JP2005219241A - 木質成形体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】木質材料同士を熱硬化性樹脂で接着することにより木質成形体の強度を向上させると共に汚れ易さ等の欠点を改善した木質床材等を提供する。
【解決手段】所定の厚みを有する木質成形体1であって、細分化された木質材料と該木質材料同士を結合する熱硬化性樹脂とからなり、該木質成形体1の厚み方向においてその一方の面から他方の面に向けて徐々に該木質材料の充填密度が小さくなるように形成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は細分化された木質材料と熱硬化性樹脂とからなる木質成形体及びその製造方法に関する。例えば、住宅用の床材や壁材として用いられる木質成形体に関する。
木質材料などの無垢素材からなる床材や壁材(以下、木質床材等という。)は独特の柔らかさや温かさを人に感じさせる。これは、その空隙構造(複数の仮道管が寄り集まった構造等)など木質材料自身が有する特質によるものである。
一方、木質床材等は汚れ易くまた傷つき易いという欠点もある。
上述の欠点を改善する一つの例として、木質床材等の表面に塗装を施す手段がある(特許文献1参照)。木質床材等の表面を高密度な塗装層で覆うことで、上述の欠点を解消することができる。掃除もしやすい。しかし、人と木質床材等とが接触する部分には高密度な塗装層があるため、木質床材等の性質は専ら塗装層の性質に左右されることとなる。つまり木質材料の有する特質から生じる柔らかさや温かみが喪失する。また木質材料の湿度調節機能も喪失するため、人が触れるとジットリとした感じを与える。
そこでその問題を解決する方法として、高融点熱可塑性樹脂を低融点熱可塑性樹脂で接着し且つ、その厚み方向に段階的に密度が大きくなる成形体の製造方法(特許文献2参照)を木質材料に適用することも考えられる。この製造方法によって製造された成形体は、表面が低密度層である為、表面に触れた人が上記のジットリした感じを感じることがなく、また、表面が汚れたり、傷ついた場合は、汚れたり傷ついた部分を削るなどの手段で表面を除去することにより、表面の傷や汚れをなくすことが考えられる。
特開2001−334506号公報 特開2001−322137号公報
しかし、上述の製造方法を木質材料に適用すると、木質材料の接着剤として熱可塑性樹脂を用いると強い接着力が得られず、製造された成形体自体の強度が若干不足するという問題があった。このため、製造された成形体自身の強度が不足する。結果として、上述の成形体は、人や家具等を支える床材や家の構造を保持する壁材等の強度が必要な部材には使用できないものであった。
更に、熱可塑性樹脂を構成要素とする成形体の製造方法では、その製造過程において所望の形状状態に成形体を固定するために必ず冷却すること(冷却工程)が必要となり、生産タクトが長いという問題点があった。
本発明は上述した点に鑑みて創案されたものである。つまり本発明が解決しようとする課題は、木質材料同士を熱硬化性樹脂で接着することにより木質成形体の強度を向上させると共に汚れ易さ等の欠点を改善した木質床材等を提供することにある。
更に本発明が解決しようとする課題は、熱をかけることにより硬化する熱硬化性樹脂の特性を利用して、その木質成形体の製造過程の簡略化を図ることにある。
上記課題を解決するために、本発明の各発明は次の手段をとる。
先ず第1の発明に係る木質成形体は、所定の厚みを有する木質成形体であって、細分化された木質材料とその木質材料同士を結合する熱硬化性樹脂とからなり、木質成形体の厚み方向においてその一方の面から他方の面に向けて徐々に木質材料の充填密度が小さくなるように形成されていることを特徴とする。
次に第2の発明に係る木質成形体は、第1の発明において該木質成形体の厚み方向においてその一方の面から他方の面に向けて連続的に木質材料の充填密度が小さくなるように形成されていることを特徴とする。
次に第3の発明に係る木質成形体は、第1の発明において該木質成形体の厚み方向においてその一方の面から他方の面に向けて段階的に木質材料の充填密度が小さくなるように形成されていることを特徴とする。
次に第4の発明に係る木質成形体の製造方法は、第1の発明に係る木質成形体の製造方法であって、細分化された木質材料を集合させるとともに熱硬化性樹脂を加えてマットを作成する木質マット作成工程と、その木質マットの両面を加熱してプレスする加熱プレス工程とからなり、加熱プレス工程において木質マットの一方の面を熱硬化性樹脂の硬化温度以上の温度で加熱するとともに、木質マットの他方の面を熱硬化性樹脂の硬化温度未満の温度で加熱することを特徴とする。
次に第5の発明に係るに係る木質成形体の製造方法は、第4の発明に係る木質成形体の製造方法において、その木質マット作成工程の際に、色の異なる木質材料を積み重ねて木質マットを作成することを特徴とする。
次に第6の発明に係る床材又は壁材は、第1の発明から第3の発明のいずれかに係る木質成形体を用いた床材又は壁材である。
上述した本発明によれば、次の効果を得ることができる。
先ず第1の発明から第3の発明のいずれかの発明によれば、細分化された木質材料とその木質材料同士を結合する熱硬化性樹脂とで木質成形体が構成されることにより、木質成形体の強度を向上させることができる。また、表面が低密度であるため汚れたり傷ついたりした木質成形体表面部分を削る等の手段により除去することが容易にできる。更に木質材料の充填密度を徐々に変化させることで、木質成形体のクッション性(耐衝撃性),防音性,メンテナンス性やその歩行感などを木質材料の充填密度に応じて変化させることができる。
次に第4の発明によれば、加熱プレス工程において木質マットの一方の面を熱硬化性樹脂の硬化温度以上の温度で加熱するとともに木質マットの他方の面を熱硬化性樹脂の硬化温度未満の温度で加熱することで第1の発明に係る木質成形体を製造することができる。また、一旦硬化した熱硬化性樹脂は加熱しても軟化しないという特性を利用して、加熱プレス工程後に冷却することなく第1の発明に係る木質成形体を製造することができる。また加熱プレス後の冷却工程が不要となる為、生産タクトが短いという利点を有する。
次に第5の発明によれば、木質成形体の厚み方向に色の異なるの木質材料が積み重なった状態の木質成形体を製造することができる。このため、木質成形体の密度の程度(硬さ又は柔らかさの程度)がその外見から判断できる。
次に第6の発明によれば、第1の発明から第3の発明のいずれかの木質成形体の特性を有する床材又は壁材となる。したがって例えば、幼児の成長に合わせてその表面から除去していくことで、安全性能の優れた木質床材等から歩行性能,メンテナンス性能の優れた木質床材等へと変化させることができる。つまり、人の成長に見合った木質床材等を適宜提供できる。
以下に本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
図1はチップ状の木質材料を用いた第一の実施形態の断面図、図2はチップ状の木質材料を用いた第二の実施形態の断面図、図3は繊維(ファイバ)状の木質材料を用いた第一の実施形態の断面図、図4は繊維(ファイバ)状の木質材料を用いた第二の実施形態の断面図である。なお、各図面の色の濃淡が色の違いを表している。各図の各種木質材料は、その充填状態,形状を模式的に表したものである。便宜上、木質材料の一つ(チップ状の木質材料5,繊維(ファイバ)状の木質材料6)にのみ番号を付すこととする。
図1〜4の木質形成体は、室内の木質床材等として使用されるものであり、普通には正方形の板状に形成されている。そして図1〜4の状態で載置面に載置されている。
[第一の実施形態]
木質成形体の主な構成材料は、細分化された木質材料(以下、木質材料という。)である。そして、木質材料同士は熱硬化性樹脂で結合されている。更に、木質成形体の厚み方向に(図1及び図3で見て上方から下方に)連続して木質材料の充填密度が高くなっている。つまり、その上方では木質材料の圧縮度合いが小さく、木質材料が天然状態において保有していた密度の状態に近い。そして、木質成形体の上方から下方にいくに従って木質材料の圧縮度合いが大きくなり、木質成形体における木質材料の充填密度が大きくなる。この木質材料の充填密度の変化は、基本的には切れ目なく連続して生じている。
なお図1の木質成形体1は、チップ状の木質材料5を構成材料としたものの例である。また図3の木質成形体3は、繊維(ファイバ)状の木質材料6を構成材料としたものの例である。説明の便宜上、図1及び図3のように木質成形体の厚み方向に3つの層に分け、その上方から順に低密度層1a(3a),中密度層1b(3b),高密度層1c(3c)とする。また単に密度という場合は、木質材料の単位体積当たりの充填密度を意味する。
更に木質成形体1,3は、木質成形体の上述の各層ごとに異なる着色がなされている。
この第一の実施形態に係る木質成形体1,3によれば、その木質材料同士が熱硬化性樹脂で接着されているため、従来の熱可塑性樹脂を使用したものと比較してその強度が向上する。これは、木質材料の凹状部分に熱硬化性樹脂部分が硬化した状態で入り込み、互いに三次元的に結合し不溶不融の状態で硬化しているため強い投錨効果を持つからである。更に凹状部分に入り込んだ熱硬化性樹脂は、その凹状部分の周囲の網状構造状態の熱硬化性樹脂と結合されている。つまり、凹状部分に入り込んだ熱硬化性樹脂を、網状構造を有する熱硬化性樹脂全体で支持する構成となっている。その結果、木質材料同士が強固に結合されることとなる。このため木質成形体1,3は、例えば家具等を支える床材や家の構造を保持する壁材に使用できるだけの強度を備えたものとなる。
第一の実施形態に係る木質成形体1,3によれば木質材料の持つ欠点を改善している。つまり木質成形体1,3が汚れたり傷ついたりしても、汚れたりした部分を削るなどの手段により除去することができる。
次に第一の実施形態に係る木質成形体1,3では木質材料の空隙構造が維持されているため、木質材料の特性を生かした木質成形体1,3として使用できる。つまり木質材料の持つ低熱伝導性による温かみ,弾力性による柔らかさ,外部の湿度によって水分を吸収放出する湿度調節機能(調湿性)等の特性を有する木質成形体1,3となる。ここで木質材料の特性とは、例えば木質材料が有する空隙構造などの木質材料自体の特徴から生じる種々の性質をいう。例えば、低熱伝導性などの熱特性,弾力性や耐衝撃性などのクッション性,音を吸収する吸音性,音を遮断する遮音性,調湿性(湿度調節機能)等をいう。
更に第一の実施形態に係る木質成形体1,3は、木質成形体1,3の上方から下方にいくに従って木質材料の圧縮度合いが大きくなり、木質成形体1,3における木質材料の充填密度が大きくなる。なお、説明の便宜上その厚み方向に低密度層1a(3a),中密度層1b(3b),高密度層1c(3c)の3つの層(層構造)に分けて説明する。
この低密度層1a(3a),中密度層1b(3b)では木質材料の圧縮度合いが小さいため、木質材料の空隙構造自体が天然状態に近い状態で保持されている。このため、天然状態の木質材料が有する音を吸収する効果(吸音性)が維持されている。また、その高密度層1c(3c)では木質材料の圧縮度合いが大きいため、木質材料の空隙構造自体が天然状態に比べて小さくなる。また、木質材料同士が密に集合している。このため高密度層1c(3c)は他の層に比べ弾力性がなくなり、乾燥した木材の有する硬度に近い硬度を有することとなる。したがって高密度層1c(3c)では、音を反射し遮断する効果(遮音性)を発揮することとなる。このため層構造を有さない従来の床材等と比較して、上述の二つの効果を持つ防音性能の優れた木質成形体1,3となる。
また高密度層1c(3c)と比較して木質材料が圧縮されていない状態の低密度層1a(3a),中密度層1b(3b)では、空隙構造の保持と共に木質材料自体の変形が容易である。このため、木質材料自体が大きく撓むことができる。また、低密度層1a(3a),中密度層1b(3b)の下に高密度層1c(3c)を配置することで、荷重が加わった際に生じる低密度層1a(3a),中密度層1b(3b)の下向きの変形を抑制する。この下向きの変形抑制のため、低密度層1a(3a),中密度層1b(3b)の撓み状態が安定し、よりクッション性(耐衝撃性)に優れた木質成形体1,3となる。
そして、低密度層1a(3a)から中密度層1b(3b),高密度層1c(3c)へと移行するに従って、木質成形体1,3の表面が硬くなる。木質成形体1,3の表面が硬くなるに従い、人が歩行する際の足元の安定性が向上する。このため、いわゆる歩行感が向上する。更に木質材料同士が密に集合することで、木質成形体1,3の表面が密となる。このため、木質成形体1,3のメンテナンス性が向上する。つまり、木質材材料同士の隙間にチリやホコリが溜まらず、掃除がしやすくなる。木質成形体1,3の表面も滑らかとなるため、その見た目もよくなる。
つまり第一の実施形態に係る木質成形体1,3は、木質材料の充填密度を変化せさることにより、そのクッション性(耐衝撃性),防音性,メンテナンス性やその歩行感などを変化させることができる。
このような第一の実施形態に係る木質成形体1,3はその強度が高いため、例えば幼児が大人に成長するまでの長年に亘って木質床材等として使用することができる。また、木質材料の特質を生かした木質床材等となる。
更に、木質成形体1,3は層構造を有するため、種々の効果を奏する木質床材等となる。つまり、人の幼児期では、木質床材等の低密度層1a(3a)が木質床材等の表面に位置する。このため低密度層1a(3a)のクッション性(耐衝撃性)により、幼児に対する安全性能が他の層に比べて高い。また、吸音性と遮音性を兼ね備えた防音効果により、幼児が泣いたり暴れたりしても、その音が外部へ漏れることが低減又は防止される。
さらに木質床材等は、その表層部分を削ることで除去することができる。このため人の成長に合わせて、低密度層1a(3a)から中密度層1b(3b),そして高密度層1c(3c)へと木質床材等の表面を硬くすることができる。木質床材等の表面が硬くなるに従い、その歩行感やメンテナンス性が向上して行く。このため、幼児が青年,大人へと成長するに従い、安全性能から歩行性能,メンテナンス性能の優れた木質床材等へと変化して行く。つまり、人の成長に見合った木質床材等を適宜提供することができる。
更にそれぞれの層に異なる着色を施すことで、木質床材等の色や模様もその都度変化して行く。このため、木質床材等の密度の程度(硬さ又は柔らかさの程度)がその外見から判断できる。また、木質床材等の見た目も人の成長に合わせて変えて行くことができる。
なお、木質材料を着色する着色剤は公知の着色剤,染料,顔料などが用いられる。
なお低密度層1a(3a)の密度は、0.2g/cm〜0.4g/cmであることが望ましい。低密度層1a(3a)の密度が0.2g/cm未満であると木質床材等としての強度が得られず、低密度層1a(3a)の密度が0.4g/cmより高いと幼児に対する安全性を確保するのに十分なクッション性(耐衝撃性)が得られない。さらに望ましくは、0.25g/cm〜0.35g/cmである。低密度層1a(3a)の密度がこの範囲であれば、木質床材等としての強度を確保すると共に幼児に対する安全性を確保するのに十分なクッション性が得られる。
また中密度層1b(3b)の密度は、0.4g/cm〜0.6g/cmであることが望ましい。中密度層1b(3b)の密度が0.4g/cm未満であると子供(特に幼稚園児や小学生など)が歩く際に足元が不安定となる。さらに望ましくは、0.45g/cm〜0.65g/cmである。中密度層1b(3b)の密度がこの範囲であれば、子供(特に幼稚園児や小学生など)が歩く際に足元が不安定とならず、メンテナンス性もよい。
また高密度層1c(3c)の密度は、0.6g/cm〜0.8g/cmであることが望ましい。高密度層1c(3c)の密度が0.6g/cm未満であると遮音効果が得られず、高密度層1c(3c)の密度が0.8g/cmより高いと歩行感が悪くなる。さらに望ましくは0.65g/cm〜0.75g/cmである。高密度層1c(3c)の密度がこの範囲であれば、遮音効果と有すると共に歩行の際の安定性が確保され、その歩行感がよい。
(細分化された木質材料)
細分化された木質材料とは、木本類,草本類に由来する木質材料がチップ状,繊維(ファイバ)状,粉状,粒状,薄片状などに形成されたものである。ここでチップ状の木質材料をその構成材料として使用した木質成形体1が好ましい。チップ状の木質材料には多くの凹凸形状があるため、木質材料と熱硬化性樹脂との結合箇所が多くなる。また繊維(ファイバ)状の木質材料は、その木質材料同士を交絡させて互いに絡みつかせたものを構成材料として使用した木質成形体3が好ましい。交絡した繊維(ファイバ)状の木質材料同士は解けにくい。また木質成形体は、一種類の形状の木質材料を構成材料として使用したものでもよい。また複数種類の形状の木質材料が混在していてもよい。例えば、粒状,粉状などの小径な形状の木質材料が使用された木質成形体は、チップ状の木質材料が使用されたものよりも密な状態に圧縮される。
なお木本類に由来する木質材料とは、例えば針葉樹,広葉樹,熱帯樹などの各樹木より採取される木材や樹皮等がある。また草本類に由来する木質材料とは、例えばヤシの実殻,ザイザル,イネ,ジュート,ケナフなどの各種植物があり、とりわけ靭皮植物がよく使用される。また草本類に由来する木質材料は、サトウキビのバガスやパルプなどのように適宜化学処理されていてもよい。
なお木質材料には、必要に応じて公知の補強材や防腐剤などが含まれていてもよい。
(熱硬化性樹脂)
熱硬化性樹脂は、圧縮状態の木質材料同士を互いに結合して木質成形体1,3の形状を維持できる公知の熱硬化性樹脂であればよい。熱硬化性樹脂としては、例えばフェノール樹脂,エポキシ樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,ユリア樹脂,メラミン樹脂,ポリウレタン樹脂,シリコン樹脂などが使用される。これらの熱硬化性樹脂は一種類だけ使用されていてもよく、複数の種類の熱硬化性樹脂が混在していてもよい。上述の熱硬化性樹脂の中でも、他の熱硬化性樹脂と比較して木質材料同士を結合する結合強度の高いフェノール樹脂(レゾール系)が使用された木質成形体1,3が好ましい。フェノール樹脂(レゾール系)が使用された木質成形体1,3は、他の熱硬化性樹脂を使用したものと比較してその強度が高くなる。またフェノール樹脂(レゾール系)の硬化には硬化剤が不要であるため、硬化剤を原因とする悪臭が木質成形体1,3に生じない。
[第二の実施形態]
第二の実施形態に係る木質成形体の主な構成要素は細分化された木質材料であり、その木質材料同士を熱硬化性樹脂で結合させている。つまり第一の実施形態と基本構成は同じである。このため第一の実施形態と同一の構成については詳細な説明は省略する。なお図2の第一の実施形態に係る木質成形体2は、チップ状の木質材料をその主な構成材料としている。また、図4の木質成形体4は、繊維(ファイバ)状の木質材料をその主な構成材料としている。
第二の実施形態で第一の実施形態と異なる点は、図2及び図4の通り、木質材料の充填密度が段階的に高くなっていることである。つまり木質成形体2,4の厚み方向に、異なる密度の木質成形層体が順次積み重なって木質成形体2,4が構成されている。木質成形層体の数、密度は適宜設定される。なお第二の実施形態では、図2の通り木質成形体2,4の厚み方向(図2及び図4で見て上方から下方)に3つの密度の異なる木質成形層体が積み重ねられている。つまり、その上方から低密度層体2a(4a),中密度層体2b(4b),高密度層体2c(4c)の順に積み重ねられている。また各層毎に異なる着色がなされている。
また、各木質成形層体同士は、普通には公知の手段によりそれぞれ結合されている。例えば、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などの接着剤,釘やボルトとナットなどの物理的手段などによりそれぞれ結合されている。各木質成形層体同士を接着剤で結合させる場合にも、その結合強度が熱可塑性樹脂よりも高い熱硬化性樹脂を用いることが望ましい。
第二の実施形態によっても第一の実施形態と同様の作用,効果が得られる。また、物理的手段により各木質成形層体同士が結合されている場合には、その物理的手段を除去するだけで各木質成形層体を取除くことができるため、その取替えが容易となる。
なお、中密度層体2b(4b),高密度層体2c(4c)と比較して、その強度が要求されない低密度層体2a(4a)には熱硬化性樹脂の他に公知の接着剤が使用されていてもよい。例えば、天然高分子,半合成高分子,熱硬化性樹脂以外の合成高分子が使用されていてもよい。天然高分子としては、デンプン糊などの多糖類,松ヤニなどの油脂類,トリモチやニカワなどのタンパク質類等がある。また半合成高分子としては、セルロース、セルロースエーテル,セルロースエステル等がある。熱硬化性樹脂以外の合成高分子としては、熱可塑性樹脂,ゴム系高分子等がある。また、上述の接着剤は一種類のみが使用されていてもよく、複数の種類の接着剤が混合していてもよい。
[製造方法]
以下に本実施例に係る製造方法を、図5〜7を参照して説明する。
本実施例に係る製造方法は、第一の実施形態に係る木質成形体の製造方法であって、木質マット作成工程と加熱プレス工程とからなる。また木質マット作成工程において使用される木質材料は、適宜着色されたものが用いられる。なお図5〜7に係る製造方法では、図5の通り着色されたチップ状の木質材料を原料として用いている。また、熱硬化性樹脂として、液状のフェノール樹脂(レゾール系)を用いている。
(木質材料の着色工程)
木質材料の着色工程では、上述の木質材料に公知の着色剤,染色剤を用いて着色又は染色する着色処理が施される。そして後述の集合工程において、その着色された木質材料がそれぞれの色毎に積み重ねられる。
(木質マット作成工程)
木質マット作成工程では、原則的には、木質材料を集合させる集合工程とその集合した木質材料に熱硬化性樹脂を付与する工程とからなる。そして、作成される木質マット10は、図5で示される通りチップ状の木質材料が木質マット10の厚み方向に均等に積層された状態となる。
先ず集合工程においては、着色された木質材料を公知の積層手段により積層する。例えば、カード,フリース,エアーレイ等の公知の繊維積層法を用いる。
なお繊維(ファイバ)状の木質材料では、汎用の方法により繊維(ファイバ)状の木質材料同士を交絡させて密な状態とするのが望ましい。一本の繊維(ファイバ)状の木質材料に対して複数の繊維(ファイバ)状の木質材料が絡み合うため、繊維(ファイバ)状の木質材料が解けにくいものとなる。このため、製造される木質成形体1の強度が向上する。例えば、ニードル・パンチ,ステッチ・ボンド等の公知の交絡法を用いる。
次に集合した木質材料に上述の熱硬化性樹脂を公知の方法により付与する。例えばシート状,板状,粉状,粒状等の固体状の状熱硬化性樹脂を木質材料に混合する。また所定の溶媒に熱硬化性樹脂を分散した状態の分散溶液を、スプレー,ローラ等の公知の付与方法で集合した木質材料に付与する。なお熱硬化性樹脂には公知の硬化剤を添加してもよい。
熱硬化性樹脂としては、上述の各種熱硬化性樹脂を用いることができる。
例えば液状,粉末状のフェノール樹脂(レゾール系)を用いることができる。この、液状,粉末状のフェノール樹脂(レゾール系)は、アルカリ触媒(水酸化ナトリウム,水酸化カリウムなど)の存在下で、フェノール/ホルムアルデヒドのモル比が1/1.0〜4.0の条件で、フェノールとホルムアルデヒドを反応させて得られる。このとき液状又は粉末状のフェノール樹脂(レゾール系)は、その遊離フェノール含有量が5重量%未満で遊離ホルムアルデヒド含有量が0.7重量%未満であるものを用いることが好ましい。このように遊離ホルムアルデヒド含有量が少ないフェノール樹脂(レゾール系)を用いれば、製造された木質成形体1からのホルムアルデヒド放散量を低く抑えることができる。このため利用者に不快感を感じることがない。特に、幼児の健康を悪化させるのを防ぐことができる。遊離フェノール樹脂含有量が5重量%以上もしくは遊離ホルムアルデヒド含有量が1重量%以上であると、フェノール樹脂(レゾール系)は毒劇物として取り扱われる。つまり、その取扱いが難しくなる。また遊離ホルムアルデヒド含有量が0.7重量%以上であると、製造される木質成形体1においてホルムアルデヒドの臭気が増加する。
ここで熱硬化性樹脂は、集合した木質材料全体に均一に付与されていることが望ましい。木質成形体1において、木質材料同士の接着性に片寄りが無くなるためである。つまり、木質成形体1の一部に強度の弱い部分が生ずることがなく、木質成形体1全体で均一な強度を確保することができる。熱硬化性樹脂を均一に付与する方法としては、例えばスプレーやエアロゾル等を用いて熱硬化性樹脂の分散溶液を集合した木質材料に付与する。スプレー等で熱硬化性樹脂の分散溶液を微粒子化することにより、集合した木質材料に熱硬化性樹脂を均一に供給できる。また、粉状,粒状の熱硬化性樹脂を木質材料に均等に混合した後に、その状態で積層することもできる。分散溶液に含まれる溶媒の除去の時間を考えると、その製造工程にかける時間を短縮することができるため固体状の熱硬化性樹脂の方が望ましい。
熱硬化性樹脂は、後述の加熱プレス工程において圧縮された状態の木質材料同士を互いに結合して集合状態に保持するだけの量を添加する。
例えば木質材料がチップ状であるときは、木質マット10の全重量に対して熱硬化性樹脂の割合が10重量%となるように、熱硬化性樹脂を木質マットに付与する。熱硬化性樹脂の重量比を高くすると、木質成形体1の重量が大きくなる。一方、熱硬化性樹脂の重量比を低くすると、木質成形体1の強度が低下するおそれがある。望ましくは、その割合が3〜10重量%である。この範囲内であれば、木質成形体1の重量を増加させずに木質床材等に求められる強度を確保できる。
また木質材料が繊維(ファイバ)状であるときは、木質材料と熱硬化性樹脂との重量比が70:30となるように、熱硬化性樹脂を木質マット10に付与する。熱硬化性樹脂の重量比を高くすると、木質成形体の重量が大きくなる。一方、熱硬化性樹脂の重量比を低くすると木質成形体の強度が低下するおそれがある。望ましくは、木質材料と熱硬化性樹脂との重量比が95:5〜70:30である。この範囲内であれば、木質成形体の重量を増加させずに木質床材等に求められる強度を確保できる。
(加熱プレス工程)
次に木質マット10は、汎用の方法により加熱及び圧縮される。加熱手段としては遠赤外線熱,マイクロ波熱,加熱ローラ等が使用できる。本実施例に係る製造方法の加熱装置は、図6で示す通り、対をなす平板状の上面プレス型7と下面プレス型8とからなる。上面プレス型7と下面プレス型8とには汎用の加熱手段が取付けられる。そして上面プレス型7と下面プレス型8とで、木質マット10を挟み込みつつ加熱及び圧縮する。つまり、図6で見て木質マット10の上方向から上面プレス型7で、木質マット10の下方向から下面プレス型8で挟み込む形で加熱プレスが行なわれる。
このとき、木質マット10の一方の面を熱硬化性樹脂の硬化温度以上の温度で加熱する。そして、木質マット10の他方の面を熱硬化性樹脂の硬化温度未満の温度で加熱する。
例えば、液状のフェノール樹脂を付与した木質マット10の場合、その下面プレス型8の加熱温度は180℃〜230℃であることが望ましい。下面プレス型8の加熱温度が230℃より高いと木質マット10が焦げるおそれがある。また下面プレス型8の加熱温度が180℃より低いと加熱プレス工程の時間が長くなる。より好ましくは下面プレス型8の加熱温度が200℃〜230℃である。一方、上面プレス型7の加熱温度は80℃〜150℃であることが望ましい。上面プレス型7の加熱温度が150℃より高いと木質成形体1の厚み方向に密度差が生じにくい。また上面プレス型7の加熱温度が80℃より低いと加熱プレス工程の時間が長くなる。より好ましくは上面プレス型7の加熱温度が100℃〜150℃である。
なお下面プレス型8(上面プレス型7)の加熱温度とは、下面プレス型8(上面プレス型7)の表面温度のことである。
このとき、上面プレス型7の加熱温度と下面プレス型8の加熱温度との差は大きい方が望ましい。両者の加熱温度の差が大きいと、木質成形体1内部の密度差を明確にすることができるためである。
好ましくは、上面プレス型7の加熱温度と下面プレス型8の加熱温度との差が30℃〜100℃である。この温度差であると、木質成形体1厚み方向の密度差を容易に与えることができる。
加熱プレス工程においては、木質マット10に予定される密度差が生じ且つ熱硬化性樹脂が十分に硬化するまで、木質マット10を加熱及び圧縮する。
例えば、上述の条件で液状のフェノール樹脂(レゾール系)を用いる場合、加熱及び加圧状態を10分〜30分間維持することが望ましい。加熱及び加圧の時間が10分より短いと、樹脂の硬化が完了しない。また30分より長く加熱及び加圧すると木質材料が焦げてしまい、製造された木質成形体1の強度が低くなる。
次に本実施例に係る製造方法の作用効果について説明する。
先ず本実施例に係る製造方法によれば、第一の実施形態に係る木質成形体1を製造することができる。これは加熱温度に応じて木質材料のヤング率が変化するためである。つまり、本実施例に係る製造方法では、木質マット10の厚み方向に均一に圧力が加えられる。このとき、熱硬化性樹脂の硬化温度以上の温度で加熱された木質材料は、硬化温度未満の温度で加熱された木質材料よりもそのヤング率が小さくなるため、その分圧縮されることとなる。また、図6における加熱プレス工程では、木質マット10の上方向から下方向に向けてその加熱温度が高くなる(温度勾配が生じる)。この温度勾配は、木質マット10の厚み方向に切れ目なく連続して生じる。このため木質マット10の上方向から下方向に向けて、木質材料のヤング率が小さくなって行く。ヤング率の小さい木質材料ほど、その圧縮の度合いが大きくなる。このようにして図7に示すように、木質成形体1の厚み方向に(図7で見て上方から下方に)連続して木質材料の充填密度が高くなった第一の実施形態に係る木質成形体1を製造することができる。
また、一旦硬化した熱硬化性樹脂は加熱しても軟化しないという特性を利用して、加熱プレス工程後にその形状を維持するための冷却工程を行うことなく第一の実施形態に係る木質成形体1を製造することができる。このため、製造工程を短縮することができる。
更に木質材料の着色工程により、木質成形体1の厚み方向に色の異なるの木質材料が積み重なった状態の木質成形体1を製造することができる。このため、木質成形体1の密度の程度(硬さ又は柔らかさの程度)がその外見から判断できる。
(実施例)
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
先ず、実施例に係る木質成形体1の製造方法について説明する。
(木質マット作成工程)先ずケナフの靭皮から得られたチップ形状の木質材料をエアーレイ法によって積層することで集合した木質材料を作成した。
次に集合した木質材料の表面から、液状のフェノール樹脂(レゾール系)をスプレー塗付し、木質マット10を作成した。このときの木質マット10の密度は、その厚み方向にわたり均一に0.2g/cmである。
次に木質マット10の全重量に対して熱硬化性樹脂の割合が10重量%となるように、液状のフェノール樹脂(レゾール系)を付与した。本実施例における液状のフェノール樹脂(レゾール系)は、全溶液の重量に対して、フェノール樹脂含有量が50〜55重量%,遊離フェノール含有量が4.2重量%,遊離ホルムアルデヒド含有量が0.6重量%のものである。また、その溶媒は水である。
(加熱プレス工程)次に木質マット10を、ホットプレス法を用いて下記の条件下で加熱及び圧縮することで木質成形体1を製造した。なお、上面プレス型7の加熱温度は150℃であり、下面プレス型8のプレス温度は200℃である。また加熱プレス時間は30分であり,プレス圧力は11kgf/cmである。
(木質成形体の密度測定法)
先ず、測定対象となる木質成形体を用意する。次に、所定の放射線量(GBq)のγ線を木質成形体の厚み方向に連続して照射する。このとき、木質成形体を透過した後のガンマ線の放射線量(GBq)を、測定及び記録する。次に最初の放射線量(GBq)から木質成形体を透過した後の放射線量(GBq)を引くことで、γ線の透過損失量(GBq)を算出する。次に既に密度が特定された樹脂板(標準試料)に対しても同様の操作を行い、γ線の透過損失率(GBq)を算出する。次に木質成形体の透過損失量(GBq)と標準試料の透過損失量(GBq)とを公知の手段で比較,計算し、木質成形体の密度(g/cm)を算出する。
なお今回の測定試験においては、γ線の放射線源をアメリシウム(Am)241とした。その放射線量は、3.7GBqである。また標準試料として、密度1g/cmの樹脂板を使用した。
表1は、実施例(木質成形体1)の各層の特定部位における密度の表である。また図8は、木質成形体1の厚さ方向における密度の変化を表した図である。つまり表1は、図7及び図8における密度測定部位20,21,22における各密度を表している。密度測定部位20は、木質成形体1の低密度層に位置する部位である。密度測定部位21は、木質成形体1の中密度層に位置する部位である。密度測定部位22は、木質成形体1の高密度層に位置する部位である。
表1によれば、木質成形体1の密度測定部位20,21,22の順に木質成形体1の密度が大きくなっていることがわかる。すなわち、低密度層1a,中密度層1b,高密度層1cの順に木質成形体1の密度が大きくなっている。
また図8によれば、木質成形体1の表から裏(図7で見て上から下。)の厚さ方向に対して密度が連続的に大きくなっていることがわかる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されることはない。つまり本発明に係る木質成形体は、木質床材等だけでなく、天井材,家具類の構成素材など人が触れる部分を有する各種木質製品に適用できる。
また、木質成形体の製造方法において、細分化された木質材料を集合させるとともに熱硬化性樹脂を加えてマットを作成する木質マット作成工程と、その木質マットの両面をプレスするプレス工程とからなり、その加熱プレス工程において木質マットの一方の面のみを熱硬化性樹脂の硬化温度以上の温度で加熱手段を用いて加熱することができる。
これによれば、加熱プレス工程において木質マットの一方の面のみを熱硬化性樹脂の硬化温度以上の温度で加熱手段を用いて加熱することで、その厚み方向に連続して密度差を生じた繊維成形体を製造することができる。また木質マットの他方の面では加熱手段を用いた加熱がなされないため、木質マットの他方の面側付近に位置する木質材料のヤング率の加熱による低下が抑えられる。つまり木質マットの両面から加熱した場合と比較して、木質マットの他方の面側付近に位置する木質材料の圧縮度合いを小さく抑えることができる。
チップ状の木質材料を用いた第一の実施形態の断面図である。 チップ状の木質材料を用いた第二の実施形態の断面図である。 繊維(ファイバ)状の木質材料を用いた第一の実施形態の断面図である。 繊維(ファイバ)状の木質材料を用いた第二の実施形態の断面図である。 チップ状の木質材料を用いた木質マットの断面図である。 加熱プレス工程時の木質マットの断面図である。 木質成形体の木質マットの断面図である。 木質成形体1の厚さ方向における密度の変化を表した図である。
符号の説明
1,2,3,4 木質成形体
1a,3a 低密度層
1b,3b 中密度層
1c,3c 高密度層
2a,4a 低密度層体
2b,4b 中密度層体
2c,4c 高密度層体
5 チップ状の木質材料
6 繊維(ファイバ)状の木質材料
7 上面プレス型
8 下面プレス型
10 木質マット
20,21,22 密度測定部位

Claims (6)

  1. 所定の厚みを有する木質成形体であって、
    細分化された木質材料と該木質材料同士を結合する熱硬化性樹脂とからなり、
    該木質成形体の厚み方向においてその一方の面から他方の面に向けて徐々に該木質材料の充填密度が小さくなるように形成されていることを特徴とする木質成形体。
  2. 請求項1に記載の木質成形体において、
    該木質成形体の厚み方向においてその一方の面から他方の面に向けて連続的に前記木質材料の充填密度が小さくなるように形成されていることを特徴とする木質成形体。
  3. 請求項1に記載の木質成形体において、
    該木質成形体の厚み方向においてその一方の面から他方の面に向けて段階的に前記木質材料の充填密度が小さくなるように形成されていることを特徴とする木質成形体。
  4. 請求項1に記載の木質成形体の製造方法であって、
    細分化された木質材料を集合させるとともに熱硬化性樹脂を加えてマットを作成する木質マット作成工程と、該木質マットの両面を加熱してプレスする加熱プレス工程とからなり、
    前記加熱プレス工程において前記木質マットの一方の面を前記熱硬化性樹脂の硬化温度以上の温度で加熱するとともに、
    該木質マットの他方の面を該熱硬化性樹脂の硬化温度未満の温度で加熱することを特徴とする木質成形体の製造方法。
  5. 請求項4に記載の木質成形体の製造方法において、
    前記木質マット作成工程の際に、
    色の異なる前記木質材料を積み重ねて前記木質マットを作成することを特徴とする木質成形体の製造方法。
  6. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の木質成形体を用いた床材又は壁材。


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