JP2005213062A - 水砕スラグの製造方法および水砕スラグの製造装置 - Google Patents

水砕スラグの製造方法および水砕スラグの製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 還元雰囲気中で溶融した溶融スラグの温度にかかわらず、骨材などに利用可能な発泡化の程度が低い水砕スラグを得ることができる、水砕スラグの製造方法および水砕スラグの製造装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の水砕スラグの製造方法は、還元雰囲気中で溶融した溶融スラグSL を分散させて空冷する分散空冷工程と、分散空冷工程で分散され空冷された分散空***融スラグSA を水により凝固させる水冷工程と、からなることを特徴とする。また、本発明の水砕スラグの製造装置4は、還元雰囲気中で溶融を行う溶融炉3より排出された溶融スラグSL を分散させる分散手段41と、分散手段41により分散された溶融スラグSA を水冷する水冷手段46と、からなることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、骨材などに利用することのできる水砕スラグの製造方法および水砕スラグの製造装置に関するものである。
高炉や転炉などで発生した溶融スラグは、水冷により凝固され、水砕スラグとして再生され回収されている。水砕スラグは、溶融スラグを水槽に落下させたり、落下中の溶融スラグに水を吹き付けたりすることにより、溶融スラグを急冷して破砕する方法により製造されているが、冷却の条件により得られる水砕スラグの発泡化の程度が異なる。発泡化の程度の低い水砕スラグは、比重が大きく強度が高いため、道路用路盤材やコンクリート用骨材として利用できる。一方、発泡化の程度の高い発泡化した水砕スラグ(以下「発泡化スラグ」と記載)は、気孔率が高いため、植物栽培用培土、肥料、各種フィルタ、触媒担体として利用される。
発泡化スラグは、溶融スラグと水との接触で発生する気化ガスにより溶融スラグが発泡するため、得られる水砕スラグの発泡化の程度が高くなるのものである。そして、溶融スラグの発泡化は、溶融スラグの温度に大きく依存するものであり、たとえば特許文献1には、1500℃以上の溶融スラグを60℃以上の水と接触させると発泡化スラグが高歩留で得られることが開示されている。
したがって、溶融スラグを発泡化の程度を低くなるように凝固させるためには、水冷される溶融スラグの温度を、所望の発泡化の程度に合わせて低温に調整することが必要である。しかしながら、溶融スラグの温度は炉内の物質の種類や量により変動し易いため、溶融スラグ温度を制御することは困難である。また、排出される溶融スラグの排出量が一定でない場合には、溶融スラグ温度を制御することは更に困難となる。
ところで、炉内で溶融される物質は、鉛などの有毒物質を含む廃棄物であることが多い。このような廃棄物を酸化雰囲気中で溶融すると、鉛が酸化して沸点の高い酸化鉛に変化するので、鉛は炉内で気化せずに溶融スラグ中に混入する。鉛の混入した溶融スラグから再生された骨材は環境問題の観点から骨材として適切ではない。そのため、廃棄物の溶融は還元雰囲気中、すなわち、還元炉を用いて行われることが多い。また、還元雰囲気中での溶融はNOX の発生量が非常に少ないため、還元炉は幅広い分野で用いられている。
しかしながら、高温で塩基度(=CaO[wt%]/SiO2 [wt%])の高い還元雰囲気中の溶融スラグには、窒素ガス等のガス成分が溶け込み易く、このような溶融スラグが高温のまま炉内から排出され、水と接触して急冷されると、溶融スラグは水に接触した瞬間に発泡する。したがって、骨材などに利用可能な発泡化の程度の低い水砕スラグを得ることは、困難なことである。
また、前述のように、排出される溶融スラグは炉内の物質の種類や量により溶融スラグの温度が変動し易く、所望の温度に制御することは困難なことである。そのため、得られる水砕スラグは、排出時の溶融スラグの温度の変動によって発泡化の程度も変動するので、種々の気孔率の水砕スラグが入り混じって回収される。したがって、骨材などに利用可能な、発泡化の程度が低い水砕スラグを得ることが困難であるという問題がある。
特開平5−70191号公報
本発明は、還元雰囲気中で溶融した溶融スラグの温度にかかわらず、骨材などに利用可能な発泡化の程度が低い水砕スラグを得ることができる、水砕スラグの製造方法および水砕スラグの製造装置を提供することを目的とする。
本発明の水砕スラグの製造方法は、還元雰囲気中で溶融した溶融スラグを分散させて空冷する分散空冷工程と、前記分散空冷工程で分散され空冷された分散空***融スラグを水により凝固させる水冷工程と、からなることを特徴とする。
本発明の水砕スラグの製造方法において、前記分散空冷工程は、前記溶融スラグに圧縮気体を噴射することにより該溶融スラグを分散させるのが望ましい。この際、前記圧縮気体は、その噴射圧力が0.4MPa以上であるのが望ましい。
前記分散空***融スラグは、少なくとも前記水冷工程の直前において、その温度が1500℃以下であるのが望ましい。また、前記水冷工程において、前記水は40℃以下であるのが望ましい。
本発明の水砕スラグの製造装置は、還元雰囲気中で溶融を行う溶融炉より排出された溶融スラグを分散させる分散手段と、前記分散手段により分散された前記溶融スラグを水冷する水冷手段と、からなることを特徴とする。
本発明の水砕スラグの製造装置において、前記分散手段は、前記溶融炉より排出された前記溶融スラグに圧縮気体を噴射するノズルを有するのが好ましい。この際、前記ノズルは、前記溶融スラグの排出方向に対して対称的に圧縮気体を噴射する少なくとも2個の気体噴射孔を有するのが好ましい。
前記分散手段は、分散された前記溶融スラグの飛散を防止する飛散防止部材を有するのが好ましい。また、前記水冷手段は、水槽と、該水槽の底部に設けられ水砕スラグを回収する回収手段と、を有するのが好ましい。
本発明の水砕スラグの製造方法では、分散空冷工程において溶融スラグが分散されるため、溶融スラグの単位重量あたりの表面積が増加する。そして、分散により表面積が増加した溶融スラグが空冷されるため、空冷の効果が高まる。分散されて空冷された分散空***融スラグの温度は、溶融スラグの温度よりも低下しているため、水冷工程で分散空***融スラグと水とが接触する際の気化ガスの発生が低減し、分散空***融スラグの発泡が抑制される。その結果、発泡化の程度の低い水砕スラグを製造することができる。
さらに、分散空***融スラグの温度が少なくとも水冷工程の直前において1500℃以下であれば、分散空***融スラグの発泡化を効果的に抑制することができる。
また、本発明の水砕スラグの製造装置は、分散手段により溶融スラグが分散されるため、溶融スラグの単位重量あたりの表面積が増加する。そして、分散により表面積が増加した溶融スラグが空冷されるため、空冷の効果が高まる。分散されて空冷された溶融スラグの温度は、溶融炉より排出された溶融スラグの温度よりも低下しているため、水冷手段により水冷される際の気化ガスの発生が低減し、溶融スラグの発泡が抑制される。その結果、発泡化の程度の低い水砕スラグを回収することができる。
以下に、本発明の水砕スラグの製造方法および水砕スラグの製造装置を実施するための最良の形態を説明する。
本発明の水砕スラグの製造方法および水砕スラグの製造装置では、溶融スラグとして還元雰囲気で溶融した溶融スラグから水砕スラグを製造する。還元雰囲気中では、窒素ガス等のガス成分が溶融スラグに溶け込むという現象が生じる。この現象は、還元雰囲気中で溶融スラグの塩基度が高いことに起因し、さらに炉内の溶融スラグが高温の場合には顕著である。たとえば、ガス成分が溶け込んだ溶融スラグを高温のまま水と接触させて急冷すると、溶融スラグは、溶融スラグと水とが接触した瞬間に発生する気化ガスにより発泡して凝固する。つまり、ガス成分が溶け込んだ高温の溶融スラグは発泡化の程度の高い水砕スラグ(発泡化スラグ)になり易く、発泡化の程度の高い水砕スラグは骨材として利用するには強度が低く脆いものである。
そこで、発泡化の程度が低い水砕スラグを得るために、本発明の水砕スラグの製造方法は、分散空冷工程と水冷工程とからなる製法とした。また、本発明の水砕スラグの製造装置は、分散手段と水冷手段とからなる装置とした。以下に本発明の水砕スラグの製造方法および水砕スラグの製造装置を説明する。
なお、本発明において、発泡化の程度が低い水砕スラグとは、かさ密度(単位かさ定積当たりの粉体質量 [g/cm3])が、好ましくは1.45以上の水砕スラグである。また、本発明において、溶融スラグの塩基度は、好ましくは0.6〜1.2、さらに好ましくは0.8〜1.1である。そして溶融スラグは、少なくともSiO2 ,CaO,Al2 3 からなり、SiO2 が35〜55wt%、CaOが30〜45wt%、Al2 3 が10〜25wt%であるのが好ましい。
[水砕スラグの製造方法]
本発明の水砕スラグの製造方法は、分散空冷工程と水冷工程とからなることを特徴とする。以下に、分散空冷工程および水冷工程を説明する。
本発明の水砕スラグの製造方法において、分散空冷工程は、還元雰囲気中で溶融した溶融スラグを分散させて空冷する工程である。溶融スラグを分散するとは、通常、炉内から自重により一束の流体として排出される溶融スラグを、粒状や液滴状などに小粒径化することである。溶融スラグが分散されると、溶融スラグの単位重量あたりの表面積が増加する。その後、表面積が増加した溶融スラグが空冷されるため、空冷の効果が高まる。また、溶融スラグは、自重による自由落下により炉内から排出されるのが望ましい。そのため、分散された溶融スラグも自由落下するので、自由落下する間に空気中で空冷されるのが望ましい。そして、分散された溶融スラグは、空気抵抗などを受けやすいため落下速度が減少する。そのため、分散された溶融スラグが次工程である水冷工程へ到達するまでの時間、つまり空冷される時間を延長することができる。そのため、溶融スラグを効果的に空冷することができる。
したがって、分散空冷工程により分散され空冷された分散空***融スラグは、溶融スラグよりも低温となるため、次工程である水冷工程において水との接触による気化ガスの発生が抑制され、発泡化の程度の低い水砕スラグを製造することができる。この理由は明らかではないが、分散空冷工程により溶融スラグの中にガス成分が閉じこめられたまま空冷されることにより、気化ガスが発生しないことが考えられる。また、分散空冷工程により溶融スラグが分散される際に、表面積が増加するため、溶け込んだガス成分が放出され、気化ガスの発生が低減することも考えられる。
溶融スラグを分散させる方法に特に限定はないが、遠心力を発生させたり、分散空冷工程は溶融スラグに圧縮気体を噴射することにより溶融スラグを分散させるのが望ましい。この際、圧縮気体の噴射圧力は、溶融スラグの粘度や噴射距離にもよるが、0.4MPa以上であるのが望ましい。0.4MPa以上の噴射圧力で溶融スラグに圧縮気体を噴射すると、溶融スラグは空冷効果が向上するように好適に分散される。また、噴射する圧縮気体の種類にも特に限定はなく、空気を用いればよい。
分散空***融スラグは、少なくとも水冷工程の直前において、その温度が1500℃以下であるのが望ましい。自重により一束の流体として排出される溶融スラグの温度は、その温度が高温(1600℃以上)である場合、1500℃以下に空冷することは困難である。本発明によれば、溶融スラグの排出時の温度が高温であっても、分散空冷工程により分散された溶融スラグを1500℃以下に空冷することが可能となるため、水との接触による気化ガスの発生が低減され、次の水冷工程での発泡を効果的に抑制することができる。
また、本発明の水砕スラグの製造方法において、水冷工程は、分散空冷工程で分散され空冷された分散空***融スラグを水により凝固させる工程である。水により凝固させる方法に特に限定はないが、分散空冷工程により空冷された分散空***融スラグを水槽に落下させて水冷する方法がよい。また、水冷工程において、水は40℃以下であるのが望ましい。水冷する水の温度を40℃以下とすることにより、分散空***融スラグの発泡を効果的に抑制して凝固させることができる。水の温度が40℃以下であれば、溶融スラグの熱で水が沸騰することにより発生する水蒸気を低減できる。そのため、分散空冷工程で完全に固化していない分散空***融スラグが、水蒸気によって発泡するのを抑制できる。
さらに、水冷工程の後に凝固した水砕スラグを回収する回収工程を行うとよい。
[水砕スラグの製造装置]
本発明の水砕スラグの製造装置は、分散手段と水冷手段とからなることを特徴とする。以下に、分散手段および水冷手段を説明する。
本発明の水砕スラグの製造装置において、分散手段は、溶融炉より排出された溶融スラグを分散させる手段である。溶融炉より排出された溶融スラグは、分散されると、溶融スラグの単位重量あたりの表面積が増加する。そして、表面積が増加した溶融スラグは、効果的に空冷される。
分散手段は、溶融炉より排出された溶融スラグに圧縮気体を噴射するノズルを有するのが好ましい。溶融スラグは、ノズルからの圧縮気体の噴射により分散される。ノズルの形態に特に限定はなく、通常の管状ノズルやリングガスノズル等が好ましい。この際、ノズルは、溶融スラグの排出方向に対して対称的に圧縮気体を噴射する少なくとも2個の気体噴射孔を有するのが好ましい。したがって、自由落下する溶融スラグに対して左右対称の位置に気体噴射孔が配置されたノズルや、排出する溶融スラグを中心としてリング状に気体噴射孔が配置されたノズル等を用いることができる。
気体噴射孔の形状に特に限定はなく、円形の孔から直線的に気体を噴射したり、スリット状の孔から噴射されるエアカーテンとしてもよい。また、溶融スラグの排出方向に対して任意の角度をもって噴射するように気体噴射孔を配置してもよく、排出方向に垂直に圧縮気体を噴射するほか、気体の噴出方向を排出方向に垂直な方向から排出方向やその逆方向に傾けた状態で噴射するように気体噴射孔を配置した分散手段としてもよい。さらに、排出方向に複数の気体噴射孔を設けた多段式の分散手段としてもよい。上記構成により、溶融スラグは好適に分散される。
なお、溶融スラグは、通常、炉内から自重により排出されるので、分散された溶融スラグは自由落下する間に空気中で空冷されるのが望ましい。そして、溶融スラグは分散されると、真下へ落下することが少なくなるので、次工程である水冷工程へ到達するまでの移動距離、つまり空冷の距離を延長することができる。そのため、溶融炉の排出口から水冷手段までの距離が短く設置されていても、溶融スラグを効果的に空冷することができる。そして、[水砕スラグの製造方法]で述べたように、分散されることにより空冷の時間も延長されるため、さらに効果的に空冷することができる。
分散手段は、分散された溶融スラグの飛散を防止する飛散防止部材を有するのが好ましい。飛散防止部材を設けることにより、高温の溶融スラグが飛散するのを防止できるので安全性が向上する。飛散防止部材の大きさや形状、設置位置に特に限定はなく、分散手段における溶融スラグの分散の程度や水冷手段の大きさに合わせて適宜選択すればよい。
また、本発明の水砕スラグの製造装置において、水冷手段は、分散手段により分散された溶融スラグを水冷する手段である。水冷手段は、水槽と、該水槽の底部に設けられ水砕スラグを回収する回収手段と、を有するのが好ましい。水槽や回収手段の形態に特に限定はないが、たとえば、水槽の底部に設けられたエンドレスベルトと、エンドレスベルトに固定されエンドレスベルトの走行とともに移動する捕集部材と、からなる回収手段が好ましい。捕集部材の大きさや形状および個数に特に限定はなく、たとえば、水槽の底面にたまった水砕スラグを捕集部材の一部分で押しながら移送する形式でもよい。また、捕集部材は、皿状、板状、ブラシ状など、捕集部材の移動により水砕スラグを移送して収集できる形態であれば特に限定はない。また、回収手段は、収集された水砕スラグを蓄える水砕スラグ収納部を有してもよい。
また、本発明の水砕スラグの製造装置において、溶融炉は、コークスベッド式溶融炉であるのが好ましい。コークスベッド式の溶融炉は、種々の廃棄物を溶融することができ、また、ベッド層内が還元雰囲気のため良質な溶融スラグが回収できる。また、回収される水砕スラグは、有機物や泥、ゴミ等を含まない良質な骨材となる。
[実施例1]
以下に本発明の水砕スラグの製造方法および水砕スラグの製造装置の一実施例を、図1〜3を用いて説明する。なお、本発明の水砕スラグの製造方法および水砕スラグの製造装置は、自動車シュレッダーダストのリサイクルシステムの一部分として用いることができる。そのため、はじめに自動車シュレッダーダストのリサイクルシステムについて、図1を用いて説明する。
図1は、自動車シュレッダーダストのリサイクルシステムを模式的に示す説明図である。このリサイクルシステムは、シュレッダーダストDをリサイクルシステムに供給する供給手段1、供給手段1からシュレッダーダストDを運搬する運搬手段2、シュレッダーダストDを溶融する溶融炉3、溶融炉3の最下部から排出される溶融スラグSL を水砕スラグSS にする水砕スラグ製造装置4、溶融炉3の上部に連結され溶融炉3から排出される燃焼排ガスを完全燃焼する二次燃焼室5、二次燃焼室5から排出されるガス成分から熱エネルギーを回収するガスクーラ6、ガスクーラ6から排出されたガス成分から除塵する集塵機7、集塵機7からの排ガスを大気中に放出する煙突8、とからなる。
そして、シュレッダーマシーン(図示せず)で自動車を切り崩してできた廃棄物のうち、磁石により回収できる金属は別途回収され、残りのシュレッダーダストD(たとえばシート材など)は、上記リサイクルシステムにて処理される。
シュレッダーダストDは、供給手段1のホッパ11に投入される。供給手段1は、ホッパ11のほかにホッパ12および13を有し、ホッパ12および13には、それぞれ石灰石LとコークスCが投入される。そして、ホッパ11〜13から、シュレッダーダストD、石灰石L、コークスCが計量コンベア15に落下する。計量コンベア15で計量されたシュレッダーダストD、石灰石L、コークスC(以下、投入物Rとする)は、運搬手段2のバケット21に投入される。バケット21は運搬コンベア25により溶融炉3の投入口31まで移動し、投入物Rが溶融炉3に投入される。
溶融炉3では、シュレッダーダストDをガス化およびスラグ化する。スラグ化された溶融スラグは、炉最下部から排出され、水砕スラグ製造装置4で処理される。また、ガス化された燃焼排ガスは、炉上部から排出され、排ガス処理系(5〜7)で処理され、煙突8より大気中に放出される。なお、有毒物質である鉛は、溶融炉3でガス化されるため、排ガス処理系(5〜7)で処理され回収される。
次に、溶融炉3および水砕スラグ製造装置4について、図2および3を用いて説明する。なお、図2は、溶融炉3および水砕スラグ製造装置4を模式的に示す説明図であって、図1の溶融炉3および水砕スラグ製造装置4(図1の塗りつぶし部分)に相当する。図3は、水砕スラグ製造装置4の炉最下部の部分拡大図であって、(II)は(I)のX−X’での断面を上方から見た図である。
溶融炉3は、コークスベッド式溶融炉である。溶融炉3は、炉本体30の上部に形成された投入口31、ガス化された燃焼排ガスを排出する燃焼排ガス排気口32、および、炉本体30の最下部に形成されスラグ化された溶融スラグSL を排出する溶融スラグ排出口39、を有する。炉本体30には、その側面部に複数の羽口送風33〜36が配設されている。また、炉本体30の内部には、その底部にコークスからなる高温のベッド層38が設けられている。なお、ベッド層38内は還元雰囲気である。
水砕スラグ製造装置4は、分散手段41と水冷手段46とからなる。
分散手段41は、コンプレッサ411と2つのエアノズル412とを有する。エアノズル412は管状ノズルであり、それぞれの管状ノズルには軸方向に平行なスリットからなる噴射孔414が設けられている。2つのエアノズル412に配管415を介して連結されたコンプレッサ411はエアノズル412に圧縮空気を供給し、噴射孔414から噴射される圧縮空気はエアカーテンAとなる。
2つのエアノズル412は互いに平行で噴射孔414が対向し、かつ、溶融炉3から排出された溶融スラグSL が2つのエアノズル412の中間に位置するように配置される。そして、エアカーテンAは、排出方向に対して垂直の方向から角度θ(=45°)排出される方向に傾いた角度で噴射され、2つのエアカーテンAが交差する線分Z上に溶融スラグSL が排出される(図3(II)参照)。なお、2つの噴射孔412の間隔は0.5mとし、エアカーテンAの噴射圧力は0.6MPaとした。
水冷手段46は、水槽400と水砕スラグ回収手段460とからなる(図2)。
水槽400は、4つの側面のうちの1面が傾きを有する運搬用斜面406となっている。運搬用斜面406は、水槽400の底面401から開放された上部に向かうほど拡がるように傾斜が設けられている。水槽400の内部には、水冷用の水Wが蓄えられる。なお、エアノズル412の噴射孔414から水Wの水面までの距離を2mとした。
また、水槽400の内部には、水砕スラグ回収手段460が設けられている。水砕スラグ回収手段460は、水槽400の底部に固定された従動スプロケット461と、水槽400の外側に固定されモータにより反時計回りに回転駆動される駆動スプロケット464と、を有し、エンドレスチェーン465が従動スプロケット461と駆動スプロケット464に張設される。エンドレスチェーン465には、複数個の板状の捕集板466が等間隔に固定される。エンドレスチェーン465は、捕集板466が水槽400の底面401および運搬用斜面406に摺接しながら移動するように、押さえスプロケット462,463に案内されている。
さらに、水槽400の外部で、運搬用斜面406側には、水砕スラグを収納する水砕スラグ収納部408が設置されている。
溶融炉3の排出口39から排出された溶融スラグSL は、一束の流体で水砕スラグ製造装置4へと自由落下する。分散手段41まで落下した溶融スラグSL は、2つのエアカーテンAの交差する部分Zで分散される。分散された溶融スラグは、水Wの水面に到達するまでの間に空冷され、分散空***融スラグSA となる。
分散空***融スラグSA は、水槽400に落下し、水Wにより水冷されて凝固され、水砕スラグSS となって底面401に堆積する。底面401に堆積した水砕スラグSS は、水砕スラグ回収手段460により回収される。水砕スラグ回収手段460のエンドレスチェーン465に固定された捕集板466は、エンドレスチェーン465の走行に伴って、水槽400の内部を回転移動する。この際、捕集板465は、水槽400の底面401および運搬用斜面406と摺接しながら移動する。エンドレスチェーン465は反時計回りに走行するため、底面401にたまった水砕スラグSS は、運搬用斜面406へと移送される。移送された水砕スラグSS は、運搬用斜面406の一端から水砕スラグ収納部408に落下する。
[比較例]
分散手段41を用いない、すなわち、分散空冷工程を行わない他は、実施例1の装置を用い、実施例1と同様にして水砕スラグを回収した。
〈評価〉
骨材として使用される水砕スラグの評価には、かさ密度を用いることができる。そこで、実施例1および比較例の製造装置で回収した水砕スラグのかさ密度を求めた。結果を図4に示す。なお、水砕スラグを骨材として使用できる基準は、かさ密度が1.45 [g/cm3]以上である。
実施例1の水砕スラグは、かさ密度が1.49 [g/cm3]である発泡化の程度が低い水砕スラグであり、骨材として好適である。一方、比較例の水砕スラグは、かさ密度が1.43 [g/cm3]であった。かさ密度の値が低いのは、比較例で回収された水砕スラグに発泡化の程度が高い水砕スラグが多量に混入しているからである。
[実施例2]
実施例2の水砕スラグの製造装置を図5を用いて説明する。図5は、水砕スラグ製造装置4’の部分拡大図であって、(II)は(I)のY−Y’での断面を上方から見た図である。なお、図5で、水冷手段46は水槽400のみを図示した。
本実施例は、実施例1の分散手段41において、エアカーテンAの方向を、溶融スラグSL の排出方向に対して垂直の方向から角度θ(=45°)排出される方向と逆の方向に傾いた角度とした。つまり、実施例1のエアノズル412の向きを90°上向きにしたものである。さらに、一対のエアノズル412を異なる高さに3対配置した多段式ノズルとした。
また、水冷手段46の水槽400の上部には、分散手段41を取り囲むように、断面コの字状の飛散防止部材45を設けた。
自動車シュレッダーダストのリサイクルシステムを模式的に示す説明図である。 実施例1の水砕スラグの製造装置を模式的に示す説明図であって、図1の一部分である。 図2に示した実施例1の水砕スラグの製造装置の部分拡大図であって、(II)は(I)のX−X’での断面を上方から見た図である。 実施例1および比較例で得られた水砕スラグのかさ密度を示すグラフである。 実施例2の水砕スラグの製造装置の部分拡大図であって、(II)は(I)のY−Y’での断面を上方から見た図である。
符号の説明
3:溶融炉
39:排出口
4:水砕スラグ製造装置
41:分散手段
412:エアノズル 414:噴射孔 A:エアカーテン(圧縮気体)
45:飛散防止部材
46:水冷手段
460:回収手段 400:水槽 W:水
L :(溶融炉から排出された)溶融スラグ
A :分散空***融スラグ
S :水砕スラグ

Claims (11)

  1. 還元雰囲気中で溶融した溶融スラグを分散させて空冷する分散空冷工程と、
    前記分散空冷工程で分散され空冷された分散空***融スラグを水により凝固させる水冷工程と、
    からなることを特徴とする水砕スラグの製造方法。
  2. 前記分散空冷工程は、前記溶融スラグに圧縮気体を噴射することにより該溶融スラグを分散させる請求項1記載の水砕スラグの製造方法。
  3. 前記圧縮気体は、その噴射圧力が0.4MPa以上である請求項2記載の水砕スラグの製造方法。
  4. 前記分散溶融スラグは、少なくとも前記水冷工程の直前において、その温度が1500℃以下である請求項1記載の水砕スラグの製造方法。
  5. 前記水冷工程において、前記水は40℃以下である請求項1記載の水砕スラグの製造方法。
  6. 還元雰囲気中で溶融を行う溶融炉より排出された溶融スラグを分散させる分散手段と、
    前記分散手段により分散された前記溶融スラグを水冷する水冷手段と、
    からなることを特徴とする水砕スラグの製造装置。
  7. 前記分散手段は、前記溶融炉より排出された前記溶融スラグに圧縮気体を噴射するノズルを有する請求項6記載の水砕スラグの製造装置。
  8. 前記ノズルは、前記溶融スラグの排出方向に対して対称的に圧縮気体を噴射する少なくとも2個の気体噴射孔を有する請求項7記載の水砕スラグの製造装置。
  9. 前記分散手段は、分散された前記溶融スラグの飛散を防止する飛散防止部材を有する請求項6記載の水砕スラグの製造装置。
  10. 前記水冷手段は、水槽と、該水槽の底部に設けられ水砕スラグを回収する回収手段と、を有する請求項6記載の水砕スラグの製造装置。
  11. 前記溶融炉は、コークスベッド式溶融炉である請求項6記載の水砕スラグの製造装置。
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