JP2005222612A - 対物光学素子および光ピックアップ装置 - Google Patents

対物光学素子および光ピックアップ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の波長を用いて異なる基板厚の光媒体に対応でき、さらに、同じ波長を用いながら、単層のみならず多層の光媒体に対応できる対物光学素子を提供する。
【解決手段】複数の領域に分割し、DVDに対しては、光軸から離れるに従って球面収差SAの絶対値が増大し、かつ、隣り合う領域ごとに符号が異なるようにする。一方、CDに集光スポットを形成するのに必要な開口領域には光路差付与構造を設けて収差の絶対値が所定値以下になるようにする。
【選択図】図3

Description

本発明は、光ピックアップ装置、及び光ピックアップ装置に用いられる光学素子に関するものであり、より詳しくは、複数の層を有する光ディスクへの情報の書き込みに適した光ピックアップ装置に関する。
従来から現在にかけて、CD(コンパクト・ディスク)、DVD(ディジタル・ビデオ・ディスク、あるいはディジタル・バーサタイル・ディスク)などの光情報記録媒体(光ディスク、あるいはメディアともいう)に対して情報の再生・記録を行うための光ピックアップ装置(光ヘッド、光ヘッド装置などともいわれる)が開発・製造され、一般に普及している。
また最近では、波長405nm程度の光源を用いた、より高密度の情報記録を可能とした光情報記録媒体の規格についても研究開発も行われている。
そしてこのような光ピックアップ装置は、光源(主にレーザーダイオードが用いられる)から出射された光束を、ビーム整形プリズム、コリメータ、ビームスプリッタ、対物光学素子等の光学素子からなる光学系を介して光ディスクの情報記録面に集光させてスポットを形成し、記録面上の情報記録孔(ピットともいう)からの反射光を、再度光学系を介して今度はセンサー上に集光させ、電気信号に変換することにより情報を再生する。この際、情報記録孔の形状によって反射光の光束も変化するため、これを利用して、「0」「1」の情報を区別する。なお、光ディスクの情報記録面の上には保護基板(プラスティック製の保護層。カバーガラスともいう)が設けられている。
またCD−R、CD−RW等の記録型メディアに情報の記録を行う場合、記録面上にレーザー光束によるスポットを形成し、記録面上の記録材に熱化学変化を生ぜしめる。これによってたとえばCD−Rの場合は熱拡散性色素が不可逆変化することにより、情報記録孔と同様の形状が形成される。CD−RWの場合は相変化型材料を用いているため、熱化学変化によって結晶状態と非晶質状態との間で可逆変化するので、情報の書き換えが可能である。
そしてCD規格の光ディスクから情報を再生するための光ピックアップ装置は、対物レンズのNAが0.45前後であり、用いられる光源の波長は785nm前後である。また記録用としては、0.50程度のものが用いられることが多い。なお、CD規格の光ディスクの保護基板厚さは1.2mmである。
さて光情報記録媒体としてCDが広く普及しているが、ここ数年、DVDが普及している。これはCDに比べて保護基板厚を薄くし、さらに情報記録孔を小さくすることにより、情報記録量を多くしたもので、CDが約600〜700MB(メガバイト)程度であるのに対し、約4.7GB(ギガバイト)という大容量の記録容量を有し、映画等の動画像を記録した頒布媒体として用いられることが多い。
またDVD規格の光ディスクから情報を再生するための光ピックアップ装置は、原理的にはCD用のそれと同じであるが、前述のように情報記録孔が小さくなっていること等から、対物レンズのNAが0.60前後であり、用いられる光源の波長は655nm前後のものが用いられている。また記録用としては、0.65程度のものが用いられることが多い。なお、DVD規格の光ディスクの保護基板厚さは0.6mmである。
またDVD規格の光ディスクについても記録型のものが既に実用化されており、DVD−RAM、DVD−RW/R、DVD+RW/Rなどの各規格がある。これらに関する技術的原理もまた、CD規格の場合と同じである。
さて記録型DVDについて、DVD−ROMと同様に2層化する技術については様々な技術が提案されている。
例えば、基板を介して、1層目(上層)の反射層として薄い銀合金を使用し、反射率を18%にすることによって片面2層DVD−ROM規格に準拠させる。
さらに、1層目の記録面の透過率は50%以上とし、それによって2層目(下層)記録面の読み取りおよび記録を可能とする。1層目は透過される一部の光を吸収、反射するために2層目の記録面は高パワー感度をもっている。上層は透過される一部の光を吸収、反射する。また、下層の記録面は上層より高い反射率を有する(>50%)。下層・上層の記録面を透過することにより2層ディスクは反射率18%を有する。
このような多層に対応するためには、光学系を動的に駆動して、焦点位置を動かすことによって対応することが可能である。
特許文献1には、異なった保護基板厚の光ディスクに対応するために、コリメータなどを駆動することによって、保護基板厚の異なる光ディスクごとに、最適な集光スポットを形成する技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開平9−17023号公報
しかしながら、この技術では、複数の波長を用いて、規格そのものが異なる光ディスクに対応する技術については開示がないし、またさらに同じ光学系を用いて、同じディスクの規格でありながら、同時に多層に対応する技術との組合せについては記載がない。
本発明者らの検討の結果、多層の光ディスクに対して、情報の書き込みをする際には、焦点深度を深くすることが好ましいことが判ったが、そのような知見については開示がない。
本発明は、このような従来技術の問題点にかんがみ、複数の波長を用いてそれぞれ異なった基板厚の光ディスクに対して情報の記録及び再生を行うことができ、同時に単層のみならず、多層の記録層を有する光ディスクに対しても対応可能な光ピックアップ装置及びそのような光ピックアップ装置に用いられる光学素子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に関する光学素子は、保護基板厚t1の第1記録面を有する第1光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t2(t1<t2)の第2記録面を有する第2光情報記録媒体に対して波長λ2(λ1<λ2)の第2光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t3(t3<t2)の第3記録面及び保護基板厚t4(t4<t2)の第4記録面を有する第3光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行なう光ピックアップ装置の対物光学素子であって、前記光学素子は、光軸を中心とした複数の領域に分割されてなり、前記第1光源を用いて前記第1光情報記録媒体に対して集光スポットを形成した際に、光軸からの距離が長くなるにつれて、球面収差の絶対値が増大するようにせしめられ、かつ前記隣り合う複数の領域ごとに、球面収差の最大値の符号が異なるような屈折力を有し、前記第2光情報記録媒体に集光スポットを形成するのに必要な開口相当領域には、光路差付与構造が設けられ、収差の絶対値が所定値以下になるようにせしめられていることを特徴とする。
本発明の具体的な態様では、前記隣り合う領域ごとに、球面収差の符号が異なることを特徴とする。
本発明の別の具体的な態様では、前記隣り合う領域の球面収差が連続的に変化することを特徴とする。
本発明のさらに別の具体的な態様では、5次以上の収差が大きいことを特徴とする。
また上記課題を解決するため、別の本発明に関する光ピックアップ装置は、保護基板厚t1の第1記録面を有する第1光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t2(t1<t2)の第2記録面を有する第2光情報記録媒体に対して波長λ2(λ1<λ2)の第2光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t3(t3<t2)の第3記録面及び保護基板厚t4(t4<t2)の第4記録面を有する第3光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行なう光ピックアップ装置であって、該光ピックアップ装置は、対物光学素子及び基板厚調整手段を有し、前記対物光学素子の光学機能面は、光軸を中心とした同心円状の少なくとも2つ以上の光学領域を有し、光軸を含んだ第1領域は、屈折面上に光路差付与構造を有してなり、前記第1記録面および前記第2記録面に対して集光スポットを形成できるように構成され、前記第1領域の外側に位置する輪帯状の第2領域は、前記第1光源を前記第1記録面に集光するとともに、前記第2光源を前記第2記録面に集光しない光学面とされており、前記基板厚調整手段は、前記集光スポットを形成する、最も前記光情報記録媒体に近い光学素子に入射する光束の発散角を変更する、及び/又は、前記集光スポットを形成する、最も前記光情報記録媒体に近い光学素子に入射する光束の位相を変化させる機能を有することを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、別の本発明に関する光ピックアップ装置は、保護基板厚t1の第1記録面を有する第1光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t2(t1<t2)の第2記録面を有する第2光情報記録媒体に対して波長λ2(λ1<λ2)の第2光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t3(t3<t2)の第3記録面及び保護基板厚t4(t4<t2)の第4記録面を有する第3光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行なう光ピックアップ装置であって、該光ピックアップ装置は、前記各光情報記録媒体に集光スポットを形成するための集光光学系を有し、該集光光学系に含まれる少なくとも1つの光学素子である第1光学素子は、光軸を中心とした少なくとも2つの同心円状の光学領域を有し、光軸を含んだ第1領域および該第1領域の外側の第2領域は、ともに透過する光束に光路差を付与する光路差付与構造を有し、前記第1領域を透過した前記第1光源からの光束はm次回折光、前記第2領域を透過した前記第1光源からの光束はn(|n|>|m|)次回折光として出射して、前記第1記録面、前記第3記録面および前記第4記録面の集光スポット形成に寄与し、前記第1領域を透過した前記第2光源からの光束はm次回折光として出射して、前記第2記録面の集光スポット形成に寄与し、前記第2領域を透過した前記第2光源からの光束は集光スポット形成に寄与しないように形成されており、前記集光光学系に含まれる光学素子のうち、前記各光情報記録媒体にもっとも近い光学素子である第2光学素子の開口端の光量が、光軸の光量の0%以上70%以下であることを特徴とする光ピックアップ装置。(ただしn、mは整数)
これらの発明の具体的な態様では、前記第2光学素子の開口端の光量が、光軸の光量の10%以上20%以下であることを特徴とする。
また上記課題を解決するため、別の本発明に関する光ピックアップ装置は、保護基板厚t1の第1記録面を有する第1光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t2(t1<t2)の第2記録面を有する第2光情報記録媒体に対して波長λ2(λ1<λ2)の第2光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t3(t3<t2)の第3記録面及び保護基板厚t4(t4<t2)の第4記録面を有する第3光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行なう光ピックアップ装置であって、該光ピックアップ装置は、前記各光情報記録媒体に集光スポットを形成するための集光光学系を有し、該集光光学系に含まれる少なくとも1つの光学素子である第1光学素子は、光軸を中心とした少なくとも2つの同心円状の光学領域を有し、光軸を含んだ第1領域および該第1領域の外側の第2領域は、ともに透過する光束に光路差を付与する光路差付与構造を有し、前記第1領域を透過した前記第1光源からの光束はm次回折光、前記第2領域を透過した前記第1光源からの光束はn(|n|>|m|)次回折光として出射して、前記第1記録面、前記第3記録面および前記第4記録面の集光スポット形成に寄与し、前記第1領域を透過した前記第2光源からの光束はm次回折光として出射して、前記第2記録面の集光スポット形成に寄与し、前記第2領域を透過した前記第2光源からの光束は集光スポット形成に寄与しないように形成されており、前記集光光学系に含まれる光学素子のうち、前記各光情報記録媒体にもっとも近い光学素子である第2光学素子に入射する光束の光束径Hが、前記第2光学素子の焦点距離をfとしたとき、以下の式で定められる範囲であることを特徴とする。(ただしn、mは整数)
1.25f < H < 1.29f
本発明の具体的な態様では、m=1であることを特徴とする。
本発明のさらに具体的な態様では、n=2〜5であることを特徴とする。
本発明のさらに別の具体的な態様では、前記第1光学素子はコリメータ、カップリング、ビームエキスパンダーのいずれかであることを特徴とする。
本発明のさらに別の具体的な態様では、前記第2光学素子は対物光学素子であることを特徴とする。
本発明のさらに別の具体的な態様では、前記第1光学素子は前記第2光学素子と同じ素子であることを特徴とする。
また上記課題を解決するため、別の本発明に関する光ピックアップ装置は、保護基板厚t1の第1記録面を有する第1光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t2(t1<t2)の第2記録面を有する第2光情報記録媒体に対して波長λ2(λ1<λ2)の第2光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t3(t3<t2)の第3記録面及び保護基板厚t4(t4<t2)の第4記録面を有する第3光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行なう光ピックアップ装置であって、該光ピックアップ装置は、前記各光情報記録媒体に集光スポットを形成するための集光光学系を有し、該集光光学系に含まれる少なくとも1つの光学素子である第1光学素子は、光軸を中心とした少なくとも2つの同心円状の光学領域を有し、光軸を含んだ第1領域および該第1領域の外側の第2領域は、ともに透過する光束に光路差を付与する光路差付与構造を有し、前記第1領域を透過した前記第1光源からの光束はm次回折光、前記第2領域を透過した前記第1光源からの光束はn(|n|>|m|)次回折光として出射して、前記第1記録面、前記第3記録面および前記第4記録面の集光スポット形成に寄与し、前記第1領域を透過した前記第2光源からの光束はm次回折光として出射して、前記第2記録面の集光スポット形成に寄与し、前記第2領域を透過した前記第2光源からの光束は集光スポット形成に寄与しないように形成されており、前記第1記録面上の前記第1光源からの光束によって形成された集光スポットにおける正弦条件違反量が、光軸からの距離が長くなるに従ってオーバーになり、かつ前記第2記録面上の前記第2光源からの光束によって形成された集光スポットにおける正弦条件違反量が、光軸からの距離が長くなるに従ってアンダーになるように構成されていることを特徴とする。(ただしn、mは整数)
本発明の具体的な態様では、m=1であることを特徴とする。
本発明のさらに具体的な態様では、n=2〜5であることを特徴とする。
また全ての発明の前記光路差付与構造は回折構造であることを特徴とする。
さらに、前記光路差付与構造は位相シフト構造であってもよい。
さらにまた、前記光路差付与構造はマルチレベル構造であってもよい。
本発明によれば、複数の波長を用いてそれぞれ異なった基板厚の光ディスクに対して情報の記録及び/又は再生を行うことができるとともに、単層の記録層を有する光ディスクのみならず、多層の記録層を有する光ディスクに対しても対応可能な光ピックアップ装置、及びそのような光ピックアップ装置に用いられる光学素子を提供することができる。
以下図面に基づいて本発明の内容を詳細に説明するが、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではない。
なお最初に、各実施例に共通して用いられる光学系について概略を説明する。
図1は、本願発明に関わる光ピックアップ装置を示す模式図である。
本実施例では、主にDVD、CDの2フォーマット互換の光ピックアップ装置をターゲットとしており、第1光情報記録媒体として保護基板厚t1が0.6mmのDVD、第2光情報記録媒体として保護基板厚t2が1.2mmのCDを想定している。また第3光情報記録媒体として、2層のDVDを想定している。
これらを図1に沿って説明すると、第1光情報記録媒体である1層型DVDの保護基板p1の厚さがt1、第1記録面がr1である。同様に、第2光情報記録媒体であるCDの保護基板p2の厚さがt2、第1記録面がr2である。
そして、第3光情報記録媒体である2層型DVDの保護基板p3の厚さがt3、第3記録面がr3である。そして保護基板p3と保護基板p4の厚さとの和がt4となる。第4記録面はr4である。なお、Bは基材を示し、図示しないが第1光情報記録媒体、第2光情報記録媒体も同様の基材を有する。
ちなみに、p3の厚さであるt3は、0.53〜0.57mm、p4は0.61〜0.69mmの間で適宜選択される。
レーザーダイオードLDは、光源であり、第1光源(DVD用の光源)、第2光源(CD用の光源)の、2つの発光点を同一のパッケージに収めた、いわゆる2レーザー1パッケージの光源ユニットである。
このパッケージのうち、第1光源を光軸上に位置するように調整するので、第2光源については光軸上からやや離れた処に位置するため、像高が生じてしまうが、この特性を改善するための技術も既に知られており、それらの技術を必要に応じて適用できる。ここでは図示しない補正板を用いることによりその補正を行っている。補正板にはグレーティングが形成されており、それによって光軸からのズレを補正する。
なお第1光源(波長λ1)として波長λ2が655nmの赤色レーザーが用いられるが、波長が630nm〜680nmである範囲のものを適宜採用することができる。第2光源(波長λ2)は780nmの赤外レーザーが用いられるが、波長が750nm〜800nmである範囲のものを適宜採用することができる。
LD1から投光された光束は、コリメータCOLに入射し、これによって無限平行光にコリメートされたのち、偏光ビームスプリッタプリズムPSを介して光源光束を対物光学素子Objに達し、光情報記録媒体の記録面に集光スポットを形成する。
ここで特に図示していないが、LDから投光された光束を、ビーム品位向上のため、ビームシェイパーBSL(ビーム整形素子)を透過させてから、コリメータCOLに入射させてもよい。さらに対物光学素子に光束を入射させる前に、凹レンズと凸レンズとから構成されるビームエキスパンダーBEを経るようにさせても良い。
さて集光スポットを形成して情報記録面上で反射したのち、同じ経路をたどって、偏光ビームスプリッタプリズムPSによってセンサーレンズSLを経てセンサーPDに集光する。このセンサーPDによって光電変換され、電気的な信号となる。
なおビームスプリッタBSと対物光学素子Objとの間には図示しないλ/4(四分の一波長)板が配置されており、往路と復路とでちょうど半波長分位相がずれて偏光方向が変わる。このため復路の光束はPSによって進行方向が変わる。
図示しないビームシェイパーBSLは、光軸に対して垂直なある方向と、この方向に対して垂直な方向の、2つの方向に対してそれぞれ異なった曲率を有している(光軸について、回転非対象な曲率を有している)。
光源から出射された光束は、半導体光源の構造上、光軸に対して垂直なある方向と、この方向に対して垂直な方向の、2つの方向に対してそれぞれ発散角が異なっており、光軸方向から見て楕円状のビームとなっているが、このままでは光ディスク用の光源光束として好ましくないため、ビームシェイパーBSLによって各々の方向に異なった屈折作用を与えることにより、出射光束が略円形断面のビームとなるようにしている。
なお対物光学素子Objは、この図では単一のレンズであるが、必要に応じて複数の光学素子から構成されるようにしてもよい。また材質はプラスティック樹脂でもよいし、ガラス製でもよい。
また各LDから投光された光束が光ディスクの保護基板を介して情報記録面に集光する状態が図2に描かれているが、再生/記録する記録媒体の規格ごとに、光源と保護基板表面との距離は変わらないが、対物光学素子の基本的な位置(基準位置)がアクチュエータによって切り替わり、その基準位置からピント合わせ(フォーカシング)を行う。
そして各々の光情報記録媒体の保護基板厚、さらにピットの大きさにより、対物光学素子Objに要求される開口数も異なる。ここでは、CD用の開口数は0.45、DVDの基本的な開口数は0.65としているが、CDについては0.43〜0.50、DVDについては0.58〜0.68の範囲で適宜選択している。
なお不要光をカットするための絞りを対物光学素子の入射側に設けても良い。
また対物レンズOBLには平行光が入射しているが、コリメートせずに、有限発散光が入射するような構成であったり、有限収束光が入射する構成であってもよい。
さらに、上述の例に、入射光束の強度分布を変化させる光強度分布変換素子を採用することができる。
光強度分布変換素子は、おもにガウシアン分布の入射光束を、異なった光強度分布の光束として出射する光学素子である。
これは目的に応じて、出射光束の光強度分布が略均一となるようにせしめたり、出射光束の最辺縁部の光強度が、光軸近傍の光強度の45〜90%となるようにせしめることが可能である。
さて本発明では、光路中に存在するいずれかの光学素子に、光路差付与構造を設けて、光情報記録媒体の基板厚差に基づく球面収差補正を行なうようになっている。
光路差付与構造の代表的なものは、鋸歯状の回折構造である。
これは光軸を中心として、同心円状に細かい段差を設けたものであり、隣り合う輪帯を通過した光束は、所定の光路差を与えられる。
そしてこの鋸歯のピッチ(回折パワー)や深さ(ブレイズド化波長)を設定することにより、DVDに対しては、特定のNA内の第1光源からの光束が1次回折光による集光スポットとして形成され、CDに対しては、同じNA内の第2光源からの光束が1次回折光による集光スポットとして形成されるようになっている。しかしその外側の領域(特定のNA以上の領域)からの光束については、DVDの場合はより高次、たとえば2次の回折光として集光スポット形成に寄与するし、CDの場合はフレア光となって集光スポット形成には寄与しない。
このように、回折次数が等しい光、あるいは異なる光を利用することにより、各々の場合における回折効率を高くすることができ、光量を確保することができる。
このような回折構造は、光路差付与構造の一例であるが、他に公知の「位相差付与構造」や「マルチレベル構造」も採用することができる。
位相差付与構造は、輪帯位相補正対物レンズ方式が、例えば特開平11−2759号や特開平11−16190号にその実施例が記載されている。
特開平11−2759号に記載されているのは、上述の通り基本的な対物レンズの面形状をDVDの記録再生において最適となるように設定し、CDの記録再生のために位相補正方式による補正を行う場合である。つまりDVD系で波面収差が最小となるように設計された対物レンズの表面に輪帯状に段差を形成し、DVD系での波面収差増大を抑制しつつCD系での波面収差を減少させるものである。
この技術ではDVD波長に対して位相制御素子は位相分布をほとんど変化させないため、RMS波面収差はDVD系に最適設計された対物レンズの値を維持し、CD系のRMS波面収差を低減するように作用するため、記録再生性能が波面収差に敏感なDVD系に対して有効である。
またこれとは逆に基本的な対物レンズの光学性能を、CDの記録再生において最適となるように設定し、DVDの記録再生のために位相補正方式による補正を行う場合が特開平10−334504号に記載されている。
これらは何れも、DVDの記録再生、CDの記録再生共に、そのRMS(Root Mean Square)波面収差は改善されている。
輪帯位相補正対物レンズの場合、例えば特開平11−16190号には、CDとDVDとの中間の基板厚の光ディスクを想定して、このような光ディスクの記録再生に最適となるように基本的な対物レンズの面形状を設定し、さらに位相補正方式によりDVDとCDの両方のRMS(Root Mean Square)波面収差補正を行う場合について記載されている。
また特開2001−51192号では、各輪帯の段差量と面形状とを変えることで、RMS(Root Mean Square)波面収差を小さくし、光線の集光位置を一点にする技術が開示されている。
また、マルチレベル構造とは、所定の段数を有する階段状の形状を、周期的に繰り返した形状である。この階段の段数や、段の高さ、幅(ピッチ)は適宜設定でき、たとえば特開平9−54973号に記載されている。このような階段構造により、複数の波長に対して選択的に回折作用を生ぜしめることが可能になっている。
またここでは、光ディスクフォーマットの基盤厚差にもとづく球面収差を補正する目的で光路差付与構造が採用されているが、それだけでなく、使用波長の波長差や、使用波長の変動(モードホップ)に基づいて生じる収差の補正にももちろん使用可能である。前者の場合は50ナノメートル以上の波長差に基づいて生じる球面色収差の補正であり、後者の場合は5nm以内の微小な波長変動を補正する。
この例では、回折構造を対物光学素子に設けた例を説明したが、コリメータやカップリングレンズなどの他の素子に設けることはもちろん可能である。
また屈折面、非球面を有する光学素子に、このような素材を用いることが、もっとも好ましい。
〔第1実施形態〕
請求項1乃至4の発明について説明する。
この発明では、対物光学素子を複数の領域に分割し、DVDに対する球面収差が、光軸から離れるに従って増大するような構造にする。具体的には、複数の領域毎に、非球面形状を異ならしめることによって可能である。
そして、光路差付与構造によって、CDに対する球面収差が許容範囲(好ましくは0)となるようにし、球面収差(SA)が、図3あるいは図4に示す球面収差図のようになる構造とする。
請求項2の発明の場合は図3のような球面収差図となり、請求項3の発明の場合は図4のような球面収差図となる。
このような構造とすることにより、結果的にλ1の波長に対する焦点深度が深くなり、収差が大きくなるものの、様々な基板厚に対応することができる。
さらに収差が悪化する場合があるが、それを高次収差、特に5次以上の収差が悪化するようにすることにより、集光スポット形成に問題が生じないようにすることができる(請求項5)。
〔第2実施形態〕
請求項5の発明について説明する。
この発明では、対物光学素子に設けた光路差付与構造を用いて、基板厚差による球面を補正するが、多層DVDに対応するため、他の光学素子を用いている。
ここではコリメータを基板厚調整手段として用い、光軸方向に移動することにより、対物光学素子に入射する光束の発散度合い(発散角)を変化させている。これによって図5に示すように、単層DVD、多層DVDのいずれにも好適な収差状態で集光することができるので大変好ましい。
また基板厚調整手段は、コリメータに限らず、ビームエキスパンダーなどでもよい。
さらに位相差を与える手段として、液晶素子を用いることもできるし、発散角を変更する手段と組み合わせることもできる。
〔第3実施形態〕
請求項6乃至7の発明について説明する。
この発明においても、光路差付与構造を用いて、基板厚差による球面を補正するが、特にリム強度を意図的に低下させることにより、実質的に集光スポット径を大きくし、これをもってλ1の波長に対する焦点深度を深くせしめる。そしてこの結果収差が大きくなるものの、様々な基板厚に対応することができる。
とくに、開口径端部の光量が、光軸近傍の光量の10〜20%程度に低減していることが、焦点深度を深くするのに有効である。
ここでリム強度を低下させるのは、光路中のどの光学素子でもよく、たとえばコリメータにそのような光学面を形成したり、コートなどによって同様の作用を得ても良い。さらに、対物光学素子自身にそのような作用を付与しても良い。
〔第4実施形態〕
請求項8の発明について説明する。
これは第3実施形態と類似した考え方であるが、より確実に焦点深度を深くするために、入射光束の光束径を絞りによって制限することにより、集光スポット形状を定めていく方法である。
本発明者らは検討の結果、単層DVD、多層DVDのいずれにも良好な集光スポットを形成するための最適な条件を見出した。
すなわち、入射光束径と対物光学素子の焦点距離とから、開口径が求められ、また集光スポット径は、使用波長と開口径とから求められる値に比例する。
ここで検討の結果得られた好適な開口径範囲に基づいて、対物光学素子の焦点距離と、入射光束径との関係が、以下のような条件を満たせば、単層DVD、多層DVDのいずれにも良好な集光スポットが形成できる。
1.25f < H < 1.29f
ここで請求項6の発明と、請求項8の発明にとって、ともに好ましい絞込みの条件について説明する。
DVDの集光スポットを形成するためには、回折効率が高いことが好ましいので、m=1であることが好ましい(請求項9)。
また周辺部は、DVD専用であり、CDは不要であることから、n=2〜5であることが好ましい(請求項10)。これによって、周辺部の回折ピッチが細かくならず、光学素子製造が容易になる。
さらに、第1光学素子が対物光学素子以外のコリメータ、カップリングレンズ、ビームエキスパンダーであれば、面形状が緩いため、光路差付与構造を形成しやすいという利点がある(請求項11)。
そして第2光学素子が対物光学素子であれば、入射光と集光スポットとの関係が摂家値と大きく乖離しない構成に出来るという利点がある(請求項12)。
また第1光学素子と第2光学素子とが兼用の素子(例えば対物光学素子)である場合、光学素子の数を少なく、かつコンパクトにできるという利点がある(請求項13)。
〔第5実施形態〕
請求項14の発明について説明する。
これはDVD、CDの集光スポットの正弦条件違反量(OSC)を操作して、結果的に被写界深度を深くせしめるものである。
図6に示すように、DVDの正弦条件違反量を、光軸から離れるにしたがってオーバーとなるように、逆にCDの正弦条件違反量を、光軸から離れるにしたがってアンダーとなるように形成する。これによって、DVDに対する被写界深度が深くなり、結果的に単層DVD、多層DVDのいずれにも良好な集光スポットを形成できる。
請求項15乃至16の発明の効果は、請求項9及び10の発明と同じ効果である。
実施形態に関わる光ピックアップの模式図である。 各光情報記録媒体に集光スポットが形成される状態の模式図である。 第1実施形態に関わる球面収差の状態を示す模式図である。 第1実施形態に関わる球面収差の状態を示す模式図である。 第2実施形態に関わる球面収差の状態を示す模式図である。 第5実施形態に関わる正弦条件違反量の状態を示す模式図である。
符号の説明
LD…光源、 PD…センサー、 SL…センサーレンズ、 PS…プリズム(ビームスプリッタ)、 COL…コリメータ、 Obj…対物光学素子、 r1…第1記録面、 r2…第2記録面、 r3…第3記録面、 r4…第4記録面、 p1…第1保護層、 p2…第2保護層、 p3…第3保護層、 p4…第4保護層、 B…基材

Claims (22)

  1. 保護基板厚t1の第1記録面を有する第1光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、
    保護基板厚t2(t1<t2)の第2記録面を有する第2光情報記録媒体に対して波長λ2(λ1<λ2)の第2光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、
    保護基板厚t3(t3<t2)の第3記録面及び保護基板厚t4(t4<t2)の第4記録面を有する第3光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行なう光ピックアップ装置の対物光学素子であって、
    前記光学素子は、光軸を中心とした複数の領域に分割されてなり、
    前記第1光源を用いて前記第1光情報記録媒体に対して集光スポットを形成した際に、光軸からの距離が長くなるにつれて、球面収差の絶対値が増大するようにせしめられ、かつ前記隣り合う複数の領域ごとに、球面収差の最大値の符号が異なるような屈折力を有し、
    前記第2光情報記録媒体に集光スポットを形成するのに必要な開口相当領域には、光路差付与構造が設けられ、収差の絶対値が所定値以下になるようにせしめられていることを特徴とする対物光学素子。
  2. 前記隣り合う領域ごとに、球面収差の符号が異なることを特徴とする請求項1記載の対物光学素子。
  3. 前記隣り合う領域の球面収差が連続的に変化することを特徴とする請求項1記載の対物光学素子。
  4. 5次以上の収差が大きいことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の対物光学素子。
  5. 保護基板厚t1の第1記録面を有する第1光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、
    保護基板厚t2(t1<t2)の第2記録面を有する第2光情報記録媒体に対して波長λ2(λ1<λ2)の第2光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、
    保護基板厚t3(t3<t2)の第3記録面及び保護基板厚t4(t4<t2)の第4記録面を有する第3光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行なう光ピックアップ装置であって、
    該光ピックアップ装置は、対物光学素子及び基板厚調整手段を有し、
    前記対物光学素子の光学機能面は、光軸を中心とした同心円状の少なくとも2つ以上の光学領域を有し、
    光軸を含んだ第1領域は、屈折面上に光路差付与構造を有してなり、前記第1記録面および前記第2記録面に対して集光スポットを形成できるように構成され、
    前記第1領域の外側に位置する輪帯状の第2領域は、前記第1光源を前記第1記録面に集光するとともに、前記第2光源を前記第2記録面に集光しない光学面とされており、
    前記基板厚調整手段は、前記集光スポットを形成する、最も前記光情報記録媒体に近い光学素子に入射する光束の発散角を変更する、及び/又は、前記集光スポットを形成する、最も前記光情報記録媒体に近い光学素子に入射する光束の位相を変化させる機能を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 保護基板厚t1の第1記録面を有する第1光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、
    保護基板厚t2(t1<t2)の第2記録面を有する第2光情報記録媒体に対して波長λ2(λ1<λ2)の第2光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、
    保護基板厚t3(t3<t2)の第3記録面及び保護基板厚t4(t4<t2)の第4記録面を有する第3光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行なう光ピックアップ装置であって、
    該光ピックアップ装置は、前記各光情報記録媒体に集光スポットを形成するための集光光学系を有し、
    該集光光学系に含まれる少なくとも1つの光学素子である第1光学素子は、光軸を中心とした少なくとも2つの同心円状の光学領域を有し、光軸を含んだ第1領域および該第1領域の外側の第2領域は、ともに透過する光束に光路差を付与する光路差付与構造を有し、
    前記第1領域を透過した前記第1光源からの光束はm次回折光、前記第2領域を透過した前記第1光源からの光束はn(|n|>|m|)次回折光として出射して、前記第1記録面、前記第3記録面および前記第4記録面の集光スポット形成に寄与し、
    前記第1領域を透過した前記第2光源からの光束はm次回折光として出射して、前記第2記録面の集光スポット形成に寄与し、前記第2領域を透過した前記第2光源からの光束は集光スポット形成に寄与しないように形成されており、
    前記集光光学系に含まれる光学素子のうち、前記各光情報記録媒体にもっとも近い光学素子である第2光学素子の開口端の光量が、光軸の光量の0%以上70%以下であることを特徴とする光ピックアップ装置。(ただしn、mは整数)
  7. 前記第2光学素子の開口端の光量が、光軸の光量の10%以上20%以下である請求項6記載の光ピックアップ装置。
  8. 保護基板厚t1の第1記録面を有する第1光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、
    保護基板厚t2(t1<t2)の第2記録面を有する第2光情報記録媒体に対して波長λ2(λ1<λ2)の第2光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、
    保護基板厚t3(t3<t2)の第3記録面及び保護基板厚t4(t4<t2)の第4記録面を有する第3光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行なう光ピックアップ装置であって、
    該光ピックアップ装置は、前記各光情報記録媒体に集光スポットを形成するための集光光学系を有し、
    該集光光学系に含まれる少なくとも1つの光学素子である第1光学素子は、光軸を中心とした少なくとも2つの同心円状の光学領域を有し、光軸を含んだ第1領域および該第1領域の外側の第2領域は、ともに透過する光束に光路差を付与する光路差付与構造を有し、
    前記第1領域を透過した前記第1光源からの光束はm次回折光、前記第2領域を透過した前記第1光源からの光束はn(|n|>|m|)次回折光として出射して、前記第1記録面、前記第3記録面および前記第4記録面の集光スポット形成に寄与し、
    前記第1領域を透過した前記第2光源からの光束はm次回折光として出射して、前記第2記録面の集光スポット形成に寄与し、前記第2領域を透過した前記第2光源からの光束は集光スポット形成に寄与しないように形成されており、
    前記集光光学系に含まれる光学素子のうち、前記各光情報記録媒体にもっとも近い光学素子である第2光学素子に入射する光束の光束径Hが、前記第2光学素子の焦点距離をfとしたとき、以下の式で定められる範囲であることを特徴とする光ピックアップ装置。(ただしn、mは整数)
    1.25f < H < 1.29f
  9. m=1であることを特徴とする請求項6乃至8の何れか1項に記載の光ピックアップ装置。
  10. n=2〜5であることを特徴とする請求項6乃至9の何れか1項に記載の光ピックアップ装置。
  11. 前記第1光学素子はコリメータ、カップリング、ビームエキスパンダーのいずれかであることを特徴とする請求項6乃至10の何れか1項に記載の光ピックアップ装置。
  12. 前記第2光学素子は対物光学素子であることを特徴とする請求項6乃至11の何れか1項に記載の光ピックアップ装置。
  13. 前記第1光学素子は前記第2光学素子と同じ素子であることを特徴とする請求項6乃至12の何れか1項に記載の光ピックアップ装置。
  14. 保護基板厚t1の第1記録面を有する第1光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、
    保護基板厚t2(t1<t2)の第2記録面を有する第2光情報記録媒体に対して波長λ2(λ1<λ2)の第2光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行ない、
    保護基板厚t3(t3<t2)の第3記録面及び保護基板厚t4(t4<t2)の第4記録面を有する第3光情報記録媒体に対して波長λ1の第1光源を用いて集光スポットを形成することにより情報の再生及び/又は記録を行なう光ピックアップ装置であって、
    該光ピックアップ装置は、前記各光情報記録媒体に集光スポットを形成するための集光光学系を有し、
    該集光光学系に含まれる少なくとも1つの光学素子である第1光学素子は、光軸を中心とした少なくとも2つの同心円状の光学領域を有し、光軸を含んだ第1領域および該第1領域の外側の第2領域は、ともに透過する光束に光路差を付与する光路差付与構造を有し、
    前記第1領域を透過した前記第1光源からの光束はm次回折光、前記第2領域を透過した前記第1光源からの光束はn(|n|>|m|)次回折光として出射して、前記第1記録面、前記第3記録面および前記第4記録面の集光スポット形成に寄与し、
    前記第1領域を透過した前記第2光源からの光束はm次回折光として出射して、前記第2記録面の集光スポット形成に寄与し、前記第2領域を透過した前記第2光源からの光束は集光スポット形成に寄与しないように形成されており、
    前記第1記録面上の前記第1光源からの光束によって形成された集光スポットにおける正弦条件違反量が、光軸からの距離が長くなるに従ってオーバーになり、かつ前記第2記録面上の前記第2光源からの光束によって形成された集光スポットにおける正弦条件違反量が、光軸からの距離が長くなるに従ってアンダーになるように構成されていることを特徴とする光ピックアップ装置。(ただしn、mは整数)
  15. m=1であることを特徴とする請求項14記載の光ピックアップ装置。
  16. n=2〜5であることを特徴とする請求項14又は15記載の光ピックアップ装置。
  17. 前記光路差付与構造は回折構造であることを特徴とする請求項5乃至16の何れか1項に記載の光ピックアップ装置。
  18. 前記光路差付与構造は位相シフト構造であることを特徴とする請求項5乃至16の何れか1項に記載の光ピックアップ装置。
  19. 前記光路差付与構造はマルチレベル構造であることを特徴とする請求項5乃至16の何れか1項に記載の光ピックアップ装置。
  20. 前記光路差付与構造は回折構造であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の対物光学素子。
  21. 前記光路差付与構造は位相シフト構造であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の光ピックアップ装置。
  22. 前記光路差付与構造はマルチレベル構造であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の光ピックアップ装置。
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