JP2005200684A - エッチング方法及びエッチング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 配線用基板に対しエッチング速度を均一にして導体の狭ピッチ化及び断面矩形化を実現し、ひいては、高精度且つ高周波対応の導体パターンを形成し得るエッチング装置を提供する。
【解決手段】 本発明のエッチング装置1は、ドラム2、チャンバ10、ノズルヘッド4等からなる。ドラム2は、フレキシブル配送板3を、ドラム面2aに巻き付けて回転搬送するように構成されている。チャンバ10は、エッチング液5を一定の圧力下で貯溜する室である。ノズルヘッド4は、チャンバ10の上部においてドラム面2aに近接した位置に配置され、チャンバ10内で加圧されたエッチング液5を、ノズル孔40からドラム面2aに対し直線状に噴射するように構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、可撓性を有する配線用基板に導体パターンを形成する際、その配線用基板をウエットエッチングするエッチング方法及びエッチング装置に関し、特に、配線用基板にエッチング液を噴射する技術に関する。
近年、例えば、図7(a)に示すように、COFやTAB等の実装方式に用いられるフレキシブル配線板においては、導体3aの狭ピッチ化が進み、ライン/スペース=15/15μm以下の高精度が要求されることがあり、また、信号の高周波化が進むにつれて導体抵抗が重要になるため、単に狭ピッチ化だけでなく、導体3aの断面形状が矩形であることが要求されている。
一般に、フレキシブル配線用基板3を用いて、導体パターンを有するフレキシブル配線板を形成するにあたって、サブトラクティブ法を採用した場合、ポリイミド等の絶縁性フィルム3b上に積層した銅箔3aに対し、エッチングレジスト3cを塗布した後、所定のパターンを通して現像し、露出した銅箔3aをエッチングにより除去するようにしている。そして、フレキシブル配線用基板3の導体3aについて、狭ピッチ化及び断面形状の矩形化を実現するためには、材料、前処理(清浄処理)、エッチングレジスト、露光、エッチング等の全ての工程で、精度向上の対策が必要になるが、特に、エッチング工程での対策が重要である。
ところで、従来より、図6(上側のエッチングのみ図示)に示すように、エッチング工程においては、水平搬送するフレキシブル配線用基板3に対し、約50〜200mm程度離れた上方及び下方位置に、それぞれ、スプレーノズル100を配置し、そのスプレーノズル100から、エッチング液5を扇状又は円錐状に噴霧して広範囲にエッチングするようにしている(例えば、特許文献1参照)。
また、フレキシブル配線用基板3上にエッチング液5が溜まる現象を回避するため、下側のスプレーノズル100のみからエッチング液5を噴霧する場合もある(例えば、特許文献2参照)。
他方、特許文献3には、金属ストリップのエッジに対し、マスキングしてエッチングしないようにする電解エッチング方法が記載されている。この電解エッチングにおいては、電解溶液を満たした電解セルに、メインロール及び半円断面状の電極をドブ漬けにし、これらの間に、マスキングテープを密着させた金属ストリップを通して電解溶液に浸すようにしている。
特開平7−150370号公報 特開2003―55779号公報 特開平8−209400号公報
しかしながら、上述した従来のエッチングには、次のような問題があった。
上記特許文献1、2に示すようなエッチングにおいて、上側のエッチングにあっては、スプレー液の打力や上面に溜まったエッチング液5の重さにより、フレキシブル配線用基板3が撓み、その撓んだ部分にスプレー液が通常の角度で当たらず、また、その撓んだ部分にエッチング液5が溜まって新しいスプレー液が当たらないという問題があり(図6参照)、下側のエッチングにあっても、やはり、スプレー液の打力により撓んだ部分にスプレー液が通常の角度で当たらないため、上側のエッチングと程度の差があるにしても上記同様の問題があった。
このような液溜まりやスプレー液の打角の問題は、フレキシブル配線用基板3に、早くエッチングされる導体3aの部分(図7(c)参照)と、遅くエッチングされる導体3aの部分(図7(b)参照)とを生じさせ、ひいては、導体3aの幅や断面形状にバラツキを生じさせている。
一方、一般に、フレキシブル配線用基板3の幅中央部分に液溜まりが生じやすく、幅中央部分のエッチング速度がエッジ部分よりも遅くなる傾向があるため、従来のエッチング装置においては、スプレーノズル100を揺動させたり、あるいは、スプレーノズル100の配置やスプレー圧を調整するようにしていたが、フレキシブル配線用基板3の面上でエッチング速度を均一にすることは困難であり、また、たとえ、フレキシブル配線用基板3に撓みが生じないとしても、スプレーノズル100の特性上、スプレー液が扇状又は円錐状に広がってその打力に差があるため、導体3aの幅や断面形状のバラツキは、根本的に解消されていない。
このように、フレキシブル配線用基板3のエッチングにおいては、スプレー液の打力や打角の差、フレキシブル配線用基板3の撓み等に起因して、エッチング速度が部分的に異なるという現象が生じており、かかる現象の対策として、従来では、最も遅くエッチングが完了する導体3aの部分を基準にエッチング速度を定めており、その結果、これより早くエッチングされた導体3aの部分がオーバーエッチングされ、導体3aが細ってしまう事態が生じていた(図7(c)参照)。
他方、上記特許文献3に示す電解エッチング方法を、フレキシブル配線用基板3のエッチングに適用した場合には、メインロールに巻き付けたフレキシブル配線用基板3をエッチング液5にドブ漬けすることにより、導体3aの狭ピッチ化を実現できるであろうものの、スプレー液の打力による迅速なエッチング効果を得ることができず、また、このエッチング液5にはエッチングの方向性がないため、導体3aの断面矩形化を実現することができない。
従って、本発明の目的は、配線用基板に対しエッチング速度を均一にして導体の狭ピッチ化及び断面矩形化を実現し、ひいては、高精度且つ高周波対応の導体パターンを形成し得るエッチング方法及びエッチング装置を提供することにある。
本発明は、走行する配線用基板をエッチング液の噴射によりエッチングする方法であって、ドラムを回転させつつその外周のドラム面に前記配線用基板を巻き付けながら搬送し、該ドラム面上にある該配線用基板に対し、該ドラム面に近接した位置から前記エッチング液を直線状に噴射することを特徴とするエッチング方法、及び、ドラムがその外周のドラム面に巻き付けた配線用基板を回転搬送し、該ドラム面上の該配線用基板に対し、ノズルヘッドがエッチング液を噴射するエッチング装置であって、前記ノズルヘッドは、前記ドラム面に近接した位置に配設されており、前記ノズルヘッドには、複数のノズル孔が、前記ドラム面に対して前記エッチング液を直線状に噴射するように設けられていることを特徴とするエッチング装置を提供することにより上記目的を達成したものである。
本出願における「エッチング速度」とは、配線用基板の表面上において、エッチングレジストで被膜されていない導体を、エッチングして除去する反応速度をいい、導体の断面形状が矩形になる場合を基準に、導体幅が大きく導体が太くなる場合等を「エッチング速度が遅い」といい、導体幅が小さく導体が細くなる場合等を「エッチング速度が早い」という。
本発明によれば、配線用基板をドラムに巻き付けて搬送することにより、エッチング液から打力を受けた配線用基板をドラム面で支持し、配線用基板の撓みを解消できる。また、ドラム面上の配線用基板に対し、エッチング液をドラム面に近接する位置から直線状に噴射することにより、エッチング液の直進性及び一定の打力を確保することができる。そして、配線用基板の撓みの解消、及びエッチング液の直進性及び一定の打力の確保により、配線用基板でのエッチング速度を均一にして導体の狭ピッチ化及び断面矩形化を実現することができる。
以下、本発明のエッチング装置及びエッチング方法の最も好ましい一実施形態(第1実施形態)を詳細に説明する。
図1又は図2に示すように、本実施形態(第1実施形態)のエッチング装置1は、ドラム2に巻き付けたフレキシブル配線用基板(配線用基板)3に対し、これに近接したノズルヘッド4からエッチング液5を直線状に噴射する装置である。
このようなエッチング装置1は、フレキシブル配線用基板3に導体パターンを形成するサブトラクティブ法の各工程のうち、エッチング工程に適用されるもので、各工程の処理室が連結されたもののうち、エッチング処理室6に設置されている。かかるエッチング装置1の詳細を具体的に述べる。
図1又は図2に示すように、エッチング装置1は、ドラム2、チャンバ10、ノズルヘッド4、ポンプ11等からなる。
ドラム2は、その外周面にドラム面2aを形成した円筒状のローラであって、上流側の第1ローラ12と、下流側の第2ローラ13との間にあるフレキシブル配線用基板3を、ドラム面2aに巻き付けて回転搬送するように構成されている。
ここで、エッチング処理室6は、第1テンションローラ列14を備えた第1洗浄室15と、第2テンションローラ列16を備えた第2洗浄室17との間に前後で連結されている。第1、第2テンションローラ列14、16は、フレキシブル配線用基板3を一定の張力且つ一定の速度で搬送するように速度制御されている。
そして、ドラム2は、第1、第2テンションローラ列14、16の間にあるフレキシブル配線用基板3の速度と同一の周速度になるように駆動制御されている。なお、ドラム2は、回転等の抵抗が小さくなるように構成され、フレキシブル配線用基板3と連れ回りするようになっていてもよい。
チャンバ10は、エッチング液5を貯溜する室であり、ドラム2の下方に配置されている。チャンバ10の側壁部には、ダクト18、バルブ19等を介して、ポンプ11が接続されている。このポンプ11は、チャンバ10内にエッチング液5を加圧輸送して一定の圧力下に調整するように構成されている。
チャンバ10の上部には、上壁部10aが凹状に形成されており、この上壁部10aは、ドラム面2aに対向配置している。この場合、ドラム2は、上側の略半円筒部分がチャンバ10から露出し、下側の略半円筒部分がチャンバ10に埋没したように配置されている。
上壁部10aは、ドラム2の外周方向にほぼ沿った凹凸状であって、凸状のノズル取付部10bが、ドラム面2aの法線方向(ドラムの中心線に向かう方向)に延びて、ドラム2の外周方向に一定の間隔ごとに複数配列された形状である。このノズル取付部10bは、矩形断面の筒状に形成され、その上側が開口している。なお、互いに隣接するノズル取付部10b、10bの間に形成された凹部は、エッチング液5の廃液路として機能する。
ノズル取付部10bの開口部分には、ノズルヘッド4がネジ等により装着可能に取り付けられている。このノズルヘッド4は、ドラム2の周方向につき一定の領域及び一定の間隔でドラム面2aと対向した状態で、チャンバ10内で加圧されたエッチング液5を、ドラム面2aに対し直線状に噴射するもので、ノズル取付部10bの開口を覆うように、長方形の蓋状に形成されている。
ノズルヘッド4がノズル取付部10bに装着された場合、ノズルヘッド4は、ドラム面2aに近接した位置に配置され、ノズル面4aとドラム面2aとの間隔dが、1〜10mm程度に設定されている。この間隔dが、1mmより小さいと、フレキシブル配線用基板3に当たって跳ね返ったエッチング液5が、ノズル孔40からのエッチング液5の直進性に悪影響を及ぼすおそれがあり、10mmを超えると、導体面上でエッチング液5の直進性を保てないおそれがある。
ノズルヘッド4には、複数のノズル孔40が、ドラム面2aの略法線方向に貫通して形成されている。ここで、ノズル孔40の貫通方向は、ノズル面4aの法線方向と等しく、厳密には、ドラム面2aの法線方向と等しくならないノズル孔40もあるが、その誤差は、僅かなもので、ノズル孔40からのエッチング液5の直進性に影響を与えるほどのものでない(図2参照)。
図2に示すように、ノズル取付部10bの流入口部分には、圧力調整板21が取り付けられている。この圧力調整板21は、チャンバ10内のエッチング液5がノズル取付部10bそれぞれに流入する際、各ノズル取付部10b内のエッチング液5の圧力を均一に調整するものである。圧力調整板21は、ノズル取付部10bの流入口を塞ぐ板状体に形成されており、その板状体に開口した調整孔22によってノズル取付部10b内に流入するエッチング液5の量を制御している。
これにより、ノズル孔40は、ノズル取付部10bの位置に依らず、エッチング液5を均一な圧力で噴射するようになっている。
次に、ノズル孔40の形状等の詳細について、ノズル孔40等との関係からエッチング速度の制御方法と併せて説明する。
図3(a)(b)に示すように、ノズルヘッド4には、ノズル孔40がスリット状のタイプと、ノズル孔40が円形状のタイプとがある。
図3(a)に示すように、スリット状のノズル孔40は、ドラム面2aの母線方向A(ノズル面4a上ではフレキシブル配線用基板3の幅方向Aに等しい)に細長く延びる複数のスリット孔41である。このスリット孔41は、スリット幅Wが0.1〜1mm、隙間Cが3〜10mm、スリット数が3〜10個であることが好ましい。このスリット幅W、隙間C及びスリット数は、エッチング速度を、導体の断面形状が矩形になる「基準エッチング速度」にする際、ノズル圧(例えば200kPa)、エッチング液5の流速(例えば20m/s)等を最適な値に定めるための制御因子になる。
このようなスリット孔41を有するノズルヘッド4は、主に、フレキシブル配線用基板3の導体を幅方向Aに亘ってすべて均一なエッチング速度でエッチングする場合に用いられる。
図3(b)に示すように、円形状のノズル孔40は、ドラム面2aの略法線方向(実際には、ノズル面4aの法線方向)を中心とする複数の円形孔42である。この円形孔42は、円孔径φDが0.1〜1mmであることが好ましい。円孔数は、フレキシブル配線用基板3の幅によって異なるが、約10〜50個程度である。
このような円孔径φD及び円孔数は、スリット孔41の場合と同様、エッチング速度を、「基準エッチング速度」にする際、ノズル圧、エッチング液の流速等を最適な値に定めるための制御因子になる。
このような円形孔42を有するノズルヘッド4は、フレキシブル配線用基板3の導体を幅方向に亘ってすべて均一なエッチング速度でエッチングする場合にも用いられるが、例えば、電解めっきによって導体厚さに差があるような場合に効果的である。
例えば、「基準エッチング速度」における基準導体厚さに対し、幅中央部分の導体厚さが大きく、エッジ部分の導体厚さが小さいような場合のフレキシブル配線用基板3において、幅中央部分及びエッジ部分のエッチング速度を制御しつつ、全体として同一の「基準エッチング速度」でエッチングすることが必要である。
具体的には、「基準エッチング速度」における基準円孔径φD及び基準円孔数に対し、ドラム2の円周方向B(ノズル面4a上ではフレキシブル配線用基板の搬送方向Bに等しい)の中央孔列42aでは、円孔径φD1を小さく、円孔数を多くして、ノズル圧及びエッチング液5の単位時間当たりの総流量を増加させる。また、ドラム2の円周方向Bのエッジ孔列42bでは、円孔径φD2を大きく、円孔数を少なくして、ノズル圧及びエッチング液5の単位時間当たりの総流量を減少させる。
このように、幅方向Aのエッチング速度を制御することは、スリット孔41を有するノズルヘッド4についても、上記同様、そのスリット幅W及び隙間Cを変更することにより実現可能である。
一方、搬送方向Bのエッチング速度の制御は、スリット数等の変更や、ドラム面2aの母線方向Aの孔列数等の変更により実現可能であり、また、ノズルヘッド4の取付数の変更、さらに、エッチング装置1自体の設置数の変更によっても実現可能である。
搬送方向Bのエッチング速度を遅くする場合には、スリット数、円孔数、ノズルヘッド4の取付数等の制御因子を減少させ、搬送方向Bのエッチング速度を早くする場合には、上記制御因子のほか、エッチング装置1自体の設置数を増加させる。なお、ノズルヘッド4が外されたノズル取付部10bの開口は、遮蔽板(図示しない)によって塞がれるようになっている。
また、幅方向A及び搬送方向Bの双方についてエッチング速度を複合的に制御する場合には、スリット幅W及び隙間C、円孔数、ノズルヘッドの4取付数等の制御因子を、上記例の組合せ等によって調整する。
次に、本実施形態のエッチング装置1の使用態様を、本実施形態のエッチング方法と併せて説明する。
フレキシブル配線用基板3を、エッチングする面を下向きにして走行させ、回転するドラム2のドラム面2aに巻き付けながら、チャンバ10の上壁部10aの上方に搬送する。一方、ポンプ11の作動により、チャンバ10内にエッチング液5を流入しつつ一定の圧力に加圧し、ノズルヘッド4のノズル孔40から、エッチング液5を均一な圧力で噴射させる。この場合、エッチング液5は、ドラム面2aの法線方向に沿って直線状に噴射し続ける。
そして、一定の打力(圧力)をもったエッチング液5を、フレキシブル配線用基板3の導体面に対し、近接位置から垂直方向にあてる。このようなエッチングを続けると、フレキシブル配線用基板3において、エッチングレジストで被膜されていない導体が、常に、導体面の法線方向からエッチング液を受けて溶解するため、エッチングレジストで被膜されている導体は、その断面が矩形状になる(図7(a)参照)。そして、上述した幅方向A及び搬送方向Bのエッチング速度の制御により、エッチング速度は、フレキシブル配線用基板3上において均一になるため、一又は複数のチャンバ10を通過したフレキシブル配線用基板3においては、導体断面は、すべて矩形状になっている。また、エッチング液5を近接位置から一定の打力で直線状に噴射する状況下では、導体断面の均一な矩形化は、導体ピッチの大小に影響されずに行われる。
一方、このようなエッチングの処理中、フレキシブル配線用基板3は、ドラム2によりドラム面2aで支持されているため、エッチング液5の打力を受けても撓まない。
フレキシブル配線用基板3の両面にエッチングする場合は、片面のエッチング処理が終了したフレキシブル配線用基板3について、洗浄処理を施した後、フレキシブル配線用基板3を反転し、再度、その下面にエッチング処理を施す。
以上述べたように、本実施形態によれば、ドラム面2aに巻き付けたフレキシブル配線用基板3に対し、エッチング液5を近接位置から一定の打力で直線状に噴射するようにしたことから、フレキシブル配線用基板3の撓みを解消すると共に、エッチング液5の直進性及び一定の打力を確保できる。その結果、フレキシブル配線用基板3の面内でエッチング速度を均一にし、導体の狭ピッチ化及び断面矩形化を実現することができ、ひいては、高精度且つ高周波対応の導体パターンを形成することができる。
また、本実施形態によれば、ノズルヘッド4の取付位置を、ドラム2の外周方向にドラム面2aに沿って複数配置し、ノズルヘッド4を各取付位置に装着可能にしたため、ノズルヘッド4の着脱や交換により、搬送方向Bのエッチング速度を制御することができる。
特に、ノズルヘッド4を、スリット孔41のタイプと、円形孔42のタイプとに分けて相互に交換可能にし、それぞれ、スリット幅W、スリット数等の制御因子や、円孔径φD及び円孔数等の制御因子を調整することにより、搬送方向Bのみならず幅方向Aのエッチング速度も制御して面内で厚さに差がある導体であっても均一なエッチング速度でエッチングすることができる。
さらに、本実施形態によれば、チャンバ10内のエッチング液5を一定の圧力で加圧するようにしたため、エッチング液5を均一な圧力で噴射し、フレキシブル配線用基板3に均一な打力を与えることができる。
さらにまた、本実施形態によれば、フレキシブル配線用基板3をドラム2に巻き付けて搬送するため、このような搬送ラインに占める空間を、ストレート状の搬送ラインの場合と比べて小さくすることができ、装置自体の縮小化を図ることができる。
以下、本発明のエッチング装置の好ましい他の実施形態(第2実施形態)を詳細に説明する。
図4に示すように、本実施形態(第2実施形態)のエッチング装置1Aにおいては、チャンバの上壁部及びノズルヘッドが、上記第1実施形態と異なっており、主に、この点について説明し、同一の構成等については、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の場合、ノズルヘッド4Aは、チャンバ10の上壁部10aをなすものとして、ドラム面2aの曲率と等しい凹曲面が、ドラム2の周方向に連続一体になるように形成されている。ノズルヘッド4Aには、複数のノズル孔40が、ドラム面2aの法線方向に貫通して形成されている。このノズル孔40は、上記第1実施形態の場合と異なり、全ての貫通方向がドラム面2aの法線方向と等しくなっている。
ノズルヘッド4aの内壁面には、遮蔽板(図示しない)が複数装着されるようになっている。この遮蔽板は、ドラム2の周方向につき一定の領域及び一定の間隔でノズル孔40を遮蔽することにより、搬送方向Bのエッチング速度を制御する機能を果たすようになっている。その他、ノズル孔40について、搬送方向B及び幅方向Aのエッチング速度の制御は、上記第1実施形態と同様である。
本実施形態によれば、ノズルヘッド4Aを、ドラム面2aの曲率と等しい凹曲面状にし、そのノズル孔40の貫通方向をすべてドラム面2aの法線方向と等しくしたことから、常にフレキシブル配線用基板3上の導体に対し、導体面の法線方向からエッチング液を噴射できるため、導体の狭ピッチ化及び断面矩形化をより高精度に実現することができる。
その他の構成及び作用効果は、上記第1実施形態と同様である。
以下、本発明のエッチング装置の好ましい他の実施形態(第3実施形態)を詳細に説明する。
図5に示すように、本実施形態(第3実施形態)のエッチング装置1Bにおいては、チャンバ10の上壁部10a及びノズルヘッド4Bが、上記第1、第2実施形態と異なっており、主に、この点について説明し、同一の構成等については、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の場合、チャンバ10の上壁部10aは、ドラム2の外周方向にほぼ沿った凹凸状である点では、上記第1実施形態と同様であるが、そのノズル取付部10bの上端縁部分が、凹曲面と接するような開口形状である点で異なる。
ノズルヘッド4Bは、ドラム2の周方向につき一定の領域及び一定の間隔でドラム面2aと対向する点では、上記第1実施形態と同様であるが、ドラム面2aの曲率と等しい凹曲面状に形成されてる点では、上記第2実施形態と同様である。
なお、ノズル取付部10bの流入口部分には、圧力調整板21Bが取り付けられており、この圧力調整板21Bは、ドラム面2aの曲率と等しい凹曲面状に形成されてる点で上記第1実施形態と異なっている。
以上述べたように、本実施形態によれば、常にフレキシブル配線用基板3上の導体に対し、導体面の法線方向からエッチング液5を噴射できる点で、第1実施形態より有利であり、ノズルヘッド4Bの着脱や交換により、搬送方向Bのエッチング速度を制御することができる点で、第2実施形態より有利である。
その他の構成及び作用効果は、上記第1、第2実施形態と同様である。
本発明は、上記実施形態に限られることなく、種々の変更等を行うことができる。
上記第1実施形態において、ノズル孔の貫通方向を、すべてドラム面の法線方向に合わせてもよい。
上記第2実施形態において、ノズルヘッドを、チャンバの上部に着脱可能な上壁として構成してもよい。
上記第1〜第3実施形態において、ノズル取付部を、ドラムの母線方向に複数配設し、ノズルヘッドの取付数の調整により、幅方向のエッチング速度を制御するようにしてもよい。
上記第1〜第3実施形態において、ノズルヘッドのノズル孔や、圧力調整板の調整孔に、電磁弁によるシャッター機構を適用し、エッチング速度やノズル圧を自動制御するようにしてもよい。
上記第1〜第3実施形態において、ドラムを、エッチング液の噴射用の内円筒部と、フレキシブル配線用基板の回転搬送用の外円筒部との二重構成にしてもよい。この場合、内円筒部にあっては、その外周面に上記同様のノズル孔を複数形成し、内部に貯留したエッチング液をポンプ圧によってノズル孔から噴射するようにする。また、外円筒部にあっては、その外周面に、ノズルヘッドのノズル孔と重ならない通過孔を複数形成し、内円筒部からのエッチング液を、通過孔からフレキシブル配線用基板の一方の面に当て、ノズルヘッドからのエッチング液を受けた他方の面を支持するようにする。このような二重構造のドラムは、一度の処理で両面エッチングをできるという利点がある。
第1実施形態のエッチング装置を含むエッチング処理室の概略構成を示す正面図である。 図1のP部のドラム及びノズルヘッドを拡大して示す正面断面図である。 (a):第1実施形態のノズルヘッド(スリットタイプ)のノズル面を示す平面図である。(b):第1実施形態のノズルヘッド(多孔タイプ)のノズル面を示す平面図である。 第2実施形態のエッチング装置の概略構成を示す正面図である。 第3実施形態のエッチング装置におけるドラム及びノズルヘッドを拡大して示す正面断面図である 従来のエッチング装置の概略構成を示す図である。 (a):正常なエッチング速度の状況下で、導体の断面が矩形である状態を示す図である。(b):遅いエッチング速度の状況下で、導体断面が太った状態を示す図である。(c):早いエッチング速度の状況下で、導体断面が細った状態を示す図である。
符号の説明
2 ドラム
2a ドラム面
3 フレキシブル配線用基板(配線用基板)
4、4A、4B ノズルヘッド
40 ノズル孔
41 スリット孔(ノズル孔)
42 円形孔(ノズル孔)
5 エッチング液
10 チャンバ

Claims (9)

  1. 走行する配線用基板をエッチング液の噴射によりエッチングする方法であって、
    ドラムを回転させつつその外周のドラム面に前記配線用基板を巻き付けながら搬送し、該ドラム面上にある該配線用基板に対し、該ドラム面に近接した位置から前記エッチング液を直線状に噴射することを特徴とするエッチング方法。
  2. 前記エッチング液の噴射位置を、前記ドラム面から1〜10mm離れた位置に近接させることを特徴とする請求項1記載のエッチング方法。
  3. 前記エッチング液の噴射位置を、前記ドラムの外周方向に前記ドラム面に沿って複数配置し、前記エッチング液の噴射位置の数又は前記エッチング液の噴射孔の大きさを、エッチング速度に応じて増減することを特徴とする請求項1又は2に記載のエッチング方法。
  4. ドラムがその外周のドラム面に巻き付けた配線用基板を回転搬送し、該ドラム面上の該配線用基板に対し、ノズルヘッドがエッチング液を噴射するエッチング装置であって、
    前記ノズルヘッドは、前記ドラム面に近接した位置に配設されており、前記ノズルヘッドには、複数のノズル孔が、前記ドラム面に対して前記エッチング液を直線状に噴射するように設けられていることを特徴とするエッチング装置。
  5. 前記ノズル孔は、前記ドラム面の略母線方向に延びるスリット状に形成され、そのスリット幅又はスリット数がエッチング速度に応じて設定されていることを特徴とする請求項4記載のエッチング装置。
  6. 前記ノズル孔は、前記ドラム面の略法線方向を中心とする円形状に形成され、そのノズル径又はノズル数がエッチング速度に応じて設定されていることを特徴とする請求項4記載のエッチング装置。
  7. 前記ドラムの外側には、前記エッチング液を貯留したチャンバが配設され、該チャンバの上部には、前記ドラム面に対向配置した上壁部が凹状に形成されており、
    前記ノズルヘッドは、前記上壁部の複数部位に装着可能に構成されていることを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載のエッチング装置。
  8. 前記ノズルヘッドは、前記チャンバ内の圧力調整により前記エッチング液を噴射するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載のエッチング装置。
  9. 前記ノズルヘッドは、前記ドラム面の曲率と略等しい凹曲面状に形成されていることを特徴とする請求項4〜8の何れかに記載のエッチング装置。
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