JP2005218028A - 利用者端末、調査端末、サーバ、プログラム及び流通システム - Google Patents
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Abstract
【課題】全ての端末が位置情報を取得して蓄積する手段を有していなくても、端末の移動履歴を確率的に把握することができる流通システムを提供する。
【解決手段】流通システム100において、サーバ4は、予めアクセスポイント3毎の流通調査情報を取得し、アクセスポイントIDに基づいて記憶している。また、当該IDと配信時刻と端末IDと時間情報とから構成される履歴情報を複数取得し、端末IDに基づいて集計して履歴集計情報を作成し、記憶する。次に、特定の利用者端末の端末IDをキーとして履歴集計情報から対応するアクセスポイントIDを抽出する。さらに、当該IDをキーとして対応する流通調査情報を抽出する。また、当該特定の利用者端末の端末IDをキーとして履歴集計情報から対応する時間情報を抽出し、当該時間情報に基づいて流通調査情報を参照することにより、特定の時刻における特定の利用者端末の存在確率関数を算出する。
【選択図】図1
【解決手段】流通システム100において、サーバ4は、予めアクセスポイント3毎の流通調査情報を取得し、アクセスポイントIDに基づいて記憶している。また、当該IDと配信時刻と端末IDと時間情報とから構成される履歴情報を複数取得し、端末IDに基づいて集計して履歴集計情報を作成し、記憶する。次に、特定の利用者端末の端末IDをキーとして履歴集計情報から対応するアクセスポイントIDを抽出する。さらに、当該IDをキーとして対応する流通調査情報を抽出する。また、当該特定の利用者端末の端末IDをキーとして履歴集計情報から対応する時間情報を抽出し、当該時間情報に基づいて流通調査情報を参照することにより、特定の時刻における特定の利用者端末の存在確率関数を算出する。
【選択図】図1
Description
本発明は、移動可能な端末を利用して情報を流通させる場合における、端末の位置情報や時間情報の管理に関する。
ネットワーク技術の近代化に伴い、移動可能なクライアント端末同士がサーバを介さず、対等な関係でデータのやり取りを行うP2P(Peer to Peer)などを利用した流通システムが考えられている。
このようなP2Pを利用した流通システムにおいてコンテンツ情報を流通させる場合、当該コンテンツ情報は、サーバやアクセスポイントを介さず、主に端末同士のみの通信により流通することが多い。そのため、コンテンツ情報の作成者や管理者といったサービス提供者が、サーバやアクセスポイントとの情報交換に基づいて、端末の移動履歴を把握することは困難であった。
そのため、従来から、このようなサーバやアクセスポイントとの情報交換がない端末の移動履歴を算出するためには、各端末がGPS(Global Positioning System)により位置情報を取得し、利用者が当該位置情報をサービス提供者が管理するサーバ等へ送信する必要があった。即ち、利用者が意識することなしに、サービス提供者が端末の移動履歴を把握することができないという問題が生じていた。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、全ての端末が位置情報を取得して蓄積する手段を有していなくても、端末の移動履歴を確率的に把握することができる流通システムを提供することを課題とする。
本発明の1つの観点では、情報を記憶するための記憶領域を保有し、他の利用者端末とデータの送受信が可能な利用者端末であって、前記利用者端末は、前記他の利用者端末へ配信するための配信コンテンツ情報を、前記記憶領域に記憶されたコンテンツ情報から選択する場合の条件を規定している流通ルールを取得する流通ルール取得手段と、複数の前記コンテンツ情報を受信するコンテンツ情報受信手段と、複数の前記コンテンツ情報を前記記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段と、前記記憶領域に記憶された全てのコンテンツ情報から、他の利用者端末へ配信すべき配信コンテンツ情報を選択する選択手段と、前記コンテンツ情報はアクセスポイントから配信される情報であって、前記アクセスポイントが前記コンテンツ情報を配信してから、前記利用者端末が当該コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信するまでの時間に関する時間情報を算出する時間情報算出手段と、前記通信可能エリア内に存在する他の利用者端末を識別する配信先端末識別情報を取得する配信先端末識別情報取得手段と、前記時間情報及び前記配信先端末識別情報を履歴情報として、前記選択手段が選択した配信コンテンツ情報に付加する履歴情報付加手段と、前記履歴情報付加手段により履歴情報が付加された配信コンテンツ情報を、前記通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信する配信手段と、を備える。
上記のように構成された利用者端末は、具体的には、他の利用者端末とデータの送受信が可能な携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants)等である。また、利用者端末は、利用者端末間で流通するコンテンツ情報を記憶する共通領域を保有している。本発明において、利用者端末は、まず、受信したコンテンツ情報を共通領域に記憶し、当該共通領域に記憶した複数のコンテンツ情報の中から、他の利用者端末へ配信する配信コンテンツ情報を選択する。そして、利用者端末は、アクセスポイントが前記コンテンツ情報を配信してから、前記利用者端末が当該コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信するまでの時間に関する時間情報と、配信先端末識別情報とから構成される履歴情報を作成し、配信コンテンツ情報に付加する。さらに、利用者端末は、履歴情報を付加した配信コンテンツ情報を他の利用者端末へ配信する。
これによれば、利用者端末間で転々流通されるコンテンツ情報には、時間情報と配信先端末識別情報が次々付加されることとなる。よって、所定のサーバ等を介さず、利用者端末間のデータのやり取りにより流通したコンテンツ情報であっても、当該コンテンツ情報に付加された履歴情報を解析することで、当該コンテンツ情報のおおよその配信履歴を算出し、把握することができる。
上記利用者端末の一態様では、前記履歴情報は、さらに、前記コンテンツ情報を配信したアクセスポイントの識別情報であるアクセスポイント識別情報と、当該アクセスポイントが当該コンテンツ情報を配信した時刻である配信時刻とを含んでいる。これによれば、最初に配信したアクセスポイントに関する情報も含めて、当該コンテンツ情報の配信履歴を把握することができる。
上記利用者端末の他の一態様では、前記時間情報は、前記コンテンツ情報の転送回数である。これによれば、最初に当該コンテンツ情報をアクセスポイントが配信してから、利用者端末が他の利用者端末へ配信するまでの時間を、転送回数をカウントすることにより容易に表すことができる。
本発明の別の観点では、コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する利用者端末へ配信するアクセスポイントの周辺における、前記コンテンツ情報の流通に関する情報である流通調査情報を取得する流通調査情報取得手段を備える。これによれば、コンテンツ情報のサービス提供者は、コンテンツ情報を保有する特定の利用者端末に関する情報に基づいて、当該流通調査情報を参照することにより、当該利用者端末のおおよその位置を把握することが可能となる。
上記調査端末の一態様では、前記流通調査情報取得手段は、1日を複数の時間帯に分け、前記時間帯に対応付けて前記流通調査情報を取得する。これによれば、コンテンツ情報を保有する利用者端末の移動速度や流れの方向が朝、昼、夜のような時間帯によって異なる場所にアクセスポイントが設置されている場合であっても、時間帯毎に流通調査情報を取得するため、常に適切な流通調査情報に基づいて利用者端末の位置を把握することが可能となる。
上記調査端末の他の一態様では、前記流通調査情報は、前記コンテンツ情報の転送回数に対応付けて、前記アクセスポイントを中心とする前記利用者端末の位置を確率的に示した情報である。これによれば、コンテンツ情報のサービス提供者は、特定の利用者端末が保有するコンテンツ情報の転送回数に基づいて、当該流通調査情報を参照することにより、当該利用者端末がアクセスポイントからどのくらい離れた位置にどのくらいの確率で存在するかといった情報を取得することができる。
上記調査端末のさらに他の一態様では、前記流通調査情報は、前記アクセスポイントが前記コンテンツ情報を配信してから前記利用者端末が当該コンテンツ情報を受信するまでの時間に対応付けて、前記アクセスポイントを中心とする前記利用者端末の位置を確率的に示した情報である。これによれば、コンテンツ情報のサービス提供者は、アクセスポイントが所定のコンテンツ情報を配信してから特定の利用者端末が当該コンテンツ情報を受信するまでの時間に基づいて、当該流通調査情報を参照することにより、当該利用者端末がアクセスポイントからどのくらい離れた位置にどのくらいの確率で存在するかといった情報を取得することができる。
本発明の別の観点では、ネットワークを介してデータの送受信が可能なサーバであって、コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する利用者端末へ配信するアクセスポイントの周辺における、前記コンテンツ情報の流通に関する情報である流通調査情報を、前記アクセスポイントを識別するアクセスポイント識別情報に基づいて記憶する流通調査情報記憶手段と、前記コンテンツ情報を配信したアクセスポイントのアクセスポイント識別情報と、前記アクセスポイントが当該コンテンツ情報を配信した配信時刻と、前記コンテンツ情報が配信された利用者端末の識別情報である端末識別情報と、前記アクセスポイントが前記コンテンツ情報を配信してから前記利用者端末が受信するまでの時間を示す時間情報とから構成される履歴情報を取得する履歴情報取得手段と、前記端末識別情報に基づいて、前記履歴情報を集計した履歴集計情報を記憶する履歴集計情報記憶手段と、特定の端末識別情報に基づいて、対応するアクセスポイント識別情報を前記履歴集計情報記憶手段から抽出するアクセスポイント識別情報抽出手段と、抽出したアクセスポイント識別情報に対応する流通調査情報を、前記流通調査情報記憶手段から抽出する流通調査情報抽出手段と、前記特定の端末識別情報に基づいて、対応する時間情報を前記履歴集計情報記憶手段から抽出する時間情報抽出手段と、抽出した流通調査情報及び時間情報に基づいて、前記特定の端末識別情報が対応する利用者端末が、特定の時刻に存在する位置と確率を示す存在確率関数を算出する第1算出手段と、を備える。
上記のように構成されたサーバは、予め、アクセスポイント毎の流通調査情報を取得しており、アクセスポイント識別情報に基づいて記憶している。また、サーバは、アクセスポイント識別情報と、配信時刻と端末識別情報と、時間情報とから構成される履歴情報を複数取得する。そして、サーバは、履歴情報に含まれる端末識別情報に基づいて、複数の履歴情報を集計し、履歴集計情報を作成する。当該履歴集計情報は、端末識別情報に基づいて記憶される。次に、コンテンツ情報のサービス提供者が特定の利用者端末が特定の時間に存在する位置を把握したいと考えた場合、サーバは、まず、当該特定の利用者端末の端末識別情報をキーとして、履歴集計情報からを対応するアクセスポイント識別情報を抽出する。さらに、サーバは、当該アクセスポイント識別情報をキーとして対応する流通調査情報を抽出する。また、サーバは、当該特定の利用者端末の端末識別情報をキーとして、履歴集計情報から対応する時間情報を抽出する。そして、サーバは、抽出した時間情報に基づいて流通調査情報を参照することにより、特定の時刻における、当該特定の利用者端末の存在確率関数を算出する。ここで、存在確率関数とは、具体的には、横軸を位置、縦軸を確率して表現されており、サービス提供者は、存在確率関数により、特定の利用者端末が特定の時刻にどのあたりに存在していたか、おおよその位置を把握することが可能である。
上記サーバの一態様では、前記第1算出手段が算出した存在確率関数において、最も高い確率を示す点を重心と設定する重心設定手段と、設定された前記重心及び前記時間情報に基づいて、前記存在確率関数を算出する第2算出手段と、を備える。これによれば、利用者端末がコンテンツ情報を受信又は配信した時刻以外の時刻であっても、当該利用者端末の位置と確率を示す存在確率関数を算出することが可能である。即ち、利用者端末がどのあたりに存在していたか、おおよその位置を把握することが可能である。
上記サーバの他の一態様では、前記第1算出手段が算出した存在確率関数により構成される面積を重心と設定する重心設定手段と、設定された前記重心及び前記時間情報に基づいて、前記存在確率関数を算出する第2算出手段と、を備える。これによれば、利用者端末がコンテンツ情報を受信又は配信した時刻以外の時刻であっても、当該利用者端末の位置と確率を示す存在確率関数を算出することが可能である。即ち、利用者端末がどのあたりに存在していたか、おおよその位置を把握することが可能である。
上記サーバのさらに他の一態様では、算出された前記存在確率関数、前記配信時刻及び時間情報に基づき、時間の経過に対応付けて、前記利用者端末が存在する位置の分布を示す分布情報を作成する分布情報作成手段と、を備える。これによれば、存在確率関数により、特定の利用者端末の時間の経過に伴う移動履歴を把握することができる。
本発明の別の観点では、情報を記憶するための記憶領域を保有し、他の利用者端末とデータの送受信が可能なコンピュータにより実行されるプログラムであって、前記コンピュータは、前記他の利用者端末へ配信するための配信コンテンツ情報を、前記記憶領域に記憶されたコンテンツ情報から選択する場合の条件を規定している流通ルールを取得する流通ルール取得手段、複数の前記コンテンツ情報を受信するコンテンツ情報受信手段、複数の前記コンテンツ情報を前記記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段、前記記憶領域に記憶された全てのコンテンツ情報から、他の利用者端末へ配信すべき配信コンテンツ情報を選択する選択手段、前記コンテンツ情報はアクセスポイントから配信される情報であって、前記アクセスポイントが前記コンテンツ情報を配信してから、前記コンピュータが当該コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信するまでの時間に関する時間情報を算出する時間情報算出手段、前記通信可能エリア内に存在する他の利用者端末を識別する配信先端末識別情報を取得する配信先端末識別情報取得手段、前記時間情報及び前記配信先端末識別情報を履歴情報として、前記選択手段が選択した配信コンテンツ情報に付加する履歴情報付加手段、前記履歴情報付加手段により履歴情報が付加された配信コンテンツ情報を、前記通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信する配信手段、として前記コンピュータを機能させる。
上記プログラムをコンピュータにより実行することにより、上述の利用者端末、調査端末及びサーバを実現することができる。また、上述の利用者端末、調査端末及びサーバの各態様も同様に実現することができる。
本発明のさらに別の観点では、調査端末、他の利用者端末とデータの送受信が可能な利用者端末及びネットワークを介してデータの送受信が可能なサーバから構成される流通システムであって、前記調査端末は、コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する利用者端末へ配信するアクセスポイントの周辺における、前記コンテンツ情報の流通に関する情報である流通調査情報を取得する流通調査情報取得手段を備え、前記利用者端末は、前記他の利用者端末へ配信するための配信コンテンツ情報を、前記記憶領域に記憶されたコンテンツ情報から選択する場合の条件を規定している流通ルールを取得する流通ルール取得手段と、複数の前記コンテンツ情報を受信するコンテンツ情報受信手段と、複数の前記コンテンツ情報を前記記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段と、前記記憶領域に記憶された全てのコンテンツ情報から、他の利用者端末へ配信すべき配信コンテンツ情報を選択する選択手段と、前記コンテンツ情報はアクセスポイントから配信される情報であって、前記アクセスポイントが前記コンテンツ情報を配信してから、前記利用者端末が当該コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信するまでの時間に関する時間情報を算出する時間情報算出手段と、前記通信可能エリア内に存在する他の利用者端末を識別する配信先端末識別情報を取得する配信先端末識別情報取得手段と、前記時間情報及び前記配信先端末識別情報を履歴情報として、前記選択手段が選択した配信コンテンツ情報に付加する履歴情報付加手段と、前記履歴情報付加手段により履歴情報が付加された配信コンテンツ情報を、前記通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信する配信手段と、を備え前記サーバは、コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する利用者端末へ配信するアクセスポイントの周辺における、前記コンテンツ情報の流通に関する情報である流通調査情報を、前記アクセスポイントを識別するアクセスポイント識別情報に基づいて記憶する流通調査情報記憶手段と、前記コンテンツ情報を配信したアクセスポイントのアクセスポイント識別情報と、前記アクセスポイントが当該コンテンツ情報を配信した配信時刻と、前記コンテンツ情報が配信された利用者端末の識別情報である端末識別情報と、前記アクセスポイントが前記コンテンツ情報を配信してから前記利用者端末が受信するまでの時間を示す時間情報とから構成される履歴情報を取得する履歴情報取得手段と、前記端末識別情報に基づいて、前記履歴情報を集計した履歴集計情報を記憶する履歴集計情報記憶手段と、特定の端末識別情報に基づいて、対応するアクセスポイント識別情報を前記履歴集計情報記憶手段から抽出するアクセスポイント識別情報抽出手段と、抽出したアクセスポイント識別情報に対応する流通調査情報を、前記流通調査情報記憶手段から抽出する流通調査情報抽出手段と、前記特定の端末識別情報に基づいて、対応する時間情報を前記履歴集計情報記憶手段から抽出する時間情報抽出手段と、抽出した流通調査情報及び時間情報に基づいて、前記特定の端末識別情報が対応する利用者端末が、特定の時刻に存在する位置と確率を示す存在確率関数を算出する第1算出手段と、を備える。
これによれば、サービス提供者は、存在確率関数により、特定の利用者端末が特定の時刻にどのあたりに存在していたか、おおよその位置を把握することが可能である。
本発明によれば、全ての端末が位置情報を取得して蓄積する手段を有していなくても、端末の移動履歴を確率的に把握することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。本発明は、各端末が自律的に動作する流通システムにおいて、コンテンツ情報に付加された履歴情報と、アクセスポイント周辺の流通調査情報とに基づいて、サーバやアクセスポイントを介することなくコンテンツ情報の流通を担う利用者端末の移動履歴を集計分析することができるものである。また、当該集計分析結果をもとに、利用者端末の存在確率の重心を補完により算出することで、一定間隔の利用者端末の移動履歴を解析することができるものである。具体的には、移動可能且つ無線通信可能な複数の利用者端末が自律的に動作するような流通システムにおいて、本発明を利用することができる。
[流通システム]
まず、本発明に係る流通システムについて説明する。図1に流通システムの概略構成を示す。図1に示す流通システム100は、複数の利用者端末を自律的に動作させ、繰り返し無線通信を行わせることで多様なコンテンツ情報を広く一様に流通させるものである。ここで、利用者端末とは、利用者端末間でコンテンツ情報を送受信可能な機能を持ち、移動可能な端末のことをいう。具体的に、利用者端末としては、PDAや携帯電話などの無線携帯情報端末、車載専用端末等が上げられる。
まず、本発明に係る流通システムについて説明する。図1に流通システムの概略構成を示す。図1に示す流通システム100は、複数の利用者端末を自律的に動作させ、繰り返し無線通信を行わせることで多様なコンテンツ情報を広く一様に流通させるものである。ここで、利用者端末とは、利用者端末間でコンテンツ情報を送受信可能な機能を持ち、移動可能な端末のことをいう。具体的に、利用者端末としては、PDAや携帯電話などの無線携帯情報端末、車載専用端末等が上げられる。
図1に示すように、流通システム100において、アクセスポイント3とサーバ4は、ネットワーク2を通じて通信可能に接続されている。ネットワーク2の1つの好適な例はインターネットである。また、アクセスポイント3とは、情報を配信するために大容量のストレージを持っていたり、バックエンドとの通信(LAN、WAN等)を行えたりする機能を有するものである。なお、サーバ4は、コンテンツ情報データベース(以下、「DB」と呼ぶ。)5、履歴集計情報DB6及び流通調査情報DB7に接続されている。
また、流通システム100において、アクセスポイント3、利用者端末20及び利用者端末21は、相互に無線通信可能に接続されている。なお、図1には便宜上、1つのアクセスポイント3、並びに、2つの利用者端末20及び21がそれぞれ記載されているが、流通システム100はこれらに限られるものではなく、複数のアクセスポイント及び複数の利用者端末が構成要素として含まれているものとする。また、無線通信としては、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)を含む各種の方法が使用可能であり、本実施形態ではBluetoothを適用することとする。なお、本発明において無線通信が赤外線通信の場合はアクセスポイントが赤外線ポートとなり、無線通信がICタグの場合はアクセスポイントがICタグリーダライタとなることとする。
まず、本システムにおいてコンテンツ情報が流通する方法の概要を述べておく。流通システム100を構成するアクセスポイント3は、利用者の興味をひく広告などに付随して設置されており、当該広告に関連付けされたコンテンツ情報を複数の利用者端末に配信する情報配信端末である。アクセスポイント3は、通信可能エリア内に利用者端末が存在することを確認した場合、当該利用者端末にコンテンツ情報を配信する。アクセスポイント3は複数設置されており、そこから各種コンテンツ情報が利用者端末へ配信されることとなる。このとき、アクセスポイント3は、利用者端末に所定のコンテンツ情報を配信する際に、自身を識別するアクセスポイントID、配信時刻、当該コンテンツ情報を転送した回数(以下、「ホップ数」と呼ぶ。)及び配信先端末の端末IDを履歴情報として当該コンテンツ情報に付加する。つまり、アクセスポイント3は、履歴情報が付加されたコンテンツ情報を、通信可能エリア内に存在する利用者端末へ配信する。
なお、アクセスポイント3は、ネットワーク2を介してサーバ4から各種コンテンツ情報を取得している。サーバ4は、各アクセスポイント3に配信するコンテンツ情報をコンテンツ情報DB5に記憶し、管理している。
利用者端末20は、アクセスポイント3又は他の利用者端末から取得した、履歴情報が付加されたコンテンツ情報を、記憶領域を構成する共通領域へ記憶する。そして、利用者端末20は、利用者が予め設定した蓄積ルールに基づいて、当該コンテンツ情報を複製し、ユーザ領域へ記憶するか否かの判定を行う。判定結果に基づいてユーザ領域に記憶されたコンテンツ情報は、利用者が利用者端末20上で自由に閲覧することができる。
また、利用者端末20は、予めアクセスポイント3又は他の利用者端末を介してサーバ4から流通ルールを取得し、記憶している。利用者端末20は、取得した流通ルールに基づいて、共通領域に記憶された全てのコンテンツ情報から、他の利用者端末へ配信する配信コンテンツ情報を選択する。そして、利用者端末20は、通信可能エリア内に他の利用者端末21が存在することを確認した場合、流通ルールに基づいて選択した配信コンテンツ情報を当該他の利用者端末21に配信する。このとき、利用者端末20は、ホップ数、当該配信するコンテンツ情報がアクセスポイント3から初めて配信されてから利用者端末21に配信するまでの時間(以下、「相対配信時間」と呼ぶ。)及び配信先端末の端末IDを履歴情報として、配信コンテンツ情報に付加する。つまり、利用者端末20は、履歴情報が付加された配信コンテンツ情報を、通信可能エリア内に存在する他の利用者端末21に配信する。
なお、上述のように、当該コンテンツ情報には、既にアクセスポイント3が作成した履歴情報が付加されているが、利用者端末20は、当該アクセスポイント3が作成した履歴情報を削除することなく、自身が作成した履歴情報を追加で付加する。
さらに、履歴情報が付加された配信コンテンツ情報を受信した利用者端末21が、さらに、通信可能エリア内に存在する他の利用者端末に、流通ルールに基づいて当該配信コンテンツ情報を配信することも考えられる。この場合、利用者端末21は、ホップ数、相対配信時間及び配信先端末の端末IDを履歴情報として当該配信コンテンツ情報に付加する。上述のように、当該配信コンテンツ情報には、既に、アクセスポイント3及び利用者端末20が作成した履歴情報が付加されているが、利用者端末21は、当該アクセスポイント3及び利用者端末20が作成した履歴情報を削除することなく、自身が作成した履歴情報を追加で付加する。
アクセスポイント3は、通信可能エリア内に存在する利用者端末にコンテンツ情報を配信するとともに、利用者端末から履歴情報を回収する働きを有する。具体的に、アクセスポイント3は、通信可能エリア内に利用者端末21が存在した場合、当該利用者端末21から所定のコンテンツ情報と、当該コンテンツ情報に付加された履歴情報を取得する。そして、アクセスポイント3は、取得した履歴情報をネットワーク2を介してサーバ4へ送信する。サーバ4は、複数のアクセスポイント3から取得した履歴情報を全て集計し、端末IDをキーとして履歴集計情報DB6に記憶する。サーバ4は、詳細は後述するが、履歴集計情報DB6に記憶された履歴情報と、流通調査情報DB7に記憶された流通調査情報とに基づいて、特定の利用者端末の位置や移動経路を算出することが可能である。
ここで、流通調査情報とは、アクセスポイント3毎に調査端末によって取得される情報であり、詳細は後述するが、コンテンツ情報のホップ数や相対配信時間に対応付けたアクセスポイント3からの距離を示す情報である。即ち、特定の利用者端末の移動履歴を取得したいと考えた場合、サーバ4は、当該利用者端末の端末IDにより抽出される利用者集計情報に含まれるアクセスポイントIDを抽出する。そして、サーバ4は、抽出したアクセスIDにより抽出される流通調査情報を取得し、履歴集計情報と照らし合わせて、当該端末IDの利用者端末の位置や移動履歴を算出する。
このようにして、流通システム100では、全ての端末が位置情報を取得して蓄積する手段を有していなくても、端末の移動履歴を確率的に把握することができる。
[サーバ]
次に、サーバ4について詳しく説明する。サーバ4は、コンテンツ情報DB5に接続されており、当該コンテンツ情報DB5に記憶された各種コンテンツ情報を、アクセスポイント3を介して利用者端末へ配信する。図2は、コンテンツ情報DB5のデータ構造を模式的に示す図である。図2に示すように、コンテンツ情報DB5は、コンテンツIDをキーとしてコンテンツデータ及び付加情報を記憶し、管理している。ここで、コンテンツデータとは、利用者端末上でコンテンツ情報を閲覧するために必要となるコンテンツ本体の情報である。また、付加情報とは、コンテンツデータに関連付けられた情報であり、詳細は後述する。
次に、サーバ4について詳しく説明する。サーバ4は、コンテンツ情報DB5に接続されており、当該コンテンツ情報DB5に記憶された各種コンテンツ情報を、アクセスポイント3を介して利用者端末へ配信する。図2は、コンテンツ情報DB5のデータ構造を模式的に示す図である。図2に示すように、コンテンツ情報DB5は、コンテンツIDをキーとしてコンテンツデータ及び付加情報を記憶し、管理している。ここで、コンテンツデータとは、利用者端末上でコンテンツ情報を閲覧するために必要となるコンテンツ本体の情報である。また、付加情報とは、コンテンツデータに関連付けられた情報であり、詳細は後述する。
また、サーバ4は、履歴集計情報DB6に接続されており、アクセスポイント3が利用者端末から回収した履歴情報に含まれるアクセスポイントID、相対配信時間及びホップ数を全て集計し、端末IDをキーとして当該集計結果を記憶している。図3は、履歴結果情報DB6のデータ構造を模式的に示す図である。図3に示すように、履歴結果情報DB6は、端末IDをキーとして、配信時刻と相対配信時間から算出した時間情報、アクセスポイントID及びホップ数を記憶している。
また、サーバ4は、流通調査情報DB7に接続されており、調査端末が調査したアクセスポイント3周辺の流通調査情報を記憶している。図4は、流通調査情報DB7のデータ構造を模式的に示す図である。図4に示すように、流通調査情報DB7は、アクセスポイントIDに対応付けて、時刻と流通調査情報を記憶している。
ここで、流通調査情報は、詳細は後述するがコンテンツ情報のホップ数に対応付けたアクセスポイント3からの距離を示す情報であり、利用者の行動パターンにより大きく変化するものである。よって、例えば朝、昼、夜といった時刻によって、流通調査情報は異なるものとなる場合が多い。具体的には、地下鉄の出口付近にアクセスポイント3が設置されている場合、朝は通勤のためにオフィスビルの方向に人の流れが構成されるが、夜は帰宅のために地下鉄のホームの方向に人の流れが構成される。このように、人の流れが変化することによって、流通調査情報も異なるものとなるため、本発明において、調査端末は所定の時刻に区切って、アクセスポイント3周辺の流通調査情報を調査するものとする。よって、サーバ4は、調査端末から取得した情報に基づき、アクセスポイントIDに対応付けて時刻及び流通調査情報を流通調査情報DB7に記憶している。
[利用者端末]
次に、利用者端末について詳しく説明する。まず、図4を参照し、利用者端末の内部構成について詳しく説明する。図5は、本発明の流通システム100における利用者端末20の内部構成を示したものである。なお、利用者端末21は、利用者端末20と同様の内部構成であるため、便宜上説明は省略する。
次に、利用者端末について詳しく説明する。まず、図4を参照し、利用者端末の内部構成について詳しく説明する。図5は、本発明の流通システム100における利用者端末20の内部構成を示したものである。なお、利用者端末21は、利用者端末20と同様の内部構成であるため、便宜上説明は省略する。
図5に示すように、利用者端末20は、記憶領域201、蓄積処理機能204、蓄積ルール記憶機能205、表示機能211、通信機能212、時間情報取得機能213、履歴情報作成機能214、付加処理機能215、流通処理機能216及び流通ルール記憶機能217を保有している。なお、記憶領域201は、ユーザ領域202及び共通領域203から構成されている。
共通領域203は、後述する通信機能212がアクセスポイント3や他の利用者端末から受信し、所定の履歴情報が付加されたコンテンツ情報を記憶する領域である。共通領域203に記憶されたコンテンツ情報は、後述する流通処理機能216により、通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信される。つまり、本発明では、利用者端末がコンテンツ情報について「受信」、「共通領域に記憶」、「配信」を繰り返すことで複数の利用者端末間でコンテンツ情報が蓄積伝播され、仮想的な流通システムを形成することができる。なお、原則として、共通領域203は利用者が意識しない領域であり、利用者による操作編集が制限される。つまり、利用者により、共通領域203に記憶されたコンテンツ情報の複製や表示といった操作が行われることはないものとする。これにより、コンテンツ情報の信頼性や共通領域の公共性を保つことができる。
ユーザ領域202は、利用者の嗜好に合致したコンテンツ情報を記憶する領域である。共通領域203に記憶されたコンテンツ情報と異なり、ユーザ領域202に記憶されたコンテンツ情報は、利用者による操作編集が行われる。つまり、利用者により、ユーザ領域202に記憶されたコンテンツ情報の複製や表示といった操作が行われる。後述する通信機能212がアクセスポイント3や他の利用者端末から受信したコンテンツ情報の中で、蓄積ルールに合致するコンテンツ情報のみが、共通領域203において複製され、ユーザ領域202に記憶される。なお、原則として、ユーザ領域202から共通領域203へのコンテンツ情報の複製は許可しない。これにより、利用者の嗜好に基づいて収集されたコンテンツ情報が流出し、個人の嗜好を推測可能な情報が漏洩することを防止可能である。また、不正に作成又は取得したコンテンツ情報の流通を防止することもできる。
蓄積処理機能204は、共通領域203に記憶されているコンテンツ情報の中で、蓄積ルールに合致するコンテンツ情報のみを複製し、ユーザ領域202に記憶する機能である。
蓄積ルール記憶機能205は、利用者の嗜好に基づいて、利用者が意識的に、又は、利用者端末20が自動的に作成する蓄積ルールを記憶する機能である。蓄積ルールとは、共通領域203に記憶されたコンテンツ情報を複製し、ユーザ領域202に記憶する場合の条件を規定したものであり、詳細は後述する。
表示機能211は、ユーザ領域202に記憶されたコンテンツ情報を利用者端末20上で表示する機能である。これにより、利用者は、ユーザ領域202に記憶されたコンテンツ情報を利用者端末20上で自由に表示させ、閲覧することができる。
通信機能212は、アクセスポイント3や他の利用者端末からのコンテンツ情報及び流通ルールの受信や、他の利用者端末への配信コンテンツ情報の配信などを行う機能である。また、通信機能212は、利用者端末20の通信可能エリア内に他の利用者端末が存在するか否かの検索である近隣検索を行う機能である。
相対配信時間算出機能213は、後述する流通処理機能216により他の利用者端末へ配信コンテンツ情報を配信する場合に、相対配信時間を算出する機能である。ここで、相対配信時間とは、流通処理機能216により、他の利用者端末へ配信するコンテンツ情報がアクセスポイント3から初めて配信されてから利用者端末21に配信するまでの時間をいう。
履歴情報作成機能214は、後述する流通処理機能216により他の利用者端末へ配信コンテンツ情報を配信する場合に、ホップ数、相対配信時間算出機能213が算出した相対配信時間、及び、配信先端末の端末IDに基づいて、履歴情報を作成する機能である。
付加処理機能215は、後述する流通処理機能216により他の利用者端末へ配信コンテンツ情報を配信する場合に、履歴情報作成機能214が作成した履歴情報を、コンテンツ情報に付加する機能である。
流通処理機能216は、アクセスポイント3や他の利用者端末から受信したコンテンツ情報を共通領域203に記憶し、当該共通領域203に記憶された全てのコンテンツ情報の中から、流通ルールに基づいて、他の利用者端末へ配信する配信コンテンツ情報を選択する機能である。流通処理機能216により選択された配信コンテンツ情報は、通信機能212により当該他の利用者端末へ配信される。
流通ルール記憶機能217は、サーバ4が作成し、コンテンツ情報と同様にアクセスポイント3や他の利用者端末間でやり取りされる流通ルールを記憶する機能である。流通ルールについて、詳細は後述する。
[各種ルール]
次に、各種ルールについて説明する。
次に、各種ルールについて説明する。
(i)流通ルール
まず、流通ルールについて詳しく説明する。流通ルールとは、他の利用者端末へ配信するための配信コンテンツ情報を、共通領域203に記憶されたコンテンツ情報から選択する場合の条件を規定している。本発明は、流通ルールに基づいて選択した配信コンテンツ情報を、利用者端末の通信可能エリア内に存在する他の利用者端末に対してPUSH型配信することを特徴とする。よって、利用者端末の流通処理機能216は、PULL型配信は行わずに、流通ルールに基づいてPUSH型配信を行う。PUSH型配信とは、通信可能エリア内に存在する他の利用者端末に対して、当該他の利用者端末からコンテンツ情報の要求があるか否かに関わらずコンテンツ情報を配信する方法である。一方、PULL型配信とは、他の利用者端末からコンテンツ情報の要求があった場合にのみ、当該要求に該当するコンテンツ情報を配信する方法である。
まず、流通ルールについて詳しく説明する。流通ルールとは、他の利用者端末へ配信するための配信コンテンツ情報を、共通領域203に記憶されたコンテンツ情報から選択する場合の条件を規定している。本発明は、流通ルールに基づいて選択した配信コンテンツ情報を、利用者端末の通信可能エリア内に存在する他の利用者端末に対してPUSH型配信することを特徴とする。よって、利用者端末の流通処理機能216は、PULL型配信は行わずに、流通ルールに基づいてPUSH型配信を行う。PUSH型配信とは、通信可能エリア内に存在する他の利用者端末に対して、当該他の利用者端末からコンテンツ情報の要求があるか否かに関わらずコンテンツ情報を配信する方法である。一方、PULL型配信とは、他の利用者端末からコンテンツ情報の要求があった場合にのみ、当該要求に該当するコンテンツ情報を配信する方法である。
図6に、流通ルール一覧表を示す。流通ルール一覧表は、図示のとおり、基準、処理及び目的から構成されている。流通ルールは、所定の基準により、利用者端末の流通処理機能216が所定の処理を行うように規定されている。つまり、サーバ4は、図6に示すような基準及び処理を任意に組み合わせることにより流通ルールを作成し、当該流通ルールとして、所定の基準により流通処理機能216が所定の処理を行うように規定することができる。ここで、図6を参照して、流通ルールの例を具体的に説明する。
流通ルールとして、基準「ランダム」により、流通処理機能216が、共通領域203に記憶された全てのコンテンツ情報の中からランダムにコンテンツ情報を選択し、配信コンテンツ情報として他の利用者端末へ配信するように規定することができる。これによれば、共通領域203に記憶された全てのコンテンツを、偏りなく一様に他の利用者端末へ配信することができる。同様に、図示の基準により流通処理機能216が対応付けられた処理を行うように規定することができる。
なお、サーバ4は、図6に記載した以外にも任意の基準により流通処理機能216が任意の処理を行うように規定することが可能である。
(ii)蓄積ルール
次に、蓄積ルールについて詳しく説明する。蓄積ルールとは、共通領域203に記憶されたコンテンツ情報を複製し、ユーザ領域202に記憶する場合の条件を規定している。蓄積ルールは、利用者が予め興味のある分野を意識的に入力することで作成されることとしてもよいし、利用者端末が事前に取得している利用者の属性情報等に基づいて自動的に設定することで作成されることとしてもよい。利用者端末の蓄積処理機能204は、蓄積ルールに規定された条件に合致するコンテンツ情報のみを共通領域203からユーザ領域202に複製し、記憶するため、ユーザ領域202には、ユーザの嗜好に合ったコンテンツ情報のみが記憶されることとなる。
次に、蓄積ルールについて詳しく説明する。蓄積ルールとは、共通領域203に記憶されたコンテンツ情報を複製し、ユーザ領域202に記憶する場合の条件を規定している。蓄積ルールは、利用者が予め興味のある分野を意識的に入力することで作成されることとしてもよいし、利用者端末が事前に取得している利用者の属性情報等に基づいて自動的に設定することで作成されることとしてもよい。利用者端末の蓄積処理機能204は、蓄積ルールに規定された条件に合致するコンテンツ情報のみを共通領域203からユーザ領域202に複製し、記憶するため、ユーザ領域202には、ユーザの嗜好に合ったコンテンツ情報のみが記憶されることとなる。
図7に、蓄積ルール一覧表を示す。蓄積ルール一覧表は、図示のとおり、基準及び処理から構成されている。蓄積ルールは、所定の基準により、利用者端末の蓄積処理機能204が所定の処理を行うように規定されている。つまり、利用者又は利用者端末20は、図7に示すような基準及び処理を任意に組み合わせることにより蓄積ルールを作成し、当該蓄積ルールとして、所定の基準により蓄積処理機能204が所定の処理を行うように規定することができる。
ここで、図7を参照して蓄積ルールの例を具体的に説明する。蓄積ルールとして、基準「ファイル名に××を含む」により、蓄積処理機能204が、共通領域203に記憶された全てのコンテンツ情報の中から、ファイル名として××を含むコンテンツ情報を複製し、ユーザ領域202に記憶するように規定することができる。「××」には任意の文字列を規定することができる。同様に、図示の基準により蓄積処理機能204が対応付けられた処理を行うように規定することができる。
なお、利用者又は利用者端末は、図7に記載した以外にも任意の基準により蓄積処理機能204が任意の処理を行うように規定することが可能である。
[各種情報]
次に、各種情報について説明する。
次に、各種情報について説明する。
(i)コンテンツ情報
まず、コンテンツ情報について詳しく説明する。図8は、コンテンツ情報の構成を概念的に示したものである。図8に示すように、コンテンツ情報は、付加情報とコンテンツデータから構成されている。コンテンツデータは、利用者端末上でコンテンツ情報を閲覧する際に必要となるコンテンツ情報本体の情報である。一方、付加情報は、コンテンツデータに関連付いてタグ付けされた情報であり、コンテンツデータ内のキーワードから自動生成してもよいし、手動でサーバ4やコンテンツ情報作成者が設定してもよい。付加情報として設定される情報の具体例としては、コンテンツデータを識別するコンテンツID、コンテンツデータを表すキーワード情報、コンテンツデータのジャンル情報、コンテンツデータの期限情報などが挙げられる。また、コンテンツ情報作成者の電子署名、改竄防止のためのハッシュ値など、コンテンツデータの原本性保証を行うためのデータを付加情報として設定してもよい。
まず、コンテンツ情報について詳しく説明する。図8は、コンテンツ情報の構成を概念的に示したものである。図8に示すように、コンテンツ情報は、付加情報とコンテンツデータから構成されている。コンテンツデータは、利用者端末上でコンテンツ情報を閲覧する際に必要となるコンテンツ情報本体の情報である。一方、付加情報は、コンテンツデータに関連付いてタグ付けされた情報であり、コンテンツデータ内のキーワードから自動生成してもよいし、手動でサーバ4やコンテンツ情報作成者が設定してもよい。付加情報として設定される情報の具体例としては、コンテンツデータを識別するコンテンツID、コンテンツデータを表すキーワード情報、コンテンツデータのジャンル情報、コンテンツデータの期限情報などが挙げられる。また、コンテンツ情報作成者の電子署名、改竄防止のためのハッシュ値など、コンテンツデータの原本性保証を行うためのデータを付加情報として設定してもよい。
なお、付加情報は、サーバ4やコンテンツ情報作成者が自動又は手動で設定する情報であり、コンテンツ情報に含ませるか否かは任意である。つまり、コンテンツ情報としては、図8に示すように、付加情報及びコンテンツデータから構成されるコンテンツ情報と、コンテンツデータのみから構成されるコンテンツ情報の2種類が考えられるが、本発明では、双方のコンテンツ情報を適用することが可能である。
上述のように、利用者端末の流通処理機能216は、流通ルールに基づいてコンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信する。また、利用者端末の蓄積処理機能204は、蓄積ルールに基づいてコンテンツ情報領域204に記憶されているコンテンツ情報を複製し、ユーザ領域202に記憶する。このとき、流通ルール又は蓄積ルールの規定に合致するコンテンツ情報であるか否かを判別するための情報を図9に示す。
図示のとおり、コンテンツ情報を判別するための情報は、条件と具体例により構成される。条件は、「付加情報が含まれていない場合」、「テキストデータの場合」、「標準フォーマットで作成されている場合」及び「付加情報が含まれている場合」が考えられる。
図9に示すように、付加情報が含まれていない場合、コンテンツ情報を判別するための情報の具体例としては、ファイル名、拡張子、サイズなどが挙げられる。
また、付加情報が含まれているか否かに関わらず、コンテンツ情報がテキストデータの場合、コンテンツ情報を判別するための情報の具体例としては、テキストデータに含まれる単語が挙げられる。例えば、蓄積ルールとして、基準「キーワード検索(キーワード:花火)」により、蓄積処理機能204が、共通領域203に記憶された全てのコンテンツ情報の中から、キーワードとして「花火」を含むコンテンツ情報のみを複製し、ユーザ領域202に記憶するように規定されているとする。この場合、蓄積処理機能204は、コンテンツ情報のテキストデータに含まれる単語の中に、蓄積ルールとして規定されているキーワード「花火」が含まれているか否かの判定を行う。そして、蓄積処理機能204は、テキストデータに含まれる単語の中に「花火」があると判定した場合に、当該コンテンツ情報を複製し、ユーザ領域202に記憶する。
また、付加情報が含まれているか否かに関わらず、コンテンツ情報が標準フォーマットで作成されている場合、コンテンツ情報を判別するための情報の具体例としては、作成者や編集時刻などが挙げられる。
また、付加情報が含まれている場合、コンテンツ情報を判別するための情報の具体例として、付加情報等として含まれる作成者、ジャンル情報、対象年齢等が挙げられる。
上記のようなコンテンツ情報を判別するための情報と、蓄積ルール又は流通ルールとに基づいて、流通処理機能216又は蓄積処理機能204は処理を行っているが、原則として各処理機能は、コンテンツ情報が、各種ルールの規定された基準に合致するか否かを判定している。ここで合致とは、完全一致、部分一致、数値の大小関係の一致も含まれる広い概念である。なお、判定の対象となるコンテンツ情報は、コンテンツ情報全体の場合もあれば、コンテンツ情報の一部分(一要素)の場合も考えられる。また、コンテンツ情報を事前に分割して扱うような場合も考えられる。
(ii)履歴情報
次に、履歴情報について詳しく説明する。履歴情報は、流通システム100において、サーバ4やアクセスポイント3を介することなく、コンテンツ情報の流通を担う利用者端末の移動履歴を把握するために、コンテンツ情報に付加される情報である。図10(a)及び(b)に、履歴情報の内部構成を模式的に示す。図10に示すように、履歴情報は、所定のコンテンツ情報に、アクセスポイントID、配信時刻、ホップ数、相対配信時間及び配信先端末IDから構成される履歴情報が付加されている。具体的に、図10(a)は、アクセスポイントαから端末ID「A」の利用者端末Aがコンテンツ情報を受信した場合における履歴情報を示す。図10(b)は、当該利用者端末Aから端末ID「C」の利用者端末Cが当該コンテンツ情報を受信した場合における履歴情報を示す。
(ii)履歴情報
次に、履歴情報について詳しく説明する。履歴情報は、流通システム100において、サーバ4やアクセスポイント3を介することなく、コンテンツ情報の流通を担う利用者端末の移動履歴を把握するために、コンテンツ情報に付加される情報である。図10(a)及び(b)に、履歴情報の内部構成を模式的に示す。図10に示すように、履歴情報は、所定のコンテンツ情報に、アクセスポイントID、配信時刻、ホップ数、相対配信時間及び配信先端末IDから構成される履歴情報が付加されている。具体的に、図10(a)は、アクセスポイントαから端末ID「A」の利用者端末Aがコンテンツ情報を受信した場合における履歴情報を示す。図10(b)は、当該利用者端末Aから端末ID「C」の利用者端末Cが当該コンテンツ情報を受信した場合における履歴情報を示す。
アクセスポイントαは、利用者端末Aに対し、配信時刻「1:00:00」にコンテンツ情報を配信したものとする。この場合、まず、アクセスポイントαは、アクセスポイントαのアクセスポイントID「α」と配信時刻「1:00:00」に基づいて履歴情報を作成する。さらに、アクセスポイントαは、ホップ数「1hop」、相対配信時間「0秒」及び配信先端末の端末ID「A」に基づいて履歴情報を作成する。そして、アクセスポイントαは、図10(a)に示すように、作成した履歴情報をコンテンツ情報に不可し、通信可能エリア内に存在する利用者端末Aに配信する。
ここで、利用者端末Aは、他の利用者端末からではなく、アクセスポイントから直接コンテンツ情報を受信するものであるから、転送回数を示すhop数は「1」、相対配信時間は「0秒」となる。ここで、相対配信時間とは、所定のアクセスポイントがコンテンツ情報を配信してから、所定の利用者端末が他の利用者端末に配信するまでの相対時間を示す情報である。そして、アクセスポイントαが利用者端末Aに当該コンテンツ情報を配信したものであるから、配信先端末の端末IDは「A」となる。
次に、アクセスポイントαから図10(a)に示すような履歴情報の付加されたコンテンツ情報を受信した利用者端末Aは、通信可能エリア内に利用者端末Cが存在する場合、流通ルールに従って、アクセスポイントαから受信した30秒後に当該コンテンツ情報を利用者端末Cに配信するものとする。この場合、利用者端末Cは、ホップ数「2hop」、相対配信時間「30秒」及び配信先端末の端末ID「C」に基づいて履歴情報を作成する。そして、利用者端末Aは、図10(b)に示すように、作成した履歴情報をコンテンツ情報に付加し、利用者端末Cに配信する。
ここで、利用者端末Cは、アクセスポイントαから利用者端末Aを介して当該コンテンツ情報を受信するものである。よって、転送回数を示すhop数は「2」となる。また、アクセスポイントαから当該コンテンツ情報を受信してから30秒後であるから、相対配信時間は「30秒」となる。そして、利用者端末Aが利用者端末Cに当該コンテンツ情報を配信したものであるから、配信先端末の端末IDは「C」となる。
このように、履歴情報は、利用者端末が他の利用者端末に所定のコンテンツ情報を配信する際に、配信元利用者端末により作成され、当該コンテンツ情報に付加される情報である。よって、履歴情報は、コンテンツ情報が転々流通すればするほど、アクセスポイント3に回収されない限り、当該コンテンツ情報に多く付加されることになる。
(iii)履歴集計情報
次に、履歴集計情報について詳しく説明する。履歴集計情報は、アクセスポイント3が利用者端末から回収した全ての履歴情報を、端末ID毎に集計した情報である。図11に、複数の履歴情報に基づいて集計された履歴集計情報のデータ構造を模式的に示す。図11に示すように、履歴集計情報は、端末IDに基づいて、アクセスポイントID、時刻、ホップ数及び相対配信時間から構成されている。ここで、端末IDとは、履歴情報に含まれる配信先端末の識別情報である。また、アクセスポイントIDとは、コンテンツ情報を利用者端末に配信したアクセスポイント3の識別情報である。また、時刻とは、所定の利用者端末が他の利用者端末にコンテンツ情報を配信した時刻であり、履歴情報に含まれるアクセスポイント3が初めて当該コンテンツ情報を配信した時刻に、相対配信時間を加算することにより算出される。また、ホップ数とは、履歴情報に含まれるアクセスポイント3からの転送回数である。また、相対配信時間とは、履歴情報に含まれる、アクセスポイント3がコンテンツ情報を配信してから、所定の利用者端末が他の利用者端末に当該コンテンツ情報を配信するまでの相対時間である。
次に、履歴集計情報について詳しく説明する。履歴集計情報は、アクセスポイント3が利用者端末から回収した全ての履歴情報を、端末ID毎に集計した情報である。図11に、複数の履歴情報に基づいて集計された履歴集計情報のデータ構造を模式的に示す。図11に示すように、履歴集計情報は、端末IDに基づいて、アクセスポイントID、時刻、ホップ数及び相対配信時間から構成されている。ここで、端末IDとは、履歴情報に含まれる配信先端末の識別情報である。また、アクセスポイントIDとは、コンテンツ情報を利用者端末に配信したアクセスポイント3の識別情報である。また、時刻とは、所定の利用者端末が他の利用者端末にコンテンツ情報を配信した時刻であり、履歴情報に含まれるアクセスポイント3が初めて当該コンテンツ情報を配信した時刻に、相対配信時間を加算することにより算出される。また、ホップ数とは、履歴情報に含まれるアクセスポイント3からの転送回数である。また、相対配信時間とは、履歴情報に含まれる、アクセスポイント3がコンテンツ情報を配信してから、所定の利用者端末が他の利用者端末に当該コンテンツ情報を配信するまでの相対時間である。
サーバ4は、アクセスポイント3が回収した履歴情報を集計して、履歴集計情報を作成し、履歴集計情報DB6に記憶している。
(iv)流通調査情報
次に、流通調査情報について詳しく説明する。流通調査情報は、調査端末が実測した各アクセスポイント3周辺の流通に関する情報である。具体的に、アクセスポイント3周辺の流通に関する情報とは、地形に合わせた人の流れや移動速度、密度などに基づいて、ホップ数や相対配信時間に対応付けた利用者端末の地図上の存在確率を示す情報である。図12に、時刻「午前8時」、地下鉄出口付近に設置されたアクセスポイント3における、ホップ数「2hop」、相対配信時間「120秒以内」の流通調査情報を模式的に示す。図12に示すように、流通調査情報は、XY軸に基づいて、アクセスポイント3を中心とするMビルやNビルといった地形が示されている。そして、流通調査情報は、条件として設定されている時刻、ホップ数及び相対配信時間における人の流れや移動速度、密度などに基づいて、利用者端末の地図上の存在確率を示している。具体的に、図12に示す流通調査情報は、午前8時頃、このアクセスポイント3が配信したコンテンツ情報を他の利用者端末を介して2ホップ目、120秒以内に受信した利用者端末は、左斜線で示すアクセスポイント3から30m以内のエリアに存在する確率が90%であり、右斜線で示すアクセスポイント3から60m以内のエリアに存在する確率が30%であることを示している。
次に、流通調査情報について詳しく説明する。流通調査情報は、調査端末が実測した各アクセスポイント3周辺の流通に関する情報である。具体的に、アクセスポイント3周辺の流通に関する情報とは、地形に合わせた人の流れや移動速度、密度などに基づいて、ホップ数や相対配信時間に対応付けた利用者端末の地図上の存在確率を示す情報である。図12に、時刻「午前8時」、地下鉄出口付近に設置されたアクセスポイント3における、ホップ数「2hop」、相対配信時間「120秒以内」の流通調査情報を模式的に示す。図12に示すように、流通調査情報は、XY軸に基づいて、アクセスポイント3を中心とするMビルやNビルといった地形が示されている。そして、流通調査情報は、条件として設定されている時刻、ホップ数及び相対配信時間における人の流れや移動速度、密度などに基づいて、利用者端末の地図上の存在確率を示している。具体的に、図12に示す流通調査情報は、午前8時頃、このアクセスポイント3が配信したコンテンツ情報を他の利用者端末を介して2ホップ目、120秒以内に受信した利用者端末は、左斜線で示すアクセスポイント3から30m以内のエリアに存在する確率が90%であり、右斜線で示すアクセスポイント3から60m以内のエリアに存在する確率が30%であることを示している。
このように、流通調査情報は、ホップ数や時間に対応付けて、アクセスポイント3からの距離に基づき、利用者端末が存在する位置の確率を示しているものであり、地形に合わせた人の流れや移動速度、密度などに基づいて作成されるものであるため、アクセスポイント3毎に作成する必要がある。流通調査情報を作成するため、GPSなどの位置取得機能と、時計などの時刻特定機能とを保有している調査端末は、まず、移動履歴を保存しながら、蓄積伝播されてきたコンテンツ情報を利用者端末から受信する。そして、調査端末は、何ホップ目のコンテンツ情報を、何時に、どこで受信したかを流通記録として保存する。このようにして取得された移動履歴と流通記録とに基づいて図12に示すような流通調査情報は作成される。流通調査情報を作成するためには、上記以外にも種々の方法を適用することが可能である。
これによれば、サーバ4は、コンテンツ情報が配信されたアクセスポイント3と、ホップ数又は相対配信時間とが特定できれば、当該アクセスポイント3に対応する流通調査情報を参照することで、特定の利用者端末の存在する位置を確率的に概算することができる。
なお、図12に示すアクセスポイント3はオフィス街の地下鉄出口付近に設置されたものであり、午前8時の通勤ラッシュ時にはオフィスビルの方向に人の流れが構成されるものとして、流通調査情報は図示の通りとしている。しかし、同じアクセスポイント3に対応する流通調査情報であっても、勤務時間帯にあたる午後3時頃は人の移動速度が遅く、人口密度が低いことが予想される。よって、図12に示すものとは異なる流通調査情報となる。そのため、調査端末は、所定の時刻毎に流通調査情報を作成し、サーバ4は、図4に示すように、アクセスポイントIDと当該時刻に対応付けて流通調査情報を記憶している。即ち、いわゆる変動パラメータの分類種別数に応じて、事前計測を行うと、より正確な分析結果を得ることができるのである。
また、本実施形態では、履歴情報にホップ数と相対配信時間の双方が構成要素として含まれているため、図12に示すように、ホップ数と相対配信時間の双方を、流通調査情報を作成するための条件としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ホップ数又は相対配信時間のどちらか一方を条件として流通調査情報を作成することとしてもよい。
また、本実施形態では、各アクセスポイント3に対応する流通調査情報を全て作成することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の方法を適用することが可能である。例えば、アクセスポイント3を複数のタイプに区分して、各タイプの代表となるアクセスポイント3に対応する流通調査情報を作成し、当該流通調査情報を同じタイプのアクセスポイント3に当てはめる方法も適用することができる。これによれば、似た地形、時間帯、流量等から同じタイプと判断されたアクセスポイント3であれば、新たに流通調査情報を作成することなく、既知の流通調査情報を代用することができる。
(v)分布情報
次に、分布情報について詳しく説明する。分布情報は、サーバ4が履歴集計情報DB6において管理している履歴集計情報と、流通調査情報DB7において管理している流通調査情報とに基づいて算出した、特定の利用者端末の移動履歴を確率的に示した情報である。図13に、分布情報を模式的に示す。図13に示す分布情報は、図11に示す履歴集計情報と、所定の流通調査情報に基づいて算出した、利用者端末Aの移動履歴を示す分布情報である。
次に、分布情報について詳しく説明する。分布情報は、サーバ4が履歴集計情報DB6において管理している履歴集計情報と、流通調査情報DB7において管理している流通調査情報とに基づいて算出した、特定の利用者端末の移動履歴を確率的に示した情報である。図13に、分布情報を模式的に示す。図13に示す分布情報は、図11に示す履歴集計情報と、所定の流通調査情報に基づいて算出した、利用者端末Aの移動履歴を示す分布情報である。
具体的に、図11に示す履歴集計情報によると、利用者端末Aはアクセスポイントαから受信したコンテンツ情報を、時刻「1:00:30」に、ホップ数「2hop」及び相対配信時間「30秒」で他の利用者端末から受信している。このことから、ホップ数「2hop」及び相対配信時間「30秒」という条件を満たす、アクセスポイントαに対応する流通調査情報を抽出し、サーバ4は、当該流通調査情報を参照することで利用者端末Aが時刻「1:00:30」に存在した位置を確率的に算出し、図13(a)に示すような存在分布関数を作成する。図13(a)によれば、時刻「1:00:30」において利用者端末Aは、アクセスポイントαを中心とする半径30m以内に山形の曲線を描くような確率で存在することが分かる。
また、図11に示す履歴集計情報によると、利用者端末Aはアクセスポイントβから受信したコンテンツ情報を、時刻「1:01:20」に、ホップ数「1hop」及び相対配信時間「0秒」で受信している。ホップ数「1hop」及び相対配信時間「0秒」とは、利用者端末Aはアクセスポイントβから直接コンテンツ情報を受信したことを意味している。このことから、ホップ数「1hop」という条件を満たす、アクセスポイントβに対応する流通調査情報を抽出し、サーバ4は、当該流通調査情報を参照することで利用者端末Aが時刻「1:01:20」に存在した位置を確率的に算出し、図13(b)に示すような存在分布関数を作成する。図13(b)によれば、時刻「1:01:20」において利用者端末Aは、アクセスポイントβを中心とする半径15m以内に矩形を描くような確率で存在することが分かる。これは、利用者端末Aがアクセスポイントβから直接コンテンツ情報を受信したということは、時刻「1:01:20」において利用者端末Aがアクセスポイントβの通信可能エリアに存在していたことを示しており、アクセスポイントβの通信可能エリアは半径15mの範囲内と予め決まっているからである。そのため、存在分布関数は、図13(a)に示すような、山形の曲線ではなく、矩形を描くようになる。
また、図11に示す履歴集計情報によると、利用者端末Aはアクセスポイントγから受信したコンテンツ情報を、時刻「1:04:50」に、ホップ数「3hop」及び相対配信時間「150秒」で受信している。このことから、ホップ数「3hop」及び相対配信時間「150秒」という条件を満たす、アクセスポイントγに対応する流通調査情報を抽出し、サーバ4は当該流通調査情報を参照することで利用者端末Aが時刻「1:04:50」に存在した位置を確率的に算出し、図13(c)に示すような存在分布関数を作成する。図13(c)によれば、時刻「1:04:50」において利用者端末Aは、アクセスポイントγを中心とする半径60m以内に山形の曲線を描くような確率で存在することが分かる。
このように、図11に示す履歴集計情報と、所定の流通調査情報とに基づいて、所定の時刻における特定の利用者端末の位置を存在分布関数という形で算出することができる。分布情報は、縦軸を確率、横軸を位置として、時間の経過に対応する特定の利用者端末の位置を表す存在分布関数を示す情報であって、当該分布情報により当該利用者端末の移動履歴を把握することができる。
なお、分布情報を作成するにあたり、全てのコンテンツ情報に付加された履歴情報を回収する必要はないが、できるだけ多くの履歴情報を回収した方が、多くの利用者端末に対応する移動履歴を把握することができ、その精度も高めることができる。
図14は、利用者端末Aがアクセスポイントα乃至γから直接コンテンツ情報を受信した場合における履歴情報と、分布情報とを模式的に示す図である。ここで、図14を参照して、利用者端末Aが保有するコンテンツ情報に付加された履歴情報と、アクセスポイントα乃至γに対応する流通調査情報とに基づいて、分布情報を作成する処理の流れを説明する。
図14に示すように、まず、利用者端末Aは、アクセスポイントαから直接コンテンツID「Z01」のコンテンツ情報を受信する。このとき、利用者端末Aは、図示のような履歴情報50が付加されたコンテンツ情報を受信する。次に、利用者端末Aは、アクセスポイントβから直接コンテンツID「Z02」のコンテンツ情報を受信する。このとき、利用者端末Aは、図示のような履歴情報51が付加されたコンテンツ情報を受信する。次に、利用者端末Aは、アクセスポイントγから直接コンテンツID「Z03」のコンテンツ情報を受信する。このとき、利用者端末Aは、図示のような履歴情報52が付加されたコンテンツ情報を受信する。そして、アクセスポイント3は、利用者端末Aから履歴情報50乃至52を回収し、ネットワーク2を介してサーバ4へ送信する。サーバ4は、履歴情報50乃至52を集計することで端末IDに基づく履歴集計情報を作成し、当該履歴集計情報を履歴集計情報DB6に記憶する。
そして、サーバ4は、履歴集計情報と、アクセスポイントαに対応する流通調査情報とに基づいて、時刻「1:00:00」における存在分布関数60を算出する。さらに、サーバ4は、履歴集計情報と、アクセスポイントβに対応する流通調査情報とに基づいて、時刻「1:01:00」における存在分布関数61を算出する。さらに、サーバ4は、履歴集計情報と、アクセスポイントγに対応する流通調査情報とに基づいて、時刻「1:02:00」における存在分布関数62を算出する。このようにして算出された存在分布関数60乃至62により、利用者端末Aの移動履歴を示す分布情報が作成される。これによれば、利用者端末Aが時刻「1:00:00」にアクセスポイントαの半径15m以内に位置していたこと、利用者端末Aが時刻「1:01:00」にアクセスポイントβの半径15m以内に位置していたこと、及び、利用者端末Aが時刻「1:02:00」にアクセスポイントγの半径15m以内に位置していたことを容易に把握することができる。即ち、サーバ4を管理するサービス提供者等は、この分布情報により、特定の利用者端末の移動したおおよその位置を容易に把握することができる。
図15は、利用者端末A乃至Dがアクセスポイントα及びβから直接又は間接的にコンテンツ情報を受信した場合における、利用者端末A乃至Dの移動経路を模式的に示す図である。また、図16は、利用者端末A乃至Cが保有する、履歴情報が付加されたコンテンツ情報の内部構成を示す図である。ここで、図15及び図16を参照して、各利用者端末の移動に伴い付加される履歴情報について詳しく説明する。なお、本発明は、図15に示すように、X軸のみではなく、XY軸に基づく2次元で利用者端末が移動した場合であっても適用することができる。
図15に示すように、まず、利用者端末Aは、時刻「1:00:00」に、アクセスポイントαから直接コンテンツID「Z01」のコンテンツ情報を受信する。そして、利用者端末Aは、アクセスポイントαから受信した30秒後に、コンテンツID「Z01」のコンテンツ情報を、利用者端末Bに配信する。さらに、利用者端末Aは、アクセスポイントαから受信した50秒後に、コンテンツID「Z01」のコンテンツ情報を、利用者端末Cに配信する。一方、利用者端末Dは、時刻「1:05:00」に、アクセスポイントβから直接コンテンツID「Z02」のコンテンツ情報を受信する。そして、利用者端末Dは、アクセスポイントβから受信した40秒後に、コンテンツID「Z02」のコンテンツ情報を、利用者端末Aに配信する。
上記のような場合に、利用者端末Bが保有する、履歴情報が付加されたコンテンツID「Z01」のコンテンツ情報を図16(a)に示す。アクセスポイントαは、利用者端末Aにコンテンツ情報を配信する際に、アクセスポイントID「α」及び配信時刻「1:00:00」に基づいて履歴情報を作成し、当該コンテンツ情報に付加する。さらに、アクセスポイントαは、ホップ数「1hop」、相対配信時間「0秒」及び配信先端末ID「A」に基づいて履歴情報を作成し、当該コンテンツ情報に付加する。また、利用者端末Aは、利用者端末Bにコンテンツ情報を配信する際に、ホップ数を1加算した「2hop」、相対配信時間「30秒」及び配信先端末ID「B」に基づいて履歴情報を作成し、当該コンテンツ情報に追加で付加する。よって、利用者端末Bが保有するコンテンツ情報に付加された履歴情報は、図16(a)に示すようになる。
上記のような場合に、利用者端末Cが保有する、履歴情報が付加されたコンテンツID「Z01」のコンテンツ情報を図16(b)に示す。アクセスポイントαは、利用者端末Aにコンテンツ情報を配信する際に、アクセスポイントID「α」及び配信時刻「1:00:00」に基づいて履歴情報を作成し、当該コンテンツ情報に付加する。さらに、アクセスポイントαは、ホップ数「1hop」、相対配信時間「0秒」及び配信先端末ID「A」に基づいて履歴情報を作成し、当該コンテンツ情報に付加する。また、利用者端末Aは、利用者端末Cにコンテンツ情報を配信する際に、ホップ数を1加算した「2hop」、相対配信時間「50秒」及び配信先端末ID「C」に基づいて履歴情報を作成し、当該コンテンツ情報に追加で付加する。よって、利用者端末Cが保有するコンテンツ情報に付加された履歴情報は、図16(b)に示すようになる。
上記のような場合に、利用者端末Aが保有する、履歴情報が付加されたコンテンツID「Z02」のコンテンツ情報を図16(c)に示す。アクセスポイントβは、利用者端末Dにコンテンツ情報を配信する際に、アクセスポイントID「β」及び配信時刻「1:05:00」に基づいて履歴情報を作成し、当該コンテンツ情報に付加する。さらに、アクセスポイントβは、ホップ数「1hop」、相対配信時間「0秒」及び配信先端末ID「D」に基づいて履歴情報を作成し、当該コンテンツ情報に付加する。また、利用者端末Dは、利用者端末Aにコンテンツ情報を配信する際に、ホップ数を1加算した「2hop」、相対配信時間「40秒」及び配信先端末ID「A」に基づいて履歴情報を作成し、当該コンテンツ情報に追加で付加する。よって、利用者端末Aが保有するコンテンツ情報に付加された履歴情報は、図16(c)に示すようになる。
[存在確率の算出]
次に、コンテンツ配信時又は受信時以外の所定の時刻における利用者端末の存在確率の算出について説明する。具体的に、相対配信時間が「0分」のときにアクセスポイントαからコンテンツ情報を受信し、相対配信時間が「1分」のときにアクセスポイントβからコンテンツ情報を受信した利用者端末Aを例として説明する。
次に、コンテンツ配信時又は受信時以外の所定の時刻における利用者端末の存在確率の算出について説明する。具体的に、相対配信時間が「0分」のときにアクセスポイントαからコンテンツ情報を受信し、相対配信時間が「1分」のときにアクセスポイントβからコンテンツ情報を受信した利用者端末Aを例として説明する。
図17は、縦軸を位置、横軸を確率として、相対配信時間が「0分」及び「1分」における利用者端末Aの分布情報を示す図である。図17を参照して、相対時間が「0.5分」及び「0.1分」における利用者端末の位置と存在確率を、所定の点を重心として算出する方法について説明する。
まず、図17(a)を参照して、相対配信時間が「0.5分」における利用者端末Aの位置と存在確率を算出する方法について説明する。図17(a)に示すように、サーバ4は、まず、利用者端末Aの存在確率が最も高い点70及び71を、それぞれ相対配信時間「0分」及び「1分」における存在確率関数の重心と決定する。そして、相対配信時間「0分」の重心70及び相対配信時間「1分」の重心71に対して、「0.5:0.5」即ち「1:1」の割合で重み付けを行うことで、相対配信時間「0.5分」の重心72を算出する。これにより、サーバ4は、相対配信時間が「0.5分」における利用者端末Aの位置Jと、存在確率を算出することができる。
次に、図17(b)を参照して、相対配信時間が「0.1分」における利用者端末Aの位置と存在確率を算出する方法について説明する。図17(b)に示すように、サーバ4は、まず、利用者端末Aの存在確率が最も高い点70及び71を、それぞれ相対配信時間「0分」及び「1分」における存在確率関数の重心と決定する。そして、相対配信時間「0分」の重心70及び相対配信時間「1分」の重心71に対して、「0.9:0.1」即ち「9:1」の割合で重み付けを行うことで、相対配信時間「0.1分」の重心73を算出する。これにより、サーバ4は、相対配信時間が「0.1分」における利用者端末Aの位置Kと、存在確率を算出することができる。
図18は、縦軸を位置、横軸を確率として、相対配信時間が「0分」及び「1分」における利用者端末Aの分布情報を示す図である。図18を参照して、相対時間が「0.5分」における利用者端末の位置と存在確率を、それぞれの存在確率関数が形成する面積を重心として算出する方法について説明する。
この方法では、相対配信時間「0分」及び「1分」におけるそれぞれの存在確率関数が形成する面積を重心とし、当該重心に対して、「0.5:0.5」即ち「1:1」の割合で重み付けを行うことで、相対配信時間「0.5分」の位置と存在確率を算出する。
具体的には、サーバ4は、まず、図18(a)に示すように、相対配信時間「0分」における存在確率関数が形成する面積80と、相対配信時間「1分」における存在確率関数が形成する面積に対して「0.1」の割合である面積81とを乗算することにより面積82を算出する。次に、サーバ4は、図18(b)に示すように、相対配信時間「0分」における存在確率関数が形成する面積80と、相対配信時間「1分」における存在確率関数が形成する面積に対して「0.1」の割合である面積83とを乗算することにより面積84を算出する。サーバ4は、図18(a)及び(b)のような面積の乗算を繰り返して、「1:1」の割合で重み付けを行うことにより図18(c)に示すような位置と存在確率を算出する。
なお、上記の例では、相対配信時間が「0分」及び「1分」における利用者端末Aの分布情報を参照して、相対時間が「0.5分」における利用者端末の位置と存在確率を算出する方法について説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、相対時間が「2分」における利用者端末の位置と存在確率を算出することも可能である。この場合、相対配信時間が「0分」と「1分」に対応する重心に対して、「−1:1」の割合で重み付けを行うことで、相対配信時間「2分」の位置と存在確率を算出することができる。
また、上記の例では、分布情報に2つの存在確率関数が含まれる場合について説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、分布情報に2つ以上の存在確率関数が含まれる場合にも適用することが可能である。なお、分布情報に含まれる存在確率関数が無限に続く場合には、事前調査に基づいて切り捨て、離散的に適用することになる。
このように、サーバ4は、コンテンツ配信時又は受信時以外の任意の時刻における利用者端末の位置及び存在確率を算出することができるため、移動履歴を示す分布情報を詳細に作成することができる。ここで、移動履歴とは、コンテンツ配信時点での配信端末の分布確率を位置に対応付けて示したものに限られるものではない。例えば、各時刻tでの存在分布確率が最も高い点の連続的な軌跡とすることもできる。また、存在確率が70%を超える地域を0分〜2分まで0.01分単位で塗りつぶした存在分布の集合とすることもできる。
[履歴処理]
次に、上記流通システム100により実行される履歴処理について説明する。図19は、履歴処理のメインルーチンである。また、図20は、図19における分布情報作成処理のサブルーチンである。なお、利用者端末20は、アクセスポイントαから既に図10(a)に示すような履歴情報の付加されたコンテンツ情報を受信しているものとする。
次に、上記流通システム100により実行される履歴処理について説明する。図19は、履歴処理のメインルーチンである。また、図20は、図19における分布情報作成処理のサブルーチンである。なお、利用者端末20は、アクセスポイントαから既に図10(a)に示すような履歴情報の付加されたコンテンツ情報を受信しているものとする。
まず、利用者端末20は、通信可能エリア内に他の利用者端末が存在するか否かを検索する近隣検索を行う(ステップS1)。通信可能エリア内に他の利用者端末が存在しない場合(ステップS2;NO)、利用者端末20は、近隣検索を繰り返し行う。一方、通信可能エリア内に他の利用者端末21が存在する場合(ステップS2;YES)、利用者端末20は、流通ルールに基づいて、アクセスポイントαから受信したコンテンツ情報を配信コンテンツ情報として選択し、当該コンテンツ情報を受信してから現在までの時間を相対配信時間として取得する(ステップS3)。そして、利用者端末20は、通信可能エリア内に存在する他の利用者端末21の端末IDを取得する(ステップS4)。さらに、利用者端末20は、コンテンツ情報の転送回数であるホップ数、相対配信時間及び配信先端末の端末IDを構成要素とする履歴情報を作成し、配信コンテンツ情報に付加する(ステップS5)。そして、利用者端末20は、通信可能エリア内に存在する他の利用者端末21に、履歴情報を付加した配信コンテンツ情報を配信する(ステップS6)。
利用者端末20から、履歴情報が付加されたコンテンツ情報を受信した利用者端末21は、当該コンテンツ情報を共通領域に記憶する(ステップS7)。そして、利用者端末21は、蓄積ルールに基づいて当該コンテンツ情報を複製し、ユーザ領域に記憶する等の処理を行う。また、利用者端末21は、通信可能エリア内に他の利用者端末やアクセスポイント3が存在するか否かを検索する近隣検索を行う(ステップS8)。通信可能エリア内にアクセスポイント3が存在する場合(ステップS9;YES)、利用者端末21は、履歴情報が付加されたコンテンツ情報を共通領域から抽出する(ステップS10)。そして、利用者端末21は、抽出した履歴情報が付加されたコンテンツ情報を、アクセスポイント3へ送信する(ステップS11)。
なお、ステップS8における近隣検索において、他の利用者端末が存在する場合、利用者端末21は、利用者端末20におけるステップS3乃至S6と同様に、配信コンテンツ情報を選択し、履歴情報を付加して当該他の利用者端末へ送信する。一方、アクセスポイント3も他の利用者端末も存在しない場合、利用者端末21は、ステップS8の近隣検索を繰り返し行う。
アクセスポイント3は、利用者端末21から履歴情報が付加されたコンテンツ情報を受信すると、当該コンテンツ情報に付加された履歴情報をペアでサーバ4へ送信する。サーバ4は、アクセスポイント3を介して多くの利用者端末から履歴情報を受信し(ステップS12)、利用者端末21の端末IDに基づいて履歴集計情報を作成する。そして、サーバ4は、端末IDに基づいて、作成した履歴集計情報を履歴集計情報DB6に記憶する(ステップS13)。
次に、サーバ4は、分布情報作成処理を行う(ステップS14)。分布情報作成処理は、特定の利用者端末の配信履歴を確率的に示す情報である分布情報を作成する処理である。分布情報作成処理の詳細について、図20を参照して説明する。
まず、サーバ4は、分布情報を作成したい利用者端末の端末IDに基づいて、履歴集計情報DB6から履歴集計情報を抽出する(ステップS21)。そして、サーバ4は、抽出した履歴集計情報に含まれるアクセスポイント3に対応する流通調査情報を抽出する(ステップS22)。さらに、サーバ4は、抽出した履歴集計情報と流通調査情報に基づいて、所定の時刻における利用者端末の存在確率関数を算出する(ステップS23)。そして、サーバ4は、算出した存在確率関数に基づいて図13に示すような分布情報を作成する(ステップS14)。これにより、サーバ4は図20に示す分布情報作成処理を完了する。また、分布情報作成処理が完了することにより、サーバ4は図19に示す履歴処理を完了する。
なお、本実施形態では、配信コンテンツ情報に付加する履歴情報は、配信元端末が当該コンテンツ情報の送信時に作成し、付加することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、配信先端末が当該コンテンツ情報の受信時に作成し、付加することとしてもよい。また、送受信時に配信元及び配信先端末の双方で履歴情報を作成し、付加することとしてもよく、種々の方法を本発明に適用することが可能である。
また、本実施形態においてアクセスポイント3は、ネットワーク2を通じてサーバ4に接続されているものとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、無線通信によりコンテンツ情報の送受信が可能な種々の端末を適用することができる。具体的に、アクセスポイント3は、固定装置とは限らず、本実施形態で記載している利用者端末をカスタマイズしたものであってもよい。カスタマイズとは、共通領域に配信したいコンテンツ情報をセットできる機能と、各利用者端末から履歴情報を回収する機能とを併せ持つ利用者端末などが考えられる。つまり、アクセスポイント3が移動する場合であっても、その移動履歴さえ記録できていれば、本発明を適用することが可能である。この場合、履歴情報の構成要素であるアクセスポイントIDは、図21(a)に示すように、利用者端末IDとなる。
また、本実施形態において、利用者端末は無線通信可能なこととなっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、有線通信可能な利用者端末にも適用することが可能である。さらに、本実施形態において分布情報は利用者端末毎に作成されるものとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の利用者端末を1つのグループとしてグループ毎に作成されるものとしても構わない。具体的には、学生が集団で修学旅行などに行くように、複数台が似た行動を取る場合などは1グループと考える。これによれば、個人の移動履歴ではなく、会社、学校、コミュニティなど集団単位での移動履歴を集計・解析することも可能であり、匿名性のある履歴システムを実現することができる。このように、履歴情報を集計し、その結果分布情報を作成することが可能であれば、分布情報を作成する単位は任意に設定することができる。
また、本実施形態において履歴情報に含まれる配信時間に関する情報としては相対配信時間を適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図21(b)に示すように各利用者端末が他の利用者端末に所定のコンテンツ情報を配信した時刻である絶対時間を適用することも可能である。
また、本実施形態において、コンテンツ情報は広告情報等の可読情報としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、トークン(調査用パケット)などのように、利用者に意識されない情報であってもよい。さらに本実施形態では、付加情報をコンテンツ情報に含めることとしているが、これに限定されるものではなく、コンテンツ情報に紐付けされた別ファイルとして存在することとしてもよい。
また、上記の例では、利用者端末の移動経路や流通調査情報はXY軸に基づく2次元で表現されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、XYZ軸に基づく3次元においても適用することが可能である。
また、本実施形態において、調査端末は、利用者端末、サーバ又はアクセスポイントとは異なるものとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、利用者端末が調査端末を兼ねることとしてもよい。この場合、全ての利用者端末が調査端末の機能を有している必要はない。さらに、本実施形態では、アクセスポイントが利用者端末から履歴情報を回収し、サーバにおいて当該履歴情報を管理することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、アクセスポイントやサーバとは異なる履歴収集端末や履歴解析装置を流通システム100の構成要素として設けることも可能である。この場合、履歴収集端末が利用者端末から履歴情報を回収し、履歴解析装置が回収した履歴情報に基づいて、存在確率関数を算出し、分布情報を作成する。
本発明によれば、上記のように構成された流通システム100において、コンテンツ情報を他の利用者端末に配信する際に、各利用者端末がホップ数、相対配信時間及び配信先端末IDを履歴情報として当該コンテンツ情報に付加することにより、任意の利用者端末の配信履歴を分布情報という形式で容易に把握することができる。なお、分布情報という形式を取ることで、利用者端末の移動履歴に対し、GPS情報と比較して曖昧さを持たせることができるため、匿名性を確保することが可能となる。従来、GPS情報においてこのような曖昧さを持たせるためには、別途曖昧にするための処理が必要であった。
また、本発明によれば、コンテンツ情報に付加されている履歴情報及び各アクセスポイントに対応する流通調査情報に基づいて利用者端末の位置と存在確率を算出するため、GPS情報と異なり、屋内であっても利用することが可能である。さらに、コンテンツ情報に付加されている履歴情報に基づいて、利用者端末の位置のみならず、コンテンツ情報の転送回数や流通範囲を用意に把握することが可能となる。
本発明の流通システムにより、全ての端末が位置情報を取得して蓄積する手段を有していなくても、端末の移動履歴を確率的に把握することができる。
2…ネットワーク
3…アクセスポイント
4…サーバ
5…コンテンツ情報DB
6…履歴集計情報DB
7…流通調査情報DB
20…利用者端末
21…利用者端末
100…流通システム
3…アクセスポイント
4…サーバ
5…コンテンツ情報DB
6…履歴集計情報DB
7…流通調査情報DB
20…利用者端末
21…利用者端末
100…流通システム
Claims (15)
- 情報を記憶するための記憶領域を保有し、他の利用者端末とデータの送受信が可能な利用者端末であって、
前記利用者端末は、
複数の前記コンテンツ情報を受信するコンテンツ情報受信手段と、
複数の前記コンテンツ情報を前記記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段と、
前記記憶領域に記憶された全てのコンテンツ情報から、他の利用者端末へ配信すべき配信コンテンツ情報を選択する選択手段と、
前記コンテンツ情報はアクセスポイントから配信される情報であって、前記アクセスポイントが前記コンテンツ情報を配信してから、前記利用者端末が当該コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信するまでの時間に関する時間情報を算出する時間情報算出手段と、
前記通信可能エリア内に存在する他の利用者端末を識別する配信先端末識別情報を取得する配信先端末識別情報取得手段と、
前記時間情報及び前記配信先端末識別情報を履歴情報として、前記選択手段が選択した配信コンテンツ情報に付加する履歴情報付加手段と、
前記履歴情報付加手段により履歴情報が付加された配信コンテンツ情報を、前記通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信する配信手段と、を備えることを特徴とする利用者端末。 - 前記履歴情報は、さらに、前記コンテンツ情報を配信したアクセスポイントの識別情報であるアクセスポイント識別情報と、当該アクセスポイントが当該コンテンツ情報を配信した時刻である配信時刻とを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の利用者端末。
- 前記時間情報は、前記コンテンツ情報の転送回数であることを特徴とする請求項1又は2に記載の利用者端末。
- コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する利用者端末へ配信するアクセスポイントの周辺における、前記コンテンツ情報の流通に関する情報である流通調査情報を取得する流通調査情報取得手段を備えることを特徴とする調査端末。
- 前記流通調査情報取得手段は、1日を複数の時間帯に分け、前記時間帯に対応付けて前記流通調査情報を取得することを特徴とすることを特徴とする請求項4に記載の調査端末。
- 前記流通調査情報は、前記コンテンツ情報の転送回数に対応付けて、前記アクセスポイントを中心とする前記利用者端末の位置を確率的に示した情報であることを特徴とする請求項4又は5に記載の調査端末。
- 前記流通調査情報は、前記アクセスポイントが前記コンテンツ情報を配信してから前記利用者端末が当該コンテンツ情報を受信するまでの時間に対応付けて、前記アクセスポイントを中心とする前記利用者端末の位置を確率的に示した情報であることを特徴とする請求項4又は5に記載の調査端末。
- ネットワークを介してデータの送受信が可能なサーバであって、
コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する利用者端末へ配信するアクセスポイントの周辺における、前記コンテンツ情報の流通に関する情報である流通調査情報を、前記アクセスポイントを識別するアクセスポイント識別情報に基づいて記憶する流通調査情報記憶手段と、
前記コンテンツ情報を配信したアクセスポイントのアクセスポイント識別情報と、前記アクセスポイントが当該コンテンツ情報を配信した配信時刻と、前記コンテンツ情報が配信された利用者端末の識別情報である端末識別情報と、前記アクセスポイントが前記コンテンツ情報を配信してから前記利用者端末が受信するまでの時間を示す時間情報とから構成される履歴情報を取得する履歴情報取得手段と、
前記端末識別情報に基づいて、前記履歴情報を集計した履歴集計情報を記憶する履歴集計情報記憶手段と、
特定の端末識別情報に基づいて、対応するアクセスポイント識別情報を前記履歴集計情報記憶手段から抽出するアクセスポイント識別情報抽出手段と、
抽出したアクセスポイント識別情報に対応する流通調査情報を、前記流通調査情報記憶手段から抽出する流通調査情報抽出手段と、
前記特定の端末識別情報に基づいて、対応する時間情報を前記履歴集計情報記憶手段から抽出する時間情報抽出手段と、
抽出した流通調査情報及び時間情報に基づいて、前記特定の端末識別情報が対応する利用者端末が、特定の時刻に存在する位置と確率を示す存在確率関数を算出する第1算出手段と、を備えることを特徴とするサーバ。 - 前記第1算出手段が算出した存在確率関数において、最も高い確率を示す点を重心と設定する重心設定手段と、
設定された前記重心及び前記時間情報に基づいて、前記存在確率関数を算出する第2算出手段と、を備えることを特徴とする請求項8に記載のサーバ。 - 前記第1算出手段が算出した存在確率関数により構成される面積を重心と設定する重心設定手段と、
設定された前記重心及び前記時間情報に基づいて、前記存在確率関数を算出する第2算出手段と、を備えることを特徴とする請求項8に記載のサーバ。 - 算出された前記存在確率関数、前記配信時刻及び時間情報に基づき、時間の経過に対応付けて、前記利用者端末が存在する位置の分布を示す分布情報を作成する分布情報作成手段と、を備えることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載のサーバ。
- 情報を記憶するための記憶領域を保有し、他の利用者端末とデータの送受信が可能なコンピュータにより実行されるプログラムであって、
前記コンピュータは、
前記他の利用者端末へ配信するための配信コンテンツ情報を、前記記憶領域に記憶されたコンテンツ情報から選択する場合の条件を規定している流通ルールを取得する流通ルール取得手段、
複数の前記コンテンツ情報を受信するコンテンツ情報受信手段、
複数の前記コンテンツ情報を前記記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段、
前記記憶領域に記憶された全てのコンテンツ情報から、他の利用者端末へ配信すべき配信コンテンツ情報を選択する選択手段、
前記コンテンツ情報はアクセスポイントから配信される情報であって、前記アクセスポイントが前記コンテンツ情報を配信してから、前記コンピュータが当該コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信するまでの時間に関する時間情報を算出する時間情報算出手段、
前記通信可能エリア内に存在する他の利用者端末を識別する配信先端末識別情報を取得する配信先端末識別情報取得手段、
前記時間情報及び前記配信先端末識別情報を履歴情報として、前記選択手段が選択した配信コンテンツ情報に付加する履歴情報付加手段、
前記履歴情報付加手段により履歴情報が付加された配信コンテンツ情報を、前記通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信する配信手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。 - コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する利用者端末へ配信するアクセスポイントの周辺における、前記コンテンツ情報の流通に関する情報である流通調査情報を取得する流通調査情報取得手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
- ネットワークを介してデータの送受信が可能なコンピュータにより実行されるプログラムであって、
コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する利用者端末へ配信するアクセスポイントの周辺における、前記コンテンツ情報の流通に関する情報である流通調査情報を、前記アクセスポイントを識別するアクセスポイント識別情報に基づいて記憶する流通調査情報記憶手段、
前記コンテンツ情報を配信したアクセスポイントのアクセスポイント識別情報と、前記アクセスポイントが当該コンテンツ情報を配信した配信時刻と、前記コンテンツ情報が配信された利用者端末の識別情報である端末識別情報と、前記アクセスポイントが前記コンテンツ情報を配信してから前記利用者端末が受信するまでの時間を示す時間情報とから構成される履歴情報を取得する履歴情報取得手段、
前記端末識別情報に基づいて、前記履歴情報を集計した履歴集計情報を記憶する履歴集計情報記憶手段、
特定の端末識別情報に基づいて、対応するアクセスポイント識別情報を前記履歴集計情報記憶手段から抽出するアクセスポイント識別情報抽出手段、
抽出したアクセスポイント識別情報に対応する流通調査情報を、前記流通調査情報記憶手段から抽出する流通調査情報抽出手段、
前記特定の端末識別情報に基づいて、対応する時間情報を前記履歴集計情報記憶手段から抽出する時間情報抽出手段、
抽出した流通調査情報及び時間情報に基づいて、前記特定の端末識別情報が対応する利用者端末が、特定の時刻に存在する位置と確率を示す存在確率関数を算出する第1算出手段、として前記コンピュータを機能さえることを特徴とするプログラム。 - 調査端末、他の利用者端末とデータの送受信が可能な利用者端末及びネットワークを介してデータの送受信が可能なサーバから構成される流通システムであって、
前記調査端末は、
コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する利用者端末へ配信するアクセスポイントの周辺における、前記コンテンツ情報の流通に関する情報である流通調査情報を取得する流通調査情報取得手段を備え、
前記利用者端末は、
前記他の利用者端末へ配信するための配信コンテンツ情報を、前記記憶領域に記憶されたコンテンツ情報から選択する場合の条件を規定している流通ルールを取得する流通ルール取得手段と、
複数の前記コンテンツ情報を受信するコンテンツ情報受信手段と、
複数の前記コンテンツ情報を前記記憶領域に記憶するコンテンツ情報記憶手段と、
前記記憶領域に記憶された全てのコンテンツ情報から、他の利用者端末へ配信すべき配信コンテンツ情報を選択する選択手段と、
前記コンテンツ情報はアクセスポイントから配信される情報であって、前記アクセスポイントが前記コンテンツ情報を配信してから、前記利用者端末が当該コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信するまでの時間に関する時間情報を算出する時間情報算出手段と、
前記通信可能エリア内に存在する他の利用者端末を識別する配信先端末識別情報を取得する配信先端末識別情報取得手段と、
前記時間情報及び前記配信先端末識別情報を履歴情報として、前記選択手段が選択した配信コンテンツ情報に付加する履歴情報付加手段と、
前記履歴情報付加手段により履歴情報が付加された配信コンテンツ情報を、前記通信可能エリア内に存在する他の利用者端末へ配信する配信手段と、を備え、
前記サーバは、
コンテンツ情報を通信可能エリア内に存在する利用者端末へ配信するアクセスポイントの周辺における、前記コンテンツ情報の流通に関する情報である流通調査情報を、前記アクセスポイントを識別するアクセスポイント識別情報に基づいて記憶する流通調査情報記憶手段と、
前記コンテンツ情報を配信したアクセスポイントのアクセスポイント識別情報と、前記アクセスポイントが当該コンテンツ情報を配信した配信時刻と、前記コンテンツ情報が配信された利用者端末の識別情報である端末識別情報と、前記アクセスポイントが前記コンテンツ情報を配信してから前記利用者端末が受信するまでの時間を示す時間情報とから構成される履歴情報を取得する履歴情報取得手段と、
前記端末識別情報に基づいて、前記履歴情報を集計した履歴集計情報を記憶する履歴集計情報記憶手段と、
特定の端末識別情報に基づいて、対応するアクセスポイント識別情報を前記履歴集計情報記憶手段から抽出するアクセスポイント識別情報抽出手段と、
抽出したアクセスポイント識別情報に対応する流通調査情報を、前記流通調査情報記憶手段から抽出する流通調査情報抽出手段と、
前記特定の端末識別情報に基づいて、対応する時間情報を前記履歴集計情報記憶手段から抽出する時間情報抽出手段と、
抽出した流通調査情報及び時間情報に基づいて、前記特定の端末識別情報が対応する利用者端末が、特定の時刻に存在する位置と確率を示す存在確率関数を算出する第1算出手段と、を備えることを特徴とする流通システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004025509A JP2005218028A (ja) | 2004-02-02 | 2004-02-02 | 利用者端末、調査端末、サーバ、プログラム及び流通システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
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ID=34907876
Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2004
- 2004-02-02 JP JP2004025509A patent/JP2005218028A/ja active Pending
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