JP2005199196A - 洗浄方法及び装置 - Google Patents

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勝一 岡野
Toshio Ishikawa
俊雄 石川
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Abstract

【課題】 洗浄を効果的に実施しつつ据付スペースを低減できること。
【解決手段】 被処理物1の上面を、液体を介して洗浄する洗浄装置10において、被処理物の上面の濡れ性を改善する洗浄ツールとしてのプラズマ表面改質ツール19を備えた表面改質ユニット12と、濡れ性が改善された被処理物の上面に液体を介して超音波を照射して洗浄する洗浄ツールとしての超音波洗浄ツール43を備えた超音波洗浄ユニット14とを有し、表面改質ユニット及び超音波洗浄ユニットを含む洗浄工程の各ユニットが連設されて、これらの各ユニットへ被処理物が順次搬送され、これらのユニットでは、被処理物が搬入された後当該被処理物を停止させ、この状態で洗浄ツールを被処理物の表面に沿って移動させるよう構成されたものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、被処理物の少なくとも一表面を、液体を介して洗浄する洗浄方法及び洗浄装置に関する。
液晶表示基板、シリコン基板、太陽電池用基板、磁性体基板、フォトマスクなどの被処理物を洗浄する従来の洗浄装置には、例えば特許文献1に記載の如く、被処理物を、モータにより回転するテーブルに載置し、当該被処理物を回転させた状態で、洗浄ブラシ等を用いて上記被処理物の表面を洗浄するものが知られている。上記テーブルへは、移載ロボットを用いて被処理物が一枚づつ搬入され、または搬出される。
特開平9‐148295号公報
ところが、上述のような従来の洗浄装置では、被処理物が大型化して例えば直径1メートル程度となると、この被処理物を高速回転させること自体が技術的に多大な困難性を伴うものとなり、このような被処理物を効果的に洗浄できない恐れがある。
また、上述のような洗浄装置では、被処理物が大型化すると、この被処理物を搬送する移載ロボットも大型化するため、洗浄装置の据付スペースが増大してしまう。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、洗浄を効果的に実施しつつ据付スペースを低減できる洗浄方法及び装置を提供することにある。本発明の他の目的は、洗浄液の量を減少させて効率的な洗浄を実現できる洗浄方法及び装置を提供することにある。本発明の更に他の目的は、ランニングコストを低減できる洗浄方法及び装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、被処理物の少なくとも一表面を、液体を介して洗浄する洗浄方法において、上記被処理物の少なくとも一表面の濡れ性を改善する洗浄ツールとしての表面改質ツールを備えた表面改質ユニットにより上記被処理物の少なくとも一表面を改質し、濡れ性が改善された上記被処理物の表面に液体を介して超音波を照射して洗浄する洗浄ツールとしての超音波洗浄ツールを備えた超音波洗浄ユニットにより、上記被処理物の少なくとも一表面を超音波洗浄し、上記表面改質ユニット及び上記超音波洗浄ユニットを含む洗浄工程の各ユニットが連設されて、これらの各ユニットへ上記被処理物を順次搬送し、これらのユニットでは、上記被処理物を搬入した後当該被処理物を停止させ、この状態で上記洗浄ツールを上記被処理物の表面に沿って移動させることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記超音波洗浄ユニットでは、洗浄液及び気体を混合して噴射する2流体噴射ノズルが超音波洗浄ツールと共に、被処理物の表面に沿って移動することを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、上記表面改質ツールが被処理物の少なくとも一表面へ、プラズマ化した反応ガスを噴射するプラズマ表面処理ツールであることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、上記被処理物の少なくとも一表面を液体を介して洗浄する洗浄ツールとしてのブラシツールと、上記被処理物の少なくとも一表面へ洗浄液を噴射する噴射ノズルとを備えたブラシ洗浄ユニットにより、超音波洗浄ユニットの前工程で上記被処理物を洗浄し、このブラシ洗浄ユニットでは、上記被処理物を搬入した後当該被処理物を停止させ、この状態で上記ブラシツール及び噴射ノズルを上記被処理物の表面に沿って移動させることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、上記超音波洗浄ユニットの後工程において被処理物の表面を乾燥する乾燥ユニットでは、被処理物を流体により浮上して非接触状態で搬送することを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、上記被処理物が、一表面の洗浄を必要とするフォトマスクであることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、被処理物の少なくとも一表面を、液体を介して洗浄する洗浄装置において、上記被処理物の少なくとも一表面の濡れ性を改善する洗浄ツールとしての表面改質ツールを備えた表面改質ユニットと、濡れ性が改善された上記被処理物の表面に液体を介して超音波を照射して洗浄する洗浄ツールとしての超音波洗浄ツールを備えた超音波洗浄ユニットとを有し、上記表面改質ユニット及び上記超音波洗浄ユニットを含む洗浄工程の各ユニットが連設されて、これらの各ユニットへ上記被処理物が順次搬送され、これらのユニットでは、上記被処理物が搬入された後当該被処理物を停止させ、この状態で上記洗浄ツールを上記被処理物の表面に沿って移動させるよう構成されたことを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、上記超音波洗浄ユニットには、洗浄液及び気体を混合して噴射する2流体噴射ノズルが備えられ、この2流体噴射ノズルが超音波洗浄ツールと共に、被処理物の表面に沿って移動するよう構成されたことを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の発明において、上記表面改質ツールが被処理物の少なくとも一表面へ、プラズマ化した反応ガスを噴射するプラズマ表面処理ツールであることを特徴とするものである。
請求項10に記載の発明は、請求項7乃至9のいずれかに記載の発明において、上記被処理物の少なくとも一表面を液体を介して洗浄する洗浄ツールとしてのブラシツールと、上記被処理物の少なくとも一表面へ洗浄液を噴射する噴射ノズルとを備えたブラシ洗浄ユニットが、超音波洗浄ユニットの前工程に配置され、このブラシ洗浄ユニットへ上記被処理物が搬入された後当該被処理物を停止させ、この状態で上記ブラシツール及び噴射ノズルを上記被処理物の表面に沿って移動させるよう構成されたことを特徴とするものである。
請求項11に記載の発明は、請求項7乃至10のいずれかに記載の発明において、上記超音波洗浄ユニットの後工程に、被処理物の表面を乾燥する乾燥ユニットが配置され、この乾燥ユニットにおいて、被処理物が流体により浮上して非接触状態で搬送されることを特徴とするものである。
請求項12に記載の発明は、請求項7乃至11のいずれかに記載の発明において、上記被処理物が、一表面の洗浄を必要とするフォトマスクであることを特徴とするものである。
請求項1、6、7、12に記載の発明によれば、表面改質ユニット及び超音波洗浄ユニットを含む洗浄工程の各ユニットが連設されて、これらの各ユニットへ被処理物が順次搬送されることから、被処理物を各ユニットへ移載する移載ロボットが存在しないので、装置の据付スペースを低減できる。
表面改質ユニット及び超音波洗浄ユニットを含む洗浄工程の各ユニットでは、被処理物が搬入された後当該被処理物を停止させ、この状態で表面改質ツール、超音波洗浄ツール等の洗浄ツールを被処理物の表面に沿って移動させるよう構成されたことから、表面改質ユニット及び超音波洗浄ユニットを含む洗浄工程の各ユニットのそれぞれを、独立したユニットとすることができる。この結果、表面改質ユニット及び超音波洗浄ユニットを含む洗浄工程の各ユニットにおけるレイアウトの自由度が高まり、I字状ライン、コ字状ライン、L字状ライン等を実現できるので、この観点からも装置の据付スペースを低減できる。
また、超音波洗浄ユニットの前工程に表面改質ユニットを設けて、被処理物の少なくとも一表面の濡れ性を改善したことから、上記超音波洗浄ユニットにより被処理物の少なくとも一表面を効果的に洗浄できる。
請求項2、4、8、10に記載の発明によれば、超音波洗浄ユニットでは、洗浄液及び気体を混合して噴射する2流体噴射ノズルが、また、ブラシ洗浄ユニットでは、洗浄液を噴射する噴射ノズルが、それぞれ被処理物の表面に沿って移動するよう構成されたことから、これらの2流体噴射ノズル及び噴射ノズルの数を低減できる。このため、2流体噴射ノズル、噴射ノズルのそれぞれから噴射される洗浄液の量が減少し、効率的な洗浄を実現できる。
請求項3、9に記載の発明によれば、表面改質ツールが被処理物の少なくとも一表面へ、プラズマ化した反応ガスを噴射するプラズマ表面処理ツールであり、このプラズマ表面処理ツールが、被処理物の少なくとも一表面へ紫外線を照射して当該表面の濡れ性を改善するエキシマランプまたは水銀ランプに比べ長期間のメンテナンスが不要であることから、表面改質ユニットのランニングコストを低減できる。
請求項5、11に記載の発明によれば、超音波洗浄ユニットの後工程に配置されて、被処理物の表面を乾燥する乾燥ユニットでは、被処理物が流体により浮上して非接触状態で搬送されることから、超音波洗浄ユニットにて洗浄された被処理物に、乾燥ユニットにおいてパーティクルが新たに付着することを防止できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る洗浄装置の一実施の形態を示し、(A)が平面図、(B)が側面図である。図2は、図1の洗浄装置の内部構造を簡略化して示す断面図である。
これらの図1及び図2に示す洗浄装置10は、被処理物1の少なくとも一表面、特に上面を洗浄液を用いて洗浄するものであり、互いに連設されたローディングユニット11、表面改質ユニット12、ブラシ洗浄ユニット13、超音波洗浄ユニット14、エアナイフ乾燥ユニット15およびアンローディングユニット16を有して構成される。上記被処理物1がローディングユニット11、表面改質ユニット12、ブラシ洗浄ユニット13、超音波洗浄ユニット14、エアナイフ乾燥ユニット15、アンローディングユニット16へ、ローラ17等の搬送手段を用いて一枚づつ順次搬送される。このローラ17は、各ユニットの架台18において、被処理物1の搬送方向に複数配設される。
ここで、上記被処理物1は、薄板形状で且つ長方形状に形成された液晶表示基板、シリコン基板、太陽電池用基板、磁性体基板、プラスチックパッケージ用基板、上記各基板製造用のフォトマスクなどの大型の被処理物であり、本実施の形態ではフォトマスクである。
上記表面改質ユニット12は、洗浄ツール及び表面改質ツールとしてのプラズマ表面改質ツール19を具備し、このプラズマ表面改質ツール19からプラズマ化した反応ガスを被処理物1の少なくとも一表面、本実施の形態では被処理物1の上面へ噴射して、この上面の濡れ性を改善するものである。上記反応ガスとしては、ヘリウムガスなどの希ガスや窒素ガスなどが用いられる。
図3に示すように、上記プラズマ表面改質ツール19は、対向配置されて表面が誘電体20により被覆された一対の電極21と、この電極21を収容するケーシング22を有して構成されたものであり、電極21に高周波電圧が印加される。この電極21には冷却液配管23を経て冷却液が供給され、電極21の熱損傷が防止される。
ケーシング22にはガス導入管24及びガス排出管25が設けられる。ガス導入管24を経て反応ガスがケーシング22内へ大気圧下で導入され、使用済みの反応ガスがガス排出管25を経て排出される。電極21に高周波電圧が印加されると、これら一対の電極21間で放電が生じ、ケーシング22内に導入された反応ガスは一対の電極21間の通路21Aを通る間にプラズマ化されて、大気圧近傍の圧力で被処理物1の上面へ噴射される。
プラズマ化された反応ガスが被処理物1へ噴射されると、この被処理物1の周囲にオゾン等が発生し、このオゾン等が被処理物1の上面に衝突して、被処理物1に付着した有機物を切断する。この切断された有機物は、上記オゾンと反応して二酸化炭素ガスや水素ガスとなって気化する。これにより、被処理物1の上面から有機物が分解剥離されて、被処理物1の上面の濡れ性が高められ、当該上面が親水処理される。
図1及び図2に示すように、被処理物1がローディングユニット11から表面改質ユニット12内へ搬入されて所定位置に到ったことがセンサ等により検出されると、被処理物1の搬入動作が停止される。ここで、上記プラズマ表面改質ツール19は、被処理物1の搬送方向に直交する当該被処理物1の幅方向に延在される。このプラズマ表面改質ツール19は、上述の被処理物1の停止状態下で、被処理物1の上面に沿って、当該被処理物1の搬送方向と一致する当該被処理物1の長手方向に1回または複数回直線移動して、被処理物1の上面を上述のように改質する。
前記ブラシ洗浄ユニット13は、表面改質ユニット12の後工程で超音波洗浄ユニット14の前工程に配置され、図2及び図4に示すように、洗浄ツールとしてのブラシツール26と、噴射ノズル27及び28とを有して構成される。噴射ノズル27は、表面改質ユニット12により濡れ性が改善された被処理物1の上面へ洗浄液を噴射し、また、噴射ノズル28は被処理物1の下面へ洗浄液を噴射する。
ブラシツール26は、モーターなどにより回転する例えばディスクブラシ29を備え、噴射ノズル27により供給された洗浄液の存在下で、被処理物1の上面のパーティクルや膜エッチングなどを除去する。被処理物1の下面の汚れは、噴射ノズル28により噴出された洗浄液の圧力で洗浄される。
図4に示すように、上記ブラシ洗浄ユニット13において、噴射ノズル27及び28へ供給される洗浄液は、薬液調合槽30との間で循環ポンプ36の作用で循環して使用される。つまり、薬液調合槽30には純水が導入されると共に、第2バルブ32を介して秤量槽37が接続され、この秤量槽37に第1バルブ31を経て薬液(例えばアルカリ洗剤)が供給される。更に、薬液調合槽30は、第3バルブ33を介してブラシ洗浄ユニット13に接続されると共に、第5バルブ35を介して廃液タンク38に接続される。また、薬液調合槽30は、上記循環ポンプ36、フィルタ39を順次経て噴射ノズル27及び28に接続される。上記第3バルブ33の上流側と第5バルブ35の下流側が、第4バルブ34を具備する廃液パイプ40により接続される。
秤量槽37に所定量の薬液が貯留されるまで第1バルブ31が開操作される。第2バルブ32が開操作されて、薬液調合槽30内で薬液と純水とが混合され、洗浄液は所定濃度に調合される。この洗浄液は、純水のみの場合もあり、薬液が純水により希釈されない場合もある。また、洗浄液の調合は、洗浄液がブラシ洗浄ユニット13と薬液調合槽30との間を循環している間にも実施される。
ブラシ洗浄ユニット13の運転時には、循環ポンプ36が運転されると共に第3バルブ33が開操作され、第4バルブ34及び第5バルブ35が閉操作されて、ブラシ洗浄ユニット13内の洗浄液は、薬液調合槽30を通りフィルタ39により清浄されて、噴射ノズル27及び28へ循環して供給される。また、ブラシ洗浄ユニット13内の洗浄液を廃棄する際には、第3バルブ33を閉操作し、第4バルブ34及び第5バルブ35を開操作して、ブラシ洗浄ユニット13及び薬液調合槽30内の洗浄液を廃液タンク38へ廃棄する。尚、洗浄液の温度は、薬液調合槽30内に設置された温度調整手段41(ヒータ及び冷却コイル等)により、例えば約40℃に調整される。
ここで、上記ブラシツール26は、図1に示すように、ディスクブラシ29が、被処理物1の幅方向に複数個設置されて1列をなし、この列が1列または複数列(本実施の形態では2列)設けられて構成される。また、上記噴射ノズル27は、被処理物1の長手方向に所定間隔を隔てた位置に1個、または複数個が同列に設置される。更に、上記噴射ノズル28は、被処理物1の幅方向に複数個配置されて1列をなし、この噴射ノズル28が、被処理物1の長手方向に複数列配設される。
図2に示すように、被処理物1が表面改質ユニット12からブラシ洗浄ユニット13内へ搬入されて所定位置に到ったことがセンサ等により検出されたときに、被処理物1の搬入動作が停止され、シャッタ42が被処理物1の搬入口及び搬出口を遮断し、ブラシ洗浄ユニット13が運転を開始する。つまり、被処理物1の停止状態下で、噴射ノズル27及び28から洗浄液が噴射され、ブラシツール26のディスクブラシ29が回転して被処理物1の上面に接触する。1個または複数個の噴射ノズル27は、被処理物1の上面に沿い、当該被処理物1の長手方向に直線移動、被処理物1の長手方向に対し斜めに直線移動、または被処理物1の長手方向に螺旋状あるいは鋸歯状に移動して、被処理物1の上面へ洗浄液を噴射する。また、ブラシツール26は、被処理物1の上面に沿って当該被処理物1の長手方向に1回または複数回直線移動して、被処理物1の上面を洗浄する。尚、噴射ノズル28が噴射ノズル27と同様に被処理物1の下面に沿って移動してもよい。
図1及び図2に示す前記超音波洗浄ユニット14は、ブラシ洗浄ユニット13の後工程に配置され、図2及び図5に示すように、洗浄ツールとしての超音波洗浄ツール43と、2流体噴射ノズル44及び噴射ノズル45を有して構成される。2流体噴射ノズル44は、表面改質ユニット12により濡れ性が改善され、且つブラシ洗浄ユニット13によりブラシ洗浄された被処理物1の上面へ、洗浄液及び気体としての空気を混合した混合流体を噴射し、この混合流体の圧力により被処理物1の上面を効果的に洗浄する。また、噴射ノズル45は、被処理物1の下面へ洗浄液を噴射し、その噴射圧力により、被処理物1の下面を洗浄する。
これらの2流体噴射ノズル44及び噴射ノズル45から噴射される洗浄液は、純水、水素ガス飽和超純水、塩酸、アンモニア、フッ酸、過酸化水素水、オゾン水、アルカリ水溶液などであるが、本実施の形態では純水が用いられる。
2流体噴射ノズル44及び噴射ノズル45には、図5に示すように、超音波洗浄ユニット14の運転時に開操作される第1バルブ46を介して、洗浄液としての純水が供給される。また、超音波洗浄ツール43には、貯水タンク49内に貯留された洗浄液としての純水が、循環ポンプ50の作動によりフィルタ51によって清浄されて供給される。上記超音波洗浄ツール43には、貯水タンク49内の液面低下時に開操作される第2バルブ47を経て純水が供給される。超音波洗浄ユニット14で使用された洗浄液としての純水は、貯水タンク49へ戻され、上記循環ポンプ50及びフィルタ51の作用で超音波洗浄ツール43へ循環して供給される。貯水タンク49内の純水は、廃棄時に開操作する第3バルブ48を介して、廃水タンク52へ廃棄される。
ここで超音波洗浄ツール43は、図6に示すように、長手方向に箱形状に形成されたケース53と、このケースに設置された超音波振動子54と、この超音波振動子54を所定周波数の超音波信号で駆動する超音波発振器55とを有して構成される。
上記ケース53は、設置された超音波振動子の振動板56を含む上側ケースと、この振動板56に対向して配置されて超音波振動子54の面に対し所定角度(0<θ<10°)傾斜して設けられた振動板57を含む下側ケースとを備えてなる。これらの上側ケース及び下側ケースは、ボルト58及びナット59によりパッキン60を介して締結される。そして、下側ケースの側面には、洗浄液供給口61と、この洗浄液供給口61の反対側の側面に設けられたオーバーフロー口62と、振動板57の中央に長尺状に設けられた洗浄液導出口63とを有している。上記洗浄液供給口61が、図5の循環ポンプ50を介して貯水タンク49に接続される。
洗浄液としての純水が貯水タンク49から洗浄液供給口61へ供給されると、この純水は、ケース53内で整流板64により整流されて層流となり、洗浄液導出口63から被処理物1の上面へ噴射される。このとき、超音波振動子54は、超音波発振器55により所定周波数の電圧で駆動されて、この周波数の超音波を発生する。この超音波は、振動板56を介して振動板57に向けて放射され、この振動板57が所定角度θだけ傾斜しているため、振動板56と振動板57との間で反射を繰り返し、洗浄液導出口63へ集束する。従って、この集束した超音波が、洗浄液導出口63内を流れる純水に照射されるので、この洗浄液導出口63から噴射される純水によって、被処理物1の上面が強力に超音波洗浄され、リンスされる。
ここで、図5に示す上記超音波洗浄ツール43は、被処理物1の幅方向に延在して配置される。また、上記2流体噴射ノズル44は、被処理物1の幅方向に1個または複数個配置される。更に、上記噴射ノズル45は、被処理物1の幅方向に複数個配置されて1列をなし、この噴射ノズル45が、被処理物1の長手方向に複数列配列される。
図2に示すように、被処理物1がブラシ洗浄ユニット13から超音波洗浄ユニット14内へ搬入されて、所定位置に到ったことがセンサ等により検出されたときに、被処理物1の搬入動作が停止され、シャッタ42が被処理物1の搬入口及び搬出口を遮断し、超音波洗浄ユニット14が運転を開始する。つまり、被処理物1の停止状態下で、噴射ノズル45から被処理物1の下面へ純水が噴射され、超音波洗浄ツール43から被処理物1の上面へ超音波が照射された純水が噴射され、更に、2流体噴射ノズル44から被処理物1の上面へ純水および空気の混合流体が噴射される。
超音波洗浄ツール43は、上述の被処理物1の停止状態下で、被処理物1の上面に沿って当該被処理物1の長手方向に1回または複数回直線移動して、被処理物1の上面を超音波洗浄し、且つリンスする。また、上記2流体噴射ノズル44は、上述の被処理物1の停止状態下で、被処理物1の上面に沿い、当該被処理物1の長手方向に直線移動、被処理物1の長手方向に対し斜めに直線移動、または被処理物1の長手方向に螺旋状もしくは鋸歯状に移動して、被処理物1の表面を上記混合流体により洗浄し、且つリンスする。
尚、被処理物1の下面は、噴射ノズル45から噴射された純水によって洗浄され、且つリンスされるが、この噴射ノズル45は、2流体噴射ノズル44と同様に、被処理物1の下面に沿って移動してもよい。
図1及び図2に示すように、前記エアナイフ乾燥ユニット15は、超音波洗浄ユニット14の後工程に配置され、空気を高速で噴射するエアナイフ65を備える。このエアナイフ65は、被処理物1の上面側と下面側に配置され、高速流の空気によって被処理物1の上面および下面に付着した洗浄液などの液体を吹き飛ばして除去し、乾燥させる。
このエアナイフ65は、エアナイフ乾燥ユニット15において固定して設置され、当該エアナイフ乾燥ユニット15内に被処理物1が搬入されたことをセンサ等が検出した時に、高速空気を噴射させ、被処理物1がエアナイフ乾燥ユニット15内を移動する間に、当該被処理物1の上面および下面の洗浄液を吹き飛ばす。このエアナイフ乾燥ユニット15にて乾燥された被処理物1は、アンローディングユニット16へ搬送される。
上述の実施の形態の洗浄装置10では、図1に示すように、ローディングユニット11、表面改質ユニット12、ブラシ洗浄ユニット13、超音波洗浄ユニット14、エアナイフ乾燥ユニット15及びアンローディングユニット16が順次連設して構成され、表面改質ユニット12、ブラシ洗浄ユニット13、超音波洗浄ユニット14の各ユニットへ被処理物1が搬入された時点で当該被処理物1が停止し、これらの各ユニットが独立に運転を開始することから、ローディングユニット11、表面改質ユニット12、ブラシ洗浄ユニット13、超音波洗浄ユニット14、エアナイフ乾燥ユニット15及びアンローディングユニット16が独立したユニットとして構成される。このため、これらの各ユニット間で処理の順番を入れ替えたり、特定のユニットでの処理を複数回実行したり、特定ユニットを省略することが可能となる。
例えば、超音波洗浄ユニット14にて被処理物1を超音波洗浄した後、この被処理物1をブラシ洗浄ユニット13に戻して再度ブラシ洗浄し、当該被処理物1を再び超音波洗浄ユニット14にて超音波洗浄してもよい。或いは、ブラシ洗浄ユニット13において洗浄液不足が生じたときには、被処理物1を超音波洗浄ユニット14に一時待機させ、ブラシ洗浄ユニット13における洗浄液が十分となった時点で被処理物1をブラシ洗浄ユニット13に戻してブラシ洗浄し、その被処理物1を超音波洗浄ユニット14にて超音波洗浄等してもよい。
また、上述のごとく、ローディングユニット11、表面改質ユニット12、ブラシ洗浄ユニット13、超音波洗浄ユニット14、エアナイフ乾燥ユニット15及びアンローディングユニット16が独立したユニットとして構成されたことから、これらの各ユニットのレイアウトを自由に変更することが可能となる。例えば、図7(A)に示す第1変形例の洗浄装置66は、洗浄装置10と同様にI字状のレイアウトであり、図7(B)に示す第2変形例の洗浄装置67はコ字状のレイアウトであり、図7(C)に示す第3変形例の洗浄装置68は二階建てのレイアウトである。図示しないが、L字状のレイアウトの洗浄装置も可能である。
第1変形例の洗浄装置66は、洗浄装置10と同様にI字状ラインの洗浄装置であるが、ローディングユニット11と表面改質ユニット12との間にニュートラルユニット69が配置され、エアナイフ乾燥ユニット15とアンローディングユニット16との間にニュートラルユニット70、赤外線乾燥ユニット71、およびニュートラルユニット72が順次配置され、更にニュートラルユニット70以降の、赤外線乾燥ユニット71を含む各ユニットにおいて、被処理物1が非接触搬送される点が洗浄装置10と異なる。
赤外線乾燥ユニット71は、図示しない赤外線照射ランプを備え、被処理物1が搬入された時点で当該被処理物1を停止させ、被処理物1の上面および下面に赤外線照射ランプから赤外線を照射して当該被処理物1を完全に乾燥させ、被処理物1にウォーターマークの発生を防止する。
ニュートラルユニット69は、表面改質ユニット12の準備中、または表面改質ユニット12において他の被処理物1の親水処理中に、当該被処理物1を停止して待機させる。また、ニュートラルユニット70は、赤外線乾燥ユニット71の準備中、または赤外線乾燥ユニット71において他の被処理物1の乾燥処理中に、被処理物1を停止して待機させる。更に、ニュートラルユニット72は、アンローディングユニット16の準備中、またはアンローディングユニット16に他の被処理物1が載置されているときに、当該被処理物1を停止して待機させる。
上述の非接触搬送は、噴出流体や超音波を利用する方式などがあるが、本実施の形態では、噴出流体を利用した非接触搬送装置73(図8)が採用されている。この非接触搬送装置73は、ニュートラルユニット70、赤外線乾燥ユニット71、ニュートラルユニット72及びアンローディングユニット16の各ユニットにおいて、被処理物1を搬送する手段として用いられる。
この非接触搬送装置73は、図8に示すように、上方に開口を有する圧力ケース74の上記開口を多孔質体75で閉塞し、この圧力ケース74内へ空気などの気体を圧送する圧縮機76を圧力ケース74に接続し、被処理物1の端部に接触して搬送力を付与する搬送ローラ77を有して構成されたものである。圧縮機76から圧力ケース74内へ空気が圧送されると、この空気は、多孔質体75の多数の穴から外方へ噴出して、多孔質体75と被処理物1との間に気体膜78を形成し、この気体膜78の圧力で被処理物1を浮上させる。この状態の被処理物1に搬送ローラ77から搬送力が付与されて、被処理物1は非接触状態で搬送される。
前記第2変形例の洗浄装置67は、図7(B)に示すように、第1変形例の洗浄装置66において、屈曲部分にターンユニット79を配置した構成である。この本実施の形態では、表面改質ユニット12とブラシ洗浄ユニット13との間、エアナイフ乾燥ユニット15とニュートラルユニット70との間にターンユニット79が配置される。
このターンユニット79は、図9に示すように、ターンユニット79の前工程のユニット(例えば表面改質ユニット12、エアナイフ乾燥ユニット15)のローラ17群と同一高さに設定された複数本の引込みローラ体80と、これらの引込みローラ体80間に配置されて昇降可能な送出しローラ体81とを有してなる。ターンユニット79の後工程のユニット(例えばブラシ洗浄ユニット13、ニュートラルユニット70)のローラ17群は、ターンユニット79の前工程のユニットにおけるローラ17群よりも高い位置に設定される。引込みローラ体80のローラ82の軸心と、送出しローラ体81のローラ83の軸心とは、直交して配置される。
従って、ターンユニット79の前工程のユニットにおけるローラ17群と共に、引込みローラ体80のローラ82が回転することで被処理物1をターンユニット79内に引き込み、この被処理物1を所定位置に停止させた後、ローラ82が停止する。次に、送出しローラ体81がターンユニット79の後工程のユニットにおけるローラ17群と同一高さになるまで上昇して停止し、被処理物1を持ち上げる。その後、送出しローラ体81のローラ83が、ターンユニット79の後工程のユニットにおけるローラ17群と共に回転して、持ち上げられた被処理物1をターンユニット79の後工程のユニットへ搬送する。これにより、被処理物1の搬送方向が90°変換される。
前記第3変形例の洗浄装置68は、図7(C)に示すように、第1変形例の洗浄装置66において、ローディングユニット11とアンローディングユニット16の両者の機能をローディング・アンローディングユニット84により実施し、表面改質ユニット12を2階に配置し、その他のユニット(ブラシ洗浄ユニット13、超音波洗浄ユニット14、エアナイフ乾燥ユニット15、ニュートラルユニット70、赤外線乾燥ユニット71、ニュートラルユニット72、ローディング・アンローディングユニット84)を一階に配置したものである。そして、このローディング・アンローディングユニット84から表面改質ユニット12へ、図示しないリフタ装置により被処理物1を上昇して搬送させ、この表面改質ユニット12からブラシ洗浄ユニット13へ、同じく図示しないリフタ装置により被処理物1を下降して搬送させる。
次に、上述の洗浄装置66、67、68を含めた洗浄装置10の作用を、図7(A)に示す洗浄装置66を例に説明する。
ローディングユニット11は、被処理物1を受け入れるとニュートラルユニット69へ搬送する。このニュートラルユニット69は、次工程の表面改質ユニット12の準備中等に、搬入された被処理物1を停止して待機させる。ニュートラルユニット69は、表面改質ユニット12で被処理物1の受け入れが可能となった時点で、当該被処理物1を表面改質ユニット12へ搬送させる。
表面改質ユニット12は、被処理物1が所定位置まで搬入された時点で当該被処理物1を停止させる。表面改質ユニット12は、次にプラズマ表面改質ツール19を被処理物1の上面に沿って移動させて、被処理物1の上面の濡れ性を高め親水処理する。表面改質ユニット12は、親水処理終了後、プラズマ表面改質ツール19の移動を停止して、被処理物1をブラシ洗浄ユニット13へ搬送させる。
ブラシ洗浄ユニット13は、被処理物1が所定位置まで搬入された時点で当該被処理物1を停止させ、噴射ノズル27及び28から洗浄液を噴射させる。次に、ブラシ洗浄ユニット13は、ブラシツール26のディスクブラシ29を回転させつつ、このディスクブラシ29を被処理物1の上面に接触させ、ブラシツール26及び噴射ノズル27を当該被処理物1の上面に沿って移動させて、被処理物1の上面をブラシ洗浄する。洗浄終了後、ブラシ洗浄ユニット13は、ディスクブラシ29の回転、ブラシツール26及び噴射ノズル27の移動、噴射ノズル27及び28からの洗浄液の噴射をそれぞれ停止して、被処理物1を超音波洗浄ユニット14へ搬送させる。
超音波洗浄ユニット14は、被処理物1が所定位置まで搬入された時点で当該被処理物1を停止させ、超音波洗浄ツール43、2流体噴射ノズル44及び噴射ノズル45から純水を噴射させる。次に、超音波洗浄ユニット14は、超音波洗浄ツール43及び2流体噴射ノズル44を被処理物1の上面に沿って移動させて、当該被処理物1の上面を超音波洗浄ツール43により超音波洗浄し且つリンスし、2流体噴射ノズル44からの気液混合流体により噴射洗浄し且つリンスする。洗浄及びリンス終了後、超音波洗浄ユニット14は、超音波洗浄ツール43及び2流体噴射ノズル44の移動、超音波洗浄ツール43、2流体噴射ノズル44及び噴射ノズル45からの純水の噴射を停止して、被処理物1をエアナイフ乾燥ユニット15へ搬送させる。
エアナイフ乾燥ユニット15では、被処理物1の搬入が検出された時点で、エアナイフ65から高速流の空気を噴射させ、被処理物1の搬送中に、当該被処理物1の上面及び下面に付着した洗浄液等の液体を吹き飛ばして除去し乾燥する。エアナイフ65からの高速流の空気は、被処理物1がエアナイフ乾燥ユニット15からニュートラルユニット70へ搬出された時点で停止する。
ニュートラルユニット70は、次工程の赤外線乾燥ユニット71の準備中等に、搬入された被処理物1を停止して待機させる。このニュートラルユニット70は、赤外線乾燥ユニット71で被処理物1の受け入れが可能となった時点で、当該被処理物1を赤外線乾燥ユニット71へ搬送させる。
赤外線乾燥ユニット71は、被処理物1が所定位置まで搬入された時点で当該被処理物1を停止させる。次に、赤外線乾燥ユニット71は、赤外線照射ランプから被処理物1の上面及び下面へ赤外線を一定時間照射して、被処理物1を完全に乾燥させる。赤外線照射終了後、赤外線乾燥ユニット71は、乾燥させた被処理物1をニュートラルユニット72へ搬送させる。
ニュートラルユニット72は、次工程のアンローディングユニット16の準備中等に、搬入された被処理物1を停止して待機させる。このニュートラルユニット72は、アンローディングユニット16で被処理物1の受け入れが可能となった時点で、当該被処理物1をアンローディングユニット16へ搬送させ、このアンローディングユニット16が被処理物1を搬入する。
各変形例の洗浄装置66、67及び68を含む一実施形態の洗浄装置10は、上述のように構成されたことから、以下の効果(1)〜(6)を奏する。
(1)表面改質ユニット12、ブラシ洗浄ユニット13及び超音波洗浄ユニット14を含む洗浄工程の各ユニット(他のユニットとしてローディングユニット11、エアナイフ乾燥ユニット15、アンローディングユニット16、赤外線乾燥ユニット71等)が連設されて、これらの各ユニットへ被処理物1が順次搬送されることから、被処理物1を各ユニットへ移載する移載ロボットが存在しないので、洗浄装置10、66、67、68をコンパクト化でき、その据付スペースを低減できる。
(2)表面改質ユニット12、ブラシ洗浄ユニット13及び超音波洗浄ユニット14を含む洗浄工程の各ユニット(他のユニットとしてローディングユニット11、アンローディングユニット16、赤外線乾燥ユニット71等)では、被処理物1が搬入された後当該被処理物1を停止させ、この状態でプラズマ表面改質ツール19、ブラシツール26、噴射ノズル27、超音波洗浄ツール43、2流体噴射ノズル44等の洗浄ツールを被処理物1の表面に沿って移動させるよう構成されたことから、表面改質ユニット12、ブラシ洗浄ユニット13及び超音波洗浄ユニット14を含む洗浄工程の各ユニット11、12、13、14、15、16、71等のそれぞれを、独立したユニットとすることができる。この結果、表面改質ユニット12、ブラシ洗浄ユニット13及び超音波洗浄ユニット14を含む洗浄工程の各ユニット11、12、13、14、15、16、71等におけるレイアウトの自由度が高まり、I字状ライン、コ字状ライン、L字状ライン等を実現できるので、この観点からも洗浄装置10、66、67、68をコンパクト化でき、その据付スペースを低減できる。
(3)ブラシ洗浄ユニット13及び超音波洗浄ユニット14の前工程に表面改質ユニット12を設けて、被処理物1の上面の濡れ性を改善したことから、ブラシ洗浄ユニット13及び超音波洗浄ユニット14により被処理物1の上面を効果的に洗浄できる。
(4)超音波洗浄ユニット14では、洗浄液(純水)及び気体を混合して噴射する2流体噴射ノズル44が、またはブラシ洗浄ユニット13では、洗浄液を噴射する噴射ノズル27が、それぞれ被処理物1の上面に沿って移動するよう構成されたことから、これらの2流体噴射ノズル44及び噴射ノズル27の数を低減できる。このため、2流体噴射ノズル44、噴射ノズル27のそれぞれから噴射される純水を含む洗浄液の量が減少し、効率的な洗浄を実現できる。
(5)表面改質ユニット12におけるプラズマ表面改質ツール19が被処理物1の上面へ、プラズマ化した反応ガスを噴射し、このプラズマ表面処理ツールが、被処理物1の上面へ紫外線を照射して当該上面の濡れ性を改善するエキシマランプまたは水銀ランプに比べ長期間のメンテナンスが不要であることから、表面改質ユニット12のランニングコストを低減できる。
(6)超音波洗浄ユニット14の後工程に配置されて、被処理物1の上面を乾燥する赤外線ユニット71を含むニュートラルユニット70、72及びアンローディングユニット16では、非接触搬送装置73によって、被処理物1が空気により浮上して非接触状態で搬送されることから、超音波洗浄ユニット14にて洗浄された被処理物1に、これらのニュートラルユニット70、赤外線乾燥ユニット71、ニュートラルユニット72及びアンローディングユニット16においてパーティクルが新たに付着することを防止できる。
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、上記洗浄装置10、66、67、68では、表面改質ユニット12、ブラシ洗浄ユニット13及び超音波洗浄ユニット14において、プラズマ表面改質ツール19、ブラシツール26、超音波洗浄ツール43及び2流体噴射ノズル44は、被処理物1の上面側にのみ配置されるものを述べたが、被処理物1の上下両面側に設置されて、これらの上下両面をプラズマ表面改質ツール19により親水処理し、ブラシツール26によりブラシ洗浄し、超音波洗浄ツール43により超音波洗浄し、2流体噴射ノズル44により気液混合流体により洗浄してもよい。
また、洗浄装置10、66、67、68では、表面改質ユニット12がプラズマ表面改質ツール19を備えたものを述べたが、このプラズマ表面改質ツール19に代えて、エキシマランプまたは水銀ランプを用い、これらのランプから照射される紫外線によって被処理物1の上面の濡れ性を改善してもよい。
更に、洗浄装置10、66、67、68では、乾燥ユニットがエアナイフ乾燥ユニット15及び赤外線乾燥ユニット71の場合を述べたが、これらの乾燥方式に代えて、またはこれらの乾燥方式に追加して、IPA蒸気乾燥やマランゴニ乾燥を実施してもよい。IPA蒸気乾燥は、濡れた被処理物1の表面をIPA(イソプロピルアルコール)の蒸気で置換して乾燥させるものであり、また、マランゴニ乾燥は、マランゴニ効果を利用して被処理物1の表面を乾燥するものである。
本発明に係る洗浄装置の一実施の形態を示し、(A)が平面図、(B)が側面図である。 図1の洗浄装置の内部構造を簡略化して示す断面図である。 図2のプラズマ表面改質ツールを示す断面図である。 図2のブラシ洗浄ユニットを洗浄液配管レイアウトとともに示す構成図である。 図2の超音波洗浄ユニットを純水配管レイアウトとともに示す構成図である。 図2の超音波洗浄ツールを示す断面図である。 各変形例の洗浄装置におけるユニットレイアウトを示す平面図である。 図7(A)の洗浄装置に設置された非接触搬送装置を示す断面図である。 図7(B)の洗浄装置に設置されたターンユニットを示し、(A)が斜視図、(B)が図9(A)のB矢視図である。
符号の説明
1 被処理物
10 洗浄装置
12 表面改質ユニット
13 ブラシ洗浄ユニット
14 超音波洗浄ユニット
15 エアナイフ乾燥ユニット
26 ブラシツール
27 噴射ノズル
43 超音波洗浄ツール
44 2流体噴射ノズル
66、67、68 洗浄装置
71 赤外線乾燥ユニット
73 非接触搬送装置

Claims (12)

  1. 被処理物の少なくとも一表面を、液体を介して洗浄する洗浄方法において、
    上記被処理物の少なくとも一表面の濡れ性を改善する洗浄ツールとしての表面改質ツールを備えた表面改質ユニットにより上記被処理物の少なくとも一表面を改質し、
    濡れ性が改善された上記被処理物の表面に液体を介して超音波を照射して洗浄する洗浄ツールとしての超音波洗浄ツールを備えた超音波洗浄ユニットにより、上記被処理物の少なくとも一表面を超音波洗浄し、
    上記表面改質ユニット及び上記超音波洗浄ユニットを含む洗浄工程の各ユニットが連設されて、これらの各ユニットへ上記被処理物を順次搬送し、
    これらのユニットでは、上記被処理物を搬入した後当該被処理物を停止させ、この状態で上記洗浄ツールを上記被処理物の表面に沿って移動させることを特徴とする洗浄方法。
  2. 上記超音波洗浄ユニットでは、洗浄液及び気体を混合して噴射する2流体噴射ノズルが超音波洗浄ツールと共に、被処理物の表面に沿って移動することを特徴とする請求項1に記載の洗浄方法。
  3. 上記表面改質ツールが被処理物の少なくとも一表面へ、プラズマ化した反応ガスを噴射するプラズマ表面処理ツールであることを特徴とする請求項1または2に記載の洗浄方法。
  4. 上記被処理物の少なくとも一表面を液体を介して洗浄する洗浄ツールとしてのブラシツールと、上記被処理物の少なくとも一表面へ洗浄液を噴射する噴射ノズルとを備えたブラシ洗浄ユニットにより、超音波洗浄ユニットの前工程で上記被処理物を洗浄し、
    このブラシ洗浄ユニットでは、上記被処理物を搬入した後当該被処理物を停止させ、この状態で上記ブラシツール及び噴射ノズルを上記被処理物の表面に沿って移動させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の洗浄方法。
  5. 上記超音波洗浄ユニットの後工程において被処理物の表面を乾燥する乾燥ユニットでは、被処理物を流体により浮上して非接触状態で搬送することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の洗浄方法。
  6. 上記被処理物が、一表面の洗浄を必要とするフォトマスクであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の洗浄方法。
  7. 被処理物の少なくとも一表面を、液体を介して洗浄する洗浄装置において、
    上記被処理物の少なくとも一表面の濡れ性を改善する洗浄ツールとしての表面改質ツールを備えた表面改質ユニットと、
    濡れ性が改善された上記被処理物の表面に液体を介して超音波を照射して洗浄する洗浄ツールとしての超音波洗浄ツールを備えた超音波洗浄ユニットとを有し、
    上記表面改質ユニット及び上記超音波洗浄ユニットを含む洗浄工程の各ユニットが連設されて、これらの各ユニットへ上記被処理物が順次搬送され、
    これらのユニットでは、上記被処理物が搬入された後当該被処理物を停止させ、この状態で上記洗浄ツールを上記被処理物の表面に沿って移動させるよう構成されたことを特徴とする洗浄装置。
  8. 上記超音波洗浄ユニットには、洗浄液及び気体を混合して噴射する2流体噴射ノズルが備えられ、この2流体噴射ノズルが超音波洗浄ツールと共に、被処理物の表面に沿って移動するよう構成されたことを特徴とする請求項7に記載の洗浄装置。
  9. 上記表面改質ツールが被処理物の少なくとも一表面へ、プラズマ化した反応ガスを噴射するプラズマ表面処理ツールであることを特徴とする請求項7または8に記載の洗浄装置。
  10. 上記被処理物の少なくとも一表面を液体を介して洗浄する洗浄ツールとしてのブラシツールと、上記被処理物の少なくとも一表面へ洗浄液を噴射する噴射ノズルとを備えたブラシ洗浄ユニットが、超音波洗浄ユニットの前工程に配置され、
    このブラシ洗浄ユニットへ上記被処理物が搬入された後当該被処理物を停止させ、この状態で上記ブラシツール及び噴射ノズルを上記被処理物の表面に沿って移動させるよう構成されたことを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の洗浄装置。
  11. 上記超音波洗浄ユニットの後工程に、被処理物の表面を乾燥する乾燥ユニットが配置され、この乾燥ユニットにおいて、被処理物が流体により浮上して非接触状態で搬送されることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の洗浄装置。
  12. 上記被処理物が、一表面の洗浄を必要とするフォトマスクであることを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の洗浄装置。

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