中に気泡が無い状態を検出してから少なくとも該液体吐出ヘッド内に収容された体積分の液体が排出し終えるまで、該気泡除去を実施し続けることを特徴とする液体吐出性能維持方法。
  3. 所定の液体を収容する液体容器と、
    この液体容器に収容された液体が供給されノズル面に形成された液体吐出ノズルより該液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    この液体吐出ヘッド内の液体を排出する液体排出口に接続され該液体の排出流路となる液体送出管と、
    この液体送出管上に配設され上記液体吐出ヘッド内の液体を吸引する吸引手段と、を備えて成る液体吐出装置であって、
    上記液体送出管に、該液体送出管内の液体の状態を検出する検出手段を配設し、
    この検出手段で検出された液体の状態に基づいて上記吸引手段の運転を制御する制御手段を設け、
    上記吸引手段の運転停止の時間を計測して上記制御手段に制御信号を送る計測手段を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
  4. 上記検出手段は、上記液体送出管内を流れる液体中の気泡の有無を光学的に検出する光学センサであることを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 上記検出手段は、上記液体送出管内を流れる液体中の気泡の有無を圧力変化により検出する圧力センサであることを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  6. 上記液体送出管の排液口を上記液体容器に接続し、上記液体吐出ヘッド内から排出された液体を液体容器に戻す液体還流管路を構成したことを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  7. 上記検出手段は、上記液体吐出ヘッドの液体排出口の直後に配設されたことを特徴とする請求項3又は6に記載の液体吐出装置。
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CN103302976A (zh) * 2012-03-16 2013-09-18 东芝泰格有限公司 图像形成装置

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