JP2005202844A - 数値制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動工具補正が行えて、作業者が定期的に製品の寸法管理を行って補正値を更新するという手間を必要をせず、かつ工具を交換した場合や運転開始時の機械条件に応じた精度の良い補正が行える数値制御装置を提供する。
【解決手段】工具4の移動量を補正するための初期補正量を入力する初期補正量入力手段25と、工具移動量の補正を実行する毎にその補正量を履歴データDとして記憶する補正量記憶処理手段26を設ける。初期補正量入力手段25に入力された補正量と履歴データDに基づき補正量を決定する工具補正量決定手段27と、決定された補正量により工具4の移動量を補正する補正手段24とを設ける。補正量記憶処理手段26は、補正量と共に補正タイミングT1,T2,…を記憶する。工具補正量決定手段27は、補正量記憶処理手段26に記憶した補正タイミングT1,T2,…と同じタイミングになった時に工具4の補正量を決定するものとする。
【選択図】図1

Description

この発明は、旋盤等の工作機械を制御する数値制御装置に関し、特に、自動工具補正機能を備えた数値制御装置に関する。
旋盤におけるバイト等の工具は、使用する間に摩耗が生じるため、摩耗量に応じた工具位置の補正を行う必要がある。従来は、定期的に作業者が製品の寸法管理を行って、補正値を更新していた。しかし、日々同じような加工を繰り返す場合、毎回、同じ測定および補正値更新の繰り返しを行うことになり、その作業に手間がかかって非能率である。
このような手間を省略するものとして、工具補正を実行する毎にそれら補正データを履歴データとして記憶し、この履歴データから、例えば1日の運転に必要な運転時間と補正量との関係を示した補正曲線を予め準備しておくものが提案されている。次回からは補正曲線を利用して自動的に工具補正を行う(例えば、特許文献1)。
特開平7−104813号公報
しかし、工具寿命等によって工具を取り替えた場合、一般的には取付誤差を伴うため、前回の補正曲線の値をそのまま利用すると、正しく補正できない場合が多い。また、同様な加工を日々繰り返す場合であっても、同じ時刻において、機械の温度や切削負荷が異なる場合がある。これら温度や切削負荷等の条件が異なると、履歴データに基づく補正曲線を利用しても、正しく補正できない場合がある。
この発明の目的は、自動工具補正が行えて、作業者が定期的に製品の寸法管理を行って補正値を更新するという手前を必要をせず、かつ工具を交換した場合や運転開始時の機械条件に応じた精度の良い補正が行える数値制御装置を提供することである。
この発明の他の目的は、工具補正量の推測予想精度をより高めることである。
この発明の数値制御装置(1)は、ワーク(W)を支持するワーク手段(7)、およびワーク支持手段(7)に対して相対的に移動自在に工具(4)を支持する工具支持手段(5)を有する工作機械(2)を制御する装置であって、工具(4)の移動量を補正するための初期補正量を入力する初期補正量入力手段(25)と、工具移動量の補正を実行する毎にその補正量を履歴データ(D)として記憶する補正量記憶処理手段(26)と、前記初期補正量入力手段(25)に入力された補正量と前記履歴データ(D)に基づき補正量を決定する工具補正量決定手段(27)と、決定された補正量により工具(4)の移動量を補正する補正手段(24)とを備える。
この構成によると、工具移動量の補正を実行する毎にその補正量を履歴データ(D)として補正量記憶処理手段(26)に記憶しておき、工具補正量決定手段(27)は、前記初期補正量入力手段(25)に入力された補正量と前記履歴データ(D)に基づき、補正量を決定する。補正手段(24)は、このように決定された補正量により工具(4)の移動量を補正する。このため、履歴データ(D)に基づいた工具移動量の補正が行われ、したがって、作業者が定期的に製品の寸法管理を行って補正値を更新するという作業を必要とせずに、工具移動量補正が行える。また、初期補正量入力手段(25)を有していて、工具補正量決定手段(25)は、履歴データ(D)だけでなく、初期補正量入力手段(25)に入力された補正量と履歴データ(D)の両方を用いて補正量を決定するため、工具(4)を交換した場合や、運転開始時の機械条件に応じた精度の良い補正が行える。
初期補正量入力手段(25)に入力する初期補正量は、オペレータの入力操作等によって入力される。この初期補正量は、例えば、工具支持手段(5)の工具(4)を工具寿命等によって新品工具等に交換したときに、試し削りを行って作業者等が実測した値から得る。
この発明において、前記補正量記憶処理手段(26)は、補正量と共に補正タイミングを記憶し、前記工具補正量決定手段(27)は、補正量記憶処理手段(26)に記憶した補正タイミングと同じタイミングになった時に工具(4)の補正量を決定するものとしても良い。
この構成の場合、前回補正時と同じタイミングで工具移動量の補正を行うため、履歴データ(D)に基づく、より推測予想精度の高い補正が行える。
また、この場合に、前記補正量記憶処理手段(26)は、補正量と共に機械温度および切削負荷の両方またはいずれか一方を記憶し、前記工具補正量決定手段(27)は、前記補正量記憶処理手段(26)に記憶した機械温度および切削負荷の両方またはいずれか一方に基づき、決定する補正量を修正するものとしても良い。
同じような加工を繰り返す場合も、途中で別の加工を挟んだり、機械異常等で運転を中段したりすることで、また切削油の供給状況が変わることなどで、前回と同じタイミングであっても機械温度や切削負荷が異なる場合がある。機械温度や切削負荷は、工具(4)の刃先位置に影響する。このため、機械温度および切削負荷のいずれか一方に基づき、補正量の修正を行うようにすると、より推測予想精度の高い工具移動量補正が行える。機械温度および切削負荷による工具位置への影響は、加工の形態や種々の条件によって変わり,履歴データ(D)だけで十分な場合もあるため、機械温度および切削負荷のうち、影響の大きい方を補正量の修正に用いれば良いが、両方を補正量の修正に用いることで、より一層推測予想精度の高い工具移動量補正が行える。
この発明の数値制御装置は、工具の移動量を補正するための初期補正量を入力する初期補正量入力手段と、工具移動量の補正を実行する毎にその補正量を履歴データとして記憶する補正量記憶処理手段と、前記初期補正量入力手段に入力された補正量と前記履歴データに基づき補正量を決定する工具補正量決定手段と、決定された補正量により工具の移動量を補正する補正手段とを備えるため、自動工具補正が行えて、作業者が定期的に製品の寸法管理を行って補正値を更新するという手前を必要をせず、かつ工具を交換した場合や運転開始時の機械条件に応じた精度の良い補正が行える。
前記補正量記憶処理手段が、補正量と共に補正タイミングを記憶し、前記工具補正量決定手段が、補正量記憶処理手段に記憶した補正タイミングと同じタイミングになった時に工具の補正量を決定するものである場合は、工具補正量の推測予想精度をより高めることができる。
前記補正量記憶処理手段が、補正量と共に機械温度および切削負荷の両方またはいずれか一方を記憶し、前記工具補正量決定手段が、前記補正量記憶処理手段に記憶した機械温度および切削負荷の両方またはいずれか一方に基づき、決定する補正量を修正するものである場合は、工具補正量の推測予想精度をさらに高めることができる。
この発明の一実施形態を図面と共に説明する。この数値制御装置1は、工作機械2を制御する装置であって、工作機械2は、ワークWを支持するワーク支持手段3、およびワーク支持手段3に対して相対的に移動自在に工具4を支持する工具支持手段5を有するものである。この実施形態における工作機械2は旋盤であり、上記ワーク支持手段3は主軸からなる。この主軸からなるワーク支持部手段3は、ベッド10上に設置された主軸台11に回転自在に支持されている。
工具支持手段5は、刃物台12と、この刃物台12をベッド10上に直交2軸方向(X軸,Z軸方向)に進退自在に支持する送り台13とからなる。刃物台12は、タレットからなり、外周面における円周方向複数箇所に、工具4を取付ける工具ステーションSが設けられている。刃物台12の各工具ステーションSに取付けられる工具4のうち、使用頻度が高いものについては、摩耗による工具寿命や折損等に備えて、段取り替えなく加工が続行できるように、同じ工具4が複数本取付けられる。
送り台13は、ベッド10上にレール14を介してワーク支持手段3の軸心方向(Z軸方向)と直交する水平方向(X軸方向)に進退自在に設置され、X軸のサーボモータ15により送りねじ機構16を介して進退移動させられる。タレット刃物台12は、送り台13にワーク支持手段3の軸心方向(Z軸方向)と平行な方向に進退自在に設置されており、送り台13に搭載されたZ軸のサーボモータ17により、送りねじ機構18を介して進退駆動される。上記各軸のサーボモータ15,17は、それぞれそれぞれエンコーダ15a,17aを有する。また、刃物台12は、送り台13に搭載された割出用モータ19によって旋回割出される。
数値制御装置1は、加工プログラム21に従って工作記載1を制御するコンピュータ式のものであり、加工プログラム21を解読して実行する演算制御部22を有している。演算制御部22は、中央処理装置(CPU)および所定の制御プログラム等からなり、加工プログラム21における各軸の移動指令Fを実行する軸制御部23を有している。軸制御部23は、各軸の移動指令Fに記述された位置指令値に従って、各軸のサーボモータ15,17に指令を与える手段であり、各軸サーボモータ15,17のエンコーダ15a,17aの検出値によりフィードバック制御を行うものとされている。上記軸制御部23に、加工プログラム21の移動指令Fの指令値に対してサーボモータ15,17に与える指令値を補正する補正手段24が設けられている。
この実施形態の数値制御装置1は、上記構成において、次の初期補正量入力手段25、補正量記憶処理手段26、および工具補正量決定手段27を設けたものである。なお、これら初期補正量入力手段25、補正量記憶処理手段26、および工具補正量決定手段27は、X軸およびZ軸の各々について設けられるが、以下の説明では簡明のために、X軸についてのみ説明する。演算制御部22における軸制御部23の補正手段24も、X軸およびZ軸の各々について設けられているが、以下の説明ではX軸についてのみ説明する。
初期補正量入力手段25は、工具4の移動量を補正するための初期補正量を入力する手段であり、キーボード等の入力機器31からオペレータにより入力される。初期補正量入力手段25は、工作機械2の工具支持手段5が複数の工具Tを持つものである場合、その工具4毎に、つまり工具ステーションS毎に入力可能なものとされる。また、補正量記憶処理手段26および工具補正量決定手段27においても、工具ステーションS毎に処理を行うものとされる。
補正量記憶処理手段26は、補正手段24により工具移動量の補正を実行する毎にその補正量を履歴データDとして記憶する手段である。補正量記憶処理手段26は、補正量と共に補正タイミングT1,T2,…を記憶するものとされ、各補正タイミングT1,T2,…において、補正量と共に機械温度および切削負荷の両方またはいずれか一方を記憶するものとされる。この実施形態では、機械温度および切削負荷の両方を記憶するようにしている。
補正タイミングT1,T2,…は、時間値であっても、カウント値であっても良い。補正タイミングT1,T2,…は、例えば、所定の補正対象工具4の使用開始時からその工具4が使用される毎に積算される使用時間積算値であっても、またその工具4についての残寿命のカウント値であって良い。このカウント値は、工具4の使用されるワーク1個毎や単位時間毎にカウントされるものであっても、また所定の加工が繰り返して行われる場合に、加工単位でカウントされるものであっても良い。工作機械2において同じ工具4をのみを工具寿命まで交換することなく使い続けるような場合は、時刻値を補正タイミングT1,T2,…としても良い。
補正量記憶処理手段26は、補正手段24による補正実行時に補正タイミングT1,T2,…、補正量、機械温度、および切削負荷を取り込む記憶処理部26aと、取り込んだ補正量等の各値を記憶しておく記憶部26bとを有する。
記憶処理部26aにおいて、上記機械温度は、工作機械2の所定位置に設けられた熱電対等の温度計測器32から得るものとされる。温度計測器32は、工作機械2における温度が工具移動量に影響し易い部位の温度を計測するものとされ、例えばサーボモータ15またはその駆動を伝達する送りねじ機構16に設けても、また工具支持手段5に設けても良い。また、旋削負荷は、補正対象軸(図示の例ではX軸)のサーボモータ15を駆動するサーボアンプ等に設けられた電流計またはトルク検出手段等の負荷検出器33から得るものとされる。
工具補正量決定手段27は、初期補正量入力手段25に入力された補正量と前記履歴データDに基づき補正量を決定する手段である。工具補正量決定手段27は、例えば、補正量記憶処理手段26に履歴データDとして記憶した補正タイミングと同じタイミングになった時に工具補正量を決定する処理を行い、その決定した補正量で補正手段24における対応軸(図示の例ではX軸)の補正量を更新する。補正手段24は、対応する軸の送り指令Fを実行するときに、その補正量で補正を行う。また、工具補正量決定手段27は、補正量記憶処理手段26に記憶された機械温度および切削負荷の両方またはいずれか一方に基づき、決定する補正量を修正するものとしてある。
工具補正量決定手段27は、詳しくは、補正タイミング設定部28、補正可否判定部29、および条件差修正部30を有している。補正タイミング設定部28は、工具補正量決定手段27に補正量の演算,決定の処理を行わせるタイミングを指令する手段であり、この実施形態では、前記のように履歴データDとして記憶した補正タイミングと同じタイミングになった時に工具補正量を決定する処理を行わせる。補正タイミング設定部28は、履歴データDとして記憶した補正タイミングに限らず、設定時間、または設定工具使用量毎に補正量の演算,決定処理の指令を与えるものとしても良い。
補正可否判定部29は、履歴データDに基づく補正量決定を行って良いか否かを判定する手段であり、現在の機械温度および切削負荷の両方またはいずれか一方が、設定範囲外の場合に補正不可と判定する。この例では、機械温度および切削負荷の両方についてそれぞれ設定範囲を設け、機械温度および切削負荷のいずれかが対応する設定範囲の外であると、履歴データDによる補正を不可と判定する。工具補正量決定手段27は、補正可否判定部29により補正不可と判定された場合は、例えば補正値を出力しないものとされる。その場合、補正手段24は前回の補正値を維持し、前回の補正値で補正を行う。工具補正量決定手段27は、補正可否判定部29により補正不可とされた場合に、別の所定の補正値、例えば初期補正値を決定補正値とするようにしても良い。前記機械温度および切削負荷の設定範囲は、履歴データDにおける各補正タイミングにおける現在の機械温度,切削負荷との差に対して定めたものであっても、また現在値に対して定めたものであっても良い。
条件差修正部30は、補正量記憶処理手段26に履歴データDとして記憶された機械温度と現在の機械温度とを比較し、その温度差によって補正量に所定の係数を掛けることなどによって、温度差の条件に対する補正量の修正を行う手段である。条件差修正部30は履歴データDにおける切削負荷と予想切削負荷との差に対して補正量の修正を行うものとしても良く、また温度差と切削負荷の差との両方について補正量の修正を行うものとしても良い。この実施形態では、温度差による修正だけを行うものとしてある。これらの修正は、補正可否判定部29により補正可の場合について行われる。
上記実施形態における工具移動量の補正処理について説明する。加工の繰り返しによって、履歴データDとして図3に補正曲線Aが得られたとする。補正曲線Aは、工具4を新品に交換したとき(T0)から、工具寿命に達したとき(Tn)までの各補正タイミングT0,T1,T2,…の補正量のプロットデータをつなぎ、各プロット点間を滑らかな曲線となるように補完演算して得た曲線である。この補完演算は、図1の補正量記憶処理手段26と工具補正量決定手段27のいずれで行うようにしても良く、また必ずしも補完演算は行わなくて良い。補正曲線Aは、図5に示すように、工具残寿命が短くなるにし従って大きくなるが、必ずしも比例関係とはならない。
図3の補正曲線Aに示されるような履歴データDが得られた後、工具4が寿命に達して新品の工具4に交換したときに、試し削りを行う。その試し削りを行ったワークWを機外計測器等により計測し、オペレータによって初期補正値x02を定める。初期補正値x02は計測値と目標値との差であっても良い。履歴データDによる初期補正値がx01であるとすると、その差はΔx0 (=x02−x01)である。
上記のように定めた初期補正値x02を、オペレータにより初期補正量入力手段25に入力すると、以後、工具補正量決定手段27は、上記の初期補正値の差Δx0 だけ補正曲線Aをシフトさせた補正曲線Bに従って基本的な補正量を決定する。例えば、補正タイミングTiでは、履歴データDの補正曲線Aにおける補正量xi に初期補正量差Δx0 を加えた値(xi +Δx0 )が、補正タイミングTiにおける基本的な補正量とされる。
工具補正量決定手段27による補正量の演算,決定は、補正量記憶処理手段27に記憶した補正タイミングT1,T2,…と同じタイミングになる都度、行われる。
その各補正タイミングにおいて、現在の機械温度、または現在の機械温度とその補正タイミングにおける機械温度との差が補正可否判定部28によって設定範囲と比較され、設定温度範囲内であれば、補正可能と判定される。切削負荷についても、補正可否判定部28によって設定範囲と比較され、補正の可否が判定される。このように判定が行われ、機械温度または切削負荷が、設定範囲外、つまり履歴データDと著しくことなる場合等は補正を不可とする。
機械温度,切削負荷が設定範囲にある場合は、補正可能であり、工具補正量決定手段27は、機械温度に関して、履歴データDの補正量に係数を掛けて補正量を求める。この場合に、図4に示すように、履歴データDの補正曲線Aに対して、温度が高い場合は補正曲線A′のように必要な補正量が大きくなり、温度が低い場合は補正曲線A″に示すように必要な補正量が小さくなる。
なお、補正曲線A′のように必要な補正量が大きくなるのは、図1の工作機械2では工具支持手段5をX軸方向に移動させる送りねじ機構16の固定側支持端が工具支持手段7側の端部16aにある場合であり、反対の端部20bが固定側支持端であって、端部16aが伸縮許容側支持端である場合は補正量の大小が逆になる。
具体的数値で説明すると、例えば、履歴データDの補正タイミングが残寿命100個のときに、補正量が20μm、機械温度が40度であったとする。また、現在の状況が残寿命100個のときであって、機械温度が50度であったとする。この場合、温度が10度高いので、このときの機械の変位判断係数を、+a%(例えば10%)、工具4が通常よりも早く摩耗しているとの判断係数が+b%(例えば5%)であるとする。
この場合、履歴データDの補正量20μmに対して、
20μm+(20μm×a%)+(20μm×b%)
=20μm+(20μm×10%)+(20μm×5%)=23μm
となる。
このように温度による履歴データDの補正量を修正し、この修正した補正量23μmに初期補正量差Δx0 を加えた値(Δx0 +23μm)が、残寿命100個の補正タイミングにおける修正完了後の補正量とされる。この補正量(Δx0 +23μm)によって、補正手段24により、次の補正タイミングまでの工具移動量の補正が行われる。補正した工具移動量は、今回の工具4についての履歴データDとして、前回履歴データDとは別に、あるいは前回履歴データDを更新して記憶される。
この構成の数値制御装置1によると、このように工具移動量の補正を実行する毎にその補正量を履歴データDとして補正量記憶処理手段26に記憶しておき、工具補正量決定手段27は、初期補正量入力手段25に入力された補正量と履歴データDに基づき、補正量を決定する。このように履歴データDに基づいた工具移動量の自動補正が行われるため、作業者が定期的に製品の寸法管理を行って補正値を更新するという作業を必要とせずに、工具移動量補正が行える。
また、初期補正量入力手段25を有していて、工具補正量決定手段27は、履歴データDだけでなく、初期補正量入力手段25に入力された補正量と履歴データDの両方を用いて補正量を決定するため、工具4を交換した場合や、運転開始時の機械条件に応じた精度の良い補正が行える。
また、前回補正時と同じタイミングT1,T2,…で工具移動量の補正を行うため、履歴データDに基づく、より推測予想精度の高い補正が行える。
この場合に、補正量記憶処理手段26は、補正量と共に機械温度および切削負荷を記憶し、工具補正量決定手段27は、補正量記憶処理手段26に記憶した機械温度に基づき、決定する補正量を修正するため、さらに推測予想精度の高い工具移動量補正が行える。また工具補正量決定手段27は、切削負荷が大きく異なるような場合に工具補正量決定手段27による履歴データDによる補正を行わせないようにしたため、著しい負荷条件の違いによる誤った工具移動量補正が回避され、安全性が確保される。
なお、上記実施形態ではX軸方向の工具移動量補正を行う場合について、また1本の工具4についてのみ説明したが、複数の工具4を有する工作機械2においては、各工具4毎に上記と同様な工具移動量補正を行い、またZ軸方向が切り込み方向となる工具については、Z軸方向の工具移動量の補正を行うようにすることが好ましい。
この発明の一実施形態にかかる数値制御装置の概念構成を示すブロック図である。 その制御対象となる工作機械の一例の正面図である。 履歴データの補正曲線等による工具移動量補正の説明図である。 温度による補正曲線の変化を示す説明図である。 時間経過に従う工具残寿命、サーボ負荷、および補正値変化の状況例を示す説明図である。
符号の説明
1…数値制御装置
2…工作機械
3…ワーク支持手段
4…工具
5…工具支持手段
12…刃物台
15…X軸のサーボモータ
15a…エンコーダ
16…送りねじ機構
21…加工プログラム
22…演算制御部
23…軸制御部
24…補正手段
25…初期補正量入力手段
26…補正量記憶処理手段
27…工具補正量決定手段
28…補正タイミング設定部
29…補正可否判定部
30…条件差修正部
32…温度計測器
33…負荷検出器
A,B…補正曲線
T1,T2,…補正タイミング
01,x02…初期補正値
Δx0 …初期補正値の差
W…ワーク

Claims (3)

  1. ワークを支持するワーク手段、およびワーク支持手段に対して相対的に移動自在に工具を支持する工具支持手段を有する工作機械を制御する数値制御装置であって、工具の移動量を補正するための初期補正量を入力する初期補正量入力手段と、工具移動量の補正を実行する毎にその補正量を履歴データとして記憶する補正量記憶処理手段と、前記初期補正量入力手段に入力された補正量と前記履歴データに基づき補正量を決定する工具補正量決定手段と、決定された補正量により工具の移動量を補正する補正手段とを備えた数値制御装置。
  2. 前記補正量記憶処理手段は、補正量と共に補正タイミングを記憶し、前記工具補正量決定手段は、補正量記憶処理手段に記憶した補正タイミングと同じタイミングになった時に工具の補正量を決定するものとした請求項1記載の数値制御装置。
  3. 前記補正量記憶処理手段は、補正量と共に機械温度および切削負荷の両方またはいずれか一方を記憶し、前記工具補正量決定手段は、前記補正量記憶処理手段に記憶した機械温度および切削負荷の両方またはいずれか一方に基づき、決定する補正量を修正するものとした請求項2記載の数値制御装置。
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