JP2005216869A - 燃料電池またはセパレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 積層方向の寸法を抑制しつつシール性を確保することができる燃料電池またはセパレータを提供する。
【解決手段】 燃料電池セル21の各セパレータ23,24の前記ガスシール部材25、26の外側に、セパレータ23,24を厚さ方向に貫通する供給口33等の連通孔が設けられる。セパレータ23に、該セパレータ23を厚さ方向に貫通し、燃料電池セル21間を介して燃料ガス連通孔と燃料ガス流路27とを結ぶ貫通路43が形成され、他方のセパレータ24に、該セパレータ24の厚さ方向にガスシール部材26を迂回して酸化剤ガス連通孔と酸化剤ガス流路を連絡する酸化剤ガス連絡路が形成されている。
【選択図】 図12

Description

本発明は、電極構造体をセパレータで挟持してなる燃料電池セルを複数積層して構成された燃料電池またはセパレータに関するものである。
燃料電池セルには、固体高分子電解質膜の両側にそれぞれアノード電極およびカソード電極を配置してなる電極構造体を、一対のセパレータで挟持することにより平板状に構成されたものがある。このように構成された燃料電池セルは、その厚さ方向に複数積層されることにより燃料電池を構成している。
各燃料電池セルでは、アノード電極に対向配置されるアノード側セパレータの面に燃料ガス(例えば、水素)の流路が設けられ、カソード電極に対向配置されるカソード側セパレータの面に酸化剤ガス(例えば、酸素を含む空気)の流路が設けられている。また、隣接する燃料電池セルの隣接するセパレータ間には、冷却媒体(例えば、純水)の流路が設けられている。
そして、アノード電極の電極反応面に燃料ガスを供給すると、ここで水素がイオン化され、固体高分子電解質膜を介してカソード電極に移動する。この間に生じた電子は外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。カソード電極においては、酸化剤ガスが供給されているため、水素イオン、電子、および酸素が反応して、水が生成される。電極反応面では、水が生成される際に熱が発生するので、セパレータ間に流通させられる冷却媒体によって冷却されるようになっている。
これら燃料ガス、酸化剤ガス(総称して反応ガス)および冷却媒体は、各々独立した流路に流通させる必要があるため、各流路間を液密または気密状態に仕切るシール技術が重要となる。
密封すべき部位としては、例えば、反応ガスおよび冷却媒体を燃料電池の各燃料電池セルに分配供給するためにセパレータを厚さ方向に貫通形成された供給口の周囲、各燃料電池セルから排出された反応ガスおよび冷却媒体をそれぞれ収集して排出するためにセパレータを厚さ方向に貫通形成された排出口の周囲、電極構造体の外周、隣接する燃料電池セルのセパレータ間等がある。シール部材の材質としては、柔らかくて、適度に反発力のある有機ゴム等が採用されている。
図35は、従来の燃料電池を示す平面図である。図中、符号4は、燃料電池1をセパレータ2、3の積層方向に貫通する燃料ガス供給口、燃料ガス排出口、酸化剤ガス供給口、酸化剤ガス排出口、冷却媒体供給口、冷却媒体排出口などの連通孔である。また、符号5は、セパレータ2,3に沿って複数の燃料ガス流路、酸化剤ガス流路および冷却媒体流路が形成されている領域である。
図36は、図35の線X−Xで切断した従来の燃料電池1を示す縦断面図である。平面視において、発電に寄与しないシール部材の占有体積を極力小さくするために、従来は、燃料ガス流路6および酸化剤ガス流路7をそれぞれ密封するガスシール部材8,9と、冷却媒体流路を密封する冷却面シール部材10とを、燃料電池セル11の積層方向に一列に並べて配置することにより、燃料電池1の積層方向の外形寸法を最小限に抑制している。
この図36によれば、ガスシール部材8、9によって密封状態に隔離された燃料ガス供給口4と燃料ガス流路6とが連絡路12によって連絡されている。この連絡路12は、燃料ガス流路6の周囲を全周にわたって密封しているガスシール部材8をセパレータ2の厚さ方向に迂回して設けられている。具体的には、セパレータ2の燃料ガス供給口4と燃料ガス流路6との間に溝を設け、この溝の上にブリッジ板13を設けて、連絡路12を形成している。
また、セパレータ3も酸化剤ガス供給口(図示略)において同様の連絡路(図示略)を有している。この種の技術が、特許文献1に開示されている。
特開平10−74530号公報
しかしながら、前記ブリッジ板13は、セパレータ2と略同一高さとなるようにセパレータ2に組み付けられる別部材であるため、図37に示したように、セパレータ2とブリッジ板13との連結箇所に不可避的に隙間14が生じてしまう(セパレータ3においても同様)。ここで、図37は、図36の線Y−Yで切断した従来の燃料電池1を示す縦断面図である。このように、ガスシール部材8,9をセパレータ2,3やブリッジ板13上に固着する際に、ガスシール部材8,9が上述した隙間14に入り込んで変形すると、シール性を損なうおそれがあった。加えて、セパレータ2,3やブリッジ板13上でのガスシール部材8,9の成形は、上述した隙間14からガスシール部材8,9の材料が漏れるおそれがあるため、非常に困難であるという問題があった。
ところで、特開平2001−148252号公報、米国特許6,066,409号公報に示されているように、セパレータに、該セパレータを厚さ方向に貫通する貫通路を設けて、該貫通路を介して反応ガスを連通孔からガス流路に流入する技術が提案されている。しかし、セパレータの裏面側(冷却面側)から表面側のガス流路に反応ガスを流入または流出させるため、セパレータの表面側のみならず裏面側においても、隣接するセパレータとの間に反応ガス流路を設ける必要があり、その分だけ厚さ方向の寸法が増加する問題がある。
また、セパレータの裏面側には、前記冷却媒体流路を密封する冷却面シール部材が設けられているため、このセパレータの裏面側から反応ガスを流入させるにあたっては、貫通路の形成スペースを確保するために、冷却面シール部材をガスシール部材よりも内側(反応面側)にずらして設ける必要がある。このように冷却面シール部材をずらした結果、前記冷却面シール部材が前記ガスシール部材の内側の反応ガス流路と積層方向から見て重なる位置に設けられることになる。これにより、前記反応ガス流路および冷却面シール部材の寸法を合わせた厚さを燃料電池セルの厚さとして確保する必要が生じる。さらに、一方の電極側のセパレータのみならず、他方の電極側のセパレータにも上述した貫通路を形成すると、前記必要厚さが倍加し、このような燃料電池セルを複数個積層して燃料電池を構成すると、前記必要厚さがさらに積層倍されてしまい、燃料電池の小型化の障害となるという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、積層方向の寸法を抑制できるとともにシール性を確保することができ、かつ、ガスシール部材をセパレータに一体的に成形することで、シール性を向上することができる燃料電池またはセパレータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、電解質(例えば、実施の形態における固体高分子電解質膜29)の両面にそれぞれ電極(例えば、実施の形態におけるアノード電極30、カソード電極31)を配した電極構造体(例えば、実施の形態における電極構造体22)と、該電極構造体を厚さ方向に挟む一対のセパレータ(例えば、実施の形態におけるセパレータ23,24)と、前記電極構造体の外周部に配置され、各セパレータと前記電極構造体との間に挟まれて両者間に形成される反応ガス流路(例えば、実施の形態における燃料ガス流路27、酸化剤ガス流路28)をそれぞれ密封するガスシール部材(例えば、実施の形態におけるガスシール部材25,26)とから構成された燃料電池セルを有する燃料電池(例えば、実施の形態における燃料電池20)であって、互いに厚さ方向に隣接する少なくとも2つ以上の前記燃料電池セル(例えば、実施の形態における図21、22に示す燃料電池セル21)は、少なくとも2つ以上の電極構造体と、該電極構造体を厚さ方向に挟む少なくとも3枚以上のセパレータとを備え、前記各セパレータにおける前記ガスシール部材の外側に、セパレータを厚さ方向に貫通する反応ガス連通孔(例えば、実施の形態における燃料ガス供給口33,酸化剤ガス供給口34または燃料ガス排出口36,酸化剤ガス排出口37)が設けられ、前記2つ以上の燃料電池セルのうち、厚さ方向の一方の端部に位置する一方のセパレータ(例えば、実施の形態におけるセパレータ23)には、該セパレータを厚さ方向に貫通し、反応ガス連通孔と反応ガス流路とを結ぶ貫通路(例えば、実施の形態における貫通路43)が形成され、前記2つ以上の燃料電池セルのうち、厚さ方向の他方の端部に位置する他方のセパレータ(例えば、実施の形態におけるセパレータ24)には、ガスシール部材(例えば、実施の形態におけるガスシール部材26)をセパレータの厚さ方向に迂回して反応ガス連通孔と反応ガス流路を連絡する反応ガス連絡路(例えば、実施の形態における酸化剤ガス連絡路46)が形成され、前記2つ以上の燃料電池セルのうち、厚さ方向の一方の端部と他方の端部との間に位置するセパレータ(例えば、実施の形態におけるセパレータ62)には、前記貫通路と前記連絡路とが形成されていることを特徴とする燃料電池である。
このように構成することで、前記一方の極側のセパレータでは、前記貫通路により反応ガス連通孔と反応ガス流路を連絡するため、反応ガス連絡路を形成する必要が無い。よって、このセパレータの表面側(反応ガス流路側)において、上述した連絡路形成に伴う隙間が生じないので、前記反応ガス連通孔と反応ガス流路間のガスシール部材成形領域を平坦に形成することができる。これにより、ガスシール部材成形時における材料の流出を防止することができるため、この成形時におけるガスシール部材の変形を防止して、該ガスシール部材をセパレータ上の所定箇所に確実に固着することができ、ガスシール部材のシール性能を向上させることができる。前記一方の極側のセパレータ上に成型したガスシール部材や、電極構造体の電解質上に固着したガスシール部材を、他方の極側のセパレータに圧接させることにより、前記反応ガス流路を密封することができる。
また、前記他方の極側のセパレータには、前記連絡路により反応ガス連通孔と反応ガス流路を連絡するため、このセパレータの裏面(冷却面)側においては、反応ガスを流通させる必要がなく、冷却面シール部材を、積層方向から見て反応ガス流路に重なる位置に設ける必要が無い。したがって、前記冷却面シール部材を積層方向から見て反応ガス流路とずらして設けることにより、燃料電池セル、ひいては燃料電池の積層方向の寸法をその分低減することができる。
なお、前記他方の極側のセパレータと連絡路との連結箇所には上述した隙間が生じるが、前記一方の極側のセパレータや前記電解質に固着したガスシール部材を前記隙間に圧接させることにより、この隙間をシールすることができる。
請求項2に記載の発明は、前記電極構造体に配される電極において、他方の極側の電極が、一方の極側の電極より、大きく形成されていることを特徴とする燃料電池である。
このように構成することで、前記一方の極側のセパレータに当接する電極(小さい方の電極)からはみ出した電解質の部分を、前記他方の極側のセパレータに当接する電極(大きい方の電極)で厚さ方向に補強することができる。そして、ガスシール部材を、前記電解質の補強された箇所に接触するように、前記一方の極側のセパレータに固着することができる。このため、電解質の厚さ方向の強度を保持しつつ、ガスシール部材を圧接することができる。
なお、上述した補強される箇所をシール部材で形成すると、さらにシール機能を高めることができる。また、前記電解質は、前記大きい方の電極より平面寸法が大きくてもよく、また同一であってもよい。電解質が前記大きい方の電極よりも平面寸法が大きい場合には、電解質周縁部にガスシール部材を固着してもよい。
請求項3に記載の発明は、前記他方の極側の電極が、前記一方の極側の電極より、少なくともガスシール部材の幅寸法分平面寸法を大きく形成されていることを特徴とする燃料電池である。
請求項4に記載の発明は、前記電極構造体に配される電極において、他方の極側の電極が、一方の極側の電極より大きく形成され、前記他方の極側に当接する電極と、これに固着されるガスシール部材とが、前記電解質の平面寸法と同等に形成されていることを特徴とする燃料電池である。
請求項5に記載の発明は、前記ガスシール部材が、一方の極側のセパレータに固着されるとともに、前記電極構造体に圧接するように形成されていることを特徴とする燃料電池である。
このように構成すると、前記ガスシール部材が電極構造体に圧接することで、電極構造体からの反応ガスの流出を抑制するとともに、前記ガスシール部材が他方の極側のセパレータに圧接することで反応ガスの外部への流出をより確実に防止できる。
請求項6に記載の発明は、前記ガスシール部材が、一方の極側のセパレータに固着されるとともに、他方の極側のセパレータに圧接するように形成されていることを特徴とする燃料電池である。
請求項7に記載の発明は、前記ガスシール部材が、一方の極側のセパレータに固着されるとともに、前記電極構造体および他方の極側のセパレータに圧接するように形成されていることを特徴とする燃料電池である。
請求項8に記載の発明は、前記ガスシール部材が、前記電極構造体に固着されていることを特徴とする燃料電池である。
請求項9に記載の発明は、前記燃料電池を構成する燃料電池セルにおいて、互いに隣接する少なくとも2つ以上の前記燃料電池セルごとに、冷却媒体流路が形成され、前記2つ以上の燃料電池セルのうち、冷却媒体流路が形成される一方のセパレータには、前記貫通路が形成され、前記2つ以上の燃料電池セルのうち、冷却媒体流路が形成される他方のセパレータには、前記反応ガス連絡路が形成され、前記2つ以上の燃料電池セルのうち、冷却媒体流路が形成されないセパレータには、前記貫通路と前記連絡路とが形成されていることを特徴とする燃料電池である。
請求項10に記載の発明は、前記セパレータは、カーボンまたはステンレスにより構成されていることを特徴とする燃料電池である。
請求項11に記載の発明は、前記電極構造体を挟む一対のセパレータの双方に貫通路が形成されている場合には、双方の貫通孔が前記一対のセパレータの厚さ方向から視てずれた位置に形成されていることを特徴とする燃料電池である。
請求項12に記載の発明は、前記少なくとも2つ以上の電極構造体は、平面寸法が異なっていることを特徴とする燃料電池である。
請求項13に記載の発明は、燃料電池の電解質の両面にそれぞれ電極を配した電極構造体を厚さ方向に挟むセパレータであって、厚さ方向に貫通する反応ガス連通孔と、厚さ方向に貫通し、前記電極構造体との間に挟まれて形成される反応ガス流路と前記反応ガス連通孔とを結ぶ貫通路と、前記電極構造体の外周部に配置されて前記反応ガス流路を密封するガスシール部材を厚さ方向に迂回して、前記反応ガス連通孔と前記反応ガス流路を連絡する反応ガス連絡路とが形成されていることを特徴とするセパレータである。
請求項14に記載の発明は、前記ガスシール部材と一体化されていることを特徴とするセパレータである。
請求項15に記載の発明は、カーボンまたはステンレスにより構成されていることを特徴とするセパレータである。
以上説明したように、本発明に係る燃料電池によれば、ガスシール部材の成形時における変形を防止して、該ガスシール部材をセパレータ上の所定箇所に確実に固着できるため、ガスシール部材のシール性能を向上させることができる。また、前記他方の極側のセパレータには、セパレータの裏面(冷却面)側においては、反応ガスを流通させる必要がなく、冷却面シール部材を、積層方向から見て反応ガス流路に重なる位置に設ける必要が無い。したがって、積層方向の寸法をその分低減することができる。
また、電解質の厚さ方向の強度を保持しつつ、ガスシール部材を圧接すると、電解質の耐久性を高めることができ、燃料電池の性能に対する信頼性を増すことができる点で好ましい。
また、前記一方の極側のセパレータに固着されるシール機能の確保されたガスシール部材を、電解質や電極構造体に圧接すると、反応ガスの外部への流出をこのガスシール部材でより確実に防止することができ、燃料電池の信頼性を高めることができる点で好ましい。
以下、本発明の実施の形態における燃料電池またはセパレータを図面と共に説明する。なお、本特許出願は、特願2001−393620号を親出願とする分割出願であり、また、本出願の発明の実施例は親出願の発明の実施例と重なる点が多い。したがって、親出願の発明の実施例の説明を前提として、本出願の発明の実施の形態を説明する方が、記載内容の継続性、明確性の観点から好ましいので、まず、図1乃至図20を参照して親出願の発明の実施例を参考として説明し、その後引き続いて図21乃至図34を参照して、本出願の発明の実施の形態を説明する。
〔参考としての親出願の発明の実施例〕親出願の発明に係る第1参考実施例の燃料電池20は、図12に示されるように、燃料電池セル21を複数積層して構成されている。燃料電池セル21は、図1に示されるように、電極構造体22を一対のセパレータ23,24で挟持することにより構成されている。電極構造体22と各セパレータ23,24との間には、ガスシール部材25,26がそれぞれ配置されている。これらガスシール部材25,26は、図12、図13に示されるように、電極構造体22の両側に燃料ガス流路27と酸化剤ガス流路28とを密封状態に画定している。
前記電極構造体22は、例えば、図2および図12に示されるように、ペルフルオロスルホン酸ポリマーからなる固体高分子電解質膜29(以下、単に電解質膜という。)と、この電解質膜29の両面を挟むアノード電極30およびカソード電極31とを有している。
電解質膜29は、例えば、図2に示されるように、複数の貫通孔32を有している。電解質膜29は、後述するセパレータ23,24と同等の大きさを有し、各貫通孔32は、セパレータ23,24の各反応ガス及び冷却媒体の供給口33〜35および各反応ガス及び冷却媒体の排出口36〜38に対応する位置に配置されている。
前記アノード電極30およびカソード電極31は、例えば、多孔質カーボンクロスまたは多孔質カーボンペーパーからなるガス拡散層の電解質膜29と接する表面に、Ptを主体とする合金からなる触媒層を積層させることにより構成されている。
燃料電池セル21は2種類のセパレータ23,24を有している。各セパレータ23,24は、図3および図4に示されるように、いずれもカーボン製平板の表面に、複数の溝(図示せず)を削り込むことにより、一定の高さを有する凹凸が一定のパターンで多数形成された波板部39,40と、該波板部39,40に流通させる燃料ガス(例えば、水素ガス)、酸化剤ガス(例えば、酸素を含む空気)および冷却媒体(例えば、純水)をそれぞれ供給、排出させるように各セパレータ23,24を貫通する燃料ガス供給口(反応ガス連通孔)33、酸化剤ガス供給口(反応ガス連通孔)34、冷却媒体供給口(冷却媒体連通孔)35、燃料ガス排出口(反応ガス連通孔)36、酸化剤ガス排出口(反応ガス連通孔)37および冷却媒体排出口(冷却媒体連通孔)38と、これら供給口33〜35、排出口36〜38および前記波板部39,40をそれぞれ取り囲むように配置される平面部41,42とを具備している。
前記冷却媒体供給口35および冷却媒体排出口38は、図3および図4に示されるように、セパレータ23,24の幅方向(矢印P)のほぼ中央に配置されている。また、前記燃料ガス供給口33と酸化剤ガス供給口34は、前記冷却媒体供給口35を挟んでセパレータ23、24の幅方向(矢印P)の両側に配置されている。さらに、前記燃料ガス排出口36と酸化剤ガス排出口37は、前記冷却媒体排出口38を挟んでセパレータ23,24の幅方向(矢印P)の両側に配置されている。これら燃料ガス排出口36および酸化剤ガス排出口37は、それぞれ燃料ガス供給口33および酸化剤ガス供給口34に対して対角位置となるように配置されている。
各セパレータ23,24の長さ方向(矢印Q)に沿う、燃料ガス供給口33および排出口36、酸化剤ガス供給口34および排出口37の長さ寸法(矢印R)は、隣接する冷却媒体供給口35および排出口38の長さ寸法(矢印S)よりも短く形成されている。これにより、燃料ガス供給口33および排出口36、酸化剤ガス供給口34および排出口37と波板部39,40との間の間隔寸法(矢印T)は、冷却媒体供給口35および排出口38と波板部39,40との間の間隔寸法(矢印U)よりも大きく形成されている。
前記一対のセパレータ23,24のうち、一方の極側のセパレータ23の一方の面(燃料ガス側の面)には、図3に示されるように、貫通路43の一方の端部44が開口されている。これらの貫通路43はセパレータ23を厚さ方向に貫通して、燃料ガス供給口33と波板部39、波板部39と燃料ガス排出口36とを結ぶように形成されている。
また、他方の極側のセパレータ24の一方の面(酸化剤ガス側の面)には、図4に示されるように、酸化剤ガス供給口34と波板部40との間および該波板部40と酸化剤ガス排出口37との間に、酸化剤ガス供給口34から供給されてきた酸化剤ガスを波板部40に流通させ、波板部40を通過した酸化剤ガスを酸化剤ガス排出口37から排出させるための酸化剤ガス連絡路46がそれぞれ形成されている。この酸化剤ガス連絡路46は、セパレータ24の一方の面に形成された複数の溝47と、該溝47上に掛け渡される平板上のブリッジ板48とを備えている。ブリッジ板48が配置されるセパレータ24の表面には、該ブリッジ板48をはめ込む凹部49が形成されており、それによってブリッジ板48の表面は、セパレータ24の表面42と同一平面内に配されている。
両セパレータ23、24の他方の面(冷却媒体側の面)には、図5または図6に示されるように、冷却媒体供給口35と波板部39,40とを結ぶ冷却媒体連絡路50および該波板部39,40と冷却媒体排出口38とを結ぶ冷却媒体連絡路50が設けられている。そして、図5に示されるように一方の極側のセパレータ23の他方の面には貫通路43の他方の端部45が開口されている。また、図3および図5に示されるように、貫通路43は、前記一方の端部44が波板部39寄りに、他方の端部45が燃料ガス供給口33または燃料ガス排出口36寄りになるように、形成されている。なお、図6に示された他方の極側のセパレータ24の面は、貫通路43が形成されていない点を除いて、図5に示されるセパレータ23の他方の面と同様である。
反応ガス流路を密封するガスシール部材25,26は、図7、図9に示されるように、波板部39,40の外周を取り囲む主環状部51,52の両側に、各供給口33〜35および排出口36〜38をそれぞれ取り囲む複数の副環状部53(53a〜53c),54(54a〜54c)を有する形状に一体的に構成されている。
図7、図9は、このようなガスシール部材25,26を、前記セパレータ23のアノード電極側の面に配置した状態、前記セパレータ24のカソード電極側の面に配置した状態をそれぞれ示している。
これらの図7、図9によれば、ガスシール部材25,26の主環状部51,52は、各供給口33〜35および各排出口36〜38と波板部39、40との間の平面部41,42を通過するように配置される。
前記ガスシール部材25の主環状部51において、燃料ガス供給口33または燃料ガス排出口36を密封する部位は、前記貫通路43の一方の端部44よりも燃料ガス供給口33または燃料ガス排出口36側にずれた位置に配置され、貫通路43の一方の端部44がガスシール部材25で覆われないようにしている。このガスシール部材25は、セパレータ23に固着されて一体化されている。
また、ガスシール部材26の主環状部52は、連絡路46に設けられたブリッジ板48の上を通過して、各供給口33〜35および排出口36〜38と波板部40との間を連絡路46を構成する溝47のみによって連絡し、他の部分は密封状態に保持するよう配置している。
また、図8は、ガスシール部材25,26を電極構造体22に配置した状態を示している。同図に示したように、前記ガスシール部材25,26は、固体高分子電解質膜29上に形成されている。そして、ガスシール部材26は、固体高分子電解質膜29と一体化されている。
このように構成された燃料電池セル21は、図12に示されるように、冷却面シール部材55を挟んで複数積層される。冷却面シール部材55は、図10、図11に示されるように、主環状部57と副環状部58とを一体的に連結した構造を有している。冷却面シール部材55の主環状部57は、燃料ガス供給口33および酸化剤ガス供給口34と波板部39,40との間、燃料ガス排出口36および酸化剤ガス排出口37と波板部39,40との間を通過して、冷却媒体供給口35から冷却媒体連絡路50を介して波板部39,40に接続し、波板部39,40ら冷却媒体連絡路50を介して冷却媒体排出口38に接続する冷却媒体流路61の周囲を密封している。また、冷却面シール部材55の副環状部58は、燃料ガス供給口33および酸化剤ガス供給口34の周囲と、燃料ガス排出口36および酸化剤ガス排出口37の周囲とをそれぞれ独立して密封している。
そして、図10に示されるように、冷却面シール部材55の主環状部57のうち、燃料ガス供給口33の周囲または燃料ガス排出口36の周囲を密封する部位は、前記貫通路43の他方の端部45よりも、波板部39側にずれた位置に配置されて、前記他方の端部45が冷却面シール部材55で覆われないようにしている。このようにしたため、燃料ガス供給口33または燃料ガス排出口36から供給または排出される燃料ガスが、冷却面側の波板部39に流入または流出することなく、貫通路43の他方の端部45に流入または流出する。上述したように、貫通路43の一方の端部44もガスシール部材25で覆われていないため、前記一方の端部44を介して前記燃料ガスを燃料ガス流路27に供給または排出することができる。
このように構成された燃料電池20の各部の断面を図12に示す。図12は、図7に示される線A−Aに沿って切断した図1の燃料電池20を示す縦断面図である。この図12によれば、アノード電極30とセパレータ23との間に形成されている燃料ガス流路27への燃料ガスを流通させる経路が示されている。そして、電極構造体22とその両側に配される一対のセパレータ23,24との間を密封するガスシール部材25,26が、燃料電池セル21の積層方向に対向する位置で電解質膜29を厚さ方向に挟んで配置されている。そして、図12に示したように、セパレータ23を厚さ方向に貫通する貫通路43を介して、ガスシール部材25の主環状部51の外側の燃料ガス供給口33から供給される燃料ガスを、ガスシール部材25の主環状部51内側の燃料ガス流路27に流通させることを可能としている。前記セパレータ23には、ガスシール部材25をセパレータ23の厚さ方向に迂回して反応ガス連絡路を形成する必要が無く、ブリッジ板を設ける必要が無いため、ガスシール部材25を配置する領域の平坦度を確保できる。したがって、ガスシール部材25をセパレータ23に一体に成形した際に変形を防止して、該ガスシール部材25をセパレータ23上の所定箇所に確実に固着して一体化することができるため、ガスシール部材25のシール性能を向上させることができる。
上記においては、燃料ガス供給口33について説明したが、燃料ガス排出口36側においても同様のことが言える。
図13は、図7に示される線B−Bに沿って切断した図1の燃料電池20を示す縦断面図である。この図13においても、電極構造体22とその両側に配される一対のセパレータ23,24との間を密封するガスシール部材25,26が、燃料電池セル21の積層方向に対向する位置で電解質膜29を厚さ方向に挟んで配置されている。そして、酸化剤ガス連絡路46は、ガスシール部材26の主環状部52をセパレータ24の厚さ方向に迂回して、該ガスシール部材26の主環状部52の内外を連通させ、ガスシール部材26の主環状部52の外側の酸化剤ガス供給口34から供給される酸化剤ガスを、ガスシール部材26の主環状部52内側の酸化剤ガス流路28に流通させることを可能としている。このため、セパレータ24の裏面(冷却面)側においては、酸化剤ガスを流通させる必要がなく、冷却面シール部材55を、積層方向から見て酸化剤ガス流路28に重なる位置に設ける必要が無い。
上記においては、酸化剤ガス供給口34について説明したが、酸化剤ガス排出口37側においても同様のことが言える。
なお、図14は、図7に示された線C−Cに沿う図1の燃料電池20を示す縦断面図を示している。これによれば、冷却媒体供給口35から隣接する燃料電池セル21間に画定された冷却媒体流路61に接続する冷却媒体の経路が示されている。
以上説明したように、本参考実施例においては、連絡路を形成しないセパレータ23の所定箇所に、ガスシール部材25を成形する際の変形を防止しつつ、確実に固着して一体化することができるため、ガスシール部材25のシール性能を向上することができる。また、前記他方の極側のセパレータ24には、セパレータ24の裏面(冷却面)側においては、反応ガス(燃料ガス、酸化剤ガス)を流通させる必要がなく、冷却面シール部材55を、積層方向から見て酸化剤ガス流路28に重なる位置に設ける必要が無い。したがって、燃料電池セル21の積層方向の寸法をその分低減できるとともに、該燃料電池セル21を複数個積層して構成する燃料電池20の積層方向の寸法を大幅に低減することができる。
次に、図15、図16は第2参考実施例を示すものであり、第1参考実施例の図12、図13にそれぞれ相当する縦断面図である。なお、以下の実施の形態において前の実施の形態の部材に対応する部材については、同一の符号を付して適宜その説明を省略する。
本参考実施例においては、電解質膜29に固着して一体化したガスシール部材26の端面に密着するように、カソード電極31がアノード電極30よりも平面寸法を大きく形成されている。このようにしたため、電解質膜29のガスシール部材26を固着する側の面をカソード電極31により厚さ方向に補強することができ、電解質膜29の耐久性を高めることが出来るため、燃料電池20の性能に対する信頼性が増す。また、電解質膜29は、酸化剤ガス側の面の全面をカソード電極31により覆われているため、該酸化剤ガス側の面において電解質膜29単独で露出する部分がなく、電解質膜29を全面に亘り補強することで耐久性を一層高めている。また、本参考実施例においても、第1参考実施例と同様に、ガスシール部材25のシール機能を確保することができるとともに、燃料電池20の積層方向の寸法を低減することができる。また、本参考実施例においては、アノード電極30よりもカソード電極31の平面寸法を大きく形成したが、カソード電極31よりもアノード電極30の平面寸法を大きく形成してもよい。
次に、図17、図18は第3参考実施例を示すものであり、第1参考実施例の図12、図13にそれぞれ相当する縦断面図である。この参考実施例においては、ガスシール部材25を2重のシール構造としている。すなわち、ガスシール部材25が、一方の極側のセパレータ23に固着して一体化されるとともに、前記電極構造体22の電解質膜29および他方の極側のセパレータ24に圧接するように形成されている。このように、前記ガスシール部材25が電解質膜29に圧接することで、電極構造体22からの燃料ガスの流出を抑制できるとともに、このガスシール部材25が他方の極側のセパレータ24に圧接することで燃料ガスの外部への流出をより確実に防止できる。本参考実施例においても、第1参考実施例と同様に、ガスシール部材25のシール機能を確保してシール性能を向上することができる。また、ガスシール部材25は、前記一方の極側のセパレータ23に固着して一体化するものだけであるため、ガスシール部材25の成形を一度に行うことができ、製造が容易化できる。また、図18に示したように、酸化剤ガス供給口34付近においては、冷却面シール部材55の主環状部57をガスシール部材25の主環状部51から積層方向にずらして設けている(排出口37付近においても同様)ため、その分燃料電池セル21ごとの積層方向の厚さを低減でき、燃料電池20の厚さを大幅に低減できる。なお、シール構造は2重に限らず、3重以上の多重シール構造としてもよい。冷却面シール部材55の主環状部57を外側にずらして配置しているため、積層方向の寸法をさらに低減できる。
次に、図19、図20は本発明の第4参考実施例を示すものであり、第1参考実施例の図12、図13にそれぞれ相当する縦断面図である。この参考実施例においては、カソード電極31をアノード電極30よりも大きな電解質膜29と同等の大きさに形成するとともに、ガスシール部材を、一方の極側のセパレータ23に固着して一体化されるガスシール部材25のみとし、このガスシール部材25が電解質膜29および他方の極側のセパレータ24に圧接している。この参考実施例においては、電解質膜29をカソード電極31で補強して電極構造体22の厚さ方向の強度を高めることができため、ガスシール部材25を電解質膜29により強い圧力で圧接することができ、シール効果を高めることができる。また、本参考実施例においても、第1参考実施例と同様に、ガスシール部材25のシール機能を確保してシール性能を向上することができるとともに、燃料電池20の積層方向の寸法を低減することができる。また、第2参考実施例と同様に、電解質膜29の耐久性を高めることができるため、燃料電池20の信頼性を高めることができる。
次に、図21、図22は本発明の第1の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図12、図13に相当する縦断面図である。この実施の形態においては、2つの燃料電池セル21ごとに冷却媒体流路61を形成して、2セル(2つの燃料電池セル)ごとに冷却を行っている。本実施形態の燃料電池20は、冷却媒体流路61を形成しないセパレータ62を備えている。図21に示したように、セパレータ62に形成される貫通路43は、冷却媒体流路61を形成するセパレータ23,24に形成する貫通路43に対して積層方向から見てずれて設けられている。このようにしたため、冷却媒体流路61の形成箇所が少なくなる分、冷却面シール部材55などの冷却用部材を低減でき、製造を容易化することができるととともに、セパレータ62には冷却媒体流路61を形成するのに必要な厚さが必要ないため、その分燃料電池セル21,ひいては燃料電池20の寸法を低減することができるという効果がある。また、本実施の形態においても、第1参考実施例と同様に、ガスシール部材25のシール機能を確保してシール性能を向上することができるとともに、燃料電池20の積層方向の寸法を低減することができる。なお、本実施の形態においては、2セルごとに冷却を行う場合について説明したが、これに限らず、3つ以上の燃料電池セル21ごとに冷却を行うように燃料電池20を構成してもよい。
次に、図23、図24は本発明の第2の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図12、図13に相当する縦断面図である。この実施の形態においては、第1の実施の形態と同様に2セルごとに冷却を行っていることに加え、第4参考実施例と同様にカソード電極31を電解質膜29と同等の大きさに形成するとともに、ガスシール部材25が電解質膜29および他方の極側のセパレータ24に圧接している。したがって、第1の実施の形態と同様に、製造を容易化することができるととともに、燃料電池セル21,ひいては燃料電池20の寸法を低減することができる。また、第4参考実施例と同様に、ガスシール部材25を電解質膜29により強い圧力で圧接することができ、シール効果を高めることができる。また、本実施の形態においても、第1参考実施例と同様に、ガスシール部材25のシール機能を確保してシール性能を向上することができるとともに、燃料電池20の積層方向の寸法を低減することができる。
次に、図25、図26は本発明の第3の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図12、図13にそれぞれ相当する縦断面図である。本実施の形態における、セパレータ23およびセパレータ24は、いずれも板厚0.1〜0.5mm程度のステンレス製板材をプレス成形することにより、図1に示すような、波板部39、40と、供給口33〜35と、排出口36〜38と、平面部41、42とを具備している。このようにセパレータ23,24をプレス成形することにより、該セパレータ23,24の厚さを薄くできるとともに、生産性を高めることができる。また、第1の実施の形態と同様に、カソード電極31をアノード電極30よりも平面寸法を大きくしているため、ガスシール部材26を固着して一体化する電解質膜29の面を厚さ方向に補強することができ、燃料電池20の運転時の信頼性を高めることができる。また、本実施の形態においても、第1参考実施例と同様に、ガスシール部材25のシール機能を確保してシール性能を向上することができるとともに、燃料電池20の積層方向の寸法を低減することができる。
次に、図27、図28は本発明の第4の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図12、図13にそれぞれ相当する縦断面図である。この実施の形態においては、第3の実施の形態と同様に、セパレータ23およびセパレータ24は、ステンレス製板材をプレス成形することにより、形成されている。また、この実施の形態においては、参考実施例と同様に、ガスシール部材25が電解質膜29および他方の極側のセパレータ24に圧接しているため、より確実に反応ガスの外部への流出を防止できる。また、本実施の形態においても、第1参考実施例と同様に、ガスシール部材25のシール機能を確保してシール性能を向上することができるとともに、燃料電池20の積層方向の寸法を低減することができる。
次に、図29、図30は本発明の第5の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図12、図13に相当する縦断面図である。この実施の形態においては、第3の実施の形態と同様に、セパレータ23およびセパレータ24は、ステンレス製板材をプレス成形することにより、形成されている。また、この実施の形態においては、第4参考実施例と同様に、カソード電極31を電解質膜29と同等の大きさに形成するとともに、ガスシール部材25が電解質膜29および他方の極側のセパレータ24に圧接しているため、シール効果を高めることができる。また、本実施の形態においても、第1参考実施例と同様に、ガスシール部材25のシール機能を確保してシール性能を向上することができるとともに、燃料電池20の積層方向の寸法を低減することができる。
次に、図31、図32は本発明の第5の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の形態の図12、図13に相当する縦断面図である。この実施の形態においては、第3の実施の形態と同様に、セパレータ23およびセパレータ24は、ステンレス製板材をプレス成形することにより、形成されている。また、この実施の形態においては、第1の実施の形態と同様に、2セルごとに冷却を行っているため、製造を容易化することができるとともに積層方向の寸法を低減できる。また、本実施の形態においても、第1参考実施例と同様に、ガスシール部材25のシール機能を確保してシール性能を向上することができるとともに、燃料電池20の積層方向の寸法を低減することができる。
次に、図33、図34は本発明の第6の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図12、図13に相当する縦断面図である。この実施の形態においては、第3の実施の形態と同様に、セパレータ23およびセパレータ24は、ステンレス製板材をプレス成形することにより、形成されている。また、この実施の形態においては、第2の実施の形態と同様に、カソード電極31を電解質膜29と同等の大きさに形成しており、製造を容易化することができるととともに、燃料電池20の寸法を低減することができ、ガスシール部材25を電解質膜29により強い圧力で圧接することができ、シール効果を高めることができる。また、本実施の形態においても、第1参考実施例と同様に、ガスシール部材25のシール機能を確保してシール性能を向上することができるとともに、燃料電池20の積層方向の寸法を低減することができる。
図1は第1参考実施例に係る燃料電池を構成する燃料電池セルを模式的に示す分解斜視図である。 図1の燃料電池セルを構成する電極構造体を示す平面図である。 図1の燃料電池セルを構成する一方の極側のセパレータを示す平面図である。 図1の燃料電池セルを構成する他方の極側のセパレータを示す平面図である。 図3のセパレータの裏面を示す平面図である。 図4のセパレータの裏面を示す平面図である。 ガスシール部材を図3のセパレータ上に配置した状態を示す平面図である。 ガスシール部材を図2の電極構造体上に配置した状態を示す平面図である。 ガスシール部材を図4のセパレータ上に配置した状態を示す平面図である。 冷却面シール部材を図5のセパレータ上に配置した状態示す平面図である。 冷却面シール部材を図6のセパレータ上に配置した状態を示す平面図である。 図7の線A−A断面で切断した図1の燃料電池を示す縦断面図である。 図7の線B−B断面で切断した図1の燃料電池を示す縦断面図である。 図7の線C−C断面で切断した図1の燃料電池を示す縦断面図である。 第2参考実施例を示すものであり、第1参考実施例の図12に相当する縦断面図である。 第2参考実施例を示すものであり、第1参考実施例の図13に相当する縦断面図である。 第3参考実施例を示すものであり、第1参考実施例の図12に相当する縦断面図である。 第3参考実施例を示すものであり、第1参考実施例の図13に相当する縦断面図である。 第4参考実施例を示すものであり、第1参考実施例の図12に相当する縦断面図である。 第4参考実施例を示すものであり、第1参考実施例の図13に相当する縦断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図12に相当する縦断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図13に相当する縦断面図である。 本発明の第2の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図12に相当する縦断面図である。 本発明の第2の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図13に相当する縦断面図である。 本発明の第3の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図12に相当する縦断面図である。 本発明の第3の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図13に相当する縦断面図である。 本発明の第4の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図12に相当する縦断面図である。 本発明の第4の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図13に相当する縦断面図である。 本発明の第5の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図12に相当する縦断面図である。 本発明の第5の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図13に相当する縦断面図である。 本発明の第6の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図12に相当する縦断面図である。 本発明の第6の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図13に相当する縦断面図である。 本発明の第7の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図12に相当する縦断面図である。 本発明の第7の実施の形態を示すものであり、第1参考実施例の図13に相当する縦断面図である。 従来の燃料電池の燃料電池セルを概略的に示す平面図である。 図35の燃料電池を線X−Xで切断した燃料ガス供給口近傍を示す縦断面図である。 図36の燃料電池を線Y−Yで切断した燃料ガス供給口近傍を示す要部縦断面図である。
符号の説明
20 燃料電池
21 燃料電池セル
22 電極構造体
23,24 セパレータ
25,26 ガスシール部材
27,28 ガス流路
29 固体高分子電解質膜(電解質膜)
30 アノード電極(電極)
31 カソード電極(電極)
33 燃料ガス供給口(反応ガス連通孔)
34 酸化剤ガス供給口(反応ガス連通孔)
35 冷却媒体供給口(冷却媒体連通孔)
36 燃料ガス排出口(反応ガス連通孔)
37 酸化剤ガス排出口(反応ガス連通孔)
38 冷却媒体排出口(冷却媒体連通孔)
43 貫通路
46 酸化剤ガス連絡路(反応ガス連絡路)
55 冷却面シール部材
61 冷却媒体流路

Claims (15)

  1. 電解質の両面にそれぞれ電極を配した電極構造体と、該電極構造体を厚さ方向に挟む一対のセパレータと、前記電極構造体の外周部に配置され、各セパレータと前記電極構造体との間に挟まれて両者間に形成される反応ガス流路をそれぞれ密封するガスシール部材とから構成された燃料電池セルを有する燃料電池であって、
    互いに厚さ方向に隣接する少なくとも2つ以上の前記燃料電池セルは、少なくとも2つ以上の電極構造体と、該電極構造体を厚さ方向に挟む少なくとも3枚以上のセパレータとを備え、
    前記各セパレータにおける前記ガスシール部材の外側に、セパレータを厚さ方向に貫通する反応ガス連通孔が設けられ、
    前記2つ以上の燃料電池セルのうち、厚さ方向の一方の端部に位置する一方のセパレータには、該セパレータを厚さ方向に貫通し、反応ガス連通孔と反応ガス流路とを結ぶ貫通路が形成され、
    前記2つ以上の燃料電池セルのうち、厚さ方向の他方の端部に位置する他方のセパレータには、ガスシール部材をセパレータの厚さ方向に迂回して反応ガス連通孔と反応ガス流路を連絡する反応ガス連絡路が形成され、
    前記2つ以上の燃料電池セルのうち、厚さ方向の一方の端部と他方の端部との間に位置するセパレータには、前記貫通路と前記連絡路とが形成されていることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記電極構造体に配される電極において、他方の極側の電極が、一方の極側の電極より、大きく形成されていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記他方の極側の電極が、前記一方の極側の電極より、少なくともガスシール部材の幅寸法分平面寸法を大きく形成されていることを特徴とする請求項2記載の燃料電池。
  4. 前記電極構造体に配される電極において、他方の極側の電極が、一方の極側の電極より大きく形成され、前記他方の極側に当接する電極と、これに固着されるガスシール部材とが、前記電解質の平面寸法と同等に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の燃料電池。
  5. 前記ガスシール部材が、一方の極側のセパレータに固着されるとともに、前記電極構造体に圧接するように形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の燃料電池。
  6. 前記ガスシール部材が、一方の極側のセパレータに固着されるとともに、他方の極側のセパレータに圧接するように形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の燃料電池。
  7. 前記ガスシール部材が、一方の極側のセパレータに固着されるとともに、前記電極構造体および他方の極側のセパレータに圧接するように形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の燃料電池。
  8. 前記ガスシール部材が、前記電極構造体に固着されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の燃料電池。
  9. 前記燃料電池を構成する燃料電池セルにおいて、互いに隣接する少なくとも2つ以上の前記燃料電池セルごとに、冷却媒体流路が形成され、
    前記2つ以上の燃料電池セルのうち、冷却媒体流路が形成される一方のセパレータには、前記貫通路が形成され、
    前記2つ以上の燃料電池セルのうち、冷却媒体流路が形成される他方のセパレータには、前記反応ガス連絡路が形成され、
    前記2つ以上の燃料電池セルのうち、冷却媒体流路が形成されないセパレータには、前記貫通路と前記連絡路とが形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の燃料電池。
  10. 前記セパレータは、カーボンまたはステンレスにより構成されていることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の燃料電池。
  11. 前記電極構造体を挟む一対のセパレータの双方に貫通路が形成されている場合には、双方の貫通孔が前記一対のセパレータの厚さ方向から視てずれた位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  12. 前記少なくとも2つ以上の電極構造体は、平面寸法が異なっていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  13. 燃料電池の電解質の両面にそれぞれ電極を配した電極構造体を厚さ方向に挟むセパレータであって、
    厚さ方向に貫通する反応ガス連通孔と、
    厚さ方向に貫通し、前記電極構造体との間に挟まれて形成される反応ガス流路と前記反応ガス連通孔とを結ぶ貫通路と、
    前記電極構造体の外周部に配置されて前記反応ガス流路を密封するガスシール部材を厚さ方向に迂回して、前記反応ガス連通孔と前記反応ガス流路を連絡する反応ガス連絡路とが形成されていることを特徴とするセパレータ。
  14. 前記ガスシール部材と一体化されていることを特徴とする請求項13に記載のセパレータ。
  15. カーボンまたはステンレスにより構成されていることを特徴とする請求項13または請求項14に記載のセパレータ。
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