JP2005211699A - スプレーガンのノズルチップ - Google Patents

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Abstract

【課題】
従来のスプレーガンは、使用後の洗浄が面倒であり、不十分だと後の使用時に残り滓が塗装面を荒らす要因になり、又酷いときは使用不能に成ることもある。そこで塗料がスプレーガン本体に付着することがない状態で、使用出来る構造のノズルチップを開発し、ノズルチップ、塗料カップともに使い捨てを基本の掃除が簡単なスプレーガンを構成する。
【解決手段】
従来のスプレーガンの構造機能を極力引き継ぎ、其の上でノズルチップに塗料の供給する通路を併せ持たせ、独立した構造にまとめ、金具にてエアーキャップ、ノズルを挟んでスプレーガン本体に組み込み使用する。塗料はノズルチップ内に密閉され、結果として本体と一切塗料が触れることが無く、使い捨て交換方式にする事で使用後の洗浄を全く必要とせず、又一部の洗浄で済ませ、常時、最良の状態のスプレーガンを提供。
【選択図】図1

Description

本発明は、塗装作業に用いられるスプレーガンに関するものである。
スプレーガンの種類は、吸い上げ式、重力式等にあっても、又、塗料の噴霧パターンを改良するためノズルの形状は様々であるが、何れにあってもノズルは、スプレーガンの一部品として組みこまれ、一体化したものでスプレーガンとして使用される。
この構造では塗料カップからノズルチップを経てエアーキャップに至る塗料の通路は、全て留め金具、螺子等で組み立てられ、一体化した構造になり、通路内は手の届かない構造になるため使用後の洗浄は、中々手間のかかるものであり、先ず、塗料カップ内をウエス等で拭き取った後、シンナーを入れて空吹きを数回繰り返し行うが、その作業が不十分だと残り滓が、後の作業時に塗装面に付着したり,酷い時は作業が出来ない等問題が起きる。そしてこれらの諸問題は、作業の現場では常に、付きまとう問題であり、これらを解決するための特許も数多く出されている。
例えば、特許公開平7−289956では、塗料カップ内に袋状のものを使用前にセットしておき、使用後その袋状のものと一緒に、残った塗料を捨てることで、カップの清掃を容易にしている。
又、特許公開2002−45737出願は、うがい方式を、吸い込んだ洗浄剤を別に設けた小孔から空気を吸い込むことで断続的に送り、より効果的に残った塗料の通路内の洗浄を目指し、又特許公開平7−275747において、塗料通路のアルミダイキャストの材質が問題で、使用中に侵されてゆき、ささくれが汚れを溜める原因として、通路内をフッ素コーティングしてそれを防ぐ発明が成されている等、問題解決に関心を寄せる出願が多くなされているが、これらにあっても使用後の手入れがより容易になるとは言え、やはり洗浄の手間が足りないと十二分にその効果を発揮出来ず、洗浄剤、シンナーの消費も依然として付きまとう。
平7−289956公報 2002−45737号公報 平7−275747号公報
スプレーガンの使用後の洗浄を簡単に、またノズルの詰まり等を無くす為にノズルチップを本体から独立した形にし、合わせて塗料の通路を直接ノズルチップに設け、スプレーガン本体に塗料の付着する要因をなくす。
これら未対応の問題点を含め解決するため発明されたノズルチップを用いれば、塗料がスプレーガン本体と一切触れることが無い状態で使用出来、使用後ノズルチップを交換すれば即、汚れのないスプレーガン本体を用意できる。
又、塗料カップを低コストで供給できる樹脂製にする事で、例えば、残った塗料が再使用の必要あるときなど、それを密閉しそのまま保管容器として後日に備えることも出来、また、2液性のマイティラック等の塗料にあっては、その密着性が悪いため、時間が経ち、固まればまるで鋳物が鋳型から抜き出されるように、綺麗にそれを取り出せる。
このため、塗料カップを、ある程度の個数を用意すれば、新しいもので作業の間に、再度使用出来るようになり、また万一何らかの要因で手入れされなかったとしても、ノズルチップ、塗料カップを合わせて交換すれば、なんの問題も残すこと無く、常に、迅速に最良の状態のスプレーガンを用意出来る。また従来のスプレーガンには、ニードル部分に塗料のシールが必要であるが、本発明ノズルチップの構造上それが不要等、スプレーガン本体の構造も簡易化出来、製造コスト低減が期待出来る。
また、特に小型、エアーブラシタイプでは、それは小さな部品で済むため、塗料カップと、又エアーキャップと合わせて、本発明ノズルチップの特徴を一体化されたものにすれば、より使い勝手もよく又、使い捨てにするそのコストに比し、掃除の為のシンナー、ウエス等の消費、手間、それ以上に煩わしい手入れから開放され、これら一連の効果は、頻雑に色換え、塗装、清掃を繰り返さねばならない環境下にあっては、特にその効果が大きいものと思われる。これら一連の効果は、ノズルチップと塗料の通路を一体化し、使い捨て出来る樹脂製で形成することで可能になる。
ノズルチップ1のA面の一部から塗料の供給を受ける塗料通路2を付け、先端にカップ差込口を持ち、カップとの連結を容易にするため自由に折れ曲がる柔軟性を持ち適度な長さで伸びている。
ノズルチップ1のA面にはエアーを全体に供給するため扇状に溝3が切られており、そこから塗料吐き出し口4に均等に送るため小孔5を数個反対のB面まで貫通し加工。また小孔9は噴霧パターンを形成するためのエアー供給孔であり、メインエアーE通路内に設けた絞り弁10にて流量を加減し、B面上の円状に切った溝11に供給されエアーキャップ6の孔13から噴射、塗料の噴霧パターンを変化さす。溝を円状に切った事により、立て吹き、横吹き時、エアーキャップ6を回転さしてもエアーの供給に不都合を生じること無く対応する。差込口Cは貫通するニードル12が適度な抵抗で挿入できる大きさになっており、組み込んだときシールの役目を持ち、ニードル12の動きに滑らかに追従するよう、又シール機能が落ちないよう適度な柔軟性と、伸縮量をもつ蛇腹14を設ける。塗料通路2が出っ張っている為、A面の溝3が一部未加工の部分を残すが、その未加工の部分を切り欠き部8より大きめに残しそこからエアーの漏れるのを防ぐ。そして本体7に切り欠き8を設けたことで、その出っ張りの部分を収納し、留め金具15にて本体7に螺子止めする時、エアーキャップ6、ノズルチップ1、本体7の夫々のエアーの通路の位置合わせが出来、不都合無く螺子止めする事が出来、使い捨て方式のノズルチップを組み込んだスプレーガンを構成する。
図2ノズルチップ1はニードルを貫通させず、短めのニードルとニードル差込口Cは適度な抵抗で連結できる寸法になっており、連結後制御弁がニードルの先端部の代わりとなって塗料を制御するもの。
又図3は、塗料の制御をニードルの、又ニードルの代替としての制御弁の形式をとらず、制御弁の一部にある磁性体を外部から磁石の吸引力を利用して塗料の出を制御する。
図4は本発明の実施例の分解斜視図であり、ノズルチップ1の塗料の供給を受ける塗料通路2は、カップとの連結がスムーズに行えるよう柔軟に折れ曲がり可能で、同時に通路としての強度を持ち、先端に差し込み口を設け、カップの底部に連結。カップはスプレーガン本体7に付けられたホルダー等にて保持。差込口Cはニードル12が適度な抵抗で貫通する大きさであり、ニードル12に差し込まれ、その動きにスムーズに追従できるよう適度な柔軟性、伸縮量を確保できる蛇腹14をつけ、同時に、差込口Cから塗料が漏れるのを防ぐシールの役目を負う。そしてニードル12の先端にて塗料の出を制御する。
ノズルチップ1、エアーキャップ6それぞれの最大径は、金具15の内径Dに寸法的にガタの無い大きさになっており、ノズルチップ1、エアーキャップ6は所定の位置に正確に本体に螺子止めされる。メインエアーEはノズルチップ1の扇状の溝3上の小孔5から塗料の吐き出し口4周辺に噴射し、エアーキャップ2にて吐き出され同時に塗料を噴霧する。小孔5を数個設けることで、塗料の吐き出し口4周辺に均等にエアーを分配する。パターンを変化さす小孔9から供給されるエアーは、メインエアーEの一部を、押し螺子等で絞り弁10の先端とA面との間隙を調整する事で、圧力、流量が変わり、噴霧パターンをその圧力、流量に応じ変化さす。A、B両面に扇状、円状の溝をきり、***で連絡することで夫々役目に応じたエアーを分配する。実際の作業では、まずエアーだけ噴射、塗料を噴霧、エアー、塗料共に止まる3段階の形態があるが、本発明のノズルチップを組み込んだ構造においても、従来のニードルのレバー等による制御、エアーの圧力調整機能、あるいは、メインエアー等の制御は踏襲できるため何ら問題なくスプレー作業が出来る。
使用後は、組み付けと逆順に取り外しノズルチップ1を交換し、事情に応じ塗料カップも交換する事で、洗浄不要、またはカップ洗浄だけで、迅速に、常に最良のスプレーガンを用意できる。
図2は本発明の実施例の分解断面図であり、ノズルチップ1の差込口Cとニードル12を連結しその動きの延長で、内蔵する塗料制御弁16にて塗料の出を制御するもので、機能構成は実施例1と同じ。
図3は本発明の実施例の分解断面図であり、内蔵された塗料制御弁16の一端に付けられた磁性体17をニードル12の一端に設けたリング状の磁石18の磁力により制御するものであり、磁石18が磁性体17より左に位置するときは塗料の出を止める状態であり、其の反対の関係にあるときは塗料の吐き出し時。その他の構成機能は実施例1、実施例2に同じ。
スプレーガン先端部分解断面図(実施例1) スプレーガン先端部分解断面図(実施例2) スプレーガン先端部分解断面図(実施例3) スプレーガン先端部分解斜視図(実施例1)
符号の説明
1ノズルチップ
2塗料通路
3溝
4塗料吐き出し部
5小孔
6エアーキャップ
7本体
8切り欠き
9小孔
10絞り弁
11溝
12ニードル
13パターン形成用エアー孔
14蛇腹
15留め金具
16塗料制御弁
17磁性体
18磁石

Claims (3)

  1. 耐溶剤性樹脂で形成されるノズルチップに、塗料の通路を直接、あるいは組み付け式に設け、塗料の出を制御する制御弁を内蔵、これらを一体化した構造のノズルチップであり、結果的にスプレーガン本体に塗料の付着する要因を無くせるノズルチップであり、スプレーガン本体に装着時ニードルの動きの延長で制御弁が動き、塗料が出、同時にエアーの供給を受けスプレー作業が可能なノズルチップであり、又それを組み込んだスプレーガン。
  2. 請求項1の内蔵する塗料制御弁の代わりに、ノズルチップの一端を貫通したニードルにより塗料の出を制御し、塗料がスプレーガン本体に触れることの無い構造をとるノズルチップであり、及びそれを組み込んだスプレーガン。
  3. 請求項1、請求項2の特徴、機能を持つノズルチップとエアーキャップ、塗料カップを一体化したノズルチップ。及びそれを使用したスプレーガン。
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