JP2005222744A - 非水電解質電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 充放電特性を良好に維持し、電池寿命性能及び熱安定性を向上させた非水電解質電池を提供する。
【解決手段】 一方の面にスチレン・ブタジエン系ゴムとセルロース系化合物との混合物などの非フッ素系結着剤を含有する第1負極合剤層を有し、他方の面にポリフッ化ビニリデン系の物質などのフッ素系結着剤を含有する第2負極合剤層を有する負極板4と、正極板3とが、セパレータ5を介して、外周に最も近い負極合剤層が第1負極合剤層となるように積層されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、負極合剤層を有する負極板と、正極板とが、離隔体を介して積層された発電要素を備える非水電解質電池に関する。
近年、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータ、ビデオカメラなどの携帯可能な電子機器の高性能化、小型軽量化が進んでおり、これら電子機器に使用する高エネルギー密度の二次電池として、リチウムイオン二次電池の使用が拡大している。リチウムイオン二次電池は、例えば、シート状又は箔状の正極板及び負極板がセパレータ(離隔体)を介して巻回するなどして積層された発電要素を電池ケースに収納している。
リチウムイオン二次電池の負極板のバインダ(結着剤)には、ポリフッ化ビニリデン系物質などに代表されるフッ素系ポリマー材料、あるいは、スチレン・ブタジエンゴムとカルボキシメチルセルロースとの混合物などに代表される非フッ素系ポリマー材料など、種々の材料が用いられている。しかしながら、スチレン・ブタジエンゴムとカルボキシメチルセルロースとの混合物などの非フッ素系ポリマー材料を用いた場合、負極合剤層と負極集電体との接着強度が低く、充放電の繰り返しによって負極板の膨張収縮が繰り返された際は負極合剤層の剥離が生じ易くなるため、電池の寿命性能低下が早期に起こり易いという問題がある。
これに対して、ポリフッ化ビニリデン系物質などのフッ素系ポリマー材料を用いた場合は、負極合剤層と負極集電体との接着強度が高いため、非フッ素系ポリマー材料と比べて電池寿命性能は良好である。しかしながら、充電状態の負極(リチウム炭素複合化合物など)は、フッ素系化合物と高温領域において発熱反応が生じ易い傾向にあるため、正極及び負極の短絡による発熱といった異常発生時には、非フッ素系ポリマー材料と比べて発熱による漏液又は発煙などが起こり易いという問題がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−163031号公報
これらの問題を解決する方法として、非フッ素系のバインダとフッ素系のバインダとを混合したスラリーを集電体に塗布し、それぞれの利点を活かそうとする製法が考えられる。しかしながら、ほとんどの場合、種類が異なるポリマーが分散あるいは溶解する溶媒は異なり、また、種類が異なるポリマー同士では一般的に相溶性が悪いなど、スラリーの製法に問題を有する。
また、電池ケースに金属釘が突き刺さるなどして正極板と負極板とが短絡した場合には、その短絡部分で大きな電流が流れて局所的に発熱が生じ、温度が上昇して正極活物質又は負極活物質が熱暴走を起こすことにより、電池全体が発熱して漏液又は発煙などが生じることがある。この問題の対策として、発電要素において、最も外側となる正極板の外側の面の正極合剤層に用いる正極活物質に、もう一方の面の正極合剤層に用いる正極活物質よりも示差走査熱量測定法(DSC法)における発熱開始温度が高いものを用いる方法が提案されている。しかしながら、この方法では、正極板の各面の正極合剤層に含有される正極活物質が異なるため、充放電が不安定になり易いなど、充放電特性に問題を有している。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、充放電特性を良好に維持し、電池寿命性能及び熱安定性を向上させた非水電解質電池を提供することを目的とする。
また、本発明は、外部から金属製の釘などが侵入し、正極及び負極の短絡が生じた場合の熱安定性を高めた非水電解質電池を提供することを他の目的とする。
第1発明に係る非水電解質電池は、負極合剤層を有する負極板と、正極板とが、離隔体を介して積層された発電要素を備える非水電解質電池において、前記負極板は、一方の面に非フッ素系結着剤を含有する第1負極合剤層を有し、他方の面にフッ素系結着剤を含有する第2負極合剤層を有することを特徴とする。
第1発明においては、一方の面に非フッ素系結着剤を含有する第1負極合剤層を有し、他方の面にフッ素系結着剤を含有する第2負極合剤層を有する負極板と、正極板とを、離隔体を介して積層している。負極板は、例えば箔状の負極集電体の一方の面に第1負極合剤層を形成し、他方の面に第2負極合剤層を形成する。負極板の一方の面の第1負極合剤層が含有する非フッ素系結着剤は、フッ素系結着剤よりも熱安定性が良好であり、また、負極板の他方の面の第2負極合剤層が含有するフッ素系結着剤は、非フッ素系結着剤よりも電池寿命性能が良好であり、本発明では非フッ素系結着剤及びフッ素系結着剤の両方の長所が備わることになる。また、極板は2種類の合剤層を有するが、各合剤層の結着剤は異なるが、活物質は異ならないため、充放電特性は良好に維持される。
第2発明に係る非水電解質電池は、負極合剤層を有する負極板と、正極板とが、離隔体を介して積層された発電要素を備える非水電解質電池において、前記負極板は、フッ素系結着剤を含有する第2負極合剤層と、該第2負極合剤層に積層された非フッ素系結着剤を含有する第1負極合剤層とを有することを特徴とする。
第2発明においては、フッ素系結着剤を含有する第2負極合剤層、及び、該第2負極合剤層に積層された非フッ素系結着剤を含有する第1負極合剤層を有する負極板と、正極板とを、離隔体を介して積層している。負極板は、例えば箔状の負極集電体の両面又は片面に第2負極合剤層を形成し、形成した第2負極合剤層上に第1負極合剤層を形成する。第2負極合剤層が含有するフッ素系結着剤は、非フッ素系結着剤よりも電池寿命性能が良好であり、前記第2負極合剤層に積層された第1負極合剤層が含有する非フッ素系結着剤は、フッ素系結着剤よりも熱安定性が良好であり、本発明では非フッ素系結着剤及びフッ素系結着剤の両方の長所が備わることになる。また、極板は2種類の合剤層を有するが、各合剤層の結着剤は異なるが、活物質は異ならないため、充放電特性は良好に維持される。
第3発明に係る非水電解質電池は、第1又は第2発明において、前記発電要素は、正極板と対向し、外周に最も近い負極合剤層が第1負極合剤層となるように積層が行われていることを特徴とする。
第3発明においては、正極板と対向し、外周に最も近い負極合剤層が、非フッ素系結着剤を含有する第1負極合剤層となるように、負極板、正極板、及び離隔体を積層している。このように積層が行われた発電要素に、外部から金属製の釘などが侵入した場合、正極板と対向し、外周に最も近い第1負極合剤層側で正極と負極との短絡が最初に起こる。短絡部分には電流が流れて局所的に発熱が生じるが、充電状態の負極の熱安定性は、フッ素系結着材よりも非フッ素系結着材の方が優れているため、フッ素系結着材を含有する第2負極合剤層側で短絡が生じるよりも、非フッ素系結着材を含有する第1負極合剤層側で短絡が生じる方が、発熱及び発熱による漏液又は発煙の発生が抑制される。
第4発明に係る非水電解質電池は、第1〜第3発明の何れかにおいて、前記非フッ素系結着剤は、スチレン・ブタジエン系ゴムとセルロース系化合物との混合物であることを特徴とする。
第4発明においては、第1負極合剤層に含有される非フッ素系結着剤として、スチレン・ブタジエン系ゴムとセルロース系化合物との混合物を用いる。非フッ素系結着剤として一般的なスチレン・ブタジエン系ゴムとセルロース系化合物との混合物を用いることにより、第1負極合剤層の形成を容易に行うことができる。
第5発明に係る非水電解質電池は、第1〜第3発明の何れかにおいて、前記フッ素系結着剤は、ポリフッ化ビニリデン系の物質であることを特徴とする。
第5発明においては、第2負極合剤層に含有されるフッ素系結着剤として、ポリフッ化ビニリデン系の物質を用いる。フッ素系結着剤として一般的なポリフッ化ビニリデン系の物質を用いることにより、第2負極合剤層の形成を容易に行うことができる。
第1、第2、第4、第5発明によれば、負極合剤層として、熱安定性に優れる非フッ素系結着剤を含有する第1負極合剤層、及び、電池寿命性能に優れるフッ素系結着剤を含有する第2負極合剤層の両層を形成することにより、電池寿命性能及び熱安定性を向上できる。また、極板は2種類の合剤層を有するが、各合剤層の結着剤は異なるが、活物質は異ならないため、充放電特性は良好に維持される。
第3、第4、第5発明によれば、フッ素系結着剤よりも熱安定性に優れた非フッ素系結着剤を含有する第1負極合剤層が、正極板と対向し、外周に最も近い負極合剤層となるように正極板、負極板、及びセパレータを積層することにより、外部から金属製の釘などが突き刺さった場合、熱安定性に優れた第1負極合剤層側で正極との短絡が最初に起こるため、発熱及び発熱による漏液又は発煙の発生を抑制することができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
(実施例1)
本発明に係る角型のリチウムイオン二次電池(非水電解質電池)の概略断面図を図1に示す。また、図1のX部分の拡大断面図を図2に示す。図1において、1は角型のリチウムイオン二次電池、2は巻回型の発電要素、3は正極板、4は負極板、5はセパレータ(離隔体)、6は正極端子を兼ねた電池ケース、7は電池蓋、8は安全弁、9は負極端子、10は正極リード、11は負極リードである。
リチウムイオン二次電池1は、正極活物質を含有する正極合剤層22を正極集電体21に形成してなる正極板3と、負極活物質を含有する負極合剤層24(後述する第1負極合剤層24A及び第2負極合剤層24B)を負極集電体23に形成してなる負極板4とが、非水電解液を注入したセパレータ5を介して巻回された発電要素2が、底及び該底を囲む側壁を有する電池ケース(厚さ5mm)6に収納されている。また、電池ケース6の開口部には、安全弁8を備えた電池蓋7がレーザー溶接によって取り付けられている。正極板3は、電池ケース6の内壁と接触しており、正極リード10を介して電池蓋7と接続されている。また、負極板4は負極リード11を介して電池蓋7の負極端子9と接続されている。
正極板3に関しては、まず正極活物質のLiCoO2 90wt%と、導電剤のアセチレンブラック5wt%と、バインダ(結着剤)としてのポリフッ化ビニリデン5wt%とを混合して正極合剤とし、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを厚さ15μmのアルミ箔の正極集電体21に均一に塗布して正極合剤層22を形成し、乾燥させた後、ロールプレスで圧縮成型して正極板3を作製した。
負極板4の負極合剤層24に関しては、負極集電体23の一方の面に第1負極合剤層24Aが形成され、他方の面に第2負極合剤層24Bが形成されている。第1負極合剤層24Aに関しては、黒鉛粉末97wt%に対し、バインダ(結着材)としてのスチレン・ブタジエン共重合体が1.5wt%、カルボキシメチルセルロースが1.5wt%となるように調整して水を加え混合し、負極スラリーを調製した。また、第2負極合剤層24Bに関しては、黒鉛粉末95wt%に対し、バインダとしてのポリフッ化ビニリデンが5wt%となるように調整してNMPを加え混合し、負極スラリーを調製した。そして、厚さ10μmの銅箔の負極集電体23に前記第1負極合剤層用の負極スラリーを、ロールコーターを用いて、送り速度0.50m/min、乾燥温度125℃、送風量10.0m/sの条件で200mm塗布し、次にその銅箔の逆の面に第2負極合剤層用の負極スラリーを前記と同じ条件で塗布し、膜厚200〜240μmの塗工膜を得て、ロールプレスで圧縮成型することにより負極板4を作製した。
セパレータ5には、厚さ25μm程度の微多孔性ポリエチレンフィルムを用いた。また、電解液は、1モルのLiPF6 をエチレンカーボネート及びジエチルカーボネートの混合溶媒(容積比1:2)に溶解したものを用いた。
発電要素2は、図2に示すように、正極板3が外周となり、さらに、負極板4の外周側が第1負極合剤層24Aとなるように巻回されている。発電要素2は、その外周から巻回中心部(図2では左から右)へ向かって、電池ケース6、正極板3、セパレータ5、負極板4、セパレータ5、正極板3、・・・の順に積層されている。また、負極板4の外周側の面(図2では左側の面)には、第1負極合剤層24Aが形成され、巻回中心側の面(図2では右側の面)には第2負極合剤層24Bが形成されており、正極板3と対向し、最も外側となる負極合剤層24は第1負極合剤層24Aとなっている。
(実施例2)
第2負極合剤層24Bに関して、黒鉛粉末95wt%に対し、バインダとしてのフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体を5wt%となるように調整し、NMPを加え混合して負極スラリーを調製し、負極集電体23に塗布したこと以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例3)
第1負極合剤層24Aに関して、黒鉛粉末97wt%に対し、バインダとしてのアクリロニトリル・ブタジエン共重合体を1.5wt%、カルボキシメチルセルロースを1.5wt%となるように調整し、水を加え混合して負極スラリーを調製し、負極集電体23に塗布したこと以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例4)
第1負極合剤層24Aに関して、黒鉛粉末95wt%に対し、バインダとしてのポリイミドを5wt%となるように調整し、NMPを加え混合して負極スラリーを調製し、負極集電体23に塗布したこと以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例5)
第1負極合剤層24Aに関して、黒鉛粉末95wt%に対し、バインダとしてのポリアミドイミドを5wt%となるように調整し、NMPを加え混合して負極スラリーを調製し、負極集電体23に塗布したこと以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例6)
第1負極合剤層24Aに関して、黒鉛粉末95wt%に対し、バインダとしてのポリフッ化ビニリデンを5wt%となるように調整し、NMPを加え混合して負極スラリーを調製し、さらに、第2負極合剤層24Bに関して、黒鉛粉末97wt%に対し、バインダとしてのスチレン・ブタジエン共重合体を1.5wt%、カルボキシメチルセルロースを1.5wt%となるように調整し、水を加え混合して負極スラリーを調製して、負極集電体23に塗布したこと以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例1)
第2負極合剤層24Bに関して、黒鉛粉末97wt%に対し、バインダとしてのスチレン・ブタジエン共重合体を1.5wt%、カルボキシメチルセルロースを1.5wt%となるように調整し、水を加え混合して負極スラリーを調製し、負極集電体23に塗布したこと以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例2)
第1負極合剤層24Aおよび第2負極合剤層24Bの両方に関して、黒鉛粉末95wt%に対し、バインダとしてのポリイミド樹脂を5wt%となるように調整し、NMPを加え混合して負極スラリーを調製し、負極集電体23に塗布したこと以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例3)
第1負極合剤層24Aに関して、黒鉛粉末95wt%に対し、バインダとしてのポリフッ化ビニリデンを5wt%となるように調整し、NMPを加え混合して負極スラリーを調製し、負極集電体23に塗布したこと以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例4)
第1負極合剤層24Aおよび第2負極合剤層24Bの両方に関して、黒鉛粉末95wt%に対し、バインダとしてのフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体を5wt%となるように調整し、NMPを加え混合して負極スラリーを調製し、負極集電体23に塗布したこと以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
上述した実施例1〜6および比較例1〜4のリチウムイオン二次電池について、釘刺し試験を実施した。電池ケース6に金属製の釘30を刺した場合、図2に示すように、釘30の先端は、まず正極板3と電気的に接続されている電池ケース6を突き破り、正極板3に達する(図2の(A))。この時点では、釘30が接触している電池ケース6及び正極板3は同じ電位であるため、釘30に電流は流れない。さらに釘30が発電要素2内に侵入すると、セパレータ5を突き破り、負極板4の外周側にある第1負極合剤層24Aに到達する(図2の(B))。このとき、釘30により正極(正極板3)と負極板4とが短絡して大きな電流が流れることになる。短絡部分で大きな電流が流れて局所的に発熱した場合、漏液又は発煙などの異常が生じる可能性がある。
釘刺し試験は、電池ケース6を貫通するように、直径3mmの鋼鉄製の釘を突き刺し、漏液又は発煙等の有無を確認した。試験数は、各実施例及び各比較例に対して夫々10個とした。
また、実施例1〜6および比較例1〜4のリチウムイオン二次電池について、初期の放電容量と、500回充放電を繰り返した後の放電容量とを測定し、寿命特性(100×「初期の放電容量」/「500回充放電を繰り返した後の放電容量」[%])を求めた。放電容量の測定の試験数は、各実施例及び各比較例に対して夫々3個とし、測定値の平均値を求めた。試験結果及び測定結果を表1に示す。
Figure 2005222744
表1より、第1負極合剤層24Aが非フッ素系バインダ、第2負極合剤層24Bがフッ素系バインダを含有する実施例1〜5においては、何れも釘刺し試験で異常は生じておらず、しかも、寿命特性が80%以上となっている。
また、第1負極合剤層24Aがフッ素系バインダ、第2負極合剤層24Bが非フッ素系バインダである実施例6においては、寿命特性は80%以上であり、発煙が生じた電池は無いが、漏洩が生じた電池があるので、第1負極合剤層24Aを非フッ素系バインダにし、第2負極合剤層24B(フッ素系バインダ)よりも外周に近くすることが好ましい。
また、第1負極合剤層24A及び第2負極合剤層24Bが非フッ素系バインダである比較例1及び2においては、何れも釘刺し試験で異常は生じていないが、寿命特性は65〜70%であり、実施例1〜6より劣る。
一方、第1負極合剤層24A及び第2負極合剤層24Bがフッ素系バインダである比較例3及び4においては、何れも釘刺し試験で漏液又は発煙が生じている。
負極合剤層24として、非フッ素系バインダを含有する第1負極合剤層24A、及び、フッ素系バインダを含有する第2負極合剤層24Bを用いることにより、フッ素系バインダの電池寿命性能に優れた特性と、非フッ素系バインダの熱安定性に優れた特性の両方の利点を活かすことができる。また、集電体に2種類の合剤層を形成するが、各合剤層の結着剤は異なるが、活物質は異ならないため、充放電特性は良好に維持される。
また、非フッ素系バインダを含有する第1負極合剤層24Aを外周に近い方に配置することにより、外部から金属製の釘30などが発電要素2内に侵入した場合に、最初に短絡する部分の負極合剤層24が、充電状態の負極に対する熱安定性がフッ素系バインダよりも優れている非フッ素系バインダを含有した第1負極合剤層24Aとなるため、短絡による発熱、及び、発熱による漏液又は発煙の発生が抑制され、安全性が向上する。
上述した各実施例では負極板4の一方の面に第1負極合剤層24Aを形成し、他方の面に第2負極合剤層24Bを形成したが、図3に示すリチウムイオン二次電池の拡大断面図のように、負極板4の両面(又は片面)に第2負極合剤層24Bを形成し、形成した第2負極合剤層24B上に第1負極合剤層24Aを形成することも可能である。
(実施例7)
上述した実施例1のリチウムイオン二次電池において、負極合剤層24(第1負極合剤層24A及び第2負極合剤層24B)の形成状態を、図1に示す各面で負極合剤層が異なる状態から図3に示す両面に異なる負極合剤層を積層した状態に変更した。すなわち、図3に示すように、負極集電体23の両面に第2負極合剤層(黒鉛粉末95wt%に対し、バインダとしてのポリフッ化ビニリデンが5wt%)24Bを形成し、形成した第2負極合剤層24B上に第1負極合剤層(黒鉛粉末97wt%に対し、バインダとしてのスチレン・ブタジエン共重合体が1.5wt%、カルボキシメチルセルロースが1.5wt%)24Aを形成して、リチウムイオン二次電池を作製した。また、実施例1〜6及び比較例1〜4と同様の釘刺し試験を実施し、また、寿命特性を求めた。試験結果及び測定結果を表1に示すが、実施例1〜5と同様の効果が得られている。
上述した実施の形態では、1つの正極板、負極板、及びセパレータを巻回することにより、正極板、負極板、及びセパレータを積層したが、例えば同面積の複数の正極板、負極板、及びセパレータを順に積層することも可能である。
本発明に係る角型のリチウムイオン二次電池(非水電解質電池)の概略断面図である。 図1のX部分の拡大断面図である。 他の実施例に係るリチウムイオン二次電池の拡大断面図である。
符号の説明
1 リチウムイオン二次電池
2 発電要素
3 正極板
4 負極板
5 セパレータ
6 電池ケース
7 電池蓋
8 安全弁
9 負極端子
10 正極リード
11 負極リード
21 正極集電体
22 正極合剤層
23 負極集電体
24 負極合剤層
24A 第1負極合剤層
24B 第2負極合剤層
30 釘

Claims (5)

  1. 負極合剤層を有する負極板と、正極板とが、離隔体を介して積層された発電要素を備える非水電解質電池において、
    前記負極板は、一方の面に非フッ素系結着剤を含有する第1負極合剤層を有し、他方の面にフッ素系結着剤を含有する第2負極合剤層を有することを特徴とする非水電解質電池。
  2. 負極合剤層を有する負極板と、正極板とが、離隔体を介して積層された発電要素を備える非水電解質電池において、
    前記負極板は、フッ素系結着剤を含有する第2負極合剤層と、該第2負極合剤層に積層された非フッ素系結着剤を含有する第1負極合剤層とを有することを特徴とする非水電解質電池。
  3. 前記発電要素は、正極板と対向し、外周に最も近い負極合剤層が第1負極合剤層となるように積層が行われていることを特徴とする請求項1又は2記載の非水電解質電池。
  4. 前記非フッ素系結着剤は、スチレン・ブタジエン系ゴムとセルロース系化合物との混合物であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の非水電解質電池。
  5. 前記フッ素系結着剤は、ポリフッ化ビニリデン系の物質であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の非水電解質電池。
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