JP2005201158A - ディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式 - Google Patents

ディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式 Download PDF

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Abstract

【課題】 少ない燃料で、排ガス浄化触媒の還元再生処理を均一かつ効率的に行なうことができるようにする。
【解決手段】 コモンレール(2)を有するディーゼルエンジン(1)の排気管(10)内に配設された燃料噴射ノズル(20)と、コモンレールの燃料噴射を制御するコントローラ(7)とを備え、コントローラの制御によりコモンレールから供給された燃料を燃料噴射ノズルから噴射して排気管内に配設された排ガス浄化触媒(11)の還元再生を行なうディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式において、燃料噴射ノズルは、ホール型ノズルから成り、このホール型ノズルは、先端部に周方向に一列に、かつ、軸方向に複数列として配設された多数の噴射孔を有する。また、コントローラは、還元再生処理の1サイクル中に燃料噴射ノズルから複数回の燃料噴射を行なう。
【選択図】 図1

Description

本発明は、排ガスの後処理装置として、NOX 吸蔵還元型触媒、DPNR等の還元再生型触媒を備えたディーゼルエンジンに使用されて好適な、ディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式に関する。
近年、ディーゼルエンジンの排ガス中のパティキュレートマター(以下、PMという)やNOX を低減させる方式として、様々なものが開発されている。PMは、SOF、黒煙、サルフェート+結合水の3つの成分からなり、未燃燃料やオイルから成るSOFや排ガス中のHC、COは酸化触媒上で酸化浄化される。ディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、DPFという)は、ディーゼルエンジン車の低公害化の一方策として、大幅なPM低減を可能とするものである。DPFは、PMを高効率で捕集可能な耐熱フィルタと、フィルタに捕集されたPMを除去するためのフィルタ再生装置とから成り、フィルタ再生装置としては、捕集したPMを、例えば軽油バーナ等により焼却除去してフィルタを再生するもの等がある。
この一方、ディーゼルエンジンの排ガス組成は常に酸素過剰領域にあり、しかも還元剤となる成分が極めて少なく、温度領域も広範囲にわたるため、触媒にとっては非常に困難な環境にある。この酸素過剰環境下において、NOX を浄化する触媒の1つの方式として、NOX 吸蔵還元型触媒がある。このNOX 吸蔵還元型触媒は、NOX 低減率が極めて高く、NOX に非常に厳しい適合を求める場合に、有力な選択肢の一つとなる。また、このNOX 吸蔵還元型触媒と、上述のDPFとを一体化したディーゼルパティキュレート−NOX リダクションシステム(以下、DPNRという)もある。
上述のNOX 吸蔵還元型触媒やDPNRは、NOX を吸着して形成されたNO3 から再び酸素を奪い取り、これによりフィルタの再生処理を行なう必要がある。そして、このための1つの方式として、排気管内に燃料を添加して、HC、CO、CO2 又はH2 等を増加させる排気管燃料添加方式がある。この排気管燃料添加方式には、例えば、フィードポンプ等から10バール以下の比較的低圧の燃料が供給されて噴射するものと、エンジンのコモンレールから最大1500バールにもなる高圧の燃料が供給されて噴射するものとがある。いずれの場合にも、触媒の還元再生を充分に行なうためには、燃料の噴射により排気管内における燃料蒸気濃度を瞬時に上昇させ、リッチ空燃比にする必要がある。
ここで、後者のエンジンのコモンレールから高圧の燃料を導くものは、噴射口に螺旋溝を有するピントルスワールノズルから燃料噴射を行なうもの(例えば、特許文献1参照)と、図7及び図8に示すようなホール型燃料噴射ノズル40から燃料噴射を行なうものとが知られている。ホール型ノズル40は、円筒状のノズル本体41と、ノズル本体41内に軸方向に移動可能に挿入された、円柱状の弁軸47とを備える。ノズル本体41は、燃料供給孔42と、弁軸47先端の円錐状のシート部48がシートする弁座43と、弁座43から延びる誘導孔44と、誘導孔44から周方向へ分岐する噴射孔45とを有する。噴射孔45は細孔から成る。図9に示すように、従来のホール型燃料噴射ノズル40には、例えば8個の噴射孔45が、周方向に等間隔に一列に配設される。
そして、図9に示すように、ECUからの指令により、所定量f0 の燃料が燃料噴射ノズルから排気管内へ一定時間だけ連続噴射されて、還元再生処理の1サイクルを終了する。このように、エンジンのコモンレールから高圧の燃料を導くものは、専用の燃料ポンプが不要となり、ECUにより噴射制御を行なうためO2 センサが不要になる等の特長を有するものであり(例えば、特許文献1参照)、今後のディーゼルエンジンの排気管燃料添加の新たな方式として、大いに期待されている技術である。
特開2000−356127号公報(第8−11頁、第6図)
このように、従来のエンジンのコモンレールから高圧の燃料を導くディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式においては、排気管内に燃料を噴射するノズルとして、噴射口に螺旋溝を有するピントルスワールノズルや、例えば、8個の噴射孔45が周方向に等間隔に一列に配設されたホール型ノズル40が知られている。
この噴射口に螺旋溝を有するピントルスワールノズルや、例えば、8個の噴射孔45が周方向に等間隔に一列に配設されたホール型ノズル40は、これまで行われてきた上述のフィードポンプ等から供給される比較的低圧の燃料を噴射する場合には、一定の霧化性能を発揮してきた。しかしながら、コモンレールから供給される最大1500バールにもなる高圧の燃料を連続噴射した場合には、図10に示すように、強い圧力で燃料が排気管52の径方向に筋状になって噴射され、この噴霧の貫徹力(ペネトレーション)により排気管52の内壁53へ多量の燃料付着が生じるため、排ガス浄化触媒の還元再生に必要な理想的な霧化を行なうことができないという問題がある。
ここで、排気管内壁への燃料付着が生ずると、排気管内壁で蒸発した燃料蒸気は、わずかな時間差ではあるが、遅れて触媒に到達する。このため、排気管内における燃料蒸気濃度を瞬時に上昇させることができず、触媒の還元再生を充分に行なうことができないという問題がある。また、図11に示すように、触媒55に到達した燃料蒸気は触媒55上に不均一に供給され、触媒55の還元再生の均一性及び効率を低下させるという問題がある。このため、いずれの場合にも、触媒55を充分に還元再生させるために多量の燃料を噴射しなければならず、燃費を悪化させるという問題を生ずる。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、コモンレールから供給される高圧の燃料を噴射するディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式において、少ない燃料で排ガス浄化触媒の還元再生処理を均一かつ効率的に行なうことができる、ディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式を提供することを課題とする。
上述の課題を解決するために、本発明が採用する手段は、コモンレールを有するディーゼルエンジンの排気管内に燃料噴射ノズルを備え、コモンレールから供給される燃料を燃料噴射ノズルから噴射して排気管内に配設された排ガス浄化触媒の還元再生処理を行なうディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式において、燃料噴射ノズルは、ホール型ノズルから成り、このホール型ノズルは、先端部に周方向に一列に、かつ、軸方向に複数列として配設された多数の噴射孔を有することにある。
従来のホール型ノズルの噴射孔は、周方向に1列に配設された、例えば8個の細孔から成るものであったのに対し、本手段のホール型ノズルの噴射孔は、周方向及び軸方向に配設された多数の微細孔から成るから、コモンレールから高圧の燃料が供給されても、この多数の微細孔よって、噴射燃料の完全な霧化が行われる。また、噴霧の貫徹力を抑えることができるため、排気管内壁への燃料付着が防止され、燃料蒸気が触媒上へ均一に供給されるようになる。
また、本発明が採用する手段は、コモンレールを有するディーゼルエンジンの排気管内に配設された燃料噴射ノズルと、コモンレールの燃料噴射を制御するコントローラとを備え、コモンレールから供給された燃料を燃料噴射ノズルから噴射して排気管内に配設された排ガス浄化触媒の還元再生を行なうディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式において、コントローラは、還元再生処理の1サイクル中に燃料噴射ノズルから複数回の燃料噴射を行なうことにある。
本手段によれば、噴射1回当たりの噴霧の貫徹力を制御することが可能となり、排気管内壁への燃料付着が防止され、また、燃料蒸気が触媒上へ均一に供給されるようになる。特に、コモンレールを有するディーゼルエンジンにおいては、コモンレールを制御するためのコントローラにより、排気管内への複数回の燃料噴射を容易に行なうことができる。
さらに、本発明が採用する手段は、コモンレールを有するディーゼルエンジンの排気管内に配設された燃料噴射ノズルとコモンレールの燃料噴射を制御するコントローラとを備え、コントローラの制御によりコモンレールから供給された燃料を燃料噴射ノズルから噴射して排気管内に配設された排ガス浄化触媒の還元再生を行なうディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式において、燃料噴射ノズルは、ホール型ノズルから成り、このホール型ノズルは、先端部に周方向に一列に、かつ、軸方向に複数列として配設された多数の噴射孔を有し、コントローラは、還元再生処理の1サイクル中に燃料噴射ノズルから複数回の燃料噴射を行なうことにある。
本手段によれば、ホール型ノズルの噴射孔は、周方向及び軸方向に配設された多数の微細孔から成るから、コモンレールから高圧の燃料が供給されても、この多数の微細孔によって、噴射燃料の完全な霧化が行われる。また、噴霧の貫徹力を抑えることができるため、排気管内壁への燃料付着が防止され、燃料蒸気が触媒上へ均一に供給されるようになる。これと共に、還元再生処理の1サイクル中に、燃料噴射ノズルから複数回の燃料噴射を行なうから、噴射1回当たりの噴霧の貫徹力を制御することが可能となり、排気管内壁への燃料付着が一段と防止され、また、燃料蒸気が触媒上へより均一に供給されるようになる。特に、コモンレールを有するディーゼルエンジンにおいては、コモンレールを制御するためのコントローラにより、排気管内への複数回の燃料噴射を容易に行なうことができる。
噴射孔の数は、10個以上40個以下であることが望ましい。噴射孔の数が10個未満の場合には、噴射孔の口径を大きくする必要があるため、噴霧の貫徹力が増加し、排気管内壁への燃料付着が増加する恐れがあり、また、噴射孔の数が40個を超える場合には、噴射孔の加工が困難になる可能性がある。なお、噴射孔の数は、20個以上40個以下であることが、さらに望ましい。
例えば、噴射孔は、周方向に6個ないし12個が1列に、かつ、軸方向に3列として配設され、基端列の噴射孔は、先端部の両側に略155°の開き角度で開口し、中央列の噴射孔は、先端部の両側に略105°の開き角度し、先端列の噴射孔は、先端部の両側に略55°の開き角度で開口する。
噴射孔の口径は、0.05mm以上0.20mm以下であることが望ましい。噴射孔の口径が0.05mm未満の場合には、噴射孔の加工が困難になる可能性があり、また、噴射孔の口径が0.20mmを超える場合には、噴霧の貫徹力が増加し、排気管内壁への燃料付着が増加する恐れがある。なお、噴射孔の口径は、0.05mm以上0.10mm以下であることが、さらに望ましい。
以上詳細に説明したように、本発明のディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式は、コモンレールを有するディーゼルエンジンの排気管内に燃料噴射ノズルを備え、コモンレールから供給される燃料を燃料噴射ノズルから噴射して排気管内に配設された排ガス浄化触媒の還元再生処理を行なうディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式において、燃料噴射ノズルは、ホール型ノズルから成り、このホール型ノズルは、先端部に周方向に一列に、かつ、軸方向に複数列として配設された多数の噴射孔を有する。
また、本発明のディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式は、コモンレールを有するディーゼルエンジンの排気管内に配設された燃料噴射ノズルと、コモンレールの燃料噴射を制御するコントローラとを備え、コモンレールから供給された燃料を燃料噴射ノズルから噴射して排気管内に配設された排ガス浄化触媒の還元再生を行なうディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式において、コントローラは、還元再生処理の1サイクル中に燃料噴射ノズルから複数回の燃料噴射を行なう。
したがって、コモンレールから供給される高圧の燃料を噴射するディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式において、少ない燃料で排ガス浄化触媒の還元再生処理を均一かつ効率的に行なうことができるという優れた効果を奏する。
本発明に係るディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式を実施するための最良の形態を、図1ないし図7を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明のディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式を示す模試図、図2は、図1の燃料噴射ノズルを示す正面断面図、図3は、図1の燃料噴射ノズルの先端部を示す底面図、図4は、図1の燃料噴射ノズルの噴射状態を示す側面断面図、図5は、図1の燃料噴射ノズルの噴射方式を示すグラフ、図6は、図1の燃料噴射ノズルによる燃料蒸気の触媒への供給状態を示す模試図である。
図1に示すように、ディーゼルエンジン1には、エンジン1内の燃料噴射ノズルへ最大1500バールにもなる高圧の燃料を供給することができるコモンレール2、この高圧の燃料をコモンレール2へ供給するサプライポンプ3、燃料タンク5からサプライポンプ3へ低圧の燃料を供給するフィードポンプ4、サプライポンプ3とフィードポンプ4との間に介装されるフュエルフィルタ6、ディーゼルエンジン1の燃料制御を行なうECU7等が配設される。
排気管10内には、1個のホール型燃料噴射ノズル20、還元再生型触媒の一例であるNOX 吸蔵還元型触媒11、マフラ12等が配設される。ECU7は、エンジン1の燃料噴射ノズル、コモンレール2、サプライポンプ3、フィードポンプ4、排気管10内の燃料噴射ノズル20等と、電気的に接続される。
NOX 吸蔵還元型触媒11は、排気管10内を流れる排ガス中のNOX を吸蔵する一方、排ガス中のHC,CO,CO2 又はH2 を増加させることにより、吸蔵したNOX を再生処理する、いわゆるNOX 吸蔵還元型の触媒である。触媒11は、排ガスの流れ方向に格子状の通路が形成されたモノリス担体と、このモノリス担体上に形成されると共に貴金属及びNOX 吸蔵剤が担持されたコート層とを有する。貴金属としては、例えば、Pt等があり、NOX 吸蔵剤としては、例えば、Li,Na,K,Cs等のアルカリ金属、Mg,Ca,Ba等のアルカリ土類金属、Y,La,Ce,Pr,Nd,Eu,Gd,Dy等の希土類金属等がある。また、コート層としては、アルミナ等が使用される。
図2に示すように、ホール型燃料噴射ノズル20は、円筒状のノズル本体21と、ノズル本体21内に軸方向に移動可能に挿入された、円柱状の弁軸30とを有する。ノズル本体21は、燃料供給孔22と、弁軸30の先端の円錐状のシート部31がシートする弁座23と、弁座23から延びる誘導孔24と、誘導孔24から周方向へ分岐する噴射孔25,26,27とを有する。弁軸30は、ECU7によって制御される図示しない電磁ソレノイドによって開閉される。図4に示すように、燃料噴射ノズル20は、排気管10のコーナ部10aに、その噴射軸線が排気管10の軸方向に向くように取り付けられる。
図2に示すように、噴射孔25,26,27は、ノズル本体21の半球状の先端部28に、周方向に1列に、かつ、軸方向に平行3列として配設され、口径がすべて0.10mmに形成される。なお、この噴射孔25,26,27の口径は、0.10mmに限定されるものではないが、0.05mm以上0.20mm以下とすることが望ましい。噴射孔25,26,27の口径が0.05mm未満になると、噴射孔の加工が困難になる可能性があり、また、0.20mmを超えると、噴霧の貫徹力が増加し、図4に示す排気管内壁10bへの燃料付着が増加する恐れがあるためである。この噴射孔25,26,27の口径は、0.05mm以上0.10mm以下とすることが、さらに望ましい。
図2及び図3に示すように、ノズル20の基端列の噴射孔25は、ノズル本体21の先端部28の両側に155°の開き角度で開口し、周方向に等間隔に12個が配設される。また、中央列の噴射孔26は、ノズル本体21の先端部28の両側に105°の開き角度で開口し、周方向に等間隔に12個が配設される。さらに、ノズル20の先端列の噴射孔27は、ノズル本体21の先端部28の両側に55°の開き角度で開口し、周方向に等間隔に6個が配設される。このように、噴射孔25,26,27は、合計30個が配設される。
なお、この噴射孔の数は、30個に限定されるものではないが、10個以上40個以下とすることが望ましい。噴射孔の数が10個未満であると、噴射孔の口径を大きくする必要があるため、噴霧の貫徹力が増加し、図4に示す排気管内壁10bへの燃料付着が増加する恐れがあり、また、40個を超えると、噴射孔の加工が困難になる可能性があるためである。この噴射孔の数は、20個以上40個以下とすることが、さらに望ましい。一方、軸方向の列数は、必ずしも3列に限定されるものではなく、2列又は4列以上とすることもできる。また、各列は、必ずしも相互に平行である必要はない。
次に、本ディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式の作動について説明する。
ECU7は、フィードポンプ4を作動させて、燃料を燃料タンク5からフュエルフィルタ6を介してサプライポンプ3へ供給する。ECU7は、サプライポンプ3を作動させ、燃料をさらに加圧して、最大1500バールにもなる高圧の燃料をコモンレール2へ供給する。したがって、コモンレール2内には、常時高圧の燃料が充填されており、この高圧の燃料がエンジン1の燃料噴射に用いられる。
エンジン1からのNOX 排出量は、エンジン回転速度やアクセル開度等によって変化する。図1に示したECU7には、このように運転状態によって変化するNOX 排出量についてのNOX 排出量マップが記憶されている。ECU7は、このNOX 排出量マップに基づいて、エンジン1のNOX 排出量を算出し、触媒11に吸蔵されたNOX 吸蔵量を積算する。
触媒11のコート層に担持されるNOX 吸蔵剤として、例えばBaを用いた場合には、エンジン1から排出されたNOX は、触媒11において排ガス中のO2 と反応し、さらに触媒11中のBaO,BaCO3 と反応してBa(NO3 2 が生成され、この状態で触媒11に吸蔵される。これにより、排ガスは、NOX 濃度が極めて低くなった状態で、マフラ12等を通して大気中へ排出される。
ECU7は、触媒11によるNOX 吸蔵量が所定量を越え、かつ、触媒温度が触媒還元可能温度(例えば、200〜450°C)以上になっていると判断すると、排気管10内の燃料噴射ノズル20の電磁ソレノイドを作動させる。電磁ソレノイドが作動すると、燃料噴射ノズル20では、図2に示した弁軸30が引き上げられ、弁軸30のシート部31がノズル本体21の弁座23から離れる。
これと共に、ECU7は、コモンレール2の図示しない電磁ソレノイドを作動させて、コモンレール2内に充填されている高圧の燃料を、排気管10内の燃料噴射ノズル20へ供給する。これにより、この高圧の燃料が、燃料供給孔22から誘導孔24を通って、30個の噴出孔25,26,27から排気管10内へ噴射される。図5に示すように、ECU7は、1還元再生処理サイクル中において、所定噴射量f1 で連続的に噴射するのではなく、例えば、3回のパルス状の燃料噴射を行なう。
この排気管10内への燃料添加により、排ガス中の酸素濃度が低下すると共に、還元剤としての排ガス中のHC,CO,CO2 又はH2 が増加する。この結果、触媒11に吸蔵されていたBa(NO3 2 が、上記還元剤と反応してN2 まで還元される。また、触媒11が選択性の良い還元触媒として作用し、上記NO3 が排ガス中のHC,COと反応して無害なN2 ,CO2 ,H2 Oとなり、大気中へ排出される。このように、ECU7が、コモンレール2の電磁ソレノイドを作動させることにより、排気管10内の燃料噴射の噴射量、噴射回数、噴射時期等を適切に制御する。
ECU7は、触媒11の還元再生処理をほぼ完了したと推定したとき、コモンレール2の電磁ソレノイドを作動させて、コモンレール2から燃料噴射ノズル20への燃料供給を停止すると共に、燃料噴射ノズル20の電磁ソレノイドを作動させ、弁軸30のシート部31をノズル本体21の弁座23へシートさせて、その還元再生サイクルの燃料噴射を停止する。
本ディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式は、図2及び図3に示すように、ホール型燃料噴射ノズル20が、周方向及び軸方向に配設された多数の、例えば30個の微細孔から成る噴射孔25,26,27を有するから、コモンレール2から供給される高圧の燃料を噴射しても、図4に示すように、燃料噴射ノズル20から噴射された燃料の大部分が排ガス内で霧化され、排気管10の内壁10bに付着することが防止され、また、図6に示すように、燃料蒸気が触媒11上へ均一に供給される。このため、少ない燃料であっても、排気管10内における燃料蒸気濃度が理論燃料濃度近くまで急激に上昇して、排ガスの空燃比が瞬時にリッチとなり、排ガス浄化触媒の還元再生処理を均一かつ効率的に行なうことができる。したがって、排ガス浄化触媒の還元再生のために多量の燃料を噴射する必要がなく、燃費が著しく改善される。
また、ECU7は、還元再生処理の1サイクル中に、所定燃料f1 を連続的に噴射するのではなく、例えば、3回のパルス状の燃料噴射を行なうから、噴射1回当たりの噴霧の貫徹力を制御することが可能となり、図4に示すように、排気管内壁10bへの燃料付着が防止され、また、図6に示すように、燃料蒸気が触媒11上へ均一に供給される。したがって、少ない燃料で、排ガス浄化触媒の還元再生を均一かつ効率的に行なうことができる。このため、少ない燃料で充分な還元再生処理を行なうことができ、燃費が著しく改善される。なお、1つの還元再生サイクル中に行なう噴射回数は、必ずしも3回に限定されるものではなく、2回あるいは4回以上とすることもできる。また、噴射の形態も必ずしもパルス状に限定されるものではなく、1回の噴射時間や噴射間隔を様々に変化させることもできる。
なお、上述のディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式は、NOX 吸蔵還元型触媒11に対して実施するものであったが、これに限定されるものではなく、DPNR等の他の還元再生型の触媒に対しても、同様に実施できることは勿論である。
本発明のディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式を示す模試図である。 図1の燃料噴射ノズルを示す正面断面図である。 図1の燃料噴射ノズルの先端部を示す底面図である。 図1の燃料噴射ノズルの噴射状態を示す側面断面図である。 図1の燃料噴射ノズルの噴射方式を示すグラフである。 図1の燃料噴射ノズルによる燃料蒸気の触媒への供給状態を示す模試図である。 従来の燃料噴射ノズルを示す正面断面図である。 従来の燃料噴射ノズルを示す底面図である。 従来の燃料噴射ノズルの噴射方式を示すグラフである。 従来の燃料噴射ノズルの噴射状態を示す側面断面図である。 従来の燃料噴射ノズルによる燃料蒸気の触媒への供給状態を示す模試図である。
符号の説明
1 ディーゼルエンジン
2 コモンレール
3 加圧ポンプ
4 フィードポンプ
5 燃料タンク
6 フュエルフィルタ
7 ECU
10 排気管
10a コーナ部
10b 内壁
11 触媒
12 マフラ
20 燃料噴射ノズル
21 ノズル本体
22 燃料供給孔
23 弁座
24 誘導孔
25,26,27 噴射孔
28 先端部
30 弁軸
31 シート面
40 燃料噴射ノズル
41 ノズル本体
42 燃料供給孔
43 弁座
44 誘導孔
45 噴射孔
47 弁軸
48 シート部
52 排気管
53 内壁
55 触媒

Claims (6)

  1. コモンレール(2)を有するディーゼルエンジン(1)の排気管(10)内に燃料噴射ノズル(20)を備え、前記コモンレールから供給される燃料を前記燃料噴射ノズルから噴射して前記排気管内に配設された排ガス浄化触媒(11)の還元再生処理を行なうディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式において、前記燃料噴射ノズルは、ホール型ノズルから成り、前記ホール型ノズルは、先端部(20a)に周方向に一列に、かつ、軸方向に複数列として配設された多数の噴射孔(25,26,27)を有することを特徴とするディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式。
  2. コモンレール(2)を有するディーゼルエンジン(1)の排気管(10)内に配設された燃料噴射ノズル(20)と前記コモンレールの燃料噴射を制御するコントローラ(7)とを備え、前記コモンレールから供給された燃料を前記燃料噴射ノズルから噴射して前記排気管内に配設された排ガス浄化触媒(11)の還元再生を行なうディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式において、前記コントローラは、前記還元再生処理の1サイクル中に前記燃料噴射ノズルから複数回の燃料噴射を行なうことを特徴とするディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式。
  3. コモンレール(2)を有するディーゼルエンジン(1)の排気管(10)内に配設された燃料噴射ノズル(20)と前記コモンレールの燃料噴射を制御するコントローラ(7)とを備え、前記コントローラの制御により前記コモンレールから供給された燃料を前記燃料噴射ノズルから噴射して前記排気管内に配設された排ガス浄化触媒(11)の還元再生を行なうディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式において、前記燃料噴射ノズルは、ホール型ノズルから成り、前記ホール型ノズルは、先端部(20a)に周方向に一列に、かつ、軸方向に複数列として配設された多数の噴射孔(25,26,27)を有し、前記コントローラは、前記還元再生処理の1サイクル中に前記燃料噴射ノズルから複数回の燃料噴射を行なうことを特徴とするディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式。
  4. 前記噴射孔(25,26,27)の数は、10個以上40個以下であることを特徴とする請求項1又は3に記載のディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式。
  5. 前記噴射孔は、周方向に6個ないし12個が1列に、かつ、軸方向に3列として配設され、基端列の噴射孔(25)は、前記先端部(28)の両側に略155°の開き角度で開口し、中央列の噴射孔(26)は、前記先端部の両側に略105°の開き角度で開口し、先端列の噴射孔(27)は、前記先端部の両側に略55°の開き角度で開口することを特徴とする請求項1,3,4のいずれかに記載のディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式。
  6. 前記噴射孔(25,26,27)の口径は、0.05mm以上0.20mm以下であることを特徴とする請求項1,3,4,5のいずれかに記載のディーゼルエンジンの排気管燃料添加方式。
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