JP2005187975A - インテリア資材シートおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
難燃性と防汚性を兼ね備え、カーテン類や壁装材類として好適なインテリア資材シート、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】
ポリエステル系繊維布帛の繊維表面に、難燃剤、バインダー樹脂および防汚剤が付与されているインテリア資材シートであって、難燃剤が熱硬化性樹脂で被覆されたポリリン酸アンモニウム系化合物であり、防汚剤が無機系ケイ素化合物および/またはフッ素系化合物であり、インテリア資材シートの通気度が0〜60cc/cm/秒であることを特徴とするインテリア資材シート。
【選択図】 なし

Description

本発明は、インテリア資材シートおよびその製造方法に関する。さらに詳しくは、ポリエステル系繊維布帛を基材とするシートであって、難燃性と防汚性の双方を備え、カーテン類や壁装材類として好適なインテリア資材シート、およびその製造方法に関する。
従来より、不特定多数の人が出入りする公共的建築物や高層建築物などで使用されるカーテンや絨毯などは、消防法の防炎規制により「防炎物品」の使用が義務づけられている。同様に、壁や天井などの壁装材も、建築基準法の内装制限により「防火材料(不燃材料、準不燃材料、または難燃材料)」の使用が義務づけられている。さらに、一般家庭やオフィスにおいて使用されるパーティションや障子紙などにも、「防炎製品」の使用が推奨されるようになった。
これらの基準をクリアするため、様々な難燃化技術が開発されてきた。カーテンや壁装材などの素材としては、一般に、耐光性に優れたポリエステル系繊維が用いられており、このポリエステル系繊維を難燃化する方法としては、ポリエステル系繊維に対して難燃剤を後加工により付与する方法、ポリマー原料に難燃剤を添加して、繊維自体に練り込む方法、ポリマー原料の重合時に難燃成分を導入して、共重合させる方法、などが知られている。難燃剤としては、リン系化合物やハロゲン系化合物、酸化アンチモンなどが知られており、なかでも難燃性に優れたハロゲン系化合物が広く用いられてきたが、近年、環境問題に対する関心の高まりから、燃焼時にダイオキシン類をはじめ有毒なハロゲンガスを発生する虞のあるハロゲン系化合物(特に臭素系、塩素系)はその使用が敬遠され、非ハロゲン系化合物による難燃化が求められるようになった。これに伴い、リン系化合物を中心とした非ハロゲン系化合物による難燃化の検討が盛んである。
一方、カーテンや壁装材などに適用される繊維は、外気より流れ込む汚染物質により黒ずみ易く、これを防止する目的で、フッ素系化合物による撥水撥油防汚加工が行われている。しかしながら、上記方法により難燃化したポリエステル系繊維にフッ素系化合物を付与した場合、溶融性が阻害されて燃え易くなり、インテリアに適用される防炎性基準をクリアできないという問題があった。すなわち、フッ素系化合物がポリエステル系繊維の溶融性を阻害する結果、難燃性と溶融性が相乗的に作用せず、燃焼が持続しながら溶融していく現象が起こる。そのため、残炎時間が長くなって、防炎性基準をクリアできないのである。ここで溶融性とは、繊維が熱で溶融する性質をいい、この性質を有することにより、着炎した場合に溶融して垂れ落ち、燃焼を持続させない効果(ドリップ効果)が発揮される。
また、難燃剤としてリン系化合物を用いた場合、リン系化合物は親水性であるため吸湿し易く、特に後加工で用いた場合、繊維表面がべたつき粘着性を帯びる。このような表面状態では汚染物質が付着し易く、防汚性が損なわれてしまう。
難燃性と防汚性を両立させる方法として、特許文献1には、特定量のリン化合物が共重合されたポリエステル繊維に、有機フッ素化ポリマー系撥水剤を、リン元素とフッ素元素の比率が特定の数値範囲になるように付与した防汚難燃性ポリエステル繊維製品が開示されている。しかしながら、ポリマー原料にリン化合物を共重合させる方法は、専用の紡糸ラインを設けるか、通常の紡糸ラインをポリマーの置換により洗浄して紡糸する必要があり、製造効率の面で負荷がかかり、コストも高くなるという問題があった。
また、特許文献2には、エチレン・塩化ビニル共重合体エマルジョンをバインダーに使用することにより、五酸化アンチモンと、フッ素系撥水剤を安定して分散させることができ、さらにバインダー自体が難燃性を有することと相俟って、ポリエステル繊維に良好な難燃性および撥水性を付与することができることが記載されている。しかしながら、バインダーとして使用されているエチレン・塩化ビニル共重合体は燃焼時にハロゲンガスが発生し、また、五酸化アンチモンも人体に有害であるため、安全性の面からは好ましい組み合わせとはいえない。
特許文献3には、繊維表面を無機系ケイ素化合物で被覆することにより、撥水撥油性に依らずして黒ずみ汚れに対する防汚性を付与することができること、さらに燐系化合物、特に燐酸カルバメート系化合物を併用することにより、防汚性をさらに高め、難燃性をも付与することができることが記載されている。このようにして得られた繊維構造物は、自動車内装材に適用される防炎性基準(FMVSS−302)をクリアするものであるが、インテリアに適用される防炎性基準をクリアすることは難しいという問題があった。無機系ケイ素化合物はフッ素系化合物と同様、ポリエステル系繊維の溶融性を阻害するからである。この基準をクリアするため多量の燐系化合物を付与すると、前述の通り、繊維表面がべたつき防汚性が損なわれてしまう。また、無機系ケイ素化合物と燐系化合物を混合すると、無機系ケイ素化合物のコロイドが不安定となりゲル化し易くなるなど、加工上の問題もあった。予め燐系化合物で難燃化した繊維に、無機系ケイ素化合物を別途適用したとしても、防汚性の低下は免れなかった。
このように、カーテンや壁装材などのインテリア資材シートに、消防法の防炎性基準をクリアする難燃性と、黒ずみ汚れに対する防汚性の双方を付与することは、極めて困難であった。
特開平6−136666号公報 特開平7−3658号公報 特開2000−248462号公報
本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、難燃性と防汚性を兼ね備え、カーテン類や壁装材類として好適なインテリア資材シート、およびその製造方法を提供することである。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、難燃剤として熱硬化性樹脂で被覆されたポリリン酸アンモニウム系化合物を選択しバインダー樹脂とともにポリエステル系繊維布帛に付与することにより、さらに、防汚剤として無機系ケイ素化合物および/またはフッ素系化合物を選択しポリエステル系繊維布帛に付与することにより、そしてさらに、得られた布帛の通気度を特定数値範囲内に調整することにより、優れた難燃性と防汚性を兼ね備えたインテリア資材シートが得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、
(1)ポリエステル系繊維布帛の繊維表面に、難燃剤、バインダー樹脂および防汚剤が付与されているインテリア資材シートであって、難燃剤が熱硬化性樹脂で被覆されたポリリン酸アンモニウム系化合物であり、防汚剤が無機系ケイ素化合物および/またはフッ素系化合物であり、インテリア資材シートの通気度が0〜60cc/cm/秒であることを特徴とするインテリア資材シートである。
(2)バインダー樹脂のガラス転移温度が0〜80℃であることを特徴とするインテリア資材シートである。
(3)ポリエステル系繊維布帛を、難燃剤およびバインダー樹脂を含む処理液で処理した後、防汚剤を含む処理液で処理するインテリア資材シートの製造方法であって、難燃剤が熱硬化性樹脂で被覆されたポリリン酸アンモニウム系化合物であり、防汚剤が無機系ケイ素化合物および/またはフッ素系化合物であり、得られるインテリア資材シートの通気度が0〜60cc/cm/秒であることを特徴とする、インテリア資材シートの製造方法である。
(4)ポリエステル系繊維布帛を、難燃剤、バインダー樹脂および防汚剤を含む処理液で処理する、インテリア資材シートの製造方法であって、難燃剤が熱硬化性樹脂で被覆されたポリリン酸アンモニウム系化合物であり、防汚剤がフッ素系化合物であり、得られるインテリア資材シートの通気度が0〜60cc/cm/秒であることを特徴とする、インテリア資材シートの製造方法である。
本発明によれば、難燃性と防汚性を兼ね備えたインテリア資材シート、およびその製造方法を提供することができる。本発明のインテリア資材シートは、消防法の防炎性基準をクリアすることができる難燃性と、黒ずみ汚れに対する防汚性を兼ね備えるため、カーテン類や壁装材類として好適に用いることができる。さらに、防汚剤として無機系ケイ素化合物を使用することにより、燃焼時に有毒なハロゲンガスを発生することも無く、環境面での安全性にも優れている。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明においてポリエステル系繊維布帛とは、ポリエステル系繊維を主体とする織物、編物、不織布を意味し、その物性に影響を及ぼさない範囲で、ポリエステル系繊維以外の繊維を混紡、混繊、交撚、交織、交編などの手法により組み合わせたものであっても構わない。
ポリエステル系繊維として代表的には、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートなどを挙げることができるが、これに限定されるものでなく、第3成分として、たとえばイソフタル酸スルホネート、アジピン酸、イソフタル酸、ポリエチレングリコールなどを共重合して得られる繊維、または、これらの共重合体やポリエチレングリコールをブレンドして得られる繊維などを用いることができ、さらにこれらが2種類以上組み合わされていてもよい。
ポリエステル系繊維と組み合わせるポリエステル系繊維以外の繊維は特に限定されるものでなく、合成繊維(ポリエステル系繊維を除く)、半合成繊維、再生繊維、天然繊維、無機繊維などを挙げることができ、これらが2種類以上組み合わされていてもよい。
かかるポリエステル系繊維布帛は、着色されたものであってもよく、繊維あるいは布帛とする前のポリマー原料に顔料などを混練することにより着色されたもの、繊維あるいは布帛とした後に染料などで染色(捺染を含む)することにより着色されたものなど、着色方法は特に限定されない。
本発明のインテリア資材シートは、上記ポリエステル系繊維布帛の繊維表面に、難燃剤、バインダー樹脂および防汚剤が付与された構成のものであり、難燃剤として熱硬化性樹脂で被覆されたポリリン酸アンモニウム系化合物を選択使用することにより、従来技術において問題であった通常のリン系化合物、すなわち熱硬化性樹脂で被覆されていない裸のリン系化合物を使用することに起因する繊維表面のべたつきを防止することができ、したがって防汚性が損なわれることがない。
また、着炎しても、ポリリン酸アンモニウム系化合物の表面に存在する熱硬化性樹脂の炭化と、ポリリン酸アンモニウム系化合物の難燃性との相乗作用により、ポリエステル系繊維が溶融しない状態でも十分な難燃性が発揮されるため、燃焼が持続することがなく、防炎性が発揮される。このように、本発明は難燃剤の選択使用によりポリエステル系繊維の溶融性に依ることなく高度な難燃性を付与することができるため、無機系ケイ素化合物やフッ素系化合物などの防汚剤と併用して、消防法の防炎性基準をクリアするに十分な難燃性を保持することができる。
本発明におけるポリリン酸アンモニウム系化合物は、ポリリン酸アンモニウム単体もしくはポリリン酸アンモニウムを主成分とする化合物である。ポリリン酸アンモニウムは、一般式(NHn+23n+1(式中、nは正の整数)で表すことができる化合物であり、nが十分に大きいときはメタリン酸の一般式(NHPO(nは正の整数)に近似できる化合物である。ここで、nは40以上であることが好ましい。nが40未満であると、これを被覆する熱硬化性樹脂からポリリン酸アンモニウムが溶出する虞があり、耐久性の面から好ましくない。なお、本発明においてnが40以上のポリリン酸アンモニウムという場合、重合度分布からみて、主としてnが40以上のポリリン酸アンモニウムという意味に他ならず、これ以外のものが含まれていても構わない。また、nが40以上のポリリン酸アンモニウムの分子量は約4000以上である。
ポリリン酸アンモニウム系化合物は、燃焼時に有毒なハロゲンガスの発生がなく、また、少量でも顕著な難燃性を示すことから、本発明では特に選択してこれを用いるものである。
本発明において用いられる難燃剤は、上記ポリリン酸アンモニウム系化合物が熱硬化性樹脂で被覆されたものである。このような熱硬化性樹脂としては、メラミン樹脂(メラミンモノマーを含む)、変性メラミン樹脂、グアナミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、シリコン樹脂、及びカルボジイミドなどを挙げることができ、これらを2種類以上組み合わせて用いてもよい。熱硬化性樹脂で被覆されたポリリン酸アンモニウム系化合物は、例えば液中硬化法により得ることができる。
また、熱硬化性樹脂でマイクロカプセル化されたポリリン酸アンモニウム系化合物も、特殊な表面被覆として、本発明における難燃剤に含めるものとする。熱硬化性樹脂でマイクロカプセル化されたポリリン酸アンモニウム系化合物は、製造が容易で安定して市場から入手可能であるため、本発明において特に好ましく用いられる。このような市販品としては、テラージュ(TERRAJU)−C60、テラージュ(TERRAJU)−C70(以上、チッソ(株)製)、エキソリット(Exolit)−462(ヘキスト社製)、スミセーフ−PM(住友化学工業(株)製)などを挙げることができる。熱硬化性樹脂でマイクロカプセル化されたポリリン酸アンモニウム系化合物は、界面重合法、in−situ重合法、液中硬化法、液中乾燥法、スプレードライング法など公知の方法により製造することができる。
熱硬化性樹脂で被覆されたポリリン酸アンモニウム系化合物の粒径は、0.01〜200μmであることが好ましく、より好ましくは1〜20μmである。粒径が0.01μm未満であると凝集し易く、均一な分散状態とすることが困難となる。また、200μmを超えると沈殿し易く、均一な分散状態とすることが困難となる。
難燃剤は2種類以上組み合わせて用いることもできる。
以下、本明細書において難燃剤という場合、特に断りのない限り、熱硬化性樹脂で被覆されたポリリン酸アンモニウム系化合物を意味するものとする。
ポリエステル系繊維布帛に対する難燃剤の付与量は、難燃性を満足する限り特に限定されるものでなく、またリン元素の含有量によっても異なるが、好ましくは、5〜40重量%であり、より好ましくは10〜20重量%である。付与量が5重量%未満であると十分な難燃性が得られず、消防法の防炎性基準をクリアすることができない。また、40重量%を超えて付与しても、それを上回る難燃性は得られない。なお、本明細書において難燃剤の付与量という場合、難燃成分であるポリリン酸アンモニウム系化合物および被覆剤である熱硬化性樹脂の総付与量を意味するものとする。
難燃剤を繊維布帛に固着させるため、本発明ではバインダー樹脂を併用する。バインダー樹脂としては、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂などを挙げることができ、これらを2種類以上組み合わせて用いることもできる。本発明では、防汚性を損なうことがないよう、バインダー樹脂単独で皮膜化したとき、皮膜表面に粘着性やタック性を示さないものを用いることが好ましい。このため、ガラス転移温度が0〜80℃の範囲にあるものが好ましく用いられる。ガラス転移温度が0℃未満であると粘着性、タック性が強くなり、黒ずみ汚れに対し十分な防汚性が得られない。ガラス転移温度が80℃を超えると風合いが極端に硬くなり、用途が限定されるため好ましくない。
また、バインダー樹脂自体が難燃性を有するものを用いることも可能であり、このようなバインダー樹脂として、例えば、ホスフィン酸誘導体からなるジカルボン酸成分を単位として含むポリエステル樹脂などを挙げることができる。
バインダー樹脂は市販のものを用いることができる。これらは、水または有機溶剤に乳化分散(エマルジョンタイプ)または溶解させた形で市販されているが、難燃剤を安定して分散させる必要性から、本発明では水系エマルジョンタイプのものが用いられる。
バインダー樹脂の使用量は、難燃剤100重量部に対し10〜100重量部であることが好ましく、より好ましくは50〜100重量部である。使用量が10重量部未満であると十分量の難燃剤を固着することができず、耐久性も得られない。また、本発明のインテリア資材シートに必要な通気度(0〜60cc/cm/秒、後述する)を達成することが困難となる。使用量が100重量部を超えると、十分な難燃性が得られない虞がある。
本発明のインテリア資材シートは、難燃剤、およびこれを固着するためのバインダー樹脂の他、防汚剤として無機系ケイ素化合物および/またはフッ素系化合物が、ポリエステル系繊維布帛の繊維表面に付与された構成のものである。
本発明において用いられる無機系ケイ素化合物としては、一酸化ケイ素、二酸化ケイ素などのケイ素酸化物、ケイ酸塩、水素化ケイ素、窒素化ケイ素などを挙げることができ、これらが2種類以上組み合わされていてもよい。なかでも、加工性、安定性、コストの面から二酸化ケイ素が好ましく用いられる。
無機系ケイ素化合物は、繊維表面の微細な凹凸を塞ぎ、埃や粉塵の付着を抑制することによって、黒ずみ汚れに対する防汚性を発揮する。
無機系ケイ素化合物の付与は、溶液によることが好ましく、例えば、ポリケイ酸の超微粒子を水中に分散させたコロイド溶液を挙げることができる。
本発明では、無機系ケイ素化合物の溶液として市販のものを用いてもよい。このような市販品としては、プライムトーンFF(日華化学(株)製)、バイガードAS(バイエル(株)製)などを挙げることができる。
ポリエステル系繊維布帛に対する無機系ケイ素化合物の付与量は0.1〜20重量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%である。付与量が0.1重量%未満であると十分な防汚性が得られず、20重量%を超えて付与しても、それを上回る防汚性は得られない。
本発明において用いられるフッ素系化合物としては、撥水撥油剤として用いられ得る従来公知の化合物を挙げることができ、具体的には、フルオロアルキル基を有する単量体、例えばフルオロアルキル基を有するアクリレート、メタクリレート、マレエート、フマレート、あるいはフルオロアルキル基を有するウレタンなどから誘導される構成単位を有する重合体を例示することができる。これらを2種類以上組み合わせて用いることもできる。
本発明では、フッ素系化合物として、市販のフッ素系撥水撥油剤を用いることができ、このような撥水撥油剤は、フッ素系化合物を水または有機溶剤に乳化分散(エマルジョンタイプ)または溶解させた形で市販されている。
ポリエステル系繊維布帛に対するフッ素系化合物の付与量は、0.5〜10重量%であることが好ましく、より好ましくは1〜5重量%である。付与量が0.5重量%未満であると十分な防汚性が得られず、10重量%を超えて付与しても、それを上回る防汚性は得られない。
防汚剤としてフッ素系化合物を用いる場合、架橋剤を併用することも可能である。架橋剤を併用することによって、フッ素系化合物の幹をなすアクリルやウレタンなどが架橋され、ポリエステル系繊維布帛に対する密着耐久性を付与することができる。このような目的で用いられる架橋剤としては、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂など、反応基を有する化合物を挙げることができる。これらは2種類以上組み合わせて用いることもできる。
架橋剤の使用量は、フッ素系化合物100重量部に対して0.01〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部である。架橋剤の使用量が0.01重量部未満であると、架橋剤を併用することによる耐久性付与効果が十分に発現せず、10重量部を超えて付与しても、それを上回る耐久性は得られない。
本発明では架橋剤として市販のものを用いることができ、これらは、水または有機溶剤に乳化分散(エマルジョンタイプ)または溶解させた形で市販されている。
本発明において、防汚剤は無機系ケイ素化合物およびフッ素系化合物のいずれを用いても構わないが、無機系ケイ素化合物を用いた場合、燃焼時にハロゲンガスを発生しないという特徴を出すことが可能である。また、フッ素系化合物を用いた場合、黒ずみ汚れに対する防汚性に加え、ジュースやコーヒーといった液体状食品汚染物質に対しても、それらがインテリア資材シートにしみ込むのを防止することができる。どちらの防汚剤を使用するかは、求められる性能に応じてその都度選定すればよい。
本発明のインテリア資材シートは、以上に説明した難燃剤、バインダー樹脂および防汚剤を含む処理液を用いて、あるいは難燃剤およびバインダー樹脂を含む処理液と防汚剤を含む処理液をそれぞれ別工程で用いて、ポリエステル系繊維布帛を処理することにより製造することができる。
前述のように、本発明で用いられる難燃剤、すなわち熱硬化性樹脂で被覆されたポリリン酸アンモニウム系化合物と、バインダー樹脂を含む処理液は、水系エマルジョンとして調製する。防汚剤として無機系ケイ素化合物を用いる場合、前記処理液に共存させると無機系ケイ素化合物がゲル化し沈殿を生じるため、同時に処理することができず別工程での処理となる。これに対し、フッ素系化合物を用いる場合は、前述のような問題が無く、同時に処理することができる。市販のフッ素系撥水撥油剤を用いる場合、水系エマルジョンタイプのものを用いることは言うまでもない。また、別工程での処理も当然可能であり、処理液は水系エマルジョン、有機溶剤系エマルジョン、有機溶剤溶液のいずれかで調製される。フッ素系化合物を用いる場合、同時処理、別工程処理に限らず、架橋剤を併用してもよいことは前述の通りである。
防汚剤を別工程にて処理する場合、無機系ケイ素化合物のみを含む処理液で処理しても、フッ素系化合物のみを含む処理液で処理しても、無機系ケイ素化合物とフッ素系化合物を含む処理液で処理してもよく、さらには、これらの処理を組み合わせてもよい。難燃剤、バインダー樹脂、フッ素系化合物を含む処理液で処理した後、さらにフッ素系化合物を含む処理液(有機溶剤系エマルジョンあるいは有機溶剤溶液)で処理することも、本発明に含まれる。
フッ素系化合物を分散または溶解させる有機溶剤としては、n−へキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、イソパラフィン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを挙げることができる。また、工業用ガソリン、石油ナフサ、ターペンなどの鉱物油留分を用いることもできる。さらにこれらを2種類以上組み合わせて用いてもよい。なかでも、安価な石油ナフサ、ターペンが好ましく用いられる。
また、処理液には、必要に応じて乳化分散剤、増粘剤、pH調整剤を添加することができる。
ポリエステル系繊維布帛に対する、難燃剤、バインダー樹脂、防汚剤、そして必要に応じて用いられる架橋剤の付与量は前述の通りであり、これらは処理液の濃度や、布帛に対する処理液の付与量を調整することにより、適当量、布帛に付与される。
処理液をポリエステル系繊維布帛に付与する方法としては、従来公知の方法を採用することができ、パディング法、スプレー法、コーティング法、グラビア法などを挙げることができる。なかでもコーティング法は、本発明のインテリア資材シートに必要な通気度(後述する)を目的とする範囲(0〜60cc/cm/秒)に制御し易いため、難燃剤、バインダー樹脂および防汚剤を含む処理液、あるいは難燃剤およびバインダー樹脂を含む処理液を布帛に付与する際、好ましく用いられる。
次いで、処理液を付与したポリエステル系繊維布帛を乾燥する。乾燥は、溶媒(水または有機溶剤)が残存しない程度になされていればよく、条件は特に限定されない。溶媒の種類(沸点)や生産効率を考慮し、適宜設定すればよい。
防汚剤を別工程で処理する場合は、前記同様の操作(処理液の付与、および乾燥)を繰り返す。
熱処理により架橋反応を起こす架橋剤や自己架橋型のバインダー樹脂を用いる場合は、乾燥後、それらが架橋するに十分な条件(温度および時間)で熱処理する必要がある。なお、乾燥と熱処理を一工程にまとめて行うことも可能である。
かくして、難燃性と防汚性を兼ね備えたインテリア資材シートを得ることができる。
インテリア資材シートの難燃性は、用途に応じて適宜調整すればよいが、好ましくは、消防法に定める防炎物品の基準をクリアすることである。あるいは、防炎製品認定委員会が認定する防炎製品の基準、建築基準法に定める防火材料(難燃材料)の基準など、公知の防炎性基準の少なくとも1つをクリアするとよい。
防汚性も、用途に応じて適宜調整すればよい。
防汚性に関連して、インテリア資材シートの通気度は0〜60cc/cm/秒であることが要求される。通気度が60cc/cm/秒を超えると、フィルター現象により外気より流れ込む埃や塵などの汚染物質が布帛中を通過し易く、黒ずみ汚れが非常に多くなる。より好ましい通気度の範囲は0〜5cc/cm/秒であり、最も好ましくは0cc/cm/秒である。
本発明のインテリア資材シートは、優れた難燃性と防汚性を兼ね備えるため、カーテン類や壁装材類として好適に用いることができる。ここで、カーテン類とは、ブラインド、スクリーンカーテン、プリーツカーテンなどをいい、特に公共的建築物や高層建築物などで使用され、消防法により防炎物品でなくてはならないと定められているものをいう。また壁装材類とは、壁装材、パーティションなどをいい、特に上記建築物で使用され、建築基準法により防火材料でなくてはならないと定められているもの、あるいは防炎製品認定委員会が防炎製品として認定の対象としているものをいう。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでない。実施例中の「部」および「%」は重量基準であるものとする。また、得られたインテリア資材シートの性能は、次の方法により評価した。
(1)難燃性
JIS L 1091−1999のA−1法(燃焼試験、45°ミクロバーナ法)により、着炎後3秒加熱したときの残炎時間(秒)および残じん時間(秒)を測定した。
また、JIS L 1091−1999のD法(接炎試験)により、接炎回数を測定した。
インテリアに適用される防炎性基準に従い、A−1法による残炎時間(秒)が3秒以下、かつ、残じん時間(秒)が5秒以下、かつD法による接炎回数が3回以上であるものを合格(○)とした。
(2)防汚性
(2−1)フィルター汚れに起因する黒ずみ
粉塵汚れが発生する換気扇の吸引側に、試験片を30cm×30cmの大きさにセットできる型枠を取り付け、型枠に白い状態の試験片を取り付けて1ヶ月間換気扇を稼動させた後の黒ずみ汚れの程度を、下記の基準に従って目視判定した。
なお、換気扇の風量は360m/h(羽根径20cm、60Hzでのカタログ値)であった。
◎ ほとんど汚染されておらず、白い状態が保たれている
○ わずかにグレーに汚染されている
△ グレーに汚染されている
× 黒く汚染されている
(2−2)炭汚れに起因する黒ずみ
1リットルのポリ容器に、白い状態の試験片(5cm×5cm)とカーボンブラック(#10、三菱化学(株)製)0.2gを入れ、ピリングテスターの回転箱中で3分間回転させた。汚染処理後、試験片を取り出し、素手で軽くはたき、黒ずみ汚れの程度を下記の基準に従って目視判定した。
◎ ほとんど汚染されておらず、白い状態が保たれている
○ わずかにグレーに汚染されている
△ グレーに汚染されている
× 黒く汚染されている
(3)通気度
JIS L 1096−1999の8.27.1 A法(フラジール形法)により測定した。
(4)加工工程
コーティング、パッド、ソーピング加工などのいずれかの加工を行ない、その後乾燥するまでの工程を1工程として、工程数について評価した。工程が多いほど複雑で効率が悪いことを意味する。
○ 1工程
△ 2工程
× 3工程以上
[実施例1]
ロールスクリーンカーテン用のポリエチレンテレフタレート100%不織布(目付100g/m)を、下記処方1に示す処理液により乾燥重量が40g/mとなるようにコーティングし、150℃で1.5分間乾燥した。
処方1
ニッカファイノンHF−34 35部
(マイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウム系化合物含有難燃剤、固形分55%、日華化学(株)製)
リカボンドS−752 35部
(エチレン酢酸ビニル樹脂、固形分50%、ガラス転移温度15℃、中央理化工業(株)製)
ボンコートV 7〜10部
(アクリル系増粘剤、固形分30%、大日本インキ化学工業(株)製)
14%アンモニア水 2部
水 15部
増粘剤の添加量を調整することにより、室温における粘度を25000mPa・sに調整した。
次いで、下記処方2に示す処理液に含浸し、マングルにてピックアップ率60%に絞り、150℃で1分間乾燥して、ロールスクリーンカーテン素材を得た。
処方2
プライムトーンFF 6%
(無機系ケイ素化合物含有黒ずみ防汚剤、固形分55%、日華化学(株)製)
水 94%
[実施例2]
実施例1と同様の不織布を、下記処方3に示す処理液に含浸し、マングルにてピックアップ率130%に絞り、150℃で1.5分間乾燥して、ロールスクリーンカーテン素材を得た。
処方3
フランGP−7 30%
(マイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウム系化合物含有難燃剤、固形分50%、大和化学工業(株)製)
スーパーフレックス150 30%
(ウレタン樹脂、固形分30%、ガラス転移温度40℃、第一工業製薬(株)製)
アサヒガードAG3001 10%
(フッ素系撥水剤、固形分20%、明成化学工業(株)製)
水 30%
[実施例3]
実施例1と同様の不織布を、下記処方4に示す処理液に含浸し、マングルにてピックアップ率130%に絞り、150℃で1.5分間乾燥して、ロールスクリーンカーテン素材を得た。
処方4
ニッカファイノンHF−34 20%
(マイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウム系化合物含有難燃剤、固形分55%、日華化学(株)製)
ファイヤータードE−06 10%
(ホスフィン酸誘導ポリエステル樹脂、固形分30%、三洋化成工業(株)製)
アサヒガードAG3001 10%
(フッ素系撥水剤、固形分20%、明成化学工業(株)製)
水 30%
[実施例4]
実施例1と同様の不織布を、下記処方5に示す処理液に含浸し、マングルにてピックアップ率130%に絞り、150℃で1.5分間乾燥して、ロールスクリーンカーテン素材を得た。
処方5
ニッカファイノンHF−34 35%
(マイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウム系化合物難燃剤、固形分55%、日華化学(株)製)
リカボンドS−752 35%
(エチレン酢酸ビニル樹脂、固形分50%、ガラス転移温度15℃、中央理化工業(株)製)
水 30%
次いで、下記処方6に示す処理液に含浸し、マングルにてピックアップ率60%に絞り、150℃で1分間乾燥して、ロールスクリーンカーテン素材を得た。
処方6
アサヒガードAG3001 3%
(フッ素系撥水剤、固形分20%、明成化学工業(株)製)
水 97%
[実施例5]
実施例1と同様の不織布を、下記処方7に示す処理液に含浸し、マングルにてピックアップ率130%に絞り、150℃で1.5分間乾燥して、ロールスクリーンカーテン素材を得た。
処方7
ニッカファイノンHF−34 30%
(マイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウム系化合物含有難燃剤、固形分55%、日華化学(株)製)
スーパーフレックス460 20%
(ウレタン樹脂、固形分40%、ガラス転移温度−21℃、第一工業製薬(株)製)
アサヒガードAG3001 10%
(フッ素系撥水剤、固形分20%、明成化学工業(株)製)
水 40%
[比較例1]
実施例1と同様の不織布を、下記処方8に示す処理液に含浸し、マングルにてピックアップ率120%に絞り、150℃で1.5分間乾燥した。
処方8
ビゴールGPE−515 20%
(リン酸エステル系難燃剤、固形分60%、大京化学(株)製)
スーパーフレックス150 20%
(ウレタン樹脂、固形分30%、ガラス転移温度40℃、第一工業製薬(株)製)
水 60%
次いで、処方2に示す処理液に含浸し、マングルにてピックアップ率60%に絞り、150℃で1分間乾燥して、ロールスクリーンカーテン素材を得た。
[比較例2]
実施例1と同様の不織布を、下記処方9に示す処理液に含浸し、マングルにてピックアップ率130%に絞り、150℃で1.5分間乾燥して、ロールスクリーンカーテン素材を得た。
処方9
フランGP−7 30%
(マイクロカプセル化ポリリン酸アンモニウム系化合物含有難燃剤、固形分50%、大和化学工業(株)製)
アサヒガードAG3001 10%
(フッ素系撥水剤、固形分20%、明成化学工業(株)製)
水 60%
[比較例3]
実施例1と同様の不織布を、下記処方10に示す処理液に含浸し、マングルにてピックアップ率120%に絞り、120℃で1分間乾燥後、難燃剤を繊維内部へ浸透させるため180℃で1分間熱処理した。
処方10
ホスコンFR−4936 5%
(リン酸エステル系難燃剤、固形分80%、明成化学工業(株)製)
水 95%
次いで、下記処方11に示すソーピング液を用いて、ジッガー染色機により浴比1:30、80℃で4ラウンド処理し(30分間)、さらに水洗することにより、繊維表面の不要な難燃剤を除去した。150℃で1分間乾燥後、処方2に示す処理液に含浸し、マングルにてピックアップ率60%に絞り、150℃で1分間乾燥して、ロールスクリーンカーテン素材を得た。
処方11
ソーダ灰 0.2%
ラッコールSI−70 0.2%
(界面活性剤、明成化学工業(株)製)
水 99.6%
上記実施例および比較例について、性能を評価した結果を表1に示す。
Figure 2005187975
表1から明らかなように、本発明のインテリア資材シート(ロールスクリーンカーテン素材)は、消防法の防炎性基準をクリアすることができる難燃性と、黒ずみ汚れに対する防汚性を兼ね備えていた。特に、難燃剤をコーティングにより付与した実施例1は、目止め効果により通気度が小さく、防汚性が極めて良好であった。ガラス転移温度が低く、柔軟なバインダー樹脂を用いた実施例5は、繊維表面に若干タック性があり、炭汚れに起因する黒ずみに影響した。
一方、熱硬化性樹脂で被覆されていない、通常のリン系難燃剤を用いた比較例1は、繊維表面がべたつき、汚染物質が付着しやすい状態となって、炭汚れに起因する黒ずみが発生した。また、無機系ケイ素化合物によりポリエステル系繊維の溶融性が阻害されて、防炎性基準をクリアすることができなかった。バインダー樹脂を用いていない比較例2は、通気度が大きく、汚染物質が布帛中を通過し易くなって、フィルター汚れに起因する黒ずみが発生した。繊維表面に存在する難燃剤をソーピングにより除去した比較例3は、炭汚れに起因する黒ずみはほとんど発生しないものの、バインダー樹脂を用いていないため、フィルター汚れに起因する著しい黒ずみが発生した。また、無機系ケイ素化合物によりポリエステル系繊維の溶融性が阻害されて、防炎性基準をクリアすることができなかった。さらに加工工程が複雑であるなど、好ましくないものであった。

Claims (4)

  1. ポリエステル系繊維布帛の繊維表面に、難燃剤、バインダー樹脂および防汚剤が付与されているインテリア資材シートであって、難燃剤が熱硬化性樹脂で被覆されたポリリン酸アンモニウム系化合物であり、防汚剤が無機系ケイ素化合物および/またはフッ素系化合物であり、インテリア資材シートの通気度が0〜60cc/cm/秒であることを特徴とするインテリア資材シート。
  2. バインダー樹脂のガラス転移温度が0〜80℃であることを特徴とする請求項1記載のインテリア資材シート。
  3. ポリエステル系繊維布帛を、難燃剤およびバインダー樹脂を含む処理液で処理した後、防汚剤を含む処理液で処理するインテリア資材シートの製造方法であって、難燃剤が熱硬化性樹脂で被覆されたポリリン酸アンモニウム系化合物であり、防汚剤が無機系ケイ素化合物および/またはフッ素系化合物であり、得られるインテリア資材シートの通気度が0〜60cc/cm/秒であることを特徴とする、インテリア資材シートの製造方法。
  4. ポリエステル系繊維布帛を、難燃剤、バインダー樹脂および防汚剤を含む処理液で処理する、インテリア資材シートの製造方法であって、難燃剤が熱硬化性樹脂で被覆されたポリリン酸アンモニウム系化合物であり、防汚剤がフッ素系化合物であり、得られるインテリア資材シートの通気度が0〜60cc/cm/秒であることを特徴とする、インテリア資材シートの製造方法。
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