JP2005212278A - タイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ベルトコードの蛇行を防止、ユニフォミティに優れたタイヤを製造する。
【解決手段】 トレッド部材を成形するに際し、円筒状ベルトプライ12を成形する工程と、前記円筒状ベルトプライ12の内周面側に位置しかつ断面がタイヤ半径方向外側に凸となる略円弧状の外周面19を有するプロファイルデッキ15をベル10A、10Bが離間した隙間13から半径方向外側に突出させることにより、円筒状ベルトプライ12をプロファイルデッキ15の外周面19に沿って湾曲した湾曲ベルトプライ20へと成形する工程とを少なくとも含む。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば自動二輪車用ラジアルタイヤのようにベルト層が比較的大きな曲率で湾曲したタイヤを製造するのに適したタイヤの製造方法に関する。
一般に、ラジアルタイヤにおける生タイヤ製造工程としては、下記特許文献1のような方法が知られている。具体的には、図7に示されるように、円筒状の表面を持っているフラットデッキaに、1ないし複数枚のベルトプライb1、b2と、トレッドゴムcとを巻き付けて円筒状のトレッド部材dが形成される。他方、図8(A)に示すように、ビードコアe、eと、その両側が係止されたカーカスプライfとを含む筒状のカバー基体gを形成し、ビードコアe、eを軸方向で互いに近づけながら前記カバー基体gをトロイド状に膨出させ、その外周面が予めその半径方向外側で待機するトレッド部材dの内周面に貼り付けられる。
また図8(B)に示されるように、前記貼り付けに際して、円筒状のトレッド部材dの両端部は、本体カバーgの湾曲形状に合わせてタイヤ半径方向内方に向けて変形(いわゆるステッチダウン)させる必要がある。トレッドゴムcは、未加硫状態ゆえ可塑性を有し比較的自由に変形させることができる。ところが、ベルトプライb1、b2は、タイヤ周方向と比較的近い角度でのびるベルトコードが配列されている。このため、ベルトプライb1ないしb2は、外径が著しく減少するいわゆるマイナスストレッチにより、両端部が波打ち状に変形してしまい、かつ、本来均一に配列されているベルトコードが蛇行するという不具合がある。特にこの傾向は、ベルトプライがタイヤ半径方向外側に凸となる円弧状で湾曲した自動二輪車用のラジアルタイヤにおいて顕著となる。またベルトコードの蛇行は、タイヤのユニフォミティを悪化させ、走行時に予期しない振動を発生させたり、操縦安定性を悪化させる。
特開2000−67184号公報
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、トレッド部材を成形するに際し、ベルトプライをその幅方向の中心から該幅方向に離間可能な一対のベル上に巻き付けて円筒状ベルトプライを成形する工程と、円筒状ベルトプライの内周面側に位置しかつ断面がタイヤ半径方向外側に凸となる略円弧状の外周面を有するプロファイルデッキを前記ベルが離間した隙間から半径方向外側に突出させることにより、前記円筒状ベルトプライをプロファイルデッキの前記外周面に沿って湾曲した湾曲ベルトプライへと成形する工程とを少なくとも含ませることを基本として、湾曲ベルトプライの両端部においてベルトコードの蛇行を防止し、ユニフォミティの悪化を抑制しうる空気入りタイヤを能率良く製造しうるタイヤの製造方法を提供することを目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、ベルトプライを含む環状のトレッド部材の内周面に、カーカスプライを含む生カバー基体の外周面を貼り付けて生カバーを形成する生カバー形成工程を含むタイヤの製造方法であって、前記トレッド部材を成形するに際し、ベルトプライをその幅方向の中心から該幅方向に離間可能な一対のベル上に巻き付けて円筒状ベルトプライを成形する工程と、前記円筒状ベルトプライの内周面側に位置しかつ断面がタイヤ半径方向外側に凸となる略円弧状の外周面を有するプロファイルデッキを前記ベルが離間した隙間から半径方向外側に突出させることにより、前記円筒状ベルトプライをプロファイルデッキの前記外周面に沿って湾曲した湾曲ベルトプライへと成形する工程とを少なくとも含み、かつ、前記湾曲ベルトプライが下記式(1)を満たすことを特徴とするタイヤの製造方法である。
(Ds+Dc)/2>Db …(1)
(ただし、Dsは湾曲ベルトプライのタイヤ軸方向の外縁の最小内径、Dcは湾曲ベルトプライの最大内径及びDbは円筒状ベルトプライの内径である。)
また請求項2記載の発明は、前記湾曲ベルトプライは、下記式(2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載のタイヤの製造方法である。
Ds≧Db …(2)
また請求項3記載の発明は、前記前記湾曲ベルトプライは、下記式(3)を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤの製造方法である。
Ds<1.4×Db …(3)
また請求項4記載の発明は、前記湾曲ベルトプライの外側にトレッドゴムを貼り付ける工程をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のタイヤの製造方法である。
本発明によれば、トレッド部材を成形するに際し、ベルトプライをその幅方向の中心から該幅方向に離間可能な一対のベル上に巻き付けて円筒状ベルトプライを成形する工程と、円筒状ベルトプライの内周面側に位置しかつ断面がタイヤ半径方向外側に凸となる略円弧状の外周面を有するプロファイルデッキを前記ベルが離間した隙間から半径方向外側に突出させることにより、前記円筒状ベルトプライをプロファイルデッキの前記外周面に沿って湾曲した湾曲ベルトプライへと成形する工程とを含む。しかも湾曲ベルトプライは、そのタイヤ軸方向の外縁の最小内径と最大内径の平均値が、円筒状ベルトプライの内径よりも大に成形される。これにより、湾曲ベルトプライのタイヤ軸方向の両端部が過度のマイナスストレッチとなるのを防止でき、ひいてはベルトコードの蛇行を防止しうる。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1には、本実施形態の製造方法により製造された空気入りタイヤ1として自動二輪車用ラジアルタイヤの断面図が示される。該空気入りタイヤ1は、トレッド部2と、その両端であるトレッド端Teからタイヤ半径方向内側にのびる一対のサイドウォール部3と、各サイドウォール部3の内方端に位置するビード部4とを有する。トレッド部2は、その表面であるトレッド面2Sがタイヤ半径方向外側に凸となる滑らかな円弧状の断面輪郭形状で形成される。またトレッド部2は、トレッド端Te、Te間のタイヤ軸方向の距離であるトレッド巾TWが、タイヤ最大巾となるよう形成される。
空気入りタイヤ1は、カーカス6とベルト層7とで補強される。前記カーカス6は、1枚のカーカスプライ6Aにより構成される。該カーカスプライ6Aは、本実施形態ではトレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4に埋設されたビードコア5に至る本体部6aと、該本体部6aに連なりかつビードコア5の回りで折り返された折返し部6bとで構成されている。なお本体部6aと折返し部6bとの間には、ビードエーペックス8が配設される。
前記カーカスプライ6Aは、カーカスコードをタイヤ赤道Cに対して例えば75゜〜90゜、より好ましくは80〜90゜の角度で傾けて配列したタイヤ用のコードプライにより構成される。カーカスコードには、ナイロン、ポリエステル、レーヨン等の有機繊維コードが好適に採用される。
前記ベルト層7は、少なくとも1枚、本実施形態ではタイヤ半径方向で重ねられた2枚のベルトプライ7A、7Bから構成される。ベルトプライ7A、7Bは、ベルトコードをタイヤ赤道Cに対して例えば15〜30度の角度で傾けて配列されたタイヤ用のコードプライが用いられる。ベルトコードとしては、有機繊維コードが好適であるが、必要によりスチールコードなども採用できる。
また本実施形態では、各ベルトプライ7A、7Bは、ベルトコードが互いに交差する向きに重ねられている。各ベルトプライ7A、7Bの幅は異なっており、この例では、タイヤ半径方向外側のベルトプライ7Bがその内側のベルトプライ7Aよりも大きい幅を持っている。またベルトプライ7A、7Bは、前記トレッド面2Sにほぼ沿ってタイヤ半径方向外側に凸となる円弧状で湾曲している。具体的には、該空気入りタイヤ1を正規リムにリム組みし正規内圧を充填した無負荷の状態において、前記各ベルトプライ7A、7Bは、そのキャンバー比(ベルトプライのタイヤ軸方向の幅Bでベルトプライのタイヤ半径方向の膨出量Aを除した値)が概ね0.01〜0.50程度、さらには0.10〜0.50程度に設定されている。
次に、このような湾曲したベルトプライを有する空気入りタイヤ1の製造方法の実施形態について説明する。本実施形態の製造方法は、生カバーを形成する生カバー形成工程を含んでいる。周知のように、空気入りタイヤ1は、生カバーをタイヤ加硫金型で加硫することにより製造できる。
前記生カバー形成工程では、従来のように、ベルトプライ7A、7Bを含む環状のトレッド部材の内周面に、カーカスプライを含む生カバー基体の外周面を貼り付けることで行われる。しかし、本実施形態では、トレッド部材を成形するに際して以下のような特徴的な工程を含んでいる。
先ず図2に示されるように、ベルトプライ7A、7Bを、一対のベル10A、10B上に巻き付けて円筒状ベルトプライ12を成形する工程が行われる。前記ベル10A、10Bは、略真円状の外周面11を有する中空の円筒形状で構成されている。また一対のベル10A、10Bは、本実施形態では予め幅Waの隙間13を介し、かつ、互いの軸中心を揃えて配置されている。さらにベル10A、10Bは、その軸方向に接離移動が可能に設けられている。従って、ベル10A、10Bを軸方向に離間移動(矢印にて示す)させることにより、ベル10A、10B間の前記隙間13の幅Waを拡大することができる。
前記ベルトプライ7A、7Bは、いずれもその幅方向の中心BCを揃え、かつ、その中心BCを前記隙間13の幅中心に実質的に揃えてベル10A、10Bに跨って巻き付けられる。この際、前記隙間13の幅Waは、ベルトプライ7A、7Bの巻き付け形状が不安定にならない程度に小さい値に調節されており、また任意の状況では零とすることができる。ベルトプライ7A、7Bは、いずれもベル10A、10Bに1周巻きされ両端部を小長さでオーバラップさせて円筒状に形成される。この際、ベルトプライ7Aと7Bとにおいて、それぞれのオーバラップ部分は180゜相反する位置に設定されるのが好ましい。
またベル10A、10Bの内側の空間には、プロファイルデッキ15が配置される。図5にはプロファイルデッキ15の側面略図が示される。該プロファイルデッキ15は、タイヤ周方向で交互に配された第1のセグメント16と、第2のセグメント17とを組み合わせて構成される。各セグメント16、17は、図示しない駆動機構を用いてタイヤ半径方向内外に移動することができる。また第1、第2のセグメント16、17は、その移動量を異ならせることができる。これにより、プロファイルデッキ15は、その外径を、図5の仮想線で示される小径の状態S1と、実線で示される大径の状態S2との間で拡縮させ得る。
各セグメント16、17は、図2に示されるように、タイヤ回転軸を含む断面形状において、タイヤ半径方向外側に凸となる略円弧状の外周面19を有する。この外周面19の断面形状は、ベルトプライのキャンバー比と実質的に等しく設定されている。また前記外周面19は、初期状態において、ベル10A、10Bの内側に位置している。従って、円筒状ベルトプライ12の形成を妨げることはない。また前記大径の状態S1において、プロファイルデッキ15は、実質的に前記セグメント16ないし17の外周面19をタイヤ周方向に連続させることができる。またプロファイルデッキ15は、その軸方向の中心が前記ベルトプライ7A、7Bの中心BCに揃えて配置されている。
本実施形態の製造方法では、図3(A)、(B)に示されるように、プロファイルデッキ15をベル10A、10Bが離間した隙間13から半径方向外側に突出させることにより、円筒状ベルトプライ12をプロファイルデッキ15の前記外周面19に沿って湾曲した湾曲ベルトプライ20へと成形する工程がさらに行われる。
本工程はプロファイルデッキ15の外周面19を拡径させるとともに、これに対応してベル10A、10Bを離間移動させながら行われる。従って、円滑にプロファイルデッキ15を拡径しうる。初期のベル10A、10Bの隙間13の幅Waは小さく設定されているが、ベル10A、10Bを軸方向に離間させることで、プロファイルデッキ15の外周面19がベル10A、10Bを超えて突出するための隙間13が得られる。また、ベルの外周面11は、ベルトプライ7Aないし7Bの内周面に対して滑りを生じながら移動する。従って、両者の間には、摩擦力を低減しうる摩擦低減材等を予め介在させておくことも好ましい。
またベル10A、10Bは、一気に離間させてしまうのではなく、図3(A)のように、プロファイルデッキ15の外周面19が少なくともベルトプライ7Aに接触するまでは該ベルトプライ7Aを保持する事が必要である。また好ましくは、ベル10A、10Bは、プロファイルデッキ15の拡径が続いている間においても、できるだけ長くベルトプライ7A又は7Bの両端部を保持することが望ましい。これにより、プロファイルデッキ15の拡径に伴ったベルトプライをタイヤ半径方向外側に引き延ばす力を、該ベルトプライ7A、7Bの中心BC側から幅方向の外側へと徐々に作用させることができ、ベルトコードの配列乱れを防止するのに役立つ。
また湾曲ベルトプライ20は、下記式(1)を満たすように成形されることが必要である。
(Ds+Dc)/2>Db …(1)
ここで、”Ds”は湾曲ベルトプライ20のタイヤ軸方向の外縁の最小内径、”Dc”は湾曲ベルトプライ20の最大内径及び”Db”は前記円筒状ベルトプライ12の内径である。なおDc>Dbである。
式(1)が意味するところは、図3(B)に示されるように、湾曲ベルトプライ20(ここでは外側のベルトプライ7Bを例に挙げている)のタイヤ軸方向の外縁20eの最小内径Dsと最大内径Dcとの平均値{(Ds+Dc)/2}が、円筒状ベルトプライ12の内径Dbよりも大に成形されることを意味する。発明者らの種々の実験の結果、式(1)のように湾曲ベルトプライ20の形状を規定すると、円筒状ベルトプライ12に適度なストレッチを与えることができること、そして、湾曲ベルトプライ20のタイヤ軸方向の外縁20eを含む両端部において過度のマイナスストレッチを防止し、ひいてはベルトコードの蛇行を防止しうることが判明した。特に好ましくは、湾曲ベルトプライ20が下記式(2)を満たすこと、即ち湾曲ベルトプライ20のタイヤ軸方向の外縁の最小内径Dsを、円筒状ベルトプライ12の内径Db以上とすることが望ましい。これによれば、ベルトプライの外縁20eが、マイナスストレッチとなることを完全に防止することができる。
Ds≧Db …(2)
また前記湾曲ベルトプライ20のタイヤ軸方向の外縁20eの最小内径Dsが大きすぎてもベルトコードの過度の目開きが生じたり、プライの拡径が困難となる。このような観点より、湾曲ベルトプライ20は、下記式(3)、より好ましくは下記式(4)を満たすことが望ましい。
Ds<1.4×Db …(3)
Ds<1.3×Db …(4)
さらに好ましい態様として、湾曲ベルトプライ20は、下記式(5)を満たすことが望ましい。これにより、ベルトプライ7A、7Bに過度のストレッチが作用するのを防止できる。
Dc<1.5×Db …(5)
なお予め完全に拡径したプロファイルデッキ15の外周面19に、直接ベルトプライを巻き付けることで湾曲ベルトプライを形成することも考えられるが、この方法では、先ずベルトプライ7A、7Bに周方向の均一なストレッチを与えることが難しく、しかも両端部ではやはりマイナスストレッチになり易いためベルトコード蛇行を確実に防止することはできない。
さらに本実施形態では、図4に示されるように、湾曲ベルトプライ20の外側に帯状のトレッドゴム21を貼り付けることでトレッド部材23を形成する工程が行われる。トレッドゴム21は未加硫で可塑性を有するため、巻き付け時はフラットであっても湾曲ベルトプライ20の湾曲形状に沿って容易に変形させることができる。この後、プロファイルデッキ15を縮径することによって、断面が湾曲した環状のトレッド部材23を該プロファイルデッキ15から取り外すことができる。
そして、図6(A)に示されるように、カーカスプライ6Aと、ビードコア5とを含む筒状の生カバー基体24(図示していないが、必要に応じ、この段階で適宜インナーライナやサイドウォールゴムなどが貼り付けされることがある。)を、同図(B)に示されるように、ビードコア5、5を軸方向で互いに近づけながら前記生カバー基体24をトロイド状に膨出させる。他方、前記湾曲ベルトプライ20を含む環状のトレッド部材23を、従来同様、予め生カバー基体24のタイヤ半径方向外側に外側から保持し待機させておくことにより、該トレッド部材23の内周面に、生カバー基体24の外周面を貼り付けて生カバー25を形成することができる。このような生カバー25は、ベルトプライ7A、7Bの両端部おいて、ベルトコードが蛇行することが無い。従って、この生カバー25を加硫して得られた空気入りタイヤは、加硫後においてベルトプライについては優れた寸法安定性を示し、ひいてはこれに起因したユニフォミティの悪化を防止することができる。なおベルトプライに作用するストレッチを考慮して、ベルトプライの初期のエンズなどが適宜調整される。
以上本発明の実施形態について説明したが、空気入りタイヤ1は自動二輪車用ラジアルタイヤに限定されるわけではなく、仕上がり状態においてベルトプライの前記キャンバー比が比較的大きく設計された乗用車用ラジアルタイヤなどにも適用しうるのは言うまでもない。またベルトプライの枚数などについても適宜変更することができる。
本発明方法に従いタイヤサイズ190/55ZR17の自動二輪車用ラジアルタイヤ(実施例タイヤ)を製造し、そのユニフォミティを測定した。また比較のために、図7ないし8で示されたフラットデッキを用いて成形されたトレッド部材を用いて自動二輪車用ラジアルタイヤ(従来例タイヤ)を製造し、性能を比較した。タイヤの内部構造は、図1に示した通りであり、ナイロンコードよりなる1枚のカーカスプライと、芳香族ポリアミドコードよりなる2枚のベルトプライを具えるものである。
ユニフォミティについては、各方法にて製造されたタイヤからそれぞれの20本を無作為に抽出し、クラウン部におけるラジアルフォースバリエーション(RFV)、ラテラルフォースバリエーション(LFV)、ラジアルランナウト(RRO)、両側のショルダ部でのラテラルランナウト(LROT、LROBで末尾の「T」はトップの略で、上下2分割金型の上型側で成型されたショルダ部のLROを意味しており、同「B」はボトムの略で、上下2分割金型の下型側で成型されたショルダ部のLROを意味する。)をそれぞれ測定し、その平均値を示した。いずれも値が小さいほど良好である。なお測定条件は、JASO C607に準拠し、リムサイズMT6.00×17、内圧250kPa、荷重2.26kNとした。テスト結果を表1に示す。
Figure 2005212278
テストの結果、実施例タイヤは、ユニフォミティを評価する力の大きさ及び振れ量の値が、従来例タイヤに比べて有意に低減されていることが確認できる。従って、本発明の製造方法によれば、ユニフォミティに優れた空気入りタイヤを製造することができる。
本発明により製造された空気入りタイヤの断面図である。 円筒状ベルトプライを成形する工程を示す断面略図である。 (A)、(B)は、湾曲ベルトプライを成形する工程の過程を示す断面略図である。 トレッド部材を成形する工程の過程を示す断面略図である。 プロファイルデッキを略示する側面図である。 (A)、(B)は、本発明に従うトレッド部材とカバー基体との貼り付け工程を示す断面図である。 従来のトレッド部材を成形する方法を説明する断面図である。 (A)、(B)は、従来のトレッド部材とカバー基体との貼り付け工程を示す断面図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
7A、7B ベルトプライ
12 円筒状ベルトプライ
20 湾曲ベルトプライ
25 トレッド部材
24 生カバー基体
25 生カバー

Claims (4)

  1. ベルトプライを含む環状のトレッド部材の内周面に、カーカスプライを含む生カバー基体の外周面を貼り付けて生カバーを形成する生カバー形成工程を含むタイヤの製造方法であって、
    前記トレッド部材を成形するに際し、ベルトプライをその幅方向の中心から該幅方向に離間可能な一対のベル上に巻き付けて円筒状ベルトプライを成形する工程と、
    前記円筒状ベルトプライの内周面側に位置しかつ断面がタイヤ半径方向外側に凸となる略円弧状の外周面を有するプロファイルデッキを前記ベルが離間した隙間から半径方向外側に突出させることにより、前記円筒状ベルトプライをプロファイルデッキの前記外周面に沿って湾曲した湾曲ベルトプライへと成形する工程とを少なくとも含み、
    かつ、前記湾曲ベルトプライが下記式(1)を満たすことを特徴とするタイヤの製造方法。
    (Ds+Dc)/2>Db …(1)
    (ただし、Dsは湾曲ベルトプライのタイヤ軸方向の外縁の最小内径、Dcは湾曲ベルトプライの最大内径及びDbは円筒状ベルトプライの内径である。)
  2. 前記湾曲ベルトプライは、下記式(2)を満たすことを特徴とする請求項1記載のタイヤの製造方法。
    Ds≧Db …(2)
  3. 前記湾曲ベルトプライは、下記式(3)を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤの製造方法。
    Ds<1.4×Db …(3)
  4. 前記湾曲ベルトプライの外側にトレッドゴムを貼り付ける工程をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のタイヤの製造方法。
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