JP2005193182A - 触媒およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 逆ミセル法により、触媒活性および耐久性により優れた触媒を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、ミセル内部にイリジウムイオンを含む逆ミセル溶液(A)に、イリジウムイオンの還元剤を添加し、次いで前記溶液に白金イオンを含む逆ミセル溶液(B)を混合し、白金イオンの還元剤を添加し、前記溶液に導電性担体を分散して複合金属粒子を前記導電性担体に担持させる工程を含む、触媒の製造方法により上記課題を解決する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、触媒の製造方法に関し、より詳細には高い触媒活性を有する触媒の製造方法に関する。
近年、エネルギー・環境問題を背景とした社会的要求や動向と呼応して、常温でも作動し高出力密度が得られる固体高分子型燃料電池が電気自動車用電源、定置型電源として注目されている。固体高分子型燃料電池は、フィルム状の固体高分子膜からなる電解質層を用いるのが特徴である。
かような固体高分子型燃料電池では、電極触媒により、アノードでは燃料の水素ガスをプロトンに変え、カソードでは酸素を還元して電解質層を通ってきたプロトンと結びつき水となる。このようにして、固体高分子型燃料電池は、化学反応により得られた反応エネルギーから電気エネルギーを直接得るものである。
燃料電池は高い性能を長期に亘って示すことが求められ、自動車用電源では5000時間、定置用電源では4万時間とも言われている。そのため、前記電極触媒には高い触媒活性および耐久性を有することが必要とされる。前記電極触媒としては、多孔質のカーボン粒子に貴金属、卑金属などの触媒金属を担持したものが用いられている。例えば、複数の貴金属を触媒金属としてカーボン粒子上に担持された電極触媒の製造方法としては、複数の貴金属化合物を含む水溶液にカーボン粒子を分散混合し、これに還元剤または沈殿剤などを添加することにより貴金属粒子をカーボン粒子上に形成した後、焼成する吸着法などが一般的に用いられている。
しかし、かような方法によれば、不溶化剤により形成された複数の貴金属粒子は、他の貴金属粒子上及び担体表面上に無作為に吸着する。このため焼成によって合金化して形成された複合貴金属粒子の組成は不均一となり、さらには、熱的エネルギーが加わることでシンタリングして粒子径の大きなものが形成される問題があった。従って、複合貴金属粒子の活性表面積が減少し、触媒活性が低くなる。さらに、吸着法を用いた場合、電解液が十分に浸透しないカーボン粒子の微細孔内にも複合貴金属粒子が形成・担持されてしまう。このように電解液と充分に接触できない複合貴金属粒子は、電極触媒の活性成分として働かないため、担持した複合貴金属粒子の有効利用率が低下する問題もあった。
これらの問題を解決するための方法として、逆ミセル法が用いられている。例えば、複数の貴金属イオンを含む水溶液を超微粒子状の液滴として存在する逆ミセルを使用し、前記貴金属イオンを沈殿もしくは還元して不溶化し、これにカーボン粒子を分散混合させることにより、カーボン粒子表面に複数の貴金属を所定の粒径で高分散担持させることができる。
かような逆ミセル法によれば、担体上に貴金属などを高分散担持させることができる。さらに逆ミセルにより保護された貴金属などは、カーボン粒子の細孔内には担持され難いため、カーボン粒子表面に選択的に高分散担持させることが可能となる。
従来の逆ミセル法により得られた触媒によれば、高い触媒利用率および触媒活性が得られたが、燃料電池等の電極用触媒などの各種用途に適用するには、さらなる改善が所望されている。
そこで、本発明が目的とするところは、逆ミセル法により、触媒活性および耐久性がより優れた触媒を提供することである。
本発明者らが上記課題に鑑みて鋭意検討した結果、逆ミセル法において特定の順序で調整工程を行うことにより上記課題が解決されることを見出した。
すなわち、本発明は、ミセル内部にイリジウムイオンを含む逆ミセル溶液(A)に、イリジウムイオンの還元剤を添加し、次いで前記溶液に白金イオンを含む逆ミセル溶液(B)を混合し、白金イオンの還元剤を添加し、前記溶液に導電性担体を分散して複合金属粒子を前記導電性担体に担持させる工程を含む、触媒の製造方法により上記課題を解決するものである。
本発明の方法によれば、導電性担体上に担持させる白金およびイリジウムを含む複合金属粒子は、粒子径を小さく、粒子径分布を狭くすることができるだけでなく、均一な組成を有する。従って、複合金属粒子の焼成温度を低くすることが可能となるため、複合金属粒子のシンタリングを防ぐことができ、高活性で優れた耐久性を有する触媒が得られる。
本発明の第一は、ミセル内部にイリジウムイオンを含む逆ミセル溶液(A)に、イリジウムイオンの還元剤を添加し、次いで前記溶液に白金イオンを含む逆ミセル溶液(B)を混合し、白金イオンの還元剤を添加し、前記溶液に導電性担体を分散して複合金属粒子を前記導電性担体に担持させる工程を含む、触媒の製造方法である。
本発明で使用する「逆ミセル溶液」とは、有機溶媒に界面活性剤分子等の両親媒性物質を混合することにより該両親媒性物質が集合して形成されるミセルを含有し、かつ該ミセル内に貴金属イオン水溶液などを含有する溶液である。有機溶媒相内で疎水性基を外側すなわち有機溶媒相側に向け、親水性基を内側に向けて配向し、疎水性基と親水性基の配向が水性溶媒相の場合と逆であるため、逆ミセル溶液とする。逆ミセル溶液を模式的に示す図が図1である。このような逆ミセル溶液は、界面活性剤を有機溶媒に溶解した溶液に水溶液を加えて撹拌して調製することができる。親水性基が集まった部分には水などの極性分子を保持する能力がある。該水溶液は、直径数nm〜数10nm程度の極めて小さな水滴となって有機溶媒中に安定に分散するが、注入した水と界面活性剤のモル比によって逆ミセルの微細組織の大きさを制御することができる。
例えば、触媒金属として白金のみを用いた場合を例に挙げると、図2に示すように、有機溶媒に界面活性剤を混合し、これに白金源として白金塩の水溶液を加えると、親水性基を内側に疎水性基を外側にするミセルが形成され、ミセル内部に白金化合物を含有する水溶液が内包される。次いで、逆ミセル溶液に還元剤水溶液を混合すると、ミセル内に還元剤水溶液が内包されて還元反応が進行し、得られた還元粒子を熟成するとミセルサイズによって制御されたコロイド状の白金微粒子を含有するミセルを得ることができ、ミセル内部では分散性に優れ、均一な組成の貴金属微粒子が得られるのである。さらに、前記溶液に導電性担体などを分散混合させた後、前記担体表面に担持されるのを促進させるためにメタノールやエタノールなどのアルコール類を添加してミセルを破壊することで白金微粒子の高分散担持を行うことができるのである。
従来から触媒に用いられる触媒金属は、白金、パラジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム及びイリジウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の貴金属が多く用いられていた。なかでも、触媒金属の活性性能及び耐久性などを高めることができるため、触媒金属にはイリジウムと白金とが好ましく用いられる。
従来の逆ミセル法では、イリジウムと白金が担持された触媒とするには、白金イオンおよびイリジウムイオンを含む水溶液を含有した逆ミセル溶液に、還元剤、沈殿剤などの不溶化剤を添加することでコロイド状の白金粒子およびイリジウム粒子を析出させ、これらを導電性担体上に担持させた後、焼成する方法で行われている。
しかしながら、かような方法においては、白金粒子が多く析出し、イリジウム粒子はほとんど析出しない傾向を示す場合がある。また、イリジウム粒子を析出させるためにさらに不溶化剤を添加したとしても、イリジウム粒子の析出は生じず、さらには得られる触媒の活性を低下させる場合もある。かような理由としては、過剰に添加された不溶化剤により先に析出していた白金粒子が他の白金粒子と結合し、パールネックレスのように一直線状に連結した状態を形成するためではないかと考えられる。白金粒子が連結すると、有効反応面積が減少するため、触媒活性の低下を招くのである。従って、従来では、ミセル内で白金およびイリジウムを均一な組成で析出するのが困難であり、担体上に担持される白金およびイリジウムの比率が安定せず、組成を均一にすることができなかった。
これに鑑みて本発明者らが種々の調製条件を検討した結果、触媒金属として白金およびイリジウムを用いた場合に、逆ミセル内で白金イオンおよびイリジウムイオンを析出するのに際して、イリジウムイオンを含む逆ミセル内でイリジウム粒子を析出させた後、逆ミセル内に白金イオンを添加して白金粒子の析出を行うことにより、イリジウム粒子と白金粒子とを均一な組成で含む逆ミセルが得られることが判明した。かような方法において、イリジウム粒子上に白金粒子が析出されやすいため、白金とイリジウムとの比率が安定して均一な組成を有し、平均粒径が1〜10nmの複合金属粒子が得られる。前記複合金属粒子を形成することにより、触媒活性及び耐久性などを向上させることができるため好ましい。
本発明の第一の方法を図3を用いて説明する。まず、ミセル内部にイリジウムイオンを含む逆ミセル溶液にイリジウムイオンの還元剤を添加すると、ミセル中において還元反応が進行して安定な錯体が形成され、これを熟成することにより0.5〜5nm程度の微細なコロイド状の安定なイリジウム粒子が析出する。次に、これに、白金イオンを含む逆ミセル溶液を混合するとミセル同士が結合してイリジウム粒子および白金イオンが内包する逆ミセルが形成される。さらに、白金イオンの還元剤を添加することにより、ミセル内で還元反応により白金イオンを含む安定な錯体が形成され、これを熟成することでイリジウム粒子上に0.5〜5nm程度の微細なコロイド状の安定な白金粒子を析出させることができるのである。
また、触媒活性および耐久性をより高めるために、前記複合金属粒子は遷移金属、卑金属などの助触媒金属がさらに含まれてもよい。イリジウム、白金の他に、前記助触媒金属を含む複合金属粒子とすることにより、後の焼成工程において低温で合金することができ、複合金属粒子のシンタリングを抑制することができる。特に、遷移金属を使用すると、質量活性(金属の単位重量当りの活性)を向上させることができ有利である。
前記助触媒金属を添加する順序としては、例えば、上述した通りにイリジウム粒子および白金粒子を析出させた後、助触媒金属イオンを添加し、これを析出させる方法、すなわち、(i)ミセル内部にイリジウムイオンを含む逆ミセル溶液(A)に、イリジウムイオンの還元剤を添加し、次いで前記溶液に白金イオンを含む逆ミセル溶液(B)を混合し、白金イオンの還元剤を添加し、更に前記溶液に助触媒金属イオンを含む逆ミセル溶液(C)を混合し、助触媒金属イオンの還元剤を添加する方法が挙げられる。
しかし、助触媒金属イオンの添加順序は特に限定されず、前記(i)の他に、(ii)ミセル内部にイリジウムイオンを含む逆ミセル溶液(A)に、イリジウムイオンの還元剤を添加し、次いで前記溶液に助触媒金属イオンを含む逆ミセル溶液(C)を混合し、助触媒金属イオンの還元剤を添加し、更に前記溶液に白金イオンを含む逆ミセル溶液(B)を混合し、白金イオンの還元剤を添加する方法、(iii)ミセル内部に助触媒金属イオンを含む逆ミセル溶液(C)に、助触媒金属イオンの還元剤を添加し、次いで前記溶液にイリジウムイオンを含む逆ミセル溶液(A)を混合し、イリジウムイオンの還元剤を添加し、更に前記溶液に白金イオンを含む逆ミセル溶液(B)を混合し、白金イオンの還元剤を添加する方法などが挙げられる。
しかしながら、イリジウム粒子上には白金だけでなく前記助触媒金属も析出しやすい。上述の通り、イリジウム粒子、白金粒子、助触媒金属粒子は、触媒活性及び耐久性などを向上させるために複合金属粒子とするのが好ましい。従って、イリジウム粒子を析出させた後に、助触媒金属粒子、白金粒子を析出させるのが好ましい。そのため、上記(i)〜(iii)の方法において、(i)および(ii)の方法が好ましく用いられる。なお、上記(i)の方法を図4に、上記(ii)の方法を図5および6に模式的に示す。
さらに、還元剤種、逆ミセルの投入順序などの調整工程を種々変えることにより、図4〜6に模式的に示すような逆ミセル中で形成された微粒子の状態を調製することができる。
逆ミセル溶液を形成する前記有機溶媒としては、様々な物質が使用可能であるが、一例を挙げると、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、ヘプタノール、オクタノール、ドデシルアルコール、セチルアルコール、イソオクタン、n−ヘプタン、n−ヘキサン、n−デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン等がある。また、逆ミセル溶液中の水滴の大きさを調節する目的で、アルコール等を添加してもよい。これらの有機溶媒は、1種を単独で使用するほか、2種以上を併用することもできる。更に、イリジウムイオンを含む逆ミセル溶液の調製の他、白金イオン、助触媒金属イオンなどを含む逆ミセル溶液の調製にも使用することができ、更にイリジウムイオン、白金イオン、助触媒金属イオンの還元剤を逆ミセル溶液として供給する場合には、これらの溶液の調製にも使用することができる。この際、いずれかの逆ミセル溶液に使用する有機溶媒と他の逆ミセル溶液に使用する有機溶媒とは、同種のものであっても異種のものであってもよい。
次に、逆ミセル溶液を形成する前記界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ラウリン酸マグネシウム、カプリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ナトリウムフェニルステアレ−ト、アルミニウムジカプリレ−ト、テトライソアミルアンモニウムチオシアネ−ト、n−オクタデシルトリn−ブチルアンモニウム蟻酸塩、n−アミルトリn−ブチルアンモニウムヨウ化物、ナトリウムビス(2−エチルヘキシル)琥珀酸塩、ナトリウムジノニルナフタレンスルホネ−ト、カルシウムセチルサルフェート、ドデシルアミンオレイン酸塩、ドデシルアミンプロピオン酸塩、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチルアンムニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジドデシルジメチルアンモニウムブロマイド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムブロマイド、ジドデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムクロライド、(2−オクチルオキシ−1−オクチルオキシメチル)ポリオキシエチレンエチルエーテル等を挙げることができる。前記界面活性剤も、いずれの逆ミセル溶液の調製にも使用することができ、2種以上を併用することもできる。
なお、有機溶媒に対する界面活性剤の添加量は、有機溶媒100質量部に対して、10〜300質量である。10質量部を下回ると逆ミセルの形成が困難となる恐れがあり、一方300質量部を超えるとロッド状ミセルを形成し、複合金属粒径を特定の大きさに制御できない恐れがある点で不利である。
ミセル内部にイリジウムイオンを含む逆ミセル溶液(A)において、イリジウムイオンの供給源としては、イリジウムイオンの硝酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩、アミン、炭酸塩、重炭酸塩、塩化物などのハロゲン塩、亜硝酸塩、蓚酸などの無機塩類、ギ酸塩などのカルボン酸塩および水酸化物、アルコキサイド、酸化物など、イリジウムイオンを含有する化合物が挙げられる。
イリジウムイオンを含む前記化合物のうち、塩化イリジウムが特に好ましく挙げられる。塩化イリジウムを用いることにより、従来では困難であったイリジウム粒子の析出をより容易に行うことができる。
ミセル内に塩化イリジウムを含む逆ミセル溶液(A)において、イリジウムイオンの濃度は、金属換算で、好ましくは0.01〜10質量%、特に好ましくは0.01〜1質量%程度とするのがよい。
イリジウムイオンの還元剤としては、水素、ヒドラジン、ホウ素化水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸、水素化ホウ素ナトリウム、ホルムアルデヒド、メタノール、エタノール、エチレン、一酸化炭素等が挙げられる。水素などの常温でガス状の物質は、バブリングで供給することもできる。前記還元剤は、水溶液として直接逆ミセル溶液に添加してもよいが、該化合物を用いて逆ミセル溶液を調製して添加してもよい。
従来法では、イリジウムイオン、白金イオン、遷移金属イオンの不溶化剤として、還元剤の他にアンモニアなどの沈殿剤も用いられていたが、これにより沈殿されたアンモニウム錯体などの沈殿物は、以降の工程で溶解する恐れがある。このため、不溶化剤として還元剤を用いることで、後の工程においても安定した複合金属粒子を析出させることができる。
前記還元剤のうち、ホウ素化ナトリウム、水素が特に好ましく挙げられる。これにより、安定したイリジウム粒子を析出させることができ、ミセル内の組成を調整しやすくなる。ホウ素化ナトリウムによる還元は水との反応により発生した水素による還元であることから、本発明において水素による還元が行われるものであれば、有効的に用いられる。
イリジウムイオンの前記還元剤の添加量は、イリジウムイオンのモル数に対して、1〜10モル倍、好ましくは3〜6モル倍とするのがよい。これにより、0.5〜5nm、好ましくは0.5〜3nmの平均粒径を有するイリジウム粒子を形成することができる。
なお、本発明においてイリジウムなどの触媒金属の平均粒子径は、X線回析における金属微粒子の回析ピークの半値幅より求められる結晶子径や透過型電子顕微鏡より調べられる金属微粒子の平均粒子径の平均値で算出することができる。
次に、白金イオンを含む逆ミセル溶液(B)において、白金イオンの供給源としては、白金イオンを含有する化合物が挙げられる。具体的には、イリジウムイオンにおいて列挙したものと同様の塩などからなる白金イオンを含有する化合物が挙げられる。
白金イオンを含む前記化合物のうち、ジニトロジアミン白金、塩化白金が好ましく、なかでも塩化白金が特に好ましい。これらを用いることにより、イリジウム粒子上に白金粒子を析出させ易くなるため好ましい。
白金イオンを含む逆ミセル溶液において、白金イオンの濃度は、金属換算で、好ましくは0.01〜10質量%、特に好ましくは0.01〜1質量%程度とするのがよい。
白金イオンの還元剤としては、イリジウムイオンの還元剤として列挙したものと同じものが挙げられるが、ヒドラジン、ホウ素化ナトリウム、水素が好ましく挙げられ、なかでもホウ素化ナトリウム、水素が好ましく挙げられる。白金粒子の還元速度が速すぎると、析出した白金粒子の凝集が生じる恐れがある。しかし、上記還元剤を用いることにより、イリジウム粒子上に白金を析出し易いだけでなく、適した還元速度により白金粒子の凝集を防止することができる。
白金イオンの前記還元剤の添加量は、白金イオンのモル数に対して、1〜10モル倍、好ましくは3〜6モル倍とするのがよい。これにより、0.5〜5nm、好ましくは0.5〜3nmの平均粒径を有する白金粒子を形成することができるため好ましい。
次に、助触媒金属イオンを含む逆ミセル溶液(C)において、助触媒金属とは、具体的には、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル等の遷移金属、パラジウム、ロジウム等の卑金属などの金属が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよく、得られる複合金属粒子が所望する特性を有するように適宜選択して用いればよい。助触媒金属イオンの供給源としては特に限定されず、遷移金属イオン、卑金属イオンを含む化合物であればよく、例えば、硫酸塩、アンモニウム塩、ハロゲン化合物などが挙げられる。
助触媒金属イオンを含む逆ミセル溶液(C)において、助触媒金属イオンの濃度は、特に限定されないが、金属換算で、好ましくは0.01〜10質量%、特に好ましくは0.01〜1質量%程度とするのがよい。
助触媒金属イオンの還元剤としては特に限定されず、イリジウムイオンの還元剤で列挙したものと同じものを用いればよい。また、前記還元剤の添加量は、助触媒金属イオンのモル数に対して、1〜10モル倍、好ましくは3〜6モル倍とするのがよい。これにより、0.5〜5nm、好ましくは0.5〜3nmの平均粒径を有する助触媒粒子を形成することができるため好ましい。
次に、本発明の方法において、ミセル内で前記複合金属粒子を形成させた後、これに導電性担体を分散混合させることで、前記担体上に複合金属粒子を担持させる。
前記導電性担体としては、得られる触媒の用途によって異なるが、例えば、導電性カーボン、酸化物ナノチューブなどが用いられる。
前記導電性カーボンとしては、集電体としての十分な電子伝導性と、複合金属粒子を高分散担持させるための十分な比表面積と、を有するものであれば特に限定されない。前記導電性カーボンの比表面積として、具体的には、200m/g以上、好ましくは250〜1,600m/gのBET比表面積を有するものがよい。かような導電性カーボンとして、より具体的には、ケッチェンブラック、ブラックパール、グラファイト化カーボン、グラファイト化ブラックパールなどが挙げられる。前記導電性カーボンは有機溶媒中において高度に分散されるため、逆ミセル溶液中でミセルをカーボン粒子表面に容易に付着させることができる点でも有利である。また、前記導電性担体は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ溶液で、該担体表面の付着物を洗浄してもよい。
前記導電性カーボンは、比表面積が大きいものが望まれており、一般的には細孔を多く有するものが用いられている。燃料電池などの電極触媒では、電極反応に寄与することができないため、細孔内に担持される触媒金属量をできる限り減らすことが望まれる。これに対して、本発明では、使用する溶媒や界面活性剤の種類、添加量によって逆ミセルのサイズを調整でき、前記導電性担体の表面のみにミセルを均等に付着させることができる。さらに、従来、一般的に用いられている吸着法では、白金や白金合金の凝集が発生し、粒子径や粒子分布を制御することが困難であったが、逆ミセル法によればこれらの制御が極めて簡便かつ確実に行え、導電性担体表面に粒子径が小さく、粒子径分布も小さい複合金属粒子を高分散担持させることができる。
従って、本発明によれば、担体表面のみに複合金属粒子を高分散でき、複合金属粒子の有効利用率が向上する。本発明によれば、担体表面に担持される複合金属粒子に対する担体細孔内に担持される複合金属粒子が、1:1〜9:1とすることができ、吸着法など従来の1:9〜4:6に比して表面における複合金属粒子量が増大している。
なお、本発明の触媒において、導電性カーボンに担持させる複合金属粒子量は、白金、イリジウムなどの合計量として、触媒あたり5〜70質量%、より好ましくは10〜50質量%である。複合金属粒子の坦持量が、触媒に対して5質量%未満では充分な活性や耐久性が得られない恐れがあり。また、70質量%を超えると均一に分散し難く、複合金属粒子の高分散坦持が困難となる恐れがある。また、助触媒金属をさらに含む場合には、白金、イリジウム、助触媒金属の合計量が上記範囲となればよい。
また、本発明の導電性担体として、上述した導電性カーボンの他に用いられ得る酸化物ナノチューブとしては、Ti、Zr、Er、Tm、YbおよびLuの酸化物からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。いずれもそれ自体で光触媒などとしての機能を有することができる。
該酸化物ナノチューブの内径は、100nm以下であることが好ましく、より好ましくは5〜50nmである。100nmを上回ると外表面のほかに酸化物ナノチューブの内部にも貴金属などが担持される場合がある。また、酸化物ナノチューブの内径と長さの比は、内径:長さ=1:2〜1:50、より好ましくは1:2〜1:5である。長さの比率が1:2を下回ると配向させ難くなり、不利である。
酸化物ナノチューブとしては市販品を使用してもよく、自製してもよい。その際の製造方法に限定はないが、特許公開2003−034531公報に記載される方法などで調製してもよい。例えば、金属アルコキシドを、加水分解反応によりゾルまたはゲル化し、チューブ状の金属酸化物を形成する方法である。金属アルコキシドを加水分解し、これに界面活性剤を接触させると金属イオンが界面活性剤の親水部に付着するが、界面活性剤の親水部と疎水部とのバランスを維持するため界面活性剤が疎水部を中心とした棒状の集合体となる。この棒状体の表面において更に金属アルコキシドの縮重合反応が進行すると、チューブ形状の金属酸化物が形成される。
本発明で好ましく使用できる金属アルコキシドとしては、Ti、Zr、Er、Tm、YbおよびLuの酸化物からなる群から選ばれる1種以上の金属元素をM、Rを炭素数1〜6のアルキル基、mを2以上の数とした場合に、式:M(OR)で表される金属アルコキシドを好ましく使用できる。たとえば、Ti(OiPr)、(CHCHCHCHO)Zr等が好ましい。
上記金属アルコキシドを溶解する有機溶媒としては、アルコールや多座配位子化合物等を用いることが好ましく、ビアセチル、ベンジル、アセチルアセトン等のジケトン化合物が好ましい。混合比は、モル比換算で有機溶媒:金属アルコキシド=5:1〜1:1.5、より好ましくは、1:1である。この金属アルコキシド溶液中でアルコキシドは安定化し、後の加水分解反応の速度調整が容易になる。
界面活性剤としては、陽イオン界面活性剤を好ましく使用でき、なかでも、ラウリルアミン塩酸塩等などの炭素数8〜20の1級アミンとしての脂肪族アミン塩等である。
金属アルコキシドの有機溶媒溶液と界面活性剤、ならびに水とを接触させて混合して固化させる。金属アルコキシドの有機溶媒溶液に界面活性剤の水溶液を添加すればよく、金属アルコキシドが加水分解される。この際の界面活性剤の水溶液はpHが0〜12、濃度が2mol/l以下であることが好ましく、水酸化ナトリウムや塩酸などでpHを調製すればよい。
なお、金属アルコキシドと界面活性剤の混合比は、金属アルコキシド:界面活性剤として、0.1:1〜30:1、より好ましくは0.5:1〜8:1の範囲で適宜選択できる。なお、金属酸化物の固化体中に存在する界面活性剤は、イソプロピルアルコール等のアルコール、THF、ジオキサン等で洗浄することで除去することができる。
得られた酸化物ナノチューブは、自然乾燥ないし風乾されてもよいし、あるいは通常の方法で加熱乾燥してもよい。
前記酸化物ナノチューブにおいても、逆ミセルを用いることにより、前記酸化物ナノチューブの表面のみに複合金属粒子を担持させることができる。すなわち、図7に示すように、逆ミセルの直径をLとした場合に、複合金属粒子相互の間隔を0.5×L以上の範囲で略均等に酸化物ナノチューブの外表面に逆ミセルを付着させることができるため、効率の良い分散状態を有する触媒が得られる。
本発明の触媒において、酸化物ナノチューブに担持する複合金属粒子量は、白金、イリジウムなどの合計量として、触媒あたり10〜0.1質量%、より好ましくは2〜0.1質量%である。複合金属粒子の坦持量が、触媒に対して0.1質量%未満では充分な活性が得られない場合があり、10質量%を超えると均一に分散し難く、複合金属粒子の高分散坦持が困難となる。また、助触媒金属をさらに含む場合には、複合金属粒子の合計量が上記範囲となればよい。
前記導電性担体の分散手段としては、超音波、ホモジナイザーなどの公知の攪拌装置を用い、逆ミセル溶液に導電性担体を分散混合した後に、該溶液を混合・撹拌し、70〜100℃、3〜12時間反応させて複合金属粒子を導電性担体に担持させることが好ましい。この条件によれば、担体表面への複合金属粒子の担持が確実に行える。
前記導電性担体を分散させた後に、メタノールやエタノールなどのアルコール類を添加するのが好ましい。これにより、ミセルを破壊し、複合金属粒子が担体表面に担持されるのを促進することができる。また、導電性担体外表面上に均一付着できるミセルの数に限界があるので、アルコールでミセルを壊しながら複合金属粒子を担持すると、高担持量を高分散状態で得ることができる。
導電性担体に担持させる白金とイリジウムとの比は、質量比で3:1〜1:3程度とするのがよい。しかし、特にこれに限定されず、得られる触媒の特性を考慮して適宜決定すればよい。
本発明の方法において、担体表面に複合金属粒子を付着させた後は、該担体を溶液から単離し、該担体を乾燥する。乾燥方法は、例えば自然乾燥、蒸発乾固法、ロータリーエバポレーター、噴霧乾燥機、ドラムドライヤーによる乾燥などを用いることができる。乾燥時間は、使用する方法に応じて適宜選択すればよい。場合によっては、乾燥工程を行わずに、焼成工程において乾燥させることとしてもよい。
前記焼成は、アルゴン、窒素、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気下で、温度400〜1000℃、500℃〜800℃程度で行い、或いは3×105Pa以下の減圧雰囲気下で行うことができる。これにより、導電性カーボンなどの酸化が進行しないように制御することができる。なお、乾燥時間としては、複合金属粒子の調製量などにより異なるため特に限定されないが、180〜720分程度で十分である。
また、担持させた複合金属粒子は、触媒活性向上と貴金属量低減の観点から合金化させるのが好ましい。具体的には、3×105Pa以下の減圧雰囲気、または、アルゴン、窒素、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気下で、400〜1000℃、好ましくは500℃〜800℃で行えばよい。この時の焼成時間は、180〜720分程度でよい。なお、本発明における「複合金属粒子」とは、白金粒子、イリジウム粒子、助触媒金属粒子との複合粒子、白金粒子、イリジウム粒子、助触媒金属粒子との合金粒子をいう。
白金などの金属粒子は、熱的エネルギーに対して不安定なため、焼成などによりシンタリングを生じ易く、触媒活性の低下を招く恐れがあった。しかし、本発明の方法により前記導電性担体に担持された複合金属粒子は、所定の粒子径を有し、粒子径分布が狭く、任意に調整でき、かつ、均一な組成を有する。従って、従来では800〜1000℃で焼成が行われているのに対して、上記に示す通りに焼成温度を低くすることができるため、焼成工程を経ても複合金属粒子のシンタリングを防止でき、高い分散性を維持することができる。
得られる触媒は、上述した方法において使用する還元剤種や調製順序を変えるなどすることで、1〜10nm、より好ましくは1〜3nmの平均粒径を有する前記複合金属粒子が得られる。平均粒径をこの範囲とすることにより、触媒活性に十分な表面積を確保でき、金属の単位質量当たりの触媒活性量を増大させることができる。
上述した通り、本発明の方法によれば、均一な組成の複合金属粒子が担体上に高分散担持された触媒が得られる。従って、かような触媒は、高い触媒活性を長期に亘って示すことができる。かような電極触媒の用途としては、特に限定されないが、燃料電池などの電極用触媒などが挙げられる。特に、燃料電池のカソードにおいては、強酸性電解質中で0.7V以上という貴電位状態となり、担体表面に坦持された複合金属粒子が遊離してシンタリングを起こし易く、燃料電池の効率を妨げる場合がある。しかし、本発明の方法により得られた触媒は、上述した各種特性を有することから、かようなカソードに特に好適に用いられる。
本発明の触媒の用途として、上記した電極用触媒の他に、導電性担体として酸化物ナノチューブを用いたものは光触媒、色素増感型太陽電池素子などにも適用することができる。
例えば、光触媒として用いるには、上記触媒を水、アルコール等の有機溶媒などでスラリー状に調製し、例えば、図8(a)に示すように、これを車のボディーやバンパー等、特に外表面に露出している部分へコーティングすると、その表面についた汚れを表面での光酸化や水の光吸着により浮き上がらせ、これは水や雨などによって流れるため、その表面をクリーンに保つことが出来る。また、図8(b)に示すように、室内ガスの浄化に使用する場合には、室内ガスの導入口1と排出口3とを有する浄化装置10であって、本発明の触媒を塗布したフィン5を多数内蔵するものに室内ガスを導入し、該触媒部には外部から光ファイバー等により導入した日光や蛍光等の光源を照射し、光触媒活性を発揮させればよい。従って、該浄化装置10は、フィン5上の触媒に光が照射できるように、ガラス質材料や高分子系材料等の透光性のある材料でできていることが望ましい。このように、本発明の触媒を使用し、自動車の車体やフロントグリル等にコートし、または浄化装置内のフィンなどにコートすると、大気中のNOxや有機物等を浄化でき、室内を循環する空気も浄化できる。本発明の触媒は、触媒性能が高く、コート量が抑えられ、被覆部分を省スペース化できるため車載するにも有利である。なお、本発明の触媒活性は、このような防汚などに限定されず、酸化物ナノチューブの原料金属、貴金属、遷移金属や卑金属などの種類に応じて防臭・殺菌・抗菌・防汚・有害物質の除去などを有する光触媒として好ましく使用することができる。
また、色素増感型太陽電池素子として用いるには、上記触媒を、透光性を有するガラス質材、金属やセラミック系材料などからなるプレート上に上記触媒を垂直方向および/または水平方向に配向させるとよい。該プレート上に配向させる触媒は、例えば図9(a)に示すように、プレート面と酸化物ナノチューブの長軸方向が平行に配向されたものや、図9(b)に示すようにプレート面と酸化物ナノチューブの長軸方向が垂直に配向されたものである。酸化物ナノチューブ相互の間隔は、相互に接触しない方が効率的である。特に、触媒の効果が持続するかどうかは、触媒の表面にやってくる汚染物質の量と光の強度のバランスによって異なり、また、触媒表面には有機物等の触媒活性の対象物が接触する必要がある。上記範囲であれば、これら対象物の接触が容易であり、かつ色素増感太陽電池の素子として使用した場合には、変換効率に優れる。というのも本発明の触媒は、酸化チタンナノチューブの外表面に逆ミセル法を用いて多くの複合金属粒子などを担持させたものであり、従来の含浸担持法、吸着法などによるものよりも微粒子の分散性に優れるため変換効率に優れる。このため、色素増感型太陽電池用材料として使用すれば、特に有用である。
上述した本発明の触媒の用途は一実施形態を示したにすぎず、これらに限定されるものではない。すなわち、本発明の方法により得られた触媒が有効に利用されるのであれば、いかなる用途にも適用し得る。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
界面活性剤として、ポリエチレングリコールモノ−4−ノニルフェニルエーテル66gを用い、シクロヘキサンを加え1.0L(0.15mol/L)とし、攪拌混合した。これに、塩化イリジウム酸六水和物にイオン交換水を加えて調製した80mmol/Lの塩化イリジウム水溶液8.2gを加えて透明になるまで2時間攪拌して逆ミセル溶液Aを調製した。これにホウ素化水素ナトリウム(NaBH)0.15gを数回に分け徐々に加えた後、2時間攪拌して逆ミセル溶液Bを調製した。
次に、先に調製した逆ミセル溶液Bに80mmol/Lの塩化白金水溶液8.2gを加えて透明になるまで2時間攪拌して逆ミセル溶液Cを調製した。これにホウ素化水素ナトリウム(NaBH)0.15gを数回に分け徐々に加えた後、2時間攪拌して逆ミセル溶液Dを調製した。
次いで、シクロヘキサン500mlにカーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600JD:BET比表面積1270m/g)を1g混合して、1時間攪拌後、これを逆ミセル溶液Dに混合し、2時間攪拌し、逆ミセル溶液Eを調製した。その後、逆ミセル溶液Eに、メタノールを300ml投入し、逆ミセル構造を崩壊させた後、ろ過により、固形分を分離した。さらに、固形分は減圧下85℃において12時間乾燥し、20%Pt−Ir(Pt:Ir=1:1、平均粒径3nm)担持カーボンを作製した。
(実施例2)
逆ミセル溶液Dを調製するところまでは実施例1と同様に調製し、次に、先に調製した逆ミセル溶液Dに30mmol/Lの硝酸コバルト水溶液7.5gを加えて2時間攪拌して逆ミセル溶液Fを調製した。これに濃度0.5質量%のヒドラジン水溶液3ml(Coのモル数に対し約2倍)を加えて1時間攪拌して逆ミセル溶液Gを調製した。
次いで、シクロヘキサン500mlにカーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600JD:BET比表面積1270m/g)を1.1g混合して、1時間攪拌後、これを逆ミセル溶液Gに混合し、2時間攪拌し、逆ミセル溶液Hを調製した。その後、逆ミセル溶液Hに、メタノールを300ml投入し、逆ミセル構造を崩壊させた後、ろ過により、固形分を分離した。さらに、固形分は減圧下85℃において12時間乾燥し、20%Pt−Ir−Co(Pt:Ir:Co=1:1:1、平均粒径5nm)担持カーボンを作製した。
(実施例3)
逆ミセル溶液Bを調製するところまでは実施例1と同様に調製し、次に、先に調製した逆ミセル溶液Bに30mmol/Lの硝酸コバルト水溶液7.5gを加えて2時間攪拌して逆ミセル溶液Iを調製した。これに濃度0.5質量%のヒドラジン水溶液3ml(Coのモル数に対し約2倍)を加えて1時間攪拌して逆ミセル溶液Jを調製した。
次に、先に調製した逆ミセル溶液Jに80mmol/Lの塩化白金水溶液8.2gを加えて2時間攪拌して逆ミセル溶液Kを調製した。これにホウ素化水素ナトリウム(NaBH)0.15gを数回に分け徐々に加えた後、2時間攪拌して逆ミセル溶液Lを調製した。
次いで、シクロヘキサン500mlにカーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600JD:BET比表面積1270m/g)を1.1g混合して、1時間攪拌後、これを逆ミセル溶液Lに混合し、2時間攪拌し、逆ミセル溶液Mを調製した。その後、逆ミセル溶液Mに、メタノールを300ml投入し、逆ミセル構造を崩壊させた後、ろ過により、固形分を分離した。さらに、固形分は減圧下85℃において12時間乾燥し、20%Pt−Ir−Co(Pt:Ir:Co=1:1:1、平均粒径5nm)担持カーボンを作製した。
(実施例4)
逆ミセル溶液Bを調製するところまでは実施例1と同様に調製し、次に、先に調製した逆ミセル溶液Bに30mmol/Lの硝酸コバルト水溶液7.5gを加えて2時間攪拌して逆ミセル溶液Iを調製した。これにホウ素化水素ナトリウム(NaBH)0.05gを数回に分け徐々に加えた後、2時間攪拌して逆ミセル溶液Nを調製した。
次に、先に調製した逆ミセル溶液Nに80mmol/Lの塩化白金水溶液8.2gを加えて2時間攪拌して逆ミセル溶液Oを調製した。これにホウ素化水素ナトリウム(NaBH)0.15gを数回に分け徐々に加えた後、2時間攪拌して逆ミセル溶液Pを調製した。
次いで、シクロヘキサン500mlにカーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600JD:BET比表面積1270m/g)を1.1g混合して、1時間攪拌後、これを逆ミセル溶液Pに混合し、2時間攪拌し、逆ミセル溶液Qを調製した。その後、逆ミセル溶液Qに、メタノールを300ml投入し、逆ミセル構造を崩壊させた後、ろ過により、固形分を分離した。さらに、固形分は減圧下85℃において12時間乾燥し、20%Pt−Ir−Co(Pt:Ir:Co=1:1:1、平均粒径5nm)担持カーボンを作製した。
(比較例1)
界面活性剤として、ポリエチレングリコールモノ−4−ノニルフェニルエーテル66gを用い、シクロヘキサンを加え1.0L(0.15mol/L)とし、攪拌混合した。これに、80mmol/Lの塩化白金水溶液8.2gを加えて透明になるまで2時間攪拌して逆ミセル溶液Rを調製した。これにホウ素化水素ナトリウム(NaBH)0.15gを数回に分け徐々に加えた後、2時間攪拌して逆ミセル溶液Sを調製した。
次に、先に調製した逆ミセル溶液Sに塩化イリジウム酸六水和物にイオン交換水を加えて調製した80mmol/Lの塩化イリジウム水溶液8.2gを加えて2時間攪拌して逆ミセル溶液Tを調製した。これにホウ素化水素ナトリウム(NaBH)0.15gを数回に分け徐々に加えた後、2時間攪拌して逆ミセル溶液Uを調製した。
次いで、シクロヘキサン500mlにカーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600JD:BET比表面積1270m/g)を1g混合して、1時間攪拌後、これを逆ミセル溶液Uに混合し、2時間攪拌し、逆ミセル溶液Vを調製した。その後、逆ミセル溶液Vに、メタノールを300ml投入し、逆ミセル構造を崩壊させた後、ろ過により、固形分を分離した。さらに、固形分は減圧下85℃において12時間乾燥し、20%Pt−Ir(Pt:Ir=1:1、平均粒径6nm)担持カーボンを作製した。
(比較例2)
界面活性剤として、ポリエチレングリコールモノ−4−ノニルフェニルエーテル66gを用い、シクロヘキサンを加え1.0L(0.15mol/L)とし、攪拌混合した。これに、80mmol/Lの塩化白金水溶液と80mmol/Lの塩化イリジウム水溶液の等モル混合溶液16.4gを加えて透明になるまで2時間攪拌して逆ミセル溶液Wを調製した。これにホウ素化水素ナトリウム(NaBH)0.3gを数回に分け徐々に加えた後、2時間攪拌して逆ミセル溶液Xを調製した。
次いで、シクロヘキサン500mlにカーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600JD:BET比表面積1270m/g)を1g混合して、1時間攪拌後、これを逆ミセル溶液Xに混合し、2時間攪拌し、逆ミセル溶液Yを調製した。その後、逆ミセル溶液Yに、メタノールを300ml投入し、逆ミセル構造を崩壊させた後、ろ過により、固形分を分離した。さらに、固形分は減圧下85℃において12時間乾燥し、20%Pt−Ir(Pt:Ir=1:1、平均粒径8nm)担持カーボンを作製した。
(実施例5)
塩化イリジウムを還元する還元剤として、ホウ素化水素ナトリウム(NaBH)に変え、ヒドラジン(N)を用いる(5%N水溶液を2.5g加えた)こと以外は、実施例1と同様にして、20%Pt−Ir(Pt:Ir=1:1、平均粒径6nm)担持カーボンを作製した。
(実施例6)
イリジウム源として塩化イリジウム酸六水和物に変え、硝酸イリジウム(Ir(NO)を用いる(80mmol/L硝酸イリジウム水溶液を8.2g加えた)こと以外は、実施例1と同様にして、20%Pt−Ir(Pt:Ir=1:1、平均粒径6nm)担持カーボンを作製した。
(比較例3)
逆ミセル溶液Sを調製するところまでは比較例1と同様に調製し、次いで、シクロヘキサン500mlにカーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600JD:BET比表面積1270m/g)を0.5g混合して、1時間攪拌後、これを逆ミセル溶液Sに混合し、2時間攪拌し、逆ミセル溶液Zを調製した。その後、逆ミセル溶液Zに、メタノールを300ml投入し、逆ミセル構造を崩壊させた後、ろ過により、固形分を分離した。さらに、固形分は減圧下85℃において12時間乾燥し、20%Pt(平均粒径4nm)担持カーボンを作製した。
(触媒の性能評価)
MEA(Membrane Electrode Assembly:膜−電極接合体)の作製については、以下のような手順で行った。
まず、カソードとして各実施例及び比較例に係る触媒に精製水とイソプロピルアルコールを加え、更には所定量のNafion(登録商標)を含んだ溶液を加えてホモジナイザーで良く分散させ、更に脱泡操作を加えることによって触媒スラリーを作製した。これをガス拡散層(GDL)であるカーボンペーパー(東レ製 TGP−H)の片面にスクリーン印刷法によって所定量印刷し、60℃で24時間乾燥させた後、触媒層を塗布した面を電解質膜に合わせて120℃、0.2MPaで、3分間ホットプレスを行うことによって、それぞれのMEAを作製した。
一方、アノードとしては同様な方法を用いて電極触媒として50%Pt担持カーボンを用いてMEAを作製した。これらのMEAは、アノード、カソードともにPt使用量を見かけの電極面積1cmあたり0.5mgとし、電極面積は300cmとした。また、電解質膜としてNafion112を用いた。
そして、このようにして形成された燃料電池単セルの性能測定を行った。測定に際しては、アノード側に燃料として水素を供給し、カソード側には空気を供給した。両ガスとも供給圧力は大気圧とし、水素は80℃、空気は60℃で飽和加湿し、燃料電池本体の温度は80℃に設定し、水素利用率は70%、空気利用率は40%として、電流密度−セル電圧特性を調べた。その結果として、各実施例及び比較例に係る電極触媒を用いた単セルの質量活性を表1に示す。
なお、表1において「質量活性」とは燃料電池における触媒性能を示す指標の一つであり、一般にセル電圧0.9VにおけるPt1gあたりの電流値で定義される。つまり、質量活性の値が大きいほど高性能触媒といえる。本発明の方法により得られた触媒を用いたセルと従来の方法により得られた触媒を用いたセルの質量活性値を比較すると、従来のPt単独の触媒(比較例3)よりも、本発明の複合金属粒子を含む触媒(実施例1)の方が高い活性を示すことが確認された。
同様にして、比較例1および2の触媒よりも、本発明の触媒を用いたセルの方が、高い活性を示すことも確認された。
本発明の触媒の調製に使用し得る逆ミセルの模式図である。 カーボン担体上に白金を担持させる、従来の逆ミセル法の工程図、および、各工程におけるミセルの模式図を示す。 本発明の実施例1の工程図、および、各工程におけるミセルの模式図を示す。 本発明の実施例2の工程図、および、各工程におけるミセルの模式図を示す。 本発明の実施例3の工程図、および、各工程におけるミセルの模式図を示す。 本発明の実施例4の工程図、および、各工程におけるミセルの模式図を示す。 (a)は酸化物ナノチューブの外表面に複合金属粒子を内包する逆ミセルが均等間隔で付着する様子を示す図であり、(b)は酸化物ナノチューブの外表面に複合金属粒子が逆ミセルの半径以上の間隔で付着する様子を説明する図である。 本発明の触媒の使用方法を説明する図である。 (a)はプレート面と酸化物ナノチューブの長軸方向とが平行に配向された本発明の触媒の用途を示す図であり、(b)はプレート面と酸化物ナノチューブの長軸方向とが垂直に配向された本発明の触媒の用途を示す図である
符号の説明
1 室内ガスの導入口、3 排出口、5 フィン、10 浄化装置。

Claims (9)

  1. ミセル内部にイリジウムイオンを含む逆ミセル溶液(A)に、イリジウムイオンの還元剤を添加し、次いで前記溶液に白金イオンを含む逆ミセル溶液(B)を混合し、白金イオンの還元剤を添加し、前記溶液に導電性担体を分散して複合金属粒子を前記導電性担体に担持させる工程を含む、触媒の製造方法。
  2. ミセル内部にイリジウムイオンを含む逆ミセル溶液(A)に、イリジウムイオンの還元剤を添加し、次いで前記溶液に白金イオンを含む逆ミセル溶液(B)を混合し、白金イオンの還元剤を添加し、更に前記溶液に助触媒金属イオンを含む逆ミセル溶液(C)を混合し、助触媒金属イオンの還元剤を添加し、前記溶液に導電性担体を分散して複合金属粒子を導電性担体に担持させる工程を含む、請求項1記載の触媒の製造方法。
  3. ミセル内部にイリジウムイオンを含む逆ミセル溶液(A)に、イリジウムイオンの還元剤を添加し、次いで前記溶液に助触媒金属イオンを含む逆ミセル溶液(C)を混合し、助触媒金属イオンの還元剤を添加し、更に前記溶液に白金イオンを含む逆ミセル溶液(B)を混合し、白金イオンの還元剤を添加し、前記溶液に導電性担体を分散して複合金属粒子を前記導電性担体に担持させる工程を含む、請求項1または2記載の触媒の製造方法。
  4. ミセル内部に助触媒金属イオンを含む逆ミセル溶液(C)に、助触媒金属イオンの還元剤を添加し、次いで前記溶液にイリジウムイオンを含む逆ミセル溶液(A)を混合し、イリジウムイオンの還元剤を添加し、更に前記溶液に白金イオンを含む逆ミセル溶液(B)を混合し、白金イオンの還元剤を添加し、前記溶液に導電性担体を分散して複合金属粒子を前記導電性担体に担持させる工程を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の触媒の製造方法。
  5. イリジウムイオンを含む前記逆ミセル溶液(A)が塩化イリジウムを含有する逆ミセル溶液である、請求項1〜4のいずれかに記載の電極触媒の製造方法。
  6. イリジウムイオンの前記還元剤が、ホウ素化ナトリウムまたは水素である請求項1〜5のいずれかに記載の触媒の製造方法。
  7. 白金イオンを含む前記逆ミセル溶液(B)が、ジニトロアミン白金および/または塩化白金を含む逆ミセル溶液である請求項1〜6のいずれかに記載の触媒の製造方法。
  8. 白金イオンの前記還元剤が、ヒドラジン、ホウ素化ナトリウム、または水素からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜7のいずれかに記載の触媒の製造方法。
  9. 前記助触媒金属イオンがクロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、パラジウム、ロジウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の金属イオンである請求項2〜8のいずれかに記載の触媒の製造方法。
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