JP2005187450A - ビスフェノール類の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フェノールとホルムアルデヒドのモル比を高めることなく、生成するビスフェノールFの純度を向上させると共に、生産性を向上させる。
【解決手段】 フェノール類とホルムアルデヒド類を、酸触媒の存在下に縮合反応させてビス(ヒドロキシフェニル)メタン類を製造するに当り、フェノール類とホルムアルデヒド類及び酸触媒の3種を同時に含まない2つの反応原料液又は触媒液を、別個に幅1〜300μmの複数の微小流路から、混合空間に供給して、フェノール類/ホルムアルデヒド類のモル比が2〜30で、50〜170℃で反応することからなるビス(ヒドロキシフェニル)メタン類の製造方法。この微小流路及び混合空間を有する装置としては、マイクロミキサがある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、樹脂原料等として有用なビスフェノールFの製造方法に関するものである。
モノフェノール類とホルムアルデヒド類との反応により製造されるビスフェノール、例えばビス(ヒドロキシフェニル)メタン類(以下、ビスフェノールFという)は、ビスフェノールAを原料とするいわゆるビスA型エポキシ樹脂より低粘性で耐熱性に優れたエポキシ樹脂を提供できるほか、エポキシ樹脂用硬化剤やフェノール樹脂改質剤としても利用されており、注目されている。中でも、エポキシ樹脂用途では、ニーズの多様化に伴って更なる粘性及び耐熱性の改善が強く望まれている。
一般に、ビスフェノールFは、酸性触媒、例えば蓚酸を触媒としてフェノールとホルムアルデヒドとの縮合反応により製造されるが、生成したビスフェノールF中には、4,4'−ビスフェノールF、2,4'−ビスフェノールF及び2,2'−ビスフェノールFの三種類の異性体(二核体)に加え、更にホルムアルデヒドが付加し、引き続きフェノールと高次に重縮合した三核体をはじめとする多様な重質物が含まれている。これら重質物を含むビスフェノールFをエポキシ化して得られるエポキシ樹脂は高粘度となり、ビスフェノールFエポキシの特徴である低粘度性を大きく損なう。また、重質物を含むビスフェノールFエポキシ樹脂を構成成分とする塗料は高純度ビスフェノールFエポキシ樹脂を構成成分とする塗料よりも、塗膜の耐蝕性、耐薬品性等の点で劣ることも報告されている(特開平2−166114号公報)。
従って、ビスフェノールF製造においては、重質物の生成を抑制するための様々な方法が検討されている。例えば、現在用いられている純度90〜94%のビスフェノールFは、前記の蓚酸触媒による均一反応系において、フェノール/ホルムアルデヒドのモル比を理論モル比の15倍以上である30〜40としている。そのため、反応終了後に過剰のフェノールを蒸留回収するのに長い時間と運転コストを必要としており、釜生産性も10%以下と非常に低いものになっている。
下記特許文献1には、85%の高濃度リン酸を多量に用いて、フェノール/ホルムアルデヒドのモル比を5程度で、反応温度を45℃で行い純度88%のビスフェノールFを得る方法が記載されている。また、特許文献2には、多量のトルエン等の有機溶剤と水と蓚酸等の触媒を用い、フェノール/ホルムアルデヒドを低モル比で、トルエン等を主体とする液相と水及び蓚酸等を主体とする液相との攪拌下の液−液不均一系で反応を行い、反応後、トルエン等の有機溶剤及びフェノールを蒸留回収し、ビスフェノールFを得る方法が開示されている。更に、特許文献3には、50〜80%リン酸水を触媒として、原料アルデヒドを逐次的に加え、生成するビスフェノールFを速やかにフェノール相に抽出することで、重質分の副生を抑える方法が提案されている。しかしながら、いずれの場合も、生産性と品質を共に満足できる方法を提供するには至っていない。
特公平3−72049号公報 特開平6−135872号公報 特開平09−67287号公報 特開2002-346355号公報 特表2002-512272号公報
ところで、2以上の微小流路と混合空間又は混合領域を有するマイクロミキサは上記特許文献4〜5等で知られているが、これがビスフェノールFの製造装置として適することを教えるものはない。
本発明は、フェノール/ホルムアルデヒドのモル比をさほど高めることなく優れた生産性を有する上に、生成するビスフェノールFの純度を向上できる製造方法を提供することにある。
本発明者等は、上記事情に鑑み鋭意研究を行った結果、フェノールとホルムアルデヒドを、酸触媒の存在下に縮合反応させてビスフェノールを製造するにあたり、原料が幅1〜300μmの複数の微小流路から、混合空間に供給されることで重質物の生成比率を小さくすることができるビスフェノールの製造方法を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、フェノール類とホルムアルデヒド類を、酸触媒の存在下に縮合反応させてビス(ヒドロキシフェニル)メタン類を製造するに当り、フェノール類とホルムアルデヒド類及び酸触媒の3種を同時に含まない2つの反応原料液又は触媒液を、別個に幅1〜300μmの複数の微小流路から、混合空間に供給して反応することを特徴とするビス(ヒドロキシフェニル)メタン類の製造方法である。ここで、反応条件としては、フェノール類/ホルムアルデヒド類のモル比が2〜30であること、又は、反応温度が50〜170℃であることの1以上を満足させることが好ましい。酸触媒は、一方の触媒液用の微小流路から供給することもできるが、フェノール類又はホルムアルデヒド類中、好ましくはフェノール類中に存在させて供給することが有利である。
微小流路及び混合空間を有する装置としては、各種構造のマイクロミキサが挙げられるが、微小流路の数が2〜1000、好ましくは10〜1000であり、フェノール類とホルムアルデヒド類が供給される微小流路が交互又はランダムに配置され、この微小流路から混合空間にフェノール類とホルムアルデヒド類が供給され、速やかに均一混合される構成とされた装置であることが好ましい。
以下、本発明の反応条件について説明する。
反応原料は、フェノール類及びホルムアルデヒド類である。また、触媒として酸性触媒を使用する。そして、フェノール類及びホルムアルデヒド類を含む液を反応原料液といい、反応原料を含まず酸性触媒を含む液を触媒液という。したがって、フェノール類及びホルムアルデヒド類のいずれかと酸性触媒を含む液の場合は、反応原料液という。
フェノール類としては、ビスフェノールFを生成するフェノールが好ましいが、その他に耐熱性その他物性を制御する目的で、モノ、ジ置換フェノールなども使用できる。置換フェノールとしては、クレゾール、キシレノール等の低級アルキル置換フェノール類が好ましく挙げられる。
ホルムアルデヒド類としては、ホルムアルデヒドの他、ホルマリンや反応系でホルムアルデヒドを生じるパラホルムアルデヒド、トリオキサン及びテトラオキサンが挙げられるが、好ましくはパラホルムアルデヒドである
触媒は、塩酸、硫酸、りん酸等の無機鉱酸、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンモリブドタングステン酸等のヘテロポリ酸、塩化亜鉛、塩化アルミニウム等のハロゲン化金属塩、トリクロル酢酸、ジクロル酢酸等のハロゲン化カルボン酸、芳香族スルホン酸、蟻酸、蓚酸が挙げられるが、中でも蓚酸や無機鉱酸、芳香族スルホン酸が好適である。
フェノール類又はホルムアルデヒド類は、液体状態で供給する必要があるため、反応温度において固体である場合は、溶媒に溶かして使用することができ、液体である場合においても必要により、溶媒に溶かして使用することができる。溶媒としては、フェノール類を良好に溶解するものなら支障無いが、中でもトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素や1,4−ジオキサン、ジフェニルエーテルなどのエーテル類、ベンゾニトリルなどが好ましい。触媒は、専用の微小流路から混合空間に供給してもよいが、フェノール類又はホルムアルデヒド類のいずれか又は両方に溶解して供給することが有利である。原料の使用割合としては、フェノール類をホルムアルデヒド類に対して理論量より大過剰とすることが不純物の副生の抑制に有効であるので、フェノール類を過剰に使用し、フェノール類に触媒を存在させることが有利である。
フェノール類、ホルムアルデヒド類と酸触媒は、反応空間に供給する前には混合しない。したがって、混合する場合は、1)フェノール類とホルムアルデヒド類の混合、2)フェノール類と酸触媒の混合、3)ホルムアルデヒド類と酸触媒の混合の混合の態様がある。微小流路には2種の液が流れる場合は、上記1)の場合は、他方の流路には触媒液又は酸触媒といずれか一方の反応原料とを含む反応原料が流れる。上記2)の場合は、他方の流路にはホルムアルデヒド類又はホルムアルデヒド類と酸触媒又はフェノール類とホルムアルデヒド類とからなる反応原料が流れる。上記3)の場合は、他方の流路にはフェノール類又はフェノール類と酸触媒又はフェノール類とホルムアルデヒド類とからなる反応原料が流れる。しかし、反応原料のいずれか一方を含む反応原料液の1又は2に混合させて供給することが有利であり、より好ましくはフェノール類を含む反応原料液に混合させて供給することである。なお、有利には2液を2以上の微小流路から供給するが、触媒溶液を含む3成分を3液に分割して供給することを妨げない。
反応に供するフェノール類/ホルムアルデヒド類のモル比は、2〜30(HCHO換算)、好ましくは5〜15である。このモル比が30を超えると生産性が大きく低下し、経済的ではない。モル比2は量論比であるが、2〜5の範囲では、条件によっては混合空間内での反応が終結せず、二核体含有率(二核体/二核体+三核体以上の多核体)が低くなる場合がある。5〜15の範囲において、より好適に、二核体含有率の高いビスフェノールを効率良く製造できる。
反応温度は、50〜170℃、好ましくは80〜140℃である。50℃未満では反応が十分進行せず、混合空間内でだけでは反応が終結しない。また、170℃を超えると、生成物の着色などによる品質低下が起こるほか、溶媒や未反応フェノールの部分気化により、混合空間内での生成物による閉塞などが懸念される。
次に、本発明で使用する反応装置について説明する。
本発明で使用する反応装置、好ましくはマイクロミキサは、幅1〜300μm、好ましくは10〜100μmの微小流路を複数有し、且つ、微小流路から供給された液体を混合する混合空間を有する。微小流路の高さは1〜300μm程度が適当であり、その流路長さには制限はないが、1〜200mm程度が適当である。微小流路から供給された触媒を含む原料液は、混合空間で速やかに均一に混合されて反応が生じる。混合空間の容積は所定の滞留時間が得られるように調整される。
好ましくは、複数の微小流路から層状となった原料液体が、混合空間に供給されるが、混合空間においては、2液は交互に位置するよう混合される。例えば、フェノール類液をA液と、ホルムアルデヒド類液をB液とし、触媒がA液又はB液に含まれる場合は、A液の微小流路とB液の微小流路を複数設け、A液の微小流路とB液の微小流路が幅方向又は上下方向又は幅と上下方向に交互に平行的に設けることにより、A液に隣接してB液が流れ、それに隣接してA液が流れというように交互に流すことにより、混合空間での混合を速める方法がある。この場合、混合空間はその入口部が複数のA液とB液の流れが均一に混合されるように、両方の流れが合流するように設けられ、流れ方向に対しほぼ直角方向に切られ、はぼ流れの幅に等しい長さ又はそれ以上の長さを有するスリットを、設けることが望ましい。このスリットを通過する際、A液及びB液は均一に混合され、混合空間に流入し、更に混合されると共に、反応が生じる。この混合空間も入口部付近は微小流路と近似した幅であることが好ましいが、混合が完了する位置では、所望の反応時間が取れる空間とする。したがって、混合空間は、スリット部分だけでもよいし、反応時間が長ければ反応空間を兼ねてもよい。本発明でいう混合空間は、少なくともスリット部分を含む空間であればよく、反応のみに使用される反応空間を別途有してもよい。すなわち、マイクロミキサの場合は、スリット部分を含む混合空間はマイクロミキサ内に有するが、反応空間はマイクロミキサ外に設けてもよい。しかし、マイクロミキサ内で反応が完了する場合は、マイクロミキサ外に反応空間を設ける必要はない。
マイクロミキサとしては、ドイツ国IMM社製のLIGA Micromixing System (Micromixer)を用いた場合のInterdigital型の混合法などに代表されるが、マイクロミキサと呼ばれる装置に限らず、その他の装置によっても本発明は実施され得る。
本発明の反応に好ましく使用されるマイクロミキサの一例を図1〜図3により説明する。
図1〜図3は、複数微小流路型のマイクロミキサ20を示し、図1はマイクロミキサの組み立て図を示し、図2は拡大模式図を示し、図3は微小流路の拡大平面図を示す。
図1において、上部体4は原料液A入口部7、原料液B入口部9と、反応混合物出口部8及びスリット10を有する。中間部材5は多数の微小流路11を有し、その一端は原料液A入口部7と連結し、他端は原料液B入口部9と連結し、上部体4及び下部体6と一体化することにより、マイクロミキサ20を構成する。微小流路11の両端から流れ込むそれぞれの原料液は中間部で合流し、入口部にスリット10を有し、所定の容積を有する混合空間に送られ、反応が生じる。この混合空間は、マイクロミキサ20内に設けられており、ここで混合と反応が生じるが、反応が不十分な場合は、反応混合物出口部8に連結して反応空間が設けられる。
図2及び図3において、原料液A(流体A)が複数の微小流路23を流れ、原料液B(流体B)が複数の微小流路22を流れ、流れ方向にほぼ直角に配置され、流れ幅とほぼ等しい長さを有するスリット10を通過する。スリットの入口部では流体AとBが交互の層となっているが、スリット出口部では、これらの混合が進み、後続する混合空間(反応混合物出口部8を構成する管又は空間であることもできる)では混合が完了する。図では分かりやすくするため、微小流路の数を少なくしているが、微小流路の幅を狭くし、その数を多くすれば混合が促進されるので10以上設けることがよい。。
なお、上記した反応装置の他に、特許文献4〜5等で知られている各種の反応装置又はマイクロミキサを使用することができる。
従来の反応装置として、図4に示すようなT字型のミキサがある。このミキサは、微小流路31び32を有し、微小流路31からは原料液A(例えば、触媒を含むフェノール類原料液)が供給され、微小流路32からは原料液B(例えば、ホルムアルデホド類)が供給され、混合空間である微小流路33で均一に混合され、反応が生じる。この混合空間はに引き続いて反応空間を設けてもよい。このような単一流路のミキサの場合、反応生産量を確保するためには微小流路の幅を大きくとる必要があり、通常は0.5mm以上である。
原料液は交互に層状を成すに十分な流量で供給される。例えば、前出のIMM社製Micromixerの場合、好ましくは原料各液がそれぞれ0.5〜10ml/分、より好ましくは1〜5ml/分である。両液は同じ程度の流量で混合されるのが好ましいので、原料モル比が異なる場合等では、一方を溶媒で希釈するか又は希釈率を大とするか、少量使用する触媒の存在しない原料液に、他方の原料を混合したりすることがよい。
反応終了後は、従来法(例えば蒸留、抽出など)により溶媒や未反応フェノール、触媒などを除去することで、二核体含有率の高いビスフェノールを容易に得ることができる。
本発明によれば、フェノールとホルムアルデヒドのモル比を高めることなく優れた生産性を有する上に、生成するビスフェノールFの純度を向上できる。また、同一の二核体含有率を得る場合には、ホルムアルデヒドのモル比を高め、生産性を向上させることができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。なお、分析は高速液体クロマトグラフを用いて行った。また、%は特に断りのない限り重量%である。
実施例1
フェノール40gとジフェニルエーテル40gの混合液に、パラホルムアルデヒド1.81gを加え、80℃の水浴中で加熱撹拌しパラホルムアルデヒドを溶解させたものをA液とし、フェノール40gとジフェニルエーテル40gの混合液に、パラトルエンスルホン酸一水和物3.05gを加え、80℃の水浴中で加熱撹拌しパラトルエンスルホン酸一水和物を溶解させたものをB液とした。A、B液ともに十分冷却したのち、0.45μmのメンブレンフィルターでろ過し、原料液とした。
入り口上流側に50cmのステンレス管(外径1.6mm、内径1.0mm)をらせん状に巻いた予熱部を備え、図1〜3に示したような構造を有するIMM社製Micromixerを油浴中に浸漬し、これに原料液A、B液を、各々1.5ml/分で流した。Micromixerの出口には、30cmのテフロン(登録商標)管(外径1.6mm、内径1.0mm)を装備した。反応はMicromixer内で殆ど進行したが、残りの反応は油浴中に浸したテフロン(登録商標)管内で反応させた。Micromixer内微小流路幅は40μm、流路数は30(1流体につき15)、スリットの幅は60μm、長さは4mmで、ミキサー内混合部容積はスリット出口部も含め0.038ccである。
反応温度は90℃でとし、テフロン(登録商標)管から流出する反応生成物は、急速に冷却して反応を停止したのち、分析した。ホルムアルデヒド転化率及び二核体含有率を表1に示した。
実施例2
ジフェニルエーテルをベンゾニトリルに変えた以外は、すべて実施例1と同じ反応を行った。分析結果は表1に示した。
実施例3
反応温度を130℃とした以外はすべて実施例1と同じ反応を行った。分析結果は表1に示した。
実施例4
反応温度を130℃とした以外はすべて実施例2と同じ反応を行った。分析結果は表1に示した。
比較例1
200mlのバッフル付きセパラブルフラスコに、フェノール50g、ジフェニルエーテル50g、パラホルムアルデヒド1.13gを入れ、油浴中で加熱撹拌した。内温は110℃であった。パラホルムアルデヒドが溶解したのち、パラトルエンスルホン酸一水和物1.88gを加え、600rpmで30分間撹拌し、反応を終了した。生成物の分析結果を表2に示した。
比較例2
ジフェニルエーテルをベンゾニトリルに変えた以外はすべて比較例1と同じ反応を行った。生成物の分析結果を表2に示した。
比較例3
Micromixerを、図4に示すようなPEEK製T字流路ミキサーに変えた以外はすべて実施例2と同じ反応を行った。T字ミキサー内の流路径は800μm、入り側、出側の流路長は各20mmであった。生成物の分析結果を表2に示した。
Figure 2005187450
Figure 2005187450
マイクロミキサの組み立て図 マイクロミキサの拡大模式図 マイクロミキサの拡大平面図 従来例のミキサの模式図
符号の説明
4:上部体、5:中間部材、6:下部体、7、9:入口部、8:反応混合物出口部、10:スリット、11:微小流路、20:マイクロミキサ、22、23:微小流路

Claims (5)

  1. フェノール類とホルムアルデヒド類を、酸触媒の存在下に縮合反応させてビス(ヒドロキシフェニル)メタン類を製造するに当り、フェノール類とホルムアルデヒド類及び酸触媒の3種を同時に含まない2つの反応原料液又は触媒液を、別個に幅1〜300μmの複数の微小流路から、混合空間に供給して反応することを特徴とするビス(ヒドロキシフェニル)メタン類の製造方法。
  2. フェノール類/ホルムアルデヒド類のモル比が2〜30である請求項1記載のビス(ヒドロキシフェニル)メタン類の製造方法。
  3. 反応温度が50〜170℃である請求項1又は2記載のビス(ヒドロキシフェニル)メタン類の製造方法。
  4. 微小流路の数が10〜1000であり、フェノール類とホルムアルデヒド類が供給される微小流路が交互又はランダムに配置され、この微小流路から混合空間にフェノール類とホルムアルデヒド類が供給され、速やかに均一混合される構成とされた請求項1〜3のいずれかに記載のビスフェノールの製造方法。
  5. 微小流路及び混合空間を有する装置が、マイクロミキサである請求項1〜4のいずれかに記載のビスフェノールの製造方法。
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