JP2005222908A - マグネトロン - Google Patents

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宏 落合
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Hideki Oguri
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Abstract

【課題】 不要輻射を十分に低減させることができ、しかも同時に、発振効率の低下を防止できるマグネトロンを得る。
【解決手段】 マグネトロン41は、磁極片45の平坦部45bの半径Rp、大径均圧環51の内周の半径Rs2として、Rp≧Rs2の条件下において、小径均圧環の外周の半径Rs1、陽極ベインの先端に内接する円周の半径Ra、1対の磁極片間の軸方向最小寸法Lgとしたとき、次式(1)及び(2)が成立するように、
1.85Ra≦(Rs1+Rs2)/2≦1.96Ra (1)
2.84Ra≦Lg≦3.0Ra (2)
各Ra,Rs1,Rs2,Lgを設定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子レンジ等の高周波加熱機器に用いられるマグネトロンに関するものである。
図8は、電子レンジ等に組み込まれる従来のマグネトロンの縦断面図を示したものである。また、図9は、図8のマグネトロンの要部を拡大して示した縦断面図である。
図8及び図9において、このマグネトロン1は、中心軸を上下方向に向けた陰極3と、この陰極3を同軸的に包囲する陽極筒体5と、この陽極筒体5の下方の開口端に設けられた入力側磁極片7と、この入力側磁極片7を覆う第1の金属管9に突設された陰極端子導出用ステム31と、陽極筒体5の上方の開口端に設けられた出力側磁極片13と、この出力側磁極片13を覆う第2の金属管15と、この第2の金属管15にセラミックスからなる絶縁管17を介して突設されたマイクロ波放出用アンテナ19とを有している。
陽極筒体5の内壁面には、陽極筒体5の中心軸に向かって放射状に配列された複数枚(偶数枚)の陽極ベイン20が接合されている。各陽極ベイン20の上下の端縁には、均圧環を接合するための環係合凹部20aと均圧環を非接触に挿通させるための環挿通凹部20bとが陽極筒体5の半径方向に位置をずらすと共に、上端縁と下端縁とで配置が逆になるように設けられている。
そして、周方向に並んだ陽極ベイン20相互は、陽極筒体5の中心軸と同心に配置された小径均圧環22及び大径均圧環24の2本の均圧環22,24の内のいずれか一方が環係合凹部20aに接合して、1枚おきに電気的に接続される。
第1の金属管9を包囲するリング状に形成されて入力側磁極片7の外端面上に積み重ねられたフェライト製の第1の環状永久磁石21は、その一方の磁極が入力側磁極片7に磁気的に結合される。また、第2の金属管15を包囲するリング状に形成されて出力側磁極片13の外端面上に積み重ねられたフェライト製の第2の環状永久磁石23は、その一方の磁極が出力側磁極片13に磁気的に結合される。
そして、第1及び第2の環状永久磁石21,23の他方の磁極同士を磁気的に結合するための枠上継鉄25は、その下端部に陰極端子導出用ステム31を挿通させるための通孔25aを有している。
陽極筒体5の外周面には、多数の放熱フィン27が多段に取り付けられており、枠上継鉄25の下端部外面には、電磁波の装置外漏洩を防ぐための金属製のフィルタケース29が取り付けられ、枠上継鉄25の通孔25aよりも径の小さい陰極端子導出用ステム31が第1の金属管9に気密にロウ付けされている。陰極端子導出用ステム31の内側には陰極端子11aが挿通され、陰極端子11aが陰極3に電気接続されたリード線11と電気的に繋がっている。
このフィルタケース29の側面部には、貫通型のコンデンサ33が取り付けられており、フィルタケース29内に位置した陰極端子導出用ステム31の陰極端子11aに、チョークコイル35の一端が接続されている。チョークコイル35は、漏洩電磁波阻止用のLCフィルタ回路を構成するべく、その他端をコンデンサ33の貫通電極に接続している。
このように構成されたマグネトロン1では、マイクロ波放出用アンテナ19側へ漏洩した高調波ノイズを抑制するために、約1/4波長の軸方向長を持つチョークリング37が、第2の金属管15に気密にロウ付けされている。
ところで、マグネトロンでは、30〜1000MHzの比較的に低い周波数成分、基本波成分(帯域幅及びサイドバンドレベル)、更に4GHz以上の高調波成分のそれぞれについて、不要輻射(ノイズ漏洩)を防止するための規制があり、特に高調波成分である第5高調波に対する規制が厳しい。
しかし、既述したチョークリング37の装備だけでは、このような不要輻射の規制を確実にクリアするには不十分である。
一般に、基本波のスペクトルが、サイドバンドの少ないきれいな波形になると、n次波(高調波)のスペクトルもきれいな波形となって、不要輻射の低減を図ることができる。なお、基本波のスペクトル上でのサイドバンドの発生には、絞り加工等により漏斗状に形成される磁極片の径小な平坦部の半径Rp(絞りテーパ部のフィレットを含んだ基部からマグネトロン中心軸までの距離、つまり、平坦部と絞りテーパ部との各仮想延長線上の交点からマグネトロン中心軸までの距離)が大きく関与する。
磁極片7及び13の平坦部は、陽極筒体5内の作用空間に磁束を集中させるための、各陽極ベイン20の端面に近接させた平坦領域で、この平坦部の半径Rpを徐々に大きくした時の基本波スペクトルの変化を、図10の(a)〜(e)に示す。
なお、図10では、小径均圧環22の外周の半径寸法をRs1、大径均圧環24の内周の半径寸法をRs2とし、上下磁極片間の軸方向最小寸法Lgが陽極ベイン20の先端に内接する円周の半径Raの2.8倍とした時、各均圧環22,24の半径Rs1,Rs2を基準に平坦部の半径Rpを増減させて、基本波スペクトルを測定したものを示す。
図10の(a)はRp<Rs1の時のもの、(b)はRp=Rs1の時のもの、(c)はRp=(Rs1+Rs2)/2の時のもの、(d)はRp=Rs2の時のもの、(e)はRp>Rs2の時のものである。
これらの図から明らかなように、磁極片の平坦部の半径Rpを大きくすると、それに応じてサイドバンドの発生が低減して、スペクトルがきれいになる傾向を示す。実際、2.4GHz付近のノイズレベルを測ると、図11に示すように、ノイズレベルは、平坦部の半径Rpが小径均圧環22の外周の半径Rs1を越えると急激に減衰する。
そこで、従来では、このような傾向に着眼し、一般的に、磁極片の平坦部の半径Rpを、さらに大径均圧環24の内周の半径Rs2と同等もしくは大径均圧環24の内周の半径Rs2より大きくすることにより、不要波漏洩防止対策が図られている。
また、ノイズ対策として、陽極ベインの軸方向の寸法を磁極片間の軸方向最小寸法(中央平坦部間)の70パーセント以下に設定することにより、作用空間における磁界強度分布を軸方向に均一化して、所謂ラインノイズを軽減させたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−223729号公報(第2頁、第3頁、第1図)
ところで、従来のマグネトロンにあっては、磁極片の平坦部半径Rpを、大径均圧環24の内周の半径Rs2と同等もしくは大径均圧環24の内周の半径Rs2よりも大きく設定することによって、不要輻射の低減を図ることができた。しかし、このような対応は、他方において発振効率が低下するという新たな問題を生じた。
なお、特許文献1に記載されたマグネトロンにあっても、ラインノイズの軽減は達成できるものの、発振効率低下の改善には依然として課題を残すと考えられる。
不要波漏洩防止と発振効率の改善とを同時に実現させる立場から、本発明者等は、上下磁極片間の軸方向最小寸法と、陽極ベインや各均圧環の半径寸法との関連を更に詳しく分析した結果、新たな知見を得た。
本発明は、既述した問題点を解決するべく、上記の知見に基づいてなされたものであり、その目的は、不要輻射を十分に低減させることができて、しかも同時に、発振効率の改善を図ることができるマグネトロンを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係るマグネトロンは、請求項1に記載したように、陽極筒体と、前記陽極筒体の内壁面に中心軸に向かって突設された複数枚の陽極ベインと、前記陽極ベインを1枚おきに電気的に接続する大径均圧環及び小径均圧環と、前記陽極筒体の軸方向の両開口端に配設される漏斗状の一対の磁極片と、を備え、
前記磁極片の、前記陽極ベインの上下端縁に近接する平坦部の半径Rpが前記大径均圧環の内周の半径Rs2よりも同等以上の寸法に設定されたマグネトロンにおいて、
前記小径均圧環の外周の半径Rs1、前記大径均圧環の内周の半径Rs2、前記陽極ベインの先端に内接する円周の半径Ra、前記磁極片間の軸方向最小寸法Lgであるとき、次式(1)及び(2)が成立するように、
1.85Ra≦(Rs1+Rs2)/2≦1.96Ra (1)
2.84Ra≦Lg≦3.0Ra (2)
各Ra,Rs1,Rs2,Lgを設定したことを特徴とする。
本発明者等の分析によれば、マグネトロンにおける不要輻射や発振効率に関しては、磁極片の平坦部半径Rpの大きさだけでなく、小径均圧環の外周の半径Rs1、大径均圧環の内周の半径Rs2、陽極ベインの先端に内接する円周の半径Ra等と磁極片の平坦部半径Rpとの比率等が、微妙に影響を及ぼしている。
例えば、第5高調波ノイズの漏洩量は、〔(Rs1+Rs2)/2〕÷Ra=1.90付近で極小値となる下側に凸の湾曲線特性を示す。そのため、〔(Rs1+Rs2)/2〕÷Raが極小値付近の適宜範囲に収まるように各Rs1,Rs2,Raの寸法を設定することで、ノイズ漏洩を最小限に抑えることができ、不要輻射を十分に低減させることができる。
また、発振効率は、漏斗状に形成された磁極片の陽極ベインに近接する平坦部半径Rpが大径均圧環の内周の半径Rs2を越える付近に変曲点を有して、この変曲点を越えると発振効率が急激に低下する傾向を示す。但し、平坦部半径Rpが大径均圧環の内周の半径Rs2を越える最もクリーンスペクトルな仕様であっても、磁極片間の軸方向最小寸法Lgを最適化することによって、発振効率の低下は防げることが今回判明した。すなわち、上下磁極片間の軸方向最小寸法Lgが、2.84Ra<Lg<3.0Raの適宜範囲に収まるように設定すれば、平坦部半径Rpが大径均圧環の内周の半径Rs2を越えるクリーンスペクトルな仕様にあっても高効率化を図ることができる。
従って、上記の(1)及び(2)式の設定範囲に、各Ra,Rs1,Rs2,Lgを設定しておけば、基本波成分がクリーンスペクトルでありながら、30〜1000MHzの比較的に低い周波数成分と高調波成分の不要輻射を十分に低減させることができ、しかも、発振効率の低下を防止して、発振効率の改善を図ることができる。
なお、好ましくは、前記マグネトロンにおいて、各陽極ベインの軸方向寸法は前記半径Raの約2倍以上に設定され、且つ上下エンドハット外周部間軸方向寸法がLkであるとき、次式が成立するように、
2.3Ra≦Lk≦2.4Ra (3)
Lkを設定すると良い。
このように、上下エンドハット外周部間軸方向寸法の最適化を図ることにより、マグネトロンの信頼性を決定する負荷安定度及び暗電流特性を安定に保つことができる。
以下、本発明に係るマグネトロンの好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るマグネトロンの一実施の形態の要部縦断面図である。
この一実施の形態のマグネトロン41は、図8及び図9に示した従来のマグネトロン1の入力側磁極片7を入力側磁極片43に、出力側磁極片13を出力側磁極片45に、陽極ベイン20を陽極ベイン47に、小径均圧環22を小径均圧環49に、大径均圧環24を大径均圧環51等に、置き換えたもので、それ以外の構成は、従来と共通である。従来と共通の構成については、図8及び図9と同じ番号を付けることで、説明は省略又は簡略化する。
本実施の形態のマグネトロン41は、絞り加工により漏斗状に形成される磁極片43及び45の絞りテーパ部43a及び45aと各陽極ベイン47の上端縁に近接した平面部43b及び45bとの各仮想延長線上の交点P1からマグネトロン中心軸までの径小な平坦部43b及び45bの半径Rpが、、大径均圧環51の内周の半径Rs2よりも同等以上の寸法を有したものであって、さらに陽極ベイン47の先端に内接する円周の半径Raに対して、入力側磁極片43、出力側磁極片45、陽極ベイン47、小径均圧環49、大径均圧環51等の寸法比率を工夫したものである。
即ち、本実施の形態に係るマグネトロン41は、中心軸を上下方向に向けた陽極筒体5の上下両端に磁極片43,45が気密に接合されると共に、陽極筒体5の内壁面には陽極筒体5の中心軸に向かって放射状に配列された複数枚の陽極ベイン47が接合されている。各陽極ベイン47の上下の端縁には大小の均圧環を接合するための環係合凹部47aと大小の均圧環を非接触に挿通させるための環挿通凹部47bとが陽極筒体5の半径方向に位置をずらすと共に、上端縁と下端縁とで配置が逆になるように設けられている。
そして、周方向に並んだ陽極ベイン47相互は、陽極筒体5の中心軸と同心に配置された小径均圧環49及び大径均圧環51の2本の均圧環49,51の内のいずれか一方が環係合凹部47aに接合して、1枚おきに電気的に接続され、且つ、複数枚の内の一枚の陽極ベイン47の上端縁には、出力側磁極片45を非接触に貫通するマイクロ波放出用アンテナ(図8の符号19を参照)が接合されている。
そして、小径均圧環49の外周の半径寸法がRs1、大径均圧環51の内周の半径寸法がRs2、陽極ベイン47の先端に内接する円周の半径寸法がRa、入力側磁極片43と出力側磁極片45との間の軸方向最小寸法がLgであるとき、次の(1)及び(2)式が成立するように、各Ra,Rs1,Rs2,Lgが設定されている。
1.85Ra≦(Rs1+Rs2)/2≦1.96Ra (1)
2.84Ra≦Lg≦3.0Ra (2)
また、本実施の形態に係るマグネトロン41では、各陽極ベイン47の軸方向寸法は、陽極ベイン47の先端に内接する円周の半径Raの約2倍以上の寸法を有し、陰極3の上下端を支持する上エンドハット53及び下エンドハット55がその外周部間軸方向寸法をLkとするとき、次の(3)式が成立するように、Lkが設定されている。
2.3Ra≦Lk≦2.4Ra (3)
なお、上記交点P1は、出力側磁極片45(入力側磁極片43も同じ)を絞り加工した際に生ずるフィレット(R部)により、テーパ部45aと平面部45bとの各仮想延長線上に位置するとしたが、フィレットを生じないように加工することが可能であれば、その場合には、交点P1はテーパ部13aと平面部13bとの基部そのものになる。
上記構成による本実施の形態のマグネトロン41は、本発明者等の実験及び分析によれば、第5高調波ノイズを始めとする高調波ノイズの漏洩量が、図2のA2点に示すように、〔(Rs1+Rs2)/2〕÷Ra=1.90付近で極小値となる下側に凸の湾曲線特性を示し、(1)式の成立する範囲に各Rs1,Rs2,Raを設定することで、第5高調波のノイズ漏洩を54〜55dBpWの略最小限に抑えることができる。
また、発振効率は、図3に示すように、磁極片43及び45の平坦部43b及び45bの半径Rpが大径均圧環51の内周の半径Rs2を越える付近に変曲点B2有して、変曲点B2を越えると発振効率が急激に低下する傾向を示すが、50MHz帯の低周波域のノイズは、図4に示すように、小径均圧環49の外周の半径Rs1付近に変曲点C1を有して、その変曲点C1以下になると、急激に増大する傾向を示し、Rs2同等以上のC3では安定した低ノイズ特性を有する。また、RpがRs2同等以上では、図10に示したように基本波帯域特性を示す2.4GHzノイズレベルも、安定した低ノイズ特性を有することが判る。
この安定した各低ノイズを保ちつつ、発振効率を向上させるために上下磁極片間の軸方向最小寸法Lgの最適化を図った時の関係を図5に示す。
発振効率と磁極片間の軸方向寸法との関係は、Lg÷Ra=2.95付近で極大値となる上側に凸の湾曲線特性を示し、(2)式の成立する範囲に各Ra,Rs1,Rs2,Rp,Lgを設定することで、発振効率の向上と、低周波域のノイズ漏洩の防止とを同時に図ることができる。
なお、上下の磁極片間の軸方向最小寸法Lgは、設計値と実際の寸法に約0.05mm〜0.15mmのズレが生じる。これは、第1及び第2の金属管9及び15と陽極筒体5とを気密に溶接する際、各部品を密着させるために陽極ベイン47方向へ力を加えながら溶接するため、高温により軟化した陽極筒体5の両端部が軸方向へ変形してしまうため、実際の寸法が設計値よりも小さくなってしまう。今回の発明でのLg寸法は、実際の寸法について唱えてある。
即ち、本実施の形態に係るマグネトロン41では、(1)式を満足するように、各Rs1,Rs2,Raを設定したことで、第5高調波ノイズを始めとする高調波ノイズの漏洩量を一定以下に規制することができ、しかも、(2)式を満足するように、各Ra,Lgを設定したことで、発振効率の向上と同時に、低周波域のノイズ漏洩の防止を測ることができ、結局、全周波域において不要輻射を十分に低減させることができ、しかも同時に、発振効率の低下を防止して発振効率の改善を図ることができる。
また、各陽極ベイン47の軸方向寸法は、陽極ベイン47の先端に内接する円周の半径Raの約2倍以上の寸法を有し、上下エンドハット外周部間軸方向寸法をLkとしたとき、Lkと負荷安定度の関係は、図6に示すように、負荷安定度が、Lk÷Ra=2.3付近の変曲点E1よりも小さくなると急激に劣化する。これは信頼性を決定付ける重要な特性であり、マグネトロンから見た負荷(VSWR:4.0、全位相)に対しモーディングが発生しない平均陽極電流値を言い、過去の実績等から550(mA)以上であれば、市場の電子レンジにて問題となることはない。
同様に、暗電流を考えた時、暗電流値が、図7に示すように、Lk÷Ra=2.4付近の変曲点E2よりも大きくなると急激に劣化する。暗電流値が大きくなると、発振効率の劣化や、基本波スペクトルの乱れ等の悪影響が発生する。
本発明者等による比較実験では、Rp≧Rs2、Lg÷Ra=2.78で、且つ、〔(Rs1+Rs2)/2〕÷Ra=1.84となるように、各部の半径が設定された従来のマグネトロンの場合は、基本波サイドバンドの発生がなくきれいなスペクトルが確認されたが、発振効率が図3のB3点の72.2%、第5高調波ノイズが図2のA1点の59dBpW、50MHz帯のノイズが図4のC3点の24dBμV/mという結果を示した。
これに対して、Rp≧Rs2、Lg÷Ra=2.86で、且つ、〔(Rs1+Rs2)/2〕÷Ra=1.91となるように、各部の半径が設定された本発明のマグネトロンの場合は、基本波サイドバンドの発生がなくきれいなスペクトルが確認されただけでなく、発振効率が図5のD1点の73.8%、第5高調波ノイズが図2のA2点の54dBpW、50MHz帯のノイズが図4のC3点の24dBμV/mという結果であった。即ち、発振効率では1.6%の改善が確認され、更に、第5高調波ノイズで5dBの改善が確認されて、本発明による構成の有用性が立証できた。
なお、Rs1<Rp<Rs2とした以外は、上記と同様の寸法及び半径に設定したマグネトロンでは、発振効率が図3のB1点の73.6%、第5高調波ノイズが図2のA2点の54dBpW、50MHz帯のノイズが図4のC2点の26dBμV/mであった。即ち、50MHz帯のノイズでは2dBの増加と基本波スペクトルの悪化(2.4GHzノイズの悪化)が見られた。
以上のように、本実施の形態に係るマグネトロン41によれば、Rp≧Rs2の基本波スペクトルの最もきれいな条件において(1)式を満足するように、各Rs1,Rs2,Raを設定したことで、第5高調波ノイズを始めとする高調波ノイズの漏洩量を一定以下に規制することができた。しかも、(2)式を満足するように、各Ra,Lgを設定したことで、発振効率の向上と同時に、低周波域のノイズ漏洩の防止を図ることができた。結局、全周波域において不要輻射を十分に低減させることができ、しかも同時に、発振効率の低下を防止して発振効率の改善を図ることができた。
また、上下エンドハット外周部間軸方向寸法Lkの最適化を図ったことにより、マグネトロン41の信頼性を決定する負荷安定度及び暗電流特性を安定に保つことができた。
電子レンジなどのマグネトロンを使用する用途への適用が可能である。
本発明に係わるマグネトロンの一実施の形態の要部縦断面図である。 本発明の一実施の形態における均圧環の寸法と第5高調波ノイズの関係を示すグラフである。 本発明の一実施の形態における磁極片の平坦部の寸法と発振効率の関係を示すグラフである。 本発明の一実施の形態における磁極片の平坦部の寸法と50MHz帯のノイズの関係を示すグラフである。 本発明の一実施の形態における上下磁極片間の寸法と発振効率の関係を示すグラフである。 本発明の一実施の形態における上下エンドハット外周部間寸法と負荷安定度の関係を示すグラフである。 本発明の一実施の形態における上下エンドハット外周部間寸法と暗電流の関係を示すグラフである。 従来のマグネトロンの縦断面図である。 従来のマグネトロンの要部縦断面図である。 マグネトロンの磁極片の平坦部の半径の増大に応じて基本波スペクトル上でのサイドバンドの発生が低減する様子を示す測定図である。 マグネトロンの磁極片の平坦部の半径とノイズレベルとの相関を示すグラフである。
符号の説明
41 マグネトロン
43 入力側磁極片
45 出力側磁極片
45a テーパ部
45b 平坦部
47 陽極ベイン
47a 環係合凹部
47b 環挿通凹部
49 小径均圧環
51 大径均圧環
53 上ハット
55 下ハット

Claims (2)

  1. 陽極筒体と、前記陽極筒体の内壁面に中心軸に向かって突設された複数枚の陽極ベインと、前記陽極ベインを1枚おきに電気的に接続する大径均圧環及び小径均圧環と、前記陽極筒体の軸方向の両開口端に配設される漏斗状の一対の磁極片と、を備え、
    前記磁極片の、前記陽極ベインの上下端縁に近接する平坦部の半径Rpが前記大径均圧環の内周の半径Rs2よりも同等以上の寸法に設定されたマグネトロンにおいて、
    前記小径均圧環の外周の半径Rs1、前記大径均圧環の内周の半径Rs2、前記陽極ベインの先端に内接する円周の半径Ra、前記磁極片間の軸方向最小寸法Lgであるとき、次式(1)及び(2)が成立するように、
    1.85Ra≦(Rs1+Rs2)/2≦1.96Ra (1)
    2.84Ra≦Lg≦3.0Ra (2)
    各Ra,Rs1,Rs2,Lgを設定したことを特徴とするマグネトロン。
  2. 各陽極ベインの軸方向寸法は前記半径Raの約2倍以上に設定され、且つ上下エンドハット外周部間軸方向寸法がLkであるとき、次式が成立するように、
    2.3Ra≦Lk≦2.4Ra (3)
    Lkを設定したことを特徴とする請求項1に記載のマグネトロン。
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