JP2005200447A - 潤滑油添加剤および潤滑油組成物 - Google Patents

潤滑油添加剤および潤滑油組成物 Download PDF

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Yuriko Iimura
百合子 飯村
Hideki Hirano
英樹 平野
Toshiyuki Ito
俊幸 伊藤
Yasushi Doi
靖 土肥
Naomi Urakawa
奈央美 浦川
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Abstract

【課題】 高い粘度指数向上能と剪断安定性を有する潤滑油添加剤、および粘度温度特性と剪断安定性のバランスに優れた潤滑油組成物を提供すること。
【解決手段】 (i)(a)炭素原子数8〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類の単量体から導かれる構成単位を70〜100モル%の範囲で含有し、(b)エチレンから導かれる構成単位を0〜30モル%の範囲の量で含有し、
(ii)数平均分子量(Mn)が8,000〜100,000の範囲にあり、
(iii)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量分布(Mw/Mn)が4以下であり、
(iv)100℃での動粘度が500〜10,000mm/sの範囲にあり、
(v)13C−NMR法により求められるα−オレフィン単位連鎖部のトリアッド表示によるアイソタクティシティーが50%以上であるα−オレフィン(共)重合体からなる潤滑油添加剤、並びにそれとベースオイルからなる潤滑油組成物。
【選択図】 なし

Description

石油製品は一般に温度が変わると粘度が大きく変化する、いわゆる粘度の温度依存性を有しているが、エンジン油、作動油等として使用される潤滑油は、低温から高温まで広い範囲にわたって粘度ができるだけ変化しないことが実用上望ましい。この尺度として粘度指数が用いられ、粘度指数が大きいほど温度変化に対する安定性が高い。そこで潤滑油には、粘度の温度依存性を小さくする目的で、潤滑油基剤に可溶な、ある種のポリマーが粘度指数向上剤 として用いられている。そのような重合体としては、例えばポリメタクリレート(PMA)〔特開平7−62372号公報〕、オレフィン共重合体(OCP)〔特公昭46−34508号公報〕、ポリイソブチレン(PIB)等が使用されている。近年では、特にエチレン・α−オレフィン共重合体が広く用いられ、潤滑油の性能バランスを
さらに改善するため種々の改良がなされている。
これらの重合体を添加した潤滑油にはそれぞれ特徴がある。すなわち、PMAは粘度指数向上性に優れていて流動点降下作用もあるが、増粘効果、剪断安定性が低い。増粘効果を向上させるためには分子量を大きくすれば良いが、この場合、潤滑油の攪拌などに伴う剪断力に対する安定性が極端に悪くなる。PIBは増粘効果が大きいが、粘度指数向上性に劣る。OCPの粘度指数向上性はPMAに劣るが、増粘効果が大きく、かつ剪断安定性に優れる。
また、米国特許第3,697,429号公報には、異なるエチレン含量のエチレン・α−オレフィンコポリマーのブレンドが開示されており、これを潤滑油の粘度指数向上剤 として使用すると、適する低温特性が得られることが開示されているが、潤滑油の性能バランスは不充分である。一方、リビング重合の特性を活かした別の工夫もされており、例えば、特開昭60−35009号公報では、分子量分布、組成分布が狭く、分子内で組成が変化したエチレンとα−オレフィンのランダム共重合体、ブロック共重合体が開示されており、これらの共重合体は、特に潤滑油の用途に適する良好なせん断安定性と増粘性、および優れた低温特性を有し、潤滑油粘度指数改良剤として好適であることが開示されている。特に、組成の異なるセグメントを同じ分子内に有するブロック共重合体がより好ましいことも開示されている。
OCP製造方法としては従来、特公平2−1163号公報および特公平2−7998号公報に記載されているようなバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなるバナジウム系触媒による方法が使用されてきた。このようなエチレン・α−オレフィン共重合体としては特にエチレン・プロピレン共重合体が主に使用されている。
また、高い重合活性で共重合体を製造する方法として特開昭61−221207号公報、特公平7−121969号公報に記載されているようなジルコノセンなどのメタロセン化合物と有機アルミニウムオキシ化合物(アルミノキサン)からなる触媒系を用いる方法等が知られており、特許第2796376号公報には特定のメタロセン触媒とアルミノキサンを組み合わせた触媒系を用いることにより得られるエチレン・α−オレフィン共重合体からなる粘度指数向上剤の製造方法が開示されている。
特開平7−62372号公報 特公昭46−34508号公報 米国特許第3,697,429号公報 特開昭60−35009号公報 特公平2−1163号公報 特公平2−7998号公報 特開昭61−221207号公報 特公平7−121969号公報 特許第2796376号公報
本発明はこのような従来技術に存在する問題に着目してなされたものである。本発明が解決しようとする課題は、高い粘度指数向上能と剪断安定性を有する潤滑油添加剤、および潤滑油組成物を提供することである。
上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定の炭素原子数のα−オレフィンを単独重合、またはエチレンと共重合することにより得られる、立体規則性の高いα−オレフィン(共)重合体が高い粘度指数向上能と剪断安定性を有することを見出し、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明は
[I] (i)(a)炭素原子数8〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類の単量体から導かれる構成単位を70〜100モル%の範囲で含有し、(b)エチレンから導かれる構成単位を0〜30モル%の範囲の量で含有し、
(ii)数平均分子量(Mn)が8,000〜100,000の範囲にあり、
(iii)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量分布(Mw/Mn)が4以下であり、
(iv)100℃での動粘度が500〜10,000mm/sの範囲にあり、
(v)13C−NMR法により求められるα−オレフィン単位連鎖部のトリアッド表示によるアイソタクティシティーーが50%以上であるα−オレフィン(共)重合体からなる潤滑油添加剤、並びに
[II] (A)前記[I]に記載の潤滑油添加剤0.2〜50重量部と、
(B)合成炭化水素、鉱油及びエステルから選ばれる少なくとも1種類からなり、かつ、100℃での動粘度が1〜20mm2/sの範囲にあるベースオイル50〜99.8重量部と、
必要に応じて
(C)清浄分散剤、粘度指数向上剤、酸化防止剤、腐食防止剤、耐摩耗剤、摩擦調整剤、流動点降下剤、防錆剤、消泡剤および極圧剤からなる群より選ばれた少なくとも1種類の添加剤を含むことを特徴とする潤滑油組成物
である。
本発明に係るα−オレフィン(共)重合体は、高い粘度指数向上能を有し、かつ剪断安定性が優れており、さらに、外観も濁りがないので、潤滑油用添加剤として好適である。
本発明の潤滑油添加剤を添加した潤滑油は、高い粘度指数を有し、かつ剪断安定性に優れている。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明においてα−オレフィン(共)重合体を構成する(a)炭素原子数8〜20のα−オレフィンとしては、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセンの直鎖状α―オレフィンや8-メチルー1−ノネン、7-メチル−1−デセン、6−メチル
−1−ウンデセン、6,8−ジメチル−1−デセンなどの分岐を有するα―オレフィンを挙げることができるが、好ましくは炭素原子数8〜12の直鎖状α―オレフィンであり、特に好ましくは1−デセンである。
本発明においてα−オレフィン(共)重合体は少なくとも1種以上の上記(a)炭素原子数8〜20のα−オレフィンからなる重合体(α−オレフィン含有率100モル%)、または(b)エチレンとの共重合体である。更に、必要に応じて炭素原子数3〜6のα−オレフィンを共重合成分として含有させることもできる。この様な炭素原子数3〜6のα−オレフィンとしてはプロピレン,1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンなどの直鎖状α−オレフィンや4−メチル−1−ペンテンなどの分岐を有するα−オレフィンを挙げることができる。これらのα−オレフィンは単独でまたは2種以上組合わせて用いることができる。
本発明においてα−オレフィン(共)重合体を構成する(a)炭素原子数8〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位の含有率は70〜100モル%の範囲であり、好ましくは80〜100モル%、更に好ましくは90〜100モル%である。
また、本発明においてα−オレフィン(共)重合体を構成する(b)エチレンから導かれる構成単位の含有率は0〜30モル%の範囲であり、好ましくは0〜20モル%、さらに好ましくは0〜10モル%の範囲である。
更に必要に応じて炭素原子数3〜6のα−オレフィンから導かれる構成単位を0〜20モル%の範囲で用いることもできる。
α−オレフィン(共)重合体の数平均分子量(Mn)および分子量分布(Mw/Mn)は、単分散ポリスチレンを標準としてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。本方法により測定した該α−オレフィン(共)重合体の数平均分子量(Mn)は、8,000〜100,000、好ましくは10,000〜50,000、特に好ましくは12,000〜20,000の範囲にある。また、該α−オレフィン(共)重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、4以下、より好ましくは3.0以下、特に好ましくは2.5以下である。
α−オレフィン(共)重合体の100℃の動粘度(JIS K 2283)が500〜10,000mm/sであり、好ましくは1,000〜5,000mm/s、特に好ましくは1,500〜3,000mm/sの範囲である。
α−オレフィン(共)重合体の100℃の動粘度が上記範囲内にあると、剪断安定性と粘度指数とのバランスが優れるので事実上望ましい。
アイソタクティック構造とは、側鎖の立体構造が規則的に制御されているもののうち、炭素−炭素結合から形成される主鎖に対して側鎖が同方向に位置する立体構造を有するものである。規則性の程度を表す指標としてタクティシティーが用いられる。アイソタクティック構造の程度を表す指標としてはアイソタクティシティーが用いられる。
アイソタクティシティーは13C−NMR(同位体炭素による核磁気共鳴法スペクトル)を用いて公知の文献[Macromolecules 24,2334(1991);Polymer,30,1350(1989)]等に記載の方法により求めることができる。
具体的には13C−NMR法(同位体炭素による核磁気共鳴法スペクトル)によるC3炭素シグナル、メチン・メチレン炭素シグナルまたは、13C−NMRのプロトンシグナ
ルの解析による。NMRにより定量されるタクティシティーは連続する複数個の構成単位の存在割合(すなわち、連続する構成単位の相対的立体配座関係の存在割合)、例えば2個の場合はダイアッド、3個の場合はトリアッドによって示すことができるが、本発明でのアイソタクティック構造を有するとは、トリアッドで示されるものを言う。
また上記α−オレフィン(共)重合体において、α−オレフィンのトリアッド連鎖でみたアイソタクティシティーが50%以上、より好ましくは75%以上の範囲にあることが望ましく、アイソタクティシティーがこのような範囲にあると剪断安定性と粘度指数のバランスが優れる。
ここで、トリアッド連鎖でみたアイソタクティシティー(以下、トリアッドアイソタクティシティー、またはmm分率とも称する。)について説明する。
このα−オレフィン(共)重合体のトリアッドアイソタクティシティーは、該共重合体の13C−NMRスペクトルおよび下記の一般式により、頭−尾結合したα−オレフィン単位3連鎖部の第2単位目の側鎖第一メチレン基(数1中の[C3])の強度(面積)比として求められる。
Figure 2005200447
(式中、mm、mr、rrは、それぞれ13C-NMRスペクトルで観察される頭−尾結合したα−オレフィン単位3連鎖部の2単位目の側鎖第一メチレン基[C3]の面積である。また、R1、R2,R3=C2n+1、0≦n≦17であり、それぞれ同一であっても異なっていても良い)
α−オレフィン(共)重合体の製造
上記のようなアイソタクティック構造を有するα−オレフィン(共)重合体の製造の際には、特開平3−193796号公報、特開平6−122718号公報、EP公開 0881236号公報、特開2000−212194号公報、特開平10−087716号公報、WO 01/27124号公報に記載されているような、従来、アイソタクティックプロピレン重合体を製造する際に使用される触媒を用いることができる。
具体的には、W.Kaminskyらによって報告されているAngew.Chem.Int.Ed.Engl,24,507(1985)、山崎らのChemistry Letters,1853(1989)やAngew.Chem.Int.Ed.Engl,31,1347(1992)、Organometallics,13,954(1994)等に記載の触媒系を用いることもでき、また該文献に記載された化合物と異なる構造のものであってもα−オレフィン(共)重合体を製造したときに、得られる共重合体のアイソタクティシティーが50%以上の重合体を与える触媒系であれば利用でき、例えば、ビスインデニル誘導体等をリガンドとするC2対称構造を有するメタロセンや置換シクロペンタジエニル基とフルオレニル基をメチルメチレンで架橋したC1対称構造を有するメタロセンと有機アルミニウム等の助触媒とからなる触媒系が挙げられる。
α−オレフィン(共)重合体を製造したときに、アイソタクティシティーが50%以上の重合体を与える触媒系としては以下のものを例示することができる。
エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(1-インデニル)チタニウムジクロライド、エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(ジ-t-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2-メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2-メチル-4,5-ベンズインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2-メチル-4-フェニルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(2-メチル-4-ナフチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルエチレンビス(2-メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルエチレンビス(2-メチル-4,5-ベンズインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルエチレンビス(2-メチル-4-フェニルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルエチレンビス(2-メチル-4-ナフチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(3−tert-ブチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドリドジベンズフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−(2−アダマンチル)−5−メチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−(2−アダマンチル)−5−メチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−(2−アダマンチル)−5−メチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−(2−アダマンチル)−5−メチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−エチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−エチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−エチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−エチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−2,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−2,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−2,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−2,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3−(2−アダマンチル)−5−メチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3−(2−アダマンチル)−5−メチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3−(2−アダマンチル)−5−メチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3−(2−アダマンチル)−5−メチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3−tert−ブチル−5−エチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3−tert−ブチル−5−エチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3−tert−ブチル−5−エチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3−tert−ブチル−5−エチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3−tert−ブチル−2,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3−tert−ブチル−2,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3−tert−ブチル−2,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)メチレン(3−tert−ブチル−2,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3−(2−アダマンチル)−5−メチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3−(2−アダマンチル)−5−メチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3−(2−アダマンチル)−5−メチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3−(2−アダマンチル)−5−メチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3−tert−ブチル−5−エチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3−tert−ブチル−5−エチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3−tert−ブチル−5−エチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3−tert−ブチル−5−エチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3−tert−ブチル−2,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3−tert−ブチル−2,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3−tert−ブチル−2,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)

ジルコニウムジクロリド、ジ(p−tert−ブチルフェニル)メチレン(3−tert−ブチル−2,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p−トリル)(フェニル)メチレン(3−tert−ブチル−2,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p−トリル)(フェニル)メチレン(3−tert−ブチル−2,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p−トリル)(フェニル)メチレン(3−tert−ブチル−2,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(p−トリル)(フェニル)メチレン(3−tert−ブチル−2,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジベンジルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジメチル、ジフェニルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジメチル、ジフェニルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジメチル、ジフェニルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジメチル、ジフェニルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)チタニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)チタニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)チタニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ハフニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(3,6−ジtert−ブチルフルオレニル)ハフニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,5−ジメチル−シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ハフニウムジクロリドを例示することができる。
助触媒成分としては以下の[1]〜[4]のうちから選ばれる少なくとも1種の化合物を用いる。
[1]有機金属化合物
本発明で用いられる(B-1) 有機金属化合物として、具体的には下記のような有機金属化合物が用いられる。
ab3
(式中、Ra およびRb は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、M3はMg、ZnまたはCdである。)で表される周期律表第2族または第12族金属のジアルキル化合物。
[2]有機アルミニウム化合物
オレフィン重合用触媒を形成する[2]有機アルミニウム化合物としては、例えば下記一般式(1)で表される有機アルミニウム化合物、下記一般式(2)で表されるI族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物などを挙げることができる。
a m Al(ORbnpq …(1)
(式中、Ra およびRb は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15
、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)で表される有機アルミニウム化合物。このような化合物の具体例として、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジイソブチルアルミニウムハイドライドを例示することができる。
2 AlRa 4 …(2)
(式中、M2 はLi、NaまたはKを示し、Ra は炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示す。)で表される周期律表第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物。このような化合物としては、LiAl(C25)4、LiAl(C715)4 などを例示することができる。
上記一般式(1)で表される有機アルミニウム化合物としては、例えば下記一般式(3)、(4)、(5)または(6)で表される化合物などを例示できる。
a m Al(ORb3-m …(3)
(式中、Ra およびRb は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、mは好ましくは1.5≦m≦3の数である。)
a m AlX3-m …(4)
(式中、Ra は炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは好ましくは0<m<3である。)
a m AlH3-m …(5)
(式中、Ra は炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、mは好ましくは2≦m<3である。)
a m Al(ORbnq …(6)
(式中、Ra およびRb は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+q=3である。)
上記一般式(3)、(4)、(5)、または(6)で表されるアルミニウム化合物として、より具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリn-ブチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリn-アルキルアルミニウム;トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec-ブチルアルミニウム、トリ tert-ブチルアルミニウム、トリ2-メチルブチルアルミニウム、トリ3-メチルブチルアルミニウム、トリ2-メチルペンチルアルミニウム、トリ3-メチルペンチルアルミニウム、トリ4-メチルペンチルアルミニウム、トリ2-メチルヘキシルアルミニウム、トリ3-メチルヘキシルアルミニウム、トリ2-エチルヘキシルアルミニウムなどのトリ分岐鎖アルキルアルミニウム;トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウムなどのトリシクロアルキルアルミニウム;トリフェニルアルミニウム、トリトリルアルミニウムなどのトリアリールアルミニウム;ジイソプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイドライド;一般式(i-C49)x Aly(C510)z(式中、x、y、zは正の数であり、z≧2xである。)などで表されるイソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウム;イソブチルアルミニウムメトキシド、イソブチルアルミニウムエトキシド、イソブチルアルミニウムイソプロポキシドなどのアルキルアルミニウムアルコキシド;ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウムセスキアルコキシド;一般式Ra 2.5Al(ORb)0.5 などで表される平均組成を有する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムフェノキシド、ジエチルアルミニウム
(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノキシド)、エチルアルミニウムビス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノキシド)、ジイソブチルアルミニウム(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノキシド)、イソブチルアルミニウムビス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノキシド)などのアルキルアルミニウムアリーロキシド;ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジイソブチルアルミニウムクロリドなどのジアルキルアルミニウムハライド;エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド;エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒドリドなどその他の部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
また、上記一般式(1)で表される化合物に類似する化合物も使用することができ、例えば窒素原子を介して2以上のアルミニウム化合物が結合した有機アルミニウム化合物を挙げることができる。このような化合物として具体的には、
(C25 )2 AlN(C25)Al(C25 )2
などを挙げることができる。
上記一般式(2)で表される化合物としては、例えば、LiAl(C25 )4、LiAl(C715)4 などを挙げることができる。
また重合系内で上記有機アルミニウム化合物が形成されるような化合物、たとえばハロゲン化アルミニウムとアルキルリチウムとの組み合わせ、またはハロゲン化アルミニウムとアルキルマグネシウムとの組み合わせなどを使用することもできる。
これらのうち、有機アルミニウム化合物が好ましい。
上記一般式(1)で表される有機アルミニウム化合物、または上記一般式(2)で表されるI族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
[3]有機アルミニウムオキシ化合物
本発明で用いられる[3] 有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のアルミノキサンであってもよく、また特開平2−78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
従来公知のアルミノキサンは、たとえば下記のような方法によって製造することができ、通常、炭化水素溶媒の溶液として得られる。
[a]吸着水を含有する化合物または結晶水を含有する塩類、たとえば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物を添加して、吸着水または結晶水と有機アルミニウム化合物とを反応させる方法。
[b]ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの媒体中で、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に直接水、氷または水蒸気を作用さ
せる方法。
[c]デカン、ベンゼン、トルエンなどの媒体中でトリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシドなどの有機スズ酸化物を反応させる方法。
なお該アルミノキサンは、少量の有機金属成分を含有してもよい。また回収された上記のアルミノキサンの溶液から溶媒または未反応有機アルミニウム化合物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解またはアルミノキサンの貧溶媒に懸濁させてもよい。
アルミノキサンを調製する際に用いられる有機アルミニウム化合物として具体的には、前記(B-1a)に属する有機アルミニウム化合物として例示したものと同様の有機アルミニウム化合物を挙げることができる。
これらのうち、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウムが好ましく、トリメチルアルミニウムが特に好ましい。
上記のような有機アルミニウム化合物は、1種単独でまたは2種以上組み合せて用いられる。
また本発明で用いられるベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物は、60℃のベンゼンに溶解するAl成分がAl原子換算で通常10%以下、好ましくは5%以下、特に好ましくは2%以下であるもの、すなわち、ベンゼンに対して不溶性または難溶性であるものが好ましい。これらの有機アルミニウムオキシ化合物[3]は、1種単独でまたは2種以上組み合せて用いられる。
[4]遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物
前記第4族遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物[4] (以下、「イオン化イオン性化合物」という。)としては、特開平1−501950号公報、特開平1−502036号公報、特開平3−179005号公報、特開平3−179006号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−207704号公報、USP−5321106号公報などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。
具体的には、ルイス酸としては、BR3 (Rは、フッ素、メチル基、トリフルオロメチル基などの置換基を有していてもよいフェニル基またはフッ素である。)で示される化合物が挙げられ、たとえば トリフルオロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4-フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5-ジフルオロフェニル)ボロン、トリス(4-フルオロメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリス(p-トリル)ボロン、トリス(o-トリル)ボロン、トリス(3,5-ジメチルフェニル)ボロン、トリメチルボロン、トリイソブチルボロンなどが挙げられる。
イオン性化合物としては、たとえば下記一般式(7)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2005200447
…(7)

式中、Reとしては、H+、カルベニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンなどが挙げられる。Rf〜Riは、互いに同一でも異なっていてもよく、有機基、好ましくはアリール基または置換アリール基である。
前記カルベニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルカルベニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)カルベニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)カルベニウムカチオンなどの三置換カルベニウムカチオンなどが挙げられる。
前記アンモニウムカチオンとして具体的には、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリ(n-プロピル)アンモニウムカチオン、トリイソプロピルアンモニウムカチオン、トリ(n-ブチル)アンモニウムカチオン、トリイソブチルアンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオン、N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオン、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N-ジアルキルアニリニウムカチオン、ジイソプロピルアンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンなどが挙げられる。
前記ホスホニウムカチオンとして具体的には、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリールホスホニウムカチオンなどが挙げられる。
上記のうち、Reとしては、カルベニウムカチオン、アンモニウムカチオンなどが好ましく、特にトリフェニルカルベニウムカチオン、N,N-ジメチルアニリニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカチオンが好ましい。
カルベニウム塩として具体的には、トリフェニルカルベニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリス(4-メチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(3,5-ジメチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを挙げることができる。
アンモニウム塩としては、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N-ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩などを挙げることができる。
トリアルキル置換アンモニウム塩として具体的には、たとえばトリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリプロピルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラフェニルボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(2,4-ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5-ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(4-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラフェニルボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(p
-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(o-トリル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(2,4-ジメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(3,5-ジメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(4-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムなどが挙げられる。
N,N-ジアルキルアニリニウム塩として具体的には、たとえばN,N-ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、 N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、 N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N-ジエチルアニリニウムテトラフェニルボレート、 N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、 N,N-ジエチルアニリニウムテトラキス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどが挙げられる。
ジアルキルアンモニウム塩として具体的には、たとえばジ(1-プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラフェニルボレートなどが挙げられる。
さらに、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムペンタフェニルシクロペンタジエニル錯体、N,N-ジエチルアニリニウムペンタフェニルシクロペンタジエニル錯体、あるいは下記式(8)または(9)で表されるボレート化合物、または下記式(10)で表される活性水素を含むボレート化合物、または下記式(11)で表されるシリル基を含むボレート化合物などを挙げることもできる。
Figure 2005200447
…(8)

(式中、Etはエチル基を示す。)
Figure 2005200447
…(9)
活性水素を含むボレート化合物:
[B− Qn(Gq(T−H)r)z]+ …(10)
ここで、Bはホウ素を表す。Gは多結合性ヒドロカーボンラジカルを表し、好ましい多結合性ヒドロカーボンとしては炭素数1〜20を含むアルキレン、アリレン、エチレン、アルカリレンラジカルであり、Gの好ましい例としては、フェニレン、ビスフェニレン、ナフタレン、メチレン、エチレン、プロピレン、1,4-ブタジエン、p-フェニレンメチレンがあげられる。多結合性ラジカルGはr+1の結合、すなわち一つの結合はボレートアニオンと結合し、Gのその他の結合rは(T−H)基と結合する。Aはカチオンである。
上記一般式中のTはO、S、NRj、またはPRjを表し、Rjはヒドロカルバニルラジカル、トリヒドロカルバニルシリルラジカル、トリヒドロカルバニルゲルマニウムラジカル、またはハイドライドを表す。qは1以上の整数で好ましくは1である。T−Hグループとしては、−OH、−SH、−NRH、または−PRjHが挙げられ、ここでRjは炭素数1〜18好ましくは炭素数1〜10のヒドロカルビニルラジカルまたは水素である。好ましいRjグループはアルキル、シクロアルキル、アリル、アリルアルキルまたは炭素数1〜18を有するアルキルアリルである。−OH、−SH、−NRjHまたは−PRjHは、例えば、−C(O)−OH、−C(S)−SH−C(O)−NRjH、及びC(O)−PRjHでもかまわない。最も好ましい活性水素を有する基は−OH基である。Qは、ハイドライド、ジヒドロカルビルアミド、好ましくはジアルキルアミド、ハライド、ヒドロカルビルオキシド、アルコキシド、アリルオキシド、ハイドロカルビル、置換ハイドロカルビルラジカルなどである。ここでn+zは4である。
上記一般式の[B−Qn(Gq(T−H)r)z]として、例えば、トリフェニル(ヒドロキシフェニル)ボレート、ジフェニルージ(ヒドロキシフェニル)ボレート、トリフェニル(2,4-ジヒドロキシフェニル)ボレート、トリ(p-トリル)(ヒドロキシフェニル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)(ヒドロキシフェニル)ボレート、トリス(2,4-ジメチルフェニル)(ヒドロキシフェニル)ボレート、トリス(3,5-ジメチルフェニル)(ヒドロキシフェニル)ボレート、トリス〔3,5-ジ(トリフルオロメチル)フェニル〕(ヒドロキシフェニル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)(2-ヒドロキシエチル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)(4-ヒドロキシブチル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)(4-ヒドロキシシクロヘキシル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)〔4-(4-ヒドロキシフェニル)フェニル〕ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)(6-ヒドロキシ-2-ナフチル)ボレートなどが挙げられ、最も好ましくはトリス(ペンタフルオロフェニル)(4-ヒドキシフェニル)ボレートである。さらに上記ボレート化合物の−OH基を−NHRj(ここで、Rjはメチル、エチル、tーブチル)で置換したものも好ましい。
ボレート化合物の対カチオンであるAとしては、カルボニウムカチオン、トロピルリウムカチオン、アンモニウムカチオン、オキソニウムカチオン、スルホニウムカチオン、ホスホニウムカチオンなどが挙げられる。またそれ自信が還元されやすい金属の陽イオンや有機金属の陽イオンも挙げられる。これらカチオンの具体例としては、トリフェニルカルボニウムイオン、ジフェニルカルボニウムイオン、シクロヘプタトリニウム、インデニウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、ジプロピルアンモニウム、ジシクロヘキシルアンモニウム、トリオクチルアンモニウム、N,N−ジメチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、2,4,6-ペンタメチルアンモニウム、N,N−ジメチルフェニルアンモニウム、ジ−(i-プロピル)アンモニウム、ジシクロヘキシルアンモニウム、トリフェニルホスホニウム、トリホスホニウム、トリジメチルフェニルホスホニウム、トリ(メチルフェニル)ホスホニウム、トリフェニルホスホニウムイオン、トリフェニルオキソニウムイオン、トリエチルオキソニウムイオン、ピリニウム、銀イオン、金イオン、白金イオン、銅イオン、パラジュウムイオン、水銀イオン、フェロセニウムイオンなどが挙げられる。なかでも特にアンモニ
ウムイオンが好ましい。
シリル基を含むボレート化合物:
[B−Qn(Gq(SiRklm)r)z]+ …(11)
ここで、Bはホウ素を表す。Gは多結合性ヒドロカーボンラジカルを表し、好ましい多結合性ヒドロカーボンとしては炭素数1〜20を含むアルキレン、アリレン、エチレン、アルカリレンラジカルであり、Gの好ましい例としては、フェニレン、ビスフェニレン、ナフタレン、メチレン、エチレン、プロピレン、1,4-ブタジエン、p-フェニレンメチレンがあげられる。多結合性ラジカルGはr+1の結合、すなわち一つの結合はボレートアニオンと結合し、Gのその他の結合rは(SiRklm)基と結合する。Aはカチオンである。
上記一般式中のRk、Rl、Rmはヒドロカルバニルラジカル、トリヒドロカルバニルシリルラジカル、トリヒドロカルバニルゲルマニウムラジカル、水素ラジカル、アルコキシラジカル、ヒドロキシラジカルまたはハロゲン化合物ラジカル、を表す。Rk、Rl、Rmは同一でも独立でも良い。Qは、ハイドライド、ジヒドロカルビルアミド、好ましくはジアルキルアミド、ハライド、ヒドロカルビルオキシド、アルコキシド、アリルオキシド、ハイドロカルビル、置換ハイドロカルビルラジカルなどであり、さらに好ましくはペンタフルオロベンジルラジカルである。ここでn+zは4である。
上記一般式の[B−Qn(Gq(SiRklm)r)z]として、例えば、トリフェニル(4−ジメチルクロロシリルフェニル)ボレート、ジフェニルージ(4−ジメチルクロロシリルフェニル)ボレート、トリフェニル(4−ジメチルメトキシシリルフェニル)ボレート、トリ(p−トリル)(4−トリエトキシシリルフェニル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)(4−ジメチルクロロシリルフェニル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)(4−ジメチルメトキシシリルフェニル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)(4−トリメトキシシリルフェニル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)(6−ジメチルクロロシリル−2ナフチル)ボレートなどが挙げられる。
ボレート化合物の対カチオンであるAは上記式(10)中の A+と同じものが挙げられる。
ボラン化合物として具体的には、たとえばデカボラン(14)、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ノナボレート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕デカボレート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ウンデカボレート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ドデカボレート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕デカクロロデカボレート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ドデカクロロドデカボレートなどのアニオンの塩、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ドデカハイドライドドデカボレート)コバルト酸塩(III)、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ドデカハイドライドドデカボレート)ニッケル酸塩(III)などの金属ボランアニオンの塩などが挙げられる。
カルボラン化合物として具体的には、たとえば4-カルバノナボラン(14)、1,3-ジカルバノナボラン(13)、6,9-ジカルバデカボラン(14)、ドデカハイドライド-1-フェニル-1,3-ジカルバノナボラン、ドデカハイドライド-1-メチル-1,3-ジカルバノナボラン、ウンデカハイドライド-1,3-ジメチル-1,3-ジカルバノナボラン、7,8-ジカルバウンデカボラン(13)、2,7-ジカルバウンデカボラン(13)、ウンデカハイドライド-7,8-ジメチル-7,8-ジカルバウンデカボラン、ドデカハイドライド-11-メチル-2,7-ジカルバウンデカボラン、トリ(n-ブチル)アンモニウム1-カルバデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム1-カルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム1-カルバドデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム1-トリメチルシリル-1-カルバデカボレート、トリ(n-ブ
チル)アンモニウムブロモ-1-カルバドデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウム6-カルバデカボレート(14)、トリ(n-ブチル)アンモニウム6-カルバデカボレート(12)、トリ(n-ブチル)アンモニウム7-カルバウンデカボレート(13)、トリ(n-ブチル)アンモニウム7,8-ジカルバウンデカボレート(12)、トリ(n-ブチル)アンモニウム2,9-ジカルバウンデカボレート(12)、トリ(n-ブチル)アンモニウムドデカハイドライド-8-メチル-7,9-ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-8-エチル-7,9-ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-8-ブチル-7,9-ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-8-アリル-7,9-ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-9-トリメチルシリル-7,8-ジカルバウンデカボレート、トリ(n-ブチル)アンモニウムウンデカハイドライド-4,6-ジブロモ-7-カルバウンデカボレートなどのアニオンの塩;トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノナハイドライド-1,3-ジカルバノナボレート)コバルト酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)鉄酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)コバルト酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)ニッケル酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)銅酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ウンデカハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)金酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノナハイドライド-7,8-ジメチル-7,8-ジカルバウンデカボレート)鉄酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(ノナハイドライド-7,8-ジメチル-7,8-ジカルバウンデカボレート)クロム酸塩(III)、トリ(n-ブチル)アンモニウムビス(トリブロモオクタハイドライド-7,8-ジカルバウンデカボレート)コバルト酸塩(III)、トリス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライド-7-カルバウンデカボレート)クロム酸塩(III)、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライド-7-カルバウンデカボレート)マンガン酸塩(IV)、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライド-7-カルバウンデカボレート)コバルト酸塩(III)、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライド-7-カルバウンデカボレート)ニッケル酸塩(IV)などの金属カルボランアニオンの塩などが挙げられる。
このようなイオン化イオン性化合物[4]は、1種単独でまたは2種以上組み合せて用いられる。
本発明の架橋メタロセン化合物をオレフィン重合触媒として使用する場合、助触媒成分としてのメチルアルミノキサンなどの有機アルミニウムオキシ化合物[3]とを併用すると、オレフィン化合物に対して特に高い重合活性を示す。
また、本発明に係るオレフィン重合用触媒は、上記遷移金属化合物(A)と、[1] 有機金属化合物、[2] 有機アルミニウム化合物、[3] 有機アルミニウムオキシ化合物および[4] イオン化イオン性化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)を用いることもできる。
助触媒成分[1]は、成分[1]と、遷移金属化合物成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔[1]/M〕が通常0.01〜5000、好ましくは0.05〜2000となるような量で用いられる。成分[2]は、成分[2]と、成分(A)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔[2]/M〕が通常100〜25000、好ましくは500〜10000となるような量で用いられる。成分[3]は、成分[3]中のアルミニウム原子と、成分(A)中の全遷移金属(M)とのモル比〔[3]/M〕が、通常10〜5000、好ましくは20〜2000となるような量で用いられる。成分[4]は、成分[4]と、成分(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比〔[4]/M〕が、通常1〜50、好ましくは1〜20となるような量で用いられる。
本発明で用いられるα−オレフィン(共)重合体の製造方法としては、例えば上述したような触媒の存在下に、(a)炭素原子数8〜20のα−オレフィンおよび(b)エチレンを通常液相で共重合させる。この際、重合溶媒として一般にヘキサン、トルエンの如き炭化水素溶媒が用いられるが、α−オレフィンを溶媒として用いてもよい。尚、ここで用いる各モノマーは、前述した通りである。
重合反応は、バッチ法あるいは連続法いずれの方法で行ってもよく、通常温度は−20℃〜+150℃、好ましくは0〜120℃、更に好ましくは0〜100℃であり、圧力が0を超えて7.8MPa(80kgf/cm、ゲージ圧)以下、好ましくは0を越えて4.9MPa(50kgf/cm、ゲージ圧)以下の条件下に行われる。
重合に際して、(a)炭素原子数8〜20のα−オレフィンと(b)エチレンは、上記した特定組成のα−オレフィン(共)重合体が得られるような量割合で重合系内に供給される。また、重合の際には、水素などの分子量調節剤を添加することもできる。
本発明の潤滑油組成物は、
(A)上記α−オレフィン(共)重合体からなる潤滑油添加剤0.2〜50重量部と、
(B)合成炭化水素、鉱油及びエステルから選ばれる少なくとも1種類からなり、かつ、100℃での動粘度が1〜20mm/sの範囲にあるベースオイル50〜99.8重量部と、
必要に応じて
(C)清浄分散剤、粘度指数向上剤、酸化防止剤、腐食防止剤、耐摩耗剤、摩擦調整剤、流動点降下剤、防錆剤、消泡剤および極圧剤からなる群より選ばれた少なくとも1種類の添加剤を含む潤滑油組成物である。
本発明の潤滑油組成物に用いられるベースオイルとしては通常、100℃での動粘度が1〜20mm2/sの範囲にある、従来公知の鉱物油、合成炭化水素油、及びエステル油から選ばれる少なくとも1種のベースオイルが用いられる。
鉱物油は一般に精製の仕方により幾つかの等級があるが、一般に0.5〜10%のワックス分を含む鉱物油が使用される。例えば、水素分解精製法で製造された流動点が低く、粘度指数の高い、イソパラフィンを主体とした組成の高度精製油を用いることができる。
合成炭化水素油としては例えばα−オレフィンオリゴマー、アルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類等が挙げられ、これらは1種単独で、または2種以上組合わせて用いることができる。このうちα−オレフィンオリゴマーとしては、炭素原子数8〜12のオレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンの低分子量オリゴマーが使用できる。この様なα−オレフィンオリゴマーは、チーグラー触媒、ルイス酸を触媒としたカチオン重合、熱重合、ラジカル重合によって製造することができる。
アルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類は通常、大部分がアルキル鎖長が炭素原子数6〜14のジアルキルベンゼンまたはジアルキルナフタレンであり、このようなアルキルベンゼン類またはアルキルナフタレン類は、ベンゼンまたはナフタレンとオレフィンとのフリーデルクラフトアルキル化反応によって製造される。アルキルベンゼン類またはアルキルナフタレン類の製造において使用されるアルキル化オレフィンは、線状もしくは枝分かれ状のオレフィンまたはこれらの組合わせでも良い。これらの製造方法は、例えば、米国特許第3,909,432号公報に記載されている。
エステル油としては、一塩基酸とアルコールから製造されるモノエステル;二塩基酸と
アルコールとから、またはジオールと一塩基酸または酸混合物とから製造されるジエステル;ジオール、トリオール(例えばトリメチロールプロパン)、テトラオール(例えばペンタエリスリトール)、ヘキサオール(例えばジペンタエリスリトール)等と一塩基酸または酸混合物とを反応させて製造したポリオールエステル等が挙げられる。これらのエステルの例としては、トリデシルペラルゴネート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアゼレート、トリメチロールプロパントリヘプタノエート、ペンタエリスリトールテトラヘプタノエート等が挙げられる。
本発明の潤滑油組成物に用いられる添加剤としては下記のものを例示することができ、これらを単独または2種以上組合わせて用いることができる。
清浄分散剤:金属スルホネート、金属フェネート、金属フォスファネート、コハク酸イミド等を例示することができ、通常0〜15重量%の範囲で用いられる。
流動点降下剤:ポリメタクリレート、アルキルナフタレン等を例示することができ、通常0〜3重量%の範囲で用いられる。
極圧剤:スルフィド類、スルホキシド類、スルホン類、チオホスフィネート類、チオカーボネート類、硫化油脂、硫化オレフィン等のイオウ系極圧剤;リン酸エステル、亜リン酸エステル、リン酸エステルアミン塩、亜リン酸エステルアミン類等のリン酸類;塩素化炭化水素等のハロゲン系化合物などを例示することができる。極圧剤は、必要に応じて0〜15重量%の範囲で用いられる。
耐磨耗剤:二硫化モリブデンなどの無機または有機モリブデン化合物、アルキルメルカプチルボレート等の有機ホウ素化合物;グラファイト、硫化アンチモン、ホウ素化合物、ポリテトラフルオロエチレン等を例示することができる。摩耗防止剤は、必要に応じて0〜3重量%の範囲で用いられる。
酸化防止剤:2,6−ジ-tert-ブチル−4−メチルフェノール等のフェノール系やアミン系の化合物が挙げられる。酸化防止剤は、必要に応じて0〜3重量%の範囲で用いられる。
防錆剤:各種アミン化合物、カルボン酸金属塩、多価アルコールエステル、リン化合物、スルホネートなどの化合物が挙げられる。防錆剤は、必要に応じて0〜3重量%の範囲で用いられる。
消泡剤:ジメチルシロキサン、シリカゲル分散体等のシリコーン系化合物、アルコール系またはエステル系の化合物などを例示することができる。消泡剤は、必要に応じて0〜0.2重量%の範囲で用いられる。
上記の添加剤以外にも、抗乳化剤、着色剤、油性剤(油性向上剤)などを必要に応じて用いることができる。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
平均分子量・分子量分布
数平均分子量(Mn)および分子量分布(Mw/Mn)は、島津製作所製のGPC(クロマトパックC−R4A)を用い以下のようにして測定した。分離カラムについては、TSK G6000H XL、G4000H XL、G3000H XL、G2000H XLを用い、カラム温度を40℃とし、移動相にはテトラヒドロフラン(和光純薬)を用い、展開速度を0.8ml/分とし、試料濃度を0.2重量%とし、試料注入量を200マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンとしては、東ソー社製のものを用いた。
配合
ベース油としては、FTN−100(フッコールNT−100:富士興産)を用い、α−オレフィン(共)重合体の配合量を調整することにより、100℃において一定粘度(14mm/s)となるように配合サンプルを調製した。
粘度特性
動粘度、粘度指数はJIS K2283に記載の方法により、100℃および40℃での動粘度を測定し、粘度指数を算出した。
剪断安定性
配合油の剪断安定性はDIN 52350−6に準拠し、KRL剪断安定性試験機を用いて評価した。配合油を60℃で20hrの間、剪断条件下(1450rpm)におき、試験前後での100℃での動粘度の減少率を評価した。
[重合例1]
内容量1000mlのガラス製オートクレーブに温度計、気体吹き込み管、ガラス製攪拌羽根を備え、充分に窒素置換した。その後、n−ヘプタン250mlと1−デセン250mlを装入し、窒素を50リットル/時間で流通させながら温度を60℃にした。一方、充分に窒素置換した内容量30mlの枝付きフラスコにマグネチックスターラーチップを入れ、これに遷移金属化合物としてジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液2μmol、およびメチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.53M)2mmolを加え、30分間攪拌した。ガラス製オートクレーブ中の窒素を止め、次に水素を35リットル/時間の量で流通させてから、次いで上記溶液を加え、重合を開始した。水素を35リットル/時間の量で連続的に供給し、常圧下、60℃で60分間重合を行った後、少量のイソプロパノールを添加し重合を停止した。これを、1Nの塩酸300ml中にポリマー溶液を加え、攪拌した。この溶液を分液ロートに移し、有機層を分取した後、有機層を水洗し、175℃、減圧下(1mmHg)で溶媒と未反応の1−デセンを留去した。得られた透明の液状ポリマーは111.50gであり、重合活性は55.74kg−polymer/mmol−Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、[η]=0.17dl/gであり、Mw=28,290、Mn=18,740、Mw/Mn=1.51であった。
[重合例2]
重合例1においてジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドに変え、重合温度を40℃に変えた以外は重合例1と同様な操作を行った。
得られた透明の液状ポリマーは52.07gであり、重合活性は26.04kg−polymer/mmol−Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、[η]=0.22dl/gであり、Mw=37,970、Mn=23,730、Mw/Mn=1.60であった。
[重合例3]
重合例1においてジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジメチルシリレンビス(2-メチル-4-フェニルインデニル)ジルコニウムジクロライドに変え、重合温度を80℃に変えた以外は重合例1と同様な操作を行った。
得られた透明の液状ポリマーは110.60gであり、重合活性は55.30kg−polymer/mmol−Zr・hrであった。ポリマー分析の結果、[η]=0.11dl/gであり、Mw=14,670、Mn=8,840、Mw/Mn=1.60であった。
[重合例4]
窒素置換した100mlのガラス製フラスコにトルエン100mlとビス(1,3ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド3ミリモルを装入し、触媒の調製を行った。
連続重合反応器を用いて、精製トルエンを1L/hr、精製1-デセンを1L/hrメチルアルミノオキサンを11mmol/L、前記で精製したジルコニウム触媒をジルコニウムで0.02mmol/Lの割合で連続的に供給し、重合器内において同時にエチレン100L/hr、窒素200L/hrの割合で連続的に供給し、重合温度48℃、常圧、滞留時間1.0時間となる条件下に重合を行つた。ポリマー溶液を重合器より連続的に抜き出し、少量のメタノールを添加することにより重合を停止した。そのポリマー溶液に水1L、塩酸少々(20mL程度)を加え、15分間攪拌した後、静置し、水層を分離する。次に水2Lを加え10分間攪拌後、静置し、水層を分離する。これを2回繰り返した。その後、ポリマー溶液よりトルエンを除去することにより無色透明な液状ポリマーを得た。さらにこの液状ポリマーを180℃で1時間減圧(15mmHg)乾燥した。単位ジルコニウム当りの活性は、810g−ポリマー/ミリグラム原子−Zrであつた。ポリマー分析の結果、[η]=0.12dl/gであり、Mw=14960、Mn=8600、Mw/Mn=1.73であった。
[重合例5]
窒素置換した100mlのガラス製フラスコにトルエン100mlとビス(1,3ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド3ミリモルを装入し、触媒の調製を行った。
連続重合反応器を用いて、精製トルエンを1L/hr、精製1-デセンを1L/hrメチルアルミノオキサンを11mmol/L、前記で精製したジルコニウム触媒をジルコニウムで0.02mmol/Lの割合で連続的に供給し、重合器内において同時にエチレン237L/hr、窒素63L/hrの割合で連続的に供給し、重合温度64℃、常圧、滞留時間1.0時間となる条件下に重合を行つた。ポリマー溶液を重合器より連続的に抜き出し、少量のメタノールを添加することにより重合を停止した。そのポリマー溶液に水1L、塩酸少々(20mL程度)を加え、15分間攪拌した後、静置し、水層を分離する。次に水2Lを加え10分間攪拌後、静置し、水層を分離する。これを2回繰り返した。その後、ポリマー溶液よりトルエンを除去することにより無色透明な液状ポリマーを得た。さらにこの液状ポリマーを180℃で1時間減圧(15mmHg)乾燥した。単位ジルコニウム当りの活性は、2520g−ポリマー/ミリグラム原子−Zrであった。ポリマー分析の結果、[η]=0.17dl/gであり、Mw=16720、Mn=8800、Mw/Mn=1.97であった。
ベース油と、粘度指数向上剤として重合例1で得られたポリマー、流動点降下剤としてアクルーブ133(三洋化成社製)、極圧剤としてアングラモル98A(Lubrizol社製)をそれぞれ配合し、潤滑油を調整した。得られた潤滑油の性能評価を行なった。配合比、及び評価結果を表1、表2に示す。
粘度指数向上剤として重合例2で得られたポリマーを用いた以外は、実施例1と同様にして潤滑油組成物を調製し、評価した。配合比、及び評価結果を表1、表2に示す。
粘度指数向上剤として重合例3で得られたポリマーを用いた以外は、実施例1と同様にして潤滑油組成物を調製し、評価した。配合比、及び評価結果を表1、表2に示す。
[比較例1]
粘度指数向上剤として重合例4で得られたポリマーを使用したこと以外は、実施例1と同様にして潤滑油組成物を調製し、評価した。配合比、及び評価結果を表1、表2に示す。
[比較例2]
粘度指数向上剤として重合例5で得られたポリマーを用いた以外は、比較例1と同様にして潤滑油組成物を調製し、評価した。配合比、及び評価結果を表1、表2に示す。
Figure 2005200447
Figure 2005200447
アイソタクティシティーの高い炭素数8〜20の高級α−オレフィンとエチレンとの(共)重合体は高い粘度指数向上能と剪断安定性を有するので、潤滑油添加剤として有用である。
また、本発明の潤滑油添加剤を使用した潤滑油組成物は、従来と比較して粘度温度特性と剪断安定性のバランスに優れているため、ロングライフ化に適応した潤滑油として好適である。

Claims (5)

  1. (i)(a)炭素原子数8〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種類の単量体から導かれる構成単位を70〜100モル%の範囲で含有し、(b)エチレンから導かれる構成単位を0〜30モル%の範囲の量で含有し、
    (ii)数平均分子量(Mn)が8,000〜100,000の範囲にあり、
    (iii)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定した分子量分布(Mw/Mn)が4以下であり、
    (iv)100℃での動粘度が500〜10,000mm/sの範囲にあり、
    (v)13C−NMR法により求められるα−オレフィン単位連鎖部のトリアッド表示によるアイソタクティシティーが50%以上であるα−オレフィン(共)重合体からなる潤滑油添加剤。
  2. 上記のα−オレフィン(共)重合体の13C−NMR法により求められるα−オレフィン単位連鎖部のトリアッド表示によるアイソタクティシティーが75%以上であることを特徴とする請求項1に記載の潤滑油添加剤。
  3. 上記α−オレフィン(共)重合体の数平均分子量(Mn)が10,000〜50,000の範囲であり、100℃での動粘度が1,000〜5,000mm2/sの範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の潤滑油添加剤。
  4. 上記α−オレフィン(共)重合体において、α−オレフィンが1−デセンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の潤滑油添加剤。
  5. (A)請求項1〜4いずれか1項に記載の潤滑油添加剤0.2〜50重量部と、
    (B)合成炭化水素、鉱油及びエステルから選ばれる少なくとも1種類からなり、かつ、100℃での動粘度が1〜20mm2/sの範囲にあるベースオイル50〜99.8重量部と、
    必要に応じて
    (C)清浄分散剤、粘度指数向上剤、酸化防止剤、腐食防止剤、耐摩耗剤、摩擦調整剤、流動点降下剤、防錆剤、消泡剤および極圧剤からなる群より選ばれた少なくとも1種類の添加剤を含むことを特徴とする潤滑油組成物。
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